JP2013214358A - 燃料電池 - Google Patents

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JP2013214358A JP2012082696A JP2012082696A JP2013214358A JP 2013214358 A JP2013214358 A JP 2013214358A JP 2012082696 A JP2012082696 A JP 2012082696A JP 2012082696 A JP2012082696 A JP 2012082696A JP 2013214358 A JP2013214358 A JP 2013214358A
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堅太郎 石田
Shuhei Goto
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Abstract

【課題】簡単且つコンパクトな構成で、固体高分子電解質膜の劣化を可及的に抑制することを可能にする。
【解決手段】燃料電池10は、発電ユニット12を備えるとともに、前記発電ユニット12は、第1金属セパレータ14、第1電解質膜・電極構造体16a、第2金属セパレータ18、第2電解質膜・電極構造体16b及び第3金属セパレータ20を設ける。第2金属セパレータ18において、波状流路溝部34aは、アノード側電極触媒層56bがカソード側電極触媒層54bの外周端部から外方に延在する領域に配置される端部流路溝34aeを有する。端部流路溝34aeは、波状流路溝部34aの積層方向の溝深さd1よりも小さな溝深さd2に設定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面には、第1電極触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2電極触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が設けられる電解質膜・電極構造体を備え、前記電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜の両側に、それぞれアノード電極及びカソード電極を設けた電解質膜・電極構造体(MEA)を、一対のセパレータによって挟持した発電セルを構成している。燃料電池は、通常、複数の発電セルが積層されて燃料電池スタックを構成するとともに、例えば、燃料電池車両に組み込まれることにより、車載用燃料電池システムとして使用されている。
電解質膜・電極構造体では、一方の電極が固体高分子電解質膜よりも小さな平面寸法に設定されるとともに、他方の電極が前記固体高分子電解質膜と同一の又は小さな平面寸法で且つ前記第1の電極よりも大きな平面寸法に設定される、所謂、段差型MEAを構成する場合がある。
例えば、特許文献1に開示されている膜・電極構造体では、図18に示すように、固体高分子電解質膜1と、前記固体高分子電解質膜1を挟んで配設されるアノード側ガス拡散電極層2及びカソード側ガス拡散電極層3とを有している。アノード側ガス拡散電極層2及びカソード側ガス拡散電極層3は、それぞれ触媒層2a、3aとガス拡散層2b、3bと設けるとともに、前記触媒層2a、3aは、固体高分子電解質膜1の両面にそれぞれ当接している。
固体高分子電解質膜1は、アノード側ガス拡散電極層2から一方の面のみがはみ出しているとともに、他方の面がカソード側ガス拡散電極層3にて覆われている。アノード側ガス拡散電極層2の触媒層2aと、カソード側ガス拡散電極層3の触媒層3aとの平面的な大きさがそれぞれ異なっており、それぞれの触媒層2a、3aの端面位置をずらして設置されている。
特開2003−68323号公報
ところで、上記の燃料電池では、膜・電極構造体を挟んでセパレータが配設されるとともに、前記セパレータとアノード側ガス拡散電極層2との間には、燃料ガス流路が形成される一方、前記セパレータとのカソード側ガス拡散電極層3との間には、酸化剤ガス流路が形成されている。
その際、触媒層2aの端部に対応して燃料ガス流路が形成されていないと、燃料ガスの供給不足が惹起されるおそれがある。一方、触媒層3aの端部に対応して酸化剤ガス流体が形成されていないと、酸化剤ガスの供給不足が発生するおそれがある。このため、反応ガスの不足により固体高分子電解質膜1の外周部分が劣化し易いという問題がある。
さらに、上記の燃料電池では、触媒層2aが触媒層3aよりも大きな平面寸法に設定されている。このため、固体高分子電解質膜1には、アノード側ガス拡散電極層2の触媒層2aのみが外周縁部に設けられている、所謂、半電極部位が形成されている。従って、半電極部位において高電位が発生し易くなり、前記半電極部位に対向する固体高分子電解質膜1の部分が、劣化し易いという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単且つコンパクトな構成で、固体高分子電解質膜の劣化を可及的に抑制することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面には、第1電極触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2電極触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が設けられる電解質膜・電極構造体を備え、前記電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池に関するものである。
