JP2013220223A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電気掃除機1は、掃除機本体2の下方部位に配置される下ケース21と、下ケース21の上側に設けられる上ケース22と、上ケース22に取り付けられるハンドル26と、を備えている。ハンドル26は、カーボン樹脂によって形成されている。上ケース22は、カーボン樹脂よりも弾性率が低く、かつ、引張破壊伸びが大きい非カーボン樹脂によって形成されている。
【選択図】図1
Description
そこで特許文献1には、軽量化を目的として、炭素繊維を含有した樹脂や、アルミニウムの軽合金で形成した延長管が記載されている。
したがって、特許文献1に記載の事項のみに拠っては、これらの課題を解決することが困難であった。
なお、電気掃除機1を説明するのにあたり、便宜上、図1に示すホース接続部11がある側を前、その反対側を後、ハンドル26がある側を上、後輪51,51がある側を左右として説明する。
図1に示すように、電気掃除機1は、ゴミや塵埃等(以下、単に「塵埃」という。)を、掃除機本体2内に設けた電動送風機3(図5参照)による送風を利用した吸引力で不図示の吸込具から延長管及び吸引ホース12を介して掃除機本体2内の集塵部4に収集する装置である。この電気掃除機1は、後記するハンドル26を有する掃除機本体2と、吸引力を発生させる電動送風機3(図5参照)と、集塵部4と、吸引ホース12と、手元操作スイッチ等が設けられた不図示の操作管と、延長管(図示省略)と、吸込具(図示省略)と、を備えて構成されている。
図1に示すように、掃除機本体2は、掃除機本体2の下方部位に配置された下ケース21と、下ケース21の上側に設けられた上ケース22と、上ケース22の背面側に設けられる排気カバー23と、上ケース22の上面側に配置された上ケースカバー24と、集塵部4の上部を覆う集塵蓋25と、掃除機本体2の上部に設置されたハンドル26と、ハンドル連設部27と、上ケース22に着脱自在に設けられた集塵部4と、下ケース21に軸支された左右一対の車輪5と、電源コード(図示省略)と、を有している。
図3に示すように、カーボン樹脂製部品2Aは、炭素繊維を含有するカーボン樹脂により形成された部品であり、非カーボン樹脂製部品2Bと比較して軽量で剛性を有している。このカーボン樹脂製部品2Aは、例えば、短繊維からなる炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂)で成形されている。カーボン樹脂製部品2Aは、電気掃除機1において、例えば、車輪5、排気カバー23、上ケースカバー24、集塵蓋25、ハンドル26のハンドル下側半体26A、ハンドル連設部27のハンドル連設部内材27b、及び、集塵部4の塵埃分離部42等である。
非カーボン樹脂製部品2Bは、カーボン樹脂製部品2Aと比較して弾性率が低く、かつ、引張破壊伸びが大きい一般的な樹脂によって形成された部品である。非カーボン樹脂製部品2Bは、炭素繊維を含有しない一般的な樹脂材料からなる部品であり、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂等から形成されている。非カーボン樹脂製部品2Bは、カーボン樹脂製部品2Aが取り付けられる部材、あるいは、カーボン樹脂製部品2Aが隣接する位置に設置される部材であり、例えば、下ケース21、上ケース22、ハンドル26のハンドル上側半体26B等である。
図4に示すように、下ケース21は、掃除機本体2の下面部位、下部前後面部位、下部左右側面部位、及び、その内部を絶縁性を有する非カーボン樹脂(例えば、ポリプロピレン)で形成した非カーボン樹脂製部品2Bである。下ケース21には、前端部に形成され、ホース接続部11(図1参照)が着脱されるホース着脱部21aと、前側寄りの中央部に形成され、前輪52(車輪5)を軸支するための前輪軸支部21b(図6参照)と、後側寄りの左右側壁に形成され、後輪51(車輪5)が軸支される後輪軸支部21cと、電動送風機3(図5参照)が内設される送風機設置部21dと、送風機設置部21dの前後に形成された後側側壁21e及び仕切壁21fと、略底付円筒形状の多数の雌ねじ部等が一体形成されている。
前記図4に示すように、上ケース22は、下ケース21の上側に合致した状態で、前端部、中央部及び後端部をそれぞれのねじN1で締結されるケース体であり、例えば、ABS樹脂等の一般的な樹脂によって形成されている。図3に示すように、上ケース22は、それぞれ後記する下側周縁部22aと、車輪カバー部22bと、集塵ユニット収納部22cと、排気カバー設置部22dと、上ケースカバー設置部22eと、集塵蓋配置部22fと、ハンドル設置部22gと、排気口22iと、凸部22jと、雌ねじ部22kと、表示部22mと、ねじ挿入孔(図示省略)と、貫通孔22oと、コード引出部22pと、を有している。
