JP2013212459A - 硫黄酸化物除去剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】硫黄酸化物ガス除去に関して、一般生活における温湿度領域で長期にわたって満足すべき除去性能を発現することができる硫黄酸化物除去剤を提供すること。
【解決手段】少なくともα型酸化マンガンを含有するマンガン酸化物と、疎水性多孔質体とを含有し、マンガン酸化物/疎水性多孔質体で表される混合重量比率が0.01〜10であるガス状硫黄酸化物除去剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガス状硫黄酸化物の除去に優れたガス状硫黄酸化物除去剤に関する。さらに詳しくは、一般生活における温湿度領域において、長期にわたって除去性能を維持できるガス状硫黄酸化物除去剤に関する。ここで言う、一般生活における温湿度領域とは、温度範囲でおおよそ−30〜50℃、湿度範囲でおおよそ20〜95RH%のことである。
ガス状硫黄酸化物の吸収剤として、ガス状硫黄酸化物を浄化できるゼオライト及び/または金属酸化物を使用することが開示されている。さらに、前記ゼオライトとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅、マンガン等の少なくとも一種を含有した比較的シリカ/アルミナ比(モル比)が低いものを使用することが好ましいと記載されている(例えば特許文献1)。また、前記金属酸化物としてはマンガン、アルミニウム、鉄、銅、ジルコニウム、アルカリ土類金属等の水酸化物、炭酸塩または硝酸塩を熱処理して得られる酸化物が好ましいと記載されている。
しかしながら、ガス状硫黄酸化物の吸収剤は200〜700℃での高温条件で使用するのが好ましく、前記ガス状硫黄酸化物の吸収剤に含有されるゼオライトは比較的シリカ/アルミナ比(モル比)が低いため、一般生活における温湿度領域では長期にわたって十分な除去性能を維持できないという問題があった。
フォージャサイト型ゼオライト、β型ゼオライト、L型ゼオライトのいずれかを含むゼオライトと無機バインダーとを含む硫黄化合物吸着体が開示されている。さらに、前記吸着体として、銅酸化物、マンガン酸化物、銅とマンガンの複合酸化物、白金族元素のいずれかを含むフォージャサイト型ゼオライト、β型ゼオライト、L型ゼオライトが好ましいと記載されている(例えば特許文献2)。
しかしながら、前記硫黄化合物吸着体は硫黄化合物の中でも、ジメチルスルフィドやターシャリーブチルメルカプタン、テトラヒドロチオフェンの吸着除去を目的としたものであるため、ガス状硫黄酸化物に対して、一般生活における温湿度領域では長期にわたって十分な除去性能を維持できないという問題があった。
MFI型ゼオライトを含む硫黄化合物吸着体が開示されている。さらに、前記MFI型ゼオライトの結晶の骨格構造を構成する元素がSiとSi以外の金属Mであり、Si/Mの原子比が250以下のものが好ましいと記載されている。前記金属としては、Al、Fe及びGaからなる群の金属が好ましいとされている。前記吸着体として、銅酸化物、マンガン酸化物、銅とマンガンの複合酸化物、白金族元素のいずれかを含むMFI型ゼオライトが好ましいとされている(例えば特許文献3)。
しかしながら、前記硫黄化合物吸着体は硫黄化合物の中でも、ジメチルスルフィドやターシャリーブチルメルカプタン、テトラヒドロチオフェンの吸着除去を目的としたものであるため、硫黄酸化物に対して、一般生活における温湿度領域では長期にわたって十分な除去性能を維持できないという問題があった。
硫黄酸化物吸着剤として、マンガン系八面体分子ふるい(Mn−OMS)材料(クリプトメレン)が開示されている。さらに、多孔質支持体との組み合せについても記載されており、アルミナ(α、β、δ、γ、χ、またはθアルミナ)、シリカ(SiO)、シリカ−アルミナ、ゼオライト、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)、分割されたカーバイド、例えば炭化ケイ素(SiC)の多孔質支持体や、上記の酸化物の少なくとも2つを含む混合酸化物または固溶体からなる多孔質支持体が挙げられている(例えば特許文献4)。
しかしながら、前記ガス状硫黄酸化物吸収剤は50℃以上で使用するのが好ましく、一般生活における温湿度領域では長期にわたって十分な除去性能を維持できないという問題があった。
このように、一般生活における温湿度領域で長期にわたって十分な除去性能を維持できるという課題を解決することができるガス状硫黄酸化物除去剤は見当たらないのが現状である。
特開平9−206561号公報 特開平11−9673号公報 特開平11−309371号公報 特表2007−527783号公報
本発明は上記従来技術の課題を背景になされたものであり、一般生活における温湿度領域で、長期にわたって十分な除去性能を維持できるガス状硫黄酸化物除去剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。すなわち本発明は、以下の通りである。
