JP2013208541A - 廃棄物処分場の構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貯留構造体を着底させた状態における構造体配置域内の仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間によって形成される空間の滞留水を排出し、ドライな空間として利用可能にして、隙間内の各所の点検作業や移動止め材の流し込み等の作業をドライな環境で高品質に行うことができる廃棄物処分場の構築方法を提供する。
【解決手段】 仕切り護岸2で外海から隔絶された構造体配置域P内の海面に、複数の貯留構造体3を相互に隙間を空けて配置した後、これらの貯留構造体3を沈降させて海底へ着底させ、さらに、構造体配置域P内の仕切り用護岸2とこれに隣接する貯留構造体3との隙間ならびに貯留構造体3相互の隙間に満たされている海水を排水することにより、これらの隙間内をドライな空間Rとして利用可能にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、沿岸海域等の海面に設置する廃棄物処分場の構築方法に関する。
沿岸海域等に構築される廃棄物処分場としては、従来、例えば、特許文献1に見られるように、海域に連続した仕切り用護岸を造成し、外海と仕切られた内側の領域内に、側壁と底部とによって函体状に形成された複数の貯留構造体を配置して、これらの貯留構造体の中に廃棄物を収容する形態のものが提案されている。
特許第4716665号公報
図6及び図7は、前記特許文献1に記載されているような、仕切り用護岸によって外海と隔絶された内側領域内に貯留構造体を配置した廃棄物処分場の一例を示す平面図及び縦断面図であって、これらの図に示すように、廃棄物処分場1は、連続する仕切り用護岸2で包囲されて、外海と隔絶された海水が滞留する構造体配置域Pを有している。
前記構造体配置域Pの中には、内部に廃棄物Mが収容される函状の遮水機能を備えた貯留構造体3がそれぞれ海底に着底した状態で互いに所定の隙間を空けて複数配置されている。
これらの貯留構造体3としては、前記特許文献1に記載されているような、函状の鋼殻の内外にコンクリートの層を形成したハイブリッド構造のものや、側壁や底部を鉄筋コンクリートで形成したもの、或いは、複数のリブで補強した函状の鋼殻からなる鉄骨構造のものが用いられている。
この例では、それぞれの貯留構造体3は底面に貼着したアスファルトのマット4を介して海底に設置されている。これらのマット4は、貯留構造体3が波浪や地震によって設置位置から移動することを防いでいる。
さらに、仕切り用護岸2と貯留構造体3間の隙間ならびに貯留構造体3相互の隙間には、海底から所定の高さ、移動止め材5を充填することにより、これらの貯留構造体3の設置位置からの移動を阻止している。この例では、移動止め材5にアスファルトマスチックを用いている。
前述したように構成されている廃棄物処分場1においては、廃棄物Mは貯留構造体3と仕切り用護岸2によって、外海から2重に隔離されているため、波浪や地震等によって仕切り用護岸2が損傷した場合においても、遮水機能を備えた貯留構造体3内に収容されている廃棄物Mの汚染水が外海へ漏れ出す恐れはない。
次に、このような廃棄物処分場1を構築する従来の方法を説明する。
先ず、海域内に設定した構造体配置域Pの周囲に、貯留構造体3を前記構造体配置域Pに運び込むための図示しない開口部のみを残した仕切り用護岸2を造成する。
次いで、外海側から前記開口部を通して所定数の貯留構造体3をタグボート等で曳航して構造体配置域P内に搬入し、これらの貯留構造体3を図8に示すように、相互に所定の隙間を空けて海面に設置する。
前記開口部は、全ての貯留構造体3を構造体配置域P内に搬入した後に特許第4895924号(仕切護岸の構築法)に示されたような方法を用いて閉鎖し、当該構造体配置域P内の海水を仕切り用護岸壁2で完全に包囲して外海と隔絶する。なお、図示していないが、仕切り用護岸2と貯留構造体3の間ならびに貯留構造体3相互間には、前述した互いの衝突を緩衝するために防舷材を介在させている。
次に、それぞれの貯留構造体3内にバラストを積み込んで喫水を調整しながら水中に沈降させて図9に示すように海底に着底させる。なお、この例では、各貯留構造体3は、予め製造時にマット4を貼り付けたものを構造体配置域P内へ搬入している。
次いで、仕切り用護岸2と貯留構造体3間の隙間と、貯留構造体3相互の隙間に図7に示したように移動止め材5を流し込んで、それぞれの貯留構造体3が移動しないように固定する。