車輪カバー部22bは、左右の後輪51の上側半分を左右幅方向に略半分覆うように形成された部位であり、後輪51を回転自在に覆って保護する保護部である。車輪カバー部22bは、上ケース22の左右の下側後部に円弧状に切欠形成されている。
排気カバー設置部22dは、排気カバー23が複数のねじN2によって固定される部位であり、排気カバー23が合致するように上ケース22の後面に形成されている。
集塵蓋配置部22fは、集塵蓋25が回動自在に配置される部位であり、上ケース22の上面前側に形成されている。集塵蓋配置部22fの後部には、集塵蓋25の軸支部25aが回動自在に軸合する左右一対の軸合部22hが形成されている。
排気口22iは、電動送風機3(図5参照)によって吸引され、集塵部4で塵埃と分離されて浄化された風が排気される排気口22iであり、上ケース22の後面に形成された複数の開口からなる。
左右一対の雌ねじ部22kは、排気カバー23のねじ挿入孔23dに挿入したねじN2が螺合されるねじ穴であり、排気カバー設置部22dの左右に形成されている。
図3に示すように、コード引出部22pは、不図示の電源プラグを有するコードが引き出し自在に配置される部位であり、この外側に、排気カバー23のコード引出口23eが合致するように配置されている。
図3に示すように、上ケースカバー24は、カーボン樹脂製部品2Aであり、この上ケースカバー24の下側に配置された回路基板6の上面の一部を覆うように設置されている。このため、上ケースカバー24は、回路基板6に帯電した静電気をカーボン(有機導電性繊維)によって大気中に放電することができるので、回路基板6に静電気が帯電するのを抑制することができる。上ケースカバー24は、上ケース22に形成された貫通孔22oに挿入して係止される係止片(図示省略)と、不図示のねじ部材とによって上ケース22の上面に固定されている。
図7及び図8に示すように、ハンドル26は、利用者が電気掃除機1を手で持って移動させる際に掴む部位であり、背面視してトンネル状に湾曲して形成されている。ハンドル26は、上部上側に配置される非カーボン樹脂製部品2Bからなるハンドル上側半体26Bと、ハンドル上側半体26Bの下部内側に合致されるカーボン樹脂製部品2Aからなるハンドル下側半体26Aと、複数のねじN4でねじ止めされてなる。ハンドル26は、カーボン樹脂よりも軟質で変形して応力を吸収し易いABS樹脂あるいはポリプロピレン等からなるハンドル上側半体26Bと、非カーボン樹脂よりも軽量で剛性を有し薄肉にすることが可能なハンドル下側半体26Aと、を組み合わせたことにより、ハンドル26全体が軽量で剛性のあるものに形成されている。
非カーボン樹脂製のハンドル上側半体26Bは、中央部及び左右端部にそれぞれ形成され、ハンドル下側半体26Aのねじ挿入孔26Aaに挿入されたねじN4がねじ止められる雌ねじ部26Baと、左右端部に形成された切欠部26Bbと、左右下端部に突出形成された位置決め突起26Bcと、ハンドル上側半体26Bの周縁部に折曲形成された折曲部26Bdと、を有している。このため、ハンドル上側半体26Bは、3本のねじN4によりハンドル下側半体26Aに固定される。また、ハンドル上側半体26Bは、切欠部26Bbを有することで、切欠部26Bbがある分だけに肉抜きすることができるため、その分だけ軽量化されている。また、前記切欠部26Bbは貫通孔で形成してもよい。二股状のハンドル上側半体26Bの下端部には、ハンドル連設部内材27b(図3参照)の外周部に設けられ、上ケース22に固定されたハンドル連設部外枠27a(図3参照)が連続して配置されている。
切欠部26Bbは、ハンドル上側半体26Bの左右の下端部に二股状(略三角形)に形成された部位である。ハンドル26は、ハンドル下側半体26Aがカーボン樹脂製で強度があるため、ハンドル下側半体26Aに合致するハンドル上側半体26Bに、この切欠部26Bbを形成することを可能にしている。切欠部26Bbの下側には、上ケース22に固定されたハンドル連設部内材27bが連続して配置されている。
折曲部26Bdは、ハンドル上側半体26Bをハンドル下側半体26Aの折曲部26Aeの先端の係合部26Agに係合させたときに、ハンドル26を断面視して筒状に形成するための部位である。
図7〜図9に示すように、カーボン樹脂製のハンドル下側半体26Aの左右には、切欠部26Bbに合わせて形成された切欠孔26Abと、上ケース22のハンドル固定孔22q(図8参照)に挿入されてねじN5が螺合される複数の雌ねじ部26Acと、折曲部26Aeと、ハンドル26の強度を向上させるための補強リブ26Afと、前記係合部26Agと、が形成されている。
