JP2013213112A - 浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物 - Google Patents

浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物 Download PDF

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剛之 三輪
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Abstract

【課題】生産効率を落とすことなく、流動性コントロール、着肉性の向上、ミスト、ガイドロール残り、後胴残りを軽減する浸透乾燥型オフセット印刷用インキ及びそれを用いた印刷物の提供。
【解決手段】 ゲル状脂肪酸グリセリド、顔料、バインダー樹脂、植物油及び溶剤を含有する浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物であって、
ゲル状脂肪酸グリセリドが、脂肪酸ジグリセリド、脂肪酸モノグリセリド及び2−エチルヘキサン酸アルミニウムにより合成されてなり、インキ全量に対して、3〜30重量%
含有されていることを特徴とする浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、印刷インキに関し、更に詳しくは、新聞、チラシ等の印刷に使用される浸透乾燥型オフセット印刷用インキに関し、更に詳しくは、従来よりも着肉性、ミスト耐性、ガイドロール残り耐性に優れたオフセット印刷用インキに関する。
浸透乾燥型オフセット印刷用インキの乾燥メカニズムは、印刷インキを構成している溶剤や植物油などが、毛細管現象で紙の繊維部分に浸透し、顔料や樹脂の一部の固形物が紙の表面に固形皮膜の画像を形成させるという乾燥方式をとっている。
この浸透乾燥型オフセット印刷用インキは、ヒートセット印刷用インキの様な加熱オーブン(ドライヤー)を用いてインキ中の溶剤を乾燥させ、固体皮膜を形成させる方式と区別するため、コールド印刷用インキとも呼ばれている。
浸透乾燥型オフセット印刷、特に新聞印刷におけるインキ供給方式には壷方式、レール方式、キーレス方式が挙げられるが、近年の印刷機の高速化及び、紙面品質の向上に伴い、壷方式、インキ元ローラーとダイヤ目ローラー間がギャップ転移となるレール方式が増加傾向にある。
その中で、オフセット印刷用インキにおいて重要な物理的性状として流動性があり、流動性を付与しすぎると壷垂れ、レールスリットからの自然吐出、汚れ、濃度変動の原因となり、従来、流動性をコントロールする手段としては、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化珪素、有機ベントナイト系体質顔料などの添加によって行なわれているが、これらは粉末、固形状でありインキで使用するには分散工程を要する。
更に、これら体質顔料の使用は、粉体分が増えることから分散工程の時間超過となり、分散工程後の添加には予め別工程で分散されたコンパウンドの状態にし、添加する必要がある。
又、体質顔料の使用は、インキの乾燥性を著しく早めるため、印刷上、後胴残り、ガイドロール残りを引き起こしやすくなる。後胴残りとは、多色印刷において先刷りしたインキが後の胴に取られ滞留することにより後刷りの胴の印刷に支障をきたす現象をいう。又、ガイドロール残りとは、オフセット輪転印刷において印刷後、折機までの間に紙の方向を変えるために設置されるガイドロールにインキ成分が付着する現象を指し、酷い時には印刷紙面に汚れをきたす。
後胴残り、ガイドロール残りに対しては、溶剤のインキ離れを遅らせ、浸透乾燥方式の印刷においては、インキの乾燥性(セット性)を遅らせることが有用である。
そのため、従来これらの対策として、植物油の使用、低分子量樹脂の使用、若しくは吸油量の低い顔料の使用などが施されてきたが、これらはタックの上昇、流動性の付与、色相の変化、ドライダウンの増加を引き起こす。又、流動性をコントロールする手段としては高粘度化が挙げられるが、この時ワニスの添加量を増やすことになりタックの上昇に繋がる。
タックの上昇は、特に近年、紙の減斤化が進む中、紙の表面強度についても劣化傾向にあるため、紙粉の呼び込みを助長し、着肉不良による紙面品質の劣化、更には紙剥けを生じ易くなる。又、印刷機上インキが転移する際の糸引きが起こりやすくなることから紙面に転写された際の平滑性が失われ、着肉の劣化を引き起こす。更には、印刷機上インキが転移する際に飛散するミスト量も増加する。
従来、これらの対策として、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化珪素、有機ベントナイト系体質顔料などが用いられるが、上記の様に分散、ガイド残り耐性を劣化する。
