JP2013217543A - 冷却コンプレッサ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱負荷の変動に応じてコンプレッサモータの回転数を即座に調整し、コンプレッサの運転期間及び停止期間のバランスを維持させ得る冷却コンプレッサ制御装置の提供を目的とする。
【解決手段】制御装置19は、予測時刻算出処理と温度検出処理と回転数設定処理とを機能させる。このうち、予測時刻算出処理は、増加期間Dxの庫内温度の推移Wx,Wyを解析することで検査時刻を推計する。また、温度検出処理は庫内温度の検出値の取得が適宜に行われる。回転数設定処理は、かかる処理が完了すると、予測値と検出値とを比較して其の差異を算出し、このオフセット量ΔTy1に基づいてコンプレッサの回転数を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷却装置の定常運転制御に関し、特に、インバータ制御方式を採用した冷却コンプレッサ制御装置に用いて好適のものである。
近年、ヒートポンプを用いた冷却技術では、消費電力の低減に関する取組として、コンプレッサのモータ制御にインバータ技術が導入されている。インバータ制御方式では、モータ回転数を適宜に制御できるので、冷却対象の温度状況に応じて最適な回転数でヒートポンプ装置を駆動させることが可能となる。
特に、冷却装置で行われる定常運転では、エネルギー消費効率(COP値)の高い制御が要求される為、コンプレッサモータの回転数が比較的低回転に設定される(例えば、50Hz,4極モータのコンプレッサの場合、1500rpm)。
特開H09−126618号公報(特許文献1)では、定常運転時における冷却装置の制御が説明されている。かかる定常運転での制御は、上限温度と下限温度との間に複数の規定温度を設定し、これらの温度に対応してコンプレッサモータの回転数が規定されている。特に、上限温度に到達した場合の設定回転数は、他の設定回転数よりも高回転に設定される。
特開H09−126618号公報
しかし、特許文献1に係る技術では、庫内温度の各々の場面に対応する設定温度が一定値として与えられる為、熱負荷(庫内に投入された物体)の変動に応じて冷却速度が変わり、運転サイクルにおける温度の増加期間と冷却期間とのバランスが大きく崩れてしまう。かかる事態は、冷却期間の割合が極端に増えるとデフロスト期間の確保が妨げられ、冷却期間が極端に短いと設定回転数のミスマッチが生じていることになる。
本発明は上記課題に鑑み、熱負荷の変動に応じてコンプレッサモータの回転数を即座に調整し、コンプレッサの運転期間及び停止期間のバランスを維持させ得る冷却コンプレッサ制御装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では次のような冷却コンプレッサ制御装置の構成とする。即ち、コンプレッサモータの回転数を規定する出力信号を生成し、ヒステリシス変動に伴う庫内温度の運転サイクルを制御させる冷却コンプレッサ制御装置において、前記庫内温度が規定温度に到達する検査時刻を推計する予測時刻算出処理と、前記規定温度及び前記検査時刻での庫内温度の差異を現すパラメータに基づいて前記回転数を設定する回転数設定処理とを機能させることとする。
好ましくは、前記検査時刻は、前記規定温度が複数設けられることで減少期間に対して複数与えられ、前記回転数設定処理は、複数設けられた検査時刻の各々に対応して前記回転数を設定することとする。このうち、前記規定温度は目標温度に設定されているのが好ましい。また、前記検査時刻は、前記増加期間から入手される情報に基づいて決定されるのが好ましい。
より好ましくは、前記回転数設定処理は、前記運転サイクルのうち減少期間と増加期間との差異を低下させるように前記回転数を設定することとする。特に、減少期間と増加期間とを略一致させるように前記回転数を設定するのが好ましい。
更に好ましくは、前記パラメータは、前記減少期間の途中で推計され、且つ、前記運転サイクルに対する前記減少期間の割合を示すものであることとする。
