JP2013215829A - 鋸刃支持装置及び鋸盤による切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
従来、帯鋸盤や丸鋸盤の鋸刃側面支持体としてのインサートプレートは、丸材、六角材等の被被削材との干渉を避けるため、切断最大幅を過ぎた後も切削部位から離れて設置されている。このため、鋸刃に切曲がりや振動、騒音が起こり、鋸刃寿命が低下していた。
【解決手段】
被被削材の左右に位置する2つのインサートプレートを、被被削材の外形側面にそって移動可能とし、切断最大幅を過ぎた後に接近するように移動させて鋸刃を支持する。そのため、インサートプレートの一側面を被被削材の下側に潜り込むように先細り形状とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋸刃を周回走行又は回転させることにより被削材を切断する帯鋸盤や丸鋸盤等の鋸盤、鋸刃支持装置、鋸刃側面支持体及び鋸盤による切断方法に関する。より詳細には、鋸刃を両側面から支持する鋸刃側面支持体を被削材の外形側面にそって移動させる技術に関する。
従来から、丸材や角材等の被削材を切断するための装置として、鋸刃を周回走行又は回転させることにより被削材を切断する帯鋸盤や丸鋸盤が用いられている。
例えば横型の帯鋸盤においては、本体固定バイスと本体移動バイスとで被削材をクランプ固定し、上下動可能な鋸フレームに設けられた駆動ホイールと従動ホイールとに巻回されたエンドレス状の鋸刃を走行回転させるとともに、前記鋸フレームを下降させて鋸刃で被削材を切断している。走行回転される帯鋸刃は、固定側鋸刃ガイドアームと移動側鋸刃ガイドアームに備えられた鋸刃背部支持体と鋸刃側面支持体とによって支持されている。
一般的に、前記鋸刃背部支持体は、バックアップローラー又はバックアップチップからなり、また鋸刃側面支持体は、鋸刃の胴部を両側面から挟持して支持する固定インサートプレート及び可動インサートプレートから構成され、さらに前記可動インサートプレートを前記固定インサートプレート側へ押圧するためのインサートプレート押圧手段を備えている。
帯鋸盤による最適な切削状態とは、帯鋸刃を背部側と両側面側で支持する左右2つの支持位置を、被削材やバイスと干渉しない範囲で、できるだけ狭くすることである。このようにすれば、切削時における鋸刃の切曲りを抑制し、且つ鋸刃の振動や、これに基づく騒音を低減することができ、鋸刃の寿命及び被削材の切削面精度を向上させ、さらには切削スピードを上げることができる。また、左右2つの鋸刃背面支持体間の距離を短くすると切断時に受ける鋸刃の内部応力を少なくすることができるため、鋸刃の胴部の繰り返し寿命を延ばすことが可能となる。このため、図11に示すように、鋸刃ガイドアーム(鋸刃支持装置)がバイス部材や被削材と干渉しない近傍まで被削材に近づけて固定され、切断加工を行うようになっている。さらには、図12に示すように、鋸刃ガイドアームが切断加工の進行に合わせて被削材の外形側面にそって左右に開くように移動し、鋸刃支持装置が被削材の中心点までの上半分で、常に被削材の近傍位置で鋸刃を支持する方法もある。
一方、丸鋸盤は本体固定バイスと本体移動バイスとで被削材をクランプ固定し、上下動可能な鋸フレームに設けられた丸鋸刃を回転させるとともに、前記鋸フレームを下降させて被削材を切断加工している。この丸鋸盤では、帯鋸盤のよう帯鋸刃の背部側の支持は必要ないが、被削材の両側に備えられた固定側鋸刃ガイドアームと移動側鋸刃ガイドアームに備えられた鋸刃側面支持体によって、鋸刃を両側面から支持している。
この丸鋸刃の鋸刃側面支持体は、切断中に被削材と干渉しないよう丸鋸盤の最大切断幅の被削材の外側位置で丸鋸刃を支持するように、鋸フレームに備えられた鋸刃カバーに固定されている。
特許第2810380号
しかしながら上記各切断装置では、丸材や六角材等の膨らみを有する被削材の切断工程において、鋸刃が当該被削材の中心点を過ぎてから最終切断位置までの間、鋸刃側面支持体が被削材の切断面から左右に離れてしまうため、鋸刃が被削材の中心点を過ぎて最終切断位置に至るまでの間に生じる切曲り、鋸刃の振動、騒音等を減少させることができなかった。
特に帯鋸盤では、鋸刃背部支持体と鋸刃側面支持体とは、同一ホルダー内に取り付けられていたため、この2つの支持体が一緒に動いてしまうことにより、鋸刃背部支持体の位置の制約上から鋸刃側面支持体を被削材にもっと近づけられるスペースがあっても、近づけることができなかった。
また丸鋸盤では、鋸刃側面支持体が最大サイズの被削材外形外側と干渉しないように丸鋸刃を支持する鋸フレーム側の鋸刃カバーベース側と開き側鋸刃カバー側に固定されている。そのため、刃振れ補助としての効果しか期待できず、大径の被削材を切断可能とするには、鋸刃の切曲がりに対する剛性を高めるために丸鋸刃の厚みを厚くするしか方法がなく、大型の駆動装置を必要とするとともに、丸鋸刃による削り代が大きくなり不経済となる等の問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、鋸刃側面支持体を、被削材の外形側面に沿うように移動させることで、切断開始から被削材の中心点を過ぎて最終切断位置に至るまでの間も、常に鋸刃側面支持体によって鋸刃を切断近傍位置で支持することが可能となり、鋸刃の切曲り、振動、騒音等を減少させるとともに、鋸刃の寿命延長、被削材の削り屑量を減少させることが可能な、鋸盤、鋸刃支持装置、鋸刃側面支持体及び鋸盤による切断方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本願の第1の発明に係る鋸刃支持装置は、鋸刃によって被削材を切断する鋸盤において、前記鋸刃を両側面から挟持して支持する一対の鋸刃側面支持体と、前記鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段とを有する、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記鋸刃が前記被削材の最大切断幅を通り過ぎてから切断終了までの間、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記先細り傾斜面は、前記被削材の外形側面の形状に合わせて、側面視において一つの直線、又は複数の直線の.組合せ、又は円弧状である、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃は、周回走行する帯状鋸刃、又は回転板からなる丸鋸刃である、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸盤には、前記被削材の外形形状を検出するセンサーを更に備え、前記センサーによる検出結果に基づいて前記移動手段を制御する、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立した前記移動手段に連結され、前記移動手段は、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して制御される、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートである、ことを特徴とする。
また本願の第2の発明は、被削材を切断する鋸刃を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体であって、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材側となる先端側部分が先細り傾斜面となっている、ことを特徴とする。
本願の第2の発明はさらに、前記先細り傾斜面は、前記被削材の外形側面の形状に合わせて、側面視において一つの直線、又は複数の直線の.組合せ、又は円弧状である、ことを特徴とする。
本願の第2の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートである、ことを特徴とする。
本願の第3の発明は、上記第2の発明である鋸刃側面支持体を用いてなる鋸盤である、ことを特徴とする。
また本願の第4発明は、鋸刃によって被削材を切断する鋸盤による切断方法であって、前記鋸刃を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させる、ことを特徴とする。
本願の第4発明はさらに、前記鋸刃は、回転板からなる鋸刃又は周回走行する帯状鋸刃のいずれかである、ことを特徴とする。
本願の第4発明はさらに、前記鋸盤には、前記被削材の形状を検出するセンサーを更に備え、前記センサーによる検出結果に基づいて前記鋸刃側面支持体の移動を制御する、ことを特徴とする。
本願の第4発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、ことを特徴とする。
本願の第4発明はさらに、左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立して移動可能であり、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して移動制御される、ことを特徴とする。
以上のとおり本願の各発明によれば、鋸盤によって丸材や六角材等のように膨らみを有する被削材を切断する場合であっても、被削材の切断開始位置から切断最終位置に至るまでの間、常に鋸刃側面支持体によって鋸刃を被削材の外形側面にそって支持することができるので、従来技術ではなしえなかった被削材の中心点を過ぎた後から切断最終位置に至る間に生じる鋸刃の切曲り、振動、騒音等を減少させるとともに、鋸刃の寿命延長、被削材の削り屑量を減少させることができる。
本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の正面図である。 本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の側面図である。 本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の平面図である。 本発明の第1実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を示す概略図である。 本発明の第1実施例において、径の違う被削材切断時の鋸刃背部案内体と側面支持体の切断最終段階の移動位置を示す概略図である。 本発明の第1実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を詳細に示す動作図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材が小径である場合の変形例1の説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材が小径である場合の変形例2の説明図であり、鋸刃背部支持体である1個のバックアップローラーを被削材の切削長の中心に合わせたものである。 被削材が小径である場合の変形例3の説明図であり、鋸刃背部支持体がバックアップチップである図である。 バックアップサポートの先端に、被削材の位置検出センサーとしてのローラーを付けた場合の説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 バックアップサポートの先端に、被削材の位置検出センサーとしてのローラーを付け、ガイドアームを側面から移動させる方法を示す説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材の位置検出ローラーの変更例を示す図である。 鋸刃背部支持体であるインサートプレートの様々な変更例を示す説明図である。 本発明の鋸刃支持装置を丸鋸盤に装備した第2実施例の説明図であり、(a)はその鋸刃カバーを180度開閉した平面図であり、(b)はその正面図である。 本発明の第2実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を示す動作図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 従来の鋸刃支持装置を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 従来の別の鋸刃支持装置を関し、(a)は平面図、(b)正面図である。
(第1実施例)
以下、本発明に係る実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜3は、本願発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に適用した第1実施例である。図1は、第1実施例に係る帯鋸盤の正面図、図2は側面図、図3は平面図である。
この帯鋸盤では、被削材31を搬送するための図示しない送材装置と、被削材31を固定する本体バイス装置と、被削材31を切断する切断加工部からなる。送材装置は、回転自在のフリーローラーを多数装備したローラーテーブルと、このローラーテーブル上の被削材を鋸刃位置へ送材するための送材バイス機構から概略構成されている。本体バイス装置は、本体固定バイス1と本体移動バイス2とを備えており、これらで被削材31をクランプ固定する装置である。具体的には、図1中に鎖線で示すように、被削材31の両側方から、本体固定バイス1及び本体移動バイス2とで挟み込んで、被削材31を固定する。
切断加工部は、駆動ホイール38と従動ホイール40とに巻回され、駆動ホイール38の回転により周回走行される帯鋸刃30により被削材31の切断を行う部分である。具体的には、基台であるベースコラム32に対して上下動可能な鋸フレーム33に設けられた駆動ホイール38と従動ホイール40とに巻回されたエンドレス状の鋸刃30が、鋸刃テンションユニット39で張力をかけられ、それを鋸刃駆動モーター兼減速機37で走行回転させるとともに、鋸フレーム33を、鋸フレームガイドレール34にそって、鋸フレーム上下動アクチュエーター36で下降させて、鋸刃30により被削材31を切断する。
