JP2013209215A - カール矯正機構を備えた液体吐出装置及びカール矯正方法 - Google Patents

カール矯正機構を備えた液体吐出装置及びカール矯正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】用紙に画像を形成して排出トレイに排出する場合において、排出トレイに積載される最上位の用紙と続いて排出トレイに排出される用紙とが衝突することを抑制する。
【解決手段】インクジェット記録装置1は、用紙Pにインクを吐出して画像を形成する液体吐出ヘッド4と、用紙Pに発生するカールを矯正するカール矯正機構2と、該カール矯正機構2によりカールが矯正された用紙Pが積み重なって収納される排出トレイ11と、該排出トレイ11に収納された用紙Pの積載方向の厚みを計測する計測手段と、カール矯正機構2を制御する制御手段8を備えている。制御手段8は、計測手段により計測された積載方向の厚みが閾値以上の場合に、積載方向の厚みが閾値未満の場合と比べて画像が形成された用紙Pのカール矯正度合を大きくさせるようにカール矯正機構2を制御する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、シート状の記録媒体にインク等の液体を吐出した後に、該記録媒体のカールを矯正して排出する機構を備えた液体吐出装置及びカール矯正方法に関する。
液体吐出装置の1つとして、紙やフィルム等のシート状の記録媒体へ向けてインクを吐出して該記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。該インクジェット記録装置に用いられるインクには、溶媒に水を用いたものがある。このインクに含まれる水分によって、画像形成後にインクが付着した記録媒体にカールが発生することがある。該カールが一定以上の大きさであると、排出された記録媒体が排出トレイ上に整然と積み重ならず、記録媒体が折れ又は曲がる等の不具合が発生する。このため、画像形成後のカールの大きさ(以下、「カール量」と呼ぶ)を予測して、カール量に基づいて待機時間を設定し、画像を形成してから待機時間経過後に記録媒体を排出するインクジェット記録装置が特許文献1に開示されている。該待機時間は、記録媒体が矯正されてカール量が一定の大きさ未満になるのに十分な時間である。
特開2009―66905号公報
記録媒体が排出トレイ内に多数積み重なった状態では、最上位に位置する記録媒体と記録媒体の排出口とが接近する。従って、最上位の記録媒体のカール量が少量であっても、該最上位の記録媒体は続いて排出される記録媒体と衝突し、該記録媒体が折れ又は曲がる等の不具合が発生する可能性がある。特許文献1に開示されたインクジェット記録装置では、カール量に基づいて待機時間を設定し、記録媒体のカールを矯正する内容が記載されている。
ここで、画像形成の開始から画像が記録された記録媒体の全てが排紙トレイに排出されるまでの時間であるスループットの短縮化を考慮すると、少量のカールが記録媒体に残存していても、記録媒体を排出してスループットを短縮するのが望ましい。しかし、これでは最上位に位置する記録媒体と記録媒体の排出口とが接近している場合に、該最上位の記録媒体と続いて排出される記録媒体とが衝突する可能性は解消されない。
本発明の目的は、記録媒体に画像を形成して排出トレイに排出する場合において、排出トレイに積載される最上位の記録媒体と続いて排出トレイに排出される記録媒体とが衝突することを抑制することにある。
本発明に係る液体吐出装置は、記録媒体に液体を吐出して画像を形成するための液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体に発生するカールを矯正するためのカール矯正機構と、前記カール矯正機構によりカールが矯正された記録媒体が積み重なって収納される排出トレイと、該排出トレイに収納された記録媒体の積載方向の厚みを計測する計測手段と、前記カール矯正機構を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記積載方向の厚みが閾値未満の場合と比べて画像が形成された記録媒体のカール矯正度合を大きくさせるように前記カール矯正機構を制御する。
排出トレイに収納された記録媒体の積載方向の厚みが閾値以上となった場合に、記録媒体のカール量が大きいと、最上位に位置する記録媒体と次に排出トレイに排出される記録媒体とが衝突し、記録媒体が正しく積載されない可能性がある。従って、積載される記録媒体の積載方向の厚みが閾値を越えると、次に排出される記録媒体のカール矯正度合を大きくして、カールを十分に矯正している。これにより、排出トレイに積載された記録媒体のうち、最上位の記録媒体と次に排出トレイに排出される記録媒体とが衝突する可能性を低減している。
インクジェット記録装置の全体構成を示す図である。 (a)は、フェイスダウン印刷時、(b)は、フェイスアップ印刷時の用紙Pの搬送路を夫々示す図である。 カール矯正機構の詳細な構成を示す図である。 排出トレイの近傍構成を示す図である。 印刷ジョブのフォーマットを示す図である。 コントローラの内部構成を示すブロック図である。 待機時間設定手段に設けられたテーブルの図である。 第1の実施形態に係るコントローラの動作を示すフローチャートである。 待機時間設定手段に設けられたテーブルの図である。 第2の実施形態に係るコントローラの動作を示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、インク吐出データを示す図である。 第3の実施形態に係るコントローラの動作を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係るコントローラの内部構成を示すブロック図である。 カール矯正量設定手段に設けられたテーブルの図である。 第4の実施形態に係るコントローラの動作を示すフローチャートである。 (a)、(b)は本発明の計測手段の別の構成を示す図である。 (a)、(b)は本発明の計測手段の別の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図を用いて詳述する。本実施形態では、記録媒体の例として、用紙Pを例示する。また、液体吐出装置として、用紙Pに溶媒に水を用いたインクを吐出するインクジェット記録装置を例示する。
(インクジェット記録装置の全体構成)