本発明に係る冷却コンプレッサ制御装置によると、運転サイクルにおける庫内温度の推移を理想波形に追従させることが可能となるので、コンプレッサモータの運転期間及び停止期間をバランスさせることが可能となる。このため、冷却コンプレッサ制御装置は、デフロスト期間を十分に確保しつつ、電力消費の抑制にも資する制御を実現させる。
一般的な冷却装置の機能構成を示す図。 庫内温度が制御される様を示す図(実施の形態)。 運転割合と回転数との関係を表す図(実施の形態)。
以下、本発明に係る実施の形態につき図面を参照して具体的に説明する。図1は、一般的な冷却装置の触媒回路(冷凍回路)が示されている。ここで冷却装置とは、貯蔵庫を具備する冷凍装置・冷蔵装置を意味するものであり、冷凍装置及び冷蔵装置のうち何れか一方のみの構成であっても良く、これら双方の機器を含む構成であっても良い。便宜として、かかる意味を持つ冷却装置を冷凍装置と呼び換えて以下説明を行う。
図示の如く、冷凍装置10に形成される触媒回路には、冷却コンプレッサ11,凝縮器13,キャピラリーチューブ15,蒸発器16が設けられ、各々が冷媒チューブ18によってループ状に接続されている。チューブ内には冷媒が封入されており、この冷媒は、冷却コンプレッサ11に応動して冷媒回路を循環する。
更に、冷凍装置10には、ドライブ回路12と送風ファン14及び17が適宜に配備されている。これらは、冷却コンプレッサ制御装置19へ電気的に接続され、冷却コンプレッサ制御装置19から与えられた信号によって制御される。以下、冷却コンプレッサ制御装置19を、単に制御装置19と呼ぶこととする。
ドライブ回路12は、複数のパワートランジスタから成るインバータ回路であって、PWM信号によって制御される。当該インバータ回路は、PWM信号の周波数に応じて三相交流電流を生成し、冷却コンプレッサへ内蔵されるコンプレッサモータ(図示なし)の回転数を制御する。このPWM信号は、特許請求の範囲における出力信号の一形態であって、コンプレッサモータの各運転を規定するものである。具体的に説明すると、PWM信号は、サイン波形を表現するためにパルス幅変調させているパルス部分が当該モータの駆動動作を規定している。また、DUTYが一定値とされているパルス部分が当該モータの停止動作を規定している。また、パルス変調の表現する周波数が当該モータの指令回転数を規定することとなる。このように、PWM信号は、コンプレッサモータの様々な運転動作を規定している。
コンプレッサモータは、上述したPWM信号によって制御され、冷却コンプレッサの羽根車を駆動・停止・回転数調整させる。そして、駆動開始した羽根車は、冷媒を入力側(低圧)から出力側(高圧)へと送り込み、冷媒が封入された冷媒回路へ作用する。即ち、この羽根車は、制御モータの回転数に応じて冷媒循環量〔qmr〕を増減させることとなる。
送風ファン14は、冷却コンプレッサ11によって高圧高温化された冷媒温度を低下させる。また、送風ファン17は、庫内の熱量と冷媒の熱量との熱交換を促す役割を担う。これらの送風ファン14,17は、ドライブ回路及びファンモータが内蔵されており、制御装置19からの指令信号によってファンモータの回転数が各々制御される。
更に、冷凍装置10は、其の貯蔵室に庫内温度計20が設けられている。庫内温度計20は、貯蔵庫内の温度を計測し、計測結果を電気信号に変換し出力する。制御装置19は、信号ラインを介して庫内温度計20に接続されており、庫内温度の計測結果が電気信号として入力される。制御装置19では、庫内温度の情報に基づいて、熱負荷の状態を判別する。本実施の形態の場合、熱負荷とは、庫内の貯蔵物の熱量に限らず、庫内からの熱リーク量等を含む概念とする。但し、特許請求の範囲における「熱負荷」とは、この定義に限定されるものではない。
