JP7040371B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は電動工具に関する。
従来から、モータの駆動力によって先端工具を駆動させ、研磨、切削、切断等を行う電動工具が広く用いられている。
特許文献1には、このような電動工具の一例として、モータ軸を有するモータと、モータ軸に設けられる偏心軸と、先端工具を着脱可能な出力軸と、スイングアームとを備える電動工具が開示されている。スイングアームは、動力伝達経路上において偏心軸と出力軸との間に設けられ、スイングアームの一端には、出力軸が圧入により固定されている。また、スイングアームの他端には、U字形状に形成されたアーム部が設けられている。スイングアームと偏心軸とは、アーム部が偏心軸を挟み込むことにより連結されている。
特許文献1の電動工具においては、偏心軸がモータ軸の軸心を中心に偏心運動することにより、スイングアームのアーム部が偏心軸の径方向に駆動され、スイングアームが出力軸を中心として所定の角度範囲で揺動するように構成されている。
特開2012-232381号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、スイングアームに出力軸を単純に機械的な圧入のみにより固定しており、例えば作業時に発生する負荷トルクによりスイングアームと出力軸とがその接続箇所において相対的に出力軸の周方向にずれてしまう可能性があったため、スイングアームに出力軸を圧入する際の締め代を大きくする必要があり組立性が悪くなってしまっていた。
そこで本発明は、電動工具の組立性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに収容され、回転軸を有する駆動源と、前記ハウジングに収容され、前記回転軸に設けられ、前記回転軸の軸線に対して偏心する偏心軸を有する偏心軸部と、前記ハウジングに収容され、前記偏心軸に接続され前記偏心軸の偏心回転によって所定方向に延びる揺動軸心を中心に揺動する揺動部と、前記ハウジングに支持され、前記揺動部に接続され前記揺動部の揺動によって前記揺動軸心を中心に揺動し、先端工具を着脱可能な出力軸と、前記揺動部と前記出力軸とを接続するとともに、前記揺動部に対する前記出力軸の回転を規制する第1接続部材と、を有することを特徴とする電動工具を提供している。
上記構成の電動工具によれば、第1接続部材を介して揺動部と出力軸とを接続することができるため、揺動部に出力軸を単純に機械的な圧入のみにより固定する場合と比較して、揺動部と出力軸との接続箇所における組立性を向上させることが可能となる。また、第1接続部材が揺動部に対する出力軸の回転を規制するため、揺動部と出力軸との接続箇所が出力軸の周方向にずれてしまうことを好適に抑制することが可能となる。
上記構成において、前記第1接続部材は、前記揺動部を前記出力軸に対して前記揺動軸心方向に位置決めすることが好ましい。
また、前記第1接続部材の軸線は、前記揺動軸心とは異なることが好ましい。
このような構成によれば、例えば先端工具を取り外す際において大きな負荷トルクがかかった場合においても、第1接続部材の軸線と出力軸の揺動中心である揺動軸心とが異なっているため、揺動部と出力軸との接続箇所が出力軸の周方向にずれてしまうことを抑制することが可能となる。つまり、第1接続部材の軸線と揺動軸心とを異ならせるという簡易な構成で出力軸への駆動力の伝達効率を維持することが可能となる。
上記構成において、前記第1接続部材の少なくとも一部は、棒状に形成され、前記揺動部には、前記第1接続部材の延出方向に延びる第1穴が形成され、前記出力軸には、前記第1接続部材の延出方向に延び前記第1穴と連通する第2穴が形成され、前記第1接続部材の少なくとも一部は、前記第1穴及び前記第2穴に挿通されるとともに前記揺動部及び前記出力軸に固定されることが好ましい。
このような構成によれば、揺動部に形成された第1穴及び出力軸に形成された第2穴に第1接続部材を挿通するという簡易な構成で揺動部と出力軸とを接続することができ、揺動部と出力軸との接続箇所における組立性が向上する。
また、前記ハウジングに収容され、少なくとも一部が棒状に形成され、前記揺動部と前記出力軸とを接続する第2接続部材を、さらに備え、前記揺動部には、前記第2接続部材の延出方向に延びる第3穴が形成され、前記出力軸には、前記第2接続部材の延出方向に延び前記第3穴と連通する第4穴が形成され、前記第2接続部材の少なくとも一部は、前記第3穴及び前記第4穴に挿通されるとともに前記揺動部及び前記出力軸に固定されることが好ましい。
このような構成によれば、揺動部に形成された第3穴及び出力軸に形成された第4穴に第2接続部材を挿通するという簡易な構成で揺動部と出力軸とを接続することができ、揺動部と出力軸との接続箇所における組立性が向上する。
また、前記第2接続部材の軸線は、前記揺動軸心とは異なることが好ましい。
このような構成によれば、出力軸への駆動力の伝達効率を維持することが可能となる。
また、前記第2接続部材の軸線は、前記揺動軸心と一致することが好ましい。
また、前記第2接続部材は雄ネジであり、前記第4穴は、前記第2接続部材が螺合する雌ネジであることが好ましい。
このような構成によれば、簡易な構成で揺動部と出力軸とを互いに固定することが可能となる。
また、前記第1接続部材は、第1ネジであり、前記出力軸には、前記第1ネジが螺合する第1ネジ穴が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、簡易な構成で揺動部と出力軸とを互いに固定することが可能となる。
また、前記揺動部と前記出力軸とは、前記揺動部と前記出力軸とのいずれか一方をいずれか他方に螺合することによって接続されていることが好ましい。
このような構成によれば、揺動部と出力軸との接続箇所における組立性を向上させることが可能となる。
また、前記出力軸の軸線方向において前記第1ネジ穴とは反対側に位置し、先端工具を前記出力軸に保持可能な装着部を、さらに備え、前記装着部は、前記出力軸に形成されたネジ穴部と、前記ネジ穴部に螺合可能な第2ネジとによって構成され、前記第1ネジと前記第2ネジのいずれか一方は右ネジであり、いずれか他方は左ネジであることが好ましい。
このような構成によれば、例えば先端工具を取り外す際において大きな負荷トルクがかかった場合においても、出力軸が第2ネジの締まる方向に回転しようとするため、第2ネジの出力軸に対する螺合が緩んでしまうことを抑制することが可能となる。
また 前記ハウジングは、軸受部材を介して前記出力軸を回転可能に支持し、前記揺動部は、前記軸受部材と当接可能な当接部を有し、前記軸受部材と前記当接部とが当接することにより前記出力軸の軸線方向における前記ハウジングに対する前記揺動部及び前記出力軸の位置が固定されることが好ましい。
このような構成によれば、ハウジングに対する揺動部及び出力軸の位置が固定されるため、作業時におけるハウジングに対する揺動部及び出力軸の出力軸の軸線方向におけるガタつきを抑制することが可能となる。
