JP2013218779A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】標準的なCMOSプロセスによるトランジスタ二個を一組とし備える記憶部200は、ソース・半導体基板間に発生するバンド間トンネル電流が流れる際に発生する正孔と電子を、半導体基板とゲート酸化膜の境界付近にある結晶欠陥にトラップさせる。
結晶欠陥に正孔又は電子をトラップしたトランジスタは閾値が変化するので、記憶部200が備えるNMOSトランジスタ201とNMOSトランジスタ202の閾値の変化によるドレイン電流の差をSRAM部100が備えるセンスアンプ回路で検出することにより記憶されたデータの読み出しを行う。
【選択図】図9
Description
従来の不揮発性メモリは3層ポリシリコン又は2層ポリシリコンを用いたセル構成が一般的であり、製造工程は標準CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)プロセスに比べ複雑で工程数も多いものであった。そのため、標準CMOSロジック製品の製造に比べ、不揮発性メモリと標準CMOSロジックを混載した製品は、製造工程の増加と歩留まりの低下とを招き、製品価格が高くなるという問題があった。
この発明によれば、従来の不揮発性メモリのフローティングゲートを備える不揮発性半導体記憶装置に比べ、製造において複雑な工程数を増やさずともすむ標準CMOSプロセスで製造できる1トランジスタ型不揮発性半導体記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を実現できる。
また、標準CMOSロジックと当該不揮発性半導体記憶装置を混載した製品は、標準CMOSプロセスを用いて製造ができるため、製造工程を増加させず歩留まりの低下を抑える効果がある。
図1は標準的なCMOSプロセスによるNMOSトランジスタである。また、図1は半導体基板とゲート酸化膜の境界付近には結晶欠陥(図1においては界面準位と記載)が存在することを模式的に示している。結晶欠陥は、電子や正孔がトラップされやすくなっている。
本実施形態は、半導体基板とゲート酸化膜の境界付近に存在する結晶欠陥に電子又は正孔をトラップすることで、ソース・ドレイン間のチャネル電流の流れ始めるゲート電圧(以下、閾値という)を変化させ利用することで、後述するような不揮発性半導体記憶素子を構成する。
このとき、ゲートに正の高電圧が印加されているので、発生した電子の一部がゲートへ移動し、結晶欠陥にトラップされる。また、発生した正孔は、半導体基板に移動する。
この電流が流れ始める時のドレイン電圧をVBtoBとし、アバランシェブレイクダウンが起こる時のドレイン電圧をVBDとし、ドレインに印加する電圧をVdとしたとき、VBtoB<Vd<VBDが成り立つ範囲のドレイン電圧Vdでは、電流Idはゲート・ドレイン間電圧に依存する。すなわち、NMOSトランジスタにおいては、図4に示すように、ゲートに正の電圧を印加すると、VBtoB及びVBDが高くなり、ゲート電圧Vgを負の電圧を印加するとVBtoB及びVBDが低くなる。ゲート電圧Vgを変化させることで、バンド間トンネル電流が流れ始める電圧VBtoBとアバランシェブレイクダウン電流が流れるブレークダウン電圧VBDを変化させ、バンド間トンネル電流を増減させることができる。(舛岡富士雄編、「フラッシュメモリ技術ハンドブック」、第1版、株式会社サイエンスフォーラム、1993年8月15日、p.206−215参照)
本実施形態では、VBtoB<Vd<VBDが成り立つ範囲のドレイン電圧Vdで発生するホットホールをドレイン近傍又はソース近傍の結晶欠陥にトラップさせることで、閾値を変化させトランジスタにデータを記憶させることができる。また、本実施形態では、バンド間トンネル電流を用いることで、アバランシェブレイクダウンによる閾値の不可逆的変化及び劣化を避けることができ、データの書き換えることができる。
このためソース近傍の結晶欠陥にトラップされている電子の影響が、ほとんど現れず閾値の変化が、図6(a)の場合に比べ小さくなる。また同様に、図6(d)において、ソース近傍の結晶欠陥に正孔がトラップされている状態で、半導体基板に0Vを印加し、ソースに3Vを印加し,ゲートに3Vを印加し、ドレインに0Vを印加すると、ソース近傍に空乏層が半導体基板の深い領域まで広がる。このため、ソース近傍の結晶欠陥にトラップされている正孔の影響が、図6(b)の場合に比べ小さくなり、閾値の変化は小さくなる。
なお、本発明に記載の第1の低電圧は2Vに対応し、本発明に記載の第1の高電圧は9Vに対応し、本発明に記載の第2の低電圧は−2V〜0Vに対応し、本発明に記載の第2の高電圧は7Vに対応する。また、本発明に記載の半導体回路の電源電圧は3Vに対応する。
図9は、第1実施形態の不揮発性半導体記憶装置1に係る記憶部200とSRAM部100との内部構成と接続構成を示した図である。
記憶部200はNMOSトランジスタ201とNMOSトランジスタ202を備える。
NMOSトランジスタ201のソースは端子Sに、ゲートは端子CGに、ドレインは信号線BitBに接続している。またNMOSトランジスタ202のソースは端子SBに、ゲートは端子CGBに、ドレインは信号線Bitに接続している。
また、SRAM部100は、ワード線WLで駆動されるNMOSトランジスタ101及びNMOSトランジスタ102を備え、PMOSトランジスタ103、PMOSトランジスタ104、NMOSトランジスタ105及びNMOSトランジスタ106で構成されるラッチ型センスアンプ回路を備える。当該ラッチ型センスアンプ回路で信号線Bitと信号線BitBの電流の差を検出し、記憶部200の記憶する情報を記憶する。
また、本発明に記載の検出回路は、SRAM部100に対応する。
また、当該動作は、ソース・半導体基板間のバンド間トンネル電流、発生するホットホールを用いて、データを記憶する動作である。なお、“0”は対となる信号線より電圧が低いことを示し、“1”は対となる信号線より電圧が高いことを示す。ここで、対となる信号線とは、ビット線Bitとビット線BitBの対、及びデータ線DLとデータ線DLBの対である。
第1実施形態に係る記憶部200にデータ“0”を記憶させる「書き込み」は、端子CGに2Vを、端子CGBに−2Vを、端子Sに9Vを、端子SBに7Vを印加し行う。また、ワード線WLに0Vを印加する。このようにすることで、NMOSトランジスタ201のソース・半導体基板間にバンド間トンネル電流が発生し、半導体基板に対し高い電圧がゲートに印加されているので、結晶欠陥には電子がトラップされる。また、NMOSトランジスタ202のソース・半導体基板間にバンド間トンネル電流及びホットホールが発生する。NMOSトランジスタ202のゲートは、半導体基板に対し低い電圧が印加されているので、結晶欠陥にはホットホールがトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ201は書き込み状態となり、NMOSトランジスタ202は消去状態となる。このようにして、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ高くなり、記憶部200がデータ“0”を記憶した状態となる。
