JP2013210553A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体上に形成される画像が転写される被転写体の搬送速度が変化する場合にも、被転写体の搬送方向における画像位置の補正を行うための画像の形成頻度、装置の大型化、高コスト化を抑制しつつ、かかる補正を行うことが可能な画像形成装置の提供の提供。
【解決手段】像担持体20Y、20M、20C、20BK上に形成された画像を転写される被転写体11の搬送速度に影響を与える要因を、第1の画像の形成時とその後の第2の画像の形成時とで比較し、その差分に基づいて、第1の画像を形成したときと第2の画像を形成するときとでの被転写体11の搬送速度の速度差に起因する、被転写体11の搬送方向A1での、第1、第2の画像の形成位置のずれ量を取得し、このずれ量に基づいて、第2の画像の形成位置の方向A1における補正量を生成し、生成された補正量に基づいて第2の画像の形成を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置であって、像担持体上に形成される画像が転写される被転写体の搬送方向における画像位置を補正する画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置においては、画像位置の補正、たとえば、感光体等の像担持体上に形成される画像が転写される中間転写体等の被転写体の搬送方向における画像位置の補正を行うことが、良好な画像形成を行ううえで重要である。
たとえば、カラー複写機等のカラー画像形成装置では、感光体を含む静電潜像形成部をシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色で並列に配置したタンデム方式が主流となっている。この方式では、構成上、各色間の位置合わせ技術が、いわゆる色ずれ対策として重要な課題となっている。
そこで、かかる補正に関する技術が種々提案されている(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。たとえば、各色のトナーで所定のトナーパターンを感光体上に作像して転写ベルト上に転写し、このトナーパターンを光学式のセンサを用いて検出することで、各色間の色ずれ量を、主走査方向や副走査方向のレジストレーションずれ、倍率ずれ、スキューずれのように要因別に算出し、それぞれが一致するように、感光体上における画像形成位置や転写ベルトの搬送速度等にフィードバック補正することで色ずれを低減する技術が提案されている。
しかし、今まで提案されている技術では、とくに、被転写体の搬送方向における画像位置の補正に関して、以下述べるように、種々の問題がある。なお、かかる搬送方向は一般にいわゆる副走査方向に一致する。
すなわち、今までの副走査方向の位置ずれ補正は、たとえば、位置ずれ補正のためのパターン画像を形成する動作では、2次転写ローラが転写ベルトと離間した状態とされるにもかかわらず、通常の画像形成を行う動作では2次転写ローラが転写ベルトに当接しているという違いがあり、転写ベルトの移動速度に速度差が生じてしまう。
また、機内温度や周囲の環境による影響や実際に印刷する媒体によっても、補正時と実際の画像形成とで転写ベルトの速度に違いが生じる。
転写ベルトの速度が変化すると副走査方向において画像形成位置がずれる。よって、位置ずれを抑制するためには転写ベルトの速度に影響を与える条件が変化する毎に位置ずれ補正をする必要がある。そうすると、位置ずれ補正のための画像の形成と通常の画像形成とが、転写ベルトの速度に影響を与える条件が異なる状態で実行されれば、高精度な位置ずれ補正ができないか、または条件変化ごとに補正をする必要が生じる。
転写ベルトの速度に対応した補正に関する技術としては、次のような種々の技術が知られている。
たとえば、色ずれ補正をより精度良く実行する目的で、2次転写ローラを転写ベルトから離間した状態で、Y〜K色のレジストパターンを転写ベルト上に形成し検出して、各色の副走査方向における位置ずれ量を算出、格納し、その後2次転写ローラを転写ベルトに当接させ、Y色で速度差検出用パターンを中間転写ベルトに形成し、形成後、二次転写ローラを中間転写ベルトから離間させた状態で、速度差検出用パターンを検出し、Y色のレジストパターンの検出結果と速度差検出用パターンの検出結果からベルト速度差を算出し、その速度差に応じて、格納されている位置ずれ量を補正する方法が開示されている(たとえば、〔特許文献1〕参照)。
また、かかる技術として、転写ベルトと一体的に回転する部材の角速度を検知することで転写ベルトの速度変動を検知する検知手段をもち、駆動源であるモータのターゲット周波数を変調させて速度差を補正することで、高精度な位置ずれ補正を行う方法が開示されている(たとえば、〔特許文献2〕参照)。
しかし、前者の技術では、位置ずれの検知のために形成するパターンの他に、速度差検出のためにもパターンを形成する必要があるため、補正動作に時間がかかるうえ、印刷条件ごとに補正を行う必要も生じ得るため、トナーイールドや補正所要時間の長時間化の問題がある。
また、後者の技術では、かかる検知手段が必要であるため、またターゲット周波数を変調させるための制御装置を要することによっても、装置の大型化、高コスト化の問題がある。
本発明は、像担持体上に形成される画像が転写される被転写体の搬送速度が変化する場合にも、被転写体の搬送方向における画像位置の補正を行うための画像の形成頻度、装置の大型化、高コスト化を抑制しつつ、かかる補正を行うことが可能な画像形成装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、この画像形成手段によって像担持体上に形成された画像を転写される被転写体の搬送速度に影響を与える要因に関する情報を取得する情報取得手段と、第1の画像を形成したときに前記情報取得手段によって取得された前記情報を、第1の情報として記憶する記憶手段と、第1の画像を形成した後に形成される第2の画像を形成するときに前記情報取得手段によって取得した前記情報と、前記記憶手段に記憶されている第1の情報とを、前記要因について比較し、その差分に基づいて、第1の画像を形成したときと第2の画像を形成するときとでの前記搬送速度の速度差に起因する、被転写体の搬送方向での、第1の画像の形成位置と第2の画像の形成位置とのずれ量を取得するずれ量取得手段と、このずれ量取得手段によって取得された前記ずれ量に基づいて、第2の画像の形成位置の前記搬送方向における補正量を生成する補正量生成手段と、この補正量生成手段によって生成された前記補正量に基づいて第2の画像の形成を制御する画像形成制御手段とを有する画像形成装置にある。
本発明は、像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、この画像形成手段によって像担持体上に形成された画像を転写される被転写体の搬送速度に影響を与える要因に関する情報を取得する情報取得手段と、第1の画像を形成したときに前記情報取得手段によって取得された前記情報を、第1の情報として記憶する記憶手段と、第1の画像を形成した後に形成される第2の画像を形成するときに前記情報取得手段によって取得した前記情報と、前記記憶手段に記憶されている第1の情報とを、前記要因について比較し、その差分に基づいて、第1の画像を形成したときと第2の画像を形成するときとでの前記搬送速度の速度差に起因する、被転写体の搬送方向での、第1の画像の形成位置と第2の画像の形成位置とのずれ量を取得するずれ量取得手段と、このずれ量取得手段によって取得された前記ずれ量に基づいて、第2の画像の形成位置の前記搬送方向における補正量を生成する補正量生成手段と、この補正量生成手段によって生成された前記補正量に基づいて第2の画像の形成を制御する画像形成制御手段とを有する画像形成装置にあるので、像担持体上に形成される画像が転写される被転写体の搬送速度が変化する場合にも、被転写体の搬送方向における画像位置の補正を行うための画像の形成頻度、装置の大型化、高コスト化を抑制しつつ、かかる補正を行うことが可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明を適用した画像形成装置の一実施例にかかる概略正断面図である。 図1に示した画像形成装置の一部の概略ブロック図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた中間転写ユニットの概略斜視図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた画像形成制御手段の一部の概略ブロック図である。 図1に示した画像形成装置において位置ずれ補正処理を行うときの概略的なフローチャートである。 図5に示した位置ずれ補正処理で取得した補正量を用いて画像形成を行うときの概略的なフローチャートである。 図5に示した位置ずれ補正処理で取得される、被転写体の搬送方向におけるずれ量を、同搬送方向における第1の画像の位置の変化を用いて示した概念図である。 図5に示した位置ずれ補正処理を行うのに先立って行われるステップを含む位置ずれ補正処理の概略的なフローチャートである。 図5に示したようなずれ量に基づいて追加補正量を生成するのに用いられる、被転写体の搬送速度に影響を与える要因についての補正情報の例を示した概念図である。 追加補正量を生成するとともにこれに基づいて補正量を生成する制御の概略的なフローチャートである。
