JP2013213590A - 二元冷凍装置の立ち上げ制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】定常運転までの円滑な立ち上がりを可能とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法を提供する。
【解決手段】圧縮機と、凝縮器と、膨張機構と、中間熱交換器の蒸発部とが順に接続されて構成され、高元冷媒が循環する高元側冷媒回路と、圧縮機と、上記中間熱交換器の凝縮部と、膨張機構と、蒸発器とが順に接続されて構成され、高元冷媒より低沸点の低元冷媒が循環すると共に、上記中間熱交換器において高元冷媒と低元冷媒とが熱交換する少なくとも1つの低元側冷媒回路とを備えた二元冷凍装置の立ち上げ制御方法において、立上がり運転において低元側冷媒回路において高圧カットが生じないように、立上がり運転における高元側冷媒回路の圧縮機の回転数の低元側冷媒回路の圧縮機の回転数に対する比を定常運転における高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比より高く設定する、ことを特徴とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、二元冷凍装置の立ち上げ制御方法に関し、より詳細には、定常運転までの円滑な立ち上がりを可能とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法に関する。
従来から、主に、多段圧縮式冷凍装置における低段側の押しのけ量の増大を解消しつつ、定常運転時での冷媒の凝縮圧力の上昇を防止することにより、耐圧強度の高い装置を不要とする観点から、冷媒の種類を異にする二元冷凍装置が用いられている。
この二元冷凍装置は、たとえば、特許文献1ないし3に開示されているように、圧縮機と、凝縮器と、膨張機構と、中間熱交換器の蒸発部とが順に接続されて構成され、高元冷媒が循環する高元側冷媒回路と、圧縮機と、中間熱交換器の凝縮部と、膨張機構と、蒸発器とが順に接続されて構成され、低元冷媒が循環すると共に、中間熱交換器において高元冷媒と低元冷媒とが熱交換する少なくとも1つの低元側冷媒回路とを備える。
このような二元冷凍装置によれば、定常運転においては、高元側冷媒回路と低元側冷媒回路との間で安定的に熱バランスを図り、高元側冷媒回路の凝縮器において、放熱したり、低元側冷媒回路の蒸発器において、冷凍庫の冷熱源を得たりすることが可能である。
低元側の低元冷媒は、高元冷媒より低沸点であり、これにより常温での冷媒の凝縮圧力の上昇を防止することが可能であるが、反面、高元側冷媒回路と低元側冷媒回路との間で、冷媒特性の違いに起因して、立ち上がり速度のアンバランスが生じる。
より詳細には、低元側の低元冷媒は、高元冷媒より低沸点であり、圧縮機に吸入される同温度でのガス密度が大きいことから、冷媒の質量循環量が多くなるため、低元側冷媒回路の立ち上がり速度のほうが高元側冷媒回路より速くなりやすい。
このような立ち上がり速度のアンバランスがありながら、高元側冷媒回路と低元側冷媒回路とを同時に起動するとすれば、低元側冷媒回路の加熱能力が高元側冷媒回路の冷却能力に対して勝ち過ぎてしまい、定常運転に達する前に低元側冷媒回路が高圧カットにより停止する事態が生じ得る。
従来、このような事態に対処するために、高元側冷媒回路を先に起動し、低元側冷媒の高圧を下げる過程において負荷を受けて冷却能力を増加し、低元側冷媒の高圧が所定値まで下げられたことを検知後に、低元側冷媒回路を起動するようにしていた。
しかしながら、立ち上がり速度のアンバランスは、各元の冷媒特性の違いのみならず、起動初期の運転温度における各元の負荷のかかり方、起動時の温度条件等様々な要因により影響を受けることから、上述のような対処方法では十分とはいえない技術的問題が引き起こされる。
たとえば、低元冷媒の沸点が非常に低く、起動時の周囲温度が高いことで、低元側冷媒回路の起動後の加熱能力が速すぎる場合、あるいは高元冷媒の沸点が非常に高く、起動時の周囲温度が低いことで、高元側冷媒回路の起動後の冷却能力が遅すぎる場合、あるいは低元側冷媒回路に比較的沸点の高い冷媒を用いることにより、先行して起動する高元側冷媒回路にあまり負荷がかからず、高元側冷媒回路の冷媒循環量が少ない状態のまま低元側冷媒回路が起動する場合等がありえる。