1.少なくともα型酸化マンガンを含有するマンガン酸化物と、疎水性多孔質体とを含有し、マンガン酸化物/疎水性多孔質体で表される混合重量比率が0.01〜10であるガス状硫黄酸化物除去剤。
2.前記マンガン酸化物のBET比表面積が100m/g以上である上記1に記載のガス状硫黄酸化物除去剤。
3.前記疎水性多孔質体の水分吸着率が10wt%以下である上記1または2に記載のガス状硫黄酸化物除去剤。
4.ガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積が200m/g以上である上記1〜3のいずれかに記載のガス状硫黄酸化物除去剤。
本発明によるガス状硫黄酸化物除去剤は、一般生活における温湿度領域で長期にわたって十分な除去性能を維持することが可能であるという利点を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるガス状硫黄酸化物除去剤において、マンガン酸化物と疎水性多孔質体を含有することにより、一般生活における温湿度領域で長期にわたって十分な除去性能を維持できることを本発明者は見出した。メカニズムについては明確ではないが、次の(1)〜(3)のように推測される。つまり、まず、最初に(1)マンガン酸化物にガス状硫黄酸化物が吸収される。その後、(2)マンガン酸化物の酸化触媒作用によりガス状硫黄酸化物がより高酸化状態の硫黄酸化物に酸化される。そして、(3)生成した高酸化状態の硫黄酸化物はマンガン酸化物に吸着された水分と反応し、硫酸となり、疎水性多孔質体に移行して、吸着除去される。多孔質体は生成した硫酸の受容体として作用しており、もし、多孔質体の疎水性が低ければ、水分が優先的に吸収されてしまうため、前記メカニズム(3)が阻害され、長期にわたって十分なガス状硫黄酸化物の除去性能を発現することができない。
本発明における疎水性多孔質体は、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ等の一般的な吸着剤を含有することができるが、温度25℃、相対湿度50%条件下に24時間静置した多孔質体の水分吸着率が10wt%以下であることが好ましい。例えば、MFI型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、疎水性シリカゲル、多孔性金属錯体が挙げられる。なぜなら、水分吸着率の低い多孔質体は疎水度が高いため、除去剤が水分の影響を受けず、長期にわたって十分な除去性能を維持することができるためである。
本発明におけるマンガン酸化物は、α型酸化マンガンを少なくとも含有する。α型酸化マンガンを少なくとも含有することで、低温での高い除去性能を実現することができることを本発明者は見出したからである。
本発明におけるマンガン酸化物のBET比表面積は、100m/g以上であることが好ましい。BET比表面積が100m/g以上であれば、低温での高い除去性能を実現することができることを本発明者は見出したからである。より好ましくは150m/g以上である。BET比表面積の上限は特に限定するものではないが、500m/g以下であることが好ましい。この範囲を超えると、除去性能はほとんど変化しない一方で、製造が非常に困難になるという不都合が生じるからである。
本発明におけるマンガン酸化物の製造方法は、特に限定しない。金属塩を含有する溶液に濃硝酸等を添加して、加温後、過マンガン酸カリウム水溶液等を添加する方法、もしくは、金属塩を含有する溶液に酸素ガス、オゾン水、もしくは、過酸化水素水等の酸化剤を添加して、金属を高酸化状態にした後、アンモニア、炭酸アンモニウム等のアンモニウム塩等のアルカリを添加して沈殿を生成させた後、沈殿を濾別、乾燥させる方法、もしくは、金属塩を含有する溶液に酸素ガス、オゾン水、もしくは、過酸化水素水等の酸化剤を添加して、金属を高酸化状態にした後、スクロース、グルコース、ポリビニルアルコール等の有機還元剤を添加して、生成したゲルを濾別、乾燥させる方法、もしくはマンガン塩を含有する溶液にアンモニア、炭酸アンモニウム等のアンモニウム塩等のアルカリを添加して沈殿を生成させた後、沈殿を濾別、乾燥、焼成して製造する等を用いることができる。使用する金属塩に関しては、特に定めないが、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の一般的な塩を使用することができる。溶解度の面から、硝酸塩、硫酸塩が好ましい。また、溶液の溶媒の種類に関しては、特に定めないが、一般的な有機溶剤、水等を使用することができる。環境への負荷を考慮すると、水が好ましい。乾燥、焼成温度に関しては、500℃以下であることが好ましい。500℃を超えると、マンガン酸化物の結晶化が進行し、結果として、低温で十分な除去性能が実現できなくなる。
