JP2000107093A - 掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置 - Google Patents

掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置

Info

Publication number
JP2000107093A
JP2000107093A JP10278554A JP27855498A JP2000107093A JP 2000107093 A JP2000107093 A JP 2000107093A JP 10278554 A JP10278554 A JP 10278554A JP 27855498 A JP27855498 A JP 27855498A JP 2000107093 A JP2000107093 A JP 2000107093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
cavity
mold
spiral
rotary brush
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10278554A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Ando
二郎 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ANDO KASEI KK
Original Assignee
ANDO KASEI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ANDO KASEI KK filed Critical ANDO KASEI KK
Priority to JP10278554A priority Critical patent/JP2000107093A/ja
Publication of JP2000107093A publication Critical patent/JP2000107093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nozzles For Electric Vacuum Cleaners (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸引ヘッド用回転ブラシを、容易にかつ歩留
り良く、低コストで得ると共に、直線性及び寸法精度の
向上を図る。 【解決手段】 掃除機の吸引パイプ先端に接続可能とさ
れる吸引ヘッド本体3内に、横軸回りで回転可能に設け
られるロータ12と、該ロータ12の外周面に沿って螺
旋状に設けられたブレード14とからなる回転ブラシ4
において、前記ロータ12を、軸方向に複数分割された
ロータ分割12A〜12Cを組立て一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掃除機の吸引ヘッ
ドに取付けられる回転ブラシとその製造方法及び回転ブ
ラシのロータ分割体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】掃除機の吸引パイプ先端に接続して使用
する吸引ヘッドには、横軸回りに回転する回転ブラシが
具備されており、この回転ブラシにより畳やじゅうたん
等の床材を叩いて、掃除機による塵埃等の吸い込みを良
好にさせるものがある。この種回転ブラシには、掃除機
による吸引空気流で回転される風車で回転駆動するタイ
プと、別付けの電動モータにより回転駆動するタイプの
ものがあり、両タイプ共に図7,図8に示すように回転
ブラシ61の軸心部分となるロータ62と、ロータ62
外周面に軸方向に沿って螺旋を描くように設けられた少
なくとも1本のブレード63(ブラシ列を含む)とによ
り主構成されている。
【0003】この回転ブラシ61は、図8に示すよう
に、外周面に軸方向に沿って螺旋を描くように設けられ
た複数条の螺旋溝64を有する棒状の前記ロータ62
(ブラシ台ともいう)と、前記螺旋溝64に嵌着された
ブレード(ブラシ列の場合あり)63と、ロータ62両
端に設けた軸孔65に夫々嵌入装着された軸66,67
及びエンドリング68と、一方の軸67に外嵌固定され
た伝動歯車69と、両軸66,67外端に夫々取付けら