図1に本発明を適用した、カラー画像を形成可能な多色画像形成装置である画像形成装置の外観の概略を示す。画像形成装置100は、カラーレーザ複写機であり、カラーレーザプリンタ及びファクシミリとの複合機であるが、他のタイプの複写機、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、かかる複写機とかかるプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置100は、画像形成に用いるシートとして、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシート等の樹脂フィルムや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをも用いることが可能である。
図1に示すように、画像形成装置100は、シートとしての転写紙に画像形成を行う画像形成部としての本体99と、本体99の下側に位置し本体99において画像形成が行われる転写紙を積載するとともに積載した転写紙を本体99に給送するシート給送部としてのシート給送装置61とを有している。なお、転写紙の図示は省略する。
画像形成装置100はまた、本体99を経て画像を形成された転写紙が排出される、本体99の上面によって構成された排紙トレイ25と、本体99の上面であって、矢印D1で示す画像形成装置100の前面側言い換えると正面側に配設された、ユーザ等のオペレータすなわち操作者が画像形成装置100の操作を行うための操作パネル27と、本体99の下部に配設され画像形成装置100の動作等の全般を制御する制御手段としての制御部24とを備えている。
画像形成装置100はまた、本体99の上側に位置し原稿を読み取る読取装置としての図2に示すスキャナ116と、スキャナ116の上側に位置し原稿を積載され積載された原稿をスキャナ116に向けて送り出すADFといわれる図示しない自動原稿給紙装置とを有している。スキャナ116と自動原稿給紙装置とは、原稿に記録されている画像を読み取る原稿読取部としての画像読み取り部を構成している。
画像形成装置100はまた、図示しない外部装置、たとえばパーソナルコンピュータ(PC)に、図示しないネットワークを介して送信された画像データを受信するための、図2に示すプリンタコントローラ115を有している。
以下、図1ないし図3に沿って、本体99とシート給送装置61とについて主に説明する。
本体99は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な複数の像担持体としての潜像担持体である円筒状の感光体たる感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを有し、これらを並設したタンデム構造を採用しており、画像形成装置100は、タンデム方式すなわちタンデム型の画像形成装置となっている。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、互いに同一径であり、本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端ベルトである中間転写体としての転写体たる中間転写ベルトである転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に、等間隔で並んでいる。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、転写ベルト11の回転方向であるA1方向の上流側からこの順で並設されている。各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、互いに異なる色すなわちイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーによりこれら各色の画像を形成するための、画像形成部としての作像部たる画像ステーション60Y、60M、60C、60BKに備えられている。
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成された可視像すなわちトナー像は、A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、転写紙に一括転写されるようになっている。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に無端移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKのそれぞれに対向する位置に配設された転写手段としての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKと転写ベルト11と対向位置である1次転写ニップとしての転写位置にて行われる。
転写ベルト11は、このように、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成されたトナーによる画像を転写される被転写体として備えられている。転写ベルト11は、その全層をゴム剤等の弾性部材を用いて構成した弾性ベルトである。転写ベルト11は、単層の弾性ベルトであっても良いし、その一部を弾性部材とした弾性ベルトであっても良いし、従来から用いられている、フッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等を用いても良く、非弾性ベルトであっても良い。
本体99は、4つの画像ステーション60Y、60M、60C、60BKと、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの下方に対向して配設され、転写ベルト11を備えた中間転写装置である転写手段としての転写ユニットたる中間転写ユニットである転写ベルトユニット10とを有している。
本体99はまた、転写ベルト11に対向して配設され、転写ベルト11への当接位置において転写ベルト11と同方向に回転する転写部材としての転写装置たる2次転写ローラ5と、2次転写ローラ5を転写ベルトに接離させる図示しない接離手段と、画像ステーション60Y、60M、60C、60BKの上方に対向して配設された書き込み手段である光書き込み装置としての書込装置たる光走査装置8とを有している。
本体99はまた、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙を、画像ステーション60Y、60M、60C、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、転写ベルト11と2次転写ローラ5の間の2次転写ニップである転写部に向けて繰り出すレジストローラ対13と、転写紙の先端がレジストローラ対13に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
本体99はまた、トナー像を転写されて進入してきた転写紙に同トナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、定着装置6を経た転写紙を本体99の外部に排出する排紙ローラ7と、本体99の上部に配設され排紙ローラ7により転写紙を本体99の外部に向けて排出し排出した転写紙を排紙トレイ25上に積載させる排出口17と、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを充填された図示しないトナーボトルとを有している。