本発明によれば、電動工具の組立性を向上させることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の内部構造を示す断面側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具のハウジングのハウジング接続部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-O1-B線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具のスイングアーム、出力軸部、先端工具装着部及びその周辺を示す断面詳細図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の偏心軸部の同軸部及び偏心部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の偏心軸部のローラを示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の偏心軸部のバランサを示す図であり、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は(a)のC-C線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具のスイングアームを示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図、(c)は背面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の出力軸を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図、(c)は背面図である。 図1のIX-IX線断面矢視図であり、作業時におけるスイングアームの動作を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の前部ハウジングの第3円筒部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の前部ハウジングに設けられるカバーを示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図、(d)は(a)のD-O3-D線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の先端工具装着部の第1保持部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図、(c)は(b)のC-C線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の先端工具装着部の第2保持部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る振動工具の変形例のスイングアーム、出力軸部、先端工具装着部及びその周辺を示す断面詳細図である。 本発明の第2の実施の形態に係る振動工具のスイングアーム、出力軸部、先端工具装着部及びその周辺を示す断面詳細図である。
本実施の形態による電動工具の一例である振動工具1について、図1乃至図14を参照しながら説明する。振動工具は、先端工具の駆動(振動)によって被加工材の研磨、切削、切断等を行う電動工具である。
以下の説明においては、図中に示されている「前」を前方向、「後」を後方向、「上」を上方向、「下」を下方向と定義する。また、振動工具1を後から見た場合の「右」を右方向、「左」を左方向と定義する。本明細書において寸法、数値等について言及した場合には、当該寸法及び数値等と完全に一致する寸法及び数値だけでなく、略一致する寸法及び数値等(例えば、製造誤差の範囲内である場合)を含むものとする。「同一」、「直交」、「平行」、「一致」、「面一」、「同径」等についても同様に「略同一」、「略直交」、「略平行」、「略一致」、「略面一」、「略同径」等を含むものとする。
図1に示されているように、振動工具1は、電池パックQを着脱可能なハウジング2と、モータ3と、制御回路基板部4と、偏心軸部5と、スイングアーム6と、先端工具Pを着脱可能な出力軸7と、接続部8と、先端工具装着部9とを主に有している。
図1に示されているように、ハウジング2は、振動工具1の外郭をなしており、後部ハウジング21と、モータハウジング22と、前部ハウジング23と、ハウジング接続部24とを主に有している。また、ハウジング2は、複数の雄ネジ2A、複数の雄ネジ2B及び複数の雄ネジ2Cを有している(雄ネジ2A、2B及び2Cが複数設けられている点については、図示を省略している)。ハウジング2は、本発明における「ハウジング」の一例である。
後部ハウジング21は、ハウジング2の後部を形成し、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。後部ハウジング21は、制御回路基板部4を収容している。後部ハウジング21の後部には、電池パックQを着脱可能に構成されている。電池パックQは、モータ3、制御回路基板部4等の電源となる複数の電池を収容している。また、後部ハウジング21の前部には、後部ハウジング21の周方向において所定の間隔をおき前後方向に延びる複数の雌ネジ穴21aが形成されている(雌ネジ穴21aが複数形成されている点については図示を省略している)。後部ハウジング21の外壁には、作業者が外部から操作可能な図示せぬスイッチが設けられている。本実施の形態において、当該スイッチはタクトスイッチ(タクタイルスイッチ)であり、作業者の操作(押圧操作)の度に、モータ3のON/OFFが切り替わるように構成されている。なお、当該スイッチは、外部から操作されることにより前後方向に移動するように構成されていても良い。
モータハウジング22は、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。モータハウジング22は、モータ3を収容している。モータハウジング22の前後方向における略中央部の直径は、作業者が作業中に把持することが可能な程度の大きさに構成されている。モータハウジング22の内部の後部には、ベアリング保持部22Aが設けられている。また、モータハウジング22の後部には複数の貫通穴22aが形成され、前部には3つの雌ネジ穴22bが形成されている(貫通穴22a及び雌ネジ穴22bが複数形成されている点については図示を省略している)。
ベアリング保持部22Aは、前後方向に延びる略円筒形状をなし、モータハウジング22の後部の内周面に固定されている。ベアリング保持部22Aの内周面には、ベアリング22Bが設けられている。
複数の貫通穴22aは、モータハウジング22の後部において前後方向に延び、モータハウジング22の周方向において所定の間隔をおいて形成されている。複数の貫通穴22aのそれぞれと、後部ハウジング21の前部に形成された複数の雌ネジ穴21aのそれぞれとは、同軸状に連通している。雌ネジ穴21aには、貫通穴22aを介して雄ネジ2Aが螺合され、これにより、後部ハウジング21とモータハウジング22とが連結されている。3つの雌ネジ穴22bは、モータハウジング22の前部において前後方向に延び、モータハウジング22の周方向において所定の間隔をおいて形成されている。
前部ハウジング23は、ハウジング2の前部を形成している。前部ハウジング23は、第1円筒部23A、第2円筒部23B及び第3円筒部23Cから主に構成されている。第1円筒部23A、第2円筒部23B及び第3円筒部23Cのそれぞれは、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。
第1円筒部23Aの後部には3つの貫通穴23aが形成されている(貫通穴23aが3つ形成されている点については図示を省略している)。3つの貫通穴23aは、第1円筒部23Aを前後方向に貫通している。3つの貫通穴23aは、第1円筒部23Aの周方向において所定の間隔をおいて形成されている。
第2円筒部23Bは、第1円筒部23Aよりも小径に形成され、第1円筒部23Aの前端から前方に延びている。第2円筒部23Bは、偏心軸部5の前部、スイングアーム6、出力軸7の後部及び接続部8を収容している。
第3円筒部23Cは、第2円筒部23Bよりも小径に形成され、第2円筒部23Bの前端から前方に延びている。第3円筒部23Cは、出力軸7を回転可能に支持している。第3円筒部23Cの詳細な構成については、後述する。