特許文献1、特許文献3には着肉性向上に対し、非イオン性界面活性剤の使用による手法が記載されているが流動性コントロール、ガイドロール残り、ミスト耐性に対する記載はされていない。
特許文献2には着肉性向上に対し、ロジン金属塩を用いた着肉性向上を目的とした記載がされているが流動性コントロール、ガイドロール残り、ミスト耐性に対する記載はされていない。
なお、これまで、ガイドロール残りに関する特許はない。
特開2007-169465号公報 特開2010-168416号公報 特開2011-190300号公報
本発明は、印刷インキに関し、更に詳しくは、新聞、チラシ等の印刷に使用される浸透乾燥型オフセット印刷用インキに関し、更に詳しくは、従来よりも着肉性、ミスト耐性、ガイドロール残り耐性に優れた浸透乾燥型オフセット印刷用インキに関する。
上記課題を解決するために誠意研究した結果、顔料、バインダー樹脂、植物油、石油系溶剤、及び脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリドおよび2−エチルヘキシル酸アルミニウムにより合成されるゲル状脂肪酸グリセリドを含有する浸透型オフセット印刷用インキ組成物が、優れた上記の物性を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ゲル状脂肪酸グリセリド、顔料、バインダー樹脂、植物油及び溶剤を含有する浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物であって、
ゲル状脂肪酸グリセリドが、
一般式(1)に示される脂肪酸ジグリセリド、
一般式(2)に示される脂肪酸モノグリセリド
及び
2−エチルヘキサン酸アルミニウム
により合成されてなり、
インキ全量に対して、3〜30重量%
含有されていることを特徴とする浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物に関するものである。
一般式(1)
Figure 2013213112
Figure 2013213112
更に、本発明は、バインダー樹脂が、
重量平均分子量10000〜200000、
及び
トレランス20〜49重量%
であるロジン変性フェノール樹脂であることを特徴とする上記の浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物に関するものである。
又、本発明は、溶剤が、
アニリン点60〜130℃
及び
沸点240〜400℃
であり、
インキ全量の0〜30重量%
含有されていることを特徴とする上記の浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物に関するものである。
更に、本発明は、上記浸透乾燥型オフセット印刷用インキを基材上に印刷してなる印刷物に関するものである。
新聞、書籍、チラシ等の印刷において、本発明が提供する浸透乾燥型オフセット印刷用インキは、生産効率を落とすことなく、印刷適性、特に、着肉性、ミスト耐性、ガイドロール残り耐性を向上させることができる。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、以下の一般式(1)、一般式(2)で示す脂肪酸のジグリセリド、モノグリセリドを2−エチルヘキサン酸アルミニウムと150〜200℃で攪拌することで、これらグリセリドが架橋され、生成されるゲル状脂肪酸グリセリド化合物を総称して本発明においては、化合物Zとする。
一般式(1)
Figure 2013213112
一般式(2)
Figure 2013213112
本発明で用いられる化合物ZにおけるR及びR’は、二重結合を1つ有する炭素数17の不飽和炭化水素基若しくは、二重結合を2つ有する炭素数17の不飽和炭化水素基が好ましい。それ以外の脂肪酸由来の置換基R、R’の炭素数が17以外であると化合物Zのゲル弾性が低下し、本発明の効果が薄くなる。
又、化合物Zの含有量は、浸透乾燥型オフセット印刷用インキ全量に対して、3〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%含有されていることが望ましい。化合物Zの含有率が浸透乾燥型オフセット印刷用インキ全量に対して3重量%よりも少ないと、本発明の効果が得られない。化合物Zの含有量が浸透乾燥型オフセット印刷用インキ全量に対して30重量%よりも多いと、インキ中の樹脂分の比率が少なくなり過ぎ、印刷機上での転移不良を引き起こし好ましくない。