れた軸受70とからなっており、前記両軸66,67
は、止ピン71によりロータ62に固定されている(例
えば、特開平8−511号公報参照)。
【0004】前記ロータ62は、合成樹脂製で、前記螺
旋溝64の成形には、押出成形時にその外周面に一直線
状の溝を形成させており、その後、改めて成形体をねじ
って溝を螺旋状に変形させる方法や、ロータ62の押出
成形時に、成形ダイから出た成形品の端部に回転力を加
えて同時にねじり変形させて溝を螺旋状とする方法が採
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、回
転ブラシ特にロータ62は押出成形により製造されるの
で、技術的にかなり難しいうえ、所要の寸法精度(直線
性、均肉性)が得難く、回転ブラシ61の回転時におけ
る騒音・振動の発生や、所要回転数が得られないという
問題があり、しかも、押出成形開始時において製品精度
が悪く不良品が多くて非常に歩留りが悪い。
【0006】また、前記ロータ62の両端に軸孔65を
設けて前記軸66,67を圧入し接着加工するので、高
い加工精度が要求され、コスト高になり、各部品を積木
方式で組立て回転ブラシ61を完成させるため、回転ブ
ラシの直線性を得難い等の問題があった。本発明は、上
記実状に鑑みてなされたもので、直線性に優れた回転ブ
ラシを容易に、歩留り良くかつ低コストでしかも高精度
に得られるようにした掃除機吸引ヘッド用回転ブラシと
その製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じている。即ち、
本発明に係る掃除機吸引ヘッド用回転ブラシは、掃除機
の吸引パイプ先端に接続可能とされる吸引ヘッド本体内
に、横軸まわりで回転可能に設けられるロータと、該ロ
ータの外周面に軸方向に沿って螺旋状に設けられたブレ
ードとからなる回転ブラシにおいて、前記ロータが軸方
向に複数分割されたロータ分割体を組立て一体化されて
いる点に特徴がある。
【0008】このような構成であれば、ロータ分割体成
形型を小型化してその加工を容易に、かつ精度を高める
ことができ、しかも射出成形により成形できるので、直
線性、均肉性はもとより、ブレード(ブラシ列を含む)
用螺旋溝の精度が良好となり、回転ブラシの直線性を確
保でき、バランスが良くなるため回転時の騒音・振動発
生を防止できるほか、所要回転数を確保でき、コスト低
下が図れる。
【0009】また、本発明に係る回転ブラシは、前記ロ
ータの各分割体が軸方向に貫通する軸孔を有し、1組に
ロータ分割体の各軸孔に1本の共通軸が嵌入固定されて
いる点にも特徴がある。この構成によれば、ロータの組
立が容易で直線性を確保できると共に強度を高めること
ができ、回転バランスが良くなり、品質向上を図ること
ができる。
【0010】そして、本発明に係る回転ブラシは、前記
ロータの1組の各分割体の隣接当接面に、相対回転防止
手段が設けられている構成とすることにより、各分割体
の螺旋溝を確実に一致させることができ、組立が容易と
なり、精度向上を図ることができる。さらに、本発明に
係る回転ブラシの製造方法は、両端が貫通したキャビテ
ィを有するロータ分割体成形型に対し、キャビティ内周
面に径方向内方へ突出してキャビティの軸方向で螺旋を
描く螺旋凸条を設けておき、該成形型のキャビティ中心
部へキャビティ全長にわたる中子型を挿入し、前記成形
型の両端部を塞いだ後、該成形型のキャビティ内へ未硬
化状態の成形材料を供給し、成形材料の硬化後に前記成
形型の一端を開放させてキャビティの一端開放側から中
子型を抜き出し、キャビティの一端閉塞側からエゼクタ
により、キャビティ内の成形品をロータ分割体成形型の
螺旋凸条の螺旋に沿う移動を伴いながら一端開放側へと
脱型させ、この脱型後の成形品である複数のロータ分割
体を軸方向に連結一体化し、前記螺旋凸条によってロー
タ分割体外周面に形成されている螺旋溝へブレードを保
持させる点に特徴がある。
【0011】このような方法を採用することで、螺旋溝
を備えた筒構造のロータを高精度で得ることができ、軸
挿入用の孔加工が不要で、1組のロータ分割体の中空内
に共通の軸を挿入(圧入)して、直線性の良好なそして
強度の高いロータとすることができるほか、ブレードの
組付けが容易であり、回転ブラシの直線性及びバランス
を確保でき、製品歩留りを高め、コスト低下を図ること
ができる。
【0012】また、この方法では、キャビティ内周面か
