JP2013218891A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】配光パターンの視認角をさらに外側に広げることができる。
【解決手段】この発明は、半導体型光源2と、リフレクタ4と、を備える。リフレクタ4は、第1反射面46と、第2反射面48、49と、を有する。第1反射面46は、半導体型光源2からの光L1を主配光パターンPMとして反射させる。第2反射面48、49は、半導体型光源2からの光L2を補助配光パターンPSとして主配光パターンPMの外側に反射させる。この結果、この発明は、配光パターンの視認角をさらに外側に広げることできる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、たとえば、クリアランスランプやヘッドランプやフォグランプやデイタイムランニングランプやターンシグナルランプなどの車両用灯具に関するものである。
この種の車両用灯具は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用灯具について説明する。従来の車両用灯具は、発光ダイオードと、リフレクターと、拡散レンズと、を備えるものである。発光ダイオードを点灯すると、発光ダイオードからの光がリフレクターで反射されて、その反射光が拡散レンズで拡散されて所定の配光パターン、たとえば、クリアランスランプ用配光パターンとして車両の外部に照射される。
特開2007−280880号公報
ところが、車両用灯具は、所定の配光パターン、たとえば、クリアランスランプ用配光パターンをさらに外側に広げる手段が設けられていない。このために、従来の車両用灯具は、所定の配光パターン、たとえば、クリアランスランプ用配光パターンの視認角をさらに外側に広げることができない。
この発明が解決しようとする課題は、配光パターンの視認角をさらに広げることができる車両用灯具を提供することにある。
この発明(請求項1にかかる発明)は、半導体型光源と、半導体型光源からの光を反射させる反射面を有するリフレクタと、を備え、反射面が、半導体型光源からの光を主配光パターンとして反射させる第1反射面と、半導体型光源からの光を補助配光パターンとして主配光パターンの外側に反射させる第2反射面と、から構成されている、ことを特徴とする。
この発明(請求項2にかかる発明)は、第1反射面が第2反射面よりも広く、第1反射面が、半導体型光源からの光のうち相対照度の低い光を主配光パターンとして反射させる反射面であり、第2反射面が、半導体型光源からの光のうち相対照度の高い光を補助配光パターンとして前記主配光パターンの外側に反射させる反射面である、ことを特徴とする。
この発明(請求項3にかかる発明)は、第2反射面が、半導体型光源からの光を補助配光パターンとして主配光パターンの車両外側に反射させる外側反射面と、半導体型光源からの光を補助配光パターンとして主配光パターンの車両内側に反射させる内側反射面と、から構成されている、ことを特徴とする。
この発明(請求項4にかかる発明)は、第2反射面が、半導体型光源の光の放射光軸に対して、車両内側あるいは車両外側に偏位している、ことを特徴とする。
この発明(請求項5にかかる発明)は、第2反射面よりも光の反射方向側には、光不透過部材が配置されている、ことを特徴とする。
この発明の車両用灯具は、第2反射面により、半導体型光源からの光を補助配光パターンとして主配光パターンの外側に反射させることができる。この結果、主配光パターンの視認角を、その主配光パターンの外側の補助配光パターンでさらに外側に広げることできる。
図1は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態を示す一部縦断面図(一部垂直断面図)である。 図2は、要部を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図)である。 図3は、半導体型光源とリフレクタとを示す一部正面図である。 図4は、第2反射面の反射光路を示す説明図である。 図5は、第2反射面がない車両用灯具を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図)である。 図6は、第2反射面を付加した場合に得られるクリアランスランプ用配光パターンを示す説明図である。 図7は、第2反射面がない車両用灯具により得られるクリアランスランプ用配光パターンを示す説明図である。