本発明におけるマンガン酸化物と疎水性多孔質体の混合重量比率(マンガン酸化物/疎水性多孔質体)は、0.01〜10である。好ましくは0.05〜8である。マンガン酸化物/疎水性多孔質体比率が0.01未満であると、金属酸化物量が少ないため、硫黄酸化物が酸化されず、十分な除去性能が発揮されない。また10を超えると、マンガン酸化物により生成する硫酸量が疎水性多孔質体の吸収しうる硫酸量よりも多くなってしまうため、生成した硫酸がマンガン酸化物上に蓄積し、触媒の急激な性能低下を引き起こしてしまう。
本発明における疎水性多孔質体のBET比表面積は、250m/g以上であることが好ましい。もし、疎水性多孔質体のBET比表面積が250m/g未満であれば、生成した硫酸の移行が十分に行えず、長期にわたって、十分なガス状硫黄酸化物の除去性能を発現することができない。
本発明におけるガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は、200m/g以上であることが好ましい。もし、ガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積が200m/g未満であれば、長期にわたって、十分なガス状硫黄酸化物の除去性能を発現することができない。
本発明におけるガス状硫黄酸化物除去剤は、温度25℃、相対湿度50%条件下に24時間静置した多孔質体の水分吸着率が10wt%以下であることが好ましい。水分吸着率が10wt%以下であれば、ガス状硫黄酸化物除去剤が水分の影響を受けず、長期にわたって十分な除去性能を維持することができるためである。
本発明におけるガス状硫黄酸化物除去剤に含まれるマンガン酸化物以外のその他の成分については特に限定しないが、ジルコニウム、銅、コバルト、銀、アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物を含有することが好ましい。より好ましくは、ジルコニウム、銀、アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物である。これらの元素を含有することにより、ガス状硫黄酸化物の硫酸吸収効果を促進し、長期にわたって十分な除去性能を維持することができる。
本発明におけるガス状硫黄酸化物除去剤は、その形状や構造は、特に制限されるものではなく、マンガン酸化物と疎水性多孔質体を混合した粉末状や顆粒状、またはペレット状に成形することもできる。ペレット状にする際は、粘土鉱物等や増粘剤、例えばベントナイト、モンモリロナイト、セピオライト等の粘土鉱物やシリカゾルやポリビニルアルコール等の増粘剤を用いることができる。
本発明におけるガス状硫黄酸化物除去剤は、粉末またはペレット状に成形して単独で充填層などに使用するだけでなく、他の脱臭剤と混合したり併用したりして使用することができる。また、不織布、織物、シート基材に添着してプリーツ形状、ハニカム形状に成形加工して使用することができる。さらに、シート、アルミ箔からなるハニカム基材に添着して使用することができる。
以下、実施例によって本発明の作用効果をより具体的に示す。下記実施例は本発明方法を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に沿って設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。なお、実施例中で測定した特性値の評価方法を以下に示す。
(BET比表面積の測定方法)
除去剤サンプルを約100mg採取し、120℃で12時間真空乾燥した後、秤量した。自動比表面積装置ジェミニ2375(マイクロメリティックス社製)を使用し、液体窒素の沸点(−195.8℃)における窒素ガスの吸着量を相対圧が0.02〜0.95の範囲で徐々に高めながら40点測定し、前記サンプルの吸着等温線を作製した。(相対圧0.02〜0.15での結果をBETプロットし、重量当りのBET比表面積[m/g]を求めた。)
(硫黄酸化物除去性能の測定方法)
酸化マンガンと疎水性多孔質体をメノウ乳鉢で均一になるように混合し、打錠成型後、粉砕し、粒子径が355〜500μmになるように分級し、硫黄酸化物除去性能測定用サンプルを調製した。調製した粒子状サンプル200mgを内径15mmのガラスカラム内に充填し、二酸化硫黄ガス100ppmを含む温度25℃、相対湿度50%の空気を流量2L/minで流通した。ガラスカラム内の温度は25℃一定とした。ガラスカラムの入口、出口濃度をINNOVA社製の光音響ガスモニター1312を用いて測定し、測定開始から1時間後の二酸化硫黄ガスの濃度変化から二酸化硫黄ガス除去率を算出した。また、測定開始から1時間で発生した二酸化硫黄ガス量[mg]を算出し、これに1時間後の二酸化硫黄ガス除去率を掛けることにより、ガス状硫黄酸化物除去剤による二酸化硫黄ガス除去量[mg]を算出した。これをサンプル重量で割ることにより、サンプル当りの二酸化硫黄除去量[mg/g]を算出した。
