JP2013213373A - 単管足場用先行手摺及びその施工方法 - Google Patents

単管足場用先行手摺及びその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】施工を容易にし、施工コストの低減化を図る。
【解決手段】本発明は、複数の建地4を並列に立設し、該隣り合う建地4間に足場板7を水平に掛け渡して成る単管足場2において、新たに施工する最上段の足場の手摺として取り付けられる先行手摺1であって、建地4に着脱可能に設けられる上下方向に長い支柱8と、該各支柱8間に着脱可能に設けられる下桟9及び筋交い10と、を備え、支柱8の上下端部には、建地4に支柱8を固定するための締結具と、下桟及9び筋交い10を取り付けるための取付具13,16と、がそれぞれ設けられ、支柱8の下部であって取付具13,16の上方には、足場板7の支持部材6に掛止可能な掛止具が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、先行手摺及びその施工方法に関し、特に、単管足場用先行手摺及びその施工方法に関するものである。
一般に、建設作業現場等で使用される仮設足場としは、各部寸法が規定された枠状の建枠を組み上げて形成される枠組足場と、任意の長さの単管を縦横に連結して形成される単管足場と、が知られている。
このような仮設足場には、作業者の落下防止を図るため、安全設備としての手摺が設けられる。この手摺は、仮設足場の組み立て時には足場の最上段に当たる部分に先行して設置され、仮設足場の解体時には最上段の足場板を取り外すまでは残されるため、先行手摺と呼ばれている。
従来のこの種の先行手摺としては、例えば、特許文献1に開示されているように、縦柱に固定される取付け装置を介して枠組足場に取り付けられる門型又は鳥居型の持ち上がり式先行手すり枠や、非特許文献1に開示されているように、単管水平材に固定される手摺固定金具を介して単管足場に取り付けられる据え置きタイプの二段手すり付き支柱などが知られている。
特開2003−147953号公報
日綜産業株式会社のカタログ「単管足場用先行型二段手すりNISSO Saft Rankor」
しかしながら、上記した特許文献1に記載の先行手摺は、枠組足場用として構成されており、単管足場に転用できるように構成されていない。
また、特許文献1の先行手摺では、専用の取付け装置や手すり枠が必要となり、しかも、取付け装置はかなり複雑な構造を有しているため、例え、取付け装置等を単管足場用に設計変更できたとしても、製造や組み立て等に手間が掛かり、施工コストの増大要因となるという問題がある。また、特許文献1の先行手摺は盛り替えるタイプであるため、施工に手間が掛かり、使い勝手が悪いという問題もある。
一方、非特許文献1に記載の先行手摺は、単管足場用として形成されているが、据え置きタイプである上に専用の手摺固定金具や二段手すりが必要となるため、製造や組み立て等に手間が掛かり、施工コストの増大要因となるという問題がある。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、容易に施工することができ、施工コストの低減化を図ることのできる単管足場用先行手摺及びその施工方法を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、複数の建地を並列に立設し、該隣り合う建地間に足場板を水平に掛け渡して成る単管足場において、新たに施工する最上段の足場の手摺として取り付けられる先行手摺であって、前記建地に着脱可能に設けられる上下方向に長い支柱と、該各支柱間に着脱可能に設けられる下桟及び筋交いと、を備え、前記支柱の上下端部には、前記建地に該支柱を固定するための締結具と、前記下桟及び筋交いを取り付けるための取付具と、がそれぞれ設けられ、前記支柱の下部であって該取付具の上方には、前記足場板の支持部材に掛止可能な掛止具が設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る単管足場用先行手摺において、前記支柱の上端部に設けられる前記締結具は、常時開放側に付勢されている単管クランプにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る単管足場用先行手摺において、前記支柱の上端部の取付具は、鉛直面上に移動可能なように前記支柱に取り付けられていることを特徴とする。