そして、この切断加工部には、鋸刃30の胴体部分を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体としてのインサートプレート(駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28)と、前記鋸刃30の背面部分を支持する鋸刃背面支持体としてのバックアップローラー13、26とが備えられている(以下、鋸刃を支持する鋸刃側面支持体と鋸刃背面支持体とを合わせて鋸刃支持装置と呼ぶ)。また当該鋸刃支持装置を備えたガイドアーム3、17とバックアップサポート7、20を被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段であるアクチュエーター6及び19と11及び24を有している。
駆動ホイール38と従動ホイール40に巻回された無端状の鋸刃30は、ひねり起しローラー16、29により被削材31を切削する位置の前後でひねり上げられ、刃先が被削材31の表面に対して垂直に当接するように支持される。前記鋸刃側面支持体は、帯鋸刃の周回方向において、被削材31を挟んで左右側2カ所で帯鋸刃を支持する構造となっている。
図4は、鋸刃30が被削材31を切断する際、鋸刃側面支持体であるインサートプレートが被削材の外形側面にそって移動する様子を示す概略図である。図から分かるように、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28の前記被削材31側となる先端側部分が先細り傾斜面となっているため、前記被削材31の最大幅の内側に位置することが可能となっている。また第5図の2点鎖線は小径の被削材31を切断する場合を示しているが、先端側部分が先細り傾斜面となっていることから、大小あらゆるサイズの被削材31に対しても、鋸刃30の刃先部分を切断開始から切断終了位置までの間、インサートプレート14、15、27、28によって切断位置近傍にて常に安定して支持することができる。
図示されたインサートプレート14、15、27、28の先端形状は、被削材31の形状が円形であるため、側面視において、その半径よりも大きい径の円弧形状を切り取った形状となっているが、当該インサートプレートの先端形状は、被削材31の外形形状に適応させて、側面視において、一つの直線や直線の組合せ等、種々の形状とすることができる。
上記のとおり鋸刃支持装置は、鋸刃30の背部を支持する鋸刃背部支持体と、帯鋸刃の胴部を両側面から支持する鋸刃側面支持体によって構成されているが、具体的には、鋸刃背部支持体は、鋸刃30の上部を、その周回走行に追従して回転しつつ上方から押圧して保持するバックアップローラー13、26からなり、このバックアップローラー13、26を保持するバックアップホルダー12、25を備えている。一方、鋸刃側面支持体は、鋸刃30を両側面から挟持して支持する固定インサートプレート14、15及び移動インサートプレート27、28から構成されている。鋸刃背部支持体は、被削材31から受ける切削反力の背分力をバックアップローラー13、26で受けており、また鋸刃側面支持体は、鋸刃30のひねり起し力と刃先の偏磨耗により切曲がろうとする鋸刃30のひねりモーメントを、固定インサートプレート14、15及び移動インサートプレート27、28で受けている。なお、前記したバックアップローラーに代えて、バックアップチップを用いることもできるが、これらの構成に限定されない。
鋸フレーム33を切断方向に前後移動させるアクチュエーター36は、ガイドアーム3、17とバックアップサポート7、20に備えられた鋸刃支持装置を切断方向(本実施例では、垂直方向下向き)に移動させる装置であり、ガイドアーム3、17のアクチュエーター6、19とバックアップサポート7、20のアクチュエーター10、23は、鋸刃支持装置を、切断方向と直交する方向(本実施例では、帯鋸刃の周回走行方向(水平方向))に移動させる装置である。具体的には、被削材31を挟んで両側に配置された一対の鋸刃支持装置を、相互に近接又は離間させるように移動させる。
より詳細には、帯鋸盤では、被削材31の切断時に鋸刃30が切断方向に下降するとき、駆動側ガイドアーム3に取り付けられた駆動側インサートプレート14、15と、従動側ガイドアーム17に取り付けられた従動側インサートプレート27、28とを被削材31の外形形状(予め入力された外形形状データ、又はセンサーにより検出された側面形状)にそって、駆動側ガイドアーム3、従動側ガイドアーム17を、それぞれのアクチュエーター6と19により鋸刃アームガイドレール4にそって移動させる構造となっている。
鋸刃に対して上方向に作用する切削背分力を受ける駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26とは、鋸刃30が受ける背分力による鋸背の撓みを支持できるようにバックアップホルダー12、25で支えられ、このバックアップホルダーがそれぞれ駆動側、従動側のバックアップサポート7、20に取り付けられている。
鋸刃30が被削材31の切断加工を行うとき、駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26とを、被削材31の外形形状(予め入力された外形形状データ、又はセンサーにより検出された側面形状)にそって、被削材31の外形側面の近傍まで移動するように駆動側バックアップサポート7と従動側バックアップサポート20がそれぞれのアクチュエーター10と23でバックアップサポートガイドレール8と21にそって移動する構造となっている。
以上の構成を有する帯鋸盤を用いた本第1実施例により被削材31を切断する動作について、図4〜6を用いて詳細に説明する。
図4中、鎖線で示すように、被削材31の上方において、鋸刃30の刃先が被削材31に接触する切断開始位置では、駆動側インサートプレート14、15と、従動側インサートプレート27、28との間隔は、最も狭い間隔になっている。その後、次第に鋸刃を切断方向に移動させると、前記駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28は、被削材31の外形側面に沿うように離間する方向に移動する。同時に、駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26も、鋸刃30の背面を被削材31の外形側面にそって支持しながら切り進む。
その後、鋸刃30が被削材31の切断中心を超えて下半分を切断する段階になると、被削材30の外形側面にそって、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28との間隔が接近するように移動する。インサートプレート14、15、27、28の先端形状は、矩形状から円弧形状を切り取った形状となっており、その円弧部分は先細り傾斜面となっていることから、先端側が被削材31の下側に潜り込むことができ、鋸刃30を切削最終点まで、インサートプレート14、15、27、28による最適な間隔で支持することができる。
上記した本実施例によれば、鋸刃30が被削材31の中心点を通過しても、被削材の外形側面にそって、左右2つのインサートプレートを被削材31の下に潜り込ませることで支持間隔を狭くでき、鋸刃30を強固に支持することができる。
次いで、第1実施例の変形例について説明する。なお、本変形例において、上述した第1実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
図7〜9に変形例1〜3を示す。図7は、被削材31の高さが、鋸刃30の幅よりも小さい場合の例であり、(a)はその平面図で(b)は正面図である。本変形例1は、一つの鋸刃背部支持体であるバックアップローラー13を被削材31の中心位置で左右位置を固定し(左右移動せず、上下動のみ)、鋸刃側面支持体である駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28のみが左右に移動できる駆動機構を有する。
本変形例1では、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28が鋸刃30の背面を支持するバックアップローラー13とは独立して左右方向に動き、最適位置で鋸刃30を支持する。
また、上述したような小径材の被削材31切断向けの応用例として、図8に変形例2を示す。この変形例2では、バックアップローラー13を1個のローラーで構成し、被削材31の中心位置に置くことで、帯鋸刃に作用する背分力をシャフトの軸で受け、超硬丸鋸盤と同じ支持方式をとることができる。これにより、超硬丸鋸盤で十分達成されない小径材の被削材31切断を円滑に行え、超硬丸鋸以上に切断性能を向上させることができる。
また図9に、更なる変形例3を示す。本変形例では、鋸刃背部支持体として上述したバックアップローラーに代えてバックアップチップ45を用いた例である。こうしたバックアップチップ45によっても、帯鋸刃30からの大きな背分力を受けることができる。
図10〜11に、更にまた別の変形例4、5を示す。なお、本変形例4、5において、上述した第1実施例及びその変形例1〜3と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
図10は、変形例4における鋸刃30が被削材31を切断する工程において、鋸刃30の鋸刃支持装置の動作を示す説明図であり、(a)は、その平面図、及び(b)は、被削材切断工程の動作を時系列に示した正面図である。
本変形例4では、ガイドアーム3、17はL字形状であり、それに装着されたインサートプレートが大径の被削材31の中心を通り越して切り進んだときに被削材31の下側に、より深くもぐれるように被削材側に突き出ている。さらに被削材31の外形形状を検出するセンサーが備えられ、当該センサーによる検出結果に従って、インサートプレートを移動させている。本変形例4では、第1実施例で示したアクチュエーター6、19、10、23において、バックアップサポート7、20の先端に、センサーとしての駆動側被削材検出ローラー43及び従動側被削材検出ローラー44を追加し、被削材31に密着した形で正確にその外形形状を検出するようにしてある。
図11は、さらなる変形例5として、鋸刃30が被削材31を切断する工程において、鋸刃30の鋸刃支持装置の動作を示す説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)は、被削材の切断工程の動作を示した正面図である。
本変形例5では、鋸フレーム33にガイドブロック9、22で装着されたバックアップサポート7、20が鋸フレーム33に対してアクチュエーター10、23によって被削材31の切断方向と直交する方向に移動する構成としている。またバックアップサポート7、20にガイドブロック5、30を介して装着されたガイドアーム3、17はアクチュエーター6、19によって被削材31の切断方向と直交する方向に移動する構成としている。これによりインサートプレート14、15と27、28及びバックアップローラー13、26は被削材31切断時に鋸刃30が被削材31の中心を通り越して切り進んだ後であっても、被削材31の外形側面にそって切削部位の近傍に位置させることができる。また変形例4と同様に、被削材31の外形形状を検出するセンサーが備えられ、当該センサーによる検出結果に従って、鋸刃支持装置であるインサートプレート14、15、27、28及びバックアップローラー13、26を正確に移動させることができる。
図12は、本実施形態に係る、被削材検出ローラー43、44の構成例及び動作例を示す説明図である。図12に示すように、被削材側となる先端側に、被削材31に向けて突設されたヒンジロッド49が設けられており、このヒンジロッド49の被削材側の先端側において、ローラーブロック48が回転自在となるように連結する1個のピン54が取り付けられている。このピン54により、先端側が被削材検出ローラー43より引っ込んだ位置となるように、ローラーブロック48を取り付ける。これによりローラーブロック48は、被削材検出ローラー43の後方において、上下1対の圧縮バネ50と、ローラーブロック48を回転自在とする1個のピン54で連結され、被削材31と反対方向に圧縮バネ51で引っ張られているヒンジロッド49によって浮き状態で支えられている。
被削材31の切断時において、鋸刃30が降下されることで被削材検出ローラー43が被削材31に接触し、この被削材検出ローラー43の位置の変位をセンサーボディー47側に取り付けられたセンサー52で検出し、常に被削材31の外形側面にそって鋸刃支持装置であるインサートプレート及びバックアップローラーが常に被削材の近傍位置となるように制御することができる。
なお本変形例では、被削材31の外形形状を検出するセンサーとして、接触型の検出ローラーを例示しているが、赤外線等のよる非接触型センサーなど、あらゆる形式のセンサーを利用することができる。
また本発明に係る鋸刃側面支持体としてのインサートプレート14、15、27、28の構造の具体例として、図13のa)〜e)にその詳細を示す。インサートプレート14、15、27、28は、その形状や構造を被削材31の形状や材質等の特性に応じて種々のものに交換することができる。
例えば、同図b)に示した超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートは、被削材に向けて先端下部が台形状に先細りとなった形状としている。同図c)に示したインサートプレートは、ベース板にハッチングで示す円形状の超硬合金又はセラミックを貼り付けている。同図d)に示したインサートプレートは、台形状のベース板にハッチングで示す円形状の超硬合金又はセラミックを貼り付けている。同図d)に示したインサートプレートは、台形状のベース板において、ハッチングで示すようにその先端部分に三角形状の超硬合金又はセラミックを貼り付け、後端部分に矩形状の超硬又はセラミックを貼り付けている。さらに、同図e)に示したインサートプレートは、台形状のベース板において、ハッチングで示すようにその先端部分に三角形状の超硬合金又はセラミックを貼り付け、後端部分にも同形状の矩形状超硬合金又はセラミックを、その方向を変えて貼り付けている。このような各種のインサートプレートを用意することで、使用する鋸刃及び被削材31の形状や材質等の特性に応じて種々のものを選択的に使用することができる。
