JP2013220734A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が少なく小型でありながら前面衝突の荷重に対する強度が高い自動車の車体前部構造を提供する。
【解決手段】 バンパービーム27を有するフロントエンドモジュール14とダッシュパネル部20との間に配置されるサスペンション支持モジュール12は、ダンパーハウジング31とフロントサイドフレーム後部30とを軽金属で一体に鋳造して構成されるので、部品点数を最小限に抑えることができるだけでなく、ダンパーハウジング31をダッシュパネル部30に隣接させて車体の前後方向寸法を短縮することができ、しかもフロントサイドフレーム後部30の前端に軽金属の押出し材の中空管よりなるフロントサイドフレーム前部13を接続するので、フロントサイドフレーム前部13の分だけサスペンション支持モジュール14を小型化し、それを鋳造する金型を小型化してコストダウンを図ることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、サスペンションを支持するサスペンション支持モジュールを、バンパービームを有するフロントエンドモジュールとダッシュパネル部との間に配置した自動車の車体前部構造に関する。
自動車のダッシュパネル部の前面に固定した金属製のサスペンション支持モジュールに、左右のサスペンション、エンジン、衝撃吸収モジュールおよびバンパーを支持するものが、下記特許文献1により公知である。
GB−A−2367270
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、金属製のサスペンション支持モジュールのダンパーハウジングが、複数本の金属チューブを組み合わせた支持部材を介してダッシュパネル部の前面に支持されているため、サスペンション支持モジュールの部品点数が増加してコストや組付工数が増加するだけでなく、ダッシュパネル部とダンパーハウジングとの距離が大きくなって車体の前後方向寸法が大型化する問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、部品点数が少なく小型でありながら前面衝突の荷重に対する強度が高い自動車の車体前部構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、サスペンションを支持するサスペンション支持モジュールを、バンパービームを有するフロントエンドモジュールとダッシュパネル部との間に配置した自動車の車体前部構造であって、前記サスペンション支持モジュールはダンパーハウジングとフロントサイドフレーム後部とを軽金属で一体に鋳造して構成され、前記フロントサイドフレーム後部の前端と前記フロントエンドモジュールとの間に軽金属の中空管よりなるフロントサイドフレーム前部を接続したことを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記フロントサイドフレーム後部は前側部分、中間部分および後側部分からなり、平面視で、前記前側部分は車幅方向に並置されて後方に向かって収束する複数の第1リブを備え、前記中間部分は前記収束した複数の第1リブの後端に連なる1本の第2リブを備え、前記後側部分は前記第2リブの後端に連なって後方に向かって拡開する複数の第3リブを備えることを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記サスペンション支持モジュールの後面は前記ダッシュパネル部の前面に当接し、後方から挿入したボルトで前記ダッシュパネル部に締結されることを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記ダッシュパネル部にはホイールハウス後壁が一体に形成され、前記ボルトは前記ホイールハウス後壁の周囲の平坦部にインサートした補強部材を貫通して前記サスペンション支持モジュールに螺合することを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記フロントサイドフレーム前部は押出し材よりなり、前記フロントサイドフレーム後部の前端に嵌合することを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記フロントサイドフレーム前部の前端に設けた連結プレートと、前記フロントエンドモジュールのバンパービームから後方に延びるバンパービームエクステンションの後端に設けた連結プレートとを重ね合わせて締結したことを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、アッパーメンバの後部を前記ダッシュパネル部の車幅方向両端上部に接続するとともに、前記アッパーメンバの上面と前記ダンパーハウジングの上面とを連結部材で接続したことを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項8に記載された発明によれば、請求項1〜請求項7の何れか1項の構成に加えて、前記ダッシュパネル部は前記フロントサイドフレーム後部の後端が締結される部分から後下方に延びる傾斜壁を備え、前記傾斜壁の厚さはその後方に連続するフロアパネル部の厚さよりも大きいことを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項9に記載された発明によれば、請求項8の構成に加えて、前記傾斜壁の車幅方向内端を前記フロアパネル部に形成したフロアトンネルに接続するとともに、車幅方向外端を前記ダッシュパネル部に形成したホイールハウス後壁を介してサイドシル部に接続したことを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項10に記載された発明によれば、請求項8または請求項9の構成に加えて、前記傾斜壁はアッパーパネルおよびロアパネルの間にハニカムコアを挟んで構成されることを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
また請求項11に記載された発明によれば、請求項7の構成に加えて、前記アッパーメンバの前端を前記フロントエンドモジュールから後方に延びるロアメンバの後端に嵌合し、前記アッパーメンバおよび前記ロアメンバの嵌合部を、その内部に配置したカラーを貫通するボルトで前記ダンパーハウジングに締結したことを特徴とする自動車の車体前部構造が提案される。
尚、実施の形態のフロントフロアパネル部24は本発明のフロアパネル部に対応し、実施の形態の第1連結プレート32および第2連結プレート33は本発明の連結プレートに対応し、実施の形態の第1補強部材37および第2補強部材38は本発明の補強部材に対応する。
請求項1の構成によれば、バンパービームを有するフロントエンドモジュールとダッシュパネル部との間に配置されるサスペンション支持モジュールは、ダンパーハウジングとフロントサイドフレーム後部とを軽金属で一体に鋳造して構成されるので、部品点数を最小限に抑えることができるだけでなく、ダンパーハウジングをダッシュパネル部に隣接させて車体の前後方向寸法を短縮することができ、しかもフロントサイドフレーム後部の前端に軽金属の中空管よりなるフロントサイドフレーム前部を接続するので、フロントサイドフレーム前部の分だけサスペンション支持モジュールを小型化し、それを鋳造する金型を小型化してコストダウンを図ることができる。
また請求項2の構成によれば、フロントサイドフレーム後部の前側部分、中間部分および後側部分を平面視で見ると、前側部分は車幅方向に並置されて後方に向かって収束する複数の第1リブを備え、中間部分は収束した複数の第1リブの後端に連なる1本の第2リブを備え、後側部分は第2リブの後端に連なって後方に向かって拡開する複数の第3リブを備えるので、前輪との干渉を回避するためにフロントサイドフレーム後部が平面視で湾曲している場合であっても、フロントサイドフレーム後部に入力した前面衝突の荷重をダッシュパネル部に確実に伝達して吸収することができる。
また請求項3の構成によれば、サスペンション支持モジュールの後面はダッシュパネル部の前面に当接し、後方から挿入したボルトでダッシュパネル部に締結されるので、サスペンション支持モジュールをダッシュパネル部の後方に車室側からボルトで固定することが可能となって組立性が向上する。
また請求項4の構成によれば、ダッシュパネル部にホイールハウス後壁を一体に形成することでダッシュパネル部の強度が高められ、強度が高められたホイールハウス後壁の周囲の平坦部にインサートした補強部材を貫通するボルトをサスペンション支持モジュールに螺合するので、サスペンション支持モジュールをダッシュパネル部に強固に固定することができる。
