JP2009261807A - 回転ロータ及び電気掃除機用吸込具 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転ロータを軽量化することで、製造コストの低減を図ることができ、振動音を抑えることができる回転ロータ及びこれを用いた電気掃除機用床吸込具を提供する。
【解決手段】ロータ10は、中空部11を有する略円筒状の基台1と、該基台1の長手方向に清掃体の一部が挿入される少なくとも1条の支持溝3を有する一対の支持体2、2が放射状に立設されると共に、一端から他端に亘って所定角度で螺旋状に形成されてあり、該基台1の前記中空部11側に一端から他端に亘ってリブ体6が螺旋状に形成されるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、各種清掃装置に組み込まれ、回転しながら塵埃を除去する回転ロータと、これを用いた電気掃除機用床吸込具に関するものである。
従来の合成樹脂で成形された回転ロータは、中空の円筒形状であって、周方向の均等位置で径方向外方へ膨出したブレード保持部が設けられており、このブレード保持部は、ロータ体の軸方向に沿って90度〜180度の範囲で螺旋状に捩られており、その長手方向に沿って断面逆T字状を呈するブレード嵌着用の螺旋溝が形成されている(特許文献1)。
特開2000−107093号公報
上記従来の特許文献1に記載された技術では、中空の円筒形状の肉厚が均一であることから、ブレード保持部に加わる外力を考慮して、円筒形状の肉厚を太くする必要があった。したがって、回転ロータの重量は大きくなり、この回転ロータを回転させるモーター等の駆動源も出力が大きなものを選択していた。すると、回転ロータの回転時に振動音が大きくなると共に、電気掃除機用吸込具が大型化するので、製造コストもかなり費やしていた。
本発明は上記点に鑑み、回転ロータを軽量化することで、製造コストの低減を図ることができ、振動音を抑えることができる回転ロータ及びこれを用いた電気掃除機用床吸込具を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、合成樹脂で形成されたロータと、清掃体と、前記ロータの両端に取り付けられるブラケットとを備え、各種清掃装置に組み込まれる回転ロータにおいて、前記ロータは、中空部を有する略円筒状の基台と、該基台の長手方向に前記清掃体を支持する支持体が形成されると共に、一端から他端に亘って所定角度で螺旋状に形成されてあり、該基台の前記中空部側に一端から他端に亘ってリブ体が螺旋状に形成されていることに特徴を有する。したがって、清掃体が挿入される支持体近傍を補強することができると共に、回転ロータを軽量化することができることから、製造コストの低減を図ることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、リブ体は中空部に複数の独立した空隙を形成するように配設されていることに特徴を有する。したがって、回転ロータを軽量化することができ、清掃体が挿入される支持体近傍の補強を強固なものにすることができると共に、ロータの強度をより向上させることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、合成樹脂で形成されたロータと、清掃体と、前記ロータの両端に取り付けられるブラケットとを備え、各種清掃装置に組み込まれる回転ロータにおいて、前記ブラケットは、ロータのリブ体に当接して回り止めを行う係止体が形成されていることに特徴を有する。したがって、回転ロータの軽量化のために形成されたリブ体を、ブラケットの回り止めに利用することができる。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかの回転ロータを備えた電気掃除機用吸込具に特徴を有する。したがって、電気掃除機用吸込具を軽量化することができ、電気掃除機用吸込具の製造コストを低減させることができる。
請求項1及び2の発明では、回転ロータを軽量化することができ、回転ロータの製造コストの低減を図ることができると共に、中空部にリブ体が形成されていない従来の回転ロータに比べて、支持体近傍の強度をより強くすることができると共に、ロータの強度を向上できる。また、請求項3の発明では、リブ体をブラケットの回り止めに利用することができることから、あらたな回り止めの構成をロータに形成する必要がなく、回転ロータの製造コストをさらに低減させることができる。また、請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の回転ロータを電気掃除機用吸込具に組み込むことで、電気掃除機用吸込具の製造コストの低減を図ることができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1(a)は、本発明に係る回転ロータを構成するロータ10の斜視図であり、図1(b)は、同側面図である。ロータ10は、合成樹脂で形成されたものであり、中空部11を有する基台1と、この基台1の外周に開口した支持溝3が8箇所に形成されるように、一対の支持体2、2が4箇所に放射状に立設され、一体化されている。尚、支持溝3には、後述する清掃体の一部が挿入される清掃体取付部4が形成されている。