なお、各貯留構造体3内への廃棄物Mの投入は、貯留構造体3を海底に着底させてから行ってもよいが、貯留構造体3の浮上時においても、また、沈降途中においても、バラスト水等で喫水を調整しながら廃棄物Mを投入することができる。さらに、貯留構造体3を海面に浮上させて搬送可能な量であれば、外海から構造体配置域P内に搬入する前に、別の場所で貯留構造体3内へ廃棄物Mを投入してもよい。
こうして、全ての貯留構造体3内が廃棄物Mで満杯になった後には、図10に示すように、移動止め材5の上方の隙間に移動止め材6を充填し、さらに、各貯留構造体3の上に必要に応じて蓋3Aを設置した後に、厚さ50cm以上の覆土7を被せて埋立てる。なお、この実施形態においては、移動止め材6に土砂を用いている。
このようにして構築された廃棄物処分場1の上を埋め立てて得られたスペースは、風力発電機8や太陽光発電パネル9を設置して風力発電や太陽光発電等に利用したり、その他の様々な用途で利用される。
前述したような廃棄物処分場においては、その構築途中や構築後において、仕切り用護岸によって包囲されている構造体配置域内に滞留している海水の水質をモニタリング装置で監視することによって、貯留構造体内に収容されている廃棄物の汚染水が貯留構造体の側壁等を浸透して前記海水中に漏出しているか否かの検査を行うことができる。
しかしながら、貯留構造体の外側壁や海底の状態を水中に潜って直接検査することが困難なので海面処分場の維持管理上必須の条件であるモニタリングに問題があった。
また、貯留構造体の着底後に、各貯留構造体間ならびに貯留構造体と外壁間の隙間に移動止め材を流し込んで、各貯留構造体の移動を防止する作業を水中で行なっているため、これらの隙間の移動止め材の品質を均一に保つことが困難であった。
そこで、本発明は、前述したような従来の廃棄物処分場の構築方法における問題を解消し、貯留構造体を着底させた状態における構造体配置域内の仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間によって形成される空間の滞留水を排出し、ドライな空間として利用可能にして、隙間内の各所の点検作業や移動止め材の流し込み等の作業をドライな環境で高品質に行うことができる廃棄物処分場の構築方法を提供することを目的とする。
前記目的のため、本発明は、仕切り用護岸によって外海と隔絶される構造体配置域内に、廃棄物を貯留する函状の貯留構造体を収容する廃棄物処分場の構築方法において、構造体配置域内の海面に、複数の貯留構造体を相互に隙間を空けて配置した後、これらの貯留構造体を沈降させて海底へ着底させ、さらに、構造体配置域内の仕切り用護岸とこれに隣接する貯留構造体との隙間ならびに貯留構造体相互の隙間に満たされている海水を排水することにより、これらの隙間内をドライな空間として利用可能にすることを特徴とするものである。
また、前記目的のため、本発明は、仕切り用護岸によって外海と隔絶される構造体配置域内に、廃棄物を貯留する函状の貯留構造体を収容する廃棄物処分場の構築方法において、構造体配置域内の海面に、複数の貯留構造体を相互に隙間を空けて配置した後、当該構造体配置域内に満たされている海水を排水することによって、これらの貯留構造体を海底へ着底させるとともに、これらの隙間内をドライな空間として利用可能にすることを特徴とするものである。
前記それぞれの発明においては、ドライな空間を形成した後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間内ならびに貯留構造体相互の隙間内の各所の点検作業をドライワークで行うことが可能となる。
また、前記それぞれの発明においては、全ての貯留構造体を着底させた後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間内の海水の排水が完了する前に、これらの隙間の海底から所定高さの部分に移動止め材を流し込む作業をウェットワークで行うことも可能となる。
また、前記それぞれの発明においては、ドライな空間を形成した後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間に移動止め材を流し込む作業をドライワークで行うことも可能となる。
さらに、前記それぞれの発明における移動止め材を流し込む作業においては、透水性、半透水性、又は不透水性の移動止め材を単層又は複数層形成するか、若しくは透水性の移動止め材又は半透水性の移動止め材と不透水性の移動止め材とを交互に積層して複数層形成することが可能である。
