JP2004278106A - 先行手摺枠および先行手摺枠の設置方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】隣り合う建枠B,B間に配置される枠体1に、建枠Bの横杆B2に載置される一対の支持部10,10’と、建枠Bの縦杆B1に固定される一対の固定部20,20’と、上段の建枠BUPの縦杆B1に固定される一対の倒止部30,30’とを設け、かつ、支持部10,10’、固定部20,20’および倒止部30,30’の張出量を調節可能とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築現場等で使用される枠組足場を構成する先行手摺枠および先行手摺枠の設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築現場等で使用される枠組足場は、所定の間隔をあけて並べられた複数の門形の建枠と、隣り合う建枠の横杆同士に架設される布板と、この布板の前踏み側(以下、「建物側」という)において隣り合う建枠の縦杆同士を連結する筋交と、後踏み側(以下、「外側」という)に配置される先行手摺枠とを主要部として構成されている。
【0003】
このような枠組足場は、既に組み立てられた足場(布板)の上に作業員が載って順次上段の足場を構築していくものであるが、上段の足場を構築する際には、その足場組立作業の安全を確保すべく、予め下段を構成する建枠の縦杆の上部に先行手摺枠を取り付けておくのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−17707号公報(全頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、枠組足場の規格寸法は、インチサイズとメートルサイズとが混在しているのが現状である。したがって、先行手摺枠についても当然のことながらインチサイズ用のものとメートルサイズ用のものとを用意しておく必要がある。なお、通常の場合、インチサイズのものは建枠の間隔が1829ミリメートルであり、メートルサイズのものは建枠の間隔が1800ミリメートルである。
【0006】
このことは、先行手摺枠の生産者・供給者に対しては生産・管理コストの増大を招くこととなり、需要者に対しては規格に適合する先行手摺枠をその都度手配しなければならないという煩わしさを与えることとなる。
【0007】
また、従来の先行手摺枠は、図19に示すように、枠組足場の建枠B,Bの横杆B2,B2上に載置される一対の支持部110,110と、建枠B,Bの縦杆B1,B1に固定される一対の固定部120,120とを備えて構成されている。この先行手摺枠G’は、固定部120,120を建枠の外側から押し当てて固定する構成であるため、先行手摺枠G’を建枠B,Bに設置する場合には、先行手摺枠G’を斜めに保持して固定部120,120を枠組足場の外側に位置させた後に、支持部110,110を建枠B,Bの横杆B2,B2上に載置して先行手摺枠G’の位置決めを行い、その後に、この支持部110,110を中心として先行手摺枠G’を回転させつつ固定部120,120を建枠B,Bの縦杆B1,B1に固定する必要があるが、このような作業を作業条件の悪い足場上で行わなければならないことを考慮すると、必ずしも効率のよい設置方法であるとはいえない。
【0008】
そこで、本発明は、枠組足場に使用される先行手摺枠であって、枠組足場の規格寸法にかかわらず共通して使用することができる先行手摺枠を提供することを課題とし、さらには、簡単かつ確実に取り付けることができる先行手摺枠および先行手摺枠の設置方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、枠組足場を構成する建枠に取り付けられる先行手摺枠であって、隣り合う前記建枠間に配置される枠体からなり、当該枠体は、前記建枠の横杆に載置される一対の支持部および当該支持部の下方において前記建枠の縦杆に固定される一対の固定部を有し、前記一対の支持部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって張り出しており、かつ、その張出量が調節可能であることを特徴とする。
【0010】
かかる先行手摺枠によると、枠組足場を構成する建枠の横杆に載置される支持部の張出量を調節可能に構成したので、隣り合う建枠の設置間隔が異なる場合であっても、共通して使用することができる。
【0011】
請求項2に記載された発明は、枠組足場を構成する建枠に取り付けられる先行手摺枠であって、隣り合う前記建枠間に配置される枠体からなり、当該枠体は、前記建枠の横杆に載置される一対の支持部および前記建枠の縦杆に固定される一対の固定部とを有し、前記一対の固定部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって進出自在であり、かつ、張り出した状態でロックされるとともに、その張出量が複数段階で調節可能であることを特徴とする。
【0012】
かかる先行手摺枠によると、枠組足場を構成する建枠の縦杆に固定される固定部を張り出した状態でロック可能とし、かつ、その張出量を複数段階で調節可能に構成したので、隣り合う建枠の設置間隔が異なる場合であっても、共通して使用することができる。また、固定部がロックされれば、その直後に手を離すことができるので、結果として作業の迅速化を図ることができる。なお、「張出量を複数段階で調節可能」には、張出量を連続的に調節可能な場合も含まれる。
【0013】
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載の先行手摺枠であって、前記一対の支持部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって張り出しており、かつ、その張出量が調節可能であることを特徴とする。
【0014】
かかる先行手摺枠によると、枠組足場を構成する建枠の横杆に載置される支持部および縦杆に固定される固定部のそれぞれについて、その張出量を調節することができるので、隣り合う建枠の設置間隔が異なる場合であっても、共通して使用することができる。
【0015】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の先行手摺枠であって、前記一対の固定部が、互いに異なる高さに設けられていることを特徴とする。
【0016】
かかる先行手摺枠によると、当該先行手摺枠を複数連設する場合に、隣り合う先行手摺枠の固定部同士が重複することがない。このようにすると、固定部の先端部分の構造を自由に設定することができる。
【0017】
請求項5に記載された発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の先行手摺枠であって、前記支持部は、前記建枠の横杆に載置される位置決め部材と、当該位置決め部材と前記建枠の縦杆を挟んで反対側に位置する押え部材とを備えていることを特徴とする。
【0018】
かかる先行手摺枠によると、建枠の縦杆の前後に位置決め部材と押え部材とが位置するので、当該先行手摺枠の前後方向への移動が抑制される。すなわち、先行手摺枠にがたつき等が生ずることがない。また、先行手摺枠の上部が上段の建枠に固定されていない場合であっても、当該先行手摺枠にがたつき等が生ずることがないので、枠組足場の構築時など上段の建枠が設置されていない状況下において特に有効である。
【0019】
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載の先行手摺枠であって、前記押え部材は前記枠体の側方に向かって進出自在であり、かつ、張り出した状態でロックされることを特徴とする。
【0020】
かかる先行手摺枠によると、押え部材が張り出した状態でロックされるので、組立時に確実な固定ができる。
【0021】