(水分吸着率の測定方法)
各種多孔質体5.0gを秤量ビンに入れ、120℃で24時間真空乾燥を行った後、乾燥重量を測定した。そして、温度25℃、相対湿度50%雰囲気条件下に24時間静置した。24時間静置後のサンプル重量を測定し、乾燥重量からの重量増加分を水分吸着重量とした。そして、この水分吸着重量を乾燥重量で割ることにより、水分吸着率[wt%]を算出した。
<実施例1>
硫酸マンガン(II)一水和物(和光純薬工業(株)製)19.8gを67.5mlのイオン交換水に溶解させ、濃硝酸(ナカライテスク(株)製)6.8mlを加え、60℃に加温しながらしばらく撹拌した。また過マンガン酸カリウム13.3g(ナカライテスク(株)製)を225mlのイオン交換水に溶解した。その後、60℃に加温・保持した硫酸マンガン温水溶液と過マンガン酸カリウム水溶液を混合したところ、白色の沈殿が得られた。その後、白色の沈殿を濾別し、120℃で乾燥させた後、350℃で1.5時間焼成処理を施したところα型酸化マンガンを含むマンガン酸化物が得られた。BET比表面積は158m/gであった。そして、得られたマンガン酸化物3.0gとMFI型ゼオライト3.0g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は213m/gであった。
<実施例2>
硫酸マンガン(II)一水和物(和光純薬工業(株)製)19.8gを67.5mlのイオン交換水に溶解させ、濃硝酸(ナカライテスク(株)製)6.8mlを加え、60℃に加温しながらしばらく撹拌した。また過マンガン酸カリウム13.3g(ナカライテスク(株)製)を225mlのイオン交換水に溶解した。その後、60℃に加温・保持した硫酸マンガン温水溶液と過マンガン酸カリウム水溶液を混合したところ、白色の沈殿が得られた。その後、白色の沈殿を濾別し、120℃で乾燥させた後、250℃で1.5時間焼成処理を施したところα型酸化マンガンを含むマンガン酸化物が得られた。BET比表面積は220m/gであった。そして、得られたマンガン酸化物3.0gとMFI型ゼオライト3.0g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は242m/gであった。
<実施例3>
過マンガン酸カリウム(ナカライテスク(株)製)3.0gを50mlのイオン交換水に溶解させ、しばらく撹拌した。その後、スクロース(和光純薬工業(株)製)4.8gを20mlのイオン交換水に溶解したスクロース溶液を添加した後、1時間撹拌した。得られたゾルを濾別し、120℃で乾燥処理を行った。その後、250℃で1.5時間焼成処理を施したところα型酸化マンガンを含むマンガン酸化物が得られた。BET比表面積は226m/gであった。そして、得られたマンガン酸化物3.0gとMFI型ゼオライト3.0g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は252m/gであった。
<実施例4>
実施例2で得られたマンガン酸化物3.2gとMFI型ゼオライト1.6g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は227m/gであった。
<実施例5>
実施例2で得られたマンガン酸化物1.6gとMFI型ゼオライト3.2g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は228m/gであった。
<実施例6>
実施例2で得られたマンガン酸化物9.9gとMFI型ゼオライト1.1g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は243m/gであった。
<実施例7>
実施例2で得られたマンガン酸化物0.3gとMFI型ゼオライト10.0g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は356m/gであった。
<実施例8>
実施例2で得られたマンガン酸化物3.3gとMFI型ゼオライト3.3g(ユニオン昭和(株)製、Hisiv3000、水分吸着率:0wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は242m/gであった。
<実施例9>
実施例1で得られたマンガン酸化物3.1gとモルデナイト型ゼオライト3.1g(東ソー(株)製、HSZ690HOA、水分吸着率:6.5wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は320m/gであった。
<実施例10>
実施例2で得られたマンガン酸化物3.2gとY型ゼオライト3.2g(東ソー(株)製、HSZ385HUA、水分吸着率:0.8wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は423m/gであった。
