JP2013215838A - 電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性がよく、疲労の発生を極力抑制することの可能な電動工具を提供する。
【解決手段】この電動工具10は、モータ21と、モータ21からの回転駆動力によって回転運動する駆動ギア32と、駆動ギア32に対してカム面の長辺が逆側となるように設置される2つの偏心カム34a,34bと、一方の偏心カム34bに接続するとともに工具12を着脱自在に取り付け可能な工具取付部51を備えるブレードアーバー41と、他方の偏心カム34aに接続するとともにバランスウエイト45を備えるウエイト保持プレート46とを備えており、駆動ギア32の回転運動によって2つの偏心カム34a,34bが回転することで、ブレードアーバー41とウエイト保持プレート46とが逆方向での往復直線運動を行うとともに、ブレードアーバー41とバランスウエイト45とが、同一の平面内で重畳して設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、刃物や鋸刃などの先端工具が往復直線運動することで加工を行う電動工具に関するものである。
従来から、電動モータ等の動力源からの動力によって先端工具を往復直線運動させる電動工具として種々のものが提供されている。この種の電動工具は、作業者が手で把持可能な把持部が形成されたハウジングを有しており、このハウジングの先端部には工具を着脱自在に取り付け可能な工具取付部が、ハウジングの内部には工具を駆動するための動力源となるモータや、モータによって得られる回転駆動力を往復駆動力に変換する駆動力変換機構や、この駆動力変換機構によって得られる往復駆動力を工具取付部に伝達する伝達部などが収納配置されていた。これにより、従来の電動工具では、動力源であるモータからの動力によって先端工具(例えば、刃物や鋸刃など)を往復直線動作させる際に、作業者が手で電動工具を持った状態で加工作業を行うことができるように構成されていた。なお、この種の電動工具を開示した先行技術文献として、例えば、下記特許文献1等が存在している。
特開昭58−82701号公報
ところで、上掲した特許文献1等に代表される従来の電動工具では、往復直線運動を行う先端工具や伝達部などの部材の動作状態を安定させるために、バランスウエイトを配置することが行われていた。このバランスウエイトは、先端工具や伝達部などの部材と逆位相で往復直線運動させることでその重量が作用し、往復直線運動時の振動などが低減する効果を得るために用いられるものであった。
しかしながら、上掲した特許文献1等に代表されるような従来の電動工具では、バランスウエイトの設置スペースを確保するために電動工具自体が大型化しており、操作性を阻害する要因が含まれていた。また、上掲した特許文献1に記載された従来の電動工具は、バランスウエイトと伝達部であるプランジャとが離間して配置されており、その構造上の問題から不可避的にモーメント(振動)が発生してしまうといった課題を有していた。すなわち、従来の電動工具は、装置のコンパクト化や制振化、静音化といった点に改良の余地を残しており、これらを改善した操作性の良い電動工具の提供が求められていた。
本発明は、上述した従来技術が抱える種々の課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、装置のコンパクト化や制振化、静音化を実現する構成を採用することで、作業者にとって操作性がよく、疲労の発生を極力抑制することの可能な電動工具を提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明に係る電動工具(10,60)は、工具(12)を駆動するための動力源となるモータ(21)と、前記モータ(21)からの回転駆動力によって回転運動する駆動ギア(32)と、前記駆動ギア(32)に対してカム面の長辺が逆側となるように設置される2つの偏心カム(34a,34b)と、一方の偏心カム(34b)に接続するとともに、前記一方の偏心カム(34b)との接続部と逆の端部側に対して前記工具(12)を着脱自在に取り付け可能な工具取付部(51)を備えるブレードアーバー(41)と、他方の偏心カム(34a)に接続するとともに、前記他方の偏心カム(34a)との接続部と逆の端部側にバランスウエイト(45)を備えるウエイト保持プレート(46)と、を備え、前記駆動ギア(32)の回転運動によって前記2つの偏心カム(34a,34b)が回転することで、前記ブレードアーバー(41)と前記ウエイト保持プレート(46)とが逆方向での往復直線運動を行うとともに、前記ブレードアーバー(41)と前記バランスウエイト(45)とが、同一の平面内で重畳して設けられることを特徴とするものである。