また請求項5の構成によれば、フロントサイドフレーム前部を押出し材で構成したので製造コストを低減することができるだけでなく、フロントサイドフレーム前部をフロントサイドフレーム後部の前端に嵌合するので、フロントサイドフレーム前部およびフロントサイドフレーム後部を簡単かつ強固に結合することができ、しかもフロントサイドフレーム前部の切断長さを変更するだけでフロントサイドフレームの長さを容易に調整することができる。
また請求項6の構成によれば、フロントサイドフレーム前部の前端に設けた連結プレートと、フロントエンドモジュールのバンパービームから後方に延びるバンパービームエクステンションの後端に設けた連結プレートとを重ね合わせて締結したので、バンパービームエクステンションの断面積を拡大して衝撃吸収性能を確保しながら、バンパービームエクステンションをフロントサイドフレーム前部に強固に締結することができる。
また請求項7の構成によれば、アッパーメンバの後部をダッシュパネル部の車幅方向両端上部に接続するとともに、アッパーメンバの上面とダンパーハウジングの上面とを連結部材で接続したので、アッパーメンバをサスペンション支持モジュールと別体に構成することで、サスペンション支持モジュールを鋳造する金型を小型化してコストダウンを図りながら、アッパーメンバをダッシュパネル部およびダンパーハウジングに接続して必要な強度を確保することができる。
また請求項8の構成によれば、ダッシュパネル部はフロントサイドフレーム後部の後端が締結される部分から後下方に延びる傾斜壁を備え、傾斜壁の厚さはその後方に連続するフロアパネル部の厚さよりも大きいので、傾斜壁に入力した衝突荷重をフロアパネル部に均等に分散して効果的に吸収することができる。
また請求項9の構成によれば、傾斜壁の車幅方向内端をフロアパネル部に形成したフロアトンネルに接続するとともに、車幅方向外端をダッシュパネル部に形成したホイールハウス後壁を介してサイドシル部に接続したので、傾斜壁に入力した衝突荷重をフロアトンネルおよびサイドシル部に分散して効果的に吸収することができる。
また請求項10の構成によれば、傾斜壁はアッパーパネルおよびロアパネルの間にハニカムコアを挟んで構成されるので、前面衝突の荷重がサスペンション支持モジュールを介して傾斜壁に伝達されたとき、その荷重をフロアパネル部に一層均等に分散することができる。
また請求項11の構成によれば、アッパーメンバの前端をフロントエンドモジュールから後方に延びるロアメンバの後端に嵌合し、アッパーメンバおよびロアメンバの嵌合部を、その内部に配置したカラーを貫通するボルトでダンパーハウジングに締結したので、アッパーメンバおよびロアメンバをダンパーハウジングに強固に固定することができる。
自動車の車体フレームの斜視図。 図1の2方向矢視図。 図2の3方向矢視図。 図3の4−4線断面図。 図3の5−5線断面図。 図2の6−6線断面図。 図3の7方向矢視図。 図7(B)に対応する分解斜視図。 図7(A)の9−9線断面図。 図7(A)の10−10線断面図。
以下、図1〜図10に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は、運転席に着座した運転者を基準としている。
図1および図2に示すように、自動車の車体フレームはカーボン繊維強化樹脂(CFRP)製のキャビン11と、キャビン11の前端に接続されたアルミニウム合金の鋳造部品である左右一対のサスペンション支持モジュール12,12と、アルミニウム合金の押出し材を所定長さに切断した左右一対のフロントサイドフレーム前部13,13と、CFRP製のフロントエンドモジュール14と、CFRP製の左右一対のロアメンバ15,15と、CFRP製の左右一対のアッパーメンバ16,16とを備える。キャビン11の後部上面には、2本のステーで補強されたCFRP製のロールバー17が立設される。
キャビン11はアッパーパネル18およびロアパネル19を接合フランジ18a,19aで上下に接合した中空構造であり、前端のダッシュパネル部20と、ダッシュパネル部20の車幅方向両端から後方に延びる左右一対のサイドシル部21,21と、サイドシル部21,21の後端から後上方に延びる左右一対のリヤサイドフレーム部22,22と、リヤサイドフレーム部22,22の後端間を車幅方向に接続するリヤクロスメンバ部23と、ダッシュパネル部20および左右のサイドシル部21,21を接続するフロントフロアパネル部24と、フロントフロアパネル部24の後端から立ち上がるキックアップ部25と、キックアップ部25の上端から後方に延びてリヤサイドフレーム部22,22およびリヤクロスメンバ部23に接続するリヤフロアパネル部26とを備える。