この燃料電池では、第1電極に対向するセパレータには、電極面に沿って一方の反応ガスを流通させる第1反応ガス流路が複数本の第1流路溝により形成されるとともに、第2電極に対向するセパレータには、電極面に沿って他方の反応ガスを流通させる第2反応ガス流路が複数本の第2流路溝により形成されている。
そして、第2流路溝は、第2電極触媒層の端部に配置される端部流路溝を有し、且つ、前記端部流路溝は、他の第2流路溝の積層方向の溝深さよりも小さな溝深さに設定されている。
また、この燃料電池では、端部流路溝は、他の第2流路溝の溝幅寸法よりも大きな溝幅寸法に設定されることが好ましい。
さらに、この燃料電池では、第1電極触媒層は、第2電極触媒層よりも平面寸法が小さく設定されるとともに、端部流路溝は、前記第2電極触媒層が前記第1電極触媒層の外周端部から外方に延在する領域に配置されることが好ましい。
さらにまた、この燃料電池では、電解質膜・電極構造体は、外周部に前記電解質膜・電極構造体よりも厚さの大きな樹脂製枠部材が設けられる枠付き電解質膜・電極構造体を構成するとともに、セパレータは、一方の面に第1反応ガス流路が形成され、且つ、他方の面に第2反応ガス流路が形成される反応ガスセパレータを有し、前記反応ガスセパレータは、端部流路溝が前記樹脂製枠部材の内周端部に対向する位置に設けられることが好ましい。
また、この燃料電池では、セパレータは、一方の面に第1反応ガス流路が形成され、且つ、他方の面に電極面に沿って冷却媒体を供給する冷却媒体流路が形成される第1セパレータと、一方の面に第2反応ガス流路が形成され、且つ、他方の面に前記冷却媒体流路が形成される第2セパレータとを有することが好ましい。
さらに、この燃料電池では、第1電極は、カソード電極である一方、第2電極は、アノード電極であることが好ましい。
本発明によれば、第2流路溝は、第2電極触媒層の端部に配置される端部流路溝を有している。このため、第2電極触媒層の端部に反応ガスを確実に供給することができ、固体高分子電解質膜の劣化を可及的に抑制することが可能になる。
しかも、端部流路溝は、他の第2流路溝の積層方向の溝深さよりも小さな溝深さに設定されている。従って、端部流路溝の高さを低くすることができ、燃料電池全体の積層方向の寸法を良好に短尺化することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池を構成する発電ユニットの要部分解斜視説明図である。 前記発電ユニットの、図1中、II−II線断面説明図である。 前記発電ユニットの、図1中、III−III線断面説明図である。 前記発電ユニットの、図1中、IV−IV線断面説明図である。 前記発電ユニットを構成する第1金属セパレータの正面説明図である。 前記発電ユニットを構成する第2金属セパレータの一方の面の説明図である。 前記第2金属セパレータの他方の面の説明図である。 前記発電ユニットを構成する第3金属セパレータの一方の面の説明図である。 前記第3金属セパレータの他方の面の説明図である。 前記発電ユニットを構成する第1電解質膜・電極構造体の一方の面の説明図である。 前記第1電解質膜・電極構造体の他方の面の説明図である。 前記発電ユニットを構成する第2電解質膜・電極構造体の一方の面の説明図である。 前記第2電解質膜・電極構造体の他方の面の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池を構成する発電ユニットの断面説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池を構成する発電ユニットの要部分解斜視説明図である。 前記発電ユニットの断面説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池を構成する発電ユニットの断面説明図である。 特許文献1に開示されている膜・電極構造体の断面説明図である。
図1〜図4に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10は、発電ユニット12を備え、複数の前記発電ユニット12が水平方向(矢印A方向)又は鉛直方向(矢印C方向)に沿って互いに積層される。発電ユニット12は、第1金属セパレータ14、第1電解質膜・電極構造体16a、第2金属セパレータ18、第2電解質膜・電極構造体16b及び第3金属セパレータ20を設ける。
第1金属セパレータ14、第2金属セパレータ18及び第3金属セパレータ20は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した横長形状の金属板により構成される。第1金属セパレータ14、第2金属セパレータ18及び第3金属セパレータ20は、平面が矩形状を有するとともに、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状に成形される。なお、第1金属セパレータ14、第2金属セパレータ18及び第3金属セパレータ20に代えて、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