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施形態(実施例)を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。この明細書において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用灯具を車両に装備した際の前、後、上、下、左、右である。
図面において、符号「F」は、車両の前側(車両の前進方向側)を示す。符号「B」は、車両の後側を示す。符号「U」は、ドライバー側から前側を見た上側を示す。符号「D」は、ドライバー側から前側を見た下側を示す。符号「L」は、ドライバー側から前側を見た場合の左側を示す。符号「R」は、ドライバー側から前側を見た場合の右側を示す。符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。
図6、図7は、コンピュータシミュレーションにより作図されたスクリーン上の配光パターンを簡略化して示す等光度曲線の説明図であって、中央の等光度曲線は、高光度帯であって、その他の曲線は、外に行くにしたがって低くなる光度帯である。
(構成の説明)
以下、この実施形態における車両用灯具1の構成について説明する。この実施形態の車両用灯具1は、たとえば、フロントコンビネーションランプのクリアランスランプである。前記車両用灯具1は、車両の前部の左右両側に搭載されている。前記車両の前部は、平面視において、車両の内側から外側にかけて車両の前側から後側に傾斜(スラント)していて、かつ、車両の正面視において、車両の内側から外側にかけて車両の下側から上側に傾斜(スラント)している。
以下、車両の左側に搭載される左側の車両用灯具1について説明する。なお、車両の右側に搭載される右側の車両用灯具は、左側の車両用灯具1と左右逆でその他がほぼ同様の構成をなすので、説明を省略する。ここで、車両の左側に搭載される左側の車両用灯具1において、車両内側は右側であり、車両外側は左側である。一方、車両の右側に搭載される右側の車両用灯具において、車両内側は左側であり、車両外側は右側である。
(車両用灯具1の説明)
前記車両用灯具1は、図1に示すように、半導体型光源2と、インナーレンズ3と、リフレクタ4と、インナーパネル(インナーハウジング)5と、遮熱板6と、ランプハウジング7と、アウターレンズ(たとえば、素通しのアウターカバー、ランプレンズなど)8と、を備えるものである。
前記半導体型光源2、前記インナーレンズ3、前記リフレクタ4、前記インナーパネル5、前記遮熱板6は、ランプユニットを構成する。前記ランプユニット2、3、4、5、6は、前記ランプハウジング7および前記アウターレンズ8により区画されている灯室9内に配置されている。なお、前記灯室9内には、前記ランプユニット2、3、4、5、6以外に、ヘッドランプ、フォグランプ、デイタイムランニングランプ、ターンシグナルランプ、コーナリングランプなどの他のランプユニットが配置されている。
(半導体型光源2の説明)
前記半導体型光源2は、図1〜図4に示すように、この例では、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源である。前記半導体型光源2は、複数個(なお、図3、図4においては、3個図示)の発光チップ(LEDチップ)20と、複数個の前記発光チップ20を実装した基板(取付板)21と、から構成されている。前記基板21は、前記発光チップ20に電源(バッテリー)からの電流を供給する。
前記発光チップ20は、放射角度が0°(前記発光チップ20の発光面の中心から前記発光チップ20の発光面に対して垂直な軸、すなわち、放射光軸Zに対して0°)のとき、相対照度が1.0であり、放射角度が90°(放射光軸Zに対して90°)のとき、相対照度が0である指向特性を有する。前記発光チップ20は、発光面が上に向くように、前記基板21の上面に左右方向に並列に実装されている。この結果、前記発光チップ20の発光面から上方に放射される光の相対照度は高く、前記発光チップ20の発光面から側方に放射される光の相対照度は低い。
(リフレクタ4の説明)
前記リフレクタ4は、前記ランプハウジング7に取り付けられている。前記リフレクタ4は、車両の上側の部分40および車両の後側の部分41および車両の下側の部分42が閉塞し、かつ、車両の前側の部分43が開口した形状をなす。前記リフレクタ4は、一方が閉塞した閉塞部40、41、42と、他方が開口した開口部43と、を有する。
前記車両の後側の部分41の外面(後側の面、前記開口部43と反対側の面)には、ボス部44が一体に設けられている。前記ボス部44には、前記基板21と前記遮熱板6とがスクリュー60により取り付けられている。この結果、前記半導体型光源2と前記遮熱板6とは、前記リフレクタ4に固定されている。