フロントエンドモジュール14は、車幅方向に延びるバンパービーム27と、バンパービーム27の車幅方向両端部から後方に延びてフロントサイドフレーム前部13,13の前端に接続される左右一対のバンパービームエクステンション28,28と、バンパービームエクステンション28,28間に支持された枠状のフロントバルクヘッド29とを備える。各々のサスペンション支持モジュール12は、フロントサイドフレーム前部13の後端とダッシュパネル部20の前面とに接続されたフロントサイドフレーム後部30と、フロントサイドフレーム後部30から車幅方向外側かつ上方に延びてダッシュパネル部20の前面に接続されたダンパーハウジング31とを一体に備える。ロアメンバ15,15はバンパービーム27の車幅方向両端部から車幅方向外側に延び、そこから後上方に屈曲してアッパーメンバ16,16の前端に接続され、アッパーメンバ16,16の後端はダッシュパネル部20の車幅方向両端上部に接続される。
図4から明らかなように、バンパービーム27の車幅方向端部から後方に延びるバンパービームエクステンション28は、その内部にX字状に交差する多数のリブ28a…を備えており、バンパービーム27から前面衝突の荷重が入力したときにリブ28a…が圧壊することで衝突エネルギーを吸収する。バンパービームエクステンション28の後端にはCFRPで構成された矩形状の第1連結プレート32が設けられており、フロントサイドフレーム13の前端に溶接した金属製の第2連結プレート33がバンパービームエクステンション28の第1連結プレート32に重ね合わされ、第1連結プレート32に設けた4本のスタッドボルト34…が第2連結プレート33を貫通してナット35…に締結される。
バンパービームエクステンション28の上下幅および左右幅はフロントサイドフレーム前部13の上下幅および左右幅よりも大きいが、断面積に差のあるバンパービームエクステンション28およびフロントサイドフレーム前部13を、それらの断面積よりも大きい寸法の第1連結プレート32および第2連結プレート33を用いて結合することで、バンパービームエクステンション28の断面積を充分に拡大して衝撃吸収性能を確保しながら、バンパービームエクステンション28をフロントサイドフレーム前部13に強固に締結することができる。
図6から明らかなように、アルミニウム合金の鋳造品であるサスペンション支持モジュール12のフロントサイドフレーム後部30は、前側部分F、中間部分Cおよび後側部分Rから構成されており、前側部分F、中間部分Cおよび後側部分Rを通して連続する上壁30aおよび下壁30bを備える。前側部分Fは、車幅方向に並置されて上壁30aおよび下壁30bを接続し、後方に向かって収束する左右一対の縦壁よりなる第1リブ30c,30cを備えており、その前端の矩形状の開口部にフロントサイドフレーム前部13の後端が嵌合する。フロントサイドフレーム前部13は「日」字状の断面を有するアルミニウム合金の押出し材からなり、その内部に水平方向に延びるリブ13aが設けられる。
中間部分Cは、収束した左右一対の第1リブ30c,30cの後端に連なる1本の第2リブ30dを備え、後側部分Rは前記第2リブ30dの後端に連なって後方に向かって拡開する4枚の第3リブ30e,30e,30f,30fを備える。そのうち2枚の第3リブ30e,30eは車幅方向に並置されて上壁30aおよび下壁30bを接続し、他の2枚の第3リブ30f,30fはX字状に交差して上壁30aおよび下壁30bを接続する。また中間部分Cおよび後側部分Rの境界には、上下方向および左右方向に延びて上壁30aおよび下壁30bを接続する1枚の第4リブ30gが形成される。
フロントサイドフレーム前部13を押出し材で構成したので製造コストを低減することができるだけでなく、フロントサイドフレーム前部13をフロントサイドフレーム後部30の前端に嵌合するので、フロントサイドフレーム前部13およびフロントサイドフレーム後部30を簡単かつ強固に結合することができ、しかもフロントサイドフレーム前部13の切断長さを変更するだけでフロントサイドフレームの長さを容易に調整することができる。