ら中子型外周面へ達する範囲で出退可能な空気流通孔形
成用可動型を設け、キャビティ内へ成形材料を供給する
時点で、該可動型を突出形状にしておき、キャビティ内
で成形材料が硬化した後の脱型前に、上記可動型をキャ
ビティから退出させることで、ロータ分割体の周壁に空
気流通孔を任意数形成可能である。
【0013】そして、本発明に係る回転ブラシ用ロータ
の製造装置は、固定型と、可動側型板に軸心回りに回転
自在に取付けられかつ、両端が貫通したキャビティ内周
面に径方向内方へ突出してキャビティの軸方向で螺旋を
描く螺旋凸条を有するロータ分割体成形型と、前記キャ
ビティ中心部にその全長にわたって設けられた前記固定
型に固定された中子型と、前記キャビティの他端一部を
閉塞する受け板と、成形品を固定型側は押し出すと共に
キャビティ他端の一部を閉塞するエゼクタとから成り、
前記キャビティ内への成形材料供給路が前記固定型に設
けられている点に特徴がある。
【0014】この構成によれば、ロータ分割体成形型の
キャビティ内に形成された成形体は、脱型に際してエゼ
クタにより押出すことにより、その螺旋溝がキャビティ
内周面の螺旋凸条側面を螺旋に沿って押動するため、前
記成形型が強制回転させられ、円滑に成形型のキャビテ
ィ内から脱出し、高精度で良品質のロータ分割体が、低
コストで製造できる。しかも、成形型のキャビティ長さ
が短いので、成形体の押出し脱型が容易でかつ無理がな
く、精度を確保できるほか、成形型を小型化でき型加工
が容易でコスト低下でき、射出成形加工を容易にするこ
とが可能で、直線性及びバランスのよい回転ブラシを得
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の実施
の形態を説明する。図1、図2は、本発明に係る掃除機
吸引ヘッド1の一実施形態を示し、この吸引ヘッド1
は、掃除機(図示省略)の吸引パイプ2先端に接続可能
とされるヘッド本体3と、該ヘッド本体3内に横軸回り
に回転可能に設けられた回転ブラシ4とを有している。
【0016】前記ヘッド本体3は、吸引パイプ2側へ突
出する後側管部5と、回転ブラシ4及びその回転駆動手
段(図示省略)を収容する前側管部6と、この両管部
5,6を首振り自在に接続する継手管部7とから成って
いる。前側箱部6の底面には、回転ブラシ4の外周面に
対応させるように、長方形状に開口した主吸込口8が設
けられ、該吸込口8が前側箱体6の内部から継手管部7
及び後側管部5内を介して吸引パイプ2内と連通してい
る。そして、前記主吸込口8の両端前側と主吸込口8後
側中央に夫々ガイドローラ9,10が設けられ、左右ガ
イドローラ9,9の間で主吸込口8の前側に補助ブラシ
11が設けられている。
【0017】回転ブラシ4は、図3,図4に示すよう
に、中空筒状に構成されたロータ12と、該ロータ12
の中空部に圧入固定された中軸13と、ロータ組立体1
2の外周面に軸方向に沿って螺旋状に設けられた複数
(4条)のブレード14と、前記軸13の両端に外嵌固
定されたエンドリング15,16及び軸受17,18と
により構成されている。なお、前記ローラ12、中軸1
3及びエンドリング15,16は、連結ピン19,20
により一体的に連結されている。
【0018】また、前記エンドリング15には、外周面
に回転動力伝達用タイミングギヤ21が設けられてい
る。さらに、両エンドリング15,16には、取付耳片
22,23が突設され、夫々連結ピン孔24,25が設
けられている。前記ロータ12は、軸(長手)方向に三
分割された合成樹脂製のロータ分割体12A,12B,
12Cを軸方向に組立てなり、その軸孔32に軸方向に
圧入され中軸13を介して接続一体化されている。そし
て、各ロータ分割体12A〜12Cは、同一形状同一寸
法とされており、図5に示しているように、周方向の均
等位置で径方向外方へ膨出したブレード保持部26が設
けられている。該ブレード保持部26は、各ロータ分割
体12A〜12Cの軸方向に沿って90°〜180°程
度の範囲で螺旋状にねじれており、その長手方向に沿っ
て、断面逆T字状を呈するブレード嵌着用の螺旋溝27
が夫々形成されている。
【0019】また、各ロータ分割体12A〜12Cの軸
方向端面即ち隣接当接面には、相対回転防止手段を構成
する少なくとも1つの位置決めピン係合孔28が夫々設
けられ、係合ピン29が嵌入係合されている。なお、前
記回転防止手段は、位置決めピン係合孔28と係合ピン
29により構成されており、別体の係合ピン29を嵌入