制御装置19は、上述したPWM信号を生成し、これをドライブ回路12へ出力することで、コンプレッサモータを制御する。また、本実施の形態に係る制御装置19は、送風ファン用の指令信号を生成出力し、送風ファン14,17を各々制御する。かかる制御装置19は、CPU,メモリ回路,AD変換回路,クロック回路等のハードウェア資源と、メモリ回路等に格納された制御プログラム及びマップ情報といったソフトウェア資源とから成る装置である。そして、制御装置19は、これらハードウェア資源とソフトウェア資源とが協働し、実施される情報処理によって機能的装置を構築させる。
こうして、制御装置19では、目標温度T0の近傍に上限値T1及び下限値T2を設定する処理、この他、予測時刻算出処理、温度検出処理、回転数設定処理等といった様々な処理を構築させ、庫内温度を目標温度T0の近傍でヒステリシス変動させる。尚、制御装置19で構築される様々な機能については、追って詳述することとする。
上述の如く、冷媒回路において、これを循環する冷媒は、気相状態で冷却コンプレッサ11へ投入され、冷却コンプレッサ11を通過する際に高圧高温化され、凝縮器13を通過する際にこれが冷却され液相状態となる。その後、液相状態の冷媒は、キャピラリーチューブ15で減圧され、蒸発器16では、其の冷媒が気化されることで、庫内温度を吸収(冷却)する。かかる冷媒は、気相の状態で冷却コンプレッサ11へ再投入され、冷却サイクルが繰り返されることとなる。ヒートポンプ式の冷却サイクルでは、冷媒循環量〔qmr〕に応じて庫内の冷却速度が調整される。即ち、庫内の冷却速度は、コンプレッサ用の制御モータの回転数によって制御されることとなり、言換えると、制御装置19の生成するPWM信号によって制御されることを意味する。
図2を参照し、制御装置19で行われる処理について説明する。尚、運転サイクルDtとは、庫内温度の制御サイクルの1周期分を指し、増加期間Dx及び減少期間Dyによって構成される。また、本実施の形態では、増加期間Dxでコンプレッサモータが停止され、減少期間でコンプレッサモータが運転されているものとする。従って、デフロスト期間は、運転サイクルの増加期間に相当する。
上述の如く、制御装置19は、予測時刻算出処理と温度検出処理と回転数設定処理とを機能させる。このうち、予測時刻算出処理は、増加期間Dxの庫内温度の推移Wx,Wyを解析することで、庫内温度が規定温度に到達する検査時刻を推計する。また、温度検出処理は、AD変換回路について設定されているADタイミング毎に、庫内温度計20の出力信号(庫内温度に指令する電圧信号)の電圧値をADレジスタに格納させ、ADレジスタ内に作成されたデジタルデータを庫内温度の検出値としてCPUのデータレジスタへ適宜のタイミングで転送させる。温度検出処理では、かかる一連の動作によって庫内温度の検出値の取得が行われる。尚、ADタイミングは例えば数μsec程度に設定されるものであって、冷凍装置10では、温度検出処理によって継続的に庫内温度の検出が続けられる。
先ず、予測時刻算出処理は、増加期間Dxにおける規定温度に到達した時点を起算点とし、其の直後に到来する運転再開時刻teを終点とし、この両点によって形成される設定期間Δtを算出する。そして、運転再開時刻t1eが到来すると(図2a参照)、これを始点とし、設定期間Δt1の経過後を検査時刻ta1として設定する。検査時刻taがこのように設定される理由として、運転サイクルDtでは、増加期間Dxの温度勾配(絶対値)と減少期間Dyの温度勾配(絶対値)を一致させることで、増加期間Dxと減少期間Dyとのバランスが保たれるからである。尚、熱負荷とは、庫内に貯蔵される物体を指し、其の物体の有する熱容量と温度に関係する物理量である。
本実施の形態によると、規定温度が目標温度T0として設定されている。これは、目標温度T0は制御の基準となる値であり、現在の庫内温度に対してどれだけ制御量が必要かを把握することが可能となるからである。但し、この設定期間Δtは、目標温度T0から幾分オフセットさせた規定温度に到達する時刻を規定するものであっても良い。規定温度は、上限温度T1と下限温度T2の間に設定されるものであって、一定値とされている。メモリ回路には、規定温度に相当する情報が記録されており、CPUのデータレジスタでは、この情報が適宜読み出されることとなる。