第1実施形態に係る記憶部200にデータ“0”を記憶した状態における、記憶されたデータの読み出しを説明する。ワード線WLにSRAM部100の電源電圧を印加し、端子CG及び端子CGBに3Vを印加することで、記憶部200に記憶されたデータは、データ線DLとデータ線DLBとの電圧差から得られる。端子CG、端子CGB及びワード線WLに上述のバイアス条件の電圧を印加すると、信号線Bitに流れる電流は信号線BitBに比べ大きくなり、接続点Aの電圧が接続点Bの電圧より低くなる。ワード線WLが電源電圧に印加されているので、NMOSトランジスタ101及びNMOSトランジスタ102がオンであり、接続点A及び接続点Bの電圧の差はデータ線DL及びデータ線DLBに電圧の差として現れる。記憶部200の記憶するデータ“0”を、データ線DL及びデータ線DLBから、得ることができる。このとき、PMOSトランジスタ103からNMOSトランジスタ202を経由して電流が流れるので、PMOSトランジスタ103よりNMOSトランジスタ202の電流駆動能力を強く設定することで、SRAM部にデータがラッチされ、接続点Aが“1”、接続点Bが“0”にセットされる。
第1実施形態に係る記憶部200にデータ“1”を記憶させる動作(以下、「消去」という)は、端子CGに−2Vを印加し、端子CGBに2Vを印加し、端子Sに7Vを印加し、端子SBに9Vを印加し行う。NMOSトランジスタ201は消去状態に、NMOSトランジスタ202は書き込み状態になる。
この結果、NMOSトランジスタ201とNMOSトランジスタ202の状態は、データ“0”を記憶した状態とは逆にNMOSトランジスタ201の閾値がNMOSトランジスタ202の閾値に比べ低くなる。
第1実施形態に係る記憶部200の記憶するデータ“1”の読み出しは、端子CGに3Vを印加し、端子CGBに3Vを印加し、端子Sに0Vを印加し、端子SBに0Vを印加し、ワード線WLに電源電圧を印加し行う。この結果、接続点Aの電圧が接続点Bの電圧より高くなり、データ線DL及びデータ線DLBからデータ“1”を記憶している状態を、得ることができる。
記憶部200にデータ“0”を記憶させる、図10(b)に示す「書き込み」動作は、端子CGに5Vを印加し、端子CGBに−2Vを印加し、端子Sに5Vを印加し、端子SBに7Vを印加する。また、ワード線WLには電源電圧である2Vを印加する。また、ビット線Bitに2Vを印加し、ビット線BitBに0Vを印加する。このようにすることで、NMOSトランジスタ201のソース近傍で発生したホットエレクトロンの一部がゲートへ移動し、結晶欠陥にトラップされる。また、NMOSトランジスタ202のソース近傍の拡散層に広がる空乏層で、バンド間トンネル電流が流れ、ホットホールが発生する。NMOSトランジスタ202の結晶欠陥にホットホールがトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ201は書き込み状態に、NMOSトランジスタ202は消去状態になる。また、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ高く、記憶部200がデータ“0”を記憶した状態となる。
なお、NMOSトランジスタ202の閾値が負の値になるまで消去が行われても、ゲートに負の電圧を印加しているため、チャネル電流は流れない。
図10(b)に示す「“0”読み出し」は、端子CGに2Vを印加し、端子CGBに2Vを印加し、端子Sに0Vを印加し、端子SBに0Vを印加し、ワード線WLに2Vを印加し行う。上述の条件で端子CG、端子CGB及びワード線WLを印加すると、信号線Bitに流れる電流は信号線BitBに比べ大きくなり、接続点Aの電圧が接続点Bの電圧より低くなる。ワード線WLが電源電圧に印加されているので、接続点A及び接続点Bの電圧の差はデータ線DL及びデータ線DLBに現れる。このようにして、記憶部200の記憶するデータ“0”を、ビット線Bit及びビット線BitBの電流の差をSRAM部100で検出し、データ線DL及びデータ線DLBから出力することで、得ることができる。
チャネルホットエレクトロンを利用し、記憶部200にデータ“1”を記憶させる、図10(b)に示す「消去」動作は、端子CGに−2Vを印加し、端子CGBに5Vを印加し、端子Sに7Vを印加し、端子SBに5Vを印加し行う。これにより、NMOSトランジスタ201の結晶欠陥に正孔がトラップされ、NMOSトランジスタ202の結晶欠陥に電子がトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ低くなり、記憶部200がデータ“1”を記憶した状態となる。
図10(b)に示す「“1”読み出し」は、端子CGに2Vを印加し、端子CGBに2Vを印加し、端子Sに0Vを印加し、端子SBに0Vを印加し、ワード線WLに2Vを印加し行う。上述の条件で端子CG、端子CGB及びワード線WLを印加すると、記憶部200の記憶するデータ“1”を、ビット線Bit及びビット線BitBの電流の差をSRAM部100で検出し、データ線DL及びデータ線DLBから出力することで、得ることができる。
図11は、第2実施形態の不揮発性半導体記憶装置2に係る記憶部200とSRAM部110との内部構成と接続構成を示した図である。SRAM部110は、第1実施形態のSRAM部100にPMOSトランジスタ117を加える変更をしている。
PMOSトランジスタ113、PMOSトランジスタ114、NMOSトランジスタ115及びNMOSトランジスタ116で構成されるラッチ型センスアンプ回路にスイッチ用のPMOSトランジスタ117を備えることで、記憶部200の書き込み及び消去動作において、NMOSトランジスタ201とNMOSトランジスタ202のドレインを完全にオープンにすることができ、本実施形態の原理で説明した構成を利用できる。また、SRAM部110に流れるリーク電流を抑えることができる。
なお、本発明に記載の電源スイッチ用トランジスタはPMOSトランジスタ117に対応する。また、本発明に記載の検出回路は、SRAM部110に対応する。