本発明に係る電動工具(10,60)では、前記2つの偏心カム(34a,34b)を、前記駆動ギア(32)の異なるギア側面にそれぞれ配置することができる。
また、本発明に係る電動工具(10,60)では、前記2つの偏心カム(34a,34b)を、いずれも前記駆動ギア(32)のギア側面の一方側に配置することができる。
さらに、本発明に係る電動工具(10,60)において、前記ブレードアーバー(41)には貫通孔(41b)が形成されており、前記バランスウエイト(45)の少なくとも一部が、前記貫通孔(41b)の孔内周面に摺接可能な状態で配置されていることとすることができる。
本発明によれば、装置のコンパクト化や制振化、静音化を実現することにより、作業者にとって操作性がよく、疲労の発生を極力抑制することの可能な電動工具を提供することができる。
本実施形態に係る電動工具としてのレシプロソーの外観右側面図である。 本実施形態に係る電動工具としてのレシプロソーの外観上面図である。 本実施形態に係るレシプロソーの縦断面側面図である。 図3において符号Aで示した位置でのレシプロソーの横断面を示す図である。 図3において符号Bで示した位置でのレシプロソーの横断面を示す図である。 図3において符号C−Cで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 図3において符号Dで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 図3において符号Eで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 図3において符号Fで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 図3において符号Gで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 図3において符号Hで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 図3において符号Jで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。 本発明に係る電動工具が取り得る多様な構成例を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。さらに、以下の実施形態は、本発明に係る電動工具がレシプロソーとして構成される場合を例示して説明するが、本発明が適用可能な電動工具はレシプロソーに限られるものではなく、ジグソー等の工具が往復直線運動を行うあらゆる種類の電動工具に適用可能である。
図1は、本実施形態に係る電動工具としてのレシプロソーの外観右側面図であり、図2は、本実施形態に係る電動工具としてのレシプロソーの外観上面図である。また、図3は、本実施形態に係るレシプロソーの縦断面側面図である。さらに、図4は、図3において符号Aで示した位置でのレシプロソーの横断面を示す図であり、図5は、図3において符号Bで示した位置でのレシプロソーの横断面を示す図であり、図6は、図3において符号C−Cで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図であり、図7は、図3において符号Dで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図であり、図8は、図3において符号Eで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図であり、図9は、図3において符号Fで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図であり、図10は、図3において符号Gで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図であり、図11は、図3において符号Hで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図であり、図12は、図3において符号Jで示した位置でのレシプロソーの縦断面を示す図である。