図2(a)に示す如く、上限温度T1から検査時刻taを通過する波形Wy1(点線部)は、運転サイクルにおける増加期間Dxと減少期間Dyとをバランスさせる理想的な軌跡を示すものである。そして、冷凍装置10では、熱負荷の変動が無ければ、従前の回転数が維持され、運転サイクルにおけるバランス状態が保たれることとなる。一方、熱負荷の変動が生じると、従前の回転数を変更させなければ、庫内温度が理想波形Wy1から逸脱してしまう。
図2(a)は、時刻t1eの後に熱負荷が追加された場面である。このため、庫内温度の実際の波形Wy1aは、温度勾配(絶対値)が低下し、理想波形Wy1から逸脱していく。そして、時刻taが到来すると、回転数設定処理が起動され、この制御誤差が修正されることとなる。
回転数設定処理では、先ず、規定温度と庫内温度の検出値とをCPUのデータレジスタに読み出す。このうち、規定温度は目標温度T0を指すものであり、検出値は温度検出処理によって得られた庫内温度の実際の値である。
回転数設定処理は、かかる処理が完了すると、規定温度と庫内温度の検出値とを比較して其の差異を算出し、このオフセット量ΔTy1(特許請求の範囲におけるパラメータの一形態)に基づいてコンプレッサの回転数を設定する。設定回転数の特定方法は様々考えられるが、時刻ta後において、庫内温度の実推移Wy1bの温度勾配(絶対値)が理想波形Wy1の温度勾配(絶対値)へ近づくように制御させると良い。これにより、運転サイクルにおける減少期間Dyが直前の増加期間Dxに一致する方向へ修正され、回転数の変更をしなければ生じたであろう誤差Δtqがキャンセルされて(図2b参照)、運転サイクルでのバランス状態が改善されるからである。
上述の如く、本実施の形態に係る制御装置19によると、運転サイクルDtにおける庫内温度の推移を理想波形に追従させることが可能となるので、コンプレッサモータの運転期間及び停止期間をバランスさせることが可能となる。このため、冷却コンプレッサ制御装置は、デフロスト期間を十分に確保しつつ、電力消費の抑制にも資する制御を実現させる。
特に、図2(b)に示す如く、庫内温度の実推移Wy1bの温度勾配(絶対値)が理想波形Wy1の温度勾配(絶対値)へ略一致するように制御させると良い。設定回転数の変更が行われた運転サイクルDt1では、図示の如く、熱負荷変動を検出するタイミングが若干遅れたことに起因する誤差Δtpが生じてしまう。しかし、この誤差Δtpは、運転サイクル毎に上述した回転数設定処理が行われることで、解消されていくこととなる。
運転サイクルDt2以降では熱負荷が追加されないこととして、以下、誤差Δtpが解消される理由について説明する。運転サイクルDt2の増加期間Dx2は、運転サイクルDt1で熱負荷が加えられた為、増加期間Dx1よりも其の期間が幾分長くなる。制御装置19では、増加期間Dx2で入手された検出値とこれに対応する時刻情報に基づいて、検査時刻ta2を再設定させることとなる。即ち、検査時刻ta2は、新たな熱負荷によって形成される増加期間Dx2の情報に基づいて更新されるところ、これによって想定される理想波形は、運転サイクルDt1で想定される理想波形Wy1よりも熱負荷の状態を忠実に反映させたものとなる。そして、熱負荷の変更が行われていない運転サイクルDt2にあっては、設定回転数が再修正され、庫内温度の予測値と検出値とのオフセット量ΔTy2(図示なし)を低下させる。よって、熱負荷の変更がない間、運転サイクルDtが進むにつれて、理想値からの誤差とされるオフセット量ΔTyが零へ収束することとなる。そして、再度熱負荷が投入されれば、制御装置19では、運転サイクルでのバランスを考慮した回転数設定を行い、オフセット量を徐々に収束させるよう制御させることとなる。