NMOSトランジスタ201のソースは端子Sに、ゲートは端子CGに、ドレインは信号線BitBに接続している。またNMOSトランジスタ202のソースは端子SBに、ゲートは端子CGBに、ドレインは信号線Bitに接続している。
また、SRAM部110は、ワード線WLで駆動されるNMOSトランジスタ111及びNMOSトランジスタ112を備え、PMOSトランジスタ113、PMOSトランジスタ114、NMOSトランジスタ115、NMOSトランジスタ116及びPMOSトランジスタ117で構成されるラッチ型センスアンプ回路を備える。当該ラッチ型センスアンプ回路は信号線Bitと信号線BitBの電流の差を検出し、記憶部200の記憶する情報を読み出し、記憶する。
なお、“0”は対となる信号線より電圧が低いことを示し、“1”は対となる信号線より電圧が高いことを示す。ここで、対となる信号線とは、ビット線Bitとビット線BitBの対、データ線DLとデータ線DLBの対である。また、「H」はPMOSトランジスタ117のゲートに接続された検出制御信号SETにSRAM部110の電源電圧を印加することを示し、「L↓」はPMOSトランジスタ117のゲートに接続された検出制御信号SETを電源電圧から半導体基板と同じ電圧0Vに変化させることを示している。
第2実施形態に係る記憶部200にデータ“0”を記憶させる「書き込み」は、端子CGに2Vを、端子CGBに−2Vを、端子Sに9Vを、端子SBに7Vを印加し行う。このようにすることで、NMOSトランジスタ201の結晶欠陥には電子がトラップされ、NMOSトランジスタ202の結晶欠陥にホットホールがトラップされ、NMOSトランジスタ201は書き込み状態に、NMOSトランジスタ202は消去状態になる。この結果、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ高くなり、記憶部200がデータ“0”を記憶した状態となる。
第2実施形態に係る記憶部200にデータ“1”を記憶させる「消去」は、端子CGに−2Vを、端子CGBに2Vを、端子Sに7Vを、端子SBに9Vを印加し行う。このようにすることで、NMOSトランジスタ201は消去状態になり、NMOSトランジスタ202は書き込み状態になる。この結果、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ低くなり、記憶部200がデータ“1”を記憶した状態となる。
図12に示す、「“0”読み出し」及び「“1”読み出し」は、端子CG及び端子CGBに3Vを印加し、端子S及び端子SBに0Vを印加し、ワード線WLに電源電圧を印加し、検出制御線SETの電圧を電源電圧から半導体基板に印加する電圧であるグランド電圧に変化させることで行う。
記憶部200がデータ“0”を記憶している状態で、当該バイアス条件で端子及び信号線を印加すると、ビット線Bitの電圧はビット線BitBに比べ低くなる。この結果、データ線DLの電圧はデータ線DLBの電圧より低くなり、記憶部200が記憶するデータ“0”を、ビット線Bit及びビット線BitBの電流の差をSRAM部110で検出し、データ線DL及びデータ線DLBから出力することで、得ることができる。
また、記憶部200がデータ“1”を記憶している状態で、当該バイアス条件で端子及び信号線を印加すると、ビット線Bitの電圧はビット線BitBに比べ高くなる。この結果、データ線DLの電圧はデータ線DLBの電圧より高くなり、記憶部200が記憶するデータ“1”を、ビット線Bit及びビット線BitBの電流の差をSRAM部110で検出し、データ線DL及びデータ線DLBから出力することで、得ることができる。
この実施例では、記憶部200の微小な電位差をSRAM部へ転送し、SET信号で活性化させることで、増幅及びラッチすることが出来るので、記憶部200のトランジスタ201、202は小さく出来る。
また、第1実施形態と同様にチャネルホットエレクトロンを利用し、第2実施形態の不揮発性半導体記憶装置2に係る記憶部200にデータ“0”を記憶させる動作である書き込み動作について説明する。
ワード線WLには電源電圧である2Vを印加し、データ線DLに2Vを印加し、データ線DLBに半導体基板に印加される電圧である0Vを印加する。更にSRAM部110に電源を供給するPMOS117を通電状態にするためグランド電圧に印加する。これにより、ビット線Bitの電圧は2Vになり、ビット線BitBの電圧は0Vになる。また、端子CGに5Vを印加し、端子CGBに−2Vを印加し、端子Sに5Vを印加し、端子SBに7Vを印加する。このようにすることで、NMOSトランジスタ201のソース近傍で発生したホットエレクトロンの一部がゲートへ移動し、結晶欠陥に電子がトラップされる。また、NMOSトランジスタ202のソース近傍の拡散層に広がる空乏層で、バンド間トンネル電流が流れ、ホットホールが発生する。NMOSトランジスタ202の結晶欠陥に正孔がトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ201は書き込み状態に、NMOSトランジスタ202は消去状態になる。また、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ高く、記憶部200がデータ“0”を記憶した状態となる。
また、第1実施形態と同様にチャネルホットエレクトロンを利用し、第2実施形態の不揮発性半導体記憶装置2に係る記憶部200にデータ“1”を記憶させる動作である書き込み動作について説明する。
ワード線WLには0Vを印加し、データ線DLに2Vを印加し、データ線DLBに0Vを印加する。更にSRAM部110に電源を供給するPMOS117を通電状態にするためグランド電圧に印加する。これにより、ビット線Bitの電圧は0Vになり、ビット線BitBの電圧は2Vになる。また、端子CGに−2Vを印加し、端子CGBに5Vを印加し、端子Sに7Vを印加し、端子SBに5Vを印加する。これにより、NMOSトランジスタ201の結晶欠陥に正孔がトラップされ、NMOSトランジスタ202の結晶欠陥に電子がトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ201の閾値はNMOSトランジスタ202の閾値に比べ低くなり、記憶部200がデータ“1”を記憶した状態となる。
図13は、第3実施形態の不揮発性半導体記憶装置3に係る記憶部600−m(m=1,2,…,n)を用いたメモリアレイ600とセンスアンプ部400と出力用のMainAmp300の接続構成を示している。