本発明において、化合物Zを生成するにあたり、好適な脂肪酸を挙げるとすれば、そのヨウ素価が100〜150である脂肪酸が好ましく、更に酸価が150〜200の脂肪酸が好ましい。
本発明におけるトレランスとは、試験管中に樹脂2.50gとAFソルベント5号(JX日鉱日石エネルギー株式会社製)を5g入れ、適時攪拌しながら5分間で180℃に昇温し、溶解したものを25.0℃まで冷却し、攪拌しつつ0号ソルベントM(JX日鉱日石エネルギー株式会社製)で少量ずつ希釈していき、微濁状態を終点とした時の0号ソルベントMの量から以下の式によりトレランスの値を求める。
Figure 2013213112
本発明で用いられるバインダー樹脂としては、重量平均分子量10000〜200000、好ましくは20000〜200000、且つトレランスが20〜49重量%好ましくは22〜30重量%であるロジン変性フェノール樹脂であることが望ましい。
重量平均分子量が10000以下ではインキの粘弾性が低下し、200000以上ではインキの流動性、光沢が劣る。又、トレランスが20重量%以下ではインキのセット性が低下し、更にセットオフ汚れ、ミスチング性能の劣化を招く。トレランスが49重量%以上では、印刷機上での溶剤離脱の促進によるインキの増粘、流動性の低下、タック上昇による印刷適性の劣化を招き、更に光沢が低下するため好ましくない。
重量平均分子量測定には、東ソー株式会社製ゲルパーメーションクロマトグラフィー(商品名 HLC−8020)及び東ソー株式会社製カラム(商品名 TSK−GEL)を用いた(以下、重量平均分子量は同様の方法で測定した値である)。
本発明では、芳香族炭化水素の含有率が1%以下で、アニリン点が60〜130℃、好ましくは80〜100℃及び沸点が240〜400℃好ましくは280〜310℃である石油系溶剤を0〜30%、好ましくは5〜15%含有するのが望ましい。石油系溶剤のアニリン点が60℃未満の場合には、樹脂を溶解させる能力が高すぎる為、インキのセット性が遅くなり好ましくなく、又113℃を越える場合には樹脂の溶解性が乏しい為、光沢、着肉等が悪くなり好ましくない。
このような非芳香族系石油溶剤としては、JX日鉱日石エネルギー株式会社製AFソルベント5号、AFソルベント6号等がある。
又、本発明に用いられる顔料としては、任意の無機及び有機顔料が使用できる。無機顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉などがあげられ、有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系などオフセットインキに用いられる顔料が相当する。有機顔料に関しては、例えば、銅フタロシアニン系顔料(C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、C.I.Pigment Green 7、36)、モノアゾ系顔料(C.I.Pigment Red 3、4、5、23、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、53:1、57:1)、ジスアゾ系顔料(C.I.Pigment Yellow 12、13、14、17、83)、アントラキノン系顔料(C.I.Pigment Red 177)、キナクリドン系顔料(C.I.Pigment Red 122、C.I.PigmentViolet 19)、ジオキサジン系顔料(C.I.PigmentViolet 23)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
更に、本発明の浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物には、必要に応じてゲル化剤、顔料分散剤、金属ドライヤー、乾燥抑制剤、酸化防止剤、耐摩擦向上剤、裏移り防止剤、非イオン系界面活性剤、多価アルコール等の添加剤を便宜使用することができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、本発明において、特に断らない限り、「%」および「部」は、各々、「重量%」および「重量部」を表す。
(フェノール樹脂製造例)
撹拌機、冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコにP−オクチルフェノール1000部、35%ホルマリン850部、93%水酸化ナトリウム60部、トルエン1000部を加えて、90℃で6時間反応させたる。その後6N塩酸125部、水道水1000部の塩酸溶液を添加し、撹拌、静置し、上層部を取り出し、不揮発分49%のレゾールタイプフェノール樹脂のトルエン溶液2000部を得て、これをレゾール液Xとした。
(ロジン変性フェノール樹脂Aの製造例)