請求項7に記載された発明は、請求項5又は請求項6に記載の先行手摺枠であって、前記一対の支持部は、その押え部材が互いに異なる高さに設けられていることを特徴とする。
【0022】
かかる先行手摺枠によると、当該先行手摺枠を複数連設する場合に、隣り合う先行手摺枠の押え部材同士が重複することがないため、押え部材の構造を自由に設定することができ、結果として確実な固定構造を得ることができる。
【0023】
請求項8に記載された発明は、請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の先行手摺枠であって、前記位置決め部材および前記押え部材は、前記枠体に固定された筐体からその側方へ進出するように設けられていることを特徴とする。
【0024】
かかる先行手摺枠によると、位置決め部材および押え部材を当該筐体内に収容することができるので、手摺枠の製造・組立が容易になる。
【0025】
請求項9に記載された発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の先行手摺枠であって、前記枠体は、上段の枠組足場を構成する建枠の縦杆に固定される一対の倒止部を有しており、当該一対の倒止部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって張り出しており、かつ、その張出量が調節可能であることを特徴とする。
【0026】
かかる先行手摺枠によると、当該先行手摺枠が取り付けられる建枠の上側に位置する建枠に固定される倒止部を設けたので、その設置強度が向上するとともに、倒止部の張出量を調節可能に構成したので、隣り合う建枠の設置間隔が異なる場合であっても、共通して使用することができる。
【0027】
請求項10に記載された発明は、請求項9に記載の先行手摺枠であって、前記一対の倒止部が、互いに異なる高さに設けられていることを特徴とする。
【0028】
かかる先行手摺枠によると、当該先行手摺枠を複数連設する場合に、隣り合う先行手摺枠の倒止部同士が重複することがない。このため、縦杆に確実な固定が可能な自由な構造とすることが可能になる。
【0029】
請求項11に記載された発明は、請求項9又は請求項10に記載の先行手摺枠であって、前記倒止部は、その基端部を中心に旋回可能であることを特徴とする。
【0030】
かかる先行手摺枠によると、倒止部を枠体に沿わせることができるので、当該先行手摺枠を保管あるいは搬送する際に、当該倒止部が邪魔になることがない。
【0031】
請求項12に記載された発明は、枠組足場を構成する複数の建枠のうち、互いに隣り合う建枠間に先行手摺枠を配置し、その両側に設けられた一対の支持部を前記建枠の横杆上に載置した後に、前記支持部の下方において前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の固定部を張り出して前記建枠の縦杆に固定することを特徴とする先行手摺枠の設置方法である。
【0032】
かかる先行手摺枠の設置方法によると、先行手摺枠を略鉛直に保持した状態で位置決めおよび固定をすることができるので、先行手摺枠を斜めに保持して固定部を枠組足場の外側に位置させるといった煩わしさがなく、結果として設置作業の迅速化を図ることができる。また、位置決めをした後に、固定部を張り出すので、設置作業時にこの固定部が邪魔になることがない。
【0033】
請求項13に記載された発明は、枠組足場を構成する複数の建枠のうち、互いに隣り合う建枠間に先行手摺枠を配置し、その両側に設けられた一対の位置決め部材を前記建枠の横杆上に載置した後に、前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の固定部を張り出して前記建枠の縦杆に固定するとともに、前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の押え部材を、前記縦杆を挟んで前記位置決め部材の反対側に進出させることを特徴とする先行手摺枠の設置方法である。
【0034】
かかる先行手摺枠の設置方法によると、先行手摺枠を略鉛直に保持した状態で位置決めおよび固定をすることができるので、先行手摺枠を斜めに保持して固定部を枠組足場の外側に位置させるといった煩わしさがなく、結果として設置作業の迅速化を図ることができる。さらに、建枠の縦杆の前後に位置決め部材と押え部材とが位置することになるので、当該先行手摺枠の前後方向への移動が抑制されることになる。
【0035】
請求項14に記載された発明は、請求項12又は請求項13に記載の先行手摺枠の設置方法であって、前記先行手摺枠の固定部を前記建枠の縦杆に固定した後に、前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の倒止部を張り出して上段の枠組足場を構成する建枠の縦杆に固定することを特徴とする。
【0036】
かかる先行手摺枠の設置方法によると、当該先行手摺枠が上段の枠組足場を構成する建枠にも固定されるので、その設置強度が向上する。また、先行手摺枠の位置決めおよび固定を行った後に、倒止部を側方に張り出すので、設置作業時にこの倒止部が邪魔になることがなく、結果として設置作業の迅速化を図ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
[先行手摺枠の構成]
本発明の実施形態に係る先行手摺枠G(以下、「手摺枠G」という)は、図1に示すように、建築現場等で使用される枠組足場を構成するものであり、布板N上で作業する作業者の安全を確保すべく、布板Nの外側(後踏み側)に配置されるものである。
【0039】
ここで、枠組足場の構成を簡単に説明する。枠組足場は、所定の間隔をあけて並べられた複数の門形の建枠Bと、隣り合う建枠B,Bに架設される布板Nと、隣り合う建枠B,Bの建物側(前踏み側)同士を連結する筋交Sと、その外側において建枠Bの上部からその上段の建枠BUPの中央部にかけて配置される手摺枠Gとを主要部として構成されるものである。また、建枠Bは、一対の縦杆B1,B1と、この縦杆B1,B1の上部同士を連結する横杆B2とを備えており、全体として門形を呈している。なお、下段側に配置された建枠Bと、その上段側に配置された建枠BUPとは、同一の構成である。
【0040】
本実施形態に係る手摺枠Gは、図2に示すように、隣り合う建枠B,B間に配置される枠体1からなり、この枠体1は、建枠Bの横杆B2(図3参照)に載置される左右一対の支持部10,10’と、建枠Bの縦杆B1に固定される左右一対の固定部20,20’と、上段の建枠BUPの縦杆B1に固定される左右一対の倒止部30,30’とを備えている。
【0041】
枠体1は、図2に示すように、左右一対の支柱材1a,1aと、この支柱材1a,1aの上端同士を連結する手摺材1bおよび下端同士を連結する下枠1cとを備えて構成されており、全体として矩形形状を呈している。また、手摺材1bの中央部と下枠1cの中央部との間に矩形枠状の補助材1dが配置されており、さらに、支柱材1a,1a間に棒状の中枠材1eが配置されている。枠体1を構成する各部材は、矩形断面を有するアルミニウム合金製の中空押出形材に曲げ加工等を施すことにより製作され、部材同士は溶接により接合されている。なお、枠体1の形状等は、図示のものに限定されることはなく、変更しても差し支えない。
【0042】
なお、図2に示すように、本実施形態では、支持部10,10’、固定部20,20’および倒止部30,30’は、それぞれ取付高さが異なるか、あるいは、その上下が逆になっているだけで、これらを構成する各部材は同様である。したがって、以下では、支持部10、固定部20および倒止部30について詳細に説明することとする。
【0043】
また、以下では、各部材の枠体1側を「基端側」と称し、建枠B側を「先端側」と称することとする。
【0044】
(支持部の全体構成)