この場合、二元冷凍装置の高元冷媒と低元冷媒との組合わせには、実用的に様々なものが想定され、このような冷媒の組み合わせの如何を問わず定常運転までの円滑な立ち上がりを可能とする立ち上げ制御技術が業界内で要望される一方、二元冷凍装置の運転制御自体に干渉することなしに、定常運転までの円滑な立ち上がりを補助的に支援可能とする立ち上げ制御技術も業界内で要望されている。
特開平7−12439号 特開2001−241789号 特開2009−133539号
以上の技術的課題に鑑み、本発明の目的は、二元冷凍装置における冷媒の組み合わせの如何を問わず、定常運転までの円滑な立ち上がりを可能とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法を提供することにある。
以上の技術的課題に鑑み、本発明の目的は、二元冷凍装置の運転制御自体に干渉することなしに、定常運転までの円滑な立ち上がりを補助的に支援可能とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明の二元冷凍装置の立ち上げ制御方法は、
圧縮機と、凝縮器と、膨張機構と、中間熱交換器の蒸発部とが順に接続されて構成され、高元冷媒が循環する高元側冷媒回路と、圧縮機と、上記中間熱交換器の凝縮部と、膨張機構と、蒸発器とが順に接続されて構成され、高元冷媒より低沸点の低元冷媒が循環すると共に、上記中間熱交換器において高元冷媒と低元冷媒とが熱交換する少なくとも1つの低元側冷媒回路とを備えた二元冷凍装置の立ち上げ制御方法において、
立上がり運転において低元側冷媒回路において高圧カットが生じないように、立上がり運転における高元側冷媒回路の圧縮機の回転数の低元側冷媒回路の圧縮機の回転数に対する比を定常運転における高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比より高く設定する、構成としている。
以上の構成を有する二元冷凍装置の立ち上げ制御方法によれば、立上がり運転における高元側冷媒回路の圧縮機の回転数の低元側冷媒回路の圧縮機の回転数に対する比を定常運転における高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比より高く設定することにより、立ち上げ運転の際、高元側冷媒回路の立ち上げ速度を積極的に高め、以て低元側冷媒回路の立ち上げ速度に近づけることにより、中間熱交換器において低元側冷媒回路の加熱能力が高元側冷媒回路の冷却能力に勝ち過ぎないようにすることを通じて、低元側冷媒回路の高圧カット発生を防止することで、冷媒の組合わせの如何に係らず、定常運転までの円滑な立ち上がりが可能となる。
本明細書において、定常運転とは、外乱が系に入力されない限り、負荷に応じて収束した安定な運転状態を意味し、立ち上がり運転とは、系の起動からこのような定常運転までの運転状態を意味するものとして用いる。
また、立上がり運転から定常運転に向けて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を低下させるのがよい。
さらにまた、高元側冷媒回路の冷媒の低圧および/または低元側冷媒回路の冷媒の高圧を検知し、検知した低圧および/または高圧に応じて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を変動させるのがよい。
加えて、立上がり運転から定常運転に向けて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比をリニアに変動させるのでもよい。
また、タイマーを用いて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を段階的に変動させるのでもよい。
上記課題を達成するために、本発明の二元冷凍装置の立ち上げ制御方法は、
圧縮機と、凝縮器と、膨張機構と、中間熱交換器の蒸発部とが順に接続されて構成され、高元冷媒が循環する高元側冷媒回路と、圧縮機と、上記中間熱交換器の凝縮部と、膨張機構と、蒸発器とが順に接続されて構成され、高元冷媒より低沸点の低元冷媒が循環すると共に、上記中間熱交換器において高元冷媒と低元冷媒とが熱交換する少なくとも1つの低元側冷媒回路とを備えた二元冷凍装置の立ち上げ制御方法において、
低元側冷媒回路において、冷媒高圧圧力が高圧異常より低い所定圧力に達した場合に、二元冷凍装置を停止する段階と、
高元側冷媒回路の膨張機構前後の冷媒差圧が、二元冷凍装置の前回起動の際よりも高く保たれている間に高元側冷媒回路を再起動することにより、低元側冷媒回路の冷媒高圧圧力を所定圧力まで下げる段階と、