なお、図3〜図12については、説明の便宜のために、部分的に透視図として描かれている箇所がある。また、本明細書では、説明の便宜のために、レシプロソー10の方向を図1及び図2で示すように定義した。すなわち、本実施形態に係るレシプロソー10を作業者が把持したときに、作業者から見た場合の方向に基づいて「前、後、上、下、左、右」を決定してある。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るレシプロソー10は、外郭形状を構成するハウジング11と、このハウジング11の前方先端部に着脱自在な状態で取り付けられる工具12とを有して構成されている。なお、本実施形態の工具12には、片刃のカッター刃を有する刃物工具が用いられる場合が例示されている。
本実施形態のハウジング11は、工具12の取り付け位置の後方近傍に左右方向に抜ける開口13を有している。この開口13の上方に位置する部位には、前方側にトリガースイッチ14が設置されており、また、トリガースイッチ14の後方側には、作業者が把持するための把持部11aが形成されている。したがって、作業者は、手指で把持部11aを握るとともに、指でトリガースイッチ14を上方に向けて押し込んだり開放したりすることで、レシプロソー10のオン・オフ制御を行うことができるようになっている。このように、本実施形態のハウジング11は、工具12と把持部11aとの距離が非常に近接して構成されているので、作業者はダイレクトな感覚を持って操作力を工具12に及ぼすことができるようになっている。よって、本実施形態に係るレシプロソー10は、従来技術に比べて操作性を飛躍的に向上させた外郭構成が採用されている。また、本実施形態の装置構成の場合には、工具と把持部とが近接しているので、工具を被加工材に強く押し当てることが容易に可能となっている。なお、ハウジング11の後方には、レシプロソー10に対して電力を供給するための電源コード15が取り付けられており、不図示の外部電源からの電力をレシプロソー10に対して好適に取り込むことができるようになっている。
以上、本実施形態に係るレシプロソー10の外郭構成について説明した。次に、図3〜図12を参照して、本実施形態に係るレシプロソー10の内部構造について詳細に説明する。
本実施形態に係るレシプロソー10は、工具12を駆動するための動力源となるモータ21と、モータ21によって得られる回転駆動力を往復駆動力に変換する駆動力変換機構31と、工具12を着脱自在に取り付け可能な工具取付部51と、駆動力変換機構31によって得られる往復駆動力を工具取付部51に伝達する伝達部として機能するブレードアーバー41と、を有して構成されている。
本実施形態のモータ21は、モータ軸21aを縦(上下)方向に向けて設置されており、ハウジング11内での設置スペースが最小限に抑えられている。すなわち、本実施形態の様にモータ21を縦置きにした方が、モータを横方向で配置する場合に比べてハウジング11の後方側のスペースを小さくすることができるので、レシプロソー10のコンパクト化を実現することができている。なお、電源コード15によってレシプロソー10内に供給された不図示の外部電源からの電力は、トリガースイッチ14の上方に設置されたスイッチ装置14aに送られており、トリガースイッチ14の押し込み・開放動作に応じてスイッチ装置14aのオン・オフ制御が行われ、スイッチ装置14aがオンとなったときに電力がモータ21へ供給されることで、モータ軸21aの回転駆動が実施されるようになっている。
また、本実施形態のモータ21が有するモータ軸21aの軸先端には、ピニオン22が設置されている。このピニオン22は、後述する駆動力変換機構31が有する駆動ギア32と噛み合っており、モータ21によって得られる回転駆動力を駆動力変換機構31へと伝達できるように構成されている。
なお、本実施形態では、モータ軸21aの軸先端に設置されたピニオン22が金属材料によって形成される一方、駆動ギア32は樹脂材料によって形成されている。駆動ギア32を絶縁材料である樹脂材料によって形成することで、電力を供給されるモータ21と工具12との電気的な絶縁状態が実現するので、本実施形態に係るレシプロソー10の安全性が担保される。