支持部10は、図3に示すように、枠体1の支柱材1aに固定される支持部用の筐体11(以下、単に「筐体11」という)と、建枠Bの横杆B2に載置される位置決め部材12と、建枠Bの縦杆B1を挟んで位置決め部材12の反対側に位置する押え部材13とを備えて構成されており、全体として枠体1からその側方に向かって張り出している。
【0045】
ここで、位置決め部材12は、枠組足場を構築する際には手摺枠Gの高さ方向の位置決めに使用され、枠組足場の構築後には主に手摺枠Gに作用する鉛直荷重を建枠Bに伝達する役割を担う。また、押え部材13は、位置決め部材12とともに手摺枠Gの前後方向への移動を防止する役割を担う。
【0046】
(筐体の構成)
筐体11は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、図4に示すように、枠体1の支柱材1aに溶接により接合される接合部11Aと、位置決め部材12が取り付けられる第一取付部11Bと、押え部材13が取り付けられる第二取付部11Cとを備えている。また、本実施形態では、接合部11A、第一取付部11Bおよび第二取付部11Cは、ホロー部11Dを介して一体に成形されている。
【0047】
筐体11の第一取付部11Bには、図5に示すように、その側壁11aの高さ方向の中央に取付孔11pが穿設されており、同様に、側壁11aと対向する側壁11bの高さ方向の中央に取付孔11qが穿設されている。また、側壁11a,11bと直交する側壁11dには、その高さ方向の中央にまで至る切欠き11tが形成されている。切欠き11tは、その下端部が枠体1の支柱材1a方向へ窪んでおり、全体として略L字形状を呈している。
【0048】
筐体11の第二取付部11Cには、その側壁11eの高さ方向の中央よりもやや上方に取付孔11rが穿設されており、同様に、側壁11eと対向する側壁11fには、その高さ方向の中央よりもやや上方に取付孔11sが穿設されている。また、側壁11e,11fと直交する側壁11gには、その高さ方向の中央よりもやや上方にまで至る切欠き11uが形成されている。切欠き11uは、その下端部が枠体1の支柱材1a方向へ窪んでおり、全体として略L字形状を呈している。また、筐体11は、以上の構成であるため、図5において示される断面を有し、上下に向かう押出形材を切断した後、取付孔11p,11q,11r,11sを穿設するとともに、切欠き11t,11uを形成することで製造される。
【0049】
(位置決め部材の構成)
位置決め部材12は、図4に示すように、建枠Bの横杆B2の外面に当接する当接部12Aと、筐体11の第一取付部11Bにスライド自在に取り付けられる調節部12Bとを備えており、調節部12Bを左右にスライドさせることで当接部12Aの位置が調節される。すなわち、本実施形態では、位置決め部材12が枠体1の側方へ向かって進出自在に構成されており、位置決め部材12を進退させてその進出量を調節することにより、支持部10の枠体1からの張出量が調節される。
【0050】
当接部12Aは、アルミニウム合金製の押出形材からなり、建枠Bの横杆B2の外面に当接する円弧状の当接面12aを備えている。図6(a)は図4のX1矢視図であるが、この図に示すように、当接面12aは、横杆B2の頂部から側部にかけて当接し、横杆B2の頂部よりも側方に位置することはない。また、図5に示すように、当接部12Aの側面にはナット12cを装填可能なナット孔12pが形成されており、さらに、筐体11の側壁11aと対向する面12b(以下、「背面12b」という)にはナット孔12pに至るボルト孔12qが穿設されている。また、当接部12Aは、図4中の矢印X方向に押し出された押出形材を切断して形成される。
【0051】
調節部12Bは、図5に示すように、ボルト12dと、このボルト12dの軸部に取り付けられるピン部材12eと、ボルト12dの軸部に圧縮状態で外挿されるコイル状の付勢部材12fとから構成されており、ボルト12dは、当接部12Aのナット孔12pに装填されるナット12cに螺合される。また、ボルト12dの軸部には、その軸線方向と直交する方向にピン孔12rが穿設されており、このピン孔12rにピン部材12eが取り付けられる。そして、ピン部材12eを筐体11の切欠き11tに係合させると、位置決め部材12が枠体1の側方に進出した状態でロックされる(図6(b)参照)。
【0052】
ボルト12dは、図6(a)(b)に示すように、その頭部から当接部12Aの背面12bまでの長さxが筐体11の第一取付部11Bの幅寸法dよりもΔx1だけ大きくされており、Δx1の範囲で左右にスライド可能であるように構成されている。
【0053】
付勢部材12fは、図6(a)(b)に示すように、筐体11の側壁11aとピン部材12eとの間に圧縮状態で配置されるため、付勢部材12fの復元力は、ピン部材12eを介してボルト12dに伝達される。すなわち、位置決め部材12は、その基端側(図6(a)に示す矢印P1方向)へ付勢されている。なお、付勢部材12fとして、コイルバネのほか、板バネや皿バネ等を用いることができるのは言うまでもない。
【0054】
位置決め部材12を筐体11に取り付けるには、図5に示すように、筐体11の第一取付部11Bの内部に付勢部材12fを配置したうえで、筐体11の側壁11b側からボルト12dの軸部を取付孔11p,11qおよび当接部12Aのボルト孔12qに挿通し、次いで、ボルト12dの先端を当接部12Aのナット孔12pに装填されたナット12cに螺合し、最後に、ボルト12dのピン孔12rにピン部材12eを取り付ければよい。
【0055】
(押え部材の構成)
押え部材13は、図4に示すように、筐体11の第二取付部の取付孔11r,11s(図5参照)にスライド自在に挿通される棒部材13aと、この棒部材13aのおおよそ中央部に取り付けられるピン部材13bと、棒部材13aに外挿されるコイル状の付勢部材13cとから構成されており、棒部材13aを左右にスライドさせることにより、押え部材13(棒部材13a)の先端部分が筐体11の第二取付部11Cから出入する。すなわち、押え部材13は、枠体1の側方へ向かって進出自在に構成されており、また、ピン部材13bを筐体11の切欠き11uに係合させると、枠体1の側方に進出した状態でロックされる(図7(b)参照)。
【0056】
棒部材13aには、その軸線方向と直交する方向にピン孔13pが穿設されており、このピン孔13pにピン部材13bが取り付けられている。
【0057】
図7(a)(b)は図4のX2矢視図であるが、この図に示すように、付勢部材13cは、筐体11の側壁11eとピン部材13bとの間に圧縮状態で配置されるため、付勢部材13cの復元力は、ピン部材13bを介して棒部材13aに伝達される。すなわち、押え部材13はその基端側(図7(b)に示す矢印P2方向)へ付勢されている。
【0058】
押え部材13を筐体11に取り付けるには、図4に示すように、筐体11の第二取付部11Cの内部に付勢部材13cを配置したうえで、棒部材13aを筐体11の取付孔11r,11sに挿通し、その後、棒部材13aのピン孔13pにピン部材13bを取り付ければよい。なお、本実施形態では、ピン部材13bは、ピン孔13pにネジ止めすることにより固定しているが、これに限定されることはなく、圧入等他の方法で固定してもよい。
【0059】
(支持部の操作方法)
次に、支持部10の操作方法について説明する。支持部10の張出量を調節するには、図4に示すように、位置決め部材12を左右にスライドさせて、当接部12Aの位置を調節すればよい。すなわち、位置決め部材12の筐体11からの進出量を調節することにより、支持部10の枠体1からの張出量が調節される。例えば、支持部10が図4に示す状態にある場合には、ピン部材12eを把持して位置決め部材12を枠体1の側方へ進出させればよい。そして、ピン部材12eをボルト12d回りに旋回させて筐体11の切欠き11tに係合させれば、位置決め部材12が進出状態でロック(固定)されることになる(図6(b)参照)。このとき、付勢部材12fの復元力により位置決め部材12が枠体1方向へ付勢されているので、切欠き11tに挿入されたピン部材12eは、切欠き11tの下端に形成された窪みに嵌り込み、その結果、ピン部材12eの切欠き11tからの抜出しが防止される。