記憶部600−m(m=1,2,…,n)が一列に配列され、それぞれの不揮発性半導体記憶素子が備えるNMOSトランジスタ61−m(m=1,2,…,n)のソースはソース線Sに接続され、ドレインはデータ信号線Dに接続され、ゲートはそれぞれの不揮発性半導体記憶素子に対応するワード線WLm(m=1,2,…,n)に接続される。また、それぞれの不揮発性半導体記憶素子を構成するNMOSトランジスタ62−m(m=1,2,…,n)のソースは信号線SBに接続され、ドレインはデータ信号線DBに接続され、ゲートはそれぞれ別のワード線WLmB(m=1,2,…,n)に接続される。記憶部600−m(m=1,2,…,n)は上述のように接続され、メモリアレイ600を構成している。
メモリアレイ600の出力であるデータ線Dとデータ線DBは、カラム信号COLiでON/OFFされるカラム選択用のNMOSトランジスタ501とNMOSトランジスタ502を介して、センスアンプ部400に入力される。メモリアレイ600の記憶するデータは、センスアンプ部400の出力が出力線SO及び出力線SOBを介してMainAmp300に入力され、MainAmp300から出力される。
センスアンプ部400は、PMOSトランジスタ41と、PMOSトランジスタ42と、NMOSトランジスタ43と、NMOSトランジスタ44とから構成されるラッチ型センスアンプ回路のON/OFFを選択する検出制御線SENにゲートが接続されたNMOSトランジスタ45で構成される。当該ラッチ型センスアンプ回路は、データ線D及びデータ線DBの電流の差を検出し、記憶する。MainAmp300は、センスアンプ部400の記憶する情報を増幅し、出力端子OUTへ出力する。
なお、本発明に記載の第1のトランスファゲートは、NMOSトランジスタ501に対応し、本発明に記載の第2のトランスファゲートは、NMOSトランジスタ502に対応する。また、検出回路は、センスアンプ部400に対応する。
なお、“0”は対となる信号線より電圧が低いことを示し、“1”は対となる信号線より電圧が高いことを示す。ここで、対となる信号線とは、データ線Dとデータ線DBの対、出力線SOと出力線SOBの対である。また、「H」は検出制御線SENに電源電圧を印加することであり、「H↑」は検出制御線SENをグランド電圧から電源電圧に変化させることを示している。
第3実施形態の不揮発性半導体記憶装置に係るメモリアレイ600を構成する記憶部600−1を選択しデータ“0”を記憶させる「書き込み」は、カラム信号COLiに0Vを印加し、ワード線WL1に2Vを印加し、ワード線WL1Bに−2Vを印加し、ソース線Sに9Vを印加し、ソース線SBに7Vを印加し、検出制御線SENに0Vを印加し行う。このようにすることで、NMOSトランジスタ61−1の結晶欠陥には電子がトラップされ、NMOSトランジスタ62−1の結晶欠陥にホットホールがトラップされる。NMOSトランジスタ61−1は書き込み状態になり、NMOSトランジスタ62−1は消去状態になる。
この結果、NMOSトランジスタ61−1の閾値はNMOSトランジスタ62−1の閾値に比べ高くなり、記憶部600−1がデータ“0”を記憶した状態となる。
このとき、非選択不揮発性半導体記憶素子に接続されたワード線WLn及びワード線WLmB(m=2,3,…,n)に4Vを印加する。非選択不揮発性半導体記憶素子を構成するNMOSトランジスタのゲートに4Vを印加することで、ソース近傍の電界が緩和されバンド間トンネル電流の発生を抑え、他の不揮発性半導体記憶素子は記憶する内容が変更されない書込み禁止状態となる。
記憶部600−1を選択しデータ“1”を記憶させる「消去」は、同様に図14に示すバイアス条件で行う。NMOSトランジスタ61−1は消去状態になり、NMOSトランジスタ62−1は書き込み状態になる。消去動作の結果、NMOSトランジスタ61−1の閾値はNMOSトランジスタ62−1の閾値に比べ低くなり、記憶部600−1がデータ“1”を記憶した状態となる。
また、他の不揮発性半導体記憶素子へのデータを記憶させる動作は、不揮発性半導体記憶素子を選択するワード線WLnに2Vを印加し、これと対になるワード線WLnBに−2Vを印加し、他の端子は同様のバイアス条件を与えることで行う。
次いで、記憶部600−1が記憶するデータを読み出す動作について説明する。
図14に示す、「“0”読み出し」及び「“1”読み出し」は、カラム信号COLiに電源電圧を印加し、ワード線WL1に3Vを印加し、ワード線WL1Bに3Vを印加し、ソース線S及びソース線SBに0Vを印加し、検出制御線SENに電源電圧を印加し行う。また非選択の記憶部600−m(m=2,3,…,n)に接続されるワード線WLn及びワード線WLnBに0Vを印加し、非選択不揮発性半導体記憶素子を構成するNMOSトランジスタをオフにする。
記憶部600−1がデータ“0”を記憶している状態で、当該バイアス条件で端子及び信号線を印加すると、データ線Dに流れる電流はデータ線DBに流れる電流に比べ小さい。当該電流差は、NMOSトランジスタ501及びNMOSトランジスタ502を介してセンスアンプ部400に入力される。ここで、検出制御線SENが電源電圧に切り換わると、センスアンプ部400がデータ“0”を検出し、出力線SO及び出力線SOBを介してMainAmp300に出力する。MainAmp300は、入力されたデータ“0”を増幅し出力する。
また、記憶部600−1がデータ“1”を記憶している場合も、同様である。
また、他の不揮発性半導体記憶素子のデータを読み出す動作は、選択する記憶部600−mに接続されたワード線WLm及びワード線WLmBに3Vを印加し、他の端子は同様のバイアス条件を与えることで行う。
チャネルホットエレクトロンを利用し、第3実施形態の不揮発性半導体記憶装置3に係る記憶部600−1を選択し、データ“0”を記憶させる動作である書き込み動作について説明する。
MainAmp300は、出力線SOにセンスアンプ部400の電源電圧である2Vを印加し、出力線SOBに半導体基板が印加される電圧である0Vを印加する。また、検出制御線SENに2Vを印加する。また、カラム信号COLiに2Vを印加する。これにより、データ線Dの電圧は0Vになり、データ線DBの電圧は2Vになる。また、ワード線WL1に5Vを印加し、ワード線WL1Bに−2Vを印加し、ソース線Sに5Vを印加し、ソース線SBに7Vを印加する。この結果、NMOSトランジスタ61−1のソース近傍で発生したホットエレクトロンの一部がゲートへ移動し、結晶欠陥に電子がトラップされる。また、NMOSトランジスタ62−1のソース近傍の拡散層に広がる空乏層で、バンド間トンネル電流が流れ、ホットホールが発生する。NMOSトランジスタ62−1の結晶欠陥に正孔がトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ61−1は書き込み状態に、NMOSトランジスタ62−1は消去状態になる。また、NMOSトランジスタ61−1の閾値はNMOSトランジスタ62−1の閾値に比べ高く、記憶部600−1がデータ“0”を記憶した状態となる。