本体99はまた、雰囲気温度である環境温度、とくに転写ベルト11の周囲の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ74と、雰囲気湿度である環境湿度、とくに転写ベルト11の周囲の湿度を検知する湿度検知手段としての湿度センサ75と、画像形成に用いられる転写紙の種類を検知する紙種検知手段としての紙種検知センサ76とを有している。温度センサ74と、湿度センサ75と、紙種検知センサ76とによる検知結果は、制御部24に入力される。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、転写ベルト11を張架し、巻き掛けられた、複数の巻き掛け部材としての、駆動部材である駆動ローラを兼ねた支持ローラである転写入口ローラ73と、支持ローラである従動ローラ72と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングする図示しない中間転写クリーニングブレードを備えた中間転写ベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置34と、転写入口ローラ73を回転駆動することで転写ベルト11をA1方向に回転駆動する図示しないモータ等を備えた駆動源とを有している。
転写ベルトユニット10はまた、図3に示すように、後述のようにして転写ベルト11上に形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の基準パターンとしてのパターン画像である第1の画像としての補正パターン64、65をそれぞれ検知する画像検知手段としての検知センサ15、16を有している。
図1に示すように、定着装置6は、熱源を内部に有する定着ローラ62と、定着ローラ62に圧接された加圧ローラ63とを有しており、トナー像を担持した転写紙を定着ローラ62と加圧ローラ63との圧接部である定着部に通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙の表面に定着するようになっている。
光走査装置8は、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの表面によって構成された被走査面をそれぞれ走査して露光し、静電潜像を形成するための、画像信号に基づく、変調された書込光たるレーザービームとしてのレーザー光であるビームLY、LM、LC、LBKを発するものである。
ビームLY、LM、LC、LBKは、形成すべき画像に基づく画像情報に応じて図示しないレーザー発振器から発せられ、図示しないモータによって回転駆動される図示しないポリゴンミラーで偏向し、図示しない複数の光学レンズやミラーを介して感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに照射されこれらを露光するものである。この点、光走査装置8は露光部を構成している。
光走査装置8は、図2に示すLD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109を有しており、これらが制御部24に備えられた光書込回路としての書込み制御部101の制御信号に基づいてビームLBK、LM、LC、LYをそれぞれ発する各レーザー発振器を駆動するようになっている。
図1に示すように、シート給送装置61は、転写紙を積載した給紙トレイ18と、給紙トレイ18上に積載された転写紙を送り出す給紙コロ19と、給紙コロ19に対向配置され転写紙が重送された場合にこれを1枚に分離する分離手段としてのフリクションパッド29と、給紙トレイ18を備え本体99から矢印D1方向に引き出し可能であるとともに引き出した状態からさらに取り外し可能となっている可動体としての給紙カセット14と、両面画像形成時に用いる搬送経路35とを有している。
給紙カセット14が方向D1すなわち画像形成装置100の前面側に引き出し可能であることで、給紙カセット14に転写紙を補給する作業が容易に行われる。給紙カセット14の引き出し時には、給紙カセット14とともに、フリクションパッド29と再搬送経路35の一部とが引き出されるが、給紙コロ19は移動することなく定位置に位置保持される。
2次転写ローラ5は、本体99の一部をなし画像形成装置100の前面側に位置している前カバー28とともに矢印F1方向に開放可能となっており、開放により転写紙の詰まりが生じている場合にこれを容易に解消できる状態とする。
接離手段は、転写ベルト11に補正パターン64、65が担持されるときに2次転写ローラ5を転写ベルト11から離間させ、その他のときは2次転写ローラ5を転写ベルト11に当接させた状態として転写部を形成する。接離手段は、制御部24によって駆動を制御されるようになっている。
クリーニング装置34は、通常の画像形成において、転写部において転写ベルト11から転写紙に転写されず転写ベルト11上に残留したトナーを、転写ベルト11から除去して転写ベルト11をクリーニングする。
また、転写ベルト11に補正パターン64、65が担持されるとき、2次転写ローラ5が転写ベルト11から離間していることにより、補正パターン64、65は、転写ベルト11と2次転写ローラ5との間を通過するため、クリーニング装置34は、この補正パターン64、65を転写ベルト11から除去してクリーニングする。
画像ステーション60Y、60M、60C、60BKについて、そのうちの一つの、感光体ドラム20Yを備えた画像ステーション60Yの構成を代表して構成を説明する。なお、他の画像ステーションの構成に関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、便宜上、画像ステーション60Yの構成に付した符号に対応する符号を、他の画像ステーションの構成に付し、また詳細な説明については適宜省略することとし、符号の末尾にY、M、C、Kが付されたものはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成を行うための構成であることを示すこととする。
感光体ドラム20Yを備えた画像ステーション60Yは、感光体ドラム20Yの周囲に、図中時計方向であるその回転方向B1に沿って、感光体ドラム20Y上に画像を形成する画像形成手段として、1次転写ローラ12Yと、感光体ドラム20Yをクリーニングするためのクリーニング手段としてのクリーニング装置70Yと、感光体ドラム20Yを高圧に帯電するための帯電手段である帯電装置としての帯電チャージャたる帯電装置30Yと、感光体ドラム20Yを現像するための現像手段としての現像器である現像装置50Yとを有している。光走査装置8も画像形成手段を構成している。
感光体ドラム20Yと、クリーニング装置70Yと、帯電装置30Yと、現像装置50Yとは一体化されており、作像ユニットとしてのプロセスカートリッジを構成している。プロセスカートリッジは本体99に対して着脱自在となっている。このようにプロセスカートリッジ化することは、寿命到達時等に交換される交換部品として取り扱うことができるため、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。
図示を省略するが、操作パネル27は、複写を開始させる複写スタートキー、複写枚数を指定するテンキー、後述する位置ずれ補正処理を開始させるための補正開始キー等を有している。
図2に示すように、制御部24は、CPU(Central Processing Unit)110、RAM111(Random Access Memory)等のメモリ等を有し、たとえば後述する位置ずれ補正動作を、操作パネル27の補正開始キーの入力等に基づいて制御するようになっている。
以上のような構成により、感光体ドラム20Yは、B1方向への回転に伴い、帯電装置30Yにより表面を所定の極性に一様に帯電され、光走査装置8からのビームLYの露光走査によりイエロー色に対応した静電潜像を形成される。この静電潜像の形成は、ビームLYが、紙面垂直方向である主走査方向に走査するとともに、感光体ドラム20YのB1方向への回転により、感光体ドラム20Yの円周方向である副走査方向へも走査することによって行われる。
なお、主走査方向、副走査方向に沿った方向をそれぞれ、図3において、「主」、「副」として矢印で示している。この副走査方向に沿った方向は、転写ベルト11の搬送方向であるA1方向に一致している。
このようにして形成された静電潜像には、現像装置50Yにより供給される帯電したイエロー色の画像形成物質であるトナーが付着し、イエロー色に現像されて顕像化され、現像により得られたイエロー色の可視画像たるトナー像は、1次転写ローラ12YによりA1方向に移動する転写ベルト11に1次転写され、転写後に残留したトナー等の異物はクリーニング装置70Yにより掻き取り除去され備蓄されて、感光体ドラム20Yは、帯電装置30Yによる次の帯電に供される。
他の感光体ドラム20C、20M、20BKにおいても同様に各色のトナー像が形成等され、形成された各色のトナー像は、1次転写ローラ12C、12M、12BKにより、A1方向に無端移動する転写ベルト11上の同じ位置に順次1次転写される。
転写ベルト11上に重ね合わされたトナー像は、転写ベルト11のA1方向の回転に伴い、2次転写ローラ5との対向位置である2次転写部である転写部まで移動し、この転写部において転写紙に2次転写される。