低元側冷媒回路の冷媒高圧圧力が所定圧力まで下がったら、低元側冷媒回路を再起動する段階と、を有する構成としている。
以上の構成を有する二元冷凍装置の立ち上げ制御方法によれば、いったん二元冷凍装置を停止して高元側冷媒回路を再起動することにより、再起動の際、高元側冷媒回路の膨張機構前後の冷媒差圧が二元冷凍装置の前回の起動の際よりも高くなっていることから、高元側冷媒回路の冷媒が流れやすく立ち上がり速度を高めることが可能であり、中間熱交換器において高元側冷媒回路により、低元側冷媒回路の冷媒を十分に冷却する能力が発揮され、それにより低元側冷媒回路の圧力を下げることが可能であり、以て、二元冷凍装置の立ち上げの際、低元側冷媒回路がそのままでは高圧カットを生じそうな場合に、二元冷凍装置の運転制御自体には干渉することなく、低元側冷媒回路の高圧カット発生を補助的に防止することで、定常運転までの円滑な立ち上がりを支援することが可能となる。
また、前記停止段階から前記低元側冷媒回路の再起動段階までのループ回数をカウントする段階と、
カウント数が所定回数を超えたら、二元冷凍装置を停止する段階とをさらに有するのがよい。
さらに、前記カウント数の所定回数は、2以上5以下であるのがよい。
さらにまた、立ち上げ運転から定常運転に至るまで、定常運転の直前において、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を極大とし、そこから定常運転まで減少するように変動させてもよい。
本発明に係る二元冷凍装置10の実施形態を図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
図1において、二元冷凍装置10は、高元側冷媒回路12と低元側冷媒回路14とが中間熱交換器16で接続されている。高元側冷媒および低元側冷媒それぞれについては、たとえば、フロン系として、R22およびR23、非フロン系として、アンモニア冷媒および二酸化炭素冷媒を用いてもよい。
高元側冷媒回路12は、概略的には、高元側圧縮機18の吐出側に一端が接続された高元側冷媒往管20の他端が、凝縮器22、膨張弁24を介して中間熱交換器16の1次側流路入口に接続され、1次側流路出口に一端が接続された高元側冷媒復管26の他端が、高元側圧縮機18の吸入側に接続され、冷媒回路を構成している。
一方、低元側冷媒回路14は、概略的には、低元側圧縮機28の吐出側に一端が接続された低元側冷媒往管30の他端が中間熱交換器16の2次側流路入口に接続され、2次側流路出口に一端が接続された低元側冷媒復管32の他端が、膨張弁34、蒸発器36を介して低元側圧縮機28の吸入側に接続され、冷媒回路を構成している。
中間熱交換器16は、乾式の蒸発器として構成され、中間熱交換器16の内部に高元側冷媒回路12と接続された熱交換管(図示せず)が配設され、胴側に低元側冷媒ガスが充満するようにする。これにより、高元側冷媒と管外の低元側冷媒ガスとが熱交換し、低元側冷媒が凝縮すると共に、中間熱交換器16の出口で高元側冷媒が乾きガスとなって高元側圧縮機18に吸引されるようにしてある。
高元側圧縮機18は、たとえば、容量制御式の往復圧縮機または回転あるいは遠心圧縮機が用いられる。特に、往復式圧縮機であれば、潤滑剤をクランク室等の低圧チャンバーに戻し、スクリュー圧縮機であれば、圧縮機ケーシングの低圧域又は中間圧域に戻すようにする。高元側冷媒回路12における高元側圧縮機18の駆動用モータ38には、インバータ装置40を設けて駆動用モータ38を回転数制御できるようにしてある。
高元側圧縮機18の下流側には油分離器42が設けられ、油分離器42で分離された潤滑剤は高元側圧縮機18に戻される。油分離器42の下流側には、順に凝縮器22及び受液器44が設けられ、受液器44の下流側には、運転の開始時又は停止時に高元側冷媒回路12の開閉を行なう電磁弁(図示せず)と、膨張弁24とが設けられている。凝縮器22は、蒸発式、水冷式又は空冷式でもよい。高元側圧縮機18の上流側の高元側冷媒復管26には、冷媒ガス温度を検出する温度センサ(図示せず)と冷媒ガス圧力を検出する圧力センサ(図示せず)が設けられている。
それに対して、低元側冷媒回路14においては、低元側圧縮機28の上流側にアキュムレータ46が設けられ、ここで冷媒中の液滴が除去される。