ハウジング接続部24は、アルミの削り出し部品であり、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。ハウジング接続部24は、モータハウジング22と前部ハウジング23との間に位置している。図2に示されているように、ハウジング接続部24には、3つの凹部24a、3つの貫通穴24b、3つの雌ネジ穴24c及び貫通穴24dが形成されている。
3つの凹部24aは、ハウジング接続部24の前面から後方に向かって窪んでいる。3つの凹部24aは、ハウジング接続部24の周方向において略120度間隔をおいて形成されている。
3つの貫通穴24bは、それぞれの凹部24aの底面とハウジング接続部24の後面との間に延びる貫通穴である。3つの貫通穴24bは、ハウジング接続部24の周方向において略120度間隔をおいて形成されている。3つの貫通穴24bは、ハウジング接続部24の周方向において3つの凹部24aと略同位置に形成されている。また、図1に示されているように、3つの貫通穴24bのそれぞれと、モータハウジング22の前部に形成された3つの雌ネジ穴22bのそれぞれとは、同軸状に連通している。雌ネジ穴22bには、凹部24a及び貫通穴24bを介して雄ネジ2Bが螺合され、これにより、モータハウジング22とハウジング接続部24とが連結されている。
3つの雌ネジ穴24cは、前後方向に延び、ハウジング接続部24の周方向において略120度間隔をおいて形成されている。3つの雌ネジ穴24cのそれぞれと、前部ハウジング23の第1円筒部23Aに形成された3つの貫通穴23aのそれぞれとは、同軸状に連通している。雌ネジ穴24cには、貫通穴23aを介して雄ネジ2Cが螺合され、これにより、前部ハウジング23とハウジング接続部24とが連結されている。
貫通穴24dは、ハウジング接続部24の径方向における略中央部を前後方向に貫通している。貫通穴24dを規定するハウジング接続部24の後部の内周面にはベアリング24Aが設けられ、前部の内周面にはニードルベアリング24Bが設けられている(図3参照)。
図1に示されているモータ3は、ブラシレスモータであり、モータハウジング22に収容されている。モータ3は、回転軸31と、ロータ32と、ステータ33と、センサ基板34とを主に有している。なお、モータ3は、ブラシ付きモータであっても良い。モータ3は、本発明における「駆動源」の一例である。
回転軸31は、前後方向に延びている。回転軸31の後部は、ベアリング保持部22Aを介してモータハウジング22に軸線O1を中心に回転可能に支持され、前部は、ベアリング24Aを介して軸線O1を中心に回転可能に支持されている。軸線O1は、前後方向に延び回転軸31の軸心を通る線である。図3に示されているように、回転軸31は、切り欠き部31Aを有している。回転軸31は、本発明における「回転軸」の一例である。
切り欠き部31Aは、回転軸31の前部に設けられている。切り欠き部31Aは、軸線O1方向視において略D字状をなすように切り欠かれ前後方向に延びる切り欠き面31Bを有している。
図1に示されるロータ32は、図示せぬ複数の永久磁石を有する回転子であり、回転軸31と一体回転可能に回転軸31に設けられている。
ステータ33は、図示せぬステータ巻線を有する固定子である。ステータ33は、モータハウジング22の内周面に固定されている。ステータ33からは配線33Aが延出している。配線33Aは、ステータ33と制御回路基板部4とを電気的に接続する接続線である(具体的な接続態様は、省略している)。
センサ基板34は、回転軸31、ロータ32及びステータ33の後方に設けられている。センサ基板34のロータ32と対向する側面には、図示せぬ3個の磁気センサが設けられている。磁気センサは、例えばホール素子である。センサ基板34からは配線34Aが延出している。配線34Aは、センサ基板34と制御回路基板部4とを電気的に接続する接続線である(具体的な接続態様は、省略している)。
図1に示されているように、制御回路基板部4は、後部ハウジング21に収容されている。制御回路基板部4は、インバータ回路部41と、制御部42とを主に有している。
インバータ回路部41は、電池パックQの電力をモータ3に供給するとともにモータ3の回転を制御するための図示せぬ6個のスイッチング部材を有している。制御部42は、ユーザの図示せぬスイッチに対する操作及びセンサ基板34上の磁気センサから出力される信号に応じて駆動信号を図示せぬ6個のFETに選択的に出力し、モータ3の回転方向及び回転速度等を制御する制御回路を収容している。制御回路は、例えば、マイコン及び駆動信号出力回路等によって構成されている。
図3乃至図6に示されているように、偏心軸部5は、同軸部51と、偏心部52と、六角穴の形成された無頭ネジ53と、バランサ54と、皿ネジ55と、ニードルベアリング56と、ローラ57とを有している。偏心軸部5は、本発明における「偏心軸部」の一例である。
図3及び図4に示されているように、同軸部51は、前後方向に延びる略円柱形状に形成されている。同軸部51は、ニードルベアリング24Bを介してハウジング接続部24に軸線O1を中心に回転可能に支持されている。このように、モータハウジング22に雄ネジ2Bによって固定されるハウジング接続部24に回転可能に支持されることにより、同軸部51は好適に芯出しされ、ぶれることなく軸線O1を中心に回転可能である。同軸部51には、回転軸固定穴51aと、雌ネジ穴51bと、雌ネジ穴51cとが形成されている。また、同軸部51の前端部には、略円柱形状から一部切り欠かれた形状を規定する平坦面51Aが設けられている。
回転軸固定穴51aは、同軸部51の径方向における略中央部に形成され、同軸部51の後面から前方に向かって延びている。雌ネジ穴51bは回転軸固定穴51aの延びる方向(前後方向)と直交する方向(同軸部51の径方向)に延びている。雌ネジ穴51bは、同軸部51を半径方向に貫通し、回転軸固定穴51aと連通している。
回転軸固定穴51aには、回転軸31の前部が挿通されている。具体的には、回転軸31は、切り欠き部31Aの切り欠き面31Bが平坦面51Aと対向するように配置される。そして、図示せぬ六角棒レンチ等を用いることによって、無頭ネジ53が雌ネジ穴51bに螺合され、無頭ネジ53の先端が切り欠き面31Bと当接する。これにより、同軸部51の回転軸31に対する相対回転が規制され、回転軸31と同軸部51とは、軸線O1を中心に一体に回転する。
雌ネジ穴51cは、平坦面51Aに開口を形成し、平坦面51Aに直交する方向に延びている。
偏心部52は、同軸部51の前面から前方に延びる略円柱形状をなしている。偏心部52は、同軸部51よりも小径に形成され、その軸心を通る軸線O2は、軸線O1と平行且つ軸線O1から僅かにずれている。本実施の形態においては、同軸部51の径方向において、軸線O2は、軸線O1から略1ミリずれている。言い換えると、偏心部52は、同軸部51に対して略1ミリ偏心している。これにより、同軸部51が軸線O1を中心に回転する場合において、偏心部52は軸線O1を中心とする周回運動を行う。言い換えると、偏心部52は、同軸部51の回転に伴い、偏心回転を行う。なお、本実施の形態において、偏心部52は、同軸部51と一体に形成されているが、別体に構成されていてもよい。偏心部52は、本発明における「偏心軸」の一例である。
図3に示されているように、ニードルベアリング56には、偏心部52が挿通されている。ニードルベアリング56は、偏心部52に対して回転可能である。つまり、ニードルベアリング56は、軸線O2を中心として回転可能である。
図3及び図5に示されているように、ローラ57は、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。ローラ57の内周面には、ニードルベアリング56の外輪部が圧入されている。これにより、ローラ57及びニードルベアリング56は、偏心部52に対して回転可能である。つまり、ローラ57は、軸線O2を中心として回転可能である。また、ローラ57の後端部には、鍔部57Aが設けられている。