図1は、インクジェット記録装置の全体構成を示す図である。インクジェット記録装置1は直方体状の筐体10を有し、該筐体10の上部には、排出トレイ11が設けられている。該排出トレイ11は、筐体10に設けられた排出口14の下方に位置して、後記の如く、該排出トレイ11には、該排出口14から排出された印刷済みの用紙Pが積み重なって収納される。筐体10内には、上方から下方に向かって、液体吐出ヘッド4、搬送ユニット5、給紙ユニット6、タンク群7が配置されている。液体吐出ヘッド4は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各インクの液滴を用紙Pに吐出する。搬送ユニット5は、インクが吐出された用紙Pを水平に搬送し、そのまま水平に搬送するか、或いは排出トレイ11に送る。筐体10の側面であって、搬送ユニット5による水平移行路上には開口16が開設されている。筐体10の外側であって、開口16の下側にはファイスアップ排出トレイ15が設けられている。フェイスアップ排出トレイ15は筐体10の側面との接点Xを中心として回転自在に設けられ、用紙Pが載置される載置面15aを設けている。図1に示すように、載置面15aが上を向いた状態をフェイスアップ排出トレイ15の開き状態、フェイスアップ排出トレイ15が開き状態から接点Xを中心として反時計方向に回転し、載置面15aが筐体10の側面に対向した状態をフェイスアップ排出トレイ15の閉じ状態と呼ぶ。
開き状態のフェイスアップ排出トレイ15には、開口16を通過した印刷済みの用紙Pが積み重なって収納される。即ち、印刷済みの用紙Pは排出トレイ11又はフェイスアップ排出トレイ15に選択的に排出され、排出トレイ11又はフェイスアップ排出トレイ15の何れに用紙Pを排出するかは、後記するように使用者の選択に依る。排出トレイ11には、インクが吐出された面が下側になって、用紙Pが排出される。即ち、排出トレイ11はフェイスダウン印刷に対応している。
これに対し、フェイスアップ排出トレイ15には、インクが吐出された面が上側になって用紙Pが排出される。即ち、フェイスアップ排出トレイ15はフェイスアップ印刷に対応している。
給紙ユニット6は、搬送ユニット5に用紙Pを供給する。タンク群7は、各色のインクを貯蔵した複数個のタンク70を水平に並べて構成される。搬送ユニット5の下流側であって、液体吐出ヘッド4の上流側には、インクの吐出に先立ち、処理液を用紙Pに吐出する処理液ヘッド4aが設けられている。ここで、処理液とは、インクが用紙Pに吐出される前に、用紙Pに塗布されて、インクの成分を凝集又は析出させるものであり、これにより高い印刷品質を維持し又は画質を向上させる。前記タンク群7には、処理液を貯蔵した処理液タンク70aも含まれる。
筐体10の内側上部にて、液体吐出ヘッド4に干渉しない位置には、筐体10内の各機構及び電気回路の動作を司るコントローラ8が配置されている。筐体10の側面にて、コントローラ8の下側には、筐体10の外部に位置するパーソナルコンピュータ等の情報記録装置からの情報、具体的には印刷ジョブが入力される端子13が設けられている。該情報記録装置からの印刷ジョブは、端子13を介してコントローラ8に入力される。
筐体10の上面には、コントローラ8に電気的に接続された操作パネル12が設けられている。使用者は該操作パネル12を操作して、上記の排出トレイ11又はフェイスアップ排出トレイ15の何れに用紙Pを排出するかを切り換えることができる。
搬送ユニット5は、図1中の用紙Pを左から右に搬送する機構である。以下の記載では、印刷領域において用紙Pを搬送する方向を副走査方向、水平面内において該副走査方向と直交する方向を主走査方向と呼ぶ。
前記搬送ユニット5は、プラテン50と、該プラテン50の両側に配備された搬送ローラ対51、51aと、該搬送ローラ51aと排出トレイ11との間に位置するガイド52、52a、52b及び送りローラ対53とを有する。ガイド52は、上下に延び、ガイド52aはガイド52の下側に位置して膨らみを外側に向けた円弧形であり、ガイド52bはガイド52aに隣接して略水平に延びている。
円弧形のガイド52aは、ガイド52及びガイド52bに対して着脱自在に設けられている。ガイド52aは図1に示す仮想点Yを中心として回転自在に設けられ、ガイド52aとフェイスアップ排出トレイ15は夫々専用のモータ(図示せず)によって独立して回転する。
搬送方向上流側の搬送ローラ対51によって搬送力を付与された用紙Pは、プラテン50の上面に支持されつつ搬送される。プラテン50を通過した用紙Pは、搬送方向下流側の搬送ローラ対51aによって搬送力を付与される。
フェイスダウン印刷又はフェイスアップ印刷の何れを実行するかにより、プラテン50を通過した後の用紙Pの搬送路は、以下の如く異なる。
図2(a)は、フェイスダウン印刷時、(b)は、フェイスアップ印刷時の用紙Pの搬送路を夫々示す図である。図2(a)に示すように、フェイスダウン印刷時には一般にフェイスアップ排出トレイ15は閉じており、ガイド52aは、ガイド52b及びガイド52と連続した位置に配置される。搬送ローラ対51aによって搬送された用紙Pは、ガイド52b、ガイド52a及びガイド52によって排出トレイ11に向けて搬送される。
図2(b)に示すように、フェイスアップ排出トレイ15の開き状態であって、フェイスアップ印刷された用紙Pをフェイスアップ排出トレイ15に送る際には、ガイド52aは、仮想点Yを中心として下向きに回転し、ガイド52b及びガイド52から外れた位置に配置される。搬送ローラ対51aによって搬送された用紙Pは、開口16を通ってフェイスアップ排出トレイ15の載置面15aに搬送される。即ち、ガイド52aは用紙Pがフェイスアップ排出トレイ15に搬送されることに対して障害とはならない。
前記給紙ユニット6は、給紙トレイ60と、給紙ローラ61と、該給紙ローラ61と前記搬送ユニット5との間に配置された2つのガイド62及び送りローラ対63とを備えている。給紙ローラ61は給紙トレイ60内の最上位の用紙Pを取り出し、該ガイド62及び送りローラ対63によって搬送ユニット5の上流側に搬送する。
液体吐出ヘッド4は、主走査方向に延びた直方体状のラインヘッドであって、その下面はインクを吐出する多数の液体吐出孔が形成されたノズル面40である。各液体吐出ヘッド4は、吐出すべきインクの色に対応したタンク70にチューブ(図示せず)を介して接続される。ノズル面40の液体吐出口からはインクが液滴状に吐出され、該吐出されるインクの液滴にはその径のサイズに応じて、大滴、中滴、小滴の3種類がある。
(カール矯正機構)
前記搬送ユニット5の一部と後記のヒータ20とで、カール矯正機構2が構成される。印刷済みの用紙Pのカール量が一定以上の大きさであると、排出された印刷済みの用紙Pが整然と積み重ならず、用紙Pが折れ又は曲がる等の不具合が発生する。このカール矯正機構2は、印刷済みの用紙Pのカール量を一定未満の大きさに矯正してから、排出トレイ11に排出するためのものである。
図3は、カール矯正機構2の詳細な構成を示す図である。前記送りローラ対53は、互いに接近する向きに付勢された2つの送りローラ53aから構成される。各送りローラ53aはガイド52に開設された孔(図示せず)を通って用紙Pの搬送路に侵入し、両送りローラ53aにて用紙Pを挟持して搬送する。各送りローラ53aはモータMに接続されて、該モータMによって回転される。
両送りローラ53aにて用紙Pを挟持して搬送途中に、モータMを回転停止させると、用紙Pは搬送路上で停止し、用紙Pを上下に真っ直ぐ伸ばした状態で、用紙Pの形状を保持しつつ待機した待機状態となる。この待機状態を所定時間だけ続けることにより、用紙P上のインクが乾燥して、用紙Pのカールが矯正される。該待機状態を続ける所定時間を待機時間と呼ぶ。