(第2実施例)
本発明に係る鋸刃案内装置を丸鋸盤に適用した第2実施例について、図14、15を参照して詳細に説明する。図14(a)は、本第2実施例に係る丸鋸盤の鋸フレーム部の鋸刃カバーを180°開いた平面図であり、(b)はその正面図である。
この丸鋸盤では、被削材31を搬送するための図示しない送材装置と、被削材31を固定する本体バイス装置と、被削材31を切断する切断加工部からなる。送材装置は、回転自在のフリーローラーを多数装備したローラーテーブルと、このローラーテーブル上の被削材31を鋸刃位置へと送材するための送材バイス機構から構成されている。本体バイス装置は、本体固定バイス1と本体移動バイス2からなり、被削材31をクランプ固定する装置である。具体的には、図14(b)中に鎖線で示すように、被削材31を本体固定バイス1及び本体移動バイス2で挟み込んで固定する。
被削材31の切断は、鋸フレーム33の鋸フレーム側フランジ70に、鋸刃固定フランジ65及び鋸刃固定フランジボルト66によって取り付けられた丸鋸刃30の回転により行う。具体的には、図示しない基台であるベースコラムに対して上下動可能な鋸フレーム33に設けられた丸鋸刃30が、図示しない鋸刃駆動モーター兼減速機で回転させるとともに、鋸フレーム33を、鋸フレームのガイドレール又はヒンジにそって、鋸フレーム前後動アクチュエーターで下降させて、鋸刃30により被削材31を切断するようになっている。
鋸刃30の刃先部分は、鋸刃30の両側面を挟持する鋸刃側面支持体としてのインサートプレート(駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28)が備えられており、当該インサートプレートを備えたガイドアーム3、17と3A、17Aを被削材の切断方向と直交する方向に移動させるアクチュエーター6及び19を有している。
前記ガイドアームはガイドレール4にガイドブロック18、59及び5、18を介して装着されている。ガイドレール4は鋸刃カバー55、56に固定されており、また鋸刃カバー55は、鋸フレーム33に固定されている鋸刃カバーベース56とそれにヒンジピン67でつながれている開き側鋸刃カバー55とで構成される。なお、鋸刃カバー55には、鋸刃カバー開閉取手69が取付けられている。この鋸刃カバー55、56は丸鋸刃30の交換や点検時に開かれるが、被削材31の切断時には鋸刃カバー55と56はインサートプレート14、15と27、28が丸鋸刃30を挟むように鋸刃カバー固定ボルト68で閉じられる。
駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28は、鋸刃30の刃先部分を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体であり、丸鋸刃30の刃先部分が切断中の切削負荷によって曲がるのを防止し、被削材に対して常に垂直に当接するように保持するものである。
駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28の形状及び構造は、前述した第1実施例及びその変形例と同様に、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている。切断時には、前記した第1実施例及びその変形例と同様に、鋸フレームと一緒に切断方向に降下しつつ、被削材の外形側面にそって、切断方向と直角する方向に移動する。
駆動側インサートプレート14、15はガイドアーム3、3A、移動側インサートプレートはガイドアーム17、17Aにそれぞれ固定されている。鋸刃カバー55を開いたとき、ガイドアーム3、17はアクチュエーター6、19によってエンドストッパーピン61に当たるところまで戻され、ガイドアーム3A、17Aは原点復帰バネ63によりエンドストッパーピン62の原点まで戻される。この原点復帰バネ63は、バネ固定ボルト64により、鋸刃カバーベース56とガイドアーム3A、17Aに連結され、ガイドアーム3A、17Aを、鋸刃30の接線方向上方へ向けて付勢する弾性部材である。鋸刃カバー55を閉めたとき、ガイドアーム3と3A及び17と17Aはコーン状の連結ピン59及び60でそれぞれ連結される。
また図14に示すガイドアーム3、3A及び17、17Aはそれ自身に丸ラックのギアの一部が切ってあり、アクチュエーター6、19側に取り付けられたピニオン57、58を回すことでガイドレール4にそって切断方向に対して垂直の動きをさせる。または直動シリンダーアクチュエーターでガイドアーム3、3Aと17、17Aを動かすこともできる。
以上の構成を有する本発明の第2実施例の丸鋸盤を用いて被削材31を切断する動作について、図15を用いて説明する。上記した連結構造により、インサートプレート14、15、27、28は鋸刃の切断部分の左右に位置しており、図15(b)−1から(b)−3に示すように、被削材31の切断時に鋸フレーム33と一緒に切断方向に動くと同時に鋸刃30を挟んで切断方向と直交する方向に、かつ被削材31の外形側面にそってアクチュエーター6、19がインサートプレート14、15及び27、28を離間させたり、接近させたりするように移動させる。(b)−3に示すように、インサートプレートの先端側は先細り形状になっているため、被削材31の下側にもぐり込めるようになっている。なお被削財の形状や鋸フレームの切断方式によっては、アクチュエーター6、19を別々に制御し、インサートプレートも別々に移動して被削材31の外形側面にそれぞれそって移動するようにしてもよい。
また、具体的に図示はしないが、本第2実施例においても、第1実施例及びその変形例と同様に、センサーによって被削材31の外形形状を検出し、この検出結果に基づいてインサートプレートの移動を制御しても良い。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内で種々変更可能である。
1 本体固定バイス
2 本体移動バイス
3 駆動側ガイドアーム
3A 駆動側補助ガイドアーム
4 ガイドアームレール
5 駆動側ガイドアームブロック
6 駆動側ガイドアームアクチュエーター
7 駆動側バックアップサポート
8 駆動側バックアップサポートガイドレール
9 駆動側バックアップサポートブロック
10 駆動側バックアップサポートアクチュエーター
11 駆動側バックアップサポートラック&ピニオン
12 駆動側バックアップホルダー
13 駆動側バックアップローラー
14 駆動側固定インサートプレート
15 駆動側可動インサートプレート
16 ひねり起しローラー
17 従動側ガイドアーム
17A 従動側補助ガイドアーム
18 従動側ガイドアームブロック
19 従動側ガイドアームアクチュエーター
20 従動側バックアップサポート
21 従動側バックアップサポートガイドレール
22 従動側バックアップサポートブロック
23 従動側バックアップサポートアクチュエーター
24 従動側バックアップサポートラック&ピニオン
25 従動側バックアップホルダー
26 従動側バックアップローラー
27 従動側固定インサートプレート
28 従動側可動インサートプレート
29 ひねり起し防振ローラー
30 鋸刃
31 被削材
32 ベースコラム
33 鋸フレーム
34 鋸フレームガイドレール
35 鋸フレームブロック
36 鋸フレーム上下動アクチュエーター
37 鋸刃駆動モーター兼減速機
38 駆動ホイール
39 鋸刃テンションユニット
40 従動ホイール
41 本体移動バイス用シリンダー
42 製品受台
43 駆動側被削材検出ローラー
44 従動側被削材検出ローラー
45 バックアップチップ
46 緩衝材
47 センサーボディー
48 ローラーブロック
49 ヒンジロッド
50 圧縮バネ
51 ロッド側圧縮バネ
52 センサー
53 穴明きプラグ
54 ピン
55 開き側鋸刃カバー
56 鋸刃カバーベース
57 駆動側ガイドアームラック&ピニオン
58 従動側ガイドアームラック&ピニオン
59 駆動側ガイドアーム連結コーンピン
60 従動側ガイドアーム連結コーンピン
61 ガイドアームエンドストッパーピン
62 補助ガイドアームエンドストッパーピン
63 補助ガイドアーム原点復帰バネ
64 バネ固定ボルト
65 鋸刃固定フランジ
66 鋸刃固定フランジボルト
67 鋸刃カバーヒンジピン
68 鋸刃カバー固定ボルト
69 鋸刃カバー開閉取手
70 鋸フレーム側フランジ
本発明は、鋸刃を周回走行又は回転させることにより被削材を切断する帯鋸盤や丸鋸盤等の鋸盤、鋸刃支持装置、鋸刃側面支持体及び鋸盤による切断方法に関する。より詳細には、鋸刃を両側面から支持する鋸刃側面支持体を被削材の外形側面にそって移動させる技術に関する。
従来から、丸材や角材等の被削材を切断するための装置として、鋸刃を周回走行又は回転させることにより被削材を切断する帯鋸盤や丸鋸盤が用いられている。
例えば横型の帯鋸盤においては、本体固定バイスと本体移動バイスとで被削材をクランプ固定し、上下動可能な鋸フレームに設けられた駆動ホイールと従動ホイールとに巻回されたエンドレス状の鋸刃を走行回転させるとともに、前記鋸フレームを下降させて鋸刃で被削材を切断している。走行回転される帯鋸刃は、固定側鋸刃ガイドアームと移動側鋸刃ガイドアームに備えられた鋸刃背部支持体と鋸刃側面支持体とによって支持されている。
一般的に、前記鋸刃背部支持体は、バックアップローラー又はバックアップチップからなり、また鋸刃側面支持体は、鋸刃の胴部を両側面から挟持して支持する固定インサートプレート及び可動インサートプレートから構成され、さらに前記可動インサートプレートを前記固定インサートプレート側へ押圧するためのインサートプレート押圧手段を備えている。
帯鋸盤による最適な切削状態とは、帯鋸刃を背部側と両側面側で支持する左右2つの支持位置を、被削材やバイスと干渉しない範囲で、できるだけ狭くすることである。このようにすれば、切削時における鋸刃の切曲りを抑制し、且つ鋸刃の振動や、これに基づく騒音を低減することができ、鋸刃の寿命及び被削材の切削面精度を向上させ、さらには切削スピードを上げることができる。また、左右2つの鋸刃背面支持体間の距離を短くすると切断時に受ける鋸刃の内部応力を少なくすることができるため、鋸刃の胴部の繰り返し寿命を延ばすことが可能となる。このため、図11に示すように、鋸刃ガイドアーム(鋸刃支持装置)がバイス部材や被削材と干渉しない近傍まで被削材に近づけて固定され、切断加工を行うようになっている。さらには、図12に示すように、鋸刃ガイドアームが切断加工の進行に合わせて被削材の外形側面にそって左右に開くように移動し、鋸刃支持装置が被削材の中心点までの上半分で、常に被削材の近傍位置で鋸刃を支持する方法もある。また、特開2002−192420号公報に開示されているように、凹面を有する鋸ガイドの先端を被削材の下側に潜り込ませる形状としたものもある。
一方、丸鋸盤は本体固定バイスと本体移動バイスとで被削材をクランプ固定し、上下動可能な鋸フレームに設けられた丸鋸刃を回転させるとともに、前記鋸フレームを下降させて被削材を切断加工している。この丸鋸盤では、帯鋸盤のよう帯鋸刃の背部側の支持は必要ないが、被削材の両側に備えられた固定側鋸刃ガイドアームと移動側鋸刃ガイドアームに備えられた鋸刃側面支持体によって、鋸刃を両側面から支持している。
この丸鋸刃の鋸刃側面支持体は、切断中に被削材と干渉しないよう丸鋸盤の最大切断幅の被削材の外側位置で丸鋸刃を支持するように、鋸フレームに備えられた鋸刃カバーに固定されている。
特許第2810380号 特開2002−192420号公報
しかしながら上記各切断装置では、丸材や六角材等の膨らみを有する被削材の切断工程において、鋸刃が当該被削材の中心点を過ぎてから最終切断位置までの間、鋸刃側面支持体が被削材の切断面から左右に離れてしまうため、鋸刃が被削材の中心点を過ぎて最終切断位置に至るまでの間に生じる切曲り、鋸刃の振動、騒音等を減少させることができなかった。
特に帯鋸盤では、鋸刃背部支持体と鋸刃側面支持体とは、同一ホルダー内に取り付けられていたため、この2つの支持体が一緒に動いてしまうことにより、鋸刃背部支持体の位置の制約上から鋸刃側面支持体を被削材にもっと近づけられるスペースがあっても、近づけることができなかった。