平面視で、フロントサイドフレーム前部13は前後方向に直線状に延びているのに対し、フロントサイドフレーム後部30は前輪36(図2参照)との干渉を回避するために、後方側が車幅方向内側に向かって湾曲している。しかしながら、フロントサイドフレーム前部13から入力した衝突荷重を、前側部分Fの後方に向かって収束する2枚の第1リブ30c,30cと、中間部分Cの1枚の第2リブ30dと、後側部分Rの後方に向かって拡開する4枚の第3リブ30e,30e,30f,30fを介してダッシュパネル部20に効率よく伝達してキャビン11の分散させることで、フロントサイドフレーム後部30の圧壊を防止することができる。
図5〜図8から明らかなように、サスペンション支持モジュール12はフロントサイドフレーム後部30から上方および車幅方向外側に延びる壁状のダンパーハウジング31を一体に備えており、サスペンション支持モジュール12はフロントサイドフレーム後部30の4カ所と、ダンパーハウジング31の3カ所とでダッシュパネル部20の前面に締結される。
即ち、ダッシュパネル部20の内部には何れもアルミニウムの押出し材よりなる第1、第2補強部材37,38が予めインサートされている。第1補強部材37は矩形状の平坦な部材であり、その角部に2個のボルト孔37a,37aと2個の雌ねじ孔37b,37bとが形成される。第2補強部材38は三角形状の平坦な部材であり、その角部に3個のボルト孔38a…が形成される。一方、サスペンション支持モジュール12のフロントサイドフレーム後部30の後端には、2個の雌ねじ孔30h,30hと2個のボルト孔30i,30iとが形成され、サスペンション支持モジュール12のダンパーハウジング31の後端には3個の雌ねじ孔31a…が形成される。
そして第1補強部材37の2個のボルト孔37a,37aを後から前に貫通する2本のボルト39,39をフロントサイドフレーム後部30の2個の雌ねじ孔30h,30hに螺合し、フロントサイドフレーム後部30の2個のボルト孔30i,30iを前から後に貫通する2本のボルト40,40を第1補強部材37の2個の雌ねじ孔37b,37bに螺合し、第2補強部材38の3個のボルト孔38a…を後から前に貫通する3本のボルト41…をダンパーハウジング31の3個の雌ねじ孔31a…に螺合することで、サスペンション支持モジュール12がダッシュパネル部20の前面に締結される。尚、ボルト39,39,41…をボルト40,40と同じ方向(前から後)に挿入することも可能である。
サスペンション支持モジュール12をダッシュパネル部20の前面に締結する合計7本のボルト39,39,40,40,41…のうち、フロントサイドフレーム後部30の車幅方向内側部分を締結する2本のボルト40,40はエンジンルーム側から後向きに挿入されて第1補強部材37に螺合する。その理由は、前記2本のボルト40,40はエンジンルームの中央部に臨んでいるため、エンジンルーム側から容易に操作することが可能であるからである。一方、残りの5本のボルト39,39,41…はエンジンルーム側に作業スペースが確保することが難しいが、それら5本のボルト39,39,41…は充分な作業スペースが確保できる車室側から前向きに挿入されてサスペンション支持モジュール12に螺合するので、サスペンション支持モジュール12の組付性が向上する。
このとき、サスペンション支持モジュール12が取り付けられるダッシュパネル部20の平坦部は、その近傍に曲面壁よりなるホイールハウス後壁20aが一体に形成されて強度が高められているため、その平坦部に第1、第2補強部材37,38をインサートすることで、サスペンション支持モジュール12を一層強固に固定することができる。
図7(A)、図9および図10から明らかなように、CFRPで矩形断面のパイプ状に形成されたアッパーメンバ16の上面と、サスペンション支持モジュール12のダンパーハウジング31の上部の車幅方向外面とが、CFRP製の連結部材42によって連結される。連結部材42は、その車幅方向外側を前後方向に延びる接合フランジ42aにおいてアッパーメンバ16の上面に接着されるとともに、その上部の前後2カ所の締結部42b,42bにおいてダンパーハウジング31の車幅方向外面にボルト43,43で締結される。
このように、アッパーメンバ16の後部をダッシュパネル部20に接続するとともに、アッパーメンバ16の上面とダンパーハウジング31の上面とを連結部材42で接続したので、アッパーメンバ16をサスペンション支持モジュール12と別体に構成することで、サスペンション支持モジュール12を鋳造する金型を小型化してコストダウンを図りながら、アッパーメンバ16をダッシュパネル部20およびダンパーハウジング31に接続して必要な強度を確保することができる。