【0060】
また、筐体11の側方へ進出した状態(張り出した状態)にある位置決め部材12(図6(b)参照)を引き戻す場合には、ピン部材12eを把持してボルト12d回りに旋回させてこのピン部材12eと切欠き11tとの係合状態を解除すればよい。ピン部材12eと切欠き11tとの係合状態が解除されれば、圧縮状態にある付勢部材12fの復元力により、位置決め部材12は、自然に枠体1方向へ引き戻される(図6(a)参照)。
【0061】
なお、本実施形態では、切欠き11tを一箇所に設け、支持部10(位置決め部材12)の張出量を二段階で調節可能な構成としたが、これに限定されることはなく、さらに多くの切欠きを設けて、支持部10の張出量を複数段階で調節可能な構成としてもよい。また、図示は省略するが、支持部10の張出量(位置決め部材12の進出量)を連続的に調節可能な構成としてもよい。
【0062】
また、位置決め部材12の進出可能な範囲(図6(a)(b)に示すΔx1)は、適宜設定することができるが、例えば、手摺枠Gをインチサイズで構築された枠組足場(図6(b)参照)とメートルサイズで構築された枠組足場(図6(a)参照)とに共通して使用する場合には、インチサイズで構築された枠組足場の建枠B,Bの間隔が1829(mm)であり、メートルサイズで構築された枠組足場の建枠B,Bの間隔が1800(mm)であることから、Δx1の大きさをおおよそ14.5(mm)に設定すればよい。なお、Δx1の大きさを14.5(mm)としたのは、支持部10(10’)が枠体1の両側に配置されるからである。したがって、支持部10,10’のうちの一方のみについて、張出量を調節可能にした場合には、Δx1の大きさをおおよそ29(mm)に設定すればよい。
【0063】
押え部材13を枠体1の側方に進出させるには、図4に示すように、ピン部材13bを把持して棒部材13aを支柱材1aの側方へスライドさせればよい。そして、ピン部材13bを棒部材13a回りに旋回させて筐体11の切欠き11uに係合させれば、押え部材13が進出状態でロック(固定)されることになる(図7(b)参照)。また、付勢部材13cの復元力により押え部材13がその基端側へ付勢されているので、切欠き11uに挿入されたピン部材13bは、切欠き11uの下端部に形成された窪みに嵌り込み、その結果、ピン部材13bの切欠き11uからの抜出しが防止される。
【0064】
そして、押え部材13を筐体11から進出させると、その先端部分が建枠Bの縦杆B1を挟んで位置決め部材12の反対側に位置することになり、その結果、手摺枠Gの前後方向への移動が防止される。すなわち、手摺枠Gにがたつき等が生ずることがない。
【0065】
また、進出した状態(張り出した状態)にある押え部材13(図7(b)参照)を引き戻す場合には、ピン部材13bを把持して棒部材13a回りに旋回させてこのピン部材13bと切欠き11uとの係合状態を解除すればよい。ピン部材13bと切欠き11tとの係合状態が解除されれば、押え部材13は、圧縮状態にある付勢部材13cの復元力により自然にその基端側へ引き戻され、その先端部分が筐体11の第二取付部11Cに収容される(図7(a)参照)。
【0066】
なお、本実施形態では、切欠き11uを一箇所に設け、押え部材13の進出量(張出量)を二段階で調節可能な構成としたが、これに限定されることはなく、さらに多くの切欠きを設けて、押え部材13の進出量を複数段階で調節可能な構成としてもよい。また、図示は省略するが、押え部材13の進出量を連続的に調節可能な構成としてもよい。
【0067】
(その他)
図2に示すように、左右一対の支持部10,10’のうち、前記した支持部10(以下、「一方の支持部10」という)の反対側に設けられたもう一方の支持部10’(以下、「他方の支持部10’」という)の構成は、一方の支持部10と同様の構成であるが、その押え部材13’が一方の支持部10の押え部材13と異なる高さに設けられている。かかる状態は、一方の支持部10に使用した筐体11を枠体1の面内で180度回転したものを他方の支持部10’の筐体11’とし、この筐体11’を一方の支持部10の筐体11と同じ高さに取り付けることにより容易に実現することができる。
【0068】
すなわち、図7(b)に示すように、押え部材13が挿通される筐体11の取付孔11r,11sは、側壁11e,11fの高さ方向の中央よりもやや上方に位置しているため、この筐体11を反転させた筐体11’の取付孔(図示せず)は、必然的に側壁(図示せず)の高さ方向の中央よりもやや下方に位置することになり、この結果、一方の支持部10の押え部材13と他方の支持部10’の押え部材13’とが互いに異なる高さに設けられることになる(図2参照)。すなわち、手摺枠Gの複数を連設する場合に、隣り合う手摺枠G,Gの押え部材13,13’が重複することがなく、その結果、押え部材13の構造を自由に設定することができる。
【0069】
なお、位置決め部材12は、前記したように、その当接部12Aが建枠Bの横杆B2の頂部よりも側方に位置することがないので、手摺枠Gの複数を連設する場合であっても、隣り合う位置決め部材12,12’が重複することがない。
【0070】
すなわち、一の手摺枠Gにおいて左右の支持部10,10’を同一の部材で構成し、かつ、同一の高さ位置に取り付けても、隣接する他の手摺枠Gの支持部10(10’)と重なり合うことがない。
【0071】
(固定部の全体構成)
固定部20は、主に手摺枠Gの左右方向への移動および前後方向への傾動を防止するためのものであり、図3に示すように、枠体1の支柱材1aおよび下枠1cに固定される固定部用の筐体21(以下、単に「筐体21」という)と、建枠Bの縦杆B1の外面に固定される固定アーム22と、固定アーム22の動きを規制するストッパー23とを備えて構成されている。
【0072】
(筐体の構成)
筐体21は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、図8に示すように、枠体1の支柱材1aおよび下枠1cに溶接により接合される接合部21Aと、固定アーム22が取り付けられるアーム取付部21Cと、ストッパー23が収容されるストッパー収容部21Bとを備えている。また、図9に示すように、本実施形態では、接合部21A、ストッパー収容部21Bおよびアーム取付部21Cは、一体に成形されている。なお、ストッパー収容部21Bとアーム取付部21Cとは、所定の間隔をあけて配置された一対の仕切片21a,21aにより仕切られている。なお、本実施形態では、筐体21は、枠体1の内側に配置されているため、枠体1の側方に突出することはない(図2参照)。また、筐体21は、図9中の矢印Y9方向に押し出された押出形材を切断して形成される。
【0073】
(固定アームの構成)
固定アーム22は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、図8に示すように、建枠Bの縦杆B1を抱持する略U字形状の抱持部22Aと、筐体21のアーム取付部21Cにスライド自在に取り付けられる調節部22Bとを備えている。すなわち、固定アーム22は、枠体1の側方に向かって進出自在に構成されており、調節部22Bを左右にスライドさせることで抱持部22Aの位置が調節される。すなわち、本実施形態では、固定アーム22を進退させてその進出量を調節することにより、固定部20の枠体1からの張出量が調節される。また、固定アーム22は、図9中の上下方向に押し出された押出形材を切断して形成される。
【0074】
抱持部22Aは、調節部22Bの先端側に設けられており、建枠Bの縦杆B1の外面に枠体1側から当接する円弧状の当接面22aを備えている。また、抱持部22Aの先端には、ボルト孔22pが穿設されており(図9参照)、このボルト孔22pに蝶ボルト22bが取り付けられている。そして、蝶ボルト22bを締め付けることにより、固定アーム22と縦杆B1とが確実に固定される。