本実施形態の駆動力変換機構31は、モータ21からの回転駆動力を受ける回転体である駆動ギア32の回転を、駆動ギア32及び偏心カム34を介して後述するブレードアーバー41の往復直線運動に変換するように構成される機構である。この駆動力変換機構31は、軸33と、駆動ギア32と、偏心カム34とを有して構成されている。そして、モータ軸21aから前方に距離を取った箇所に対して、軸33が縦(上下)方向に軸線方向を向けた状態で設置されている。この軸33は、上方側の軸端がハウジング11に固定されるとともに、下方側の軸端がアーバーメタル11bに形成された孔に挿嵌されているので、ハウジング11内で固定された状態で設置された軸体である。また、この軸33には、駆動ギア32及び偏心カム34が軸33の軸周りを回動可能な状態で嵌合されている。なお、駆動ギア32と偏心カム34とは、互いの接合面に形成されたセレーションによって一体的に結合されている。そして、モータ軸21aのピニオン22と、軸33に対して回動可能に設置された駆動ギア32とは、噛み合い状態となるように構成されているので、モータ21の駆動によってモータ軸21a及びピニオン22に生じる回転駆動力は、駆動ギア32に伝達されるとともに、駆動ギア32との噛み合いによって減速するようになっている。
さらに、本実施形態の偏心カム34は、駆動ギア32の上方側に配置される上方側偏心カム34aと、駆動ギア32の下方側に配置される下方側偏心カム34bとの2つで構成されており、これら2つの偏心カム34a,34bは、図8にて示されるように、軸33の軸中心から各偏心カム34a,34bのカム面外周のうちの最も長い距離の箇所が180度異なる方向を向くように配置されている。すなわち、本実施形態に係る2つの偏心カム34a,34bは、駆動ギア32に対してカム面の長辺が逆側となるように設置されているのである。そして、駆動ギア32の下方側に配置される下方側偏心カム34bにはブレードアーバー41が、駆動ギア32の上方側に配置される上方側偏心カム34aにはバランスウエイト45に接続するウエイト保持プレート46が接続されている。
本実施形態において伝達部として機能するブレードアーバー41は、特に図3及び図4に示すように、横方向に延びて形成された長尺の板材であり、ハウジング11内の最下部の位置で前後方向に伸びるように配置されている。このブレードアーバー41の後方側の端部の左右側面は、ハウジング11内の左右に配置された軸受であるアーバーメタル11bによって左右方向の動きを規制されており、ブレードアーバー41が前後方向でスムーズなスライド運動ができるように支持している。
また、ブレードアーバー41の後方側の端部には、カム溝41aが形成されている。このカム溝41aには、上述した下方側偏心カム34bが転動可能な状態で設置されている。これにより、モータ21の回転駆動によってピニオン22が回転すると、軸33に対して回動可能に設置された駆動ギア32にその回転駆動力が伝達され、駆動ギア32と一緒に偏心カム34(下方側偏心カム34b)が回転運動を行う。すると、下方側偏心カム34bとカム溝41aとの摺接作用によって、ブレードアーバー41が前後方向に往復直線運動を行うこととなる。このとき、ブレードアーバー41は、アーバーメタル11bによって左右方向の動きを規制されているので、ブレードアーバー41は、前後方向でのスムーズなスライド運動が可能となっている。
一方、本実施形態のウエイト保持プレート46は、特に図3及び図5に示すように、横方向に延びて形成された長尺の板材であり、その前方にバランスウエイト45を備えるとともに、ハウジング11内におけるブレードアーバー41の上方の位置で前後方向に伸びるように配置されている。このウエイト保持プレート46の後方側の端部近傍には長孔46bが形成されており、この長孔46bは、ウエイト保持プレート46の前後方向での往復直線運動に沿った方向に延びて開口している。また、長孔46bには、ハウジング11内に固定設置されたガイドピン35が挿入設置されており(図7参照)、ウエイト保持プレート46の前後方向での往復直線運動を案内する機能を発揮している。したがって、ウエイト保持プレート46は、ハウジング11内に固定配置されたガイドピン35によって左右方向の動きを規制されている。