図5に示されているように、鍔部57Aは、前面視略環状をなすようにローラ57の後端部からローラ57の径方向外方に延びている。図3に示されているように、鍔部57Aの後面は、同軸部51の前面と対向している。鍔部57Aの後面が同軸部51の前面と当接することにより、ローラ57及びニードルベアリング56が偏心部52に対して後方に所定量以上ずれてしまうことが規制される。また、鍔部57Aの前面はスイングアーム6の後面と対向している。鍔部57Aの前面がスイングアーム6の後面と当接することにより、ローラ57及びニードルベアリング56が偏心部52に対して前方に所定量以上ずれてしまうことが規制される。
図3及び図6に示されているように、バランサ54は、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。図6(a)に示されているように、バランサ54は、前面視略D字状をなすように切り欠かれ、バランサ54の径方向と直交し左右方向に延びる54Bを有している。バランサ54の重心は、切り欠かれることにより、バランサ54の径方向にずれている。また、バランサ54の内周面は、切り欠き面54Bと平行な平坦面54Aを有している。バランサ54には、平坦面54Aと切り欠き面54Bとの間に延びる貫通穴54aが形成されている。なお、バランサ54が軸線O1を中心に回転する場合、図6に示されている方向とは異なる方向が図6に示されている状態と対応することは言うまでもない。
図3に示されているように、バランサ54は、同軸部51に挿通されている。具体的には、平坦面54Aと同軸部51の平坦面51Aとがバランサ54の径方向において対向するように挿通される。さらに、貫通穴54aを介して同軸部51に形成された雌ネジ穴51cに皿ネジ55が螺合されることによって、バランサ54は同軸部51に対して回転不能に固定される。この状態において、バランサ54の重心は、偏心部52、ニードルベアリング56及びローラ57の合成体としての重心とは同軸部51の径方向において軸線O1に関し反対側に位置する。これにより、作業時において振動工具本体に発生する振動を抑制することが可能である。なお、バランサ54の重心と、偏心部52、ニードルベアリング56及びローラ57の合成体としての重心とは同軸部51の径方向において軸線O1に関し互いに対称に位置することが好ましい。
図7に示されているように、スイングアーム6は、円筒部61と、一対のアーム部62とを有している。スイングアーム6は、本発明における「揺動部」の一例である。
円筒部61は、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。円筒部61には、凹部6aと、貫通穴6bと、貫通穴6cとが形成されている。また、円筒部61は、その前端部は、当接部63をなす。
凹部6aは、円筒部61の前面から後方に略円柱状に窪んでいる。図3に示されているように、凹部6aを形成する内周面には、出力軸7の後端部が挿通されている。また、円筒部61と出力軸7の後端部とは、接続部8により接続されている。なお、本実施の形態においては、円筒部61の内径と、出力軸7の後端部の外径とは、同一に形成されている。
図7に示されているように、貫通穴6bは、凹部6aの底面と円筒部61の後面との間に延びる貫通穴である。貫通穴6bは、凹部6aと平行に前後方向に延びている。また、図7に示すように、前後方向に延び凹部6aの中心を通る軸線O3と、前後方向に延び貫通穴6bの中心を通る軸線O4とは、円筒部61の径方向において異なっている。言い換えると、軸線O3と軸線O4とは、円筒部61の径方向においてずれている。貫通穴6bは、本発明における「第1穴」及び「第2穴」の一例である。
貫通穴6cは、凹部6aの底面と円筒部61の後面との間に延びる貫通穴である。貫通穴6cは、凹部6aと平行に前後方向に延びている。また、図7に示すように、軸線O3と、前後方向に延び貫通穴6cの中心を通る軸線O5とは、円筒部61の径方向において異なっている。言い換えると、軸線O3と軸線O5とは、円筒部61の径方向においてずれている。貫通穴6cは、本発明における「第1穴」及び「第2穴」の一例である。
一対のアーム部62は、円筒部61から略上方へ延出している。一対のアーム部62間の左右方向における距離は、偏心軸部5のローラ57の外径と略同径に構成され、一対のアーム部62は、ローラ57の外周面と接触している。つまり、ローラ57の外周面は、一対のアーム部62に挟まれている。言い換えると、スイングアーム6は、偏心軸部5に接続されている。これにより、偏心軸部5の偏心部52が軸線O1を中心とする周回運動を行うとき、出力軸7の後端部に接続されたスイングアーム6は、軸線O3を中心として揺動可能である(図9の破線部参照)。また、本実施の形態においては、ローラ57が偏心部52に対して回転可能に構成されているため、一対のアーム部62とローラ57とがその接触面においてこすれてしまうことが抑制される。これにより、駆動力の伝達効率を維持することが可能に構成されている。軸線O3は、本発明における「揺動軸心」の一例である。
図3及び図8に示されているように、出力軸7は、前部ハウジング23に出力軸7の中心を通る軸線O3を中心に回転可能に支持され、前後方向に延びる略円柱形状をなしている。出力軸7は、軸部71と、大径部72と、切り欠き部73と、角状部74とを有している。また、出力軸7の前部には、出力軸7の前面に開口し前後方向に延びる雌ネジ穴7cが形成されている。出力軸7は、本発明における「出力軸」の一例である。雌ネジ穴7cは、本発明における「ネジ穴部」の一例である。
軸部71は前後方向に延び、その後端部に挿通穴7aと雌ネジ穴7bとが形成されている。
挿通穴7aは、軸部71の後面に開口し、前方に延びている。図8に示すように、スイングアーム6の貫通穴6bと同様に、挿通穴7aの中心には軸線O4が通っている。挿通穴7aは、本発明における「第2穴」及び「第4穴」の一例である。
雌ネジ穴7bは、軸部71の後面に開口し、前方に延びている。図8に示すように、スイングアーム6の貫通穴6cと同様に、雌ネジ穴7bの中心には軸線O5が通っている。なお、大径部72、切り欠き部73及び角状部74の詳細な構成については、後述する。雌ネジ穴7bは、本発明における「第2穴」、「第4穴」及び「雌ネジ」の一例である。
次に、図3及び図9を参照しながら、接続部8及び接続部8によるスイングアーム6と出力軸7との接続態様について、詳細に説明する。
図3に示されているように、接続部8は、ロールピン81と、頭部に六角穴が形成された六角穴付ネジ82と、ワッシャ83と、スラストワッシャ84とを有している。
ロールピン81は、前後方向に延びる棒状をなしている。言い換えると、ロールピン81の少なくとも一部(本実施の形態においては全体)は、棒状に形成されている。また、ロールピン81は、弾性を有する板を円筒形に丸めた形状をなし、前面視略C字状をなしている(具体的な形状については不図示)。つまり、ロールピン81は、外部から力が加えられその径方向に縮められる際に、その径方向に付勢力を生じさせることが可能に形成されている。ロールピン81は、本発明における「第1接続部材」及び「第2接続部材」の一例である。
六角穴付ネジ82は、頭部82Aと、雄ネジ部82Bとを有している。頭部82Aは前後方向に延び、頭部82Aにはその後面から前方に窪む六角穴が形成されている。雄ネジ部82Bは、頭部82Aの前面から前方に延出する棒状に形成され、その外周にはネジ山が切られている。言い換えると、六角穴付ネジ82の少なくとも一部(雄ネジ部82B)は、棒状に形成されている。なお、本実施の形態において、六角穴付ネジ82は右ネジである。六角穴付ネジ82は、本発明における「第1接続部材」、「第2接続部材」及び「雄ネジ」の一例である。