【0075】
調節部22Bは、その断面が矩形形状を呈しており、筐体21のアーム取付部21Cに挿通可能に形成されている。また、図9に示すように、調節部22Bの基端部分には、第一調節孔22cおよび第二調節孔22dが隣接して形成されており、さらに、調節部22Bの中央部分には、第三調節孔22eが第二調節孔22dと所定の間隔をあけて形成されている。なお、第三調節孔22eは、調節部22Bをその基端側に引き込んだ状態にあるときに(図11参照)、ストッパー23の係合凸部23cの下方に位置するように設けられている。また、調節部22Bの基端部分の側面には、ピン孔22qが穿設されている。なお、本実施形態では、抱持部22Aと調節部22Bとが一体に成形されているが、これらを別体としても差し支えない。
【0076】
固定アーム22を筐体11のアーム取付部21Cに取り付けるには、調節部22Bを筐体11のアーム取付部21Cに挿通するとともに、調節部22Bのピン孔22qに図示しないピン部材を挿通すればよい。
【0077】
(ストッパーの構成)
ストッパー23は、図9に示すように、ストッパー収容部21Bに回動自在に取り付けられる一対の取付板23a,23aと、ストッパー収容部21Bから突出する操作レバー23bと、取付板23a,23aと操作レバー23bとの間に介設され、操作レバー23bの動きに連動する係合凸部23cとを備えている。
【0078】
係合凸部23cは、図10(a)(b)および図11に示すように、固定アーム22の第一調節孔22c,第二調節孔22dおよび第三調節孔22eのそれぞれに挿入可能に形成されており、操作レバー23bの上下動に連動して調節孔22c,22d,22eに抜き差しされる。すなわち、係合凸部23cを調節孔22c,22d,22eのいずれかに挿入してこれらを係合させると、固定アーム22の左右方向へのスライドが阻止されることになり、一方、係合凸部23cを調節孔22c,22d,22eから抜き出してこれらの係合を解除すると、固定アーム22がスライド自在になる。なお、係合凸部23cは、その先端が傾斜しており、調節孔22c,22d,22eに挿入すると、その取付板23a側の部位が操作レバー23b側の部位よりも深い位置まで挿入される。
【0079】
また、図9に示すように、一対の取付板23a,23a間には、付勢部材23dが配置される。本実施形態では、付勢部材23dとして、ねじりバネを使用しており、図10(a)(b)に示すように、その一端が筐体21のストッパー収容部21Bの上面に当接し、他方が係合凸部23cに当接するように配置されている。すなわち、係合凸部23cは、付勢部材23dにより常に下方向(挿入方向)へ付勢されている。したがって、係合凸部23cが調節孔22c,22d,22eに挿入されている場合には、これらから係合凸部23cが抜け出すことはなく、また、操作レバー23bを持ち上げて固定アーム22をスライド自在としている場合に、この操作レバー23bを手放すと、係合凸部23cが自然に調節孔22c,22d,22eに挿入され、固定アーム22のスライドがロックされる。
【0080】
ストッパー23を筐体21のストッパー収容部21Bに取り付けるには、図9に示すように、取付板23a,23a間に付勢部材23dを配置した状態で、ストッパー23をストッパー収容部21Bの内部に配置し、取付板23aに設けたボルト孔23pと筐体21の側壁に形成したボルト孔21pとを位置合わせしたうえで、各ボルト孔にボルト23eを挿通し、ナット23fで固定すればよい。
【0081】
(固定部の操作方法)
次に、固定部20の操作方法について説明する。固定部20の枠体1からの張出量を調節するには、図8に示すように、固定アーム22を進退させてその進出量を調節すればよい。
【0082】
また、固定アーム22を枠体1の側方へ進出させるには、調節部22Bを左右にスライドさせて、抱持部22Aの位置を調節すればよい。例えば、固定部20が図11に示す状態にある場合には、操作レバー23bを持ち上げて係合凸部23cを調節孔22eから抜き出して固定アーム22をスライド自在にしたうえで、この固定アーム22を適宜枠体1の側方へスライドさせればよい。そして、操作レバー23bを手放すと、付勢部材23dの復元力により、係合凸部23cが自然に第一調節孔22cあるいは第二調節孔22dに挿入され、その結果、固定アーム22が枠体1の側方に進出した状態(張り出した状態)でロックされる。すなわち、操作レバー23bを手放すだけで、固定アーム22がロックされるので、結果として作業の迅速化を図ることができる。
【0083】
なお、本実施形態では、固定アーム22に三つの調節孔22c,22d,22eを設け、固定アーム22の進出量(張出量)を三段階で調節可能な構成としたが、これに限定されることはなく、さらに多くの調節孔を設けて、固定アーム22の進出量を複数段階で調節可能な構成としてもよい。また、図示は省略するが、固定アーム22の進出量を連続的に調節可能な構成としてもよい。
【0084】
なお、第一調節孔22cと第二調節孔22dとの間隔Δx2(図10(a)参照)は、任意に設定することができるが、前記した支持部10の位置決め部材12の場合と同様に、間隔Δx2を14.5mmとすれば、手摺枠Gをインチサイズで構築された枠組足場(図10(a)参照)とメートルサイズで構築された枠組足場(図10(b)参照)とに共通して使用することが可能となる。
【0085】
また、手摺枠Gを保管・運搬等する場合には、図11に示すように、ストッパー23の係合凸部23cを第三調節孔22eに係合させておくとよい。
【0086】
(その他)
図2に示すように、左右一対の固定部20,20’のうち、前記した固定部20(以下、「一方の固定部20」という)の反対側に設けられたもう一方の固定部20’(以下、「他方の固定部20’」という)は、一方の固定部20を枠体1の面内で180度回転させたものと同一の構成であるが、一方の固定部20が枠体1の下枠1cの下側に取り付けられているのに対し、他方の固定部20’が枠体1の下枠1cの上側に取り付けられている。すなわち、左右一対の固定部20,20’は、互いに異なる高さに設けられている。
【0087】
このようにすると、複数の手摺枠Gを連設する場合に、一の手摺枠Gの固定部20(20’)の固定アーム22(22’)が隣接する他の手摺枠Gの固定アーム22’(22)と重複することがない。すなわち、固定アーム22の構造を自由に設定することが可能となり、結果として確実な固定構造を得ることができる。また、左右の固定部20,20’を同一の部材で構成することができるので、経済的である。
【0088】
(倒止部の構成)
倒止部30は、主に手摺枠Gの前後方向への傾動を防止するためのものであり、図3に示すように、全体として枠体1の支柱材1aの側方へ張り出しており、かつ、張り出した状態でロックされている。
【0089】
本実施形態では、図12に示すように、倒止部30は、底板31と、この底板31の側縁部に設けられた一対の側板32,33とからなり、段付きボルト34により枠体1の支柱材1aに取り付けられている。
【0090】
底板31は、その先端部分が半円状に切り欠かれており、この半円状の部位30A(以下、「抱持部30A」という)が建枠BUPの縦杆B1の外面に枠体1側から当接し、縦杆B1を抱持する(図3参照)。また、一対の側板32,33のうち、枠体1の支柱材1aを挟んで対向する部位30B(以下、「調節部30B」という)が枠体1の支柱材1aに取り付けられる(図3参照)。
【0091】
