JP2013220730A - トーションビーム式リヤサスペンション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車幅方向両側に配置される一対のアーム1L,1Rと、車幅方向に延在して上記一対のアーム間を連結するトーションビーム6とを備えたトーションビーム式リヤサスペンション装置TSであって、前記一対のアームに突起物乗り越え時の車両前後方向の加速度を低減させる易変形部を形成している。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、車輪がバウンド及びリバウンドする際に生じる車両前後方向加速度を低減できるトーションビーム式リヤサスペンション装置を提供することを目的としている。
図1は、本発明を適用し得る車体の全体構成を示す斜視図、図2は本発明の第1の実施形態に係るトーションビーム式リヤサスペンション装置を示す平面図である。
本発明の第1実施形態に係るトーションビーム式リヤサスペンション装置TSは、図1に示すように、サイドシルSS1及びSS2の内側に配設されたサイドフレームSF1及びSF2の後端側に支持されている。
各トレーリングアーム1L及び1Rは、車両前後方向に略沿うように延在し、前方側が前外側に傾斜延長し、後方側が後外側に傾斜延長して略L字状で左右対称形に形成されている。
各トレーリングアーム1L及び1Rの前端は、ブッシュ2L及び2Rを介して車体側部材(不図示)に連結している。
また、上記一対のトレーリングアーム1L及び1Rは、車幅方向に延在するトーションビーム6によって連結されている。このトーションビーム6は、図3に示すように、上面板部6aと、この上面板部6aの前端縁側から垂直方向に下方に延長する前側板部6bと、上面板部6aの後端縁側から後下方に延長する後側傾斜板部6cとで断面略逆U字形状に構成されている。
さらに、トレーリングアーム1L及び1Rとトーションビーム6との連結部における車両後方側にスプリングの下端を支持するスプリングロアマウント7L及び7Rが形成されている。
トーションビーム式リヤサスペンション装置TSの車体側取付点は、トレーリングアーム1L及び1Rのブッシュ2L及び2R位置の車体取付点Aと、ショックアブソーバのアッパー側取付点と、スプリングのアッパー側取付点との片側3点である。このため、トーションビーム式リヤサスペンション装置TSは、路面の突起物を車両が乗り越える場合に、図4に模式的に示すように、ブッシュ2L及び2Rの車体取付点Aを中心に回動し、車輪がバウンド及びリバウンドする。
ここで、図4の実線図示のホイールセンター軌跡W1からブッシュ2L及び2Rの取付点Aを上昇させることにより、図4で点線図示のホイールセンター軌跡W2とすることができ、前後方向の成分を小さくすることができる。
そこで、本実施形態では、前述したように、トレーリングアーム1L及び1Rのトーションビーム6と車輪支持部材3L及び3Rとの間に幅狭部11を形成して易変形部10を形成している。
(1)トーションビーム式リヤサスペンション装置TSを構成するトレーリングアーム1L,1Rのトーションビーム6及び車輪支持部材3の中間部に突起物乗り越え時の車両前後方向の加速度を低減させる易変形部10を形成した。
この構成によると、車輪が突起物に乗り上げたバウンド時及びリバウンド時にトレーリングアアーム1L,1Rを車両前後方向に撓み易くすることができ、ブッシュ2L,2Rと車輪支持部材3L,3Rとの間の距離を調整して、車両前後方向の加速度を軽減して乗心地を向上させることができる。
この構成によると、トレーリングアームのトーションビームと車輪支持部材との間に幅狭部が形成されているので、この幅狭部で捩じり剛性を低下させて、トレーリングアームが捩じれ易くなり、路面の突起物を乗り越す際に、車輪がバウンド及びリバウンドするときに、トレーリングアームが撓んでブッシュと車輪支持部材間の距離を長くして車両前後後方加速度を低減することができる。したがって、乗心地を向上させることができる。しかも、トレーリングアームが撓むことにより、車輪がバウンド及びリバウンドする際のトー角変化を抑制して、安定走行を確保することができる。
次に、本発明の第2実施形態を図7について説明する。
この第2実施形態では、トレーリングアームに形成した易変形部を異なる態様としたものである。
すなわち、第2実施形態では、図7に示すように、前述した第1実施形態におけるトレーリングアーム1L及び1Rのトーションビーム6及び車輪支持部材3L,3Rとの間の中央部に幅狭部11を省略し、これに代えてトレーリングアーム1L及び1Rのトーションビーム6及び車輪支持部材3L,3Rとの間における長手方向の中央部に、幅方向の中央部から外側側面にかけて中央部に向かうに従い徐々に厚みが薄くなる薄肉部21を形成して易変形部20としたものである。