請求項1に記載された発明によれば、構造体配置域内に貯留構造体を着底させた後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間内の海水を排水することによって、これらの隙間内をドライな空間として利用することができるようになり、前記ドライな空間内に作業員が入って様々な作業をドライワークで行うことが可能となる。
請求項2に記載された発明によれば、構造体配置域内の海面に、複数の貯留構造体を相互に隙間を空けて配置した後、当該構造体配置域内に満たされている海水を排水することによって、貯留構造体内にバラストを積み込むことなく、貯留構造体を着底させることができると同時に、これらの隙間内がドライな空間として利用可能になり、請求項1に記載された発明と同様に、前記ドライな空間内に作業員が入って様々な作業をドライワークで行うことが可能となる。
また、請求項1及び請求項2に記載された発明によれば、仕切り用護岸の内側の構造体配置域内の海水を排水した後は、貯留構造体内の廃棄物の汚染水が万一貯留構造体の外側に漏出したとしても、貯留構造体の外側に形成されている各隙間内の海水は全て排除されているため、貯留構造体から漏出した汚染水が仕切り用護岸まで達する可能性は極めて少なく、また、漏出した汚染水の集積がドライワークできるため、外海の汚染に対して高い安全性を確保することができる。
請求項3に記載された発明によれば、さらに、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間内ならびに貯留構造体相互の隙間内の各所の点検作業を、ドライとなった空間内に作業員が入ったり検査ロボットを入れて行うことで、廃棄物処分場の管理品質を高めることができる。
請求項4に記載された発明によれば、さらに、ウェットワークで流し込まれた移動止め材の上方の隙間内をドライな空間として利用可能にすることができる。
請求項5に記載された発明によれば、さらに、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間に移動止め材を流し込む作業をドライワークで行うことで、目視確認しながらの質の高い作業が可能となる。
請求項6に記載された発明によれば、さらに、移動止め材を海底地盤の状態に応じて、不透水性、半透水性、透水性のものから最適なものを選択し、或いは組み合わせて用いることができる。
本発明の廃棄物処分場の構築方法の1実施形態における、構造体配置域内の海水を排水した状態を示す廃棄物処分場の縦断面図である。 本発明の廃棄物処分場の構築方法の1実施形態における、隙間下方部分にアスファルトマスチック等の移動止め材をドライワークで流し込んだ状態を示す廃棄物処分場の縦断面図である。 本発明の廃棄物処分場の構築方法の1実施形態における、隙間上方部分に間詰め土砂等の移動止め材をドライワークで流し込んだ状態を示す廃棄物処分場の縦断面図である。 本発明の廃棄物処分場の構築方法の別の実施形態における、構造体配置域内を排水途中の状態を示す廃棄物処分場の縦断面図である。 本発明の廃棄物処分場の構築方法が適用可能な他の形態の廃棄物処分場の概略平面図である。 廃棄物処分場の1形態を示す平面図である。 廃棄物処分場の1形態を示す縦断面図である。 構築途中の工程における廃棄物処分場の縦断面図である。 貯留構造体を着底させた状態を示す廃棄物処分場の縦断面図である。 埋立が完了した状態の廃棄物処分場の縦断面図である。
以下、本発明の廃棄物処分場の構築方法の1実施形態について説明する。
本実施形態における廃棄物処分場の構築方法は、先に説明した図6及び図7に示す廃棄物処分場1おいて、図8に示すように仕切り用護岸2を造成し、構造体配置域P内へ複数の貯留構造体3を搬入して所定の位置に配置した後、垂直に沈降させて、図9のように着底させるまでの工程は、前述した従来方法と同じである。
しかしながら、本発明の方法では、全ての貯留構造体3を構造体配置域P内の海底に着底させた後に、図1に示すように、構造体配置域P内の仕切り用護岸2とこれに隣接する貯留構造体3との隙間、ならびに、貯留構造体3相互の隙間に満たされている海水を全て排水する。
ここで、前記構造体配置域P内の排水作業は、各貯留構造体3に付設されている図示しないポンプを利用して構造体配置域P内の海水を汲み上げ、外海に排水するようにしている。なお、前記排水作業は、仕切り用護岸2側に別途、排水ポンプを備えてこれにより行ってもよい。
こうして前記排水作業が完了すると、構造体配置域P内の仕切り用護岸2とこれに隣接する貯留構造体3との隙間内、ならびに、貯留構造体3相互の隙間内はドライな空間Rとして利用可能となる。