調節部30Bを構成する一対の側板32,33には、図12に示すように、それぞれ略U字形状のピン孔32a,33aが形成されている。一方の側板32に形成されたピン孔32aは、後記する段付きボルト34の小径部34aの軸径に合わせて形成された第一調節孔32pおよび第二調節孔32qと、これらを連通する連通孔32rとから構成されている。また、他方の側板33に形成されたピン孔33aは、段付きボルト34の大径部34bの軸径に合わせて形成された第一調節孔33pおよび第二調節孔33qと、これらを連通する連通孔33rとから構成されている。
【0092】
また、一方の側板32には、その基端部に上下一対の係止片32b,32bが他方の側板33に向かって突出しており、さらに、底板31の縁端の上方において、係止片32cが一方の側板33に向かって突出している。これにより、図14(a)に示すように、段付きボルト34が第一調節孔32p,33pに係合している場合には、係止片32b,32bが枠体1の支柱材1aの側面に当接し、倒止部30の左右方向への移動および上下方向への旋回が防止される。また、図14(b)に示すように、段付きボルト34が第二調節孔32q,33qに係合している場合には、係止片32cと底板31の縁端とが支柱材1aの側面に当接し、倒止部30の左右方向への移動(スライド)および上下方向への旋回が規制される。なお、図13に示すように、一対の側板32,33の離隔距離が枠体1の支柱材1aの外形寸法よりもWaだけ大きくされているため、倒止部30の全体を段付きボルト34の軸線方向(図中の矢印P3方向)へ移動させることができる。そして、倒止部30を矢印P3方向へ移動させると、係止片32b,32bと支柱材1aと当接状態あるいは係止片32cと支柱材1aとの当接状態(図12参照)が解除され、倒止部30を左右方向へスライドあるいは上下方向へ旋回させることが可能となる。
【0093】
段付きボルト34は、図13に示すように、小径部34aと、この小径部よりも軸径の大きい大径部34bとを備えており、小径部34aには付勢部材34cが外挿される。この付勢部材34cは、支柱材1aの内面と段付きボルト34の大径部34bとの間に圧縮状態で配置されることになるため、段付きボルト34は、付勢部材34cの復元力により、その頭部側に付勢されることになり、その結果、一方の側板32が支柱材1aの外面に当接した状態となる。
【0094】
倒止部30を枠体1の支柱材1aに取り付けるには、支柱材1aに穿設した図示しない貫通孔とピン孔32a,33aとの位置合わせをしたうえで、ピン孔33a側から段付きボルト34を挿通し、支柱材1aを貫通して調節孔32aから突出した段付きボルト34の先端をナット35で締結すればよい。
【0095】
(倒止部の操作方法)
次に、倒止部30の操作方法について説明する。収納状態にある倒止部30(図16参照)を枠体1の支柱材1aの側方へ張り出させるには、その基端部を中心として上下方向に旋回させればよい。なお、倒止部30が収納状態にあるときは、図16に示すように、底板31と係止片32bとが支柱材1aに当接した状態にあり、その旋回が規制された状態にあるので、倒止部30を把持して段付きボルト34の軸線方向(図13中の矢印P3方向)へ移動させ、係止部32cと支柱材1aとの当接状態を解除したうえで、倒止部30を旋回させる。
【0096】
そして、図14(a)(b)に示すように、倒止部30を左右にスライドさせ、第一調節孔32p,33p又は第二調節孔32q,33qに段付きボルト34を係合させたうえで、把持していた倒止部30を手放すと、付勢部材34c(図13参照)の復元力により、倒止部30が段付きボルト34の軸線方向へ移動し、その結果、係止片32b,32b(あるいは係止片32cと底板31の縁端)が枠体1の支柱材1aに当接し、倒止部30の左右方向への移動および上下方向への旋回が規制されることとなる。
【0097】
また、倒止部30を収納する場合には、倒止部30を段付きボルト34の軸線方向(図13中の矢印P3方向)へ移動させて、係止片32b,32b(あるいは係止片32c)と枠体1の支柱材1aとの当接状態を解除し、倒止部30を旋回自在としたうえで、その基端部を中心として上下方向に旋回させて枠体1の支柱材1aに沿わせればよい(図16参照)。
【0098】
なお、すでに張り出した状態にある倒止部30の張出量を調節するには、倒止部30を把持して段付きボルト34の軸線方向(図13中の矢印P3方向)へ移動させて、係止片32b,32b(あるいは係止片32cと底板31の縁端)との枠体1の支柱材1aとの当接状態を解除し、倒止部30を左右方向にスライド自在としたうえで、倒止部30を左右にスライドさせて、第一調節孔32p,33pおよび第二調節孔32q,33qのいずれかに段付きボルト34を係合させればよい(図14(a)(b)参照)。
【0099】
なお、本実施形態では、倒止部30の張出量を二段階で調節可能な構成としたが、これに限定されることはなく、さらに多くの調節孔を設けて、固定部20の張出量を複数段階で調節可能な構成としてもよい。また、図示は省略するが、倒止部30の張出量を連続的に調節可能な構成としてもよい。
【0100】
なお、第一調節孔32pと第二調節孔32qとの間隔Δx3(図14(a)参照)は、任意に設定することができるが、前記した支持部10の位置決め部材12の場合と同様に、Δx3を14.5mmとすれば、手摺枠Gをインチサイズで構築された枠組足場(図14(a)参照)とメートルサイズで構築された枠組足場(図14(b)参照)とに共通して使用することが可能となる。
【0101】
(その他)
図2に示すように、左右一対の倒止部30,30’のうち、前記した倒止部30の反対側に設けられたもう一方の倒止部30’は、その取付高さが異なるだけでその他の構成は同一である。
【0102】
以上、本実施形態に係る手摺枠Gによれば、支持部10,10’、固定部20,20’および倒止部30,30’のそれぞれについて、その張出量を調節することができるので、隣り合う建枠B,Bの設置間隔が異なる場合であっても、共通して使用することができる。すなわち、枠組足場の寸法規格ごとに手摺枠を準備しておく必要がないので、手摺枠の生産者・供給者は生産・管理コストの削減を図ることが可能となり、また、需要者は規格に適合する手摺枠をその都度手配しなければならないという煩わしさから解放されることとなる。
【0103】
また、支持部10,10’、固定部20,20’および倒止部30,30’のそれぞれを枠体1側に引き込んでおくことができるので、手摺枠Gの保管・運搬時にこれらが邪魔になることがない。
【0104】
(変形例)
前記した倒止部30は、調節部30Bの支柱材1aへの取付位置を選択することで、その張出量を調節する構成であったが、倒止部30の構成はこれに限定されることはなく、例えば、図17に示す倒止部40のように、倒止アーム40Bを進退させて倒止部40の張出量を調節する構成であってもよい。
【0105】
より詳細に説明すると、図17に示すように、倒止部40は、枠体1の支柱材1aに取り付けられる取付部40Aと、上段の建枠BUPの縦杆B1の外面に枠体1側から当接し、縦杆B1を抱持する倒止アーム40Bとを備えて構成されている。
【0106】
取付部40Aは、補助孔41aが穿設された底板41と、この底板41の側縁部に設けられた一対の側板42,43と、底板41の下側に一体に設けられたアーム取付部44とからなり、段付きボルト34により枠体1の支柱材1aに取り付けられている。
【0107】
一対の側板42,43には、ボルト孔42a,43aが形成されている。一方の側板42に形成されたボルト孔42aは、段付きボルト34の小径部34aの軸径に合わせて形成されており、他方の側板43に形成されたボルト孔43aは、段付きボルト34の大径部34bの軸径に合わせて形成されている。
【0108】