また丸鋸盤では、鋸刃側面支持体が最大サイズの被削材外形外側と干渉しないように丸鋸刃を支持する鋸フレーム側の鋸刃カバーベース側と開き側鋸刃カバー側に固定されている。そのため、刃振れ補助としての効果しか期待できず、大径の被削材を切断可能とするには、鋸刃の切曲がりに対する剛性を高めるために丸鋸刃の厚みを厚くするしか方法がなく、大型の駆動装置を必要とするとともに、丸鋸刃による削り代が大きくなり不経済となる等の問題があった。また、特開2002−192420号公報に開示された技術では、鋸刃側面支持体が鋸ガイドと一体化されているため、実際の切断作業に適用する場合、被削材をクランプ固定するバイス間隔を大きく取る必要があり、数センチ単位の切り出しに適応できない。また、バイス間の距離を検出することで被削材の外形を検出するようにしているが、この検出値は外形寸法であり、外形形状を把握することはできなかった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、鋸刃側面支持体を、被削材の外形側面に沿うように移動させることで、切断開始から被削材の中心点を過ぎて最終切断位置に至るまでの間も、常に鋸刃側面支持体によって鋸刃を切断近傍位置で支持することが可能となり、鋸刃の切曲り、振動、騒音等を減少させるとともに、鋸刃の寿命延長、被削材の削り屑量を減少させることが可能な、鋸盤、鋸刃支持装置、鋸刃側面支持体及び鋸盤による切断方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本願の第1の発明に係る鋸刃支持装置は、鋸刃によって被削材を切断する鋸盤において、前記鋸刃を両側面から挟持して支持する一対の鋸刃側面支持体と、前記鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段とを有し、前記鋸刃側面支持体は、ガイドアームの先端部に前記被削材方向に突出するように支持され、前記鋸盤には、前記被削材の外形形状を検出するセンサーを備え、前記センサーによる検出結果に基づいて前記移動手段を制御する、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記鋸刃が前記被削材の最大切断幅を通り過ぎてから切断終了までの間、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記先細り傾斜面は、前記被削材の外形側面の形状に合わせて、側面視において一つの直線、又は複数の直線の.組合せ、又は円弧状である、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃は、周回走行する帯状鋸刃、又は回転板からなる丸鋸刃である、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立した前記移動手段に連結され、前記移動手段は、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して制御される、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートである、ことを特徴とする。
また本願の第2発明は、鋸刃によって被削材を切断する鋸盤による切断方法であって、前記鋸刃を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させるとともに、前記鋸刃側面支持体は、ガイドアームの先端部に前記被削材方向に突出するよう支持され、前記鋸盤には、前記被削材の外形形状を検出するセンサーを備え、前記センサーによる検出結果に基づいて前記移動手段を制御する、ことを特徴とする。
本願の第2発明はさらに、前記鋸刃は、回転板からなる鋸刃又は周回走行する帯状鋸刃のいずれかである、ことを特徴とする。
本願の第2発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、ことを特徴とする。
本願の第2発明はさらに、左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立して移動可能であり、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して移動制御される、ことを特徴とする。
以上のとおり本願の各発明によれば、鋸盤によって丸材や六角材等のように膨らみを有する被削材を切断する場合であっても、被削材の切断開始位置から切断最終位置に至るまでの間、常に鋸刃側面支持体によって鋸刃を被削材の外形側面にそって支持することができるので、従来技術ではなしえなかった被削材の中心点を過ぎた後から切断最終位置に至る間に生じる鋸刃の切曲り、振動、騒音等を減少させるとともに、鋸刃の寿命延長、被削材の削り屑量を減少させることができる。
本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の正面図である。 本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の側面図である。 本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の平面図である。 本発明の第1実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を示す概略図である。 本発明の第1実施例において、径の違う被削材切断時の鋸刃背部案内体と側面支持体の切断最終段階の移動位置を示す概略図である。 本発明の第1実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を詳細に示す動作図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材が小径である場合の変形例1の説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材が小径である場合の変形例2の説明図であり、鋸刃背部支持体である1個のバックアップローラーを被削材の切削長の中心に合わせたものである。 被削材が小径である場合の変形例3の説明図であり、鋸刃背部支持体がバックアップチップである図である。 バックアップサポートの先端に、被削材の位置検出センサーとしてのローラーを付けた場合の説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 バックアップサポートの先端に、被削材の位置検出センサーとしてのローラーを付け、ガイドアームを側面から移動させる方法を示す説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材の位置検出ローラーの変更例を示す図である。 鋸刃背部支持体であるインサートプレートの様々な変更例を示す説明図である。 本発明の鋸刃支持装置を丸鋸盤に装備した第2実施例の説明図であり、(a)はその鋸刃カバーを180度開閉した平面図であり、(b)はその正面図である。 本発明の第2実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を示す動作図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 従来の鋸刃支持装置を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 従来の別の鋸刃支持装置を関し、(a)は平面図、(b)正面図である。
(第1実施例)
以下、本発明に係る実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜3は、本願発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に適用した第1実施例である。図1は、第1実施例に係る帯鋸盤の正面図、図2は側面図、図3は平面図である。
この帯鋸盤では、被削材31を搬送するための図示しない送材装置と、被削材31を固定する本体バイス装置と、被削材31を切断する切断加工部からなる。送材装置は、回転自在のフリーローラーを多数装備したローラーテーブルと、このローラーテーブル上の被削材を鋸刃位置へ送材するための送材バイス機構から概略構成されている。本体バイス装置は、本体固定バイス1と本体移動バイス2とを備えており、これらで被削材31をクランプ固定する装置である。具体的には、図1中に鎖線で示すように、被削材31の両側方から、本体固定バイス1及び本体移動バイス2とで挟み込んで、被削材31を固定する。
切断加工部は、駆動ホイール38と従動ホイール40とに巻回され、駆動ホイール38の回転により周回走行される帯鋸刃30により被削材31の切断を行う部分である。具体的には、基台であるベースコラム32に対して上下動可能な鋸フレーム33に設けられた駆動ホイール38と従動ホイール40とに巻回されたエンドレス状の鋸刃30が、鋸刃テンションユニット39で張力をかけられ、それを鋸刃駆動モーター兼減速機37で走行回転させるとともに、鋸フレーム33を、鋸フレームガイドレール34にそって、鋸フレーム上下動アクチュエーター36で下降させて、鋸刃30により被削材31を切断する。
そして、この切断加工部には、鋸刃30の胴体部分を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体としてのインサートプレート(駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28)と、前記鋸刃30の背面部分を支持する鋸刃背面支持体としてのバックアップローラー13、26とが備えられている(以下、鋸刃を支持する鋸刃側面支持体と鋸刃背面支持体とを合わせて鋸刃支持装置と呼ぶ)。また当該鋸刃支持装置を備えたガイドアーム3、17とバックアップサポート7、20を被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段であるアクチュエーター6及び19と11及び24を有している。
駆動ホイール38と従動ホイール40に巻回された無端状の鋸刃30は、ひねり起しローラー16、29により被削材31を切削する位置の前後でひねり上げられ、刃先が被削材31の表面に対して垂直に当接するように支持される。前記鋸刃側面支持体は、帯鋸刃の周回方向において、被削材31を挟んで左右側2カ所で帯鋸刃を支持する構造となっている。
図4は、鋸刃30が被削材31を切断する際、鋸刃側面支持体であるインサートプレートが被削材の外形側面にそって移動する様子を示す概略図である。図から分かるように、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28の前記被削材31側となる先端側部分が先細り傾斜面となっているため、前記被削材31の最大幅の内側に位置することが可能となっている。また第5図の2点鎖線は小径の被削材31を切断する場合を示しているが、先端側部分が先細り傾斜面となっていることから、大小あらゆるサイズの被削材31に対しても、鋸刃30の刃先部分を切断開始から切断終了位置までの間、インサートプレート14、15、27、28によって切断位置近傍にて常に安定して支持することができる。
図示されたインサートプレート14、15、27、28の先端形状は、被削材31の形状が円形であるため、側面視において、その半径よりも大きい径の円弧形状を切り取った形状となっているが、当該インサートプレートの先端形状は、被削材31の外形形状に適応させて、側面視において、一つの直線や直線の組合せ等、種々の形状とすることができる。
上記のとおり鋸刃支持装置は、鋸刃30の背部を支持する鋸刃背部支持体と、帯鋸刃の胴部を両側面から支持する鋸刃側面支持体によって構成されているが、具体的には、鋸刃背部支持体は、鋸刃30の上部を、その周回走行に追従して回転しつつ上方から押圧して保持するバックアップローラー13、26からなり、このバックアップローラー13、26を保持するバックアップホルダー12、25を備えている。一方、鋸刃側面支持体は、鋸刃30を両側面から挟持して支持する固定インサートプレート14、15及び移動インサートプレート27、28から構成されている。鋸刃背部支持体は、被削材31から受ける切削反力の背分力をバックアップローラー13、26で受けており、また鋸刃側面支持体は、鋸刃30のひねり起し力と刃先の偏磨耗により切曲がろうとする鋸刃30のひねりモーメントを、固定インサートプレート14、15及び移動インサートプレート27、28で受けている。なお、前記したバックアップローラーに代えて、バックアップチップを用いることもできるが、これらの構成に限定されない。
鋸フレーム33を切断方向に前後移動させるアクチュエーター36は、ガイドアーム3、17とバックアップサポート7、20に備えられた鋸刃支持装置を切断方向(本実施例では、垂直方向下向き)に移動させる装置であり、ガイドアーム3、17のアクチュエーター6、19とバックアップサポート7、20のアクチュエーター10、23は、鋸刃支持装置を、切断方向と直交する方向(本実施例では、帯鋸刃の周回走行方向(水平方向))に移動させる装置である。具体的には、被削材31を挟んで両側に配置された一対の鋸刃支持装置を、相互に近接又は離間させるように移動させる。
より詳細には、帯鋸盤では、被削材31の切断時に鋸刃30が切断方向に下降するとき、駆動側ガイドアーム3に取り付けられた駆動側インサートプレート14、15と、従動側ガイドアーム17に取り付けられた従動側インサートプレート27、28とを被削材31の外形形状(予め入力された外形形状データ、又はセンサーにより検出された側面形状)にそって、駆動側ガイドアーム3、従動側ガイドアーム17を、それぞれのアクチュエーター6と19により鋸刃アームガイドレール4にそって移動させる構造となっている。
鋸刃に対して上方向に作用する切削背分力を受ける駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26とは、鋸刃30が受ける背分力による鋸背の撓みを支持できるようにバックアップホルダー12、25で支えられ、このバックアップホルダーがそれぞれ駆動側、従動側のバックアップサポート7、20に取り付けられている。
鋸刃30が被削材31の切断加工を行うとき、駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26とを、被削材31の外形形状(予め入力された外形形状データ、又はセンサーにより検出された側面形状)にそって、被削材31の外形側面の近傍まで移動するように駆動側バックアップサポート7と従動側バックアップサポート20がそれぞれのアクチュエーター10と23でバックアップサポートガイドレール8と21にそって移動する構造となっている。
以上の構成を有する帯鋸盤を用いた本第1実施例により被削材31を切断する動作について、図4〜6を用いて詳細に説明する。
図4中、鎖線で示すように、被削材31の上方において、鋸刃30の刃先が被削材31に接触する切断開始位置では、駆動側インサートプレート14、15と、従動側インサートプレート27、28との間隔は、最も狭い間隔になっている。その後、次第に鋸刃を切断方向に移動させると、前記駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28は、被削材31の外形側面に沿うように離間する方向に移動する。同時に、駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26も、鋸刃30の背面を被削材31の外形側面にそって支持しながら切り進む。