図1に示すように、発電ユニット12の長辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、具体的には、第1金属セパレータ14、第2金属セパレータ18及び第3金属セパレータ20の長辺方向の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔22a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔24bが設けられる。
発電ユニット12の長辺方向(矢印B方向)の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔24a、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔22bが設けられる。
発電ユニット12の短辺方向(矢印C方向)の両端縁部には、酸化剤ガス入口連通孔22a側の一方に、矢印A方向に互いに連通して冷却媒体を供給するための一対の冷却媒体入口連通孔25aが設けられる。発電ユニット12の短辺方向の両端縁部には、燃料ガス入口連通孔24a側の他方に、冷却媒体を排出するための一対の冷却媒体出口連通孔25bが設けられる。
図5に示すように、第1金属セパレータ14の第1電解質膜・電極構造体16aに向かう面14aには、酸化剤ガス入口連通孔22aと酸化剤ガス出口連通孔22bとに連通する第1酸化剤ガス流路(第1反応ガス流路)26が形成される。
第1酸化剤ガス流路26は、矢印B方向に延在する複数の波状流路溝部(第1流路溝)26aを有するとともに、前記第1酸化剤ガス流路26の入口近傍及び出口近傍には、それぞれ複数の入口エンボス部28a及び出口エンボス部28bが設けられる。なお、波状流路溝部26aに代えて、直線状流路溝を採用してもよい。
入口エンボス部28aと酸化剤ガス入口連通孔22aとの間には、ブリッジ部を構成する複数本の入口連結溝30aが形成される一方、出口エンボス部28bと酸化剤ガス出口連通孔22bとの間には、ブリッジ部を構成する複数本の出口連結溝30bが形成される。
図1に示すように、第1金属セパレータ14の面14bには、冷却媒体入口連通孔25aと冷却媒体出口連通孔25bとを連通する冷却媒体流路32が形成される。冷却媒体流路32は、第1酸化剤ガス流路26の裏面形状と後述する第2燃料ガス流路42の裏面形状とが重なり合って形成される。
図6に示すように、第2金属セパレータ18の第1電解質膜・電極構造体16aに向かう面18aには、燃料ガス入口連通孔24aと燃料ガス出口連通孔24bとを連通する第1燃料ガス流路(第2反応ガス流路)34が形成される。第1燃料ガス流路34は、矢印B方向に延在する複数の波状流路溝部(第2流路溝)34aを有する。なお、波状流路溝部34aに代えて、直線状流路溝を採用してもよい。
燃料ガス入口連通孔24aの近傍には、複数の供給孔部36aが形成されるとともに、燃料ガス出口連通孔24bの近傍には、複数の排出孔部36bが形成される。
図7に示すように、第2金属セパレータ18の第2電解質膜・電極構造体16bに向かう面18bには、酸化剤ガス入口連通孔22aと酸化剤ガス出口連通孔22bとを連通する第2酸化剤ガス流路38が形成される。第2酸化剤ガス流路38は、矢印B方向に延在する複数の波状流路溝部38aを有する。なお、波状流路溝部38aに代えて、直線状流路溝を採用してもよい。
酸化剤ガス入口連通孔22aの近傍には、複数本の入口連結溝40aが形成される一方、酸化剤ガス出口連通孔22bの近傍には、複数本の出口連結溝40bが形成される。
図8に示すように、第3金属セパレータ20の第2電解質膜・電極構造体16bに向かう面20aには、燃料ガス入口連通孔24aと燃料ガス出口連通孔24bに連通する第2燃料ガス流路42が形成される。第2燃料ガス流路42は、矢印B方向に延在する複数の波状流路溝部42aを有する。なお、波状流路溝部42aに代えて、直線状流路溝を採用してもよい。
燃料ガス入口連通孔24aの近傍には、複数の供給孔部44aが形成されるとともに、燃料ガス出口連通孔24bの近傍には、複数の排出孔部44bが形成される。図3に示すように、供給孔部44aは、第2金属セパレータ18の供給孔部36aよりも内側(燃料ガス流路側)に配置される一方、排出孔部44bは、前記第2金属セパレータ18の排出孔部36bよりも内側に配置される。
図9に示すように、第3金属セパレータ20の面20bには、第2燃料ガス流路42の裏面形状である冷却媒体流路32の一部が形成される。第3金属セパレータ20の面20bには、前記第3金属セパレータ20に隣接する第1金属セパレータ14の面14bが積層されることにより、冷却媒体流路32が一体に設けられる。
図1に示すように、第1金属セパレータ14の面14a、14bには、この第1金属セパレータ14の外周端縁部を周回して第1シール部材46が一体成形される。第2金属セパレータ18の面18a、18bには、この第2金属セパレータ18の外周端縁部を周回して第2シール部材48が一体成形されるとともに、第3金属セパレータ20の面20a、20bには、この第3金属セパレータ20の外周端縁部を周回して第3シール部材50が一体成形される。
第1シール部材46、第2シール部材48及び第3シール部材50としては、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール材が用いられる。