オフセット量Δtyの収束効果をより顕著なものとする為には、一つの減少期間Dyに対応して検査時刻を複数設定し、この検査時刻の各々に対応して設定回転数を逐一設定変更するようにすると良い。このような処理を実施することで、理想波形に対する庫内温度の追従性を向上させ、時間誤差Δtpを低下させることが可能となる。そして、このような制御が実現されることにより、運転サイクルDtのバランス状態制御に係る応答性を向上させることが可能となる。
尚、図2では熱負荷を増加させた場合について説明してきたが、本実施の形態に係る制御装置19は、当然の如く、熱負荷を減らす(庫内から貯蔵物を取り出す)場合にも好適に機能する。即ち、熱負荷が減った場合には、減少期間Dyでの温度勾配(絶対値)が上昇するので、これを理想波形Wy1の温度勾配に近づけるよう設定回転数を低下させると良い。また、場合によっては、下限値T2に達するまで其の設定回転数を維持させ、次回の運転サイクルDtで好適な設定回転数に変更させても良い。一周期分の運転サイクルの期間であれば消費電力に大きな影響が生じないことと、頻繁に設定回転数を変更することによる技術的不都合を回避させる為である。
また、増加期間Dx1で熱負荷が追加された場合、直後の減少期間Dy1での時刻ta1によって設定回転数を変更させると良い。即ち、減少期間Dyで熱負荷が増加した場合の制御と変わるところは無い。また、増加期間Dx1で熱負荷が取除かれた場合にあっても、時刻ta1で設定回転数を変更させても良く、直後の減少期間Dy1については設定回転数を維持させ次回の減少期間Dy2について設定回転数を変更させるようにしても良い。
図5では、モータ回転数の設定方法の一例が示されている。同図では、設定回転数がマップ情報に基づいて決定される。かかるマップ情報は、予め実施された実験結果に基づいて作成される。図5(a)〜図5(c)は、この実験データを収集するために、熱負荷を適宜に変更させて実験が行われたものである。
尚、運転割合Rtとは、Dyを増加期間とし、Dtを運転サイクルの期間とすると、
Rt=(Dy/Dt)*100 ・・・式1
によって定義されることとする。かかる運転割合Rtは、上述したオフセット量ΔTyに応じて変動するパラメータであるところ、当該オフセット量を現すパラメータに属するものである。
図3(a)は、低い熱負荷での実験場面が示されている。この場面において、基準設定回転数「ωb=1500rpm(実線部)」にて実験を行うと、運転期間Dyが理想状態より短縮され、運転割合Rtが40%と算出された。再度、同じ熱負荷で設定回転数を変更させたところ、運転割合Rtを50%とさせるには、設定回転数ωcを1200rpm(点線部)に設定させると良いことが判明した。尚、exDtは、運転割合Rtを50%に一致させる理想場面(平衡状態)での運転サイクルを指す。
図3(b)は、熱負荷を幾分増加させた際の実験場面が示されている。この場面において、基準設定回転数「ωb=1500rpm(実線部)」にて実験を行うと、運転期間Dyが理想状態より長くなり、運転割合Rtが58%と算出された。再度、同じ熱負荷で設定回転数を変更させたところ、運転割合Rtを50%とさせるには、設定回転数ωcを1500rpm(点線部)に設定させると良いことが判明した。
図3(c)は、熱負荷を更に増加させた際の実験場面が示されている。この場面において、基準設定回転数「ωb=1500rpm(実線部)」にて実験を行うと、運転期間Dyが更に長くなり、運転割合Rtが63%と算出された。再度、同じ熱負荷で設定回転数を変更させたところ、運転割合Rtを50%とさせるには、設定回転数ωcを1800rpm(点線部)に設定させると良いことが判明した。以下、熱負荷を順次増加させ、上述の実験と同様、運転割合Rtと設定回転数ωcとについて、実験データのサンプリングを続けた。
かかる実験データの取得後、運転割合Rtの算出結果に対応させて設定回転数ωcを特定できるよう、メモリ回路にマップ情報を作成させる(図3d)。これにより、例えば、信号成形処理で「Rt=58%」との算出結果を得た場合、このマップ情報を参照することで設定回転数を1800rpmに設定し、これにより、次回の運転サイクルDtで運転割合Rtを50%近傍に制御させることが可能となる。以下、マップ情報におけるωcは、特定の回転数を指令する情報であるところ、指令回転数情報と呼ぶこととする。