チャネルホットエレクトロンを利用し、第3実施形態の不揮発性半導体記憶装置3に係る記憶部600−1を選択し、データ“1”を記憶させる動作である消去動作について説明する。
MainAmp300は、出力線SOに半導体基板が印加される電圧である0Vを印加し、出力線SOBにセンスアンプ部400の電源電圧である2Vを印加する。また、検出制御線SENに2Vを印加する。また、カラム信号COLiに2Vを印加する。これにより、データ線Dの電圧は2Vになり、データ線DBの電圧は0Vになる。また、ワード線WL1に−2Vを印加し、ワード線WL1Bに5Vを印加し、ソース線Sに7Vを印加し、ソース線SBに5Vを印加する。この結果、NMOSトランジスタ62−1のソース近傍で発生したホットエレクトロンの一部がゲートへ移動し、結晶欠陥に電子がトラップされる。また、NMOSトランジスタ61−1のソース近傍の拡散層に広がる空乏層で、バンド間トンネル電流が流れ、ホットホールが発生する。NMOSトランジスタ61−1の結晶欠陥に正孔がトラップされる。この結果、NMOSトランジスタ61−1は消去状態に、NMOSトランジスタ62−1は書き込み状態になる。また、NMOSトランジスタ62−1の閾値はNMOSトランジスタ61−1の閾値に比べ高く、記憶部600−1がデータ“1”を記憶した状態となる。
SRAM部100を構成するトランジスタは、PMOSトランジスタを形成するためのN型ウェルNWとNMOSトランジスタを形成するためのP型ウェルPWを、基板P−sub上に形成されたディープN型ウェルDNW内に形成し構成される(ウェル構造Memory)。
一方、記憶部200を構成するトランジスタは、基板P−sub上にNMOSトランジスタを形成するためのP型ウェルHNWとPMOSトランジスタを形成するためのN型ウェルHPWを形成し構成される(ウェル構造HV−Tr)。
また、高電圧系のN型ウェル及びP型ウェルからディープN型ウェルDNW領域を絶縁するために、絶縁物を埋め込んだ分離溝TIを形成する。
2 不揮発性半導体記憶装置
3 不揮発性半導体記憶装置
100 SRAM部
101 NMOSトランジスタ
102 NMOSトランジスタ
103 PMOSトランジスタ
104 PMOSトランジスタ
105 NMOSトランジスタ
106 NMOSトランジスタ
110 SRAM部
111 NMOSトランジスタ
112 NMOSトランジスタ
113 PMOSトランジスタ
114 PMOSトランジスタ
115 NMOSトランジスタ
116 NMOSトランジスタ
117 PMOSトランジスタ
200 記憶部
201 NMOSトランジスタ
202 NMOSトランジスタ
300 MainAmp
41 PMOSトランジスタ
42 PMOSトランジスタ
43 NMOSトランジスタ
44 NMOSトランジスタ
45 NMOSトランジスタ
400 センスアンプ部
501 NMOSトランジスタ
502 NMOSトランジスタ
600 メモリアレイ
600−m 記憶部
61−m NMOSトランジスタ
62−m NMOSトランジスタ
Claims (14)
- 第1の不揮発性半導体記憶素子と第2の不揮発性半導体記憶素子とを一組とした記憶部を備える不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備える半導体基板上に形成されたトランジスタは、
前記トランジスタの半導体基板とゲート酸化膜との境界付近にある結晶欠陥に電子をトラップする場合、前記トランジスタのゲートに第1の低電圧を印加し前記トランジスタのソース又はドレインのいずれか1つの端子に第1の高電圧を印加し当該端子と前記半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ前記結晶欠陥に電子をトラップし、
前記結晶欠陥に正孔をトラップする場合、前記ゲートに第2の低電圧を印加し前記トランジスタのソース又はドレインのいずれか1つの端子に第2の高電圧を印加し当該端子と前記半導体基板との間にバンド間トンネル電流と高エネルギーを持つ正孔であるホットホールとを発生させ前記結晶欠陥に正孔をトラップし、
前記結晶欠陥に正孔又は電子をトラップすることにより情報を記憶し、
前記第1の高電圧は前記第2の高電圧より高い電圧であり、前記第2の高電圧は前記第1の低電圧より高い電圧であり、前記第1の低電圧は前記第2の低電圧より高い電圧であり、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子と前記第2の不揮発性半導体記憶素子とには、互いに異なった種類の電子或いは正孔をトラップさせる手段を具備し、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子と前記第2の不揮発性半導体記憶素子との特性差を検出する検出回路を具備する、
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子のゲートに接続される端子CGと、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子のソースに接続される端子Sと、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子のドレインに接続されるビット線BitBと、
前記第2の不揮発性半導体記憶素子のゲートに接続される端子CGBと、
前記第2の不揮発性半導体記憶素子のソースに接続される端子SBと、
前記第2の不揮発性半導体記憶素子のドレインに接続されるビット線Bitと、
を備え、
前記検出回路は、
前記ビット線Bit及び前記ビット線BitBに流れる電流の差で示される前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子が記憶する2値情報を検出し、前記2値情報をデータ線DL及びデータ線DLBへ出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記端子CGに前記第1の低電圧を印加し前記端子Sに前記第1の高電圧を印加し、前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ当該トランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせると共に、前記端子CGBに前記第2の低電圧を印加し前記端子SBに前記第2の高電圧を印加し、前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流と前記ホットホールとを発生させ当該トランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせることで、前記記憶部に情報を書き込み、