図5に示すように、第1シール部材46は、第1金属セパレータ14の面14aにおいて、酸化剤ガス入口連通孔22a及び酸化剤ガス出口連通孔22bと、第1酸化剤ガス流路26との外周を連通する第1凸状シール部46aを有する。第1シール部材46は、図1に示すように、第1金属セパレータ14の面14bにおいて、冷却媒体入口連通孔25a及び冷却媒体出口連通孔25bと冷却媒体流路32との外周を連通する第2凸状シール部46bを有する。
図6に示すように、第2シール部材48は、第2金属セパレータ18の面18aにおいて、供給孔部36a及び排出孔部36bと、第1燃料ガス流路34とを囲繞してこれらを連通させる第1凸状シール部48aを有する。
図7に示すように、第2シール部材48は、面18bにおいて、酸化剤ガス入口連通孔22a及び酸化剤ガス出口連通孔22bと、第2酸化剤ガス流路38との外周を連通する第2凸状シール部48bを有する。
図8に示すように、第3シール部材50は、第3金属セパレータ20の面20aにおいて、供給孔部44a及び排出孔部44bと、第2燃料ガス流路42とを囲繞してこれらを連通する第1凸状シール部50aを有する。
図9に示すように、第3シール部材50は、第3金属セパレータ20の面20bにおいて、冷却媒体入口連通孔25a及び冷却媒体出口連通孔25bと冷却媒体流路32との外周を連通する第2凸状シール部50bを有する。
図2に示すように、第1電解質膜・電極構造体16a及び第2電解質膜・電極構造体16bは、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜52と、前記固体高分子電解質膜52を挟持するカソード電極(第1電極)54及びアノード電極(第2電極)56とを備える。カソード電極54は、アノード電極56及び固体高分子電解質膜52の平面寸法(表面寸法)よりも小さな平面寸法(表面寸法)を有する段差型MEAを構成している。
なお、上記とは反対に、アノード電極56は、カソード電極54の平面寸法(表面寸法)よりも小さな平面寸法(表面寸法)を有する段差型MEAを構成してもよい。
カソード電極54及びアノード電極56は、カーボンペーパ等からなるカソード側ガス拡散層(第1ガス拡散層)54a及びアノード側ガス拡散層(第2ガス拡散層)56aと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記カソード側ガス拡散層54a及びアノード側ガス拡散層56aの表面に一様に塗布されたカソード側電極触媒層(第1電極触媒層)54b及びアノード側電極触媒層(第2電極触媒層)56bとを有する。
カソード側電極触媒層54bは、アノード側電極触媒層56bよりも小さな平面寸法(表面寸法)を有する。カソード側電極触媒層54bの外周端部54beは、アノード側電極触媒層56bの外周端部56beよりも内方に距離Lだけ離間する。カソード側ガス拡散層54aは、アノード側ガス拡散層56aよりも小さな平面寸法を有するが、前記カソード側ガス拡散層54aは、前記アノード側ガス拡散層56aよりも大きな平面寸法を有してもよい。
第2金属セパレータ18において、波状流路溝部34aは、アノード側電極触媒層56bがカソード側電極触媒層54bの外周端部から外方に延在する領域(少なくとも距離Lを含む領域)に配置される端部流路溝34aeを有する。端部流路溝34aeは、波状流路溝部34aの積層方向の溝深さd1よりも小さな溝深さd2(d1>d2)に設定される。
端部流路溝34aeは、波状流路溝部34aの溝幅寸法h1よりも大きな溝幅寸法に、すなわち、第1電解質膜・電極構造体16aの外周部からさらに外方に延在して設定される。端部流路溝34aeからの水の排出性を向上させることが可能になるからである。
第1電解質膜・電極構造体16aは、カソード電極54の終端部外方に位置して固体高分子電解質膜52の外周縁部に第1樹脂枠部材58が、例えば、射出成形等により一体成形される。第1樹脂枠部材58の厚さt1は、第1電解質膜・電極構造体16aの厚さt2よりも大きな寸法に設定される(t1>t2)。
第2電解質膜・電極構造体16bは、カソード電極54の終端部外方に位置して固体高分子電解質膜52の外周縁部に第2樹脂枠部材60が、例えば、射出成形等により一体成形される。第2樹脂枠部材60の厚さt3は、第2電解質膜・電極構造体16bの厚さt4よりも大きな寸法に設定される(t3>t4)。
第1電解質膜・電極構造体16a及び第2電解質膜・電極構造体16bでは、各カソード側ガス拡散層54aの厚さt5が、第1樹脂枠部材58及び第2樹脂枠部材60の固体高分子電解質膜52からの各厚さt6よりも小さな寸法に設定される(t5<t6)。
第1樹脂枠部材58及び第2樹脂枠部材60を構成する樹脂材としては、例えば、汎用プラスチックの他、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチック等が採用される。
図10及び図11に示すように、第1樹脂枠部材58は、長手方向(矢印B方向)両端部に、酸化剤ガス入口連通孔22a及び酸化剤ガス出口連通孔22bに向かって膨出する突出部58a、58bと、燃料ガス入口連通孔24a及び燃料ガス出口連通孔24bに向かって膨出する突出部58c、58dとを有する。
第1樹脂枠部材58のカソード電極54側の面には、図10に示すように、酸化剤ガス入口連通孔22aと第1酸化剤ガス流路26の入口側との間に位置して入口バッファ部62aが設けられるとともに、酸化剤ガス出口連通孔22bと前記第1酸化剤ガス流路26の出口側との間に位置して、出口バッファ部62bが設けられる。