させたのは、全ロータ分割体12A〜12Cを同一の成
形型により成形可能にするためであるが、係合ピン29
を各分割体12A〜12Cに一体的に形成してもよい。
【0020】なお、回転防止手段は、他の凹凸、例えば
ドッグクラッチ歯のような構造の外、任意のものを適宜
設けることができる。前記中軸13は、金属管又は合成
樹脂例えば、ポリフェニレンサルファイド管により構成
され、両端部に連結ピン孔30が径方向に貫通状に設け
られている。そして、中軸13の両端部に両エンドリン
グ15,16が外嵌され、該中軸13のピン孔30と前
記エンドリング15,16の連結ピン孔24,25に、
連結ピン19,20が圧入固着されて、中軸13にエン
ドリング15,16が連結一体化させるようになってい
る。
【0021】さらに、中軸13の両端には、軸受17,
18が取付けられ、吸引ヘッド3の前側箱部6内に組込
まれるようになっている。前記ブレード14は、ゴム、
合成ゴム、軟質合成樹脂等の可撓性を有する弾性材料に
より成形されており、基部に断面T字状の係合突条31
が形成され、該係合突条31をロータ12の前記各螺旋
溝27に軸方向端部側から螺旋溝27に沿って差し込ん
で圧入様態にするか、又は必要に応じて接着等するかし
てロータ12に強固に取付けられる。
【0022】上記実施形態において、回転ブラシ14を
組立てる場合、先ず、1組の前記各ロータ分割体12A
〜12Cを、その隣接する位置決め係合ピン孔28に係
合ピン29を挿入して位置決め係合して前記ロータ12
を構成し、ロータ分割体12A〜12Cの軸孔32に中
軸13を圧入した後、各ロータ分割体12A〜12Cの
連通状に合致した各螺旋溝27に、その軸方向一端側か
ら、ブレード14の係合突条31を挿入して取付け、中
軸13の両端部にエンドリング15,16を外嵌し、連
結ピン19,20により中軸13とエンドリング15,
16を連結一体化し、中軸13両端に軸受17,18を
嵌着させることで、図3に示す組立完了状態とすること
ができる。
【0023】上記実施形態によれば、回転ブラシ4の組
立が容易で寸法構成を確保でき、かつ中軸13を備えて
いるので強度が増大すると共に直線性、回転バランスが
良くなり、回転ブラシ4の低騒音、低振動及び高回転数
が得られ、品質の向上はもとより、掃除機本体の吸引力
を十二分に発揮させて集塵硬化の増大、コスト低下を図
ることができる。しかも、ロータ分割体12A〜12C
を射出成形できるので、型加工が容易でかつその寸法精
度が向上し、さらにコスト低下が可能である。
【0024】本発明に係る前記回転ブラシ4は、図6に
示す本発明に係るロータ分割体製造装置の一実施形態を
採用し、本発明に係る回転ブラシ製造方法により製造す
ることができる。図6は、ロータ分割体製造装置33即
ち、ロータ分割体の射出成形金型の一実施形態を示す断
面図である。この射出成形金型33は、金型分割面
(P.L)から上方の固定盤側と、その下方の可動盤側
とにより構成されている。
【0025】固定盤側は、固定側取付板34と、該取付
板34の下側に固定された固定型35と、固定型35に
下方へ突出条に取付けられた円柱状の中子型36、スプ
ルーブシュ37及びガイドピンブシュ38とからなって
いる。なお、39はロケートリングでスプルーブシュ3
7の上端外周に設けられている。可動盤側は、固定型3
5の下面に離接可能に設けられた可動側型板40と、該
可動側型板40内にベリング41を介して回転自在にか
つ前記中子型36と同心状で上下貫通状に設けられたロ
ータ分割体成形キャビティ42を有する可動成形型43
と、可動側型板40の受け板44と、該受け板44に前
記キャイティ42及び中子型36の共通中心軸線の延長
線上に位置して設けられたエゼクタスリーブ45及びエ
ゼクタピン46と、受け板44下面にスペーサブロック
47を介して取付けられた可動側取付板48と、2枚1
組のエゼクタプレート49,50と、スプルーロックピ
ン51、リターン52及びガイドピン53とにより構成
されている。
【0026】そして、前記ロータ分割体12A〜12C
の外周面を画成する前記成形型43のキャビティ内周面
42Aには、径方向内方へ突出してキャビティ42の軸
方向で螺旋を描く螺旋凸状54(ロータ外周面に前記螺
旋溝27を形成させるもの)が複数条設けられている。
また、前記キャビティ42は、その下側開口が、前記受
け板44とこれに設けたエゼクタスリールブ45及びエ