さらに、ウエイト保持プレート46の前後方向中央部には、カム溝46aが形成されている。このカム溝46aには、上述した上方側偏心カム34aが転動可能な状態で設置されている。これにより、モータ21の回転駆動によってピニオン22が回転すると、軸33に対して回動可能に設置された駆動ギア32にその回転駆動力が伝達され、駆動ギア32と一緒に偏心カム34(上方側偏心カム34a)が回転運動を行う。すると、上方側偏心カム34aとカム溝46aとの摺接作用によって、ウエイト保持プレート46が前後方向に往復直線運動を行うこととなる。このとき、ウエイト保持プレート46は、自身に形成された長孔46bとハウジング11内に固定配置されたガイドピン35との協働作用によって左右方向の動きを規制されているので、ウエイト保持プレート46は、前後方向でのスムーズなスライド運動が可能となっている。
なお、以上のように上下配置されるブレードアーバー41とウエイト保持プレート46であるが、ウエイト保持プレート46の前方に設置されるバランスウエイト45の設置箇所では、ブレードアーバー41とバランスウエイト45とが、同一の平面内で重畳するように設けられている。すなわち、ブレードアーバー41の中間の位置には、上下方向に開口した貫通孔41bが形成されており、この貫通孔41b内には、その孔内周面に摺接可能な状態で当接するバランスウエイト45が配置されている。
上述したように、ブレードアーバー41は、カム溝41aを介して下方側偏心カム34bに取り付けられており、バランスウエイト45を備えるウエイト保持プレート46は、カム溝46aを介して上方側偏心カム34aに取り付けられている。したがって、モータ21が回転駆動を行うと、カム面の長辺が逆側で配置された2つの偏心カム34a,34bの作用によって、ブレードアーバー41とバランスウエイト45とは前後逆方向での往復直線運動を行うように構成されている。すなわち、ブレードアーバー41が装置前方に突出するとバランスウエイト45は装置後方に移動し、ブレードアーバー41が装置後方に向けて移動するとバランスウエイト45は装置前方に移動することとなる。ブレードアーバー41とバランスウエイト45とが、このような駆動配置関係とされることで、ブレードアーバー41の前後方向での往復直線運動に基づく重心位置の移動がバランスウエイト45によって打ち消され、ブレードアーバー41の往復直線運動による振動が低減することとなる。また、本実施形態では、ブレードアーバー41とバランスウエイト45とが、同一の平面内で重畳するように設けられているので、装置自体のコンパクト化が実現している。かかる効果は、作業者に与える疲労感を極小化できることにもつながるものである。
なお、バランスウエイト45と貫通孔41bとが接触する面は、平滑面として形成されている。これにより、駆動ギア32の回転とともに2つの偏心カム34a,34bが回転するときに、互いに逆方向に往復直線運動を行うブレードアーバー41とバランスウエイト45とは、互いの平滑面で摺接して案内されることになるので、ブレードアーバー41の駆動時の振動が低減することとなる。
また、図9と図10の比較に表われるように、ウエイト保持プレート46におけるバランスウエイト45が設置された箇所の一部の領域は、ブレードアーバー41との距離を縮めるように曲げ加工が施されている(図10参照)。この曲げ加工により、ウエイト保持プレート46とバランスウエイト45とでブレードアーバー41を挟み込むような形状が形成されるので、ブレードアーバー41とバランスウエイト45とは安定して逆向きの往復直線運動を行うことが可能となる。
なお、図9及び図10に示されるように、バランスウエイト45におけるブレードアーバー41との摺接箇所の下方側は、左右に延びる鍔状の形状として形成されている。かかる鍔状形状は、狭いスペースにバランスウエイト45を収納することで、必要となるウエイトを効率良く確保することを目的として採用されたものである。かかる形状の採用によっても、装置自体のコンパクト化が実現するので、本実施形態によれば、作業者に与える疲労感を極小化することが可能な電動工具を提供することが可能となる。
さらに、ブレードアーバー41の前方側の端部には、工具12を着脱自在に取り付け可能な工具取付部51が止めネジ52によって着脱自在に連結されており、ブレードアーバー41と工具取付部51とは、前後方向で一体的に往復直線運動できるようになっている。