前記ドライな空間Rが形成された後、これらの隙間の上方から梯子等でドライの状態となった海底に作業員が降りていき、貯留構造体3や仕切り用護岸2の壁面の状態や海底の状態等の点検作業を行う。
前記点検作業は、各隙間内がドライの状態であるため、検査作業員による目視点検や各種測定機器を用いて行うことができる他、検査用ロボット等を用いて遠隔で検査を行うことも可能である。この際、万一貯留構造体3の側壁から汚染水が漏れている等の異常が発見された場合にも、ドライな環境中であるため補修作業を容易且つ的確に行うことができる。
こうして、隙間内の各所の点検作業を完了した後、仕切り用護岸2と貯留構造体3間の隙間ならびに貯留構造体3相互の隙間のそれぞれの下方部分に、図2に示すように、アスファルトマスチック等の移動止め材5を流し込む作業を行う。
この際、移動止め材5の流し込み作業はドライな環境で行うため、隙間全体に均一なレベルで充填することが可能である。なお、移動止め材5は、それぞれの貯留構造体3の底面に貼着してあるマット4間の隙間も埋めることができるため、構造体配置域P内に露出している海底の遮水性を高める効果も得られる。
前述したように、アスファルトマスチックの移動止め材5を各隙間内に海底から所定高さまで流し込んで充填した後、図3に示すように残りの隙間の上方部分を間詰め土砂等からなる移動止め材6によって埋める。前記移動止め材6は、貯留構造体3の蓋体3Aのレベルまで充填する。
その後、廃棄物Mによって全ての貯留構造体3が満杯になったら、先に述べた従来方法と同様に、蓋3Aで密閉された各貯留構造体3の上を図10のように覆土7で埋立て、その上面を風力発電や太陽光発電等の設備と設置スペースその他に利用できるようにする。
次に、本発明の廃棄物処分場の構築方法の別の実施形態を説明する。この実施形態においては、図8に示すように、仕切り用護岸2で海域の一部を包囲してその内側を構造体配置域Pとし、当該構造体配置域P内へ複数の貯留構造体3を搬入して所定の位置に配置するところまでは、先に述べた従来方法ならびに前述した実施形態と工程は同じである。
しかしながら、前述した実施形態においては、その後、各貯留構造体3を垂直に沈降させて海底に着底させてから、構造体配置域P内の仕切り用護岸2とこれに隣接する貯留構造体3との隙間ならびに貯留構造体3相互の隙間に満たされている海水を排水してこれらの隙間内をドライな空間Rとしているのに対して、本実施形態においては、図4に示すように、各貯留構造体3は海面に浮かべたまま構造体配置域P内の海水を排水することによってその水位を下降させていく。
なお、先に説明した実施形態と同様に図示はしていないが、この排水作業はポンプで汲み上げた構造体配置域P内の海水を水処理装置を通してから外海に排水するが、汚染物質が含まれていない場合は直接排水することも可能である。
構造体配置域P内の水位の下降に伴って、海面に浮かんでいる各貯留構造体3は一斉に下降して海底に着底するが、排水の完了時には各隙間内を満たしていた海水が空になって、先の実施形態における図1に示す状態と同じになるため、これらの隙間内はドライな空間Rとして直ちに利用することが可能になる。
その後は、先に説明した実施形態と同様に、ドライな環境中で、貯留構造体3や仕切り用護岸2の壁面、海底の状態等、隙間内の各所の点検作業や、図2、図3に示すように、各隙間に移動止め材5、6を流し込む作業が行われる。
本実施形態においては、前述した実施形態における、各貯留構造体3を沈降させて海底に着底させる工程と、構造体配置域P内の各隙間に満たされている海水を排水する工程の2つの工程に換えて、各貯留構造体3を海面に浮かべたまま構造体配置域P内の海水を排水する単一の工程によって、各貯留構造体3の着底とドライな空間Rの形成とを同時に行うことができるため、工期の短縮と工事コストの低減と高品質な海面処分場を提供することができる。
なお、図2で説明したように、前述した各実施形態においては、何れもアスファルトマスチックのような不透水性の移動止め材5の流し込み作業をドライワークで行っているが、この作業は、全ての貯留構造体3を着底させた後、仕切り用護岸2と貯留構造体3間の隙間ならびに貯留構造体3相互の隙間内の海水の排水が完了する前にウェットワークで行ってもよい。
この場合には、これらの隙間の海底から所定高さの部分に遮水性を有する移動止め材5を流し込むことで、各貯留構造体3の底面間に連続した不透水性を確保することができ、その結果、海水の排水が完了後に形成されるドライな空間R内への海底地盤からの地下水の滲出を確実に遮断できるため、前記空間R内のドライ環境をより確実に保つことができる。