前記端子CGに前記第2の低電圧を印加し前記端子Sに前記第2の高電圧を印加し、前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流とホットホールを発生させ当該トランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせると共に、前記端子CGBに前記第1の低電圧を印加し前記端子SBに前記第1の高電圧を印加し、前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ当該トランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせることで、前記記憶部から情報を消去し、
前記端子CGと前記端子CGBと前記端子Sと前記端子SBに前記検出回路の電源電圧である電圧を印加することで、前記ビット線Bit及び前記ビット線BitBから前記2値情報を検出し、当該2値情報を前記データ線DL及び前記データ線DLBへ出力することにより、前記記憶部の記憶する情報を読み出す、
ことを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、更に、
電源供給線と前記検出回路との間に、電源供給をオンとオフの切替えをする電源スイッチ用トランジスタを備え、
前記電源スイッチ用トランジスタのゲートが接続される検出制御線SETを備え、
前記検出制御線SETを用いて前記電源スイッチ用トランジスタのオンとオフの切替えを行い、前記検出回路が前記ビット線Bit及び前記ビット線BitBの電流の差を検出し記憶するか否かを選択し、
前記検出制御線SETにより前記検出回路をオフすることで、前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子の情報の書き込み及び消去の際に、前記ビット線BitBに接続される前記第1の不揮発性半導体記憶素子のドレイン及び前記ビット線Bitが接続される前記第2の不揮発性半導体記憶素子のドレインをオープンにする、
ことを特徴とする請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 第1の不揮発性半導体記憶素子と第2の不揮発性半導体記憶素子とを一組とした記憶部を備える不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備える半導体基板上に形成されたトランジスタは、
前記トランジスタの半導体基板とゲート酸化膜との境界付近にある結晶欠陥に電子をトラップする場合、前記トランジスタのソースとドレインとゲートとに電圧を印加し、前記ソースと前記ドレインとの間にチャネル電流と高エネルギーを持つ電子であるホットエレクトロンとを発生させ前記結晶欠陥に電子をトラップし、
前記結晶欠陥に正孔をトラップする場合、前記ゲートに第2の低電圧を印加し前記トランジスタのソース又はドレインのいずれか1つの端子に第2の高電圧を印加し当該端子と前記半導体基板との間にバンド間トンネル電流と高エネルギーを持つ正孔であるホットホールとを発生させ前記結晶欠陥に正孔をトラップし、
前記結晶欠陥に正孔又は電子をトラップすることにより情報を記憶し、
前記第2の低電圧は、前記第2の高電圧より低い電圧であり、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子と前記第2の不揮発性半導体記憶素子とには、互いに異なった種類の電子或いは正孔をトラップさせる手段を具備し、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子と前記第2の不揮発性半導体記憶素子との特性差を検出する検出回路を具備する、
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子のゲートに接続される端子CGと、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子のソースに接続される端子Sと、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子のドレインに接続されるビット線BitBと、
前記第2の不揮発性半導体記憶素子のゲートに接続される端子CGBと、
前記第2の不揮発性半導体記憶素子のソースに接続される端子SBと、
前記第2の不揮発性半導体記憶素子のドレインに接続されるビット線Bitと、
を備え、
前記検出回路は、
前記ビット線Bit及び前記ビット線BitBに流れる電流の差で示される前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子が記憶する2値情報を検出し、前記2値情報をデータ線DL及びデータ線DLBへ出力する、
ことを特徴とする請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記データ線DLに前記検出回路の電源電圧である電圧を印加することで前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのドレインが接続される前記ビット線Bitに電源電圧を印加し、前記端子SBと前記端子CGBとに電圧を印加し前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流と前記ホットホールとを発生させ前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせると共に、前記データ線DLBに半導体基板に印加される電圧を印加することで前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのドレインが接続される前記ビット線BitBに半導体基板と同じ電圧を印加し、前記端子CGと前記端子Sとに電圧を印加し、前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースとドレインとの間のチャネル電流と高エネルギーを持つ電子であるホットエレクトロンとを発生させ前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせることにより、前記記憶部に情報を書き込み、