転写ベルト11と2次転写ローラ5との間に搬送されてきた転写紙は、シート給送装置61から繰り出され、停止しているレジストローラ対13に先端が突き当てられて整合され、センサによる検出信号に基づいて、レジストローラ対13が回転し、転写ベルト11上のトナー像の先端部が2次転写ローラ5に対向するタイミングで送り出されたものである。
転写紙は、すべての色のトナー像を一括転写され、担持すると、定着装置6に進入し、定着ローラ62と加圧ローラ63との間の定着部を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を定着され、この定着処理により、転写紙上に合成カラー画像たるカラー画像が形成される。定着装置6を通過した定着済みの転写紙は、排紙ローラ7を経て、排出口17から排紙トレイ25に向けて排出される。一方、2次転写を終えた転写ベルト11は、クリーニング装置34によってクリーニングされ、次の1次転写に備える。
このようにして画像形成を行うにあたり、いわゆる画像の位置ずれを回避すること、すなわち、たとえば、画像の歪みをなくすこと、画像の大きさを所定の大きさとすること、主走査方向や副走査方向において転写紙上の所定位置に画像を形成すること、画像の方向を所定の方向に向けること等が画像品質の担保のために重要である。
とくに、画像形成装置100では、カラー画像形成時に、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BK上に形成した画像を重ね合わせて画像形成を行うため、各色の画像の歪み、大きさ、位置、方向等の一致を精度良く行わなければ、重ね合せによって画像にずれが生じ、色ずれを生じてしまうため、かかる一致を精度良く行うことが、画像品質の担保のために非常に重要である。
このように、画像品質の担保のためには、画像の位置ずれを回避することが重要である。そこで、画像形成装置100では、この位置ずれを防止ないし抑制するために、補正パターン64、65を形成するとともにこれを検知センサ15、16で読み取ることによって、位置ずれ補正を行うようになっている。
図3に示すように、補正パターン64、65は、主走査方向において転写ベルト11の各端部に担持される。そのため、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKの各端部位置に、補正パターン64、65を形成するためのトナー像を形成し、これを転写ベルト11に転写する。
検知センサ15、16は、主走査方向において補正パターン64、65に対応した位置を占めるように配設されている。言い換えると、補正パターン64、65は、主走査方向における検知センサ15、16の検知範囲に形成されるようになっている。そして、補正パターン64を検知センサ15で読み取り、補正パターン65を検知センサ16で読み取る。
同図に示されている補正パターン64、65において、太線はブラック色のパターン画像、破線はシアン色のパターン画像、一点鎖線は、マゼンタ色のパターン画像、細線はイエロー色のパターン画像を示しており、この色順で、A1方向の上流から下流にかけてずれた位置に形成されている。このことは図7においても同様である。このように、各色のパターン画像は、主走査方向において並び、且つ副走査方向にずれた状態で、転写ベルト11上に担持され、補正パターン64、65を形成するようになっている。
よって、補正パターン64、65は、転写ベルト11がA1方向に転動移動する過程で、上述の色順で、検知センサ15、16によって読み取られる。そして、この読み取りによる補正パターン64、65の検知結果に基づいて、種々の位置ずれ量、すなわち歪み量、主走査倍率ずれ量、主走査レジストレーションずれ量、副走査レジストレーションずれ量、スキューずれ量等が、後述するようにして、制御部24における演算処理によって算出される。そして、算出された位置ずれ量言い換えると色ずれ量から、これを補正して各色の画像の上述した一致を行うための、各ずれ成分に対する補正量が算出される。
この補正量の算出は制御部24によって行われる。制御部24は、算出された補正量を用いて、LD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109の制御を行うこと等により、かかる各ずれ成分に対する補正を行う。
図2、図4を参照して、制御部24によるこのような制御や動作、すなわち補正パターン64、65を検知センサ15、16に読み取らせて各ずれ成分に対する補正量を算出し、LD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109に対して行う位置ずれ補正処理についての制御、この制御に必要な処理、これらを行うための構成、その他、かかる制御、処理、構成を含む制御部24における制御、処理、構成等について説明する。
画像形成装置100において位置ずれ補正処理を行う処理部は、検知センサ15、16、制御部24に備えられたエンジン制御部114、およびLD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109を有している。
エンジン制御部114は、すでに述べたCPU110、RAM111の他に、検知センサ15、16が補正パターン64、65の位置を検出して生成したアナログの検知信号を入力されるパターン検知部113を有している。
エンジン制御部114はまた、プリンタコントローラ115において受信した画像データをプリンタコントローラ115から転送されるとともに、スキャナ116で読み取って取得した画像データをスキャナ116に備えられた図示しないスキャナコントローラから転送される画像処理部112と、LD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109に後述する信号を入力する書込制御部101とを有している。
パターン検知部113は、検知センサ15、16から出力された検知信号を増幅し、増幅されたアナログの検知信号をデジタルデータへ変換し、変換したデジタルデータを、CPU110を介してRAM111に格納する。
CPU110は、RAM111に格納された補正パターン64、65の位置の検知信号であるデジタルデータから色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量から色ずれを補正するための色ずれ補正量を算出する。この点、CPU110は位置ずれ量算出手段として機能する。
ここで、色ずれ量としては、すでに一部述べたように、各色の歪み量、主走査方向の倍率誤差量、主走査方向レジストレーションずれ量および副走査方向レジストレーションずれ量(以下、主/副レジストずれ量という)、スキューずれ量などがある。また、色ずれ補正量としては、これらの各種ずれ量に対して、すでに一部述べたように、各色の歪み補正量、主走査倍率補正量、主走査方向レジストレーション補正量および副走査方向レジストレーション補正量(以下、主/副レジスト補正量という)、スキュー補正量などがある。
CPU110は、画像データの解像度、および算出した各色の歪み量に基づいて、ブラック色を基準色とする場合のイエロー色、マゼンタ色、およびシアン色の歪みライン量を算出し、これらの基準色に対する各色の歪みライン量に基づいて、図4に示すように書込み制御部101に備えられたラインメモリ(K)120、ラインメモリ(M)121、ラインメモリ(C)122、ラインメモリ(Y)123のライン数を決定する。なお、基準色とは、各色の歪み量を算出する際の基準位置となる色をいい、この例ではブラック色を基準色としている。
図2に示すように、RAM111は、パターン検知部113からCPU110を介して取得した補正パターン64、65のデジタルデータを一時的に記憶するためのものである。なお、このRAM111を不揮発性メモリに代替し、不揮発性メモリに補正パターン64、65のデジタルデータを記憶する構成としてもよい。
画像処理部112は、プリンタコントローラ115によって受信した各画像データ、またはスキャナ116から取得した各画像データに応じた種々の画像処理を施す。また、画像処理部112は、書込み制御部101に備えられたブラック色用の書込み制御部(K)102、マゼンタ用の書込み制御部(M)103、シアン用の書込み制御部(C)104、イエロー用の書込み制御部(Y)105から送信された各色の副走査タイミング信号(K、M、C、Y)_FSYNC_Nを受信して、各色の主走査ゲート信号(K、M、C、Y)_IPLGATE_N、及び、副走査ゲート信号(K、M、C、Y)_IPFGATE_N、並びに、これら同期信号に伴う画像信号(K、M、C、Y)_IPDATA_Nを書込制御部101、具体的には書込み制御部(K)102、書込み制御部(M)103、書込み制御部(C)104、書込み制御部(Y)105に送信する。