前記車両の下側の部分42には、複数個(なお、図1、図2においては、1個図示)の窓部45が複数個の前記発光チップ20に対応して設けられている。前記車両の後側の部分41は、複数個の前記発光チップ20に対応して、複数個(なお、図1、図2においては、1個図示)のパラボラ形状の反射部からなる。複数個の反射部からなる前記車両の後側の部分41の内面(前側の面、前記開口部43と対向する面)には、複数個(なお、図3、図4においては、5個図示)の第1反射面46が複数個の前記発光チップ20に対応して設けられている。複数個の前記第1反射面46の境界には、仕切壁10が設けられている。複数個の前記第1反射面46には、複数個のセグメントが上下方向にそれぞれ設けられている。
前記車両の上側の部分40と前記車両の後側の部分41との付根部分の内面には、複数個この例では3個の補助反射部(補助セグメント)47が、3個の前記第1反射面46および3個の前記発光チップ20に対応して設けられている。3個の前記補助反射部47には、第2反射面48、49が設けられている。前記第1反射面46の上部の中央部に設けられている前記補助反射部47は、前記第1反射面46の複数個のセグメントの形状と異なる板形状をなす。
(第1反射面46の説明)
パラボラ形状の反射部の内面に設けられている前記第1反射面46は、板形状をなす前記補助反射部47の左右両側面に設けられている前記第2反射面48、49よりも広い。前記反射面46は、パラボラ系の自由曲面の反射面から構成されている。前記第1反射面46は、前記半導体型光源2の前記発光チップ20からの光のうち、相対照度の低い光L1をクリアランスランプ用配光パターンPのうちの主配光パターンPMとして反射させるものである。前記主配光パターンPMは、前記クリアランスランプ用配光パターンPのうち、主に、中央部分の配光パターンである。すなわち、前記クリアランスランプ用配光パターンPの上下垂直線VU−VDから右側すなわち車両内側(以下、「右側」と称する)に約35°と、前記クリアランスランプ用配光パターンPの上下垂直線VU−VDから左側すなわち車両外側(以下、「左側」と称する)に約70°と、の間の範囲の配光パターンである。前記主配光パターンPMは、前記第1反射面46により形成される配光パターンである。なお、前記主配光パターンPMは、図7中のP1に示すように、前記クリアランスランプ用配光パターンPの右側約35°から外側(右側)の範囲と、前記クリアランスランプ用配光パターンPの左側約70°から外側(左側)の範囲と、の配光パターンをも構成する。
(第2反射面48、49の説明)
前記第2反射面48、49は、前記半導体型光源2の前記発光チップ20からの光のうち、相対照度の高い光L2を補助配光パターンPSとして前記主配光パターンPMの外側に反射させるものである。前記補助配光パターンPSは、前記クリアランスランプ用配光パターンPの右側の約35°から外側の範囲の配光パターン、また、前記クリアランスランプ用配光パターンPの左側の約70°から外側の範囲の配光パターンである。前記補助配光パターンPSは、前記第2反射面48、49により形成される配光パターンである。なお、前記補助配光パターンPSは、前記主配光パターンPMの一部(右側約35°から外側(右側)の範囲の部分と、左側約70°から外側(左側)の範囲の部分)と重畳(合成)される。
前記第2反射面48、49は、前記半導体型光源2の前記発光チップ20からの光L2を前記補助配光パターンPSとして前記主配光パターンPMの左側に反射させる外側反射面48と、前記半導体型光源2の前記発光チップ20からの光L2を前記補助配光パターンPSとして前記主配光パターンPMの右側に反射させる内側反射面49と、から構成されている。前記外側反射面48は、平面視車両の前側から後側にかけて車両の内側から外側にすなわち左側に傾斜していて、かつ、正面視車両の上側から下側にかけて車両の外側から内側にすなわち下側斜め左側に傾斜している。前記内側反射面49は、平面視車両の前側から後側にかけて車両の外側から内側にすなわち右側に傾斜していて、かつ、正面視車両の上側から下側にかけて車両の内側から外側にすなわち下側斜め右側に傾斜している。
3個の前記補助反射部47のうち、左側の前記補助反射部47の前記第2反射面48、49と、右側の前記補助反射部47の前記第2反射面48、49は、前記半導体型光源2の前記発光チップ20の前記放射光軸Zに対して、この例では、左側に偏位している。
(インナーレンズ3の説明)
前記インナーレンズ3は、前記インナーパネル5に固定されている。前記インナーレンズ3は、前記リフレクタ4よりも車両の前側に位置する。前記インナーレンズ3には、拡散系のプリズム30が設けられている。前記インナーレンズ3は、前記第1反射面46からの反射光L3および前記第2反射面48、49からの反射光L4、L5を、左右方向に広く拡散し、かつ、上下方向にやや拡散させて、前記主配光パターンPM、前記補助配光パターンPSからなる前記クリアランスランプ用配光パターンPとして車両の外側に照射するものである。