前記データ線DLに半導体基板と同じ電圧を印加することで前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのドレインが接続される前記ビット線Bitに半導体基板に印加される電圧を印加し、前記端子Sと前記端子CGとに電圧を印加し、前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースとドレインとの間にチャネル電流と前記ホットエレクトロンとを発生させ前記第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせると共に、前記データ線DLBに前記検出回路の電源電圧である電圧を印加することで前記第1の不揮発性半導体記憶素子のドレインが接続される前記ビット線BitBに前記電圧を印加し、前記端子CGに前記第2の低電圧を印加し、前記端子Sに前記第2の高電圧を印加し、前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流と前記ホットホールとを発生させ前記第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせることにより、前記記憶部から情報を消去し、
前記端子CGと前記端子CGBと前記端子Sと前記端子SBとに前記検出回路の電源電圧である電圧を印加することで、前記ビット線Bit及び前記ビット線BitBから前記2値情報を検出し、当該2値情報を前記データ線DL及び前記データ線DLBへ出力することにより、前記記憶部の記憶する情報を読み出す、
ことを特徴とする請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 第1の不揮発性半導体記憶素子と第2の不揮発性半導体記憶素子とを一組とした記憶部が複数配列された不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子は半導体基板上に形成されたトランジスタを備え、
前記トランジスタの半導体基板とゲート酸化膜との境界付近にある結晶欠陥に電子をトラップする場合、前記トランジスタのゲートに第1の低電圧を印加し前記トランジスタのソース又はドレインのいずれか1つの端子に第1の高電圧を印加し当該端子と前記半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ前記結晶欠陥に電子をトラップし、
前記結晶欠陥に正孔をトラップする場合、前記ゲートに第2の低電圧を印加し前記トランジスタのソース又はドレインいずれか1つの端子に第2の高電圧を印加し当該端子と前記半導体基板との間にバンド間トンネル電流と高エネルギーを持つ正孔であるホットホールとを発生させ前記結晶欠陥に正孔をトラップし、
前記第1の低電圧は前記第2の低電圧より高い電圧であり、前記第1の高電圧は前記第2の高電圧より高い電圧であり、前記第2の低電圧は前記トランジスタの半導体基板に印加する電圧以下であり、
前記結晶欠陥に正孔又は電子をトラップすることによりトランジスタの前記ソースと前記ドレインとの間に電流が流れるときの特性差を記憶させ、
前記ソース及び前記ゲートに前記トランジスタを備える半導体回路の電源電圧を印加し、前記ドレインに流れる電流量を検出するか、又は、前記ドレイン及び前記ゲートに前記トランジスタを備える半導体回路の電源電圧を印加し、前記ソースに流れる電流量を検出することで記憶する情報を読み出す、
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記複数の記憶部が有する第1の不揮発性半導体記憶素子のトランジスタのドレインが共通接続されるデータ線Dと、
前記複数の記憶部が有する第2の不揮発性半導体記憶素子のトランジスタのドレインが共通接続されるデータ線DBと、
前記記憶部が記憶する情報を検出する検出回路と、
前記検出回路が検出した情報を増幅し出力するメインアンプ部と、
前記メインアンプ部が出力する端子OUTと、
前記データ線Dと前記検出回路の接続のオンとオフとを切替える第1のトランスファゲートと、
前記データ線DBと前記検出回路の接続のオンとオフとを切替える第2のトランスファゲートと、
前記第1のトランスファゲート及び前記第2のトランスファゲートのゲートに接続されるカラム選択信号と、
前記記憶部が備える第1の不揮発性半導体記憶素子のソースが共通接続される端子Sと、
前記記憶部が備える第2の不揮発性半導体記憶素子のソースが共通接続される端子SBと、
前記各記憶部の第1の不揮発性半導体記憶素子を選択するための前記第1の不揮発性半導体記憶素子が有するトランジスタのゲートに接続された第1のワード線WLnと、
前記各記憶部の第2の不揮発性半導体記憶素子を選択するための前記第2の不揮発性半導体記憶素子が有するトランジスタのゲートに接続された第2のワード線WLnBと、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記複数の記憶部から所望の記憶部を選択する際に、選択する記憶部における前記第1のワード線WLnに前記第1の低電圧を印加し前記端子Sに前記第1の高電圧を印加し、当該記憶部の第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ、当該トランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせると共に、当該記憶部における前記第2のワード線WLnBに前記第2の低電圧を印加し前記端子SBに前記第2の高電圧を印加し、当該記憶部の第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流と前記ホットホールを発生させ、当該トランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせることで、選択する記憶部に情報を書き込み、
前記複数の記憶部から所望の記憶部を選択する際に、選択する記憶部における前記第1のワード線WLnに前記第2の低電圧を印加し前記端子Sに前記第2の高電圧を印加し、当該記憶部の第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ、当該トランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせると共に、当該記憶部における前記第2のワード線WLnBに前記第1の低電圧を印加し前記端子SBに前記第1の高電圧を印加し、当該記憶部の第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ、当該トランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせることで、選択する記憶部から情報を消去し、