また、印刷済みの用紙Pを待機時間だけ待機させるのではなく、モータMを低速で回転させ、用紙Pを低速で搬送することによって、カールを矯正することもできる。低速搬送中に用紙P上のインクが乾燥するからである。
さらに、送りローラ53aの側方にはヒータ20が配置されている。該ヒータ20から温風が吹き出されると、各送りローラ53aによって搬送される用紙Pが温風にさらされて加熱される。用紙Pが待機状態を続けている間、または、低速で搬送されている間、ヒータ20から温風を吹き出すと、用紙Pの乾燥が促進される。つまり、用紙Pのカールの矯正が促進される。
カール矯正機構2を構成するモータM及びヒータ20は夫々前記コントローラ8に接続される。モータMは該コントローラ8によって待機時間を制御され、ヒータ20は該コントローラ8によって加熱時間及び加熱温度を制御される。この用紙Pのカールを矯正するためにカール矯正機構2に設定される待機時間、加熱時間及び加熱温度を総称してカール矯正量と呼ぶ。また、カール矯正機構2は前記の如く、用紙Pのカール量を一定未満の大きさに矯正するものである。ここで、用紙Pについてカールを矯正しない状態から、カール量が0又は少なくなった状態への矯正度合をカール矯正度合と呼ぶ。なお、用紙Pについてカールを矯正せずに排出トレイ11に排出したときに発生するカール量(用紙のたわみ量等)とカールを矯正して排出トレイ11に排出したときに発生するカール量とのカール量の差を、カール矯正度合としてもよい。
なお、カール矯正機構2において、ヒータ20は必須のものではない。つまり、用紙Pを待機状態にすることのみによってカールを矯正するようにしてもよいし、低速で搬送することのみによってカールを矯正するようにしてもよい。
(排出トレイ近傍の詳細)
図4は、排出トレイ11の近傍構成を示す図である。尚、該構成はフェイスアップ排出トレイ15も同様に備えているが、説明の便宜上、排出トレイ11について説明する。
排出トレイ11は、上下に延びた垂直壁11aと該垂直壁11aの下端から斜め上向きに延びる底板11bを備える。垂直壁11aの上端は排出口14の下端に位置しており、該垂直壁11aの上端から底板11bの最下位の地点までの距離をLとする。筐体10の内側にて、底板11bの上側には振り子機構3が設けられている。
該振り子機構3は、垂直壁11aの上方にて筐体10に取り付けられた回転中心軸31と、排出口14から底板11bに排出された用紙Pの上に接する当接子30と、回転中心軸31と当接子30を連結する連結棒32とによって構成されている。当接子30と連結棒32は回転中心軸31を中心として回転自在であり、連結棒32は排出口14から排出される用紙Pの底板11bへの落下を妨害しないように、排出口14に対し、常に用紙Pの排出側に位置する。排出口14から排出された用紙Pは、底板11b又は先に排出された用紙Pの上を底板11bに沿って斜め上向きに滑った後に、当接子30に接して該当接子30を用紙Pの厚み分だけ持ち上げる。回転中心軸31には角度センサ(図示せず)が設けられ、該角度センサはカウンタ33に接続される。連結棒32と水平線の成す角度をθとする。用紙Pが底板11bに積載されると、当接子30が上昇して、回転中心軸31が回転する。これにより、角度θの値が変化するから、カウンタ33は該角度の変化量から用紙Pの積載方向(鉛直方向、又は排出トレイ11に積み重なって積載された紙の厚み方向)に沿う積載厚みを求めることができる。即ち、振り子機構3とカウンタ33とによって、本発明における「計測手段」を構成する。なお、カウンタ33については、後述する制御手段80に含められていてもよい。
図5は、印刷ジョブのフォーマットを示す図である。印刷ジョブはジョブ番号に続いて印刷データを有しており、該印刷データは印刷がされる用紙のページ番号と該ページ番号に対応した画像に係る画像データを含んでいる。印刷ジョブ内にて複数の印刷データを含んでいる場合、図5に示す印刷ジョブの左側から右側に向かって、印刷順に印刷データが配列されている。
また、画像データには、印刷すべき画像がモノクロ印刷かカラー印刷かを示すフラグ、用紙P上の画素領域に吐出するインクの液滴の大きさ及び量を演算する基準となるベクタイメージデータ等が含まれる。また、パラメータ判別手段81には、複数個の印刷ジョブが連続して入力されることもある。
(コントローラの内部構成)
図6は、コントローラ8の内部構成を示すブロック図である。コントローラ8は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するROM(Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、不揮発性メモリとを含んでいる(いずれも不図示)。コントローラ8は各機能部として、前記印刷ジョブ及び使用者から操作パネル12を介して入力されたデータが一旦入力される記憶部83と、該記憶部83に接続されたパラメータ判別手段81と、該パラメータ判別手段81に接続された制御手段80と、該制御手段80に接続されて、排出トレイ11又はフェイスアップ排出トレイ15に排出される用紙Pの積載厚みに対する閾値を格納した積載厚み閾値格納手段84とを備える。
前記制御手段80は、モータMに待機時間を設定する待機時間設定手段82を有している。即ち、図6に示すコントローラ8では、カール矯正量の一例として待機時間を用いる。
パラメータ判別手段81は、印刷ジョブ又は使用者からのデータに含まれるパラメータを読み取って該パラメータの内容を判別する。制御手段80は液体吐出ヘッド4の吐出動作を司り、またパラメータ判別手段81が判別したパラメータの内容に基づいて、待機時間設定手段82に待機時間を設定させる。
第1の実施形態
排出トレイ11に積載された印刷済みの用紙Pの積載厚みの値が小さい場合は、最上位の用紙Pと排出口14との上下距離(図1のL1)が長い。従って、排出口14から排出される用紙Pに多少のカール量が残存していても、該用紙Pが排出トレイ11上の最上位の用紙Pと衝突する可能性は少ない。故に、排出トレイ11に排出される用紙Pのカール矯正度合は小さくてもよい。
これに対し、排出トレイ11に用紙Pが多数積み重なり、用紙Pの積載厚みが厚い状態では、最上位に位置する用紙Pと排出口14とが接近する。従って、最上位の用紙Pのカール量が少量であっても、該最上位の用紙Pは続いて排出される用紙Pと衝突し、該用紙Pが折れ又は曲がる等の可能性が大きい。これを防ぐべく、排出トレイ11上に排出された用紙Pの積載厚みが所定の厚み以上となれば、用紙Pへの待機時間を長くして、カール矯正度合を大きくしている。
積載厚み閾値格納手段84に格納された用紙Pの積載厚みに対する閾値を仮に5cmとする。前記待機時間設定手段82には、排出トレイ11上の用紙Pの積載厚みと該積載厚みに応じた待機時間の値が格納されたテーブルT0が設けられている。図7はテーブルT0を示す図であって、該テーブルT0内では、積載厚み閾値格納手段84内の閾値である5cm以上では、積載厚みが大きくなるほど、待機時間の値が長く設定されている。なお、この場合の印刷条件(用紙Pに印刷される画像:用紙Pに吐出されるインク量又は処理液量)は同じとする。