また断面L字状になったロアメンバ15の上端とダンパーハウジング31の車幅方向外面との間にアッパーメンバ16の前端が挟まれており、ロアメンバ15およびアッパーメンバ16を貫通するボルト44がダンパーハウジング31の車幅方向外面に締結される。このとき、アッパーメンバ16の内部にボルト44が貫通するカラー45を配置することにより、CFRP製のアッパーメンバ16が潰れるのを防止しながら、ボルト44の締結力を高めることができる。更に、ロアメンバ15の上面から上方に延びる締結フランジ15aと、連結部材42の前端部とを車幅方向外側から内側に貫通するボルト46をダンパーハウジング31の車幅方向外面に螺合することで、ロアメンバ15および連結部材42がダンパーハウジング31に共締めされる。
図3および図4から明らかなように、ダッシュパネル部20の下部にはフロントフロアパネル部24に向かって後下方に傾斜する傾斜壁20bが形成される。傾斜壁20bはアッパーパネル18およびロアパネル19間にハニカムコア47(図4参照)を挟んだ構造であり、その厚さはフロントフロアパネル部24の厚さよりも厚くなっている。尚、ハニカムコア47を波板形状としても良い。また傾斜壁20bの車幅方向外側は曲面よりなるホイールハウス後壁20aに連なるとともに、傾斜壁20bの車幅方向内側はフロントフロアパネル部24の車幅方向中央部に前後方向に形成したフロアトンネル24aに連続的に連なっている。
従って、前面衝突の荷重がフロントサイドフレーム後部30からダッシュパネル部20に入力したとき、その荷重をハニカムコア47で補強されて強度が高い傾斜壁20bを介してフロントフロアパネル部24に均等に分散して効果的に吸収することができる。このとき、ダッシュパネル部20の傾斜壁20bに入力された荷重は、ホイールハウス後壁20aを介してサイドシル部21に伝達されるととともに、フロントフロアパネル部24のフロアトンネル24aにも伝達されるため、衝突荷重をキャビン11の全体に分散して更に効果的に吸収することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、フロントエンドモジュール14とダッシュパネル部20との間に配置されるサスペンション支持モジュール12を、ダンパーハウジング31とフロントサイドフレーム後部30とを軽金属で一体に鋳造して構成したので、部品点数を最小限に抑えることができるだけでなく、ダンパーハウジング31をダッシュパネル部20に隣接させて車体の前後方向寸法を短縮することができる。しかもフロントサイドフレーム後部30の前端に軽金属の中空管よりなるフロントサイドフレーム前部13を接続するので、フロントサイドフレーム前部13の分だけサスペンション支持モジュール12を小型化し、それを鋳造する金型を小型化してコストダウンを図ることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではサスペンション支持モジュール12をダッシュパネル20に締結する7本のボルト39,39,40,40,41…のうち、5本のボルト39,39,41…を車室側から挿入しているが、それらをエンジンルーム側から挿入しても良く、またボルトの数も任意である。
12 サスペンション支持モジュール
13 フロントサイドフレーム前部
14 フロントエンドモジュール
15 ロアメンバ
16 アッパーメンバ
18 アッパーパネル
19 ロアパネル
20 ダッシュパネル部
20a ホイールハウス後壁
20b 傾斜壁
21 サイドシル部
24 フロントフロアパネル部(フロアパネル部)
24a フロアトンネル
27 バンパービーム
28 バンパービームエクステンション
30 フロントサイドフレーム後部
30c 第1リブ
30d 第2リブ
30e 第3リブ
30f 第3リブ
31 ダンパーハウジング
32 第1連結プレート(連結プレート)
33 第2連結プレート(連結プレート)
37 第1補強部材(補強部材)
38 第2補強部材(補強部材)
39 ボルト
41 ボルト
42 連結部材
44 ボルト
45 カラー
47 ハニカムコア
F 前側部分
C 中間部分
R 後側部分

Claims (11)

  1. サスペンションを支持するサスペンション支持モジュール(12)を、バンパービーム(27)を有するフロントエンドモジュール(14)とダッシュパネル部(20)との間に配置した自動車の車体前部構造であって、