その後、鋸刃30が被削材31の切断中心を超えて下半分を切断する段階になると、被削材30の外形側面にそって、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28との間隔が接近するように移動する。インサートプレート14、15、27、28の先端形状は、矩形状から円弧形状を切り取った形状となっており、その円弧部分は先細り傾斜面となっていることから、先端側が被削材31の下側に潜り込むことができ、鋸刃30を切削最終点まで、インサートプレート14、15、27、28による最適な間隔で支持することができる。
上記した本実施例によれば、鋸刃30が被削材31の中心点を通過しても、被削材の外形側面にそって、左右2つのインサートプレートを被削材31の下に潜り込ませることで支持間隔を狭くでき、鋸刃30を強固に支持することができる。
次いで、第1実施例の変形例について説明する。なお、本変形例において、上述した第1実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
図7〜9に変形例1〜3を示す。図7は、被削材31の高さが、鋸刃30の幅よりも小さい場合の例であり、(a)はその平面図で(b)は正面図である。本変形例1は、一つの鋸刃背部支持体であるバックアップローラー13を被削材31の中心位置で左右位置を固定し(左右移動せず、上下動のみ)、鋸刃側面支持体である駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28のみが左右に移動できる駆動機構を有する。
本変形例1では、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28が鋸刃30の背面を支持するバックアップローラー13とは独立して左右方向に動き、最適位置で鋸刃30を支持する。
また、上述したような小径材の被削材31切断向けの応用例として、図8に変形例2を示す。この変形例2では、バックアップローラー13を1個のローラーで構成し、被削材31の中心位置に置くことで、帯鋸刃に作用する背分力をシャフトの軸で受け、超硬丸鋸盤と同じ支持方式をとることができる。これにより、超硬丸鋸盤で十分達成されない小径材の被削材31切断を円滑に行え、超硬丸鋸以上に切断性能を向上させることができる。
また図9に、更なる変形例3を示す。本変形例では、鋸刃背部支持体として上述したバックアップローラーに代えてバックアップチップ45を用いた例である。こうしたバックアップチップ45によっても、帯鋸刃30からの大きな背分力を受けることができる。
図10〜11に、更にまた別の変形例4、5を示す。なお、本変形例4、5において、上述した第1実施例及びその変形例1〜3と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
図10は、変形例4における鋸刃30が被削材31を切断する工程において、鋸刃30の鋸刃支持装置の動作を示す説明図であり、(a)は、その平面図、及び(b)は、被削材切断工程の動作を時系列に示した正面図である。
本変形例4では、ガイドアーム3、17はL字形状であり、それに装着されたインサートプレートが大径の被削材31の中心を通り越して切り進んだときに被削材31の下側に、より深くもぐれるように被削材側に突き出ている。さらに被削材31の外形形状を検出するセンサーが備えられ、当該センサーによる検出結果に従って、インサートプレートを移動させている。本変形例4では、第1実施例で示したアクチュエーター6、19、10、23において、バックアップサポート7、20の先端に、センサーとしての駆動側被削材検出ローラー43及び従動側被削材検出ローラー44を追加し、被削材31に密着した形で正確にその外形形状を検出するようにしてある。
図11は、さらなる変形例5として、鋸刃30が被削材31を切断する工程において、鋸刃30の鋸刃支持装置の動作を示す説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)は、被削材の切断工程の動作を示した正面図である。
本変形例5では、鋸フレーム33にガイドブロック9、22で装着されたバックアップサポート7、20が鋸フレーム33に対してアクチュエーター10、23によって被削材31の切断方向と直交する方向に移動する構成としている。またバックアップサポート7、20にガイドブロック5、30を介して装着されたガイドアーム3、17はアクチュエーター6、19によって被削材31の切断方向と直交する方向に移動する構成としている。これによりインサートプレート14、15と27、28及びバックアップローラー13、26は被削材31切断時に鋸刃30が被削材31の中心を通り越して切り進んだ後であっても、被削材31の外形側面にそって切削部位の近傍に位置させることができる。また変形例4と同様に、被削材31の外形形状を検出するセンサーが備えられ、当該センサーによる検出結果に従って、鋸刃支持装置であるインサートプレート14、15、27、28及びバックアップローラー13、26を正確に移動させることができる。
図12は、本実施形態に係る、被削材検出ローラー43、44の構成例及び動作例を示す説明図である。図12に示すように、被削材側となる先端側に、被削材31に向けて突設されたヒンジロッド49が設けられており、このヒンジロッド49の被削材側の先端側において、ローラーブロック48が回転自在となるように連結する1個のピン54が取り付けられている。このピン54により、先端側が被削材検出ローラー43より引っ込んだ位置となるように、ローラーブロック48を取り付ける。これによりローラーブロック48は、被削材検出ローラー43の後方において、上下1対の圧縮バネ50と、ローラーブロック48を回転自在とする1個のピン54で連結され、被削材31と反対方向に圧縮バネ51で引っ張られているヒンジロッド49によって浮き状態で支えられている。
被削材31の切断時において、鋸刃30が降下されることで被削材検出ローラー43が被削材31に接触し、この被削材検出ローラー43の位置の変位をセンサーボディー47側に取り付けられたセンサー52で検出し、常に被削材31の外形側面にそって鋸刃支持装置であるインサートプレート及びバックアップローラーが常に被削材の近傍位置となるように制御することができる。
なお本変形例では、被削材31の外形形状を検出するセンサーとして、接触型の検出ローラーを例示しているが、赤外線等のよる非接触型センサーなど、あらゆる形式のセンサーを利用することができる。
また本発明に係る鋸刃側面支持体としてのインサートプレート14、15、27、28の構造の具体例として、図13のa)〜e)にその詳細を示す。インサートプレート14、15、27、28は、その形状や構造を被削材31の形状や材質等の特性に応じて種々のものに交換することができる。
例えば、同図b)に示した超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートは、被削材に向けて先端下部が台形状に先細りとなった形状としている。同図c)に示したインサートプレートは、ベース板にハッチングで示す円形状の超硬合金又はセラミックを貼り付けている。同図d)に示したインサートプレートは、台形状のベース板にハッチングで示す円形状の超硬合金又はセラミックを貼り付けている。同図d)に示したインサートプレートは、台形状のベース板において、ハッチングで示すようにその先端部分に三角形状の超硬合金又はセラミックを貼り付け、後端部分に矩形状の超硬又はセラミックを貼り付けている。さらに、同図e)に示したインサートプレートは、台形状のベース板において、ハッチングで示すようにその先端部分に三角形状の超硬合金又はセラミックを貼り付け、後端部分にも同形状の矩形状超硬合金又はセラミックを、その方向を変えて貼り付けている。このような各種のインサートプレートを用意することで、使用する鋸刃及び被削材31の形状や材質等の特性に応じて種々のものを選択的に使用することができる。
(第2実施例)
本発明に係る鋸刃案内装置を丸鋸盤に適用した第2実施例について、図14、15を参照して詳細に説明する。図14(a)は、本第2実施例に係る丸鋸盤の鋸フレーム部の鋸刃カバーを180°開いた平面図であり、(b)はその正面図である。
この丸鋸盤では、被削材31を搬送するための図示しない送材装置と、被削材31を固定する本体バイス装置と、被削材31を切断する切断加工部からなる。送材装置は、回転自在のフリーローラーを多数装備したローラーテーブルと、このローラーテーブル上の被削材31を鋸刃位置へと送材するための送材バイス機構から構成されている。本体バイス装置は、本体固定バイス1と本体移動バイス2からなり、被削材31をクランプ固定する装置である。具体的には、図14(b)中に鎖線で示すように、被削材31を本体固定バイス1及び本体移動バイス2で挟み込んで固定する。
被削材31の切断は、鋸フレーム33の鋸フレーム側フランジ70に、鋸刃固定フランジ65及び鋸刃固定フランジボルト66によって取り付けられた丸鋸刃30の回転により行う。具体的には、図示しない基台であるベースコラムに対して上下動可能な鋸フレーム33に設けられた丸鋸刃30が、図示しない鋸刃駆動モーター兼減速機で回転させるとともに、鋸フレーム33を、鋸フレームのガイドレール又はヒンジにそって、鋸フレーム前後動アクチュエーターで下降させて、鋸刃30により被削材31を切断するようになっている。
鋸刃30の刃先部分は、鋸刃30の両側面を挟持する鋸刃側面支持体としてのインサートプレート(駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28)が備えられており、当該インサートプレートを備えたガイドアーム3、17と3A、17Aを被削材の切断方向と直交する方向に移動させるアクチュエーター6及び19を有している。
前記ガイドアームはガイドレール4にガイドブロック18、59及び5、18を介して装着されている。ガイドレール4は鋸刃カバー55、56に固定されており、また鋸刃カバー55は、鋸フレーム33に固定されている鋸刃カバーベース56とそれにヒンジピン67でつながれている開き側鋸刃カバー55とで構成される。なお、鋸刃カバー55には、鋸刃カバー開閉取手69が取付けられている。この鋸刃カバー55、56は丸鋸刃30の交換や点検時に開かれるが、被削材31の切断時には鋸刃カバー55と56はインサートプレート14、15と27、28が丸鋸刃30を挟むように鋸刃カバー固定ボルト68で閉じられる。
駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28は、鋸刃30の刃先部分を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体であり、丸鋸刃30の刃先部分が切断中の切削負荷によって曲がるのを防止し、被削材に対して常に垂直に当接するように保持するものである。
駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28の形状及び構造は、前述した第1実施例及びその変形例と同様に、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている。切断時には、前記した第1実施例及びその変形例と同様に、鋸フレームと一緒に切断方向に降下しつつ、被削材の外形側面にそって、切断方向と直角する方向に移動する。
駆動側インサートプレート14、15はガイドアーム3、3A、移動側インサートプレートはガイドアーム17、17Aにそれぞれ固定されている。鋸刃カバー55を開いたとき、ガイドアーム3、17はアクチュエーター6、19によってエンドストッパーピン61に当たるところまで戻され、ガイドアーム3A、17Aは原点復帰バネ63によりエンドストッパーピン62の原点まで戻される。この原点復帰バネ63は、バネ固定ボルト64により、鋸刃カバーベース56とガイドアーム3A、17Aに連結され、ガイドアーム3A、17Aを、鋸刃30の接線方向上方へ向けて付勢する弾性部材である。鋸刃カバー55を閉めたとき、ガイドアーム3と3A及び17と17Aはコーン状の連結ピン59及び60でそれぞれ連結される。
また図14に示すガイドアーム3、3A及び17、17Aはそれ自身に丸ラックのギアの一部が切ってあり、アクチュエーター6、19側に取り付けられたピニオン57、58を回すことでガイドレール4にそって切断方向に対して垂直の動きをさせる。または直動シリンダーアクチュエーターでガイドアーム3、3Aと17、17Aを動かすこともできる。
以上の構成を有する本発明の第2実施例の丸鋸盤を用いて被削材31を切断する動作について、図15を用いて説明する。上記した連結構造により、インサートプレート14、15、27、28は鋸刃の切断部分の左右に位置しており、図15(b)−1から(b)−3に示すように、被削材31の切断時に鋸フレーム33と一緒に切断方向に動くと同時に鋸刃30を挟んで切断方向と直交する方向に、かつ被削材31の外形側面にそってアクチュエーター6、19がインサートプレート14、15及び27、28を離間させたり、接近させたりするように移動させる。(b)−3に示すように、インサートプレートの先端側は先細り形状になっているため、被削材31の下側にもぐり込めるようになっている。なお被削財の形状や鋸フレームの切断方式によっては、アクチュエーター6、19を別々に制御し、インサートプレートも別々に移動して被削材31の外形側面にそれぞれそって移動するようにしてもよい。
また、具体的に図示はしないが、本第2実施例においても、第1実施例及びその変形例と同様に、センサーによって被削材31の外形形状を検出し、この検出結果に基づいてインサートプレートの移動を制御しても良い。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内で種々変更可能である。
1 本体固定バイス
2 本体移動バイス
3 駆動側ガイドアーム
3A 駆動側補助ガイドアーム
4 ガイドアームレール
5 駆動側ガイドアームブロック