(インナーパネル5の説明)
前記インナーパネル5は、光不透過部材から構成されている。前記インナーパネル5は、前記ランプハウジング7あるいは前記リフレクタ4に取り付けられている。前記インナーパネル5は、前記リフレクタ4よりも車両の前側に、前記リフレクタ4を覆うように、配置されている。すなわち、前記インナーパネル5は、前記第2反射面48、49よりも光L4、L5の反射方向側に配置されている。
前記インナーパネル5には、複数個(なお、図1、図2においては、1個図示)の開口部50が複数個の前記第1反射面46に対応して設けられている。複数個の前記開口部50の縁には、複数個(なお、図1においては、1個図示)の前記インナーレンズ3の縁が固定されている。この結果、複数個の前記第1反射面46に対して、1個の前記インナーレンズ3がそれぞれ配置される。また、3個の前記第2反射面48、49に対して、1個の前記インナーレンズ3がそれぞれ配置される。
前記インナーパネル5は、車両の外側から内側を見た際に、前記車両用灯具1の裏側を覆い隠すものである。前記インナーパネル5の前記開口部50の上側の縁は、前記補助反射部47よりも下側に位置する。すなわち、前記リフレクタ4の前記車両の後側の部分41を上側に延設して、前記リフレクタ4の前記車両の上側の部分40と共に前記補助反射部47を、前記インナーパネル5の前記開口部50の上側の縁よりも上側に位置させるものである。
(遮熱板6の説明)
前記遮熱板6は、前記スクリュー60により前記リフレクタ4に固定されている。前記遮熱板6は、前記ランプユニット(クリアランスランプユニット)2〜6と、前記他のランプユニット(ヘッドランプ、フォグランプ、デイタイムランニングランプ、ターンシグナルランプ、コーナリングランプなど)との間に配置されている。前記他のランプユニットにおいて発生した熱が前記ランプユニット2〜6に伝達(対流伝達、放射(輻射)伝達など)するのを防ぐものである。
(作用の説明)
この実施形態における車両用灯具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
半導体型光源2の発光チップ20を点灯する。すると、発光チップ20から放射された光L1、L2は、リフレクタ4の窓部45を通過して、第1反射面46、第2反射面48、49にそれぞれ入射する。
第1反射面46に入射した光L1は、反射して、反射光L3としてインナーレンズ3を透過して主配光パターンPMとして外部に照射される。一方、第2反射面48、49に入射した光L2は、反射して、反射光L4、L5としてインナーレンズ3を透過し、補助配光パターンPSとして外部すなわち主配光パターンPMの外側に照射される。
ここで、左側(車両外側)の外側反射面48に入射した光L2は、左側に反射して、反射光L4としてインナーレンズ3を透過し、補助配光パターンPSとして外部すなわち主配光パターンPMの左側に照射される。一方、右側の内側反射面49に入射した光L3は、右側に反射して、反射光L5としてインナーレンズ3を透過し、補助配光パターンPSとして外部すなわち主配光パターンPMの右側に照射される。これにより、図6に示すように、視認角が外側に広げられたクリアランスランプ用配光パターンPが車両の外側に照射される。
このとき、2個の補助反射部47の第2反射面48、49が、半導体型光源2の発光チップ20の放射光軸Zに対して、左側に偏位している。このために、内側反射面49に入射する光L2は、外側反射面48に入射する光L2よりも多いので、内側反射面49で反射した反射光L5を、外側反射面48で反射した反射光L4よりも多く、主配光パターンPMの右側に照射することができる。すなわち、車両内側である右側約35°から外側(右側)により多くの光を照射することができる。
(効果の説明)
この実施形態における車両用灯具1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態における車両用灯具1は、第2反射面48、49により、半導体型光源2の発光チップ20からの光L2を補助配光パターンPSとして主配光パターンPMの外側に反射させることができる。この結果、主配光パターンPMの視認角を、その主配光パターンPMの外側の補助配光パターンPSでさらに外側に広げることできる。これにより、視認角が外側に広げられたクリアランスランプ用配光パターンPが得られる。