    前記サスペンション支持モジュール(12)はダンパーハウジング(31)とフロントサイドフレーム後部(30)とを軽金属で一体に鋳造して構成され、前記フロントサイドフレーム後部(30)の前端と前記フロントエンドモジュール(14)との間に軽金属の中空管よりなるフロントサイドフレーム前部(13)を接続したことを特徴とする自動車の車体前部構造。
  2. 前記フロントサイドフレーム後部(30)は前側部分(F)、中間部分(C)および後側部分(R)からなり、平面視で、前記前側部分(F)は車幅方向に並置されて後方に向かって収束する複数の第1リブ(30c)を備え、前記中間部分(C)は前記収束した複数の第1リブ(30c)の後端に連なる1本の第2リブ(30d)を備え、前記後側部分(R)は前記第2リブ(30d)の後端に連なって後方に向かって拡開する複数の第3リブ(30e,30f)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体前部構造。
  3. 前記サスペンション支持モジュール(12)の後面は前記ダッシュパネル部(20)の前面に当接し、後方から挿入したボルト(39,41)で前記ダッシュパネル部(20)に締結されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車の車体前部構造。
  4. 前記ダッシュパネル部(20)にはホイールハウス後壁(20a)が一体に形成され、前記ボルト(39,41)は前記ホイールハウス後壁(20a)の周囲の平坦部にインサートした補強部材(37,38)を貫通して前記サスペンション支持モジュール(12)に螺合することを特徴とする、請求項3に記載の自動車の車体前部構造。
  5. 前記フロントサイドフレーム前部(13)は押出し材よりなり、前記フロントサイドフレーム後部(30)の前端に嵌合することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動車の車体前部構造。
  6. 前記フロントサイドフレーム前部(13)の前端に設けた連結プレート(33)と、前記フロントエンドモジュール(14)のバンパービーム(27)から後方に延びるバンパービームエクステンション(28)の後端に設けた連結プレート(32)とを重ね合わせて締結したことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車の車体前部構造。
  7. アッパーメンバ(16)の後部を前記ダッシュパネル部(20)の車幅方向両端上部に接続するとともに、前記アッパーメンバ(16)の上面と前記ダンパーハウジング(31)の上面とを連結部材(42)で接続したことを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の自動車の車体前部構造。
  8. 前記ダッシュパネル部(20)は前記フロントサイドフレーム後部(30)の後端が締結される部分から後下方に延びる傾斜壁(20b)を備え、前記傾斜壁(20b)の厚さはその後方に連続するフロアパネル部(24)の厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の自動車の車体前部構造。
  9. 前記傾斜壁(20b)の車幅方向内端を前記フロアパネル部(24)に形成したフロアトンネル(24a)に接続するとともに、車幅方向外端を前記ダッシュパネル部(20)に形成したホイールハウス後壁(20a)を介してサイドシル部(21)に接続したことを特徴とする、請求項8に記載の自動車の車体前部構造。
  10. 前記傾斜壁(20b)はアッパーパネル(18)およびロアパネル(19)の間にハニカムコア(47)を挟んで構成されることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の自動車の車体前部構造。
  11. 前記アッパーメンバ(16)の前端を前記フロントエンドモジュール(14)から後方に延びるロアメンバ(15)の後端に嵌合し、前記アッパーメンバ(16)および前記ロアメンバ(15)の嵌合部を、その内部に配置したカラー(45)を貫通するボルト(44)で前記ダンパーハウジング(31)に締結したことを特徴とする、請求項7に記載の自動車の車体前部構造。
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