書込み制御部101は、書込み制御部(K)102、書込み制御部(M)103、書込み制御部(C)104、書込み制御部(Y)105において、画像処理部112から転送された画像データを受け取り、受け取った画像データについて各種書込処理を施して画像信号(K、M、C、Y)_LDDATAを生成し、それぞれLD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109に送信する。
LD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109は、光走査装置8による感光体ドラム20BK、20M、20C、20Yへのレーザ光LBK、LM、LC、LYの照射を制御するためのものである。レーザ光LBK、LM、LC、LYが照射されることによって、感光体ドラム20BK、20M、20C、20Y上にトナー画像が形成される。形成されたトナー画像は、転写ベルト11に一旦転写され、その後さらに転写紙に転写され出力される。
このようなカラー複写機である画像形成装置100におけるカラー画像形成処理の概要について説明する。PCからのプリンタ画像はプリンタコントローラ115で、コピー画像はスキャナコントローラでそれぞれ処理され、画像処理部112に転送される。画像処理部112では、各画像データに応じた種々の画像処理を行い、カラー各色の画像データに変換して書込制御部101に転送する。
書込制御部101では、各色の印字タイミングすなわち画像形成タイミングを生成し、副走査タイミングに合わせて画像データを受け取り、各種書込画像処理を施した後にLD発光データに変換し、各色のLD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109にて各レーザ発信器を構成しているLDを発光し、感光体ドラム20BK、20M、20C、20Y上に画像を形成する。
図4に示すように、書込み制御部101は、画像処理部124から画像信号K_IPDATA[7:0]_Nが送信される入力画像制御部(K)136を有している。入力画像制御部(K)136は、ラインメモリ(K)120に画像信号を一時記憶させながら、書込み制御部(K)102に画像信号を送信する。書込み制御部(K)102内部では、書込画像処理部(K)140が、入力画像制御部(K)136から送信された画像信号をLDデータ出力部(K)132に送信する。LDデータ出力部(K)132は、K色書き込み画像信号K_LDDATAを生成しLD制御部(K)106に送信する。このようにしてブラック色における画像書込み処理が行われる。
マゼンタ色、シアン色、イエロー色における画像書込み処理については次のとおりである。書き込み制御部101は、画像処理部124から画像信号(M、C、Y)_IPDATA[7:0]_Nが送信される入力画像制御部(M)137、入力画像制御部(C)138、入力画像制御部(Y)139を有している。入力画像制御部(M)137、入力画像制御部(C)138、入力画像制御部(Y)139は、RAM111に記憶された、後述するスキュー補正量に基づいてスキュー量補正を行うために、それぞれラインメモリ(M)121、ラインメモリ(C)122、ラインメモリ(Y)123に画像信号を一時記憶させる。
書込み制御部(M)103、書込み制御部(C)104、書込み制御部(Y)105は、ラインメモリ(M)121、ラインメモリ(C)122、ラインメモリ(Y)123に一次記憶された画像信号にスキュー補正量によるスキュー補正処理を実行するスキュー補正処理部(M)125、スキュー補正処理部(C)126、スキュー補正処理部(Y)127を有している。
スキュー補正処理部(M)125、スキュー補正処理部(C)126、スキュー補正処理部(Y)127は、スキュー量補正処理を実行した画像信号を、書込画像処理部(M)141、書込画像処理部(C)142、書込画像処理部(Y)143に送信する。
書込画像処理部(M)141、書込画像処理部(C)142、書込画像処理部(Y)143は、スキュー補正処理部(M)125、スキュー補正処理部(M)126、スキュー補正処理部(Y)127から送信された画像信号を、LDデータ出力部(M)133、LDデータ出力部(C)134、LDデータ出力部(Y)135に送信する。
LDデータ出力部(M)133、LDデータ出力部(C)134、LDデータ出力部(Y)135は、LDデータ出力部(K)132によるK色の動作と同様に、書き込み画像信号(M、C、Y)_LDDATAを生成し各色のLD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109にそれぞれ送信する。
なお、位置ずれ補正パターン64、65を出力する際には、書込み制御部(K)102、書込み制御部(M)103、書込み制御部(C)104、書込み制御部(Y)105に備えられた位置ずれ補正パターン生成部(K)128、位置ずれ補正パターン生成部(M)129、位置ずれ補正パターン生成部(C)130、位置ずれ補正パターン生成部(Y)131からK、M、C、Y各色のパターン画像信号が各色のLDデータ出力部(K)132、LDデータ出力部(M)133、LDデータ出力部(C)134、LDデータ出力部(Y)135に送信される。その後は、上記における説明と同様の動作を行う。
上述したように、カラー画像を形成するためには、K、M、C、Yの各色の位置合わせが行われていなければならない。位置ずれ補正動作の処理について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。以下の位置ずれ補正処理は、基準色をK色とした場合である。ここでの基準色とは補正の基準となる色で、他の色を基準色に合わせることで各色間の位置ずれを補正するものである。
位置ずれ補正処理の開始タイミングは、補正開始キーが押下されたとき、前回の位置ずれ補正処理後、数100回等の所定回数の画像形成が行われたとき、転写ベルトユニット10が交換されたとき、各色のうちの少なくとも1つのプロセスカートリッジが交換されたとき等である。
図5に示すように、位置ずれ補正処理が開始されると、まず、位置ずれ補正パターン生成部(K)128、位置ずれ補正パターン生成部(M)129、位置ずれ補正パターン生成部(C)130、位置ずれ補正パターン生成部(Y)131で生成した画像信号に基づいて、位置ずれ補正パターン64、65を転写ベルト11上に形成する(S11)。
ついで、検知センサ15、16によって、転写ベルト11上に形成された補正パターン64、65を検出する(S12)。その後、検知センサ15、16位置での基準色(K)に対する他色の検知センサ位置でのずれ量を算出する(S13)。
ステップS13では、他に、パターン検知部113で検出された補正パターン64、65がデジタルデータへと変換された後、CPU110によって、デジタルデータ化された補正パターンから基準色(K色)に対する主走査倍率補正量と、主走査レジスト補正量とが算出される。
主走査方向の補正については、検知センサ15、16の位置でのずれ量から、主走査方向のずれ量を算出する。
副走査方向の補正については、CPU110によって、検知センサ15、16の位置でのずれ量から、この値からスキュー補正を行うための主走査方向の分割位置を算出する(S14)。
次に、算出したエリアに対して、各エリアの基準色(K)に対するずれ量を検知センサ15、16の位置でのずれ量から算出する。さらに、算出した各エリアのずれ量から各エリアでのスキュー補正量を算出する(S15)。これにより、副走査方向のずれ量、言い換えると副走査レジスト補正量も算出されたこととなる。
そして、求めた主走査倍率、主走査レジスト補正量、スキュー補正用の主走査の分割位置、求めた各エリアのずれ量または各エリアの補正量をRAM111(または不揮発性メモリ)に保存し(S16)、位置ずれ補正処理が終了する。なお、RAM111に保存した補正量は、次回の位置ずれ補正処理を実施するまで、印刷時の補正量として使用される。
副走査方向の補正においては、副走査のレジスト補正量の算出とスキュー補正量の算出とを独立して別々の処理として実施してもよい。しかし、これを実施すると、処理が複雑になる。また、副走査のレジスト補正量の算出とスキュー補正量の算出とを別々の処理として実施すると、それぞれに最適な補正量を求めても、両者の組み合わせた結果が最適な補正にならない可能性がある。これに対して、本形態では、副走査方向の補正であるレジスト補正とスキュー補正とを一連の処理として実行し、算出することで、最適な補正量が求められる。
以上のように、主走査倍率補正量、主レジスト補正量、副レジスト補正量、およびスキュー補正量と、M、C、Y各色のスキュー補正用の主走査の分割位置、各エリアのずれ量、各エリアの補正量を保存した後に、これらに基づいて、印刷処理が行われる。
図6のフローチャートを参照しながら印刷処理について説明する。
印刷要求を受信すると、書込み制御部101は、前述した主走査倍率補正量に基づき、K、M、C、Y各色の画素クロック周波数を設定する(S21)。