一対の支持体2、2は、ロータ10の一端から他端に亘って所定角度で螺旋状に形成されている。そして、中空部11の内壁5には、複数のリブ体6、6が形成されている。尚、支持溝3と、一対の支持体2は、1つ以上あればよく、図1に示すように4個に限定されるものではない。ロータ10を上記の構成としたことによって、回転ロータを軽量化することができることから、製造コストの低減を図ることができる。また、リブ体6が支持体2の下方の基台1の内壁5に形成されていることから、支持体2の近傍の強度をより強くできると共に、ロータ10の機械的強度を向上できる。また、回転ロータが軽量化することによって、回転ロータの回転時の振動音を軽減させることができる。
図1(c)は、回転ロータを構成する他の実施形態のロータ10aを示す側面図である。この図に示すように、リブ体6aを中空部11に複数の独立した空隙11a、11b、11cを形成するように基台1aに一体的に配設してもよい。この場合に、リブ体6aと基台1aとの交差する部分が、一対の支持体2aの下方の基台1aの内壁5aに形成されていることから、支持体2aの近傍の強度をより強くできると共に、ロータ10の機械的強度を向上できる。また、回転ロータが軽量化することによって、回転ロータの回転時の振動音を軽減させることができる。
ここで、図1(a)に示したロータの製造方法の一例を図2に示すダイスを使用して説明する。ロータ10の外周形状に対応する横断面形状及びリード角のベアリング部(図示せず)を有する押出孔100が備えられたダイス雌型36と、ロータ10の中空部11の形状に対応する横断面形状の中空部成形凸部32と、該中空部成形凸部32のまわりに押出材料を導く複数個の押出材料流通孔33とを有し、前記中空部成形凸部32が中空部のリード角に対応するリード角を有する螺旋状に形成されると共に、前記押出材料流通孔33がダイスの軸線方向に対し前記中空部成形凸部32のねじれ方向に向って所定角度傾斜したものとなされたダイス雄型との組合せで構成されている。
上記ねじり押出用ダイスでは、押出材料はダイス雌型36の押出孔100を通過することによってねじり方向の方向性を付与され、それによりねじり材の外周形状が得られる。また、この押出材料はダイス雄型37の螺旋状の中空部成形凸部32に沿って流されることによってねじり方向の方向性を付与され、螺旋状の中空部11が形成される。更にまた、雄型37に設けられた押出材料流通孔33が傾斜状に形成されていることにより、押出孔100に至る前に押出材料に予め中空部成形凸部32のねじれ方向に従ったメタルフローが付与され、前記中空部成形凸部32に大きな圧力が負荷されるのが防止される。
ここで、ロータ10、10aの素材に、タルク、マイカ、ガラス繊維、カーボン繊維、チタン酸カリウム、金属繊維、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ウオラスナイト等の内、少なくとも1種類以上の添加剤を含有した熱可塑性合成樹脂を使用する形態も採用できる。また、前記形態においても捩りながら押出し成形されてある。
上記の実施例において、ロータの素材には、タルク、マイカ、ガラス繊維、カーボン繊維、チタン酸カリウム、金属繊維、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ウオラスナイト等の内、少なくとも1種類以上の添加剤を含有した熱可塑性合成樹脂が使用されてあり、使用する熱可塑性合成樹脂の剛性については、目的に応じて適時、設定すれば良いが、曲げ弾性率が30000kg/cm以上のものを使用すれば、回転時の心振れ等にたいして、より高い剛性を有するロータを製作できる。また、熱可塑性合成樹脂80重量%に対してタルクを20重量%添加すると非常に高い剛性を得られることが実験で確認されている。したがって、タルクを10重量%〜30重量%の範囲で添加すれば、ロータに高い剛性を付与することができる。
なお、熱可塑性合成樹脂としては、ABS樹脂、AS樹脂、AAS樹脂、ポリスチレン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体などのアクリル系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などのオレフィン系樹脂、6−ナイロン樹脂、66−ナイロン樹脂、46−ナイロン樹脂などのポリアミド系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリエチレテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂などがあるが、好ましくは、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂などの非結晶性樹脂が、押し出し成形性と剛性面よりバランスがとれており好ましい。
図3(a)は、清掃体を示す斜視図であり、図3(b)は、ロータに清掃体が挿入された状態を示す部分断面図である。清掃体7は、長尺な基部7a(8a)と、この基部7a(8a)の上に植毛されたパイル状の繊維等からなるブラシ部7b(8b)とから構成されている。そして、清掃体7の基部7a(8a)は図1で説明したロータ10の支持溝3に形成された清掃体取付部4に挿入され、ロータ10に取り付けられる。尚、図3(b)に示すように、一対の支持体2、2と他の一対の支持体2、2との間に形成される溝部3aに、清掃体取付部4aを形成し、清掃体8を挿入することもできる。
図4は、ブラケットを示す斜視図である。一方のブラケット9aは、図4(a)に示すように、ロータ10の一方の端部に嵌合されるものであり、ブラケット9aは、中空部を有する筒体であって、軸受91を有するものである。内面部92にはロータ10の基台1の内壁5に形成された複数のリブ体6、6に当接する係止体93、93が複数形成されている。したがって、ロータ10の一方の端部は、ブラケット9aがロータ10の外周に挿入されると共に、係止体93がリブ体6に当接することによって嵌合され、回り止めがなされる。