また、本発明は、建地に支柱を固定するための締結具と下桟及び筋交いを取り付けるための取付具とが上下端部にそれぞれ設けられると共に、下部であって該取付具の上方に足場板の支持部材に掛止可能な掛止具が設けられる先行手摺を単管足場に施工する方法であって、前記建地を並列に立設する工程と、前記足場板の支持部材を前記隣り合う建地にそれぞれ水平に取り付ける工程と、前記一方の建地の前記支持部材に前記掛止具を掛止すると共に該一方の建地に前記支柱の下端部の前記締結具を固定して該一方の建地に前記一方の支柱を固定する工程と、該一方の支柱の前記取付具に前記下桟の一端部を取り付けると共に前記他方の支柱の前記取付具に前記下桟の他端部を取り付けた上で、他方の建地の前記支持部材に前記掛止具を掛止すると共に該他方の建地に前記支柱の下端部の前記締結具を固定して該他方の建地に前記他方の支柱を固定する工程と、前記各支柱の上下端部の前記取付具に前記筋交いを取り付けた上で、前記足場板を前記支持部材に支持させる工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、容易に施工することができ、施工コストの低減化を図ることができる等種々の優れた効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を取り付けた単管足場を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺の支柱を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺の支柱の上端部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺の支柱を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺について説明する。ここで、図1は本実施の形態に係る単管足場用先行手摺を取り付けた単管足場を示す正面図、図2は本実施の形態に係る単管足場用先行手摺の支柱を示す斜視図、図3は本実施の形態に係る単管足場用先行手摺の支柱の上端部を拡大して示す斜視図、図4は本実施の形態に係る単管足場用先行手摺の支柱を示す平面図である。
本実施の形態に係る単管足場用先行手摺1は、単管足場2に取り付けられる。図1に示されているように、単管足場2は、地面にベース金具3を介して並列に複数立設される単管パイプから成る建地4と、各建地4の下部に水平に締結される単管パイプから成る根がらみ5と、上下方向に所定ピッチで建地4に固定されるブラケット等の支持部材6と、該支持部材6に両端部が支持されて隣り合う建地4間に複数段に渡って水平に掛け渡される足場板7と、足場板7上からの作業員の落下防止のために取り付けられる本実施の形態に係る単管足場用先行手摺1と、を備えている。
単管足場用先行手摺1は、建地4にそれぞれ着脱可能に設けられる上下方向に長い支柱8と、該各支柱8間に着脱可能に設けられる下桟9及び筋交い10と、を備えて構成されている。
図2〜図4に良く示されているように、支柱8は、例えば金属製角パイプから成り、1,219mmの長さに調整されている。支柱8の上端部の鉛直な側面11には、短い平板12が片持ち梁状に設けられており、この平板12は、側面11上を所定長(少なくとも1.5cm)上下及び又は左右に移動可能なように側面11に支持されているのが好ましい。上端部の平板12の正面側には、ピン13が突設されている。
また、支柱8の下端部の側面14には、上端部の平板12に対向する位置に短い平板15が片持ち梁状に水平に溶接されており、下端部の平板15の正面側には、ピン16が突設されている。そして、上下端部のピン13,16はそれぞれ下桟9及び筋交い10を取り付けるための取付具として機能する。
上下の平板12,15の背面側には、単管クランプ17,18がそれぞれ取り付けられており、単管クランプ17,18は建地4に支柱8を固定するための締結具として機能する。支柱8の上端部に取り付けられる単管クランプ17は、バネにより常時開放側に付勢されている。
支柱8の下部であって下端部の平板15の上方の側面(例えば支柱8の下端から319mm上方の位置或いは支柱の上端から900mm下方の位置)には、足場板7の支持部材6に掛止可能な掛止具としてのフック19が水平に片持ち梁状に溶接されている。
次に、図1及び図5~図12を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺1を備えた単管足場2の組み立て方法について説明する。ここで、図5〜図12は本発明の実施の形態に係る単管足場用先行手摺を備えた単管足場の施工方法を示す正面図である
先ず、図5に示すように、地面にベース金具3を介して複数本(図示では3本)の建地4を並列に立設し、各建地4の下部に水平に根がらみ5を締結する。この時、各建地4間のスパンが、低層用足場の場合で1,800mm、高層用足場の場合で1,829mmとなるように各建地4を立設する。
次に、図6に示すように、支持部材6の上端面が地面から所定の高さ(例えば、1,800mmの高さ)となるように支持部材6を各建地4に固定する。この時、隣り合う建地4間において各支持部材6の上端に長さが2mの単管パイプ20を掛け渡し、水平器21によりこの単管パイプ20が水平となるように調整することにより、各支持部材6を各建地4に水平に取り付けることができる。