ついで、RAM111に保存された主レジスト補正量に基づいて、各色の主走査遅延量を設定し(S22)、さらにRAM111に保存された副レジスト補正量に基づいて、各色の副走査遅延量を設定する(S23)。
その後、各色のスキュー補正量と階調数情報に基づいて、基準色(K色)に対するM、CおよびY色のスキュー補正量を設定する(S24)。そして、設定されたK、M、C、Y各色の主走査画素クロック周波数、主走査遅延量、副走査遅延量、スキュー補正量に基づいて画像補正を実行しながら印刷動作を開始し(S25)、その後、印刷処理が終了する。
なお、主走査方向の色ずれの補正は、主走査倍率と主走査の書き出しタイミングを補正することによって行われ、主走査倍率補正は、書込み制御部101で検出した各色の倍率誤差量に基づく画像周波数を変更することによって行う。ただし、書込み制御部101には、周波数を非常に細かく設定できるデバイス、たとえばVCOを利用したクロックジェネレータなどが備えられている。また、主走査方向の書き出しタイミングは、各色の同期検知信号をトリガにして動作する主走査カウンタのどの位置からLD制御部(K)106、LD制御部(M)107、LD制御部(C)108、LD制御部(Y)109がデータを出力するかによって調整を行う。
ところで、位置ずれ補正のために補正パターン64、65を形成するときと、通常の画像形成を行うときとでは、転写ベルト11の回転速度である搬送速度言い換えると移動速度が異なり得る。
たとえば、画像形成装置100においては、2次転写ローラ5が、補正パターン64、65を形成するときには転写ベルト11に当接し、通常の画像形成を行うときには転写ベルト11から離間するため、前者のときに比べて、後者のときの転写ベルト11の移動速度が2次転写ローラ5の回転抵抗によって遅くなり得る。
また、補正パターン64、65を形成するときと、通常の画像形成を行うときとで、環境温湿度が変化すると、転写入口ローラ73や従動ローラ72の径、転写ベルト11の長さや張力等が変化することで転写ベルト11の移動速度が変化する可能性があり、また転写紙の種類、たとえば厚みが変化すると、転写紙が転写部を通過するときの転写ベルト11への回転抵抗が変化することで転写ベルト11の移動速度が変化する可能性がある。
そして、補正パターン64、65を形成した後に、転写ベルト11の移動速度が変化すると、転写ベルト11上で、図7に示すように、転写ベルト11の移動方向であるA1方向において画像の位置が変化する。なお、同図では、転写ベルト11の移動速度が変化した後も補正パターン64、65を形成したものとする。
よって、転写ベルト11の移動速度が変化すると、A1方向に沿った方向で、転写ベルト11、転写紙上に担持される画像の位置がずれることとなる。そのため、上述した位置ずれ補正を行っても、補正パターン64、65を形成した後に、転写ベルト11の移動速度が変化すると、上述した色ずれ等によって画質が低下し得る。
これを回避するための方法として、転写ベルト11の速度に影響を与える条件が変化する毎に位置ずれ補正をすることが考えられる。しかし、条件変化ごとに補正をするために補正パターン64、65を形成すると、位置ずれ補正のために要する時間、トナー量が増加し、実用的ではなく、また、画像形成装置100のように、補正パターン64、65を形成するときと、通常の画像形成を行うときとで、2次転写ローラ5の転写ベルト11への当接状態が異なる構成では、これらのときで転写ベルト11の速度が変化することが避けられず、高精度な位置ずれ補正が困難となる。
また、かかる方法として、転写ベルト11と一体的に回転する転写入口ローラ73や従動ローラ72の角速度を検知することで転写ベルト11の速度変動を検知し、転写入口ローラ73や転写ベルト11の駆動源であるモータのターゲット周波数を変調させて速度差を補正することで、高精度な位置ずれ補正を行うことも考えられるが、これでは、装置の大型化、高コスト化の懸念がある。
そこで、画像形成装置100では、転写ベルト11の移動速度に影響を与える要因、具体的には、環境温度、環境湿度、転写紙の種類、2次転写ローラ5が転写ベルト11に当接する状態にあるか否か、といった要因に関する情報をパラメータとして取得し、この要因を用いて、実際の画像形成を行う場合の、A1方向における画像形成位置を補正するようになっている。
かかる要因については、画像形成装置100において、温度センサ74と、湿度センサ75と、紙種検知センサ76による検知結果が、制御部24に入力され、また、制御部24は、2次転写ローラ5を転写ベルト11に接離させるため、制御部24は、かかる要因に関する情報を取得する。この点、制御部24は、情報取得手段として機能するようになっている。
なお、本形態では、かかる要因の全てに関する情報を用いるが、適宜、かかる要因の少なくとも1つを用いれば良い。
A1方向における画像形成位置の補正は、本形態では、光走査装置8による感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKへの静電潜像の書き込みタイミングの補正によって行う。なお、かかる画像形成位置の補正は、かかる書き込みタイミングの補正とともに、またはこれに代えて、後述するように、転写ベルト11の移動速度の補正によって行っても良い。
制御部24は、第1の画像である補正パターン64、65を形成したときに、情報取得手段として機能する制御部24によって取得したかかる情報を、第1の情報としてRAM111に記憶する。この点、RAM111は、第1の情報を記憶する記憶手段として機能する。
したがって、図5に示した制御においては、実際には、ステップS11に先立って、図8に示すように、補正パターン64、65を形成するときのマシン状態すなわち上述の要因をRAM111に記憶し(S31)、その後、ステップS11、ステップS12について説明したように補正パターン64、65形成して検知し(S32)、次いで、ステップS13ないしステップS15について説明したように基準色に対する各色の補正量を算出してRAM111に記憶する(S33)。
制御部24はまた、補正パターン64、65を形成した後に行われるユーザ指定の通常の画像である第2の画像を形成するときに、情報取得手段として機能する制御部24によって改めてかかる情報を取得し、この取得した第2の情報と、記憶手段として機能するRAM111に記憶されている第1の情報とを、各要因について比較し、その差分に基づいて、補正パターン64、65を形成したときと、第2の画像を形成するときとでの転写ベルト11の移動速度の速度差に起因する、A1方向での補正パターン64、65の形成位置と第2の画像の形成位置とのずれ量を取得する。この点、制御部24は、ずれ量取得手段として機能する。なお、このずれ量が、図7に示したずれ量である。
制御部24はまた、ずれ量取得手段として機能する制御部24によって取得されたずれ量に基づいて、第2の画像の形成位置のA1方向における補正量を生成する。この点、制御部24は、補正量生成手段として機能する。
ここで、すでに述べたように、制御部24は、副走査方向レジストレーションずれ量を生成するようになっている。この副走査方向レジストレーションずれ量は、検知センサ15、16によって検知された、各色のパターン画像を含む補正パターン64、65のA1方向に沿った位置に基づいて、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に形成され転写ベルト11に転写される各色のパターン画像の、A1方向における転写ベルト11上での位置を、A1方向において同じ位置とするための補正量である。よって、制御部24は、副走査方向レジストレーションずれ量を生成する点においても、補正量生成手段として機能する。
ここで、この副走査方向レジストレーションずれ量は、転写ベルト11の移動速度が変化しないとすれば、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に形成され転写ベルト11に転写される各色の第2の画像の、A1方向における転写ベルト11上での位置をA1方向において同じ位置とするための補正量となる。
しかし、実際には、転写ベルト11の移動速度は変化し得るため、補正量生成手段として機能する制御部24は、この変化に対応した補正量として、ずれ量取得手段として機能する制御部24によって取得されたずれ量に基づいて、第2の画像の形成位置のA1方向における補正量を生成する。この補正量を、副走査方向レジストレーションずれ量に対する追加補正量とすると、副走査方向レジストレーションずれ量は基本補正量といえる。
このように、補正量生成手段として機能する制御部24は、基本補正量と追加補正量とを生成するようになっている。そして、補正量生成手段として機能する制御部24は、第2の画像の形成位置のA1方向における補正量を、基本補正量と追加補正量とに基づいて、重畳補正量として生成する。