該テーブルT0内では、積載厚みが、積載厚み閾値格納手段84内の閾値である5cm未満では、待機時間の値は一定時間T、具体的には0.5secに設定されている。この一定時間Tの値は、用紙Pの積載厚みが閾値である5cmにおける待機時間の値よりも短い値である。尚、図7における待機時間、及び積載厚みの値は説明の便宜上のものであって、これらに限定されない。
(コントローラの動作)
以下に、コントローラ8の具体的な動作を、図8のフローチャートを用いて説明する。
記憶部83を介して、パラメータ判別手段81に印刷ジョブが入力されると、制御手段80は排出トレイ11に積載された用紙Pの積載厚みを計測し始める。
カウンタ33から排出トレイ11に積載された用紙Pの積載厚みNの値が入力されると(ステップS1)、制御手段80は積載厚み閾値格納手段84から閾値を読み出す。次に、制御手段80は該用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上か否かを判別する(ステップS2)。用紙Pの積載厚みの値が閾値未満であれば、制御手段80は待機時間設定手段82にその旨の情報を伝え、該待機時間設定手段82は待機時間を一定時間Tに設定する(ステップS3)。該待機時間設定手段82は、カール矯正機構2を一定時間Tだけ待機させる(ステップS5)。具体的には、制御手段80が印刷データに係る用紙Pに対し液体吐出ヘッド4からのインク吐出が完了したことを検出すれば、待機時間設定手段82はインク等が吐出された用紙Pがガイド52の所定位置に停止するように、一定時間TだけモータMの回転を停止させる。
ステップS2にて、用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上であれば、制御手段80は待機時間設定手段82にその旨の情報を伝え、該待機時間設定手段82は待機時間を用紙Pの積載厚みNの値に応じた時間に設定する(ステップS4)。待機時間設定手段82は自らのテーブルT0から、用紙Pの積載厚みNの値に応じた待機時間を読み出し、カール矯正機構2を待機時間だけ待機させる(ステップS5)。この場合、設定される待機時間は用紙Pの積載厚みNの値が大きくなるにつれ、段階的に長くなる。
待機時間経過後は、待機時間設定手段82は再びモータMを回転させ、カールが矯正された印刷済みの用紙Pを排出トレイ11に排出する(ステップS6)。
ここで、用紙Pが排出トレイ11に多数積み重なって、最上位に位置する用紙Pと用紙Pの排出口14とが接近した場合に、最上位の用紙Pが続いて排出される用紙Pと衝突して、この用紙Pが折れ又は曲がる等の不具合が発生することについて説明する。排出トレイ11に積載された用紙Pは、インク等が吐出された面が下側になって排出される。この用紙Pについて、用紙Pに発生するカールを十分に矯正しないで排出トレイ11に排出すると、この用紙Pの縁(エッジ)が用紙Pの積載方向上側に撓むようにカールすることになる。そして、用紙Pが排出トレイ11に多数積み重なって、最上位に位置する用紙Pと排出口14とが接近すると、このカールした用紙Pの縁が排出口14の一部を塞ぐ(用紙Pの縁が排出口14の一部にかかる)ことになるため、排出トレイ11に積載される用紙Pの量が排出トレイの用紙積載量の上限量まで到達していなくても、排出口14から排出される用紙Pが、排出口14の一部を塞いだ用紙Pの縁と衝突して用紙Pが折れ又は曲がる等の不具合が発生することになる。また、フェイスアップ排出トレイ15に積載された用紙Pは、インク等が吐出された面が上側になって排出される。この用紙Pについて、用紙Pに発生するカールを十分に矯正しないでフェイスアップ排出トレイ15に排出すると、この用紙Pの中央部が積載方向(鉛直方向)上側になるように撓んでカールする。そして、用紙Pがフェイスアップ排出トレイ15に多数積み重なって、最上位に位置する用紙Pと開口16とが接近すると、用紙Pの紙目が副走査方向に平行な場合は、このカールした用紙Pの縁が開口16の一部を塞ぐ(用紙Pの縁が開口16の一部にかかる)ことになるため、フェイスアップ排出トレイ15に積載される用紙Pの量が上限量まで到達していなくても、開口16から排出される用紙Pが、開口16の一部を塞いだ用紙Pの縁と衝突して用紙Pが折れ又は曲がる等の不具合が発生することになる。なお、用紙Pの紙目が主走査方向に平行な場合は、このカールした用紙Pの縁が開口16の一部を塞ぐ可能性は少ないものの、フェイスアップ排出トレイ15に積載された用紙Pの中央部がカールして上側に盛り上がるので、開口16から排出される用紙Pが、この盛り上がった部分に跳ね上げられて、フェイスアップ排出トレイ15外に落下することにより、用紙Pが折れ、曲がる又は汚れる等の不具合が発生することになる。
本実施形態のインクジェット記録装置1にあっては、積載される用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上では、用紙Pの待機時間を長くして、カールを十分に矯正している。これにより、用紙Pが排出トレイ11に多数積み重なって、最上位に位置する用紙Pと排出口14とが接近したとしても、カールした用紙Pの縁が排出口14の一部を塞ぐことが抑制される。したがって、排出トレイ11に積載された用紙Pのうち、最上位の用紙Pと次に排出トレイ11に排出される用紙Pとが衝突する可能性を低減している。また、積載される用紙Pの積載厚みNの値が閾値未満の場合に、排出トレイ11に排出された用紙Pにおいてカールが発生したとしても、その後、用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上の期間に排出トレイ11に排出される用紙Pの自重により、カールが発生した用紙が押圧されてカールが矯正されることになるので、このカールが、排出トレイ11の最上位に位置する用紙Pに影響を及ぼすことを低減できる。なお、積載される用紙Pの積載厚みNの値が閾値未満の場合に、積載される用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上の場合よりも用紙Pの待機時間を短くすることになるので、スループットを短縮することも可能である。
第1の実施形態の応用
前記の実施形態に係るインクジェット記録装置1では、排出トレイ11に積載される用紙Pの、積載厚みの値が閾値以上となるか否かで待機時間を変更していた。しかし、これに代えて、排出口14と排出トレイ11に積載された最上位の用紙Pとの間の距離L1(図1参照)に基づいて待機時間を変更することもできる。即ち、距離L1が長いときは、排出トレイ11に積載された用紙Pの枚数が少ないから、排出される用紙Pのカール量は大きくても、積載された用紙Pに衝突する可能性は小さい。即ち、待機時間は短くてもよい。
逆に、距離L1が短いときは、排出トレイ11に積載された用紙Pの枚数が多いから、待機時間は長くする必要がある。この距離L1は、前記の垂直壁11aの上端から底板11bの最下位の地点までの距離Lから、積載厚みNの値を減ずることにより求められる。前記距離Lの値は例えば制御手段80内に格納され、該制御手段80が距離Lと積載厚みNの値とに基づいて距離L1を求めることにより、上記と同様の動作を実行することができる。