また、一方の側板42の上端には、底板41の縁端の上方において、他方の側板43に向かって突出する係止片42bが形成されている。これにより、図18(a)に示すように、係止片42bと底板41の縁端とが支柱材1aの側面に当接し、取付部40Aの左右方向への移動(スライド)および上下方向への旋回が規制される。なお、図13に示す倒止部30の場合と同様に、一対の側板42,43の離隔距離が枠体1の支柱材1aの外形寸法よりも大きくされているため、倒止部30の全体を段付きボルト34の軸線方向へ移動させることができる。そして、倒止部40を段付きボルト34の軸線方向へ移動させると、係止片42bと支柱材1aとの当接状態(図17参照)が解除され、倒止部40を上下方向へ旋回させることが可能となる。すなわち、倒止部40も、図16に示す倒止部30と同様に、枠体1の支柱材1aに沿わせて収納することができる。
【0109】
アーム取付部44は、円筒状を呈しており、その下面には、長孔44aが形成されている(図18(a)参照)
【0110】
また、前記した倒止部30の場合と同様に、段付きボルト34は、その小径部34aに圧縮状態で外挿された付勢部材34cの復元力により、その頭部側に付勢されるので、側板42が支柱材1aの外面に当接することになる。
【0111】
倒止アーム40Bは、図17に示すように、建枠Bの縦杆B1を抱持する略U字形状の抱持部45と、取付部40Aのアーム取付部44にスライド自在に取り付けられる調節部46とを備えている。すなわち、倒止アーム40Bは、枠体1の側方に向かって進出自在に構成されており、調節部46を左右にスライドさせることで抱持部45の位置が調節される。すなわち、倒止アーム40Bを進退させてその進出量を調節することにより、倒止部40の枠体1からの張出量が調節される。
【0112】
抱持部45は、調節部46の先端側に設けられており、建枠BUPの縦杆B1の外面に枠体1側から当接する円弧状の当接面45aを備えている。
【0113】
調節部46は、図17に示すように、取付部40Aのアーム取付部44にスライド自在に挿通される軸部46aと、この軸部46aに取り付けられるスプリングピン46cと、軸部46aの端部に圧縮状態で装着されるコイル状の付勢部材46bとから構成されている。
【0114】
スプリングピン46cは、アーム取付部44のスライド孔44b内に付勢部材46bを入れた後に、軸部46aを挿入し、長孔44a(図18(a)参照)側より軸部46aに設けられたピン孔46dにたたき込むことで取り付けられる。なお、スプリングピン46cの長さは、軸部46aのピン孔46dに取り付けた状態で、その下端が長孔44a内にとどまる長さである(図18(a)参照)。スプリングピン46cの下端が長孔44a内に位置することにより、倒止アーム40Bのスライド量が長孔44aの長さの範囲に規制され、また、矢印K方向の回転が規制される。
【0115】
また、倒止アーム40Bは、その軸部46aに装着された付勢部材46bが常に圧縮状態にあるため、その復元力により、図18(a)に示すように、通常は、枠体1の側方に進出した状態にある。倒止アーム40Bの進出量を小さくするには、スプリングピン46cと補助孔41aとの係合を解除したうえで、倒止アーム40Bを単に枠体1側(図中右方向)に押し込めばよい。また、本実施形態にあっては、取付部40Aを旋回(回転)させることにより、倒止アーム40Bの当接面45aが建枠BUPの縦杆B1に当接し、この縦杆B1の位置に応じて倒止アーム40Bが押し込められる。
【0116】
なお、倒止アーム40Bは、アーム取付部44の長孔44aによりその可動範囲が規制されるため、長孔44aの寸法Δx4の範囲内でその進出量(倒止部40の張出量)を連続的に調節することができるが、少なくとも長孔44aの寸法Δx4(図18(a)参照)を14.5mmとしておけば、手摺枠Gをインチサイズで構築された枠組足場(図18(a)参照)とメートルサイズで構築された枠組足場(図18(b)参照)とに共通して使用することが可能となる。
【0117】
倒止部40を枠体1の支柱材1aに取り付けるには、支柱材1aに穿設した図示しない貫通孔とボルト孔42a,43aとの位置合わせをしたうえで、ボルト孔43a側から段付きボルト34を挿通し、支柱材1aを貫通してボルト孔42aから突出した段付きボルト34の先端をナットで締結すればよい。また、倒止アーム40Bは、その軸部46aの基端側に付勢部材46bを装着したうえで、アーム取付部44に挿入し、その後にスプリングピン46cをピン孔46dに取り付ければよい。なお、補助孔41aは、スプリングピン46cを取り外す際に使用するものである。すなわち、スプリングピン46cを取り外す場合には、補助孔41a側から図示しないピン状の工具を挿入してスプリングピン46cを下側に押し出せばよい。
【0118】
[先行手摺枠の設置方法]
次に、枠組足場を構成する建枠Bに手摺枠Gを設置する方法を説明する。なお、手摺枠Gの支持部10、固定部20および倒止部30の詳細な操作方法は、前記したものと同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0119】
まず、図15に示すように、複数の建枠Bを所定の間隔をあけて並べるとともに、その建物側において隣り合う建枠B,Bを筋交Sで互いに連結する。
【0120】
次に、手摺枠Gを略鉛直に保持し、隣り合う建枠B,B間に配置する。そして、手摺枠Gの両側に設けられた一対の支持部10,10’をそれぞれ建枠B,Bの横杆B2,B2上に載置し、手摺枠Gの高さ方向の位置決めをする(図16参照)。すなわち、支持部10を構成する位置決め部材12の当接部12Aを横杆B2上に載置する(図4参照)。
【0121】
なお、手摺枠Gの支持部10,10’の張出量は、枠組足場の規格寸法に適合するように適宜調節しておく。また、支持部10,10’の張出量は、位置決め部材12,12’を適宜な位置へスライドさせることにより調節される。例えば、枠組足場がメートルサイズで構築される場合であれば、図6(a)に示すように、当接部12Aの背面12bを筐体11の側壁11aに当接させた状態にしておき、枠組足場がインチサイズで構築される場合であれば、図6(b)に示すように、位置決め部材12を枠体1の側方へ進出させ、張り出した状態でロックしておく。なお、この段階では、図16に示すように、支持部10の押え部材13は、筐体11に収容しておく。同様に、固定部20の固定アーム22は、筐体21に収容しておき、倒止部30は、枠体1の支柱材1aに沿わせておく。
【0122】
次に、手摺枠Gを略鉛直に保持しつつ、手摺枠Gを前方に移動させ、位置決め部材12,12’をそれぞれ建枠B,Bの縦杆B1,B1に当接させる。続いて、手摺枠Gの両側に設けられた一対の固定部20,20’の固定アーム22,22’をそれぞれ側方に進出させ、建枠B,Bの縦杆B1,B1に固定する(図3参照)。すなわち、図8に示すように、固定アーム22を枠体1の側方に進出させ、抱持部22Aを縦杆B1にその側方から当接させたうえで、この固定アーム22を進出させた状態(張り出した状態)でロックし、さらに、抱持部22Aの先端に設けられた蝶ボルト22bを締め込めば、固定アーム22が縦杆B1に固定される。
【0123】
また、支持部10,10’の押え部材13,13’をそれぞれ側方に進出させ、進出させた状態(張り出した状態)でロックする(図3参照)。このようにすると、建枠Bの縦杆B1の前後に位置決め部材12と押え部材13とが位置することになるので、手摺枠Gの前後方向への移動が抑制されることになる。
【0124】
なお、この段階で、手摺枠Gは、下段の建枠B,B間に強固に固定されるため、その上部が上段の建枠BUPに固定されていなくとも、この手摺枠Gが移動あるいは傾動することはない。
【0125】
次に、隣り合う建枠B,Bの横杆B2,B2間に布板Nを下段側から架設したうえで、この布板Nに登って下段の建枠Bの上端に上段の建枠BUPを立設する(図1参照)。このとき、下段の建枠B,B間に固定された手摺枠Gの存在により、作業員は、安全に作業を行うことができる。
【0126】
その後、枠体1の支柱材1a,1aに沿わせてある倒止部30,30’(図16参照)をその基端部分を中心に旋回させて、上段の建枠BUP,BUPの縦杆B1,B1に固定する(図3参照)。すなわち、倒止部30を、段付きボルト34を中心として枠体1の面内で旋回させ、その先端に形成された抱持部30Aを建枠BUPの縦杆B1に当接させる。