6 駆動側ガイドアームアクチュエーター
7 駆動側バックアップサポート
8 駆動側バックアップサポートガイドレール
9 駆動側バックアップサポートブロック
10 駆動側バックアップサポートアクチュエーター
11 駆動側バックアップサポートラック&ピニオン
12 駆動側バックアップホルダー
13 駆動側バックアップローラー
14 駆動側固定インサートプレート
15 駆動側可動インサートプレート
16 ひねり起しローラー
17 従動側ガイドアーム
17A 従動側補助ガイドアーム
18 従動側ガイドアームブロック
19 従動側ガイドアームアクチュエーター
20 従動側バックアップサポート
21 従動側バックアップサポートガイドレール
22 従動側バックアップサポートブロック
23 従動側バックアップサポートアクチュエーター
24 従動側バックアップサポートラック&ピニオン
25 従動側バックアップホルダー
26 従動側バックアップローラー
27 従動側固定インサートプレート
28 従動側可動インサートプレート
29 ひねり起し防振ローラー
30 鋸刃
31 被削材
32 ベースコラム
33 鋸フレーム
34 鋸フレームガイドレール
35 鋸フレームブロック
36 鋸フレーム上下動アクチュエーター
37 鋸刃駆動モーター兼減速機
38 駆動ホイール
39 鋸刃テンションユニット
40 従動ホイール
41 本体移動バイス用シリンダー
42 製品受台
43 駆動側被削材検出ローラー
44 従動側被削材検出ローラー
45 バックアップチップ
46 緩衝材
47 センサーボディー
48 ローラーブロック
49 ヒンジロッド
50 圧縮バネ
51 ロッド側圧縮バネ
52 センサー
53 穴明きプラグ
54 ピン
55 開き側鋸刃カバー
56 鋸刃カバーベース
57 駆動側ガイドアームラック&ピニオン
58 従動側ガイドアームラック&ピニオン
59 駆動側ガイドアーム連結コーンピン
60 従動側ガイドアーム連結コーンピン
61 ガイドアームエンドストッパーピン
62 補助ガイドアームエンドストッパーピン
63 補助ガイドアーム原点復帰バネ
64 バネ固定ボルト
65 鋸刃固定フランジ
66 鋸刃固定フランジボルト
67 鋸刃カバーヒンジピン
68 鋸刃カバー固定ボルト
69 鋸刃カバー開閉取手
70 鋸フレーム側フランジ
本発明は、鋸刃を周回走行又は回転させることにより被削材を切断する帯鋸盤や丸鋸盤等の鋸刃支持装置及び鋸盤による切断方法に関する。より詳細には、鋸刃を両側面から支持する鋸刃側面支持体を被削材の外形側面にそって移動させる技術に関する。
従来から、丸材や角材等の被削材を切断するための装置として、鋸刃を周回走行又は回転させることにより被削材を切断する帯鋸盤や丸鋸盤が用いられている。
例えば横型の帯鋸盤においては、本体固定バイスと本体移動バイスとで被削材をクランプ固定し、上下動可能な鋸フレームに設けられた駆動ホイールと従動ホイールとに巻回されたエンドレス状の鋸刃を走行回転させるとともに、前記鋸フレームを下降させて鋸刃で被削材を切断している。走行回転される帯鋸刃は、固定側鋸刃ガイドアームと移動側鋸刃ガイドアームに備えられた鋸刃背部支持体と鋸刃側面支持体とによって支持されている。
一般的に、前記鋸刃背部支持体は、バックアップローラー又はバックアップチップからなり、また鋸刃側面支持体は、鋸刃の胴部を両側面から挟持して支持する固定インサートプレート及び可動インサートプレートから構成され、さらに前記可動インサートプレートを前記固定インサートプレート側へ押圧するためのインサートプレート押圧手段を備えている。
帯鋸盤による最適な切削状態とは、帯鋸刃を背部側と両側面側で支持する左右2つの支持位置を、被削材やバイスと干渉しない範囲で、できるだけ狭くすることである。このようにすれば、切削時における鋸刃の切曲りを抑制し、且つ鋸刃の振動や、これに基づく騒音を低減することができ、鋸刃の寿命及び被削材の切削面精度を向上させ、さらには切削スピードを上げることができる。また、左右2つの鋸刃背面支持体間の距離を短くすると切断時に受ける鋸刃の内部応力を少なくすることができるため、鋸刃の胴部の繰り返し寿命を延ばすことが可能となる。このため、図11に示すように、鋸刃ガイドアーム(鋸刃支持装置)がバイス部材や被削材と干渉しない近傍まで被削材に近づけて固定され、切断加工を行うようになっている。さらには、図12に示すように、鋸刃ガイドアームが切断加工の進行に合わせて被削材の外形側面にそって左右に開くように移動し、鋸刃支持装置が被削材の中心点までの上半分で、常に被削材の近傍位置で鋸刃を支持する方法もある。また、特開2002−192420号公報に開示されているように、凹面を有する鋸ガイドの先端を被削材の下側に潜り込ませる形状としたものもある。
一方、丸鋸盤は本体固定バイスと本体移動バイスとで被削材をクランプ固定し、上下動可能な鋸フレームに設けられた丸鋸刃を回転させるとともに、前記鋸フレームを下降させて被削材を切断加工している。この丸鋸盤では、帯鋸盤のよう帯鋸刃の背部側の支持は必要ないが、被削材の両側に備えられた固定側鋸刃ガイドアームと移動側鋸刃ガイドアームに備えられた鋸刃側面支持体によって、鋸刃を両側面から支持している。
この丸鋸刃の鋸刃側面支持体は、切断中に被削材と干渉しないよう丸鋸盤の最大切断幅の被削材の外側位置で丸鋸刃を支持するように、鋸フレームに備えられた鋸刃カバーに固定されている。
特許第2810380号 特開2002−192420号公報
しかしながら上記各切断装置では、丸材や六角材等の膨らみを有する被削材の切断工程において、鋸刃が当該被削材の中心点を過ぎてから最終切断位置までの間、鋸刃側面支持体が被削材の切断面から左右に離れてしまうため、鋸刃が被削材の中心点を過ぎて最終切断位置に至るまでの間に生じる切曲り、鋸刃の振動、騒音等を減少させることができなかった。
特に帯鋸盤では、鋸刃背部支持体と鋸刃側面支持体とは、同一ホルダー内に取り付けられていたため、この2つの支持体が一緒に動いてしまうことにより、鋸刃背部支持体の位置の制約上から鋸刃側面支持体を被削材にもっと近づけられるスペースがあっても、近づけることができなかった。
また丸鋸盤では、鋸刃側面支持体が最大サイズの被削材外形外側と干渉しないように丸鋸刃を支持する鋸フレーム側の鋸刃カバーベース側と開き側鋸刃カバー側に固定されている。そのため、刃振れ補助としての効果しか期待できず、大径の被削材を切断可能とするには、鋸刃の切曲がりに対する剛性を高めるために丸鋸刃の厚みを厚くするしか方法がなく、大型の駆動装置を必要とするとともに、丸鋸刃による削り代が大きくなり不経済となる等の問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、鋸刃側面支持体を、被削材の外形側面に沿うように移動させることで、切断開始から被削材の中心点を過ぎて最終切断位置に至るまでの間も、常に鋸刃側面支持体によって鋸刃を切断近傍位置で支持することが可能となり、鋸刃の切曲り、振動、騒音等を減少させるとともに、鋸刃の寿命延長、被削材の削り屑量を減少させることが可能な、鋸刃支持装置及び鋸盤による切断方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本願の第1の発明に係る鋸刃支持装置は、鋸刃によって被削材を切断する鋸盤において、前記鋸刃を両側面から挟持して支持する一対の鋸刃側面支持体と、前記鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段とを有し、前記鋸刃側面支持体は、ガイドアームの先端部に前記被削材方向に突出するように支持され、前記鋸盤には、前記被削材の外形形状を検出するセンサーを備え、前記センサーによる検出結果に基づいて前記移動手段を制御する、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記鋸刃が前記被削材の最大切断幅を通り過ぎてから切断終了までの間、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記先細り傾斜面は、前記被削材の外形側面の形状に合わせて、側面視において一つの直線、又は複数の直線の.組合せ、又は円弧状である、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃は、周回走行する帯状鋸刃、又は回転板からなる丸鋸刃である、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立した前記移動手段に連結され、前記移動手段は、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して制御される、ことを特徴とする。
本願の第1の発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートである、ことを特徴とする。
また本願の第発明は、鋸刃によって被削材を切断する鋸盤による切断方法であって、前記鋸刃を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動手段によって移動させるとともに、前記鋸刃側面支持体は、ガイドアームの先端部に前記被削材方向に突出するよう支持され、前記鋸盤には、前記被削材の外形形状を検出するセンサーを備え、前記センサーによる検出結果に基づいて前記移動手段を制御する、ことを特徴とする。
本願の第発明はさらに、前記鋸刃は、回転板からなる鋸刃又は周回走行する帯状鋸刃のいずれかである、ことを特徴とする。
本願の第発明はさらに、前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、ことを特徴とする。
本願の第発明はさらに、左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立して移動可能であり、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して移動制御される、ことを特徴とする。
以上のとおり本願の各発明によれば、鋸盤によって丸材や六角材等のように膨らみを有する被削材を切断する場合であっても、被削材の切断開始位置から切断最終位置に至るまでの間、常に鋸刃側面支持体によって鋸刃を被削材の外形側面にそって支持することができるので、従来技術ではなしえなかった被削材の中心点を過ぎた後から切断最終位置に至る間に生じる鋸刃の切曲り、振動、騒音等を減少させるとともに、鋸刃の寿命延長、被削材の削り屑量を減少させることができる。
本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の正面図である。 本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の側面図である。 本発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に装備した第1実施例の平面図である。 本発明の第1実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を示す概略図である。 本発明の第1実施例において、径の違う被削材切断時の鋸刃背部案内体と側面支持体の切断最終段階の移動位置を示す概略図である。 本発明の第1実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を詳細に示す動作図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材が小径である場合の変形例1の説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材が小径である場合の変形例2の説明図であり、鋸刃背部支持体である1個のバックアップローラーを被削材の切削長の中心に合わせたものである。 被削材が小径である場合の変形例3の説明図であり、鋸刃背部支持体がバックアップチップである図である。 バックアップサポートの先端に、被削材の位置検出センサーとしてのローラーを付けた場合の説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 バックアップサポートの先端に、被削材の位置検出センサーとしてのローラーを付け、ガイドアームを側面から移動させる方法を示す説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 被削材の位置検出ローラーの変更例を示す図である。 鋸刃背部支持体であるインサートプレートの様々な変更例を示す説明図である。 本発明の鋸刃支持装置を丸鋸盤に装備した第2実施例の説明図であり、(a)はその鋸刃カバーを180度開閉した平面図であり、(b)はその正面図である。 本発明の第2実施例において、鋸刃が被削材を切断する際、鋸刃側面支持体が被削材の外形側面にそって移動する様子を示す動作図であり、(a)はその平面図、及び(b)はその正面図である。 従来の鋸刃支持装置を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 従来の別の鋸刃支持装置を関し、(a)は平面図、(b)正面図である。
(第1実施例)
以下、本発明に係る実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜3は、本願発明の鋸刃支持装置を帯鋸盤に適用した第1実施例である。図1は、第1実施例に係る帯鋸盤の正面図、図2は側面図、図3は平面図である。
この帯鋸盤では、被削材31を搬送するための図示しない送材装置と、被削材31を固定する本体バイス装置と、被削材31を切断する切断加工部からなる。送材装置は、回転自在のフリーローラーを多数装備したローラーテーブルと、このローラーテーブル上の被削材を鋸刃位置へ送材するための送材バイス機構から概略構成されている。本体バイス装置は、本体固定バイス1と本体移動バイス2とを備えており、これらで被削材31をクランプ固定する装置である。具体的には、図1中に鎖線で示すように、被削材31の両側方から、本体固定バイス1及び本体移動バイス2とで挟み込んで、被削材31を固定する。