スラストワッシャ84は、図には詳細に表れていないが後面視略C字状をなしている。スラストワッシャ84の周方向における端部は、外力が加えられていない状態において前後方向にずれており、外力が加えられ前後方向に圧縮される際に前後方向に付勢力を生じさせることが可能に形成されている。また、スラストワッシャ84は、その後面が頭部82Aの前面と当接するように雄ネジ部82Bに挿通される。
ワッシャ83は、図には詳細に表れていないが後面視略環形状をなしている。ワッシャ83は、その後面がスラストワッシャ84の前面と当接するように雄ネジ部82Bに挿通される。
スイングアーム6と出力軸7とを接続する際には、まずスイングアーム6の円筒部61の貫通穴6bと軸部71の挿通穴7aとが同軸状に連通し、円筒部61の貫通穴6cと軸部71の雌ネジ穴7bとが同軸状に連通するように、軸部71の後端部を円筒部61の凹部6aに挿通させる。
この状態において、外部から力を加えることによりその径方向に縮んだ状態のロールピン81を貫通穴6b及び挿通穴7aに挿通する。貫通穴6b及び挿通穴7aに挿通後、ロールピン81は拡径し貫通穴6b及び挿通穴7aを規定するそれぞれの内周面を押圧する。これにより、ロールピン81はスイングアーム6及び出力軸7に固定される。言い換えると、ロールピン81は、スイングアーム6と出力軸7とを接続する。さらに、言い換えると、ロールピン81は、スイングアーム6を出力軸7に対して軸線O3方向に位置決めしている。なお、ロールピン81が貫通穴6b及び挿通穴7aに挿通された状態において、貫通穴6b及び挿通穴7aは、ロールピン81の延出方向(前後方向)に延びている。
また、貫通穴6cを介して、六角穴付ネジ82の雄ネジ部82Bを雌ネジ穴7bに図示せぬ六角レンチ等を用いて螺合させる。これにより、六角穴付ネジ82はスイングアーム6及び出力軸7に固定される。言い換えると、六角穴付ネジ82は、スイングアーム6と出力軸7とを接続する。さらに、言い換えると、六角穴付ネジ82は、スイングアーム6を出力軸7に対して出力軸O3方向に位置決めしている。このときに、スイングアーム6の円筒部61の後面とスラストワッシャ84の前面との間にワッシャが設けられているため、雄ネジ部82Bを雌ネジ穴7bに螺合させる際に、スラストワッシャ84の周方向における端部が円筒部61の後面を傷つけてしまうことが抑制される。また、図3及び図9に示されているように、後面視においてワッシャ83とロールピン81の少なくとも一部とが重なっているため、ワッシャ83は、ロールピン81が後方にずれてしまうことを規制する。また、図3に示されているように、雄ネジ部82Bを雌ネジ穴7bに螺合すると、頭部82Aとワッシャ83との間に設けられるスラストワッシャ84が前後方向に圧縮され、雌ネジ穴7bに対する雄ネジ部82Bの螺合が緩んでしまうことが抑制される。なお、雄ネジ部82Bが雌ネジ穴7bに螺合された状態において、貫通穴6c及び雌ネジ穴7bは、雄ネジ部82Bの延出方向(前後方向)に延びている。
スイングアーム6と出力軸7とがロールピン81及び六角穴付ネジ82によって接続された状態において、図9に示されているように、出力軸7の中心を通る軸線O3とロールピン81の中心を通る軸線O4とは異なっている。言い換えると軸線O3と軸線O4とは互いにずれている。また、軸線O3と六角穴付ネジ82の中心を通る軸線O5とは異なっている。言い換えると、軸線O3と軸線O5とは互いにずれている。これにより、スイングアーム6と出力軸7との接続箇所が出力軸7の周方向にずれてしまうことを抑制することが可能となる。つまり、軸線O4及び軸線O5と軸線O3とを異ならせるという簡易な構成で出力軸7への駆動力の伝達効率を維持することが可能となる。また、軸線O3と軸線O5とが異なっているため、六角穴付ネジ82の螺合が緩んでしまうことを抑制することが可能である。さらに、六角穴付ネジ82を用いてスイングアーム6と出力軸7とを接続するため、出力軸7をスイングアーム6に対して機械的に圧入する場合と比較して、当該接続箇所における組立性が向上する。
次に、図3及び図10を参照しながら、前部ハウジング23の第3円筒部23Cの詳細な構成について説明する。
図10に示されているように、第3円筒部23Cは、前後方向に延出している。第3円筒部23Cには、凹部23cと、凹部23dと、凹部23eとが形成されている。また、第3円筒部23Cは、凹部23cの前端を規定する面23Dと、凹部23dの後端を規定する面23Eと、凹部23eの後端を規定する面23Fとを有している。また、第3円筒部23Cの外周面には、雄ネジ23Gが切られている。
凹部23cは、第3円筒部23Cの後部に形成され、第3円筒部23Cの内周面から第3円筒部23Cの径方向外方へ窪んでいる。凹部23cには、ベアリング26が設けられている(図3参照)。より具体的には、凹部23cには、ベアリング26の外輪部26Aが圧入により固定されている。なお、図3に示されているように、凹部23cの前後方向の長さは、ベアリング26の前後方向の長さよりも僅かに長くなるように構成されている。
凹部23dは、第3円筒部23Cの前部に形成され、第3円筒部23Cの内周面から第3円筒部23Cの径方向外方へ窪んでいる。凹部23dの内径は、凹部23cの内径と同径に構成されている。凹部23dには、ベアリング27が設けられている(図3参照)。より具体的には、凹部23dには、ベアリング27の外輪部27Aが圧入により固定されている。なお、図3に示されているように、凹部23dの前後方向の長さは、ベアリング27の前後方向の長さよりも僅かに短くなるように構成されている。
凹部23eは、凹部23dの前方に形成され、第3円筒部23Cの内周面から第3円筒部23Cの径方向外方へ窪んでいる。凹部23eの内径は、凹部23dの内径よりも大きく構成されている。凹部23eには、オイルシール29(図3)が設けられている。なお、図3に示されているように、凹部23eの前後方向の長さは、オイルシール29の前後方向の長さよりも僅かに短くなるように構成されている。
オイルシール29は、ゴム製であり、図には詳細に表れていないが前面視略環形状をなし、その外周面が圧入により凹部23eに固定されている。オイルシール29は、弁部29Aを有している。弁部29Aは、出力軸7の外周面と接触することにより、ハウジング2内部からハウジング2外部へ空気及び油が流れることを許容し、且つ、ハウジング2外部からハウジング2内部へ空気及び油が流れることを抑制するように構成されている。
また、図3に示されているように、第3円筒部23Cにはカバー25が設けられ、第3円筒部23Cの内部にはスリーブ28が設けられる。カバー25は、図11に示されているように、前後方向に延びる円筒形状をなし、その内周面の一部には雌ネジ25Aが切られている。また、カバー25は、規制部25Bと、一対の面25Cを有している。
規制部25Bは、カバー25の内周面からカバー25の径方向内方に延びている。
一対の面25Cは、図11(c)に示されているようにカバー25の外周の一部をなし、互いに平行に前後方向に延びている。
図3に示されているように、スリーブ28は、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。スリーブ28は、前後方向においてベアリング26とベアリング27との間に位置している。スリーブ28の内径は、出力軸7の軸部71の外径と同径に構成されている。
次に、図3及び図8を参照しながら、出力軸7の大径部72、切り欠き部73及び角状部74の詳細な構成について説明する。
図8に示されているように、大径部72は、軸部71の前端から前方に延びる略円筒形状をなしている。大径部72の外径は、軸部71の外径よりも大きく構成されている。