さらに、前述した各実施形態においては、移動止め材5にアスファルトマスチックを用いているが、構造体配置域P内の海底地盤が透水率が1×10−3cm/s 程度若しくはこれ以上の場合には、このような不透水性のものを用いる必要がある。
一方、海底地盤が透水率が1×10−5cm/s以下の不透水層である場合には、地下水の滲出は微量であるので、移動止め材に不透水性のものを使用しなくても、空間R内はドライ環境に保つことができるため、土砂のような透水性材料を使用することも可能である。また、移動止め材には海底地盤の透水率に応じて半透水性のものを用いることも可能である。
さらに、移動止め材は、必要に応じて同一種類のものを単層で用いても、或いは、異なる種類のものを複数層積層して用いてもよい。
特に、移動止め材又は半透水性の移動止め材と、不透水性の移動止め材とを交互に複数層積層した場合には、アスファルトマスチックのような高価な不透水性材料の使用量を減らすことができ、十分な遮水効果を確保しながら工事コストを低減できる利点がある。
また、前述した各実施形態においては、廃棄物処分場1を岸から離れた海上に、構造体配置域Pの全周を仕切り用護岸2で包囲して構築する場合を説明したが、本発明の廃棄物処分場の構築方法は、これらの実施形態に限定するものではなく、例えば、図5に示す廃棄物処分場1’のように、沿岸から海上に張り出して造成された仕切り用護岸2’によって構造体配置域P’を外海から隔絶するようにしたものを構築する場合にも適用可能である。
本発明の廃棄物処分場の構築方法は、沿岸海域等に構築する管理型、密閉型、遮断型の各種廃棄物の処分場の構築方法として好適に用いられる。
1、1’廃棄物処分場
2、2’仕切り用護岸
3 貯留構造体
3A 蓋
4 マット
5、6 移動止め材
7 覆土
8 風力発電機
9 太陽光発電パネル
P、P’構造体配置域
M 廃棄物
R ドライな空間

Claims (6)

  1. 仕切り用護岸によって外海と隔絶される構造体配置域内に、廃棄物を貯留する函状の貯留構造体を収容する廃棄物処分場の構築方法において、
    構造体配置域内の海面に、複数の貯留構造体を相互に隙間を空けて配置した後、
    これらの貯留構造体を沈降させて海底へ着底させ、さらに、構造体配置域内の仕切り用護岸とこれに隣接する貯留構造体との隙間ならびに貯留構造体相互の隙間に満たされている海水を排水することにより、これらの隙間内をドライな空間として利用可能にすることを特徴とする廃棄物処分場の構築方法。
  2. 仕切り用護岸によって外海と隔絶される構造体配置域内に、廃棄物を貯留する函状の貯留構造体を収容する廃棄物処分場の構築方法において、
    構造体配置域内の海面に、複数の貯留構造体を相互に隙間を空けて配置した後、
    当該構造体配置域内に満たされている海水を排水することによって、これらの貯留構造体を海底へ着底させるとともに、これらの隙間内をドライな空間として利用可能にすることを特徴とする廃棄物処分場の構築方法。
  3. ドライな空間を形成した後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間内ならびに貯留構造体相互の隙間内の各所の点検作業をドライワークで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃棄物処分場の構築方法。
  4. 全ての貯留構造体を着底させた後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間内の海水の排水が完了する前に、これらの隙間の海底から所定高さの部分に移動止め材を流し込む作業をウェットワークで行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の廃棄物処分場の構築方法。
  5. ドライな空間を形成した後、仕切り用護岸と貯留構造体間の隙間ならびに貯留構造体相互の隙間に移動止め材を流し込む作業をドライワークで行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の廃棄物処分場の構築方法。
  6. 透水性、半透水性、又は不透水性の移動止め材を単層又は複数層形成するか、若しくは透水性の移動止め材又は半透水性の移動止め材と不透水性の移動止め材とを交互に積層して複数層形成することを特徴とする請求項4又5の何れかに記載の廃棄物処分場の構築方法。
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