ゼクタピン46の上端により閉塞され、上側開口が前記
固定型35により開閉自在に閉塞されている。
【0027】前記中子型36は、キャビティ42を貫通
してその下端が前記エゼクタピン46上端に密着状に当
接・分離自在とされている。前記キャビティ42の上端
開口は、前記固定型35とスプルーブシュ37に設けた
ランナ55,56及びゲート57を介してスプルーラン
ナ58に連通されている。
【0028】なお、前記エゼクタスリーブ45、スプル
ーロックピン51及びリターンピン52の下端は、エゼ
クタプレート49,50に固定されており、エゼクタピ
ン46の下端は可動側取付板48に固定されている。前
記可動側は、その全体が固定側に対して図外の型締め手
段により上下方向(図6に矢印で示す)に移動し、前記
成形型43のキャビティ42上部開口を開閉するように
なっており、エゼクタスリーブ45が成形体60(ロー
タ分割体)を押出すべく、成形型43のキャビティ42
内を図外の駆動手段で駆動されるエゼクタプレート4
9,50により上下動される。
【0029】次に、上記ロータ分割体製造装置33に
り、前記ロータ分割体12A〜12Cを製造する方法
(本発明に係る製造方法)について説明する。まず、図
6に示しているように、固定型35に可動側型板40を
密着させてキャビティ42を閉塞すると共に、中子型3
6をキャビティ42中心へその全長に渡って位置させた
状態とし、可動成形型43のキャビティ42内へ未硬化
(溶融)状態の成形材料をスプルーランナ58からラン
ナ56,55、ゲート57を経て供給する。
【0030】キャビティ42内の成形材料が硬化した
後、可動側を固定型35から離れる方向(下方)に移動
させて、キャビティ42の上端開口を開放すると同時
に、中子型36をキャビティ42の上端開口から上方へ
抜き出し、続いて、エゼクタを操作してエゼクタスリー
ブ45を、受け板44及びエゼクタピン46を案内とし
て上昇させ、キャビティ42内の成形体60を上方(抜
き出し方向)に押動する。
【0031】キャビティ42内の成形体60に押出力が
作用すると、可動成形型43の螺旋凸条54に螺旋面
を、成形体60に形成された螺旋溝27の螺旋面が軸方
向に押すので、その押圧力の分力が可動成形型43の螺
旋凸条54の螺旋面を周方向に作用するため、可動成形
型43が前記螺旋面に沿って強制的にかつ成形体60の
押出しに追従して回転させられる。このようにして、成
形体60が可動成形型43を回転させながら、螺旋凸条
54の螺旋に沿う移動を伴いながらキャビティ42から
無理なく円滑に脱型される。
【0032】上記製造装置33により成形された成形体
60即ちロータ分割体12A〜12Cは、前述のように
して軸方向に連結一体化してロータ組立体12とされ、
螺旋凸条54によってロータ分割体12A〜12C外周
面に形成されている螺旋溝27へブレード14を挿入し
保持させることで、回転ブレード4の主要部を構成する
ことができる。
【0033】なお、前記可動側型板40側に残ったラン
ナ、ゲート等の廃材は、スプルーロックピン51によ
り、エゼクタプレート49,50の上昇動に追従して除
去される。また、前記成形体60の脱型後、可動側のエ
ゼクタスリーブ45、スプルーロックピン51及びリタ
ーンピン52が、可動側型板40の上面から突出してい
るが、キャビティ42を閉じる時、可動側を上昇動させ
ると、固定型35の下面にリターンピン52の上端に当
接して上昇動が阻止され、エゼクタプレート49,50
を介してエゼクタスリーブ45及びスプルーロックピン
51も停止し、可動側型板40等が上昇するので、結果
的にもエゼクタスリーブ45及びスプルーロックピン5
1が退入し所定位置に納められる。
【0034】本発明に係るロータ分割体製造装置33の
上記実施形態によれば、射出成形によって寸法精度が良
くかつ直線性に優れたロータ分割体12A〜12Cを、
容易に製造することができ、分割体成形金型加工が容易
でコスト低下を図ることができ、しかも従来の押出成形
に比べて製造歩留りを大幅に向上できるうえ、ロータに
軸孔加工を施す必要がなく、生産性の向上を図ることが
できる。
【0035】なお、上記製造装置33は、前記実施形態
に限定されるものではなく、例えば、中子型36を可動
側のエゼクタピン46上端に形成して、成形体60の押
出しのガイドとしてキャビティ42内に保持させておく
ことができ、また、可動成形型43を可動側型板40に