排出口14から排出される印刷済みの用紙Pは、排出口14から排出されてから、排出トレイ11内に落下完了するまでに落下時間が掛かる。この落下時間分、用紙Pは乾燥するが、排出口14から最上位の用紙Pまでの距離L1が短ければ乾燥する時間も短い。従って、制御手段8は該落下時間も考慮して用紙Pの待機時間を変更して、カールを十分に矯正している。
第2の実施形態
前記の如く、使用者の操作パネル12への入力により、フェイスアップ印刷とフェイスダウン印刷とを選択的に切り換えることができる。フェイスアップ印刷の場合は、用紙Pは膨らみが上を向きようにカールするから、用紙Pはカールした後に、自重でカール矯正される。これに対し、フェイスダウン印刷の場合は、用紙Pは膨らみが下を向くようにカールするから、用紙Pの自重によるカール矯正がされ難い。従って、フェイスダウン印刷時はフェイスアップ印刷よりも、カール矯正度合を大きくする、即ち用紙Pの待機時間を長くする。
待機時間設定手段82のテーブルは、図9に示すように、フェイスアップ印刷における待機時間の値を用紙Pの積載厚みの値に応じて格納した第1のテーブルT1と、フェイスダウン印刷における待機時間の値を積載厚みの値に応じて格納した第2のテーブルT2とを備える。フェイスダウン印刷の場合は、待機時間を長くする必要があるから、同じ積載厚みの場合は、第2のテーブルT2内の待機時間の値は、第1のテーブルT1内の待機時間の値よりも大きい。尚、図9のテーブル内の待機時間の値は、例示であって、これに限定されない。以下に、コントローラ8の動作を図10のフローチャートを用いて説明する。
パラメータ判別手段81は、使用者が操作パネル12に入力した情報から、フェイスダウン印刷を行うか、フェイスアップ印刷を行うかを判別する(ステップS20)。この判別結果は制御手段80に送信される。
ステップS20にて、フェイスアップ印刷を行うと判断されれば、制御手段80は待機時間設定手段82にその旨の情報を伝える。該待機時間設定手段82は、フェイスアップ印刷に対応した待機時間をカール矯正機構2に設定する。待機時間設定手段82は、第1のテーブルから待機時間を読み出して、フェイスダウン印刷に比して短い待機時間をモータMに設定する(ステップS21)。
ステップS20にて、フェイスダウン印刷を行うと判断されれば、制御手段80は待機時間設定手段82にその旨を伝える。該待機時間設定手段82は、フェイスダウン印刷に対応した待機時間をカール矯正機構2に設定する。待機時間設定手段82は、第2のテーブルから待機時間を読み出して、フェイスアップ印刷に比して長い待機時間をモータMに設定する(ステップS22)。
この後に、制御手段80及び待機時間設定手段82は、前記のステップS1からステップS6までの工程を実行する(ステップS23)。即ち、用紙Pの積載厚みに応じて第1のテーブル又は第2のテーブルから待機時間を読み出して、カール矯正機構2を該待機時間だけ待機させる。
フェイスダウン印刷の場合はフェイスアップ印刷に比して、用紙Pのカールを矯正するのに時間が掛かる。従って、この場合は待機時間を長く設定して、カール矯正度合を大きくしている。
第3の実施形態
前記の如く、印刷ジョブ内の画像データ内には、用紙P上の画素領域に吐出するインクの液滴の大きさ及び量を演算する基準となるベクタイメージデータが含まれる。該ベクタイメージデータをラスタイメージデータに変換することにより、インク吐出データを作成することができる。図11(a)〜(d)は、インク吐出データを示す図である。該インク吐出データは、用紙P上に仮想的に定められたブロック毎又は画素領域毎に吐出するインクの液滴の大きさ及び量を示す。図11(a)〜(d)ではインクの液滴の大きさである前記の大滴をL、中滴をM、小滴をSで示す。インク吐出データは前記の如く、インクの色であるブラック、シアン、マゼンタ、イエローに対応して作成され、図11(a)はブラック、(b)はシアン、(c)はマゼンタ、(d)はイエローに対応したインク吐出データを示す。
図11(a)〜(d)に示すブロック毎又は画素領域毎に吐出する各色のインク液滴の大きさ及び量を加算し、全てのブロック又は画素領域のインク液滴の大きさ及び量を総和すれば、用紙P全体に吐出するインクの量が判る。インクの吐出量が多ければ、インクを十分に乾燥させてカール量を抑える必要がある。逆に、インクの吐出量が少なければ、インクは早く乾燥する。
そこで、本実施形態のインクジェット記録装置では、先ず印刷ジョブ内の画像データに含まれる用紙Pへのインクの吐出量が多いか少ないかを判別する。即ち、本実施形態では、パラメータ判別手段81が判別するパラメータは、用紙Pへのインクの吐出量である。
待機時間設定手段82のテーブルは、用紙Pへのインクの吐出量が少ない場合における待機時間の値を積載厚みの値に応じて格納した第3のテーブルと、用紙Pへのインクの吐出量が多い場合における待機時間の値を積載厚みの値に応じて格納した第4のテーブルとを備える。第3、第4のテーブルの構成は、図9に示した第1、第2のテーブルT1、T2と同様の構成である。
用紙Pへのインクの吐出量が多い場合は、インクを十分に乾燥させてカール量を抑える必要があるから、用紙Pへのインクの吐出量が少ない場合に比して、待機時間を長くする必要がある。従って、同じ積載厚みの場合は、第4のテーブル内の待機時間の値は、第3のテーブル内の待機時間の値よりも大きい。以下、本実施形態におけるコントローラ8の動作を図12のフローチャートを用いて説明する。
パラメータ判別手段81の入力側には、印刷ジョブ内の画像データ内のベクタイメージデータをラスタイメージデータに変換することにより、インク吐出データを作成するインク吐出データ生成部(図示せず)が設けられている。記憶部83からの印刷ジョブは、該インク吐出データ生成部に入力されて、画像データ内のベクタイメージデータがラスタイメージデータに変換される。
パラメータ判別手段81には、このラスタイメージデータが入力され、該パラメータ判別手段81は該ラスタイメージデータから用紙Pへのインク吐出量を判別する(ステップS30)。インクの吐出量は、ブロック毎に吐出されるインク量、即ちインク液滴のサイズに液滴の数を乗じた値を求め、この値を全てのブロックについて総計することにより求められる。このインク吐出量のデータは制御手段80に送信される。制御手段80内には、インク吐出量の閾値が格納されており、該制御手段80は用紙Pへのインク吐出量が該閾値以上であるか否かを判別する(ステップS31)。即ち、本実施形態では、制御手段80が、本発明の「液体吐出量判断手段」を構成する。
ステップS31にて、用紙Pへのインク吐出量が該閾値以上と判断されれば、制御手段80はその旨を待機時間設定手段82に伝え、該待機時間設定手段82はインク吐出量が多い場合の待機時間、即ち、インク吐出量が少ない場合の待機時間よりも長い待機時間をカール矯正機構2に設定する(ステップS32)。つまり、該待機時間設定手段82は第4のテーブルから待機時間の値を読み出してカール矯正機構2に設定する。