補正量生成手段として機能する制御部24は、ずれ量取得手段として機能する制御部24によって取得された、たとえば図7に示したようなずれ量を追加補正量として用いるため、ずれ量取得手段として機能する制御部24は、追加補正量に関しては、実質的には補正量生成手段として機能する。
本形態では、重畳補正量は、基本補正量に追加補正量を加算することによって算出され、生成される。なお、基本補正量は第1の補正量、追加補正量は第2の補正量、重畳補正量は第1の補正量と第2の補正量とによって定まる第3の補正量といえる。
補正量生成手段として機能する制御部24は、基本補正量を生成することなく追加補正量を生成することとしてもよく、この場合は、転写ベルト11の移動速度の変化に応じた補正を行いつつ、補正パターン64、65を形成することが不要となり、補正量の生成に要する時間が減じられ、また補正量の生成に要するトナーが不要となるという利点がある。しかし、本形態のように基本補正量も生成すると、位置ずれがより高度に抑制ないし防止される。
補正量生成手段として機能する制御部24は、基本補正量については、基本色に対する他の色についての補正量として生成するが、追加補正量については、各色についての補正量、すなわち、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKのそれぞれに形成される第2の画像について生成することとなる。追加補正量を、各色について生成することで、A1方向における位置ずれがより良好に抑制ないし防止される。
補正量生成手段として機能する制御部24は、追加補正量を、環境温度、環境湿度、転写紙の種類、2次転写ローラ5が転写ベルト11に当接する状態にあるか否か、の要因ごとに生成し、これらを全て加算した合計追加補正量を、基本補正量に重畳、具体的には加算する。
そのため、上述のように実質的に補正量生成手段として機能する、ずれ量取得手段として機能する制御部24は、RAM111に、各要因について、当該要因の変化の態様に応じた、当該要因についての、実質的に追加補正量であるずれ量を取得するための、言い換えると推定するための補正情報としてのテーブルを記憶しており、このテーブルに基づいて、当該要因についての上述した差分に基づいて、ずれ量を取得する。かかるテーブルを記憶している点において、補正量生成手段として機能する制御部24、あるいはこれに備えられたRAM111は、補正情報記憶手段として機能する。
図9に、かかるテーブルとしてRAM111に記憶されている、環境温度、紙厚についての追加補正量を取得、生成するためのマップを示す。なお、このマップはあくまで例である。また、他の要因についてのマップの図示は省略する。
同図(a)に示されているように、環境温度については、補正パターン64、65を形成したときと第2の画像を形成するときとでの温度の差分に基づいて、この差分が大きいほど、追加補正量が大きくなるようになっている。環境湿度についても同様である。このマップは、環境温度、環境湿度が高くなると転写入口ローラ73や従動ローラ72の径が僅かに大きくなり、これらの回転時の角速度が一定でも転写ベルト11の移動速度が大きくなることに基づいて作成されている。
また、同図(b)に示されているように、紙厚については、補正パターン64、65を形成したときと第2の画像を形成するときとでの紙厚の差分に基づいて、この差分が大きいほど、追加補正量が大きくなるようになっている。なお、転写紙の表面粗さについても同様である。このマップは、紙厚が厚くなると転写部を通過するときの転写ベルト11への回転抵抗が増加し、転写ベルト11の移動速度が小さくなることに基づいて作成されている。
その他、2次転写ローラ5が転写ベルト11に当接する状態にあるか否か、の要因については、補正パターン64、65を形成するときには2次転写ローラ5が転写ベルト11から離間しているのに対し、第2の画像を形成するときには2次転写ローラ5が転写ベルト11に当接しているため、2次転写ローラ5が転写ベルト11の回転抵抗となり、第2の画像を形成するときのほうが転写ベルト11の移動速度が小さくなる。よって、この要因についての追加補正量は、転写ベルト11の移動速度が小さくなることによる影響をキャンセルするように生成される。
補正量生成手段として機能する制御部24は、各要因についての追加補正量を、予めRAM111に記憶されているデータに基づいて取得し、生成する。このような追加補正量は、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKのそれぞれで形成する第2の画像についての追加補正量として生成される。この各色についての追加補正量は、A1方向における転写ベルト11に対する感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上の配置位置に基づいて生成するようになっている。
より具体的には、A1方向に沿った方向における感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの間隔、言い換えると距離に基づいて、この距離に比例するように、各色の追加補正量を生成する。これは、たとえば、図7に示されているように、転写ベルト11の移動速度が変化すると、A1方向における下流側であるほど、ずれ量としては大きくなることに着目したものである。
以上のようにして、補正量生成手段として機能する制御部24によって生成された補正量に基づいて、制御部24は、第2の画像の形成にあたって、画像形成手段としてのクリーニング装置70Y、20M、20C、20BK、帯電装置30Y、20M、20C、20BK、現像装置50Y、20M、20C、20BK、光走査装置8等を制御する画像形成制御手段として機能する。一方、すでに述べたように、本形態では、A1方向における画像形成位置の補正は、光走査装置8による感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKへの静電潜像の書き込みタイミングの補正によって行う。
よって、かかる画像形成手段のうち、A1方向における画像位置を決める光走査装置8が、補正量生成手段として機能する制御部24によって生成された補正量に基づいた第2の画像の形成の制御を行なうにあたって画像形成制御手段として機能する制御部24による制御対象である実質的な画像形成手段となっている。
そのため、補正量生成手段として機能する制御部24は、基本補正量と追加補正量とを、かかる画像形成手段である光走査装置8の駆動タイミングを含む、この光走査装置8についての画像形成駆動補正量すなわち光走査タイミング補正量として生成する。また、画像形成制御手段として機能する制御部24は、この画像形成駆動補正量である光走査タイミング補正量に基づいて、かかる画像形成手段である光走査装置8の駆動を制御する。これにより、画像形成手段、ここでは光走査装置8を用いることで、位置ずれが良好に補正される。
なお、他の方法等によって位置ずれがキャンセルされるのであれば、補正量生成手段として機能する制御部24は、基本補正量と追加補正量との一方を、かかる画像形成駆動補正量として生成するようにしても良い。
このように、本形態では、画像形成手段を用いた位置ずれ補正を行うようになっているが、転写ベルト11の搬送速度の調整を用いた位置ずれ補正を行うようにしても良い。すなわち、補正量生成手段として機能する制御部24により、ずれ量取得手段として機能する制御部24によって取得されたずれ量に基づいて、補正パターン64、65を形成したときと第2の画像を形成するときとでの転写ベルト11の移動速度の差分を取得し、追加補正量を、この差分に基づいて、転写ベルト11の移動速度についての搬送速度補正量として生成し、制御部24は、この搬送速度補正量に基づいて、駆動源による転写入口ローラ73の回転速度を制御して転写ベルト11の移動速度を制御するようにしてもよい。
この制御を行う点においても、制御部24は、画像形成制御手段として機能する。
このように、追加補正量を、転写ベルト11の移動速度の実測を行うことなく生成することで、かかる実測を行うための機構を備えることによる装置の大型化、高コスト化が回避されるという利点がある。
この搬送速度補正量に基づく制御は、画像形成駆動補正量に基づく制御に代えて、あるいはこれとともに行うことが可能である。
以上の説明においては、補正情報記憶手段を、本体99に備えられた制御部24におけるRAM111として説明したが、補正情報記憶手段は、転写ベルトユニット10に備えられていても良い。これは、転写入口ローラ73や従動ローラ72の径等の、転写ベルトユニット10の構成部品の寸法が、転写ベルトユニット10の1つ1つで僅かに異なり、転写ベルト11の移動速度、さらにはこの移動速度の変動特性が転写ベルトユニット10の1つ1つで異なり得るためである。
そのため、補正情報記憶手段を転写ベルトユニット10に備える場合には、出荷時に、当該転写ベルトユニット10に固有の補正情報を、当該補正情報記憶手段に記憶させておく。