前記複数の記憶部から所望の記憶部を選択する際に、選択する記憶部における前記第1のワード線WLn及び前記第2のワード線WLnBと前記端子S及び前記端子SBとに前記検出回路の電源電圧を印加し記憶部から記憶する情報を出力させると共に、前記カラム選択信号に電圧を印加し前記情報を前記検出回路に検出させ、前記検出回路が検出した前記情報を前記メインアンプ部で増幅し前記端子OUTへ出力することで、選択する記憶部から情報を読み出す、
ことを特徴とする請求項9に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 第1の不揮発性半導体記憶素子と第2の不揮発性半導体記憶素子とを一組とした記憶部が複数配列された不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子は半導体基板上に形成されたトランジスタを備え、
前記トランジスタの半導体基板とゲート酸化膜との境界付近にある結晶欠陥に電子をトラップする場合、前記トランジスタのソース、ドレイン、及びゲートに電圧を印加し、前記ソースと前記ドレインとの間にチャネル電流と高エネルギーを持つ電子であるホットエレクトロンとを発生させ、前記結晶欠陥に電子をトラップし、
前記結晶欠陥に正孔をトラップする場合、前記ゲートに第2の低電圧を印加し前記トランジスタのソース又はドレインいずれか1つの端子に第2の高電圧を印加し当該端子と前記半導体基板との間にバンド間トンネル電流と高エネルギーを持つ正孔であるホットホールとを発生させ前記結晶欠陥に正孔をトラップし、
前記第2の高電圧は、前記第2の低電圧より高い電圧であり、
前記結晶欠陥に正孔又は電子をトラップすることによりトランジスタの前記ソースと前記ドレインとの間に電流が流れるときの特性差を記憶させ、
前記ソース及び前記ゲートに前記トランジスタを備える半導体回路の電源電圧を印加し、前記ドレインに流れる電流量を検出するか、又は、前記ドレイン及び前記ゲートに前記トランジスタを備える半導体回路の電源電圧を印加し、前記ソースに流れる電流量を検出することで記憶する情報を読み出す、
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記複数の記憶部が有する第1の不揮発性半導体記憶素子のトランジスタのドレインが共通接続されるデータ線Dと、
前記複数の記憶部が有する第2の不揮発性半導体記憶素子のトランジスタのドレインが共通接続されるデータ線DBと、
前記データ線Dと前記データ線DBとを介して前記記憶部の記憶する情報が入力され、入力された情報を検出する検出回路と、
前記検出回路が検出した情報を増幅し出力するメインアンプ部と、
前記メインアンプ部が出力する端子OUTと、
前記データ線Dと前記検出回路の接続のオンとオフとを切替える第1のトランスファゲートと、
前記データ線DBと前記検出回路の接続のオンとオフとを切替える第2のトランスファゲートと、
前記第1のトランスファゲート及び前記第2のトランスファゲートのゲートに接続されるカラム選択信号と、
前記記憶部が備える第1の不揮発性半導体記憶素子のソースが共通接続される端子Sと、
前記記憶部が備える第2の不揮発性半導体記憶素子のソースが共通接続される端子SBと、
前記各記憶部の第1の不揮発性半導体記憶素子を選択するための前記第1の不揮発性半導体記憶素子が有するトランジスタのゲートに接続された第1のワード線WLnと、
前記各記憶部の第2の不揮発性半導体記憶素子を選択するための前記第2の不揮発性半導体記憶素子が有するトランジスタのゲートに接続された第2のワード線WLnBと、
を備えることを特徴とする請求項11に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置において、
前記複数の記憶部から選択された前記記憶部の第1のワード線WLnと前記端子Sとに電圧を印加し、前記メインアンプ部は、前記検出回路を通じて、前記データ線Dに半導体基板に印加される電圧を印加し、前記カラム選択信号に電圧を印加し前記第1のトランスファゲートをオンすることで選択された前記記憶部の第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースとドレインとの間にチャネル電流と前記ホットエレクトロンを発生させ当該トランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせると共に、当該記憶部の前記第2のワード線WLnBに前記第2の低電圧を印加し前記端子SBに前記第2の高電圧を印加し、当該記憶部の第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流と前記ホットホールを発生させ、当該トランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせることで、選択する前記記憶部に情報を書き込み、
前記複数の記憶部から選択された記憶部の前記第1のワード線WLnに前記第2の低電圧を印加し前記端子Sに前記第2の高電圧を印加し、当該記憶部の第1の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースと半導体基板との間にバンド間トンネル電流を発生させ、当該トランジスタの結晶欠陥に正孔をトラップさせると共に、当該記憶部における前記第2のワード線WLnBと前記端子SBに電圧を印加し、前記メインアンプ部は、前記検出回路を通じて、前記データ線DBに半導体基板に印加される電圧を印加し、前記カラム選択信号に電圧を印加し前記第2のトランスファゲートをオンすることで選択された前記記憶部の第2の不揮発性半導体記憶素子が備えるトランジスタのソースとドレインとの間にチャネル電流と前記ホットエレクトロンを発生させ当該トランジスタの結晶欠陥に電子をトラップさせることで、選択する前記記憶部から情報を消去し、
前記複数の記憶部から所望の記憶部を選択する際に、選択する記憶部の前記第1のワード線WLn及び前記第2のワード線WLnBと前記端子S及び前記端子SBとに前記検出回路の電源電圧を印加し記憶部から記憶する情報を出力させると共に、前記カラム選択信号に電圧を印加し前記情報を前記検出回路に検出させ、前記検出回路が検出した前記情報を前記検出回路で増幅し前記端子OUTへ出力することで、選択する記憶部から情報を読み出す、
ことを特徴とする請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記第1の不揮発性半導体記憶素子及び前記第2の不揮発性半導体記憶素子が有するトランジスタは、
標準CMOSプロセスで構成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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