対して固定しておいて、エゼクタスリーブ45で成形体
60を押動する際に、成形体60自体をキャビティ42
内で螺旋凸条54の螺旋に沿うように回転移動させるよ
うにすることもできる。
【0036】また、本発明に係る回転ブラシは、上記実
施形態に限定されるものではなく、例えば、ロータ分割
体12A〜12Cは、隣接整合端に所要強度を備えた連
結軸部及び軸孔を設け、中軸13に代えてロータ12に
の両端軸孔に従来同様の軸を嵌着する構成とすることが
でき、各ロータ分割体12A〜12Cの長さを異ならせ
ることもできる。
【0037】さらに、ロータ分割体12A〜12C及び
中軸13に径方向の貫通孔を多数設けて、複数の空気吹
出孔を形成させ、回転ブラシ4の軸方向両端側から導入
した吸引空気流を前記吹出孔から吹き出させて、回転ブ
ラシに付着した塵埃等を除去するようにできる。ロータ
分割体12A〜12Cに前記空気吹出孔を設ける場合、
前記製造装置33の可動成形型43のキャビティ42内
に径方向内方に突出しかつ中子型36に当接するピン状
可動型を径方向移動可能に設け、成形材料の硬度後に先
ずピン状可動型を後退させてから、成形体をキャビティ
から抜き出すように構成すればよく、容易に射出成形で
きる。
【0038】中軸13は中空軸を例示したが、中実軸で
もよく、中軸13の外周面及ロータ分割体12A〜12
Cの軸孔32の断面形状を四角、六角等の角形状に形成
して、相対回転防止手段としてもよい。但しこの場合、
ロータ分割体12A〜12Cは複数の螺旋凸条54と角
状軸孔32の角部との位置関係を、総て同一になるよう
に設定しておくことが、大量生産する上で好ましい。
【0039】さらに、回転ブラシ4は、タイミングギヤ
21を備えていないものとすることができるほか、ブレ
ード14をブラシ列とし、或いはクシ歯や細かい窮状突
起等を具備したものとすることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る回転ブラシ
は、ロータを軸方向に複数分割された分割体を組立て一
体化したものであるから、ロータ分割体の成形型を小型
化してその加工を容易に、かつ精度を高めることがで
き、射出成形により成形可能であるから直線性・均肉性
はもとより、ブレード用螺旋溝の精度が良好となり、回
転ブラシの直線性及びバランスが良くなるため、回転時
の騒音・振動発生の防止、所要回転数の確保及びコスト
低下を図ることができる。
【0041】また、ロータの各分割体に設けた軸孔に、
共通軸が嵌入固定されたものとすることにより、組立の
容易化、直線性及び強度を確保でき、品質向上を図るこ
とができる。そして、本発明に係る回転ブラシの製造方
法によれば、回転自在としたロータ分割体成形型のキャ
ビテイ内周面に、螺旋溝を形成する螺旋凸条を設けて射
出成形により成形可能とし、成形体の押出しにより螺旋
凸条の螺旋面に沿って前記成形型を強制的に移動させ、
これによって脱型を可能し、成形された1組のロータ分
割体を軸方向に連続一体化し、前記螺旋溝にブレードを
嵌入保持させるものであるから、回転ブラシの製造が容
易で、かつ直線性に優れた良品質の回転ブラシを安価に
得ることができる。
【0042】さらに、本発明に係る回転ブラシのロータ
分割体の製造装置は、ロータ分割体成形型を、可動側型
板に軸心回りに回転自在に取付、成形体の脱型時にエゼ
クタスリーブにより押出しによって、前記成形体の螺旋
溝の螺旋面に沿ってロータ分割体成形型を強制的に回転
させるよう構成されているので、成形体の脱型に際し
て、ロータ分割体成形型の螺旋凸条が成形体の脱型に支
障をきたすことがなく、円滑に脱型することが可能であ
り、成形型の加工が容易でかつ寸法精度を確保でき、直
線性及びバランスがよい高品質のロータ分割体を低コス
トで製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ブラシを備えた掃除機吸引ヘ
ッドの一実施形態を示す底面図である。
【図2】図1の中央縦断側面図である。
【図3】同実施形態における回転ブラシの全体平面図で
ある。
【図4】同回転ブラシの分解状態の一部断面平面図であ
る。
【図5】同実施形態におけるロータ分割体の斜視図であ
る。
【図6】本発明に係る回転ブラシのロータ分割体製造装
置の一実施形態を示す断面図である。
【図7】従来の掃除機吸引ヘッド用回転ブラシを示す平
面図である。
【図8】同従来例の分解平面図である。