以下、この実施形態における車両用灯具1により得られる図6に示すクリアランスランプ用配光パターンPと、図5に示す車両用灯具100により得られる図7に示すクリアランスランプ用配光パターンP1と、を比較して説明する。なお、図5中、図1〜図4と同符号は、同一のものを示す。
図5に示す車両用灯具100は、この実施形態における車両用灯具1の第2反射面48、49がない車両用灯具である。図5に示す車両用灯具100は、第2反射面48、49の補助反射部47がない分、車両の後側の部分41の高さがこの実施形態における車両用灯具1の車両の後側の部分41の高さよりも低い。すなわち、図5に示す車両用灯具100は、車両の上側の部分40の内面の反射面400とリフレクタ5の開口部50の上側の縁とが上下方向にほぼ一致する。
図5に示す車両用灯具100は、発光チップ20からの光L2が車両の上側の部分40の内面の反射面400で反射光L6として前側(インナーレンズ3側)ではなく下側に反射される。このために、図5に示す車両用灯具100は、発光チップ20からの光L1であって第1反射面46で反射された反射光L3のみにより、図7に示すクリアランスランプ用配光パターンP1を形成するものである。図7に示すクリアランスランプ用配光パターンP1は、この実施形態における車両用灯具1の主配光パターンPMとほぼ同等の配光パターンである。
ここで、図5に示す車両用灯具100で得られる図7に示すクリアランスランプ用配光パターンP1では、視認角が外側に広げられていない。すなわち、図7に示すように、中央の等光度曲線(6cd)から7番目の等光度曲線(0.4cd、図7中の太い等光度曲線を参照)は、右側約13°〜約34°、左側約37°〜約67°の範囲である。中央の等光度曲線(6cd)から8番目の等光度曲線(0.2cd)は、右側約28°〜約40°、左側約62°〜約73°の範囲である。中央の等光度曲線(6cd)から9番目の等光度曲線(0.1cd)は、右側約35°〜約43°、左側約71°〜約77°の範囲である。中央の等光度曲線(6cd)から10番目の等光度曲線(0.05cd)は、右側約44°〜約48°、左側約76°〜約84°の範囲である。
これに対して、この実施形態における車両用灯具1で得られる図6に示すクリアランスランプ用配光パターンPは、視認角が外側に広げられている。すなわち、図6に示すように、中央の等光度曲線(6cd)から7番目の等光度曲線(0.4cd、図6中の太い等光度曲線を参照)は、右側約27°〜約37°、左側約48°〜約75°の範囲である。中央の等光度曲線(6cd)から8番目の等光度曲線(0.2cd)は、右側約38°〜約44°、左側約75°〜約80°の範囲である。中央の等光度曲線(6cd)から9番目の等光度曲線(0.1cd)は、右側約45°〜約49°、左側約81°〜約84°の範囲である。
以上のように、図5に示す車両用灯具100で得られる図7に示すクリアランスランプ用配光パターンP1では、視認角が外側に広げられていない。これに対して、この実施形態における車両用灯具1で得られる図6に示すクリアランスランプ用配光パターンPは、視認角が外側に広げられている。
この実施形態における車両用灯具1は、第1反射面46が第2反射面48、49よりも広く、かつ、半導体型光源2の発光チップ20からの光のうち、相対照度の低い光L1を主配光パターンPMとして反射させる反射面である。この結果、第1反射面46により、クリアランスランプ用配光パターンPのうち、主に、中央部分の主配光パターンPMを形成するのに適している。また、この実施形態における車両用灯具1は、第2反射面48、49が半導体型光源2の発光チップ20からの光のうち、相対照度の高い光L2を補助配光パターンPSとして主配光パターンPMの外側に反射させる反射面である。この結果、第2反射面48、49により、クリアランスランプ用配光パターンPの中央部分の主配光パターンPMの外側に照射される補助配光パターンPSを形成するのに適している。
この実施形態における車両用灯具1は、第2反射面48、49が、半導体型光源2の発光チップ20からの光L2を補助配光パターンPSとして主配光パターンPMの車両外側に反射させる外側反射面48と、半導体型光源2の発光チップ20からの光L2を補助配光パターンPSとして主配光パターンPMの車両内側に反射させる内側反射面49と、から構成されている。この結果、第2反射面48、49の外側反射面48と内側反射面49とにより、補助配光パターンPSを主配光パターンPMの車両外側と車両内側とに効率良く照射することができる。
この実施形態における車両用灯具1は、第2反射面48、49が半導体型光源2の発光チップ20の放射光軸Zに対して左側(車両内側)に偏位している。このために、車両内側に多くの光を照射することができる。これにより、平面視において車両の内側から外側にかけて車両の前側から後側に傾斜(スラント)している車両に最適である。