入口バッファ部62aは、第1樹脂枠部材58に一体成形される複数本のライン状凸部64aを有し、前記凸部64a間には、入口ガイド流路66aが形成される。出口バッファ部62bは、第1樹脂枠部材58に一体成形される複数本のライン状凸部64bを有し、前記凸部64b間には、出口ガイド流路66bが形成される。入口バッファ部62a及び出口バッファ部62bには、それぞれエンボス部63a、63bが形成される。なお、入口バッファ部62a及び出口バッファ部62bは、ライン状凸部又はエンボス部のみにより構成してもよい。以下に説明する各バッファ部も同様である。
図11に示すように、第1樹脂枠部材58のアノード電極56側の面には、燃料ガス入口連通孔24aと第1燃料ガス流路34との間に位置して入口バッファ部68aが設けられるとともに、燃料ガス出口連通孔24bと前記第1燃料ガス流路34との間に位置して、出口バッファ部68bが設けられる。
入口バッファ部68aは、複数本のライン状凸部70aを有するとともに、前記凸部70a間には、入口ガイド流路72aが形成される。出口バッファ部68bは、複数本のライン状凸部70bを有するとともに、前記凸部70b間には、出口ガイド流路72bが形成される。入口バッファ部68a及び出口バッファ部68bには、それぞれエンボス部69a、69bが形成される。
図2に示すように、第1燃料ガス流路34を構成する端部流路溝34aeは、第1樹脂枠部材58の内周端部58ieに対向する位置に設けられる。
図12及び図13に示すように、第2電解質膜・電極構造体16bに設けられる第2樹脂枠部材60は、酸化剤ガス入口連通孔22a、酸化剤ガス出口連通孔22b、燃料ガス入口連通孔24a及び燃料ガス出口連通孔24bに向かってそれぞれ膨出する突出部60a、60b、60c及び60dを有する。
第2樹脂枠部材60のカソード電極54側の面には、図12に示すように、酸化剤ガス入口連通孔22aと第2酸化剤ガス流路38との間に位置して入口バッファ部74aが設けられるとともに、酸化剤ガス出口連通孔22bと前記第2酸化剤ガス流路38との間に位置して出口バッファ部74bが形成される。
入口バッファ部74aは、複数本のライン状凸部76aを有し、前記凸部76a間には、入口ガイド流路78aが形成される。出口バッファ部74bは、複数本のライン状凸部76bを有し、前記凸部76b間には、出口ガイド流路78bが形成される。入口バッファ部74a及び出口バッファ部74bには、それぞれエンボス部75a、75bが形成される。
第2樹脂枠部材60のアノード電極56側の面には、図13に示すように、燃料ガス入口連通孔24aと第2燃料ガス流路42との間に位置して入口バッファ部80aが設けられるとともに、燃料ガス出口連通孔24bと前記第2燃料ガス流路42との間に位置して出口バッファ部80bが設けられる。
入口バッファ部80aは、複数本のライン状凸部82aを有し、前記凸部82a間には、入口ガイド流路84aが形成される。出口バッファ部80bは、複数本のライン状凸部82bを有し、前記凸部82b間には、出口ガイド流路84bが設けられる。入口バッファ部80a及び出口バッファ部80bには、それぞれエンボス部81a、81bが形成される。
図3に示すように、燃料ガス入口連通孔24aと第1燃料ガス流路34とは、入口連結流路86a及び入口バッファ部68aを介して連結されるとともに、前記燃料ガス入口連通孔24aと第2燃料ガス流路42とは、入口連結流路88a及び入口バッファ部80aを介して連結される。
入口連結流路86aは、燃料ガス入口連通孔24aと入口バッファ部68aとの間に設けられている。この入口連結流路86aは、互いに隣接する第2金属セパレータ18と第3金属セパレータ20との間に形成され、一端が燃料ガス入口連通孔24aに連通し、他端が供給孔部36aに連通する第1流路部90aと、前記第2金属セパレータ18に形成される前記供給孔部36aと、前記第2金属セパレータ18と第1樹脂枠部材58の突出部58cとの間に形成され、一端が前記供給孔部36aに連通し、且つ他端が入口バッファ部68aに連通する第2流路部92aとを備える。
入口連結流路88aは、同様に、互いに隣接する第3金属セパレータ20とこれに隣接する第1金属セパレータ14との間に形成され、一端側が燃料ガス入口連通孔24aに連通し、他端が供給孔部44aに連通する第1流路部94aと、前記第3金属セパレータ20に形成される前記供給孔部44aと、前記第3金属セパレータ20と第2樹脂枠部材60の突出部60cとの間に形成され、一端が前記供給孔部44aに連通し、且つ他端側が入口バッファ部80aに連通する第2流路部96aとを備える。
なお、燃料ガス出口連通孔24bと出口バッファ部68b、80bとの間には、同様に、出口連結流路86b、88bが形成されており、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、酸化剤ガス入口連通孔22aと入口バッファ部62aとは、入口連結流路98aを介して連結されるとともに、前記酸化剤ガス入口連通孔22aと入口バッファ部74aとは、入口連結流路100aを介して連結される。
入口連結流路98aは、第1金属セパレータ14と第2金属セパレータ18との間に形成され、一端が酸化剤ガス入口連通孔22aに連通する第1流路部102aと、前記第1金属セパレータ14と第1樹脂枠部材58の突出部58aとの間に形成され、一端側が前記第1流路部102aに連通し、且つ他端側が入口バッファ部62aに連通する第2流路部104aとを備える。