切欠孔26Abは、ハンドル下側半体26Aとハンドル上側半体26Bとを合致させた際に、切欠部26Bbの内側に配置される孔であり、ハンドル下側半体26Aの左右の下端部に形成されている。切欠孔26Abは、ハンドル下側半体26Aがカーボン樹脂製で強度があることによって、ハンドル下側半体26Aを肉抜き形状に形成することが可能になっている。
補強リブ26Afは、ハンドル下側半体26A内に前後左右方向に向けて形成されて、ハンドル下側半体26Aの強度を向上させるための補強用板部材である。
係合部26Agは、ハンドル上側半体26Bの外周縁に係合する部位であり、折曲部26Aeの先端部に段差状に形成されている。
図3に示すように、ハンドル連設部27は、上側にハンドル26の基端部が連設されると共に、集塵部4の外周枠の一部を形成する部材であり、上ケース22にねじ止めされている。ハンドル連設部27は、このハンドル連設部27の外側に設けられ、非カーボン樹脂製部品2Bからなるハンドル連設部外枠27aと、このハンドル連設部外枠27aの内側に設けられ、カーボン樹脂製部品2Aからなるハンドル連設部内材27bと、を備えて構成されている。ハンドル連設部27は、ハンドル26の二股状の切欠孔26Abに合わせて連設するように配置された非カーボン樹脂製のハンドル連設部外枠27aと、カーボン樹脂製のハンドル連設部内材27bと、を組み合わせてなる。
次に、図2及び図3を主に各図を参照しながら本発明の実施形態に係る電気掃除機1の作用を説明する。
例えば、図2及び図3に示すように、電気掃除機1を移動させる場合、利用者は、ハンドル26及び不図示の操作管を手で持って移動させる。この移動の最中にハンドル26には、掃除機本体2全体の荷重や、他の異物と接触するなどして衝撃力等がかかる。その荷重等は、ハンドル26のハンドル上側半体26B及びハンドル下側半体26Aにかかる。
また、ハンドル26は、前記したように、カーボン樹脂製のハンドル下側半体26Aと、非カーボン樹脂製のハンドル上側半体26Bとを組み合わせてなるので、一方の部材で荷重を緩和し、他方の部材で全体の強度を向上させることができる。前記したようにハンドル連設部27も、カーボン樹脂製部品2Aであるハンドル連設部外枠27aと、非カーボン樹脂製部品2Bであるハンドル連設部内材27bとからなるため、ハンドル26と同様な作用効果を奏する。
このため、ハンドル連設部27は、ハンドル26と上ケース22とが接続される部位の外側を、軟質な非カーボン樹脂のハンドル連設部外枠27aで応力を緩和させて亀裂ができるのを抑制させながら、カーボン樹脂製のハンドル連設部内材27bでハンドル連設部27全体の強度を向上させることができると共に、ハンドル26を薄肉にして軽量化を図ることができる。
その結果、掃除機本体2全体を軽量して、高剛性を有する電気掃除機1にすることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
2 掃除機本体
2A カーボン樹脂製部品
2B 非カーボン樹脂製部品
21 下ケース
22 上ケース
26 ハンドル
26A ハンドル下側半体
26Ab 切欠孔
26B ハンドル上側半体
26Bb 切欠部
27a ハンドル連設部外枠
27b ハンドル連設部内材
Claims (5)
- 掃除機本体の下方部位に配置される下ケースと、前記下ケースの上側に設けられる上ケースと、前記上ケースに取り付けられるハンドルと、を備え、
前記ハンドルは、カーボン樹脂によって形成され、
前記上ケースは、前記カーボン樹脂よりも弾性率が低く、かつ、引張破壊伸びが大きい非カーボン樹脂によって形成されていることを特徴とする電気掃除機。 - 前記ハンドルは、上部外側が非カーボン樹脂によって形成されたハンドル上側半体と、
前記ハンドル上側半体の下部内側に取り付けられ、カーボン樹脂によって形成されたハンドル下側半体と、からなることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。 - 前記ハンドル上側半体は、左右の下端部に二股状に形成された切欠部を有し、
前記ハンドル下側半体は、左右の下端部に形成され、前記切欠部の内側に配置された切欠孔を有することを特徴とする請求項2に記載の電気掃除機。 - 前記切欠部の下側には、前記上ケースに固定されたハンドル連設部内材が連続して配置され、
前記二股状の前記ハンドル上側半体の下端部には、前記ハンドル連設部内材の外周部に設けられ、前記上ケースに固定されたハンドル連設部外枠が連続して配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電気掃除機。 - 前記ハンドル連設部内材は、カーボン樹脂によって形成され、
前記ハンドル連設部外枠は、非カーボン樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電気掃除機。
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