ステップS31にて、用紙Pへのインク吐出量が該閾値未満と判断されれば、制御手段80はその旨を待機時間設定手段82に伝え、該待機時間設定手段82はインク吐出量が少ない場合の待機時間をカール矯正機構2に設定する(ステップS33)。つまり、待機時間設定手段82は第3のテーブルから待機時間の値を読み出してカール矯正機構2に設定する。この後に、前記のステップS1からステップS6までの工程を実行する(ステップS34)。即ち、積載厚みの値に応じて第3のテーブル又は第4のテーブルから待機時間を読み出して、カール矯正機構2を該待機時間だけ待機させる。
用紙Pへのインク吐出量が多ければ、用紙Pのカールを矯正するのに時間が掛かる。従って、この場合は待機時間を長く設定して、カールを十分に矯正している。
尚、本実施形態では、制御手段80は用紙Pへのインク吐出量と該閾値とを比較するとした。しかし、これに代えて、以下のようにしてもよい。先ず、制御手段80はブロック毎のインク付着面積を求め、これを全てのブロックについて総計して、用紙P上のインク付着面積を求める。そして、制御手段80に、該インク付着面積に対する閾値を設け、制御手段80が該インク付着面積と閾値とを比較するようにしてもよい。
また、用紙P全体へのインク吐出量が同じであっても、用紙Pの縁へのインク吐出量が多く且つ用紙Pの中央部へのインク吐出量が少ない場合と、用紙Pの縁へのインク吐出量が少なく且つ用紙Pの中央部へのインク吐出量が多い場合とでは、用紙Pのカール量が異なる。一般に用紙Pの縁にインクが多く吐出すると、カール量は大きくなるから、待機時間を長く設定する必要がある。そこで、待機時間設定手段82は用紙P全体へのインク吐出量に基づいて待機時間の概略値を設定し、加えて用紙P上のブロック又は画素領域の位置に応じたインク吐出量に基づいて、待機時間を最終的に設定してもよい。
第4の実施形態
前記の如く、用紙Pへのインクの吐出量が多ければ、用紙Pのカール量は大きくなり、インクを乾燥させつつカールを矯正するのに時間が掛かる。逆に、用紙Pへのインク吐出量が少なければ、用紙Pのカール量は比較的小さいから、インクを乾燥させつつカールを矯正する時間が短くなる。また、用紙P全体へのインク吐出量が同じであっても、用紙Pの縁にインクが多く吐出すると、用紙Pの中央部にインクが多く吐出する場合に比して、カール量は大きくなる。
前記の如く、印刷ジョブ内の画像データ内のベクタイメージデータに基づいて作成されるインク吐出データから、用紙Pの各ブロックに吐出するインクの量が判る。各ブロックの位置及びインク吐出量から用紙Pのカール量が経験則的に求められる。従って、インクが吐出された際の用紙Pのカール量を演算し、このカール量に応じた待機時間等のカール矯正量をカール矯正機構2に設定することによって、用紙Pの積載厚みだけに基づいてカールを矯正するよりも、カール量を更に効果的に小さくすることができる。
本実施形態では、用紙Pの積載厚みが所定の厚み以上であり、且つカール量が所定の閾値以上であれば、カール矯正度合を更に大きくしている。
図13は、本実施形態におけるコントローラ8の内部構成を示すブロック図である。コントローラ8は前記印刷ジョブが一旦入力される記憶部83と、該印刷ジョブ内の画像データから前記の如く、インクが吐出された際の用紙Pのカール量を演算するカール量演算手段86と、該カール量演算手段86に接続された制御手段80と、排出トレイ11に排出される用紙Pの積載厚みに対する閾値を格納して前記制御手段80に接続された積載厚み閾値格納手段84と、用紙Pのカール量に対する閾値を格納して前記制御手段80に接続されたカール量閾値格納手段87とを備える。前記記憶部83が、本発明における「記憶手段」である。
前記制御手段80は、モータM及びヒータ20にカール矯正量を設定するカール矯正量設定手段88を有している。図13に示すコントローラ8では、カール矯正量の一例として待機時間を用いる。
前記カール量閾値格納手段87には、第1のカール量と、該第1のカール量よりも小さな第2のカール量の2通りの閾値が設定されている。仮に第1のカール量を2cm、第2のカール量を1cmとする(図14参照)。また、積載厚み閾値格納手段84に格納された用紙Pの積載厚みに対する閾値を仮に5cmとする。
図14に示すように、カール矯正量設定手段88には、排出トレイ11上の用紙Pの積載厚みと該積載厚みに応じた第1及び第2の待機時間の値が格納されたテーブルT3が備えられている。用紙Pの積載厚みと第1の待機時間との関係は、図7に示したテーブルT0とほぼ等しく、積載厚みが閾値の5cm未満では、待機時間の値は一定時間T、具体的には0.5secに設定されている。また、同じ積載厚みについて、第2の待機時間は第1の待機時間よりも長く設けられ、該第2の待機時間は、用紙Pのカール量を前記カール量閾値格納手段87内の閾値以下に抑えるのに十分な時間である。該テーブルT3内では、積載厚み閾値格納手段84内の閾値である5cm以上では、積載厚みが大きくなるほど、第1及び第2の待機時間の値が長く設定されている。尚、図14における第1及び第2の待機時間、及び積載厚みの値は説明の便宜上のものであって、これらに限定されない。
以下に、本実施形態のコントローラ8の具体的な動作を、図15のフローチャートを用いて説明する。
記憶部83を介して、カール量演算手段86に印刷ジョブが入力されると、制御手段80は排出トレイ11に用紙Pが積載され始めることを判別する。これとともに、カール量演算手段86は、印刷ジョブ内の画像データから、インクが吐出された際の用紙Pのカール量を演算し、この演算結果を制御手段80に出力する。
カウンタ33から排出トレイ11に積載された用紙Pの積載厚みNの値が制御手段80に入力されると(ステップS40)、該制御手段80は積載厚み閾値格納手段84から閾値を読み出す。次に、制御手段80は該用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上か否かを判別する(ステップS41)。用紙Pの積載厚みの値が閾値未満であれば、制御手段80はカール矯正量設定手段88にその旨の情報を伝え、該カール矯正量設定手段88は待機時間を第1の待機時間のうちの一定時間Tに設定する(ステップS42)。
ステップS41にて、用紙Pの積載厚みNの値が閾値以上であれば、制御手段80はカール矯正量設定手段88にその旨の情報を伝え、該カール矯正量設定手段88は待機時間を、第1の待機時間であって用紙Pの積載厚みNの値に応じた時間に一旦設定する(ステップS43)。例えば、積載厚みが6cmであったならば、待機時間は図14のテーブルT3に示すように、0.8secに一旦設定される。この待機時間は用紙Pの積載厚みNの値が大きくなるにつれ、段階的に長くなる。
次に、制御手段80は、カール量演算手段86から入力された用紙Pのカール量の演算結果を、積載厚みの値に対応したカール量閾値格納手段87内の閾値と比較する(ステップS44)。カール量の演算結果が該閾値未満であれば、ステップS42又はS43で決定した第1の待機時間の値を維持する(ステップS45)。