<実施例11>
実施例2で得られたマンガン酸化物3.3gと疎水性シリカゲル3.3g(富士シリシア(株)製、サイロホービック507、水分吸着率:0.1wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は235m/gであった。
<実施例12>
実施例2で得られたマンガン酸化物3.3gと疎水性多孔質金属錯体3.3g(BASF(株)製、Basolite Z1200、水分吸着率:4.1wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は554m/gであった。
<比較例1>
実施例2で得られたマンガン酸化物0.5gとMFI型ゼオライト100g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は276m/gであった。
<比較例2>
実施例2で得られたマンガン酸化物4.4gとMFI型ゼオライト0.4g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は214m/gであった。
<比較例3>
硫酸マンガン(II)一水和物(和光純薬工業(株)製)19.8gを67.5mlのイオン交換水に溶解させ、濃硝酸(ナカライテスク(株)製)6.8mlを加え、60℃に加温しながらしばらく撹拌した。また過マンガン酸カリウム13.3g(ナカライテスク(株)製)を225mlのイオン交換水に溶解した。その後、60℃に加温・保持した硫酸マンガン温水溶液と過マンガン酸カリウム水溶液を混合したところ、白色の沈殿が得られた。その後、白色の沈殿を濾別し、120℃で乾燥させた後、550℃で1.5時間焼成処理を施したところα型酸化マンガンを含むマンガン酸化物が得られた。BET比表面積は88m/gであった。そして、得られたマンガン酸化物3.0gとMFI型ゼオライト3.0g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は153m/gであった。
<比較例4>
硝酸マンガン(II)六水和物(ナカライテスク(株)製)60.0gを200mlのイオン交換水に溶解し、しばらく撹拌した。次に、過マンガン酸カリウム(ナカライテスク(株)製)20.0gを100mlのイオン交換水に溶解し、しばらく撹拌した。その後、硝酸マンガン水溶液を過マンガン酸カリウム水溶液に撹拌下でゆっくり滴下し、約30分間反応させたところ、白色の沈殿が得られた。その後、白色の沈殿を濾別、イオン交換水にて水洗し、120℃で乾燥させた後、300℃で1時間焼成処理を施したところマンガン酸化物が得られた。得られたマンガン酸化物の結晶形はγ型、BET比表面積は152m/gであった。そして、この得られたマンガン酸化物3.0gとMFI型ゼオライト3.0g(東ソー(株)製、HSZ890HOA、水分吸着率:1.3wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は193m/gであった。
<比較例5>
実施例2で得られたマンガン酸化物3.1gとX型ゼオライト3.1g(ユニオン昭和(株)製、MS13X、水分吸着率:24.1wt%)を混合し、ガス状硫黄酸化物除去剤が得られた。得られたガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積は372m/gであった。
実施例1〜12、比較例1〜5の硫黄酸化物ガス除去剤に関して、二酸化硫黄除去性能を測定した結果を表1に示す。結果より、金属酸化物/多孔質体の重量比率が0.01より小さい場合(比較例1)、10より大きい場合(比較例2)は、除去性能が低いことがわかる。また、α型マンガン酸化物のBET比表面積が低い場合(比較例3)、マンガン酸化物の結晶種が異なる場合(比較例4)も、除去性能が低いことがわかる。さらに、多孔質体の水分吸着率が高い場合(比較例5)も除去性能が低いことがわかる。
本発明のガス状硫黄酸化物除去剤は、一般生活における温湿度領域で長期にわたって満
足すべき除去性能を発現することができるため、広い分野で用いることができ、産業界に寄与すること大である。

Claims (4)

  1. 少なくともα型酸化マンガンを含有するマンガン酸化物と、疎水性多孔質体とを含有し、マンガン酸化物/疎水性多孔質体で表される混合重量比率が0.01〜10であるガス状硫黄酸化物除去剤。
  2. 前記マンガン酸化物のBET比表面積が100m/g以上である請求項1に記載のガス状硫黄酸化物除去剤。
  3. 前記疎水性多孔質体の水分吸着率が10wt%以下である請求項1または2に記載のガス状硫黄酸化物除去剤。
  4. ガス状硫黄酸化物除去剤のBET比表面積が200m/g以上である請求項1〜3のいずれかに記載のガス状硫黄酸化物除去剤。
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