入口連結流路100aは、第2金属セパレータ18と第3金属セパレータ20との間に形成され、一端側が酸化剤ガス入口連通孔22aに連通する第1流路部106aと、前記第2金属セパレータ18と第2樹脂枠部材60の突出部60aとの間に形成され、一端側が前記第1流路部106aに連通し、且つ他端側が入口バッファ部74aに連通する第2流路部108aとを備える。
なお、酸化剤ガス出口連通孔22bと出口バッファ部62b、74bとの間には、同様に、出口連結流路98b、100bが形成されており、その詳細な説明は省略する。
発電ユニット12同士が互いに積層されることにより、一方の発電ユニット12を構成する第1金属セパレータ14と、他方の発電ユニット12を構成する第3金属セパレータ20との間には、冷却媒体流路32が形成される。
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔22aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔24aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔25aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、図4に示すように、酸化剤ガス入口連通孔22aから入口連結流路98a、100aに導入される。入口連結流路98aに導入された酸化剤ガスは、入口バッファ部62aを通って第1金属セパレータ14の第1酸化剤ガス流路26に供給される。入口連結流路100aに導入された酸化剤ガスは、入口バッファ部74aを通って第2金属セパレータ18の第2酸化剤ガス流路38に導入される。
酸化剤ガスは、図1、図5及び図7に示すように、第1酸化剤ガス流路26に沿って矢印B方向(水平方向)に移動し、第1電解質膜・電極構造体16aのカソード電極54に供給されるとともに、第2酸化剤ガス流路38に沿って矢印B方向に移動し、第2電解質膜・電極構造体16bのカソード電極54に供給される。
一方、燃料ガスは、図3に示すように、燃料ガス入口連通孔24aから入口連結流路86a、88aに導入される。入口連結流路86aでは、燃料ガスが、第1流路部90aから供給孔部36aを通って第2流路部92aに送られた後、入口バッファ部68aに供給される。燃料ガスは、入口バッファ部68aを通って第2金属セパレータ18の第1燃料ガス流路34に供給される。
入口連結流路88aでは、燃料ガスが、第1流路部94aから供給孔部44aを通って第2流路部96aに送られた後、入口バッファ部80aに供給される。燃料ガスは、入口バッファ部80aを通って第3金属セパレータ20の第2燃料ガス流路42に供給される。
燃料ガスは、図1、図6及び図8に示すように、第1燃料ガス流路34に沿って矢印B方向に移動し、第1電解質膜・電極構造体16aのアノード電極56に供給されるとともに、第2燃料ガス流路42に沿って矢印B方向に移動し、第2電解質膜・電極構造体16bのアノード電極56に供給される。
従って、第1電解質膜・電極構造体16a及び第2電解質膜・電極構造体16bでは、各カソード電極54に供給される酸化剤ガスと、各アノード電極56に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、第1電解質膜・電極構造体16a及び第2電解質膜・電極構造体16bの各カソード電極54に供給されて消費された酸化剤ガスは、出口バッファ部62b、74bから出口連結流路を通って酸化剤ガス出口連通孔22bに排出される。
第1電解質膜・電極構造体16a及び第2電解質膜・電極構造体16bのアノード電極56に供給されて消費された燃料ガスは、出口バッファ部68b、80bから出口連結流路86b、88bに導入される。出口連結流路86bでは、燃料ガスが、第2流路部92bから排出孔部36bを通って第1流路部90bに送られた後、燃料ガス出口連通孔24bに排出される。
出口連結流路88bでは、燃料ガスが、第2流路部96bから排出孔部44bを通って第1流路部94bに送られた後、燃料ガス出口連通孔24bに排出される。
一方、左右一対の冷却媒体入口連通孔25aに供給された冷却媒体は、図1に示すように、冷却媒体流路32に導入される。冷却媒体は、各冷却媒体入口連通孔25aから冷却媒体流路32に供給され、一旦矢印C方向内方に沿って流動した後、矢印B方向に移動して第1電解質膜・電極構造体16a及び第2電解質膜・電極構造体16bを冷却する。この冷却媒体は、矢印C方向外方に移動した後、一対の冷却媒体出口連通孔25bに排出される。
この場合、第1の実施形態では、図2に示すように、波状流路溝部34aは、アノード側電極触媒層56bがカソード側電極触媒層54bの外周端部から外方に延在する領域(少なくとも距離Lを含む領域)に配置される端部流路溝34aeを有している。このため、アノード側電極触媒層56bのみが設けられる、所謂、半電極部位にも燃料ガスを流すことができる。
半電極部位に燃料ガスを流すための流路溝部が設けられていないと、第1酸化剤ガス流路26を流通する酸化剤ガスが、固体高分子電解質膜52を透過してアノード電極56側にリークした際、前記酸化剤ガスは、前記アノード電極56のアノード側電極触媒層56bと反応し易い。従って、アノード側電極触媒層56bの反応部位が高電位になり、固体高分子電解質膜52が劣化するおそれがある。