かかる設定回転数の特定方法を本実施の形態に適用させる場合、制御装置19では、増加期間Dx1の終了後に当該期間Dx1を算出する第1の期間算出処理と、減少期間Dy1の途中で減少期間Dy1’を推計する第2の期間算出処理と、これらに基づく運転割合を算出させる運転割合算出処理とを機能させる。
図2を参照して具体的に説明する。先ず、第1の期間算出処理は、時刻t1eの経過後に到達すると、期間Dx1でのADタイミングを積算させ、増加期間Dx1を算出する。また、第2の期間算出処理は、時刻ta1に到達すると、波形Wy1aの温度勾配に基づいて減少期間Dyの推計値を算出する。このときの推計値は、期間Dy1と誤差Δtqとを加算させた期間に相当する。その後、運転割合算出処理では、増加期間Dx1と推計された減少期間Dy1’によって運転サイクルDt1’を求め、更に、この運転サイクルDt1’に対する運転割合Rtを算出する。ここで、運転サイクルDt’は、図2(b)における運サイクルDt1に誤差Δtqを加算させたものに相当する。
そして、回転数設定処理では、かかる運転割合Rtに基づいてマップ情報から指令回転数情報ωcを特定させ、制御装置19では、当該指令回転数情報ωcに応じてPWM信号を生成・出力させることとなる。このように設定された指令回転数ωcは、上述の如く運転割合Rt50%に略一致させる制御を実現させるので、運転サイクルDtでのバランス状態は、好適に保たれる。また、熱負荷が更に追加されるまで、回転数設定処理によって運転割合Rtが更に最適値に近づき、増加期間Dxと減少期間Dyとが最終的に一致するよう制御される。
10 冷却装置, 11 冷却コンプレッサ, 19 冷却コンプレッサ制御装置, Dt 運転サイクル, Dx 増加期間, Dy 減少期間, ta 検査時刻, Δt 設定期間。

Claims (7)

  1. コンプレッサモータの回転数を規定する出力信号を生成し、ヒステリシス変動に伴う庫内温度の運転サイクルを制御させる冷却コンプレッサ制御装置において、
    前記庫内温度が規定温度に到達する検査時刻を推計する予測時刻算出処理と、前記規定温度及び前記検査時刻での庫内温度の差異を現すパラメータに基づいて前記回転数を設定する回転数設定処理と、を機能させることを特徴とする冷却コンプレッサ制御装置。
  2. 前記検査時刻は、前記規定温度が複数設けられることで減少期間に対して複数与えられ、前記回転数設定処理は、複数設けられた検査時刻の各々に対応して前記回転数を設定することを特徴とする請求項1に記載の冷却コンプレッサ制御装置。
  3. 前記規定温度は、目標温度に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却コンプレッサ制御装置。
  4. 前記検査時刻は、前記増加期間から入手される情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の冷却コンプレッサ制御装置。
  5. 前記回転数設定処理は、前記運転サイクルのうち減少期間と増加期間との差異を低下させるように、前記回転数を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の冷却コンプレッサ制御装置。
  6. 前記回転数設定処理は、前記運転サイクルのうち減少期間と増加期間とを略一致させるように、前記回転数を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の冷却コンプレッサ制御装置。
  7. 前記パラメータは、前記減少期間の途中で推計され、且つ、前記運転サイクルに対する前記減少期間の割合を示すものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の冷却コンプレッサ制御装置。
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