JP2013207083A - 電子デバイスの製造方法、及び樹脂成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】容積の大きく異なる2つのキャビティーを用いた樹脂パッケージの成形におけるボイドの発生を抑制する。
【解決手段】第1面62から凹陥状に形成された第1キャビティー56、及び第1キャビティー56に接続された第1溝57を有する第1成形型としての下金型52と、第1キャビティー56より容積の大きな第2キャビティー53が第2面54から凹陥状に形成され、第1キャビティー56に対向して配置された第2成形型としての上金型51と、の間に、電子部品が搭載されたリードフレーム50を挟み込み、第1溝57から第1キャビティー56及び第2キャビティー53に樹脂を注入した後、樹脂を硬化させる電子デバイスの製造方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子デバイスの製造方法、及び電子デバイスの製造に用いる樹脂成形型に関する。
電子デバイスのパッケージングにおいては、圧接面から凹陥状に形成されたキャビティーと、当該キャビティーに接続された樹脂注入用の溝(樹脂ゲートともいう)と、を有する2つの成形型(第1成形型及び第2成形型)を用い、樹脂成形を行う方法が知られている(例えば、トランスファーモールド)。詳述すると、第1面から凹陥状に形成された第1キャビティーを有する第1成形型、及び第2面から凹陥状に形成された第2キャビティーを有する第2成形型を用いる。そして、電子部品が搭載されたリードフレームの表裏面を、所定の温度に加熱された第1成形型の第1面と、第2成形型の第2面と、で押圧しながら挟み込む。このとき、電子部品は対向して配置されている第1キャビティー、あるいは第2キャビティーのいずれかのキャビティー内に収納されており、それぞれのキャビティー内に注入された樹脂によってパッケージが形成される。
近年、電子部品の高密度パッケージング化が進み、例えば、特許文献1の図6から図8に示すように、リードフレームの一面に複数の電子部品が搭載された電子デバイスが提案されている。このような電子デバイスの製造においては、複数の電子部品が搭載されている側に配置される成形型のキャビティーは大きな容積が必要となるが、他方の成形型のキャビティーは従来と同程度の容積で良い。したがって、それぞれのキャビティーの容積が大きく異なる2つの成形型(第1成形型、及び第2成形型)を用いることになる。
特開2010−278186号公報
しかしながら、前述のような、キャビティーの容積が大きく異なる2つの成形型(第1成形型、及び第2成形型)を用いて樹脂を注入する方法では、以下のような課題を有していた。
この課題について図15を用いて説明する。この方法では、容積の大きなキャビティー201の方が容積の小さなキャビティー202より樹脂の流れ抵抗が小さいため、容積の大きなキャビティー201の樹脂205の流速が容積の小さなキャビティー202の樹脂206の流速より速くなる。したがって、両方の成形型に設けられた樹脂注入用の溝203,204から樹脂が同時に注入されると、容積の大きなキャビティー201が先に充填される。そして、容積の小さなキャビティー202は、流速の遅い樹脂206と、先に充填された容積の大きなキャビティー201から流れ込んだ樹脂207と、によって遅れて充填される。
これにより、後から充填される容積の小さなキャビティー202内の、流速の遅い樹脂206と、先に充填された容積の大きなキャビティー201から流れ込んだ樹脂207と、の交わる部分に、樹脂に巻き込まれた空気泡208が残留してしまう、所謂樹脂パッケージのボイドが形成されてしまう。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電子デバイスの製造方法は、第1面から凹陥状に形成された第1キャビティー、及び前記第1キャビティーに接続された第1溝を有する第1成形型と、前記第1成形型に対向して配置され、第2面から凹陥状に形成された前記第1キャビティーより容積の大きな第2キャビティーを有する第2成形型と、を用意する工程と、電子部品が搭載されたリードフレームを用意する工程と、前記第1成形型と前記第2成形型との間に前記リードフレームを載置する工程と、前記リードフレームを、前記第1面、及び前記第2面が対向し、かつ、前記第2面が前記第1溝に対向するように前記第1成形型と前記第2成形型とで挟み込み、前記第1溝から前記第1キャビティー、及び前記第2キャビティーに樹脂を注入する工程と、注入された前記樹脂を硬化する工程と、を含むことを特徴とする。
本適用例に係る電子デバイスの製造方法によれば、容積の小さな第1キャビティーに接続された第1溝から樹脂が注入される。第1溝は、第2キャビティーを有する第2成形型の第2面に対向しているため、第1溝から注入される樹脂が第2キャビティーには流れずに第1キャビティーに注入されることになる。このように容積の小さな第1キャビティーに直接樹脂を注入することにより、第1キャビティー内の樹脂の流速が速くなる。これにより、第1キャビティー内の樹脂の流速と第2キャビティー内の樹脂の流速との釣り合いが取れ、一方のキャビティー内(樹脂パッケージ内)に気泡(ボイド)が発生することを抑制することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載の電子デバイスの製造方法において、前記第1成形型は、前記第1キャビティーに接続された第2溝を有し、前記第1キャビティーが、前記第1溝と前記第2溝との間に位置しており、前記樹脂を注入する工程では、前記第2溝まで達するように前記樹脂を注入し、前記樹脂を硬化する工程の後に、前記第2溝の内で硬化されている前記樹脂を切断する工程を有していることを特徴とする。