撹拌機、水分分離器付き冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコに、ガムロジン1000部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃で溶解し、レゾール液X1400部を添加し、トルエンを除去しながら230℃で4時間反応させた後、グリセリン100部を仕込み、250〜260℃で酸化20以下になるまでエステル化して、重量平均分子量200000、トレランス26重量%のロジン変性フェノール樹脂A(以下、樹脂Aと称す)を得た。
(ロジン変性フェノール樹脂Bの製造例)
撹拌機、水分分離器付き冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコに、ガムロジン1000部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃で溶解し、レゾール液X1400部を添加し、トルエンを除去しながら230℃で4時間反応させた後、グリセリン100部を仕込み、250〜260℃で酸化20以下になるまでエステル化して、重量平均分子量20000、トレランス18重量%のロジン変性フェノール樹脂B(以下、樹脂Bと称す)を得た。
(浸透乾燥型オフセット印刷インキ用ゲルワニスの製造1)
撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付4つ口フラスコに樹脂A(重量平均分子量200000)40重量部、大豆油33重量部、AFソルベント5号(JX日鉱日石エネルギー株式会社製、アニリン点88℃、沸点範囲279〜307℃)26重量部を仕込み、190℃に昇温、同温で30分間攪拌した後、放冷し、ゲル化剤としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド1重量部(川研ファインケミカル株式会社製ALCH、以下ALCHと称す)を仕込み、190℃で30分間攪拌して浸透乾燥型オフセット印刷インキ用ゲルワニス1(以下ワニス1と称す)を得た。
(浸透乾燥型オフセット印刷インキ用ゲルワニスの製造2)
撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付4つ口フラスコに樹脂B(重量平均分子量20000)40重量部、大豆油33重量部、AFソルベント5号(JX日鉱日石エネルギー株式会社製、アニリン点88℃、沸点範囲279〜307℃)26重量部を仕込み、190℃に昇温、同温で30分間攪拌した後、放冷し、ゲル化剤としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド1重量部(川研ファインケミカル株式会社製ALCH、以下ALCHと称す)を仕込み、190℃で30分間攪拌して浸透乾燥型オフセット印刷インキ用ゲルワニス1(以下ワニス2と称す)を得た。
(ギルソナイト樹脂ワニスの製造)
コンデンサー、温度計、及び攪拌機を装着した四つ口フラスコにER−125(アリゾナケミカル社製)を40.0部、大豆油60.0部を仕込み、140℃に昇温させ、同温度で60分間攪拌し、ギルソナイト樹脂を得た。
得られたワニスを以下の表1、表2の配合で三本ロール及びハイスピードミキサーを用いて分散し、インキ粘度を7.0Pa・sに調整。実施例1〜6、比較例1〜10を得た。
Figure 2013213112
Figure 2013213112
(評価結果)
上記実施例1〜6及び比較例1〜10の浸透乾燥型オフセット印刷用インキにおける、流動性、練和性、インキ転移性、着肉性、紙剥け性、ガイド残り耐性、ミスチング性について下記の通り評価を実施し、結果を表3に示した。
Figure 2013213112
<流動性の測定方法>
インキピペットに一定量の試験インキを測り盛り、水平に置いたガラス板上に滴下し、直ちに垂直に立てる。その後、10分間でインキが流れた長さを測定する。値が小さいほど流動性抑制効果があり、壷垂れ、濃度変動、レールからの自然吐出抑制効果が高いことを示す。
(評価基準)
○:50mm以下
△:50mm以上、100mm未満
×:100mm以上
実用レベルは「○」である。
<練和度の測定方法>
上記実施例、比較例の配合にてハイスピードミキサーで10分攪拌後、BUHLER製 CH−9240 Uzwill 油圧式3本ロールミルを用い、60℃、10barの条件下で分散を行ない、その際の粒子径をグラインドメーターにて測定し、その際に発生した線の本数が3本となる粒子径を比較した。粒子径が小さいほど分散しやすいことを示す。
(評価基準)
○:粒子経7.5μ以下
△:粒子経10.0μ以下
×:粒子経10.0μ以上