また、図4(b)に示すように、他方のブラケット9bにも同様にして、ロータ10の他方の端部の基台1の内壁5に形成されたリブ体6に当接して回り止めがなされる係止体94、94が複数形成されている。この他方のブラケット9bは、軸受95と係止体94との中間に位置する外周にギア96が形成されている。尚、図4(c)に示すブラケット9cのように、ロータ10のリブ体6に当接して内壁部を外方に押し広げる略円錐台形状の係止体97を形成することによって、ロータ10とブラケット9cとの嵌合で回り止めを行うこともできる。
また、図4(d)に示すブラケット9dのように切欠部98により弾性を有する係止体99を形成し、この切欠部98に、図1(c)で示したロータ10aのリブ体6aを嵌合して回り止めを行う構成とすることもできる。
図5は、本発明に係る回転ロータを示す斜視図と同断面図である。上述したように、ロータ10に形成された複数の溝部に清掃体7(8)を各々挿入した後、左右のブラケット9a(9b)をロータ10に嵌合することによって、回転ロータ30は組み立てられる。
図6は、本発明に係る電気掃除機用吸込具の斜視図と同底面図である。電気掃除機用吸込具19は、上ケース19aと下ケース19bと、継手管部22とから構成されており、下ケース19bの4箇所にはローラ23が設置されている。そして、図5で示した回転ロータ30は、電気掃除機用吸込具19の吸込口24に設置される。電気掃除機用吸込具19には、モータ20が内蔵されており、このモータ20と、上述したブラケットのギア96とがベルト21によって連結されて、モータ20の回転と連動して回転ロータ30が回転するようになっている。
図7は、本発明に係る回転ロータを各種清掃装置に取り付けた状態を示す斜視図と同断面図である。この図に示すように、本発明に係る回転ロータ30は、上述した電気掃除機用吸込具19だけでなく、各種清掃装置に取り付けることができる。図7に示す清掃装置28は、空気調和機のフィルター27の清掃を行う装置である。フィルター27は、フィルター体27bと押え枠27aとから構成されており、フィルター27又は清掃装置28を可動させ、回転ロータ30を回転させることによって、フィルター体27bに付着した塵埃を回転ロータ30の清掃体7(8)で取り除く構成となっている。そして、取り除かれた塵埃は、管29を経由して吸引装置40へと吸引される。
尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の実施形態をとることができることは言うまでもない。例えば、清掃体は、ブレード等の形態も採用できる。また、リブ体の形成箇所、個数等も適宜採用できる。また、清掃装置は上記実施形態以外にも適宜採用できる。
本発明の回転ロータ及び電気掃除機用吸込具は、電気掃除機に組み込まれて各種清掃を行う為に使用される。
本発明に係る回転ロータを構成するロータの斜視図及び同側面図と、本発明に係る他のロータの側面図。 ロータを製造する為のダイスを示す分解図である。 清掃体を示す斜視図とロータに清掃体が挿入された状態を示す部分断面図。 ブラケットを示す斜視図。 本発明に係る回転ロータを示す斜視図及び同断面図。 本発明に係る電気掃除機用吸込具の斜視図及び同底面図。 本発明に係る回転ロータを各種清掃装置に取り付けた状態を示す斜視図及び同断面図。
符号の説明
1、1a 基台
2、2a 支持体
3、3a 支持溝
4、4a 清掃体取付部
5、5a 内壁
6、6a リブ体
7、8 清掃体
7a、8a 基部
7b、8b ブラシ部
9a、9b、9c,9d ブラケット
10、10a ロータ
11 中空部
11a、11b、11c 空隙
19 電気掃除機用吸込具
19a 上ケース
19b 下ケース
20 モータ
21 ベルト
22 継手管部
23 ローラ
24 吸込口
27 フィルター
27a 押え枠
27b フィルター体
28 清掃装置
29 管
30 回転ロータ
32 中空部成形凸部
33 押出材料流通孔
36 ダイス雌型
37 ダイス雄型
40 吸引装置
91、95 軸受
92 内面部
93、94、97、99 係止体
96 ギア
98 切欠部
100 押出孔

Claims (4)

  1. 合成樹脂で形成されたロータと、清掃体と、前記ロータの両端に取り付けられるブラケットとを備え、各種清掃装置に組み込まれる回転ロータにおいて、前記ロータは、中空部を有する略円筒状の基台と、該基台の長手方向に前記清掃体を支持する支持体が形成されると共に、一端から他端に亘って所定角度で螺旋状に形成されてあり、該基台の前記中空部側に一端から他端に亘ってリブ体が螺旋状に形成されていることを特徴とする回転ロータ。
  2. リブ体は中空部に複数の独立した空隙を形成するように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の回転ロータ。
  3. 合成樹脂で形成されたロータと、清掃体と、前記ロータの両端に取り付けられるブラケットとを備え、各種清掃装置に組み込まれる回転ロータにおいて、前記ブラケットは、ロータのリブ体に当接して回り止めを行う係止体が形成されていることを特徴とする請求項項1又は2に記載の回転ロータ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の回転ロータを備えた電気掃除機用吸込具。
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