またさらに、図3、図4及び図12に示すように、ブレードアーバー41の前方側における工具取付部51の取り付け位置直後の位置には、ブレードアーバー41を支承するための軸受け44が設置されている。この軸受け44は、特に図12に示されるように、ブレードアーバー41の全周を取り囲んで設置される部材である。また、この軸受け44の左右両側には、左右方向に軸線方向を向けて取り付けられる調整ネジ44aが設置されている。この調整ネジ44aの左右方向でのネジ込み量を調整することで、軸受け44の左右方向での位置が微調整される。つまり、調整ネジ44aの作用によって、ブレードアーバー41の左右方向での取り付け位置、すなわち、工具12の左右方向での取り付け角度を調整することが可能となっている。
さらにまた、図3及び図11に示すように、ブレードアーバー41における軸受け44の取り付け位置の後方側には、焼入れプレート47が設置されている。この焼入れプレート47は、ハウジング11内で上面を開放状態で設置される部材であり、その上面でブレードアーバー41の下面側を支える役割を担っている。
そして、本実施形態に係るレシプロソー10では、後述する工具取付部51に取り付けられる工具12を利用して加工を行う場合、工具12には、下方側から上方に向けて力が加わるので、その加工の際の外力は、ブレードアーバー41を上方に向けて押し付ける力となって作用することとなる。このとき、工具取付部51の設置位置後方近傍であり、かつ、工具取付部51とバランスウエイト45との設置位置の中間に配置された軸受け44と焼入れプレート47とが機能することで、ブレードアーバー41に加わる外力を軸受け44と焼入れプレート47とが支承し、バランスウエイト45設置位置への外力の影響をほぼなくすことが可能となる。つまり、軸受け44と焼入れプレート47との作用によって、ブレードアーバー41とバランスウエイト45との逆方向でのスムーズな往復直線運動が維持されるので、レシプロソー10の制振化や静音化が実現されることとなる。
本実施形態の工具取付部51は、工具取り付け箇所として機能する取付軸53と、工具12を固定するための工具固定ネジ54を有して構成されている。本実施形態では、工具12側に対して取付軸53に嵌め込むことのできる孔が予め形成されており、この孔を利用して工具12を取付軸53に嵌め込んだ状態で工具固定ネジ54を締め込むことにより、図3に示すように、工具12が取付軸53と工具固定ネジ54と工具取付部51の壁面とで3点支持され、工具取付部51に対する工具12の固定が実現するように構成されている。なお、工具12を取り付けるための工具取付部の機構については、図示のものには限られず、従来公知のあらゆる工具固定機構を採用することが可能である。
以上、本実施形態に係るレシプロソー10の装置構成を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、本実施形態に係るレシプロソー10は、把持部11aの形成位置に対して前方側に工具取付部51が配置されるとともに、把持部11aの形成位置に対して後方側にモータ21及び駆動力変換機構31が収納配置されており、さらに、ハウジング11の開口13を挟んで把持部11aの形成位置の下方側にブレードアーバー41やバランスウエイト45等の伝達部として機能する部材が収納配置されていた。しかしながら、本発明は、このような配置関係に限定されるものではなく、例えば図13に例示されるように、ハウジング11に形成された把持部11aの内部に対してブレードアーバー41やバランスウエイト45等の伝達部として機能する部材を収納配置することも可能である。なお、図13で例示するレシプロソー60の場合には、コンパクトなスイッチ装置64の採用によって、図示のような構成が実現している。
また例えば、上述した実施形態では、駆動ギア32に設置された2つの偏心カム34a,34bが、駆動ギア32の異なるギア側面(すなわち、駆動ギア32の上面と下面)にそれぞれ配置されていた。しかしながら、これら2つの偏心カムは、上述した実施形態の場合と同様の作用効果を発揮できるものであればどの様な配置関係であってもよい。すなわち、駆動ギア32の上面側に対して両方の偏心カムを配置したり、駆動ギア32の下面側に対して両方の偏心カムを配置したりするなどのように、いずれの偏心カムも駆動ギアのギア側面の一方側に配置されている形態を採用することができる。