この実施形態における車両用灯具1は、インナーパネル5が第2反射面48、49よりも光L4、L5の反射方向側(前側)に配置されている。このために、図2に示すように、車両用灯具1の正面(前側)から車両用灯具1内を見ても、人の目EPからの視線がインナーパネル5で遮られて第2反射面48、49を目視することができない。すなわち、第2反射面48、49が設けられている補助反射部47がインナーパネル5により遮られていて目視することができない。これにより、第1反射面46に上下方向に設けられている複数個のセグメントと、補助反射部47の板形状のセグメントとの形状が異なっていても、補助反射部47が見えないので、見栄えを損なうようなこと(見栄えに影響を与えるようなこと)がない。
(実施形態以外の例の説明)
なお、前記の実施形態においては、フロントコンビネーションランプのクリアランスランプについて説明するものである。ところが、この発明においては、フロントコンビネーションランプのクリアランスランプ以外の車両用灯具、たとえば、フロントコンビネーションランプのヘッドランプやフォグランプやデイタイムランニングランプやターンシグナルランプ、リヤコンビネーションランプのターンシグナルランプやクリアランスランプなどにも適用することができる。
また、前記の実施形態においては、第2反射面48、49が半導体型光源2の発光チップ20の放射光軸Zに対して、左側(車両内側)に偏位しているものである。ところが、この発明においては、第2反射面48、49を、右側に偏位させても良いし、偏位させなくても良い。
1、100 車両用灯具
2 半導体型光源
20 発光チップ
21 基板
3 インナーレンズ
30 プリズム
4 リフレクタ
40 車両の上側の部分
41 車両の後側の部分
42 車両の下側の部分
43 開口部
44 ボス部
45 窓部
46 第1反射面
47 補助反射部
48 第2反射面(外側反射面)
49 第2反射面(内側反射面)
5 インナーパネル
50 開口部
6 遮熱板
60 スクリュー
7 ランプハウジング
8 アウターレンズ
9 灯室
10 仕切壁
F 前側
B 後側
U 上側
D 下側
L 左側(車両外側)
R 右側(車両内側)
EP 人の目
L1 発光チップからの光(相対照度が低い光)
L2 発光チップからの光(相対照度が高い光)
L3 第1反射面からの反射光
L4 第2反射面の外側反射面からの反射光
L5 第2反射面の内側反射面からの反射光
L6 車両の上側の部分の反射面からの反射光
P、P1 クリアランスランプ用配光パターン
PM 主配光パターン
PS 補助配光パターン
Z 放射光軸

Claims (5)

  1. 半導体型光源と、
    前記半導体型光源からの光を反射させる反射面を有するリフレクタと、
    を備え、
    前記反射面は、前記半導体型光源からの光を主配光パターンとして反射させる第1反射面と、前記半導体型光源からの光を補助配光パターンとして前記主配光パターンの外側に反射させる第2反射面と、から構成されている、
    ことを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記第1反射面は、前記第2反射面よりも広く、
    前記第1反射面は、前記半導体型光源からの光のうち、相対照度の低い光を主配光パターンとして反射させる反射面であり、
    前記第2反射面は、前記半導体型光源からの光のうち、相対照度の高い光を補助配光パターンとして前記主配光パターンの外側に反射させる反射面である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記第2反射面は、前記半導体型光源からの光を補助配光パターンとして前記主配光パターンの車両外側に反射させる外側反射面と、前記半導体型光源からの光を補助配光パターンとして前記主配光パターンの車両内側に反射させる内側反射面と、から構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
  4. 前記第2反射面は、前記半導体型光源の光の放射光軸に対して、車両内側あるいは車両外側に偏位している、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  5. 前記第2反射面よりも光の反射方向側には、光不透過部材が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用灯具。
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