ステップS44にて、カール量の演算結果が該閾値以上であれば、制御手段80はカール矯正量設定手段88にその旨の情報を伝える。該カール矯正量設定手段88は待機時間を、第2の待機時間であって用紙Pの積載厚みNの値に応じた時間に設定し直す(ステップS46)。例えば、積載厚みが6cmであったならば、待機時間は図14のテーブルT3に示すように、1.0secに設定し直される。
この後、カール矯正量設定手段88は、カール矯正機構2を設定された第1又は第2の待機時間だけ待機させる(ステップS47)。具体的には、制御手段80が印刷データに係る用紙Pに対し液体吐出ヘッド4からのインク吐出が完了したことを検出すれば、該カール矯正量設定手段88は設定された待機時間だけモータMの回転を停止させる。
待機時間経過後は、該カール矯正量設定手段88は再びモータMを回転させ、カールが矯正された印刷済みの用紙Pを排出トレイ11に排出する(ステップS48)。
本実施形態にあっては、用紙Pの積載厚みNの値に加えて、用紙Pのカール量をも考慮して、カールを矯正することにより、積載した最上位の用紙Pと排出される用紙Pとが衝突する可能性を更に低減している。
尚、カール量演算手段86が演算した用紙Pのカール量が、第2のカール量に比して非常に小さな場合は、カール量を0として、上記のステップS44、S45、S46の工程を省略してもよい。
尚、本発明の「計測手段」の別の構成を排出トレイ11について例示する。これは、図16(a)に示すように、排出トレイ11の底板11bに透孔17を設け、該透孔17の下方に光を上向きに発する光センサSE1を配置して構成される。該光センサSE1はカウンタ33に接続され、該カウンタ33はコントローラ8に接続される。コントローラ8は液体吐出ヘッド4の動作制御を司るから、用紙Pにインクを吐出し終えた旨が判る。排出トレイ11に用紙Pが全く排出されていない状態では、光センサSE1からの光は透孔17を通過するから、該光は反射されず、光センサSE1には入射しない。用紙Pが排出トレイ11に排出されると、光センサSE1から発せられた光は透孔17を通過した後に用紙Pに反射されて、光センサSE1に入射する。光センサSE1は入射した光を検出すると、カウンタ33にその旨の情報を出力する。カウンタ33はこの情報から用紙Pが排出トレイ11に用紙Pが積載されることを検知する。以下、カウンタ33はコントローラ8から用紙Pにインクが用紙Pに吐出された旨の情報を得て、排出トレイ11に排出される用紙Pの枚数を数える。カウンタ33には、1枚の用紙Pの厚みが入力されており、該厚みに用紙Pの枚数を乗じれば、用紙Pの積載厚みを求めることができる。
更に、「計測手段」の別の構成として、図1及び図16(b)に示すように、液体吐出ヘッド4の上流側に用紙通過センサSE2を設け、該用紙通過センサSE2をカウンタ33に接続する構成も考えられる。該用紙通過センサSE2にて用紙Pが1枚通過する度にカウンタ33に信号を出力すれば、排出トレイ11に排出される用紙Pの枚数を数えることができる。用紙Pの厚みに用紙Pの枚数を乗じれば、用紙Pの積載厚みを求めることができる。
「計測手段」の別の構成として、更に図17(a)に示すように、排出トレイ11の垂直壁11aの内側に高さ位置検出センサSE3を設け、該高さ位置検出センサSE3をカウンタ33に接続する構成も考えられる。該高さ位置検出センサSE3が底板11bに積載した用紙Pが一定以上の高さとなったことを検出すれば、カウンタ33にその旨の情報を出力する。以下、カウンタ33はコントローラ8から用紙Pにインクが用紙Pに吐出された旨の情報を得て、排出トレイ11に排出される用紙Pの枚数を数える。用紙Pの厚みに用紙Pの枚数を乗じ、且つ高さ位置検出センサSE3が検出した一定高さを加算すれば、用紙Pの積載厚みを求めることができる。
更に、「計測手段」の別の構成として、図17(b)に示すように、排出トレイ11の底板11bに受け板18の一端部を回動可能に取り付け、該受け板18の他端部をバネ19にて上向きに付勢する。該受け板18に受け板18の上下変位量を検出する変位検出センサSE4を設け、該変位検出センサSE4をカウンタ33に接続する構成も考えられる。印刷済みの用紙Pが底板11bに蓄積されると、用紙Pの重みで受け板18が下降する。変位検出センサSE4にて受け板18の下降量を求めて、カウンタ33に出力する。カウンタ33には用紙Pの積載厚みと、受け板18の下降量の関係を示すテーブルが格納されており、カウンタ33は変位検出センサSE4が求めた受け板18の下降量から、受け板18上の用紙Pの積載厚みを求めることができる。
ここで、インク等が吐出された面が上側になって排出トレイに排出される場合(フェイスアップ印刷)について、発生する不具合について説明する。排出トレイに積載された用紙Pは、インク等が吐出された面が上側になって排出される。この用紙Pについて、用紙Pに発生するカールを十分に矯正しないで排出トレイに排出すると、この用紙Pの中央部が積載方向(鉛直方向)上側になるように撓んでカールする。そして、用紙Pが排出トレイに多数積み重なって、最上位に位置する用紙Pと用紙が排出される排出口とが接近すると、用紙Pの紙目が副走査方向に平行な場合は、このカールした用紙Pの縁が排出口の一部を塞ぐ(用紙Pの縁が排出口の一部にかかる)ことになるため、排出トレイに積載される用紙Pの量が上限量まで到達していなくても、排出口から排出される用紙Pが、排出口の一部を塞いだ用紙Pの縁と衝突して用紙Pが折れ又は曲がる等の不具合が発生することになる。なお、用紙Pの紙目が主走査方向に平行な場合は、このカールした用紙Pの縁が排出口の一部を塞ぐ可能性は少ないものの、排出トレイに積載された用紙Pの中央部がカールして上側に盛り上がるので、排出口から排出される用紙Pが、この盛り上がった部分に跳ね上げられて、排出トレイ外に落下することにより、用紙Pが折れ、曲がる又は汚れる等の不具合が発生することになる。
上記の実施形態では記録媒体として、用紙Pを例示した。しかし、これに代えて、フィルムやラベル等のシートを記録媒体として用いてもよい。
また、上記実施形態では制御手段80は、待機時間設定手段82(図6参照)又はカール矯正量設定手段88(図13参照)を備えているとしたが、これに代えて、制御手段80と待機時間設定手段82又はカール矯正量設定手段88とが別個であって、互いに接続されていてもよい。
図13に示すコントローラ8では、カール矯正量の一例として待機時間を用いた。しかし、カール矯正量として、これに代えて、ヒータ20の加熱時間及び加熱温度を用いてもよい。この場合は、待機時間を一定としておいてヒータの温度を上昇(カール矯正量が多い場合)させたり、ヒータから用紙Pに送風する風量を大きくしてもよい。また待機時間とヒータの温度の組み合わせでカール矯正量を設定してもよい。
なお、積載厚みNの値が閾値未満の場合、排紙トレイ11等において積載された用紙Pのカールは、時間の経過とともに減少、又は、さらにその上に積載される用紙Pの自重により減少される。したがって、積載厚みNの値が閾値未満の場合にカール矯正度合いを適宜小さく(カールがある程度発生するように)設定したとしても、用紙Pの排出トレイ11への排出動作に支障は出にくい。そして、そのように積載厚みNの値が閾値未満の場合にカール矯正度合いを適宜小さく設定することにより、印刷のスループットを向上することが可能となる。