切り欠き部73は、大径部72の前端から前方に延びる略円筒形状をなしている。切り欠き部73の外径は、大径部72の外径よりも小さく構成されている。切り欠き部73には、略円筒形状から一部切り欠かれた形状を規定する平坦面73Aが設けられている。
角状部74は、切り欠き部73の前端から前方に延びている。角状部74は、中空の五角柱状に形成されている。角状部74には、先端工具Pが取り付けられる。角状部74は、その前面視における五角形の全ての辺が、前面視における切り欠き部73の外縁内に位置するように形成されている。なお、本実施の形態に係る先端工具Pには、角状部74が前面視において五角形状に形成されていることに対応して、その略中央部に五角形状の貫通穴部が形成されている(不図示)。
次に、図3を参照しながら、前部ハウジング23の第3円筒部23Cによる出力軸7の支持態様について詳細に説明する。
図3に示されているように、スリーブ28に挿通された状態の出力軸7の軸部71の外周面がベアリング26の内輪部26Bとベアリング27の内輪部27Bに支持されている。この状態において、スリーブ28の後端面と内輪部26Bとが当接するように配置され、ベアリング26とベアリング27との間の前後方向における距離が規定される。つまり、スリーブ28は、ベアリング26とベアリング27との間の前後方向における距離を規定するスペーサーとして機能している。
また、図3に示されているように、カバー25がベアリング27とオイルシール29とを挟み込むようにして第3円筒部23Cに螺合されている。具体的には、カバー25に形成された雌ネジ25Aと第3円筒部23Cに形成された雄ネジ23Gが螺合する。このときに、カバー25の規制部25Bの後面とオイルシール29の前面とが当接しオイルシール29は後方に移動する。これに伴い、オイルシール29の後面がベアリング27の外輪部27Aの前面と当接しベアリング27は後方に移動する。そして、ベアリング27の外輪部27Aの後面が第3円筒部23Cの面23Eと当接する。これにより、オイルシール29及びベアリング27の第3円筒部23Cに対する前後方向における位置が位置決めされている。
この状態において、第3円筒部23Cの凹部23dの前後方向における長さはベアリング27の前後方向における長さよりも僅かに短く構成されているため、ベアリング27の前面は第3円筒部23Cの面23Fよりも前方に位置している。また、第3円筒部23Cの凹部23eの前後方向における長さはオイルシール29の前後方向における長さよりも僅かに短く構成されているため、オイルシール29の前面は第3円筒部23Cの前端よりも前方に位置している。言い換えると、オイルシール29の後面は面23Fとは当接しておらず、規制部25Bの後面は第3円筒部23Cの前端面と当接していない。このため、規制部25Bとオイルシール29とが好適に当接し、オイルシール29とベアリング27とが好適に当接する。これにより、ベアリング27が第3円筒部23Cに対して前後方向にガタついてしまうことを抑制することができ、よって、ベアリング27を介して第3円筒部23Cに回転可能に支持される出力軸7の前後方向のガタつきを抑制することが可能である。また、精度よく被加工材に対する切断作業を行うことが可能となる。
また、図3に示されているように、貫通穴6cを介して接続部8の六角穴付ネジ82を雌ネジ穴7bに螺合させると、スイングアーム6の当接部63とベアリング26の内輪部26Bとが当接する。このときに、出力軸7の大径部72の後面とベアリング27の内輪部27Bとが当接し、ベアリング26の後面からの軸部71の突出量が規制される。また、この状態におけるスイングアーム6の円筒部61の凹部6aの窪み量は、軸部71のベアリング26の後面からの突出量よりも大きくなるように形成されている。このため、軸部71の後面と凹部6aを規定する底面との間に隙間が形成され、よって、当接部63とベアリング26の内輪部26Bの後面とは好適に当接する。ベアリング26と当接部63とが当接することにより出力軸7の軸線O3方向における第3円筒部23Cに対するスイングアーム6及び出力軸7の位置が固定される。これにより、スイングアーム6と出力軸7との間のガタつきを抑制することが可能である。また、精度よく被加工材に対する切断作業を行うことが可能となる。ベアリング26は、本発明における「軸受部材」の一例である。当接部63は、本発明における「当接部」の一例である。
次に、図3、図8、図12及び図13を参照しながら、先端工具装着部9の構成について説明する。
図3に示されているように、先端工具装着部9は、出力軸7の軸線O3方向において雌ネジ穴7bとは反対側に位置している。図3、図12及び図13に示されているように、先端工具装着部9は、第1保持部材91と、第2保持部材92と、六角穴付ネジ93とを有している。
図12に示されているように、第1保持部材91は、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。第1保持部材91は、平坦面91Aと、一対の面91Bと、一対の鍔部91Cとを有している。
平坦面91Aは、第1保持部材91の内周面の一部をなし、第1保持部材91の径方向と直交し前後方向及び左右方向に延びている。
一対の面91Bは、第1保持部材の外周面の一部をなし、互いに平行に且つ平坦面91Aと平行に前後方向に延びている。
一対の鍔部91Cは、第1保持部材91の前端部及び後端部に設けられている。一対の鍔部91Cは、第1保持部材91の外周面から第1保持部材91の径方向外方へ延出している。
図13に示されているように、第2保持部材92は、前面視略環形状をなしている。第2保持部材92は、平坦面92Aを有している。
平坦面92Aは、第2保持部材92の内周面の一部をなし、前後方向及び左右方向に延びている。
六角穴付ネジ93は、右ネジであり、頭部93Aを有している。頭部93Aには、六角穴が形成され、接続部8のワッシャ83と同様の効果を奏するワッシャ部93Bが一体に設けられている。六角穴付ネジ93は、本発明における「第2ネジ」の一例である。
次に、図3を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係る振動工具1の出力軸7への先端工具Pの交換作業について、本発明の効果に言及しつつ、説明する。
まず、既に先端工具装着部9により出力軸7に取り付けられている状態の先端工具Pを取り外す場合について説明する。この場合、作業者は図示せぬ六角スパナ等の工具を用いて先端工具装着部9の第1保持部材91をハウジング2に対して回転しないように把持する。具体的には、図12に示される一対の面91Bを図示せぬ六角スパナ等を用いて挟んで把持する。この状態において、図示せぬ六角レンチ等の工具を用いて六角穴付ネジ93を緩む方向に回転させる。
このときに、従来の振動工具においては、スイングアームに出力軸を単純に機械的な圧入のみにより固定しているため、先端工具を取り外す際の負荷トルクによりスイングアームと出力軸とがその接続箇所において相対的に出力軸の周方向にずれてしまう可能性があり、スイングアームに出力軸を圧入する際の締め代を大きくする必要があり組立性が悪くなってしまっていた。また、当該ずれの発生により接続箇所における摩擦力が低下しスイングアームと出力軸との接続が緩まり、スイングアームから出力軸への動力伝達に損失が発生する可能性があった。
しかしながら、本実施の形態にかかる振動工具1においては、ロールピン81及び六角穴付ネジ82を介してスイングアーム6と出力軸7とを接続することができるため、スイングアームに出力軸を機械的な圧入のみにより固定する場合と比較して、スイングアーム6と出力軸7との接続箇所における組立性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態にかかる振動工具1においては、出力軸7の中心を通る軸線O3とロールピン81の中心を通る軸線O4とが異なっている。また、軸線O3と六角穴付ネジ82の中心を通る軸線O5とが異なっている。これにより、スイングアーム6と出力軸7との接続箇所が出力軸7の周方向にずれてしまうことを抑制することが可能となる。つまり、軸線O4及び軸線O5と軸線O3とを異ならせるという簡易な構成で、スイングアーム6に対する出力軸7の回転を規制することができ、出力軸7への駆動力の伝達効率を維持することが可能となる。