そして、追加補正量の生成にあたっては、転写ベルトユニット10に備えられた補正情報記憶手段から、補正情報を本外99側に読み出して用いるか、転写ベルトユニット10の交換時に、新たな転写ベルトユニット10の補正情報記憶手段に記憶されている補正情報を本体99で読み取ってRAM111に記憶し、補正情報を更新しておき、これを読み出して用いる。この更新を行う場合も、RAM111は補正情報記憶手段として機能することとなる。
以上の説明においては、補正情報を、画像形成装置100あるいは転写ベルト10の出荷時に、補正情報記憶手段に予め記憶させており、ユーザの使用開始から直ぐに第2の画像の形成位置を補正可能となっているが、補正情報は、画像形成装置100あるいは転写ベルト10の出荷後、ユーザの使用開始後の適時に、画像形成装置100の動作によって生成ないし取得し、また随時更新するようにして、高精度の補正を行うようにしてもよい。
そして、このように補正情報記憶手段に記憶されている補正情報に基づいて、上述と同様にして追加補正量の生成、補正量の生成、補正量に基づく第2の画像の形成の制御を行う。
図10に、以上述べた、補正量生成手段として機能する制御部24による補正量の生成及びこれに基づいた画像形成の開始までの処理を示す。
まず、同図に示す処理の前処理として、位置ずれ補正処理が開始されると、補正パターン64、65を転写ベルト11上に形成する。このとき、画像形成装置100の、上述の要因に関する状態を検出・記憶しておく。また、補正パターン64、65を検知センサ15、16で形成、検知し、基準色に対する各色の補正量すなわち基本補正量を算出しメモリすなわちRAM111に保存する。
印刷処理においてはまず、印刷要求を受信すると画像形成装置100の、上述の要因に関する状態を再度検出する。この印刷時の装置状態とRAM111に記憶されている位置ずれ補正処理時の装置状態とを比較し(S41)、状態変化によって起こる転写ベルト速度変動量による位置ずれ量すなわち追加補正量を、前もって設定されている補正情報を参照して算出する(S42)。そして、基本補正量にさらに追加補正量による補正を行うことで補正量を算出し、生成して、取得する(S43)。その後、その補正量をもって印刷処理動作を行い(S44)、印刷処理を終了する。
このような処理動作をすることによって、転写ベルト11の速度変動があっても一度の位置ずれ補正処理で高精度な位置ずれ補正が行われる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、本発明は、いわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することができる。また、カラー画像形成装置でなく、モノクロ画像形成装置にも適用することができる。
いずれのタイプの画像形成装置でも、中間転写体はドラム状であってもよいし、中間転写体を用いず、各色のトナー像を転写紙等に直接転写しても良い。中間転写体を用いない場合には、転写紙等の記録媒体が被転写体となる。
画像形成装置は以上述べたいわゆる電子写真方式の画像形成装置に限らず、たとえばインクジェット方式のようなインキを用いる画像形成装置であってもよいし、孔版印刷装置等の印刷装置、これとファクシミリ等の複合機等であってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
5 転写部材
8 画像形成手段
10 中間転写ユニット
11 被転写体、中間転写体
15、16 画像検知手段
20Y、20M、20C、20BK 像担持体
24 情報取得手段、記憶手段、ずれ量取得手段、補正量生成手段、画像形成制御手段、補正情報記憶手段
100 画像形成装置
111 記憶手段、補正情報記憶手段
A1 被転写体の搬送方向
特開2009−47741号公報 特開2011−59286号公報

Claims (8)

  1. 像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
    この画像形成手段によって像担持体上に形成された画像を転写される被転写体の搬送速度に影響を与える要因に関する情報を取得する情報取得手段と、
    第1の画像を形成したときに前記情報取得手段によって取得された前記情報を、第1の情報として記憶する記憶手段と、
    第1の画像を形成した後に形成される第2の画像を形成するときに前記情報取得手段によって取得した前記情報と、前記記憶手段に記憶されている第1の情報とを、前記要因について比較し、その差分に基づいて、第1の画像を形成したときと第2の画像を形成するときとでの前記搬送速度の速度差に起因する、被転写体の搬送方向での、第1の画像の形成位置と第2の画像の形成位置とのずれ量を取得するずれ量取得手段と、
    このずれ量取得手段によって取得された前記ずれ量に基づいて、第2の画像の形成位置の前記搬送方向における補正量を生成する補正量生成手段と、
    この補正量生成手段によって生成された前記補正量に基づいて第2の画像の形成を制御する画像形成制御手段とを有する画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    像担持体を前記搬送方向に沿って複数有するとともに前記画像形成手段を各像担持体について有し、
    各像担持体に形成された第1の画像のそれぞれの、前記搬送方向に沿った位置を検知する画像検知手段を有し、
    前記補正量生成手段は、前記画像検知手段によって検知された、各第1の画像の前記搬送方向に沿った位置に基づいて、各像担持体上に形成され被転写体に転写される各第1の画像の前記搬送方向における被転写体上での位置を同じ位置とするための基本補正量を生成するとともに、前記ずれ量に基づいて、第2の画像の前記搬送方向における形成位置を当該第2の画像が形成される像担持体に対応した第1の画像の前記搬送方向における形成位置と同じ位置とするための追加補正量を生成し、前記補正量を、前記基本補正量と前記追加補正量とに基づいて生成することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記補正量生成手段は、前記追加補正量を、各像担持体に形成される各第2の画像について生成することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または3記載の画像形成装置において、
    被転写体として中間転写体を有し、
    前記補正量生成手段は、前記追加補正量を、前記搬送方向における前記中間転写体に対する像担持体の配置位置に基づいて生成することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2ないし4の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記補正量生成手段は、前記基本補正量及び/又は前記追加補正量を、前記画像形成手段の駆動タイミングを含む同画像形成手段についての画像形成駆動補正量として生成し、
    前記画像形成制御手段は、前記画像形成駆動補正量に基づいて前記画像形成手段の駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2ないし5の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記補正量生成手段は、前記ずれ量に基づいて、第1の画像を形成したときと第2の画像を形成するときとでの前記搬送速度の差分を取得し、前記追加補正量を、当該搬送速度の差分に基づいて、前記搬送速度についての搬送速度補正量として生成し、
    前記画像形成制御手段は、前記搬送速度補正量に基づいて前記搬送速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記要因として、環境温度及び/又は環境湿度、及び/又は、記録媒体の種類、及び/又は、画像を記録媒体に転写するための転写部材が当接状態にあるか否かを用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    被転写体として中間転写体を有するとともに、
    この中間転写体を備え画像形成装置本体に対して着脱される中間転写ユニットを有し、
    この中間転写ユニットは、前記ずれ量に基づいて前記追加補正量を生成するための補正情報を記憶した補正情報記憶手段を有し、
    前記補正量生成手段により、前記補正情報記憶手段に記憶されている前記補正情報に基づいて前記補正量を生成し、この生成された前記補正量に基づいて、前記画像形成制御手段によって第2の画像の形成を制御することを特徴とする画像形成装置。
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