切断加工部は、駆動ホイール38と従動ホイール40とに巻回され、駆動ホイール38の回転により周回走行される帯鋸刃30により被削材31の切断を行う部分である。具体的には、基台であるベースコラム32に対して上下動可能な鋸フレーム33に設けられた駆動ホイール38と従動ホイール40とに巻回されたエンドレス状の鋸刃30が、鋸刃テンションユニット39で張力をかけられ、それを鋸刃駆動モーター兼減速機37で走行回転させるとともに、鋸フレーム33を、鋸フレームガイドレール34にそって、鋸フレーム上下動アクチュエーター36で下降させて、鋸刃30により被削材31を切断する。
そして、この切断加工部には、鋸刃30の胴体部分を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体としてのインサートプレート(駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28)と、前記鋸刃30の背面部分を支持する鋸刃背面支持体としてのバックアップローラー13、26とが備えられている(以下、鋸刃を支持する鋸刃側面支持体と鋸刃背面支持体とを合わせて鋸刃支持装置と呼ぶ)。また当該鋸刃支持装置を備えたガイドアーム3、17とバックアップサポート7、20を被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段であるアクチュエーター6及び19と11及び24を有している。
駆動ホイール38と従動ホイール40に巻回された無端状の鋸刃30は、ひねり起しローラー16、29により被削材31を切削する位置の前後でひねり上げられ、刃先が被削材31の表面に対して垂直に当接するように支持される。前記鋸刃側面支持体は、帯鋸刃の周回方向において、被削材31を挟んで左右側2カ所で帯鋸刃を支持する構造となっている。
図4は、鋸刃30が被削材31を切断する際、鋸刃側面支持体であるインサートプレートが被削材の外形側面にそって移動する様子を示す概略図である。図から分かるように、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28の前記被削材31側となる先端側部分が先細り傾斜面となっているため、前記被削材31の最大幅の内側に位置することが可能となっている。また第5図の2点鎖線は小径の被削材31を切断する場合を示しているが、先端側部分が先細り傾斜面となっていることから、大小あらゆるサイズの被削材31に対しても、鋸刃30の刃先部分を切断開始から切断終了位置までの間、インサートプレート14、15、27、28によって切断位置近傍にて常に安定して支持することができる。
図示されたインサートプレート14、15、27、28の先端形状は、被削材31の形状が円形であるため、側面視において、その半径よりも大きい径の円弧形状を切り取った形状となっているが、当該インサートプレートの先端形状は、被削材31の外形形状に適応させて、側面視において、一つの直線や直線の組合せ等、種々の形状とすることができる。
上記のとおり鋸刃支持装置は、鋸刃30の背部を支持する鋸刃背部支持体と、帯鋸刃の胴部を両側面から支持する鋸刃側面支持体によって構成されているが、具体的には、鋸刃背部支持体は、鋸刃30の上部を、その周回走行に追従して回転しつつ上方から押圧して保持するバックアップローラー13、26からなり、このバックアップローラー13、26を保持するバックアップホルダー12、25を備えている。一方、鋸刃側面支持体は、鋸刃30を両側面から挟持して支持する固定インサートプレート14、15及び移動インサートプレート27、28から構成されている。鋸刃背部支持体は、被削材31から受ける切削反力の背分力をバックアップローラー13、26で受けており、また鋸刃側面支持体は、鋸刃30のひねり起し力と刃先の偏磨耗により切曲がろうとする鋸刃30のひねりモーメントを、固定インサートプレート14、15及び移動インサートプレート27、28で受けている。なお、前記したバックアップローラーに代えて、バックアップチップを用いることもできるが、これらの構成に限定されない。
鋸フレーム33を切断方向に前後移動させるアクチュエーター36は、ガイドアーム3、17とバックアップサポート7、20に備えられた鋸刃支持装置を切断方向(本実施例では、垂直方向下向き)に移動させる装置であり、ガイドアーム3、17のアクチュエーター6、19とバックアップサポート7、20のアクチュエーター10、23は、鋸刃支持装置を、切断方向と直交する方向(本実施例では、帯鋸刃の周回走行方向(水平方向))に移動させる装置である。具体的には、被削材31を挟んで両側に配置された一対の鋸刃支持装置を、相互に近接又は離間させるように移動させる。
より詳細には、帯鋸盤では、被削材31の切断時に鋸刃30が切断方向に下降するとき、駆動側ガイドアーム3に取り付けられた駆動側インサートプレート14、15と、従動側ガイドアーム17に取り付けられた従動側インサートプレート27、28とを被削材31の外形形状(予め入力された外形形状データ、又はセンサーにより検出された側面形状)にそって、駆動側ガイドアーム3、従動側ガイドアーム17を、それぞれのアクチュエーター6と19により鋸刃アームガイドレール4にそって移動させる構造となっている。
鋸刃に対して上方向に作用する切削背分力を受ける駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26とは、鋸刃30が受ける背分力による鋸背の撓みを支持できるようにバックアップホルダー12、25で支えられ、このバックアップホルダーがそれぞれ駆動側、従動側のバックアップサポート7、20に取り付けられている。
鋸刃30が被削材31の切断加工を行うとき、駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26とを、被削材31の外形形状(予め入力された外形形状データ、又はセンサーにより検出された側面形状)にそって、被削材31の外形側面の近傍まで移動するように駆動側バックアップサポート7と従動側バックアップサポート20がそれぞれのアクチュエーター10と23でバックアップサポートガイドレール8と21にそって移動する構造となっている。
以上の構成を有する帯鋸盤を用いた本第1実施例により被削材31を切断する動作について、図4〜6を用いて詳細に説明する。
図4中、鎖線で示すように、被削材31の上方において、鋸刃30の刃先が被削材31に接触する切断開始位置では、駆動側インサートプレート14、15と、従動側インサートプレート27、28との間隔は、最も狭い間隔になっている。その後、次第に鋸刃を切断方向に移動させると、前記駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28は、被削材31の外形側面に沿うように離間する方向に移動する。同時に、駆動側バックアップローラー13と従動側バックアップローラー26も、鋸刃30の背面を被削材31の外形側面にそって支持しながら切り進む。
その後、鋸刃30が被削材31の切断中心を超えて下半分を切断する段階になると、被削材30の外形側面にそって、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28との間隔が接近するように移動する。インサートプレート14、15、27、28の先端形状は、矩形状から円弧形状を切り取った形状となっており、その円弧部分は先細り傾斜面となっていることから、先端側が被削材31の下側に潜り込むことができ、鋸刃30を切削最終点まで、インサートプレート14、15、27、28による最適な間隔で支持することができる。
上記した本実施例によれば、鋸刃30が被削材31の中心点を通過しても、被削材の外形側面にそって、左右2つのインサートプレートを被削材31の下に潜り込ませることで支持間隔を狭くでき、鋸刃30を強固に支持することができる。
次いで、第1実施例の変形例について説明する。なお、本変形例において、上述した第1実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
図7〜9に変形例1〜3を示す。図7は、被削材31の高さが、鋸刃30の幅よりも小さい場合の例であり、(a)はその平面図で(b)は正面図である。本変形例1は、一つの鋸刃背部支持体であるバックアップローラー13を被削材31の中心位置で左右位置を固定し(左右移動せず、上下動のみ)、鋸刃側面支持体である駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28のみが左右に移動できる駆動機構を有する。
本変形例1では、駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28が鋸刃30の背面を支持するバックアップローラー13とは独立して左右方向に動き、最適位置で鋸刃30を支持する。
また、上述したような小径材の被削材31切断向けの応用例として、図8に変形例2を示す。この変形例2では、バックアップローラー13を1個のローラーで構成し、被削材31の中心位置に置くことで、帯鋸刃に作用する背分力をシャフトの軸で受け、超硬丸鋸盤と同じ支持方式をとることができる。これにより、超硬丸鋸盤で十分達成されない小径材の被削材31切断を円滑に行え、超硬丸鋸以上に切断性能を向上させることができる。
また図9に、更なる変形例3を示す。本変形例では、鋸刃背部支持体として上述したバックアップローラーに代えてバックアップチップ45を用いた例である。こうしたバックアップチップ45によっても、帯鋸刃30からの大きな背分力を受けることができる。
図10〜11に、更にまた別の変形例4、5を示す。なお、本変形例4、5において、上述した第1実施例及びその変形例1〜3と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
図10は、変形例4における鋸刃30が被削材31を切断する工程において、鋸刃30の鋸刃支持装置の動作を示す説明図であり、(a)は、その平面図、及び(b)は、被削材切断工程の動作を時系列に示した正面図である。
本変形例4では、ガイドアーム3、17はL字形状であり、それに装着されたインサートプレートが大径の被削材31の中心を通り越して切り進んだときに被削材31の下側に、より深くもぐれるように被削材側に突き出ている。さらに被削材31の外形形状を検出するセンサーが備えられ、当該センサーによる検出結果に従って、インサートプレートを移動させている。本変形例4では、第1実施例で示したアクチュエーター6、19、10、23において、バックアップサポート7、20の先端に、センサーとしての駆動側被削材検出ローラー43及び従動側被削材検出ローラー44を追加し、被削材31に密着した形で正確にその外形形状を検出するようにしてある。
図11は、さらなる変形例5として、鋸刃30が被削材31を切断する工程において、鋸刃30の鋸刃支持装置の動作を示す説明図であり、(a)はその平面図、及び(b)は、被削材の切断工程の動作を示した正面図である。
本変形例5では、鋸フレーム33にガイドブロック9、22で装着されたバックアップサポート7、20が鋸フレーム33に対してアクチュエーター10、23によって被削材31の切断方向と直交する方向に移動する構成としている。またバックアップサポート7、20にガイドブロック5、30を介して装着されたガイドアーム3、17はアクチュエーター6、19によって被削材31の切断方向と直交する方向に移動する構成としている。これによりインサートプレート14、15と27、28及びバックアップローラー13、26は被削材31切断時に鋸刃30が被削材31の中心を通り越して切り進んだ後であっても、被削材31の外形側面にそって切削部位の近傍に位置させることができる。また変形例4と同様に、被削材31の外形形状を検出するセンサーが備えられ、当該センサーによる検出結果に従って、鋸刃支持装置であるインサートプレート14、15、27、28及びバックアップローラー13、26を正確に移動させることができる。
図12は、本実施形態に係る、被削材検出ローラー43、44の構成例及び動作例を示す説明図である。図12に示すように、被削材側となる先端側に、被削材31に向けて突設されたヒンジロッド49が設けられており、このヒンジロッド49の被削材側の先端側において、ローラーブロック48が回転自在となるように連結する1個のピン54が取り付けられている。このピン54により、先端側が被削材検出ローラー43より引っ込んだ位置となるように、ローラーブロック48を取り付ける。これによりローラーブロック48は、被削材検出ローラー43の後方において、上下1対の圧縮バネ50と、ローラーブロック48を回転自在とする1個のピン54で連結され、被削材31と反対方向に圧縮バネ51で引っ張られているヒンジロッド49によって浮き状態で支えられている。
被削材31の切断時において、鋸刃30が降下されることで被削材検出ローラー43が被削材31に接触し、この被削材検出ローラー43の位置の変位をセンサーボディー47側に取り付けられたセンサー52で検出し、常に被削材31の外形側面にそって鋸刃支持装置であるインサートプレート及びバックアップローラーが常に被削材の近傍位置となるように制御することができる。
なお本変形例では、被削材31の外形形状を検出するセンサーとして、接触型の検出ローラーを例示しているが、赤外線等のよる非接触型センサーなど、あらゆる形式のセンサーを利用することができる。
また本発明に係る鋸刃側面支持体としてのインサートプレート14、15、27、28の構造の具体例として、図13のa)〜e)にその詳細を示す。インサートプレート14、15、27、28は、その形状や構造を被削材31の形状や材質等の特性に応じて種々のものに交換することができる。