次に、出力軸7に先端工具Pを取り付ける作業について説明する。まず、作業者は、先端工具装着部9の第1保持部材91を出力軸7の切り欠き部73に嵌め込む。具体的には、切り欠き部73の平坦面73Aと第1保持部材91の平坦面91Aとが第1保持部材91の径方向において対向するように第1保持部材91が嵌め込まれる。この状態において、図3に示されているように、第1保持部材91の鍔部91Cの後面が出力軸7の大径部72の前面と当接することにより、第1保持部材91の前後方向における出力軸7に対する位置が位置決めされる。なお、本実施の形態においては、第1保持部材91の延出方向において、一対の鍔部91Cは対称に設けられているため、前後を逆にして用いることが可能である。
次に、作業者は、出力軸7の角状部74に先端工具Pを嵌め込む。具体的には、五角柱状の角状部74に先端工具Pの略中央部に形成された図示せぬ五角形状の貫通穴部が係合するように、角状部74に先端工具Pを嵌め込む。この状態において、先端工具Pの後面と第1保持部材91の前面とは当接する。
次に、作業者は、出力軸7の角状部74に第2保持部材92を嵌め込む。具体的には、第2保持部材92の平坦面92Aが角状部74の前面視における一辺と第2保持部材92の径方向において対向するように第2保持部材92が嵌め込まれる。この状態において、先端工具Pの前面と第2保持部材92の後面とが当接する。
次に作業者は、出力軸7に形成された雌ネジ穴7cに六角穴付ネジ93を螺合させる。このときに、六角穴付ネジ93のワッシャ部93Bの後面が第2保持部材92を後方に押圧する。この状態において、第1保持部材91の後端部に設けられた鍔部91Cが出力軸7の大径部72と当接しているため、第1保持部材91の前端部に設けられた鍔部91Cの前面と第2保持部材92の後面とによって、先端工具Pは保持される。
なお、この状態において、図3に示されているように、出力軸7の角状部74の前端面と六角穴付ネジ93のワッシャ部93Bの後面との間には、隙間が形成されるように構成されている。これにより、第2保持部材92とワッシャ部93Bとは好適に当接し、第1保持部材91及び第2保持部材92により把持された先端工具Pと六角穴付ネジ93が螺合された出力軸7との間のガタつきが抑制される。
次に、図3及び図9を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係る振動工具1を用いた被加工材に対する加工作業及び加工作業時における振動工具1の動作について、説明する。
切断作業を行う場合、作業者は先端工具装着部9により出力軸7に先端工具Pを装着し、また、電池パックQを後部ハウジング21に装着する。この状態において、作業者が後部ハウジング21に設けられた図示せぬスイッチを押圧すると、制御回路基板部4の制御部42がインバータ回路部41の6個のFETを制御する。すると、電池パックQの電力がモータ3に供給され、モータ3の回転軸31が回転する。図示せぬスイッチが再度押圧されると、電池パックQの電力はモータ3に供給されなくなり、モータ3の回転軸31は停止する。
モータ3が駆動を開始すると、モータ3の回転軸31と偏心軸部5の同軸部51とが一体に前後方向に延びる軸線O1を中心に回転する。同軸部51が回転すると偏心軸部5の偏心部52、ニードルベアリング56及びローラ57が軸線O1を中心とした周回運動を行う。言い換えると、偏心部52、ニードルベアリング56及びローラ57は、軸線O1の回りを公転する。偏心部52、ニードルベアリング56及びローラ57が軸線O1の回りを公転すると、スイングアーム6が軸線O3を中心として所定角度の範囲内で往復揺動運動する。言い換えると、同軸部51が軸線O1を中心に回転すると、前面視における軸線O1から略右方又は略左方に位置するローラ57の外周面までの距離が変化するように構成されているため、スイングアーム6は軸線O3を中心に揺動する。そして、スイングアーム6に接続された出力軸7は、軸線O3を中心として、所定角度の範囲内で正回転と逆回転とを交互に繰り返す。言い換えると、出力軸7は、所定角度の範囲内で往復揺動運動する。このようにして、モータ3の回転力は、出力軸7の所定角度の範囲内における回転力に変換される。
出力軸7が所定角度の範囲内で正回転及び逆回転すると、先端工具Pも軸線O3を中心として、所定角度の範囲内で往復揺動運動する。そして、先端工具Pを対象物に押し付けると、対象物を処理、例えば、研磨することができる。
このような作業時においても、従来の振動工具では、スイングアームに出力軸を機械的な圧入のみにより固定しているため、作業時に発生する負荷トルクによりスイングアームと出力軸とがその接続箇所において相対的に出力軸の周方向にずれてしまう可能性があり、スイングアームに出力軸を圧入する際の締め代を大きくする必要があり組立性が悪くなってしまっていた。
しかしながら、本実施の形態にかかる振動工具1においては、ロールピン81及び六角穴付ネジ82を介してスイングアーム6と出力軸7とを接続することができるため、スイングアームに出力軸を機械的な圧入のみにより固定する場合と比較して、スイングアーム6と出力軸7との接続箇所における組立性を向上させることが可能となる。
そして、本実施の形態にかかる振動工具1においては、出力軸7の中心を通る軸線O3とロールピン81の中心を通る軸線O4とが異なっており、また、軸線O3と六角穴付ネジ82の中心を通る軸線O5とが異なっているため、スイングアーム6と出力軸7との接続箇所が出力軸7の周方向にずれてしまうことを抑制することが可能である。
以上、本発明を第1の実施の形態をもとに説明した。本実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施の形態においては、接続部8の六角穴付ネジ82の中心を通る軸線O5は、出力軸7の中心を通る軸線O3とは異なっていた。しかしながら、図14に示されているように、六角穴付ネジ182の中心を通る軸線O5´と、軸線O3とが一致するように構成されていても良い。なお、上記において説明した部品や部材と対応する部品・部材には、図14において第1の実施形態の図面参照番号に10を加算して説明を省略する。
このように構成したとしても、ロールピン181の中心を通る軸線O4´と、軸線O3とが異なっているため、スイングアーム16と出力軸17との接続箇所が出力軸7の周方向にずれてしまうことを抑制することが可能である。
次に、図15を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る電動工具の一例である振動工具100について説明する。振動工具100は、基本的に第1の実施の形態に係る振動工具1と同一の構成を有しており、振動工具1と同一の構成については同一の参照番号を付し説明を適宜省略し、相違する構成について主に説明する。また、振動工具1と同一の構成については、上記において説明した効果と同様の効果を奏する。
図15に示されているように、振動工具100は、スイングアーム6に替えてスイングアーム106を有し、出力軸7に替えて出力軸107を有し、接続部8に替えて接続部108を有している。
スイングアーム106の下部には、前後方向に延びる雌ネジ穴106aが形成されている。雌ネジ穴106aは、スイングアーム106の下部を前後方向に貫通している。