この第2実施形態によると、トレーリングアーム1L及び1Rのトーションビーム6及び車輪支持部材3L,3R間に薄肉部21でなる易変形部20を形成したので、この薄肉部21の位置で捩じり剛性を低下させることができる。このため、トレーリングアーム1L及び1Rの大きな撓み量を確保することができる。したがって、車輪が路面の突起物を乗り越えて、車輪がバウンド及びリバウンドした際に、トレーリングアーム1L及び1Rが撓んで、前述した第1実施形態同様に、ブッシュ2L,2Rと車輪支持部材3L,3R間の距離を調整することができ、車輪のバウンド及びリバウンドによって生じる車両前後方向の加速度を低減することができる。しかも前述した第1実施形態と同様にトレーリングアーム1L及び1Rの撓みによってトー角を略一定とすることができ、走行安定性を確保することができる。
この第2実施形態によると、易変形部は、前記一対のアームにおける前記トーションビームと車輪支持部材との間の厚みが中央部に行くに従い薄くなる薄肉部で構成されている。このため、第1実施形態と同様に車輪が路面突起物を乗り越える際に生じる車両前後方向加速度を低減することができると共に、車輪支持部のトー角変化を抑制して車両の走行安定性を確保することができる。
上記第2実施形態では、トレーリングアーム1L及び1Rのトーションビーム6及び車輪支持部材3L,3Rの車両外側領域に薄肉部21を形成して捩じり剛性を低下させる易変形部20を構成した場合について説明した。しかしながら、本発明は上記構成に限定されるものではなく、図8に示すように、トレーリングアーム1L及び1Rを例えば3枚の板部31a、31b及び31cを積層した3層構造とするようにしてもよい。この場合、3枚の板部31a〜31cのうちの一枚の板部例えば中間板部31bに対してトーションビーム6及び車輪支持部材3L,3R間に対応する位置で部分的に切除して空洞部32を形成することにより、捩じり剛性を低下させた易変形部20を構成するようにしてもよい。
この構成によると、トレーリングアーム1L及び1Rを複数枚の板部を積層した積層構造とし、この積層構造のうち少なくとも1枚の板部を所要長さ切除して空洞部32を形成するだけで、易変形部20を構成することができ、易変形部20を容易に形成することができる。また、トレーリングアーム1L及び1Rは空洞部32位置で、捩じり剛性が他部に比較して小さくなるので、車輪が路面の突起物を乗り越えた際の車輪のバウンド及びリバウンドによって生じる車両前後方向の加速度を低減することができると共に、トー角変化を抑制して安定走行を確保することができる。
2L,2R…ブッシュ
3L,3R…車輪支持部材
6…トーションビーム
6a…上面板部
6b…前側板部
6c…後側傾斜板部
7L,7R…スプリングロアマウント
10…易変形部
11…幅狭部
20…易変形部
21…薄肉部
31a〜31c…板部
32…空洞部
Claims (4)
- 車幅方向両側に配置される一対のアームと、車幅方向に延在して上記一対のアーム間を連結するトーションビームとを備えたトーションビーム式リヤサスペンション装置であって、
前記一対のアームに突起物乗り越え時の車両前後方向の加速度を低減させる易変形部を形成したことを特徴とするトーションビーム式リヤサスペンション装置。 - 前記易変形部は、前記一対のアームにおける前記トーションビームと車輪支持部材との間の幅が中央部に行くに従い薄くなる幅狭部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトーションビーム式リヤサスペンション装置。
- 前記易変形部は、前記一対のアームにおける前記トーションビームと車輪支持部材との間の厚みが中央部に行くに従い薄くなる薄肉部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトーションビーム式リヤサスペンション装置。
- 前記一対のアームを上下方向に複数枚の板部を積層して層構造とし、前記易変形部は、層構造の複数枚の板部うちの少なくとも一枚を部分的に除去した空洞部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトーションビーム式リヤサスペンション装置。
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2012
- 2012-04-16 JP JP2012093409A patent/JP6035832B2/ja active Active
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