特に、低元側冷媒回路14において、低元側冷媒がかなりの低温である場合には、低元側冷媒に混入している潤滑剤の粘性が増大していることから、潤滑剤をアキュムレータ46の上流側冷媒流路に戻すと、潤滑剤がアキュムレータ46に付着して、低元側冷媒回路14の圧力損失を増大するか、あるいは低元側冷媒回路14を閉塞するおそれがあるので、高元側圧縮機18と同様に、油分離器を設けて、油分離器により分離された潤滑剤を低元側圧縮機28の低圧域又はアキュムレータ46と低元側圧縮機28間の冷媒流路に戻してもよい。
低元側圧縮機28は、高元側圧縮機18と同様に、たとえば、往復圧縮機または回転あるいは遠心圧縮機が用いられている。特に、往復式圧縮機であれば、潤滑剤をクランク室等の低圧チャンバーに戻し、スクリュー圧縮機であれば、圧縮機ケーシングの低圧域又は中間圧域に戻すようにする。
低元側冷媒回路14における低元側圧縮機28の駆動用モータ48には、高元側圧縮機18と同様に、インバータ装置50を設けて回転数制御をできるようにしている。なお、制御部52により、高元側圧縮機18のインバータ装置40と低元側冷媒回路14におけるインバータ装置50とをそれぞれ制御するようにしている。
中間熱交換器16の下流側には、受液器54が設けられ、中間熱交換器16で凝縮した低元側冷媒液は、受液器54に供給される。
低元側冷媒ガスは、低元側冷媒復管32を通って低元側圧縮機28に吸入される。低元側冷媒復管32には、吸入圧力調整弁(図示せず)が設けられ、ここで低元側冷媒ガスの圧縮機吸入圧が調整される。また、低元側冷媒復管32には、圧縮機吸入圧を検出する圧力センサ(図示せず)が設けられている。
低元側冷媒復管32と中間熱交換器16の胴部とを接続するホットガスライン56が設けられ、ホットガスライン56には、ホットガス電動弁(図示せず)と、運転開始時又は停止時にホットガスライン56を開閉するホットガス電磁弁(図示せず)が付設されている。
低元側圧縮機28から低元側冷媒往管30に吐出された低元側冷媒ガスは、中間熱交換器16に供給され、中間熱交換器16内で高元冷媒により冷却されて凝縮し、凝縮した低元冷媒液は、さらに過冷却されて膨張弁34に送られる。
図2に、高元側冷媒と低元側冷媒の温度バランスの一例を示す。図中、高元側冷媒飽和T1が凝縮器22での高元側冷媒の凝縮温度、低元側冷媒飽和T1が中間熱交換器16での低元側冷媒の凝縮温度、高元側冷媒飽和T2が中間熱交換器16での高元側冷媒の蒸発温度、低元側冷媒飽和T2が蒸発器36での低元側冷媒の蒸発温度である。
以上の実施形態において、低元側の蒸発器36に負荷が接続される構成、すなわち冷却運転が行われる場合の他、高元側の凝縮器22に負荷が接続される加熱運転(例えば、暖房や蒸気発生装置として適用する場合など)に用いたり、これらを交互に切り換え可能な構成としたりしてもよい。
このような構成の二元冷凍装置において、立ち上げ運転において、低元側冷媒回路14が高圧カットにより停止する事態を防止するために、以下のような手段を講じている。
第1に、図3に示すように、立上がり運転における高元側冷媒回路12の高元側圧縮機18の回転数の低元側冷媒回路14の低元側圧縮機28の回転数に対する比Xを、定常運転における高元側冷媒回路12の低元側冷媒回路14に対する圧縮機の回転数比Yより高く設定して、立上がり運転から定常運転に向けて、高元側冷媒回路12の低元側冷媒回路14に対する圧縮機の回転数比を低下させている。これにより、立ち上げ運転の際、高元側冷媒回路12の立ち上げ速度を積極的に高め、以て低元側冷媒回路14の立ち上げ速度に近づけることにより、中間熱交換器16において低元側冷媒回路14の加熱能力が高元側冷媒回路12の冷却能力に勝ち過ぎないようにすることを通じて、低元側冷媒回路14の高圧カット発生を防止することで、冷媒の組合わせの如何に係らず、定常運転までの円滑な立ち上がりが可能となる。
この場合、図3のAに示すように、立上がり運転から定常運転に向けて、高元側冷媒回路12の低元側冷媒回路14に対する圧縮機の回転数比をリニアに変動させてもよいし、図3のBに示すように、タイマーを用いて、高元側冷媒回路12の低元側冷媒回路14に対する圧縮機の回転数比を段階的に変動させもよいし、あるいは図3のCに示すように、非線形に変動させてもよい。いずれにしても、高元側冷媒回路12の冷媒の低圧および/または低元側冷媒回路14の冷媒の高圧を検知し、検知した低圧および/または高圧に応じて、高元側冷媒回路12の低元側冷媒回路14に対する圧縮機の回転数比を変動させるのがよい。