次に、図7に示すように、いずれか一本(図示では最も左側)の建地4の支持部材6にフック19を掛止すると共に、この建地4に下端部の単管クランプ18を固定する。これにより、図8に示すように、支柱8は建地4に固定される。この時、上端部の単管クランプ17は、建地4に締結されていないが、バネにより常時開放側に付勢されているため、単管クランプ17が建地4に干渉して支柱8が鉛直姿勢を保持するのを妨げるおそれはない。また、支柱8はフック19と下端部の単管クランプ18の2箇所で固定されるため、鉛直姿勢を確実に保持することができる。
次に、図9に示すように、建地4に固定された支柱8の上端部のピン13に下桟9の一端部の孔を挿入して掛止させると共に、隣接(図示では中央)の建地4にこれから固定する支柱8の上端部のピン13に下桟9の他端部の孔を挿入して掛止させた上で、上記したのと同様の手順で、この支柱8を前記隣接の建地4に固定する。
図10に示すように、さらに隣接する他(図示では最も右側)の建地4についても同様に、支柱8を建地4に固定する。
次に、図11及び図12に示すように、筋交い10の上下端部の孔をそれぞれ各支柱8の上下端部のピン13,16に挿入して掛止させ、各建地4間に筋交いを取り付ける。
さらに、図1に示すように、各建地4の支持部材6に足場板7の両端部をそれぞれ掛止し、足場板7を所定高さに固定する。
以降、2段目より上段の足場についても同様に先行手摺1を組み立て、所定段数の単管足場2を組み立てる。
また、単管足場2を解体する場合には、上記した組み立て方法の逆の手順で行うことができるため、ここではその詳細な説明については省略する。
このように上記した実施の形態に係る単管足場用先行手摺及びその施工方法によれば、下桟9や筋交い10等の部品は市販のものを使用することができ、専用の部品は支柱8だけであり、しかも支柱8は極めて簡単な構造を有しているため、製造や施工が容易であり、施工コストの低減化を図ることができる。
また、平板12が側面11上を上下及び又は左右に移動可能なように側面11に支持されている場合には、各建地4間のスパンの異なる低層用足場と高層用足場のいずれの場合であっても、市販の同じ長さの下桟9や筋交い10を共通に使用することができるため、施工コストのさらなる削減を図ることができる。
なお、上記した本発明の実施の形態の説明は、本発明に係る単管足場用先行手摺及びその施工方法における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 単管足場用先行手摺
2 単管足場
4 建地
6 支持部材
7 足場板
8 支柱
9 下桟
10 筋交い
13,16 ピン(取付具)
17,18 単管クランプ(締結具)
19 フック(掛止具)

Claims (4)

  1. 複数の建地を並列に立設し、該隣り合う建地間に足場板を水平に掛け渡して成る単管足場において、新たに施工する最上段の足場の手摺として取り付けられる先行手摺であって、
    前記建地に着脱可能に設けられる上下方向に長い支柱と、
    該各支柱間に着脱可能に設けられる下桟及び筋交いと、
    を備え、前記支柱の上下端部には、前記建地に該支柱を固定するための締結具と、前記下桟及び筋交いを取り付けるための取付具と、がそれぞれ設けられ、前記支柱の下部であって該取付具の上方には、前記足場板の支持部材に掛止可能な掛止具が設けられていることを特徴とする単管足場用先行手摺。
  2. 前記支柱の上端部に設けられる前記締結具は、常時開放側に付勢されている単管クランプにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の単管足場用先行手摺。
  3. 前記支柱の上端部の取付具は、側面上を移動可能なように前記支柱に取り付けられていることを特徴とする単管足場用先行手摺。
  4. 建地に支柱を固定するための締結具と下桟及び筋交いを取り付けるための取付具とが上下端部にそれぞれ設けられると共に、下部であって該取付具の上方に足場板の支持部材に掛止可能な掛止具が設けられる先行手摺を単管足場に施工する方法であって、
    前記建地を並列に立設する工程と、
    前記足場板の支持部材を前記隣り合う建地にそれぞれ水平に取り付ける工程と、
    前記一方の建地の前記支持部材に前記掛止具を掛止すると共に該一方の建地に前記支柱の下端部の前記締結具を固定して該一方の建地に前記一方の支柱を固定する工程と、
    該一方の支柱の前記取付具に前記下桟の一端部を取り付けると共に前記他方の支柱の前記取付具に前記下桟の他端部を取り付けた上で、他方の建地の前記支持部材に前記掛止具を掛止すると共に該他方の建地に前記支柱の下端部の前記締結具を固定して該他方の建地に前記他方の支柱を固定する工程と、
    前記各支柱の上下端部の前記取付具に前記筋交いを取り付けた上で、前記足場板を前記支持部材に支持させる工程と、
    を備えていることを特徴とする単管足場用先行手摺の施工方法。

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