そこで、第1の実施形態では、半電極部位に対応して端部流路溝34aeが設けられており、前記端部流路溝34aeに移動する酸化剤ガスは、燃料ガスと反応する。これにより、アノード電極56側に酸化剤ガスが滞留することがなく、高電位の発生を確実に阻止して固体高分子電解質膜52の劣化を可及的に抑制することが可能になるという効果が得られる。
しかも、端部流路溝34aeは、波状流路溝部34aの積層方向の溝深さd1よりも小さな溝深さd2(d1>d2)に設定されている。このため、端部流路溝34aeは、波状流路溝部34aの積層方向の溝深さよりも小さな溝深さに設定されている。従って、端部流路溝34aeの高さを低くすることができ、燃料電池10全体の積層方向の寸法を良好に短尺化することが可能になる。
また、第1樹脂枠部材58は、第1電解質膜・電極構造体16aの剛性を確保するために、前記第1電解質膜・電極構造体16aよりも肉厚に構成されている。同様に、第2樹脂枠部材60は、第2電解質膜・電極構造体16bの剛性を確保するために、前記第2電解質膜・電極構造体16bよりも肉厚に構成されている。これにより、端部流路溝34aeの高さを、発電に必要な最低限の流路高さまで低くすることによって、発電ユニット12の厚さが大きくなることがない。
このため、燃料電池10全体の積層方向の寸法を可及的に短尺に構成することができ、前記燃料電池10を良好にコンパクト化することが可能になるという利点がある。
図14に示すように、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池110は、複数の発電ユニット112を積層して構成される。発電ユニット112は、第1金属セパレータ14、第1電解質膜・電極構造体16a、第2金属セパレータ114、第2電解質膜・電極構造体16b及び第3金属セパレータ20を設ける。
なお、第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3以降の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
第2金属セパレータ114は、第1燃料ガス流路34を備えるとともに、前記第1燃料ガス流路34を構成する波状流路溝部34aは、アノード側電極触媒層56bがカソード側電極触媒層54bの外周端部から外方に延在する領域(少なくとも距離L0を含む領域)に配置される端部流路溝34aeaを有する。
端部流路溝34aeaは、波状流路溝部34aの溝幅寸法h1よりも大きな溝幅寸法h2に、すなわち、アノード側電極触媒層56bの外周端部56beを収容する領域に設定される。端部流路溝34aeaを流通する燃料ガス流量が、波状流路溝部34aを流通する燃料ガス流量と同等になるようにするためである。
このように構成される第2の実施形態では、半電極部位に対応して端部流路溝34aeaが設けられている。従って、アノード電極56側に酸化剤ガスが滞留することがなく、高電位の発生を確実に阻止して固体高分子電解質膜52の劣化を可及的に抑制することが可能になる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図15及び図16に示すように、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池120は、複数の発電ユニット122を積層して構成される。発電ユニット122は、第1金属セパレータ14と第2金属セパレータ124との間に、電解質膜・電極構造体16を挟持して構成される。
第2金属セパレータ124は、電解質膜・電極構造体16側の面124aに、燃料ガス流路34が設けられるとともに、他方の面124bに、冷却媒体流路32の一部が構成される。電解質膜・電極構造体16は、第1の実施形態の第1電解質膜・電極構造体16a又は第2電解質膜・電極構造体16bと同様に構成されている。
図16に示すように、第2金属セパレータ124は、燃料ガス流路34を備えるとともに、前記燃料ガス流路34を構成する波状流路溝部34aは、アノード側電極触媒層56bがカソード側電極触媒層54bの外周端部から外方に延在する領域(少なくとも距離Lを含む領域)に配置される端部流路溝34aeを有する。
このように構成される第3の実施形態では、半電極部位に対応して端部流路溝34aeが設けられている。これにより、高電位の発生を確実に阻止して固体高分子電解質膜52の劣化を可及的に抑制することが可能になる等、上記の第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
図17に示すように、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池130は、複数の発電ユニット132を積層して構成される。発電ユニット132は、第1金属セパレータ14、第1電解質膜・電極構造体134a、第2金属セパレータ18、第2電解質膜・電極構造体134b及び第3金属セパレータ20を設ける。
第1電解質膜・電極構造体134a及び第2電解質膜・電極構造体134bは、カソード電極54を構成するカソード側電極触媒層54bは、アノード電極56を構成するアノード側電極触媒層56bと同一の平面寸法(表面寸法)を有する。
