JP5482157B2 - 往復運動工具 - Google Patents
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Description
本発明の往復運動工具をジグソー1Aに適用したものを図1及び図2を用いて説明する。
以下、前後方向とは、切断方向に対して作業者側を後、その反対側を前とし、上下方向とは刃物6の往復運動の方向に対して、往復運動時にベース9に向かって刃物6が向かう方向を下、その反対側を上とする。図1は本発明の往復運動工具を適用したジグソー1Aの一部を破断して示す一部断面図である。電動機2(モータ)と、電動機2を内蔵するハウジング1と、ハウジング1内に内蔵され電動機の回転運動を往復運動に変換する往復運動機構5と、往復運動機構5によって伝達され上下に摺動するプランジャ7と、プランジャの先端に脱着可能で上下方向に往復動し切削材を切断する刃物6とを有する。
ギア14のハウジング前方側には、上下バランスウェイト10を保持するためのウェイトホルダ8がボルト19により固定され、ウェイトホルダ8のハウジング1前方側且つスピンドル15に対してギヤ偏心部14aとは反対の位置にニードルローラ17が圧入されている。ニードルローラ17の外周にはスリーブ11が回転可能に支持されている。
ハウジング1前方側には、プランジャ7がハウジング1の上下方向に往復運動可能に支持されている。プランジャ7にはコの字状断面を有するコネクタ13が固着され、コネクタ13にはスリーブ11が摺動可能に係合している。プランジャ7の下端には刃物である刃物6が着脱自在に装着されており、刃物6はハウジング1の下部に被切断材(不図示)と水平に取り付けられたベース9の開口部9aを貫通してベース9下方へと略垂直に延出している。スピンドル15からニードルローラ17の偏心量がプランジャ7の往復移動量となる。
往復運動変換機構5は、上述のピニオン30、ギア14、ウェイトホルダ8、ニードルローラ17、スリーブ11、コネクタ13よって構成され、後述のように、モータ2の回転運動をプランジャ7及び刃物6の往復運動に変換する。第二の往復運動機構31は、前後駆動部31a とバランスウェイト22で構成され、第三の往復運動機構は、上下駆動部32aと上下バランスウェイト10で構成されている。
また、ギアホルダ16のハウジング1の後方側(図中左側)にはベアリングホルダ21が設けられ、スピンドル15のハウジングの後方側にはスピンドル15の回転運動を往復運動に変換するための第二の往復運動変換機構31の実施例としてレシプロベアリング20が取り付けられている。レシプロベアリング20にはバランスウェイト22が備えられ、ハウジング前後方向に往復運動可能に支持されている。
また、ハウジング1上方にはジグソー1Aを把持するためのハンドル部3が設けられ、ハンドル部3にはスイッチ機構4が設けられている。
(1)mw1×dw1=mp×dp
また、プランジャ7と上下バランスウェイト10は同周期で逆位相の往復運動するが、ジグソー重心1aからプランジャ重心7aの距離lpとジグソー重心1aからバランスウェイト重心10aの距離lw1が異なるため、ハウジング1に次式(2)に示すようなモーメントMが発生する。(図中α及びβの矢印における関連式)
(2)M=(mp×dp×lp)−(mw1×dw1×lw1)
本発明においては、バランスウェイト22はハウジング前後方向に往復運動可能に設けられているが、式(1)を概ね満足し、距離lp>距離lw1であることから、プランジャ7により生じるモーメントを相殺する方向、即ち、プランジャ7がハウジング上方に移動する際にバランスウェイト22がハウジング前方に移動するよう往復運動させる。尚、バランスウェイト22の質量mw2及び移動量dw2は次式(3)を概ね満足するよう設計する。(図中α、β、γの矢印における関連式)
(3)(mp×dp×lp)−(mw1×dw1×lw1)−(mw2×dw2×lw2)=0
これにより、ハウジング1に生じるモーメントを相殺することができ、回転方向の振動を低減することが可能となる。また、距離lw2の調整により移動量dw2及び質量mw2を小さくすることでバランスウェイト22の往復運動による振動は低減可能である。
(4){(mp×dp×lp)−(mw1×dw1×lw1)}−{(mw2×dw2×lw2)−(mw3×dw3×lw3)}=0
以上、本発明により、プランジャ7の往復によるハウジング上下方向の振動を低減するだけでなく、プランジャ7及び上下バランスウェイト10の往復により発生するモーメントによる回転方向の振動も低減することができ、ハウジング1の大幅な低振動化が可能となる。
Claims (5)
- 電動機と、
前記電動機を内蔵するハウジングと、
該ハウジング内に内蔵され、前記電動機の回転運動を往復運動に変換する往復運動機構と、
該往復運動機構によって伝達され上下に摺動するプランジャと、
該プランジャの先端に脱着可能で、上下方向に往復動し切削材を切断する刃物と、
を有する往復運動工具において、
前記プランジャ位置の後方に、前後方向に運動するバランスウェイトと、前記バランスウェイトを前後に動作させる前後駆動部とを有する第二の往復運動機構を備え、
前記第二の往復運動機構は、前記ハウジング内の任意の箇所に設けた回動点を中心として、前記バランスウェイトが、前後の振動を相殺する方向に揺動運動する手段を有することを特徴とする往復運動工具。 - 前記プランジャに対して前後方向にずれて配置されると共に、前記プランジャに対して逆位相で上死点及び下死点間の上下方向に往復動する上下バランスウェイトと、該上下バランスウェイトを上下に動作させる上下駆動部と、を有する第三の往復運動機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の往復運動工具。
- 前記第二の往復運動機構は、前記プランジャが上死点に達した際の前記プランジャの重心位置より後方上側に備えたことを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の往復運動工具。
- 前記第二の往復運動機構は、前記ハウジング内の任意の箇所に、少なくとも1つ以上備えられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の往復運動工具。
- 前記揺動運動する手段は、任意の数の前記バランスウェイトを備えたレシプロベアリングで形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の往復運動工具。
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- 2009-12-04 JP JP2009276729A patent/JP5482157B2/ja not_active Expired - Fee Related
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