実用レベルは「○」である。
<紙剥け性の測定方法>
インキ2.5ccをRIテスター(株式会社明製作所製)にて新聞用更紙(20×25cm)に50rpmで展色したときの、インキの着肉及び紙向け状態を目視評価する。着肉性が良く、紙剥けがないものが優れている。
(評価基準)
○:着肉良好、紙剥けなし。
△:一部着肉不良があり、紙剥けも僅かに確認される。
×:着肉悪く、紙剥けが目立つ。
実用レベルは「○」である。
着肉性、インキ転移性、ガイドロール残り、ミスチング性については、下記印刷条件の下、単色ベタと網点(1〜100%の10%きざみ)印刷及び通常の文字印刷にて行なった。
[印刷条件]
印刷機 :LITHOPIA BT2−800 NEO(三菱重工株式会社)
用 紙 :新聞用紙更紙:超軽量紙(43g/m)(日本製紙株式会社)
(測色値:L:83、a:−0.25、b:5.5)
湿し水 :NEWSKING ALKY(東洋インキ株式会社)
0.5%水道水溶液
印刷速度:10万部/時
版 :CTP版(富士フィルム株式会社)
印刷部数:5万部
[着肉性]
5万部印刷時の紙面のベタ部、及び網点部の着肉性を目視評価する。
(評価基準)
○:着肉良好
△:一部着肉不良あり
×:着肉悪い
実用レベルは「○」である。
[インキ転移性]
同一コラム、同一水量における5万部印刷時での紙面のベタ部の印刷濃度を測定する。印刷濃度の測定は、グレタグマクベス社製スペクトロアイ(45/0、D50、2°視野:Status T)を用いて測定した。
(評価基準)
○:印刷濃度 1.20以上
△:印刷濃度 1.10以上、1.20未満
×:印刷濃度 1.10未満
実用レベルは「○」である。
[ガイドロール残り]
印刷濃度を1.20に合わせた後、5万部印刷後のガイドロールへの汚れ具合、及びガイドロ
ールの汚れによる紙面汚れの有無を目視にて評価した。
(評価基準)
○:ガイドロールの汚れが少なく、紙面への汚れもない。
△:ガイドロールの汚れが多いが、紙面への汚れはない。
×:ガイドロールの汚れが多く、紙面も汚れる。
実用レベルは「○」である。
[ミスチング性]
印刷機周辺に白紙を印刷前にセッティングし、5万部印刷後のインキミスト度合いを
目視評価する。
(評価基準)
○:ミスト飛散が殆どない。
△:若干のミスト飛散。
×:殆どミスト飛散がない。
実用レベルは「○」である。
表3の結果より、流動性、練和性、紙剥け性、インキ転移性、ガイドロール残り耐性、ミスチング耐性について全てでバランス良く、優れているのは実施例であることが分かった。
本発明による浸透乾燥型オフセット印刷用インキは、特に新聞印刷におけるインキ供給方式の中で、流動性の抑制が必要とされる壷方式、ギャップ型レール方式において、従来よりも生産効率良く、且つ印刷適性(着肉性、ガイドロール残り耐性、ミスチング耐性)を良化させることができ、新聞、雑誌、チラシ等の印刷分野において有益な活用が図られる。

Claims (4)

  1. ゲル状脂肪酸グリセリド、顔料、バインダー樹脂、植物油及び溶剤を含有する浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物であって、
    ゲル状脂肪酸グリセリドが、
    一般式(1)に示される脂肪酸ジグリセリド、
    一般式(2)に示される脂肪酸モノグリセリド
    及び
    2−エチルヘキサン酸アルミニウム
    により合成されてなり、
    インキ全量に対して、3〜30重量%
    含有されていることを特徴とする浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物。
    一般式(1)
    Figure 2013213112

    一般式(2)
    Figure 2013213112
  2. バインダー樹脂が、
    重量平均分子量10000〜200000、
    及び
    トレランス20〜49重量%
    であるロジン変性フェノール樹脂
    であることを特徴とする請求項1記載の浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物。
  3. 溶剤が、
    アニリン点60〜130℃
    及び
    沸点240〜400℃
    であり、
    インキ全量の0〜30重量%
    含有されていることを特徴とする請求項1又は2記載の浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の浸透乾燥型オフセット印刷用インキを紙上に印刷してなる印刷物。
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