第2金属セパレータ18において、燃料ガス流路34を構成する波状流路溝部34aは、アノード側電極触媒層56bの外周端部56beに対向して配置される端部流路溝34aeを有する。端部流路溝34aeは、波状流路溝部34aの積層方向の溝深さd1よりも小さな溝深さd2(d1>d2)に設定される。
このように構成される第4の実施形態では、波状流路溝部34aの端部流路溝34aeは、アノード側電極触媒層56bの外周端部56beに対向して配置されている。このため、アノード側電極触媒層56bの外周端部56beに燃料ガスを確実に供給することができ、固体高分子電解質膜52の劣化を可及的に抑制することが可能になるという効果が得られる。
なお、第2金属セパレータ18において、第2酸化剤ガス流路38を構成する波状流路溝部38aは、カソード側電極触媒層54bの外周端部54beに対向して配置される端部流路溝38aeを有していてもよい。これにより、カソード側電極触媒層54bの外周端部54beに対して酸化剤ガスを確実に供給することができる。また、上記の端部流路溝34ae又は端部流路溝38aeの一方のみを設けることも可能である。
10、110、120、130…燃料電池
12、112、122、132…発電ユニット
14、18、20、114、124…金属セパレータ
16、16a、16b、134a、134b…電解質膜・電極構造体
22a…酸化剤ガス入口連通孔 22b…酸化剤ガス出口連通孔
24a…燃料ガス入口連通孔 24b…燃料ガス出口連通孔
25a…冷却媒体入口連通孔 25b…冷却媒体出口連通孔
26、38…酸化剤ガス流路
26a、34a、38a、42a、…波状流路溝部
30a、40a…入口連結溝 30b、40b…出口連結溝
32…冷却媒体流路 34、42…燃料ガス流路
34ae、34aea、38ae…端部流路溝
36a、44a…供給孔部 36b、44b…排出孔部
46、48、50…シール部材 52…固体高分子電解質膜
54…カソード電極 54a、56a…ガス拡散層
54b、56b…電極触媒層 56…アノード電極
58、60…樹脂枠部材

Claims (6)

  1. 固体高分子電解質膜の一方の面には、第1電極触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が設けられ、前記固体高分子電解質膜の他方の面には、第2電極触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が設けられる電解質膜・電極構造体を備え、前記電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池であって、
    前記第1電極に対向する前記セパレータには、電極面に沿って一方の反応ガスを流通させる第1反応ガス流路が複数本の第1流路溝により形成されるとともに、
    前記第2電極に対向する前記セパレータには、電極面に沿って他方の反応ガスを流通させる第2反応ガス流路が複数本の第2流路溝により形成され、
    前記第2流路溝は、前記第2電極触媒層の端部に配置される端部流路溝を有し、且つ、前記端部流路溝は、他の前記第2流路溝の積層方向の溝深さよりも小さな溝深さに設定されることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記端部流路溝は、他の前記第2流路溝の溝幅寸法よりも大きな溝幅寸法に設定されることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池において、前記第1電極触媒層は、前記第2電極触媒層よりも平面寸法が小さく設定されるとともに、
    前記端部流路溝は、前記第2電極触媒層が前記第1電極触媒層の外周端部から外方に延在する領域に配置されることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記電解質膜・電極構造体は、外周部に該電解質膜・電極構造体よりも厚さの大きな樹脂製枠部材が設けられる枠付き電解質膜・電極構造体を構成するとともに、
    前記セパレータは、一方の面に前記第1反応ガス流路が形成され、且つ、他方の面に前記第2反応ガス流路が形成される反応ガスセパレータを有し、
    前記反応ガスセパレータは、前記端部流路溝が前記樹脂製枠部材の内周端部に対向する位置に設けられることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記セパレータは、一方の面に前記第1反応ガス流路が形成され、且つ、他方の面に前記電極面に沿って冷却媒体を供給する冷却媒体流路が形成される第1セパレータと、
    一方の面に前記第2反応ガス流路が形成され、且つ、他方の面に前記冷却媒体流路が形成される第2セパレータと、
    を有することを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記第1電極は、カソード電極である一方、前記第2電極は、アノード電極であることを特徴とする燃料電池。
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JP2018533170A (ja) * 2015-09-18 2018-11-08 レインツ デッチタングス ゲー エム ベー ハー 電気化学システム用セパレータプレート

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