出力軸107の軸部107Aの後部には、前後方向に延びる螺合部107Bが設けられている。螺合部107Bの外周には、雄ネジ山が切られている。螺合部107Bは、スイングアーム106の雌ネジ穴106aに螺合する右ネジとして構成されている。言い換えると、スイングアーム106と出力軸107とは、出力軸107をスイングアーム106に螺合することによって、接続されている。これにより、スイングアーム106と出力軸107との接続箇所における組立性を向上させることが可能となる。なお、本実施の形態とは異なり、スイングアームに螺合部が設けられ、出力軸に当該螺合部が螺合する雌ネジ穴が設けられることにより、スイングアームと出力軸とが接続されるように構成されていても良い。また、螺合部107Bは、左ネジとして構成されていても良い。
また、出力軸107の軸部107Aの後部には、軸部107Aの後面に開口を形成し前後方向に延びる雌ネジ穴107aが形成されている。
図15に示されているように、接続部108は、六角穴付ネジ108Aと、スラストワッシャ108Bと、ワッシャ108Cとを有している。第1の実施形態における接続部8の六角穴付ネジ82が右ネジとして構成されているのと異なり、六角穴付ネジ108Aは左ネジとして構成されている。
本実施の形態においても、六角穴付ネジ108Aがスイングアーム106と出力軸107とを接続するため、スイングアームに出力軸を圧入のみにより固定する場合と比較して、スイングアーム106と出力軸107との間の組立性を向上させることが可能となる。
本実施の形態においては、図15に示されているように、スイングアーム106の雌ネジ穴106aに出力軸107の螺合部107Bを螺合させることに加えて、六角穴付ネジ108Aをスイングアームの後方から出力軸107の雌ネジ穴107aに螺合させることにより、スイングアーム106と出力軸107とが、出力軸107の軸線O3方向にずれてしまうことを抑制することが可能となる。また、これにより、スイングアーム106の雌ネジ穴106aと出力軸107の螺合部107Bとが螺合する状態を好適に維持することが可能となる。
また、本実施の形態においても、出力軸107の中心を通る軸線O3と六角穴付ネジ108Aの中心を通る軸線O5´´とは、異なっている。これにより、六角穴付ネジ108Aの雌ネジ穴107aに対する螺合が緩んでしまうことが抑制され、スイングアーム106の雌ネジ穴106aと出力軸107の螺合部107Bとが螺合する状態を好適に維持することが可能となる。これにより、スイングアーム106と出力軸107との接続箇所が出力軸107の周方向にずれてしまうことを抑制することが可能となる。
また、先端工具装着部9の六角穴付ネジ93が右ネジとして構成されているところ、六角穴付ネジ108Aが左ネジとして構成されているため、先端工具Pを取り外す際に、六角穴付ネジ93を緩めるときに、出力軸107が六角穴付ネジ108Aの締まる方向に回転しようとするため、六角穴付ネジ108Aの出力軸107に対する螺合が緩んでしまうことを抑制することが可能となる。
なお、六角穴付ネジ108Aが右ネジとして構成され、六角穴付ネジ93が左ネジとして構成されていてもよい。このように構成しても、六角穴付き108Aが左ネジとして構成され、六角穴付ネジ93が右ネジとして構成された場合と同様の作用効果を奏する。
本実施の形態においては、電動工具として振動工具1、100を例に説明したが、本発明は振動工具以外のモータで駆動される電動工具、例えば、セーバソーやジグソー等の往復動工具にも適用可能である。
1、100…振動工具 2…ハウジング 3…モータ 4…制御回路基板部 5…偏心軸部 6…スイングアーム 7…出力軸 8…接続部 9…先端工具装着部

Claims (12)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容され、回転軸を有する駆動源と、
    前記ハウジングに収容され、前記回転軸に設けられ、前記回転軸の軸線に対して偏心する偏心軸を有する偏心軸部と、
    前記ハウジングに収容され、前記偏心軸に接続され前記偏心軸の偏心回転によって所定方向に延びる揺動軸心を中心に揺動する揺動部と、
    前記ハウジングに支持され、前記揺動部に接続され前記揺動部の揺動によって前記揺動軸心を中心に揺動し、先端工具を着脱可能な出力軸と、
    前記揺動部と前記出力軸とを接続するとともに、前記揺動部に対する前記出力軸の回転を規制する第1接続部材と、を有することを特徴とする電動工具。
  2. 前記第1接続部材は、前記揺動部を前記出力軸に対して前記揺動軸心方向に位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記第1接続部材の軸線は、前記揺動軸心とは異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 前記第1接続部材の少なくとも一部は、棒状に形成され、
    前記揺動部には、前記第1接続部材の延出方向に延びる第1穴が形成され、
    前記出力軸には、前記第1接続部材の延出方向に延び前記第1穴と連通する第2穴が形成され、
    前記第1接続部材の少なくとも一部は、前記第1穴及び前記第2穴に挿通されるとともに前記揺動部及び前記出力軸に固定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動工具。
  5. 前記ハウジングに収容され、少なくとも一部が棒状に形成され、前記揺動部と前記出力軸とを接続する第2接続部材を、さらに備え、
    前記揺動部には、前記第2接続部材の延出方向に延びる第3穴が形成され、
    前記出力軸には、前記第2接続部材の延出方向に延び前記第3穴と連通する第4穴が形成され、
    前記第2接続部材の少なくとも一部は、前記第3穴及び前記第4穴に挿通されるとともに前記揺動部及び前記出力軸に固定されることを特徴とする請求項4に記載の電動工具。
  6. 前記第2接続部材の軸線は、前記揺動軸心とは異なることを特徴とする請求項5に記載の電動工具。
  7. 前記第2接続部材の軸線は、前記揺動軸心と一致することを特徴とする請求項5に記載の電動工具。
  8. 前記第2接続部材は雄ネジであり、前記第4穴は、前記第2接続部材が螺合する雌ネジであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の電動工具。
  9. 前記第1接続部材は、第1ネジであり、
    前記出力軸には、前記第1ネジが螺合する第1ネジ穴が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動工具。
  10. 前記揺動部と前記出力軸とは、前記揺動部と前記出力軸とのいずれか一方をいずれか他方に螺合することによって接続されていることを特徴とする請求項9に記載の電動工具。
  11. 前記出力軸の軸線方向において前記第1ネジ穴とは反対側に位置し、先端工具を前記出力軸に保持可能な装着部を、さらに備え、
    前記装着部は、前記出力軸に形成されたネジ穴部と、前記ネジ穴部に螺合可能な第2ネジとによって構成され、
    前記第1ネジと前記第2ネジのいずれか一方は右ネジであり、いずれか他方は左ネジであることを特徴とする請求項9又は10に記載の電動工具。
  12. 前記ハウジングは、軸受部材を介して前記出力軸を回転可能に支持し、
    前記揺動部は、前記軸受部材と当接可能な当接部を有し、
    前記軸受部材と前記当接部とが当接することにより前記出力軸の軸線方向における前記ハウジングに対する前記揺動部及び前記出力軸の位置が固定されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電動工具。
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