変形例として、図4に示すように、圧縮機の回転数比を段階的(B)あるいは非線形(C)に変動させる場合に、立上がり運転から定常運転に向けて、図3に示すように単調に減少させるのではなく、立上がり運転と定常運転との間で、定常運転の直前において、いったん増大させて極大値を有すようにし、定常運転に円滑に移行することが可能となるようにしてもよい。よって、圧縮機の回転数比をどの程度増大させるか、あるいは定常運転のどのぐらい直前で極大とするかは、このような観点から定めればよい。
以上の構成を有する二元冷凍装置の立ち上げ制御方法によれば、立上がり運転における高元側冷媒回路12の圧縮機の回転数の低元側冷媒回路14の圧縮機の回転数に対する比を定常運転における高元側冷媒回路12の低元側冷媒回路14に対する圧縮機の回転数比より高く設定することにより、立ち上げ運転の際、高元側冷媒回路12の立ち上げ速度を積極的に高め、以て低元側冷媒回路14の立ち上げ速度に近づけることにより、中間熱交換器16において低元側冷媒回路14の加熱能力が高元側冷媒回路12の冷却能力に勝ち過ぎないようにすることを通じて、低元側冷媒回路14の高圧カット発生を防止することで、冷媒の組合わせの如何に係らず、定常運転までの円滑な立ち上がりが可能となる。
第2に、図5に示すように、低元側冷媒回路14において、低元側冷媒高圧圧力が高圧異常より低い所定圧力PLに達した場合に、二元冷凍装置10を停止する。次いで、高元側冷媒回路12の膨張弁24前後の高元側冷媒差圧が、二元冷凍装置10の前回起動の際の差圧ΔPHよりも高く保たれている間に高元側冷媒回路12を再起動することにより、低元側冷媒回路14の低元側冷媒高圧圧力を所定圧力まで下げる。次いで、低元側冷媒回路14の冷媒高圧圧力が所定圧力Pまで下がったら、低元側冷媒回路14を再起動する。このような二元冷凍装置10の停止段階から低元側冷媒回路14の再起動段階までのループ回数をカウントし、カウント数が所定回数を超えたら、二元冷凍装置10を停止し、異常を発報する。カウント数の所定回数は、2以上5以下であるのがよい。なお、所定圧力PLおよび所定圧力Pは、二元冷凍装置10を運転することにより、試行錯誤により決定するのがよい。
以上の構成を有する二元冷凍装置10の立ち上げ制御方法によれば、いったん二元冷凍装置10を停止して高元側冷媒回路12を再起動することにより、再起動の際、高元側冷媒回路12の膨張弁24前後の高元側冷媒差圧が二元冷凍装置10の前回の起動の際よりも高くなっていることから、高元側冷媒回路12の冷媒が流れやすく立ち上がり速度を高めることが可能であり、中間熱交換器16において高元側冷媒回路12により、低元側冷媒回路の冷媒を十分に冷却する能力が発揮され、それにより低元側冷媒回路14の圧力を下げることが可能であり、以て、二元冷凍装置10の立ち上げの際、低元側冷媒回路14がそのままでは高圧カットを生じそうな場合に、二元冷凍装置10の運転制御自体には干渉することなく、低元側冷媒回路14の高圧カット発生を補助的に防止することで、定常運転までの円滑な立ち上がりを支援することが可能となる。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変更が可能である。
たとえば、本実施形態において、立ち上げ運転の際、低元側冷媒回路の高圧カットを防止するために、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比の調整をするか(図3)、あるいは二元冷凍装置10をいったん停止して、高元側冷媒回路を低元側冷媒回路より先に再起動するか(図5)の二者択一として説明したが、それに限定されるこことなく、前者の場合、冷媒の組合わせの如何に係らず、定常運転までの円滑な立ち上がりが可能となる一方、後者の場合、二元冷凍装置10の運転制御自体には干渉することなく、低元側冷媒回路14の高圧カット発生を補助的に防止することで、定常運転までの円滑な立ち上がりを支援することが可能であることから、両者を併行して行ってもよい。
本発明の実施形態に係る二元冷凍装置の全体構成図である。 本発明の実施形態に係る二元冷凍装置の温度バランスを示す線図である。 本発明の実施形態に係る二元冷凍装置において、立上げ運転から定常運転までにおいて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比の調整を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る二元冷凍装置において、立上げ運転から定常運転までにおいて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比の調整を示す変形例の概略図である。 本発明の実施形態に係る二元冷凍装置において、立ち上げ運転における運転フローをフロー図である。