また、上述の実施形態において、CPUが単一のCPUによりコントローラ8を構成してもよいし、複数のCPU、あるいは特定のASIC(application specific integrated circuit)、CPUと特定のASICの組み合わせによりコントローラ8を構成していてもよい。
本発明は、画像形成後の記録媒体のカール矯正機構を備えた液体吐出装置に有用である。
1 インクジェット記録装置
2 カール矯正機構
4 液体吐出ヘッド
5 搬送ユニット
6 給紙ユニット
8 コントローラ
11 排出トレイ
80 制御手段
81 パラメータ判別手段
82 待機時間設定手段

Claims (10)

  1. 記録媒体に液体を吐出して画像を形成するための液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体に発生するカールを矯正するためのカール矯正機構と、
    前記カール矯正機構によりカールが矯正された記録媒体が積み重なって収納される排出トレイと、
    該排出トレイに積載された記録媒体の積載方向の厚みを計測する計測手段と、
    前記カール矯正機構を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記積載方向の厚みが閾値未満の場合と比べて画像が形成された記録媒体のカール矯正度合を大きくさせるように前記カール矯正機構を制御する、液体吐出装置。
  2. 前記制御手段は、前記カール矯正機構において前記複数の記録媒体を待機させる待機時間を設定する待機時間設定手段を有しており、
    前記待機時間設定手段は、前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記積載方向の厚みが閾値未満の場合と比べて画像が形成された記録媒体の前記待機時間が長くなるように前記待機時間を設定し、
    前記制御手段は、前記カール矯正機構において前記複数の記録媒体を前記待機時間設定手段によって設定された待機時間だけ待機させて、該記録媒体のカールを矯正させるように前記カール矯正機構を制御する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記待機時間設定手段は、前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記積載方向の厚みが厚いほど前記待機時間が長くなるように前記待機時間を設定する、請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記待機時間設定手段が設定する、前記記録媒体の厚みと前記待機時間との関係は、前記記録媒体の厚みが厚くなるにつれ、前記待機時間が段階的に長くなるような関係である、請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 更に、ユーザが記録媒体にフェイスダウン印刷を行うか、フェイスアップ印刷を行うかを選択的に入力する操作パネルを備え、
    前記待機時間設定手段は前記操作パネルからフェイスダウン印刷を行うとの情報が入力されると、フェイスアップ印刷を行う場合に比して長い待機時間を設定する、請求項2乃至4の何れかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記制御手段は、前記液体吐出ヘッドにより記録媒体に吐出される液体吐出量を判断する液体吐出量判断手段をさらに備えており、
    前記待機時間設定手段は、前記液体吐出量判断手段が記録媒体への液体吐出量が所定の量以上であることを判断した場合は、前記待機時間を、記録媒体への液体吐出量が前記所定の量未満の場合に比して長くなるように前記待機時間を設定する、請求項2乃至5の何れかに記載の液体吐出装置。
  7. 記録媒体に形成される画像に係る画像データを記憶する記憶手段とを更に備え、
    前記制御手段は、前記画像データに基づいて、前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体のカール矯正量を設定するカール矯正量設定手段を有しており、
    前記カール矯正量設定手段は、
    前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値未満の場合に、前記カール矯正機構によりカールが矯正された記録媒体のカール量が第1のカール量以下となるよう、且つ、前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記カール矯正機構によりカールが矯正された記録媒体のカール量が前記第1のカール量よりも小さい第2のカール量以下となるように前記カール矯正量を設定し、
    前記制御手段は、前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体に発生するカール量を前記カール矯正量設定手段が設定した前記カール矯正量とさせるように前記カール矯正機構を制御する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  8. 前記カール矯正機構は、前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体の形状を保持しつつ前記排出トレイに搬送する搬送機構である、請求項1乃至7の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記カール矯正機構は、前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体の形状を保持しつつ乾燥させる乾燥機構である、請求項1乃至8の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 記録媒体に液体を吐出して画像を形成するための液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドにより画像が形成された記録媒体に発生するカールを矯正するためのカール矯正機構と、
    前記カール矯正機構によりカールが矯正された記録媒体が積み重なって収納される排出トレイと、
    該排出トレイに収納された記録媒体の積載方向の厚みを計測する計測手段と、
    前記カール矯正機構を制御する制御手段を備えた流体吐出装置を用いたカール矯正方法であって、
    前記制御手段が、前記計測手段により計測された前記積載方向の厚みが閾値以上か否かを判別する工程と、
    前記積載方向の厚みが閾値以上の場合に、前記積載方向の厚みが閾値未満の場合と比べて画像が形成された記録媒体のカール矯正度合を大きくさせるように前記カール矯正機構を制御する工程を有する、カール矯正方法。
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