【符号の説明】
1 吸引ヘッド 3 吸引ヘッド本体 2 回転ブラシ 12 ロータ 12A〜12C ロータ分割体 13 中軸 14 ブレード 27 螺旋溝 28 位置決めピン係合孔(相対回転防止手段) 29 係合ピン(相対回転防止手段) 32 軸孔 33 ロータ分割体製造装置 35 固定型 36 中子型 40 可動側型板 41 ベアリング 42 キャビティ 42A 内周面 43 ロータ分割体成形型 44 受け板 45 エゼクタスリーブ 46 エゼクタピン 48 可動側取付板 49 エゼクタプレート 50 エゼクタプレート 54 螺旋凸条 60 成形体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掃除機の吸引パイプ先端に接続可能とさ
    れる吸引ヘッド本体内に、横軸まわりで回転可能に設け
    られるロータと、該ロータの外周面に軸方向に沿って螺
    旋状に設けられたブレードとからなる回転ブラシにおい
    て、 前記ロータが軸方向に複数分割されたロータ分割体を組
    立て一体化されていることを特徴とする掃除機機吸引ヘ
    ッド用回転ブラシ。
  2. 【請求項2】 前記ロータの各分割体が軸方向に貫通す
    る軸孔を有し、1組にロータ分割体の各軸孔に1本の共
    通軸が嵌入固定されていることを特徴とする請求項1に
    記載の掃除機吸引ヘッド用回転ブラシ。
  3. 【請求項3】 前記ロータの1組の各分割体の隣接当接
    面に、相対回転防止手段が設けられていることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の掃除機吸引ヘッド用回転ブ
    ラシ。
  4. 【請求項4】 両端が貫通したキャビティを有するロー
    タ分割体成形型に対し、キャビティ内周面に径方向内方
    へ突出してキャビティの軸方向で螺旋を描く螺旋凸条を
    設けておき、該成形型のキャビティ中心部へキャビティ
    全長にわたる中子型を挿入し、前記成形型の両端部を塞
    いだ後、該成形型のキャビティ内へ未硬化状態の成形材
    料を供給し、成形材料の硬化後に前記成形型の一端を開
    放させてキャビティの一端開放側から中子型を抜き出
    し、キャビティの一端閉塞側からエゼクタにより、キャ
    ビティ内の成形品をロータ分割体成形型の螺旋凸条の螺
    旋に沿う移動を伴いながら一端開放側へと脱型させ、こ
    の脱型後の成形品である複数のロータ分割体を軸方向に
    連結一体化し、前記螺旋凸条によってロータ分割体外周
    面に形成されている螺旋溝へブレードを保持させること
    を特徴とする掃除機吸引ヘッド用回転ブラシの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 固定型と、可動側型板に軸心回りに回転
    自在に取付けられかつ、両端が貫通したキャビティ内周
    面に径方向内方へ突出してキャビティの軸方向で螺旋を
    描く螺旋凸条を有するロータ分割体成形型と、前記キャ
    ビティ中心部にその全長にわたって設けられた前記固定
    型に固定された中子型と、前記キャビティの他端一部を
    閉塞する受け板と、成形品を固定型側は押し出すと共に
    キャビティ他端の一部を閉塞するエゼクタとから成り、
    前記キャビティ内への成形材料供給路が前記固定型に設
    けられていることを特徴とする吸引ヘッド用回転ブラシ
    のロータ分割体製造装置。
JP10278554A 1998-09-30 1998-09-30 掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置 Pending JP2000107093A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10278554A JP2000107093A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10278554A JP2000107093A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000107093A true