例えば、同図b)に示した超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートは、被削材に向けて先端下部が台形状に先細りとなった形状としている。同図c)に示したインサートプレートは、ベース板にハッチングで示す円形状の超硬合金又はセラミックを貼り付けている。同図d)に示したインサートプレートは、台形状のベース板にハッチングで示す円形状の超硬合金又はセラミックを貼り付けている。同図d)に示したインサートプレートは、台形状のベース板において、ハッチングで示すようにその先端部分に三角形状の超硬合金又はセラミックを貼り付け、後端部分に矩形状の超硬又はセラミックを貼り付けている。さらに、同図e)に示したインサートプレートは、台形状のベース板において、ハッチングで示すようにその先端部分に三角形状の超硬合金又はセラミックを貼り付け、後端部分にも同形状の矩形状超硬合金又はセラミックを、その方向を変えて貼り付けている。このような各種のインサートプレートを用意することで、使用する鋸刃及び被削材31の形状や材質等の特性に応じて種々のものを選択的に使用することができる。
(第2実施例)
本発明に係る鋸刃案内装置を丸鋸盤に適用した第2実施例について、図14、15を参照して詳細に説明する。図14(a)は、本第2実施例に係る丸鋸盤の鋸フレーム部の鋸刃カバーを180°開いた平面図であり、(b)はその正面図である。
この丸鋸盤では、被削材31を搬送するための図示しない送材装置と、被削材31を固定する本体バイス装置と、被削材31を切断する切断加工部からなる。送材装置は、回転自在のフリーローラーを多数装備したローラーテーブルと、このローラーテーブル上の被削材31を鋸刃位置へと送材するための送材バイス機構から構成されている。本体バイス装置は、本体固定バイス1と本体移動バイス2からなり、被削材31をクランプ固定する装置である。具体的には、図14(b)中に鎖線で示すように、被削材31を本体固定バイス1及び本体移動バイス2で挟み込んで固定する。
被削材31の切断は、鋸フレーム33の鋸フレーム側フランジ70に、鋸刃固定フランジ65及び鋸刃固定フランジボルト66によって取り付けられた丸鋸刃30の回転により行う。具体的には、図示しない基台であるベースコラムに対して上下動可能な鋸フレーム33に設けられた丸鋸刃30が、図示しない鋸刃駆動モーター兼減速機で回転させるとともに、鋸フレーム33を、鋸フレームのガイドレール又はヒンジにそって、鋸フレーム前後動アクチュエーターで下降させて、鋸刃30により被削材31を切断するようになっている。
鋸刃30の刃先部分は、鋸刃30の両側面を挟持する鋸刃側面支持体としてのインサートプレート(駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28)が備えられており、当該インサートプレートを備えたガイドアーム3、17と3A、17Aを被削材の切断方向と直交する方向に移動させるアクチュエーター6及び19を有している。
前記ガイドアームはガイドレール4にガイドブロック18、59及び5、18を介して装着されている。ガイドレール4は鋸刃カバー55、56に固定されており、また鋸刃カバー55は、鋸フレーム33に固定されている鋸刃カバーベース56とそれにヒンジピン67でつながれている開き側鋸刃カバー55とで構成される。なお、鋸刃カバー55には、鋸刃カバー開閉取手69が取付けられている。この鋸刃カバー55、56は丸鋸刃30の交換や点検時に開かれるが、被削材31の切断時には鋸刃カバー55と56はインサートプレート14、15と27、28が丸鋸刃30を挟むように鋸刃カバー固定ボルト68で閉じられる。
駆動側インサートプレート14、15と従動側インサートプレート27、28は、鋸刃30の刃先部分を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体であり、丸鋸刃30の刃先部分が切断中の切削負荷によって曲がるのを防止し、被削材に対して常に垂直に当接するように保持するものである。
駆動側インサートプレート14、15及び従動側インサートプレート27、28の形状及び構造は、前述した第1実施例及びその変形例と同様に、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている。切断時には、前記した第1実施例及びその変形例と同様に、鋸フレームと一緒に切断方向に降下しつつ、被削材の外形側面にそって、切断方向と直角する方向に移動する。
駆動側インサートプレート14、15はガイドアーム3、3A、移動側インサートプレートはガイドアーム17、17Aにそれぞれ固定されている。鋸刃カバー55を開いたとき、ガイドアーム3、17はアクチュエーター6、19によってエンドストッパーピン61に当たるところまで戻され、ガイドアーム3A、17Aは原点復帰バネ63によりエンドストッパーピン62の原点まで戻される。この原点復帰バネ63は、バネ固定ボルト64により、鋸刃カバーベース56とガイドアーム3A、17Aに連結され、ガイドアーム3A、17Aを、鋸刃30の接線方向上方へ向けて付勢する弾性部材である。鋸刃カバー55を閉めたとき、ガイドアーム3と3A及び17と17Aはコーン状の連結ピン59及び60でそれぞれ連結される。
また図14に示すガイドアーム3、3A及び17、17Aはそれ自身に丸ラックのギアの一部が切ってあり、アクチュエーター6、19側に取り付けられたピニオン57、58を回すことでガイドレール4にそって切断方向に対して垂直の動きをさせる。または直動シリンダーアクチュエーターでガイドアーム3、3Aと17、17Aを動かすこともできる。
以上の構成を有する本発明の第2実施例の丸鋸盤を用いて被削材31を切断する動作について、図15を用いて説明する。上記した連結構造により、インサートプレート14、15、27、28は鋸刃の切断部分の左右に位置しており、図15(b)−1から(b)−3に示すように、被削材31の切断時に鋸フレーム33と一緒に切断方向に動くと同時に鋸刃30を挟んで切断方向と直交する方向に、かつ被削材31の外形側面にそってアクチュエーター6、19がインサートプレート14、15及び27、28を離間させたり、接近させたりするように移動させる。(b)−3に示すように、インサートプレートの先端側は先細り形状になっているため、被削材31の下側にもぐり込めるようになっている。なお被削財の形状や鋸フレームの切断方式によっては、アクチュエーター6、19を別々に制御し、インサートプレートも別々に移動して被削材31の外形側面にそれぞれそって移動するようにしてもよい。
また、具体的に図示はしないが、本第2実施例においても、第1実施例及びその変形例と同様に、センサーによって被削材31の外形形状を検出し、この検出結果に基づいてインサートプレートの移動を制御しても良い。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内で種々変更可能である。
1 本体固定バイス
2 本体移動バイス
3 駆動側ガイドアーム
3A 駆動側補助ガイドアーム
4 ガイドアームレール
5 駆動側ガイドアームブロック
6 駆動側ガイドアームアクチュエーター
7 駆動側バックアップサポート
8 駆動側バックアップサポートガイドレール
9 駆動側バックアップサポートブロック
10 駆動側バックアップサポートアクチュエーター
11 駆動側バックアップサポートラック&ピニオン
12 駆動側バックアップホルダー
13 駆動側バックアップローラー
14 駆動側固定インサートプレート
15 駆動側可動インサートプレート
16 ひねり起しローラー
17 従動側ガイドアーム
17A 従動側補助ガイドアーム
18 従動側ガイドアームブロック
19 従動側ガイドアームアクチュエーター
20 従動側バックアップサポート
21 従動側バックアップサポートガイドレール
22 従動側バックアップサポートブロック
23 従動側バックアップサポートアクチュエーター
24 従動側バックアップサポートラック&ピニオン
25 従動側バックアップホルダー
26 従動側バックアップローラー
27 従動側固定インサートプレート
28 従動側可動インサートプレート
29 ひねり起し防振ローラー
30 鋸刃
31 被削材
32 ベースコラム
33 鋸フレーム
34 鋸フレームガイドレール
35 鋸フレームブロック
36 鋸フレーム上下動アクチュエーター
37 鋸刃駆動モーター兼減速機
38 駆動ホイール
39 鋸刃テンションユニット
40 従動ホイール
41 本体移動バイス用シリンダー
42 製品受台
43 駆動側被削材検出ローラー
44 従動側被削材検出ローラー
45 バックアップチップ
46 緩衝材
47 センサーボディー
48 ローラーブロック
49 ヒンジロッド
50 圧縮バネ
51 ロッド側圧縮バネ
52 センサー
53 穴明きプラグ
54 ピン
55 開き側鋸刃カバー
56 鋸刃カバーベース
57 駆動側ガイドアームラック&ピニオン
58 従動側ガイドアームラック&ピニオン
59 駆動側ガイドアーム連結コーンピン
60 従動側ガイドアーム連結コーンピン
61 ガイドアームエンドストッパーピン
62 補助ガイドアームエンドストッパーピン
63 補助ガイドアーム原点復帰バネ
64 バネ固定ボルト
65 鋸刃固定フランジ
66 鋸刃固定フランジボルト
67 鋸刃カバーヒンジピン
68 鋸刃カバー固定ボルト
69 鋸刃カバー開閉取手
70 鋸フレーム側フランジ

Claims (17)

  1. 鋸刃によって被削材を切断する鋸盤において、
    前記鋸刃を両側面から挟持して支持する一対の鋸刃側面支持体と、
    前記鋸刃側面支持体を、前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させる移動手段とを有する、
    ことを特徴とする鋸刃支持装置。
  2. 前記鋸刃側面支持体は、前記鋸刃が前記被削材の最大切断幅を通り過ぎてから切断終了までの間、前記被削材側となる先端側部分が前記被削材の最大幅の内側に位置することが可能となるように、先細り傾斜面となっている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の鋸刃支持装置。
  3. 前記先細り傾斜面は、前記被削材の外形側面の形状に合わせて、側面視において一つの直線、又は複数の直線の.組合せ、又は円弧状である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の鋸刃支持装置。
  4. 前記鋸刃は、周回走行する帯状鋸刃又は回転板からなる丸鋸刃である、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の鋸刃支持装置。
  5. 前記鋸盤には、前記被削材の外形形状を検出するセンサーを更に備え、
    前記センサーによる検出結果に基づいて前記移動手段を制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の鋸刃支持装置。
  6. 前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の鋸刃支持装置。
  7. 左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立した前記移動手段に連結され、
    前記移動手段は、前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して制御される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の鋸刃支持装置。
  8. 前記鋸刃側面支持体は、超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートで構成される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋸刃支持装置。
  9. 被削材を切断する鋸刃を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体であって、
    前記鋸刃側面支持体は、前記被削材側となる先端側部分が先細り傾斜面となっている、
    ことを特徴とする鋸刃側面支持体。
  10. 前記先細り傾斜面は、前記被削材の外形側面の形状に合わせて、側面視において一つの直線、又は複数の直線の.組合せ、又は円弧状である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の鋸刃支持体。
  11. 前記鋸刃側面支持体は、超硬合金又はセラミックからなるインサートプレートである、
    ことを特徴とする請求項9又は10のいずれかに記載の鋸刃支持体。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載の鋸刃側面支持体を用いてなる鋸盤。
  13. 鋸刃によって被削材を切断する鋸盤による切断方法であって、
    前記鋸刃を両側面から挟持して支持する鋸刃側面支持体を、
    前記被削材の外形側面にそって、かつ前記被削材の切断方向と直交する方向に移動させる、
    ことを特徴とする鋸盤による切断方法。
  14. 前記鋸刃は、回転板からなる鋸刃又は周回走行する帯状鋸刃のいずれかである、
    ことを特徴とする請求項13に記載の鋸盤による切断方法。
  15. 前記鋸盤には、前記被削材の形状を検出するセンサーを更に備え、
    前記センサーによる検出結果に基づいて前記鋸刃側面支持体の移動を制御する、
    ことを特徴とする請求項13又は14のいずれかに記載の鋸盤による切断方法。
  16. 前記鋸刃側面支持体は、前記被削材を挟んで左右2カ所に設けられている、
    ことを特徴とする請求項13又は14のいずれかに記載の鋸盤による切断方法。
  17. 左右2カ所に設けられた前記鋸刃側面支持体は、それぞれ独立して移動可能であり、
    前記被削材の外形側面に応じてそれぞれ独立して移動制御される、
    ことを特徴とする請求項13又は14のいずれかに記載の鋸盤による切断方法。
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