また例えば、上述した実施形態では、工具12としてカッター刃を有する刃物工具が用いられる場合が例示されており、この刃物工具の刃は下方を向いた状態で用いられるものであった。しかしながら、本発明に適用可能な工具については、その工具の方向を水平方向や斜め方向などの任意の方向に向けることが可能である。
また、上述した実施形態では、工具12として片刃の刃物工具を利用した場合を例示したが、本発明に係る電動工具に適用可能な工具は、両刃の刃物工具であってもよい。
さらに、上述した実施形態では、工具として刃物工具を利用した場合を例示したが、本発明に係る電動工具に適用可能な工具は、刃物工具には限られない。本発明に係る工具は、鋸刃を有する工具やケレン作業を行うための工具、やすり工具など、往復直線運動で利用可能な工具であれば、どのようなものであってもよい。
またさらに、上述した実施形態では、電源コード15を介して外部電源からの電力供給を受ける形式の電動工具が例示されていたが、本発明に係る電動工具は、バッテリを装着することで電力供給を受ける形式の電動工具として構成することも可能である。
さらにまた、上述した実施形態では、説明の便宜のために「前、後、上、下、左、右」の方向を定義して説明したが、この方向については、適宜変更が可能である。すなわち、上述した実施形態等では、工具12が前後方向に往復直線運動する場合を例示したが、例えば、ジグソー等のように、工具が「上下」方向で往復直線運動を行うような形式の電動工具であっても、本発明を適用可能である。工具が「上下」方向で往復直線運動を行う電動工具の場合、上述した実施形態等で採用した「前、後、上、下、左、右」の方向は、それぞれ順に「下、上、前、後、左、右」の方向に置き換えることができる。したがって、明細書又は特許請求の範囲で規定される方向を表す用語については、本発明の技術思想に基づいて判断すべきものである。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10,60 レシプロソー、11 ハウジング、11a 把持部、11b アーバーメタル、12 (刃物)工具、13 開口、14 トリガースイッチ、14a スイッチ装置、15 電源コード、21 モータ、21a モータ軸、22 ピニオン、31 駆動力変換機構、32 駆動ギア、33 軸、34 偏心カム、34a 上方側偏心カム、34b 下方側偏心カム、35 ガイドピン、41 ブレードアーバー、41a カム溝、41b 貫通孔、44 軸受け、44a 調整ネジ、45 バランスウエイト、46 ウエイト保持プレート、46a カム溝、46b 長孔、47 焼入れプレート、51 工具取付部、52 止めネジ、53 取付軸、54 工具固定ネジ、64 スイッチ装置。

Claims (4)

  1. 工具を駆動するための動力源となるモータと、
    前記モータからの回転駆動力によって回転運動する駆動ギアと、
    前記駆動ギアに対してカム面の長辺が逆側となるように設置される2つの偏心カムと、
    一方の偏心カムに接続するとともに、前記一方の偏心カムとの接続部と逆の端部側に対して前記工具を着脱自在に取り付け可能な工具取付部を備えるブレードアーバーと、
    他方の偏心カムに接続するとともに、前記他方の偏心カムとの接続部と逆の端部側にバランスウエイトを備えるウエイト保持プレートと、
    を備え、
    前記駆動ギアの回転運動によって前記2つの偏心カムが回転することで、前記ブレードアーバーと前記ウエイト保持プレートとが逆方向での往復直線運動を行うとともに、
    前記ブレードアーバーと前記バランスウエイトとが、同一の平面内で重畳して設けられることを特徴とする電動工具。
  2. 請求項1に記載の電動工具において、
    前記2つの偏心カムが、前記駆動ギアの異なるギア側面にそれぞれ配置されていることを特徴とする電動工具。
  3. 請求項1に記載の電動工具において、
    前記2つの偏心カムは、いずれも前記駆動ギアのギア側面の一方側に配置されていることを特徴とする電動工具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動工具において、
    前記ブレードアーバーには貫通孔が形成されており、
    前記バランスウエイトの少なくとも一部が、前記貫通孔の孔内周面に摺接可能な状態で配置されていることを特徴とする電動工具。
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