JP2000107093A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17598889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10278554A Pending JP2000107093A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000107093A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002330905A (ja) * 2001-05-08 2002-11-19 Kowa Co Ltd 電気掃除機用床ノズルの回転ロータ
CN100348399C (zh) * 2004-06-29 2007-11-14 迅兴塑胶模具(深圳)有限公司 吸尘器滚刷轴的注塑模具及制造使用方法
JP2009261807A (ja) * 2008-04-29 2009-11-12 Kowa Co Ltd 回転ロータ及び電気掃除機用吸込具
CN106473664A (zh) * 2015-08-28 2017-03-08 科沃斯机器人股份有限公司 地刷及其吸尘器
WO2021054569A1 (ko) * 2019-09-19 2021-03-25 엘지전자 주식회사 진공 청소기

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002330905A (ja) * 2001-05-08 2002-11-19 Kowa Co Ltd 電気掃除機用床ノズルの回転ロータ
CN100348399C (zh) * 2004-06-29 2007-11-14 迅兴塑胶模具(深圳)有限公司 吸尘器滚刷轴的注塑模具及制造使用方法
JP2009261807A (ja) * 2008-04-29 2009-11-12 Kowa Co Ltd 回転ロータ及び電気掃除機用吸込具
CN106473664A (zh) * 2015-08-28 2017-03-08 科沃斯机器人股份有限公司 地刷及其吸尘器
CN106473664B (zh) * 2015-08-28 2019-09-13 科沃斯机器人股份有限公司 地刷及其吸尘器
WO2021054569A1 (ko) * 2019-09-19 2021-03-25 엘지전자 주식회사 진공 청소기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5902276A (en) Two-shot molded plunger
JP2000107093A (ja) 掃除機吸引ヘッド用回転ブラシとその製造方法及び回転ブラシのロータ分割体製造装置
KR20030007570A (ko) 사출 성형된 부분을 제거하기 위한 장치
CN111844607A (zh) 一种间歇性多规格塑料注塑机
CN114030138B (zh) 一种注塑模具及其使用方法
CN113001893B (zh) 一种滚刷体、滚刷、吸尘设备及滚刷体的成型方法
CN216329743U (zh) 一种模芯机构及带斜齿螺牙的产品注塑模具
JP2000166190A (ja) 永久磁石形モータのロータ製造装置及び永久磁石形モータの製造方法
CN112998577B (zh) 一种滚刷体、滚刷、吸尘设备及滚刷体的成型方法
JPH0630862A (ja) 電気掃除機の吸入口用回転ローラの製造方法
CN212372578U (zh) 一种复合型快速成型模具
CN111823507A (zh) 一种蜗杆注塑模具
JP2764694B2 (ja) 螺旋状体の成形方法及び装置
CN219256293U (zh) 一种洗肾机注塑配件模具抽芯装置及其注塑模具
CN215550480U (zh) 一种注塑模具
CN113001891B (zh) 一种注塑模具及转动体的制作方法
JP2004066699A (ja) 射出成形金型装置
CN113001892B (zh) 一种注塑模具及转动体的制作方法
CN113478742B (zh) 一种上模自转脱模的注塑模具
CN217434904U (zh) 一种注塑模具快速复位推出机构
CN219213962U (zh) 齿形壳体的注塑模具
CN113001894B (zh) 一种注塑模具及转动体的制作方法
CN216914671U (zh) 全自动内螺丝模具
CN210940247U (zh) 热水器出水接头模具
JP2640801B2 (ja) 螺旋状体の成形装置