10 二元冷凍装置
12 高元側冷媒回路
14 低元側冷媒回路
16 中間熱交換器
18 高元側圧縮機
20 高元側冷媒往管
22 凝縮器
24 膨張弁
26 高元側冷媒復管
28 低元側圧縮機
30 低元側冷媒往管
32 低元側冷媒復管
34 膨張弁
36 蒸発器
38 駆動用モータ
40 インバータ装置
42 油分離器
44 受液器
46 アキュムレータ
48 駆動用モータ
50 インバータ装置
52 制御部
54 受液器
56 ホットガスライン

Claims (9)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、膨張機構と、中間熱交換器の蒸発部とが順に接続されて構成され、高元冷媒が循環する高元側冷媒回路と、圧縮機と、上記中間熱交換器の凝縮部と、膨張機構と、蒸発器とが順に接続されて構成され、高元冷媒より低沸点の低元冷媒が循環すると共に、上記中間熱交換器において高元冷媒と低元冷媒とが熱交換する少なくとも1つの低元側冷媒回路とを備えた二元冷凍装置の立ち上げ制御方法において、
    立上がり運転において低元側冷媒回路において高圧カットが生じないように、立上がり運転における高元側冷媒回路の圧縮機の回転数の低元側冷媒回路の圧縮機の回転数に対する比を定常運転における高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比より高く設定する、ことを特徴とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法。
  2. 立上がり運転から定常運転に向けて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を低下させる、請求項1に記載の立ち上げ制御方法。
  3. 高元側冷媒回路の冷媒の低圧および/または低元側冷媒回路の冷媒の高圧を検知し、検知した低圧および/または高圧に応じて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を変動させる、請求項2に記載の立ち上げ制御方法。
  4. 立上がり運転から定常運転に向けて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比をリニアに変動させる、請求項3に記載の立ち上げ制御方法。
  5. タイマーを用いて、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を段階的に変動させる、請求項2に記載の立ち上げ制御方法。
  6. 圧縮機と、凝縮器と、膨張機構と、中間熱交換器の蒸発部とが順に接続されて構成され、高元冷媒が循環する高元側冷媒回路と、圧縮機と、上記中間熱交換器の凝縮部と、膨張機構と、蒸発器とが順に接続されて構成され、高元冷媒より低沸点の低元冷媒が循環すると共に、上記中間熱交換器において高元冷媒と低元冷媒とが熱交換する少なくとも1つの低元側冷媒回路とを備えた二元冷凍装置の立ち上げ制御方法において、
    低元側冷媒回路において、冷媒高圧圧力が高圧異常より低い所定圧力に達した場合に、二元冷凍装置を停止する段階と、
    高元側冷媒回路の膨張機構前後の冷媒差圧が、二元冷凍装置の前回起動の際よりも高く保たれている間に高元側冷媒回路を再起動することにより、低元側冷媒回路の冷媒高圧圧力を所定圧力まで下げる段階と、
    低元側冷媒回路の冷媒高圧圧力が所定圧力まで下がったら、低元側冷媒回路を再起動する段階と、を有することを特徴とする二元冷凍装置の立ち上げ制御方法。
  7. 前記停止段階から前記低元側冷媒回路の再起動段階までのループ回数をカウントする段階と、
    カウント数が所定回数を超えたら、二元冷凍装置を停止する段階とをさらに有する、請求項6に記載の二元冷凍装置の立ち上げ制御方法。
  8. 前記カウント数の所定回数は、2以上5以下である、請求項7に記載の二元冷凍装置の立ち上げ制御方法。
  9. 立ち上げ運転から定常運転に至るまで、定常運転の直前において、高元側冷媒回路の低元側冷媒回路に対する圧縮機の回転数比を極大とし、そこから定常運転まで減少するように変動させる、請求項2に記載の二元冷凍装置の立ち上げ制御方法。
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