【0127】
このように、手摺枠Gの上部を上段の建枠BUPに固定すると、その設置強度がより一層向上する。
【0128】
そして、このような作業を所定の段数分だけ繰り返すことで、枠組足場の構築が完了する。
【0129】
このように、手摺枠Gを使用すると、手摺枠Gを略鉛直に保持した状態で、その位置決めをすることができるので、その設置作業の迅速化を図ることができる。すなわち、従来の手摺枠では、当該手摺枠を斜めに保持して固定部を枠組足場の外側に位置させなければならなかったが(図17参照)、手摺枠Gによればこのような煩わしさがなく、結果として作業を迅速かつ確実に行うことが可能となる。
【0130】
また、手摺枠Gの位置決めをした後に、固定部20,20’および倒止部30,30’を側方に進出させるので、手摺枠Gの位置決め作業を行う際にこれらが邪魔になることがない。
【0131】
【発明の効果】
本発明に係る先行手摺枠は、枠組足場の規格寸法にかかわらず共通して使用することができる。また、建枠へ確実に固定することができ、かつ、設置作業が簡単であるので、作業効率の向上を図ることができる。
【0132】
また、本発明に係る先行手摺枠の設置方法によれば、先行手摺枠を斜めに保持して固定部を枠組足場の外側に位置させるといった煩わしさがなく、結果として設置作業の迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る先行手摺枠を取り付けた枠組足場の斜視図である。
【図2】本発明に係る先行手摺枠の正面図である。
【図3】本発明に係る先行手摺枠の拡大斜視図である。
【図4】支持部の斜視図であって、筐体の一部を破断させた図である。
【図5】支持部の分解斜視図である。
【図6】(a)(b)は支持部の位置決め部材の動きを説明する図であって、図4のX1矢視図である。
【図7】(a)(b)は支持部の押え部材の動きを説明する図であって、図4のX2矢視図である。
【図8】固定部の斜視図であって、筐体の一部を破断させた図である。
【図9】固定部の分解斜視図である。
【図10】(a)(b)は固定部の動きを説明する断面図である。
【図11】固定部の動きを説明する断面図である。
【図12】倒止部の斜視図である。
【図13】倒止部の斜視図であって、その一部を破断させた図である。
【図14】(a)(b)は倒止部の動きを説明する側面図である。
【図15】本発明に係る先行手摺枠の設置方法を説明する図であって、先行手摺枠を架設する状況を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る先行手摺枠の設置方法を説明する図であって、先行手摺枠の支持部を建枠の横杆に載置した状況を示す拡大斜視図である。
【図17】倒止部の変形例を説明する分解斜視図である。
【図18】(a)(b)は図17に示す倒止部の動きを説明する側面図である。
【図19】従来の先行手摺枠の設置方法を説明する斜視図である。
【符号の説明】
G 先行手摺枠
1 枠体
1a 支柱材
10 支持部
11 筐体
12 位置決め部材
13 押え部材
20 固定部
21 筐体
22 固定アーム
23 ストッパー
30 倒止部
30A 抱持部
30B 調節部
B 建枠
B1 縦杆
B2 横杆
BUP 上段の建枠
N 布板
S 筋交
Claims (14)
- 枠組足場を構成する建枠に取り付けられる先行手摺枠であって、
隣り合う前記建枠間に配置される枠体からなり、
当該枠体は、前記建枠の横杆に載置される一対の支持部および当該支持部の下方において前記建枠の縦杆に固定される一対の固定部を有し、
前記一対の支持部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって張り出しており、かつ、その張出量が調節可能であることを特徴とする先行手摺枠。 - 枠組足場を構成する建枠に取り付けられる先行手摺枠であって、
隣り合う前記建枠間に配置される枠体からなり、
当該枠体は、前記建枠の横杆に載置される一対の支持部および前記建枠の縦杆に固定される一対の固定部とを有し、
前記一対の固定部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって進出自在であり、かつ、張り出した状態でロックされるとともに、その張出量が複数段階で調節可能であることを特徴とする先行手摺枠。 - 前記一対の支持部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって張り出しており、かつ、その張出量が調節可能であることを特徴とする請求項2に記載の先行手摺枠。
- 前記一対の固定部が、互いに異なる高さに設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の先行手摺枠。
- 前記支持部は、前記建枠の横杆に載置される位置決め部材と、当該位置決め部材と前記建枠の縦杆を挟んで反対側に位置する押え部材とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の先行手摺枠。
- 前記押え部材は前記枠体の側方に向かって進出自在であり、かつ、張り出した状態でロックされることを特徴とする請求項5に記載の先行手摺枠。
- 前記一対の支持部は、その押え部材が互いに異なる高さに設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の先行手摺枠。
- 前記位置決め部材および前記押え部材は、前記枠体に固定された筐体からその側方へ進出するように設けられていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の先行手摺枠。
- 前記枠体は、上段の枠組足場を構成する建枠の縦杆に固定される一対の倒止部を有しており、
当該一対の倒止部の少なくとも一方は、前記枠体の側方に向かって張り出しており、かつ、その張出量が調節可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の先行手摺枠。 - 前記一対の倒止部が、互いに異なる高さに設けられていることを特徴とする請求項9に記載の先行手摺枠。
- 前記倒止部は、その基端部を中心に旋回可能であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の先行手摺枠。
- 枠組足場を構成する複数の建枠のうち、互いに隣り合う建枠間に先行手摺枠を配置し、その両側に設けられた一対の支持部を前記建枠の横杆上に載置した後に、前記支持部の下方において前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の固定部を張り出して前記建枠の縦杆に固定することを特徴とする先行手摺枠の設置方法。
- 枠組足場を構成する複数の建枠のうち、互いに隣り合う建枠間に先行手摺枠を配置し、その両側に設けられた一対の位置決め部材を前記建枠の横杆上に載置した後に、前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の固定部を張り出して前記建枠の縦杆に固定するとともに、前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の押え部材を、前記縦杆を挟んで前記位置決め部材の反対側に進出させることを特徴とする先行手摺枠の設置方法。
- 前記先行手摺枠の固定部を前記建枠の縦杆に固定した後に、前記先行手摺枠の両側に設けられた一対の倒止部を張り出して上段の枠組足場を構成する建枠の縦杆に固定することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の先行手摺枠の設置方法。
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