本適用例によれば、樹脂の注入口である第1溝と第1キャビティーを介して第2溝が設けられている。このような構成であるため、樹脂に巻き込まれた気泡があっても、第1キャビティー内、及び第2キャビティー内に樹脂が充填された後、即ち最後に第2溝に気泡を含む樹脂が流入することになる。したがって、第2溝の内の樹脂に気泡(ボイド)が残り、第1キャビティー内、及び第2キャビティー内の樹脂の気泡(ボイド)の発生を防止することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の電子デバイスの製造方法において、前記樹脂を注入する工程では、前記第2の溝を有する前記第1成形型が、前記第2成形型よりも重力方向下側となるように配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、第2溝が重力方向下側となるように配置されていることから、注入された樹脂内の気泡が第2溝に溜まり易くなり、第1キャビティー内、及び第2キャビティー内の樹脂の気泡(ボイド)の発生を抑制することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の電子デバイスの製造方法において、前記リードフレームには、複数の前記電子部品が搭載されており、前記樹脂を注入する工程では、複数の前記電子部品は、前記第2キャビティーの内に配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、複数の電子部品が搭載されているため第2キャビティーの容積を第1キャビティーの容積より大きくすることが必要となる。このため、容積の小さな第1キャビティーに接続された第1溝から樹脂を注入することによって、気泡(ボイド)の発生抑制効果を有する。
[適用例5]本適用例に係る樹脂成形型は、第1面から凹陥状に形成された第1キャビティー、及び前記第1キャビティーに接続された第1溝を有する第1成形型と、前記第1成形型に対向して配置され、第2面から凹陥状に形成された前記第1キャビティーより容積の大きな第2キャビティーを有する第2成形型と、を有し、前記第1キャビティーと前記第2キャビティーとが対向するように前記第1成形型と前記第2成形型とを重ね合わせたとき、前記第2面が前記第1溝に対向していることを特徴とする。
本適用例に記載の樹脂成形型によれば、容積の小さな第1キャビティーに接続された第1溝から樹脂が注入される。このように容積の小さな第1キャビティーに直接樹脂を注入することにより、第1キャビティー内の樹脂の流速が速くなる。これにより、第1キャビティー内の樹脂の流速と、第2キャビティー内の樹脂の流速と、の釣り合いが取れ、一方のキャビティー内(樹脂パッケージ内)に気泡(ボイド)が発生することを抑制可能な樹脂成形型を提供することができる。
[適用例6]上記適用例に記載の樹脂成形型において、前記第1成形型は、前記第1キャビティーに接続された第2溝を有し、前記第1キャビティーが、前記第1溝と前記第2溝との間に位置していることを特徴とする。
本適用例によれば、樹脂の注入口である第1溝と第1キャビティーを介して第2溝が設けられているため、樹脂に巻き込まれた気泡があっても、第1キャビティー内、及び第2キャビティー内に樹脂が充填された後、即ち最後に第2溝に気泡を含む樹脂が流入することになる。したがって、第2溝の内の樹脂に気泡(ボイド)が残り、第1キャビティー内、及び第2キャビティー内の樹脂の気泡(ボイド)の発生を防止することが可能な樹脂成形型を提供することができる。
(a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 (a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 (a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 (a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 (a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 (a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造に用いる樹脂成形型を説明する概略図であり、(a)は正断面図、(b)は(a)のP1視の部分平面図。 本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造に用いる樹脂成形型を説明する概略図であり、図7(a)のQ1視の部分平面図。 本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造に用いる樹脂成形型内の樹脂の流れを説明する概略断面図。 (a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図。 (a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る電子部品とリードとの電気的接続の一例を示す概略断面図。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイスの製造に用いる樹脂成形型を説明する概略図であり、(a)は正断面図、(b)は(a)のP2視の部分平面図。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイスの製造に用いる樹脂成形型を説明する概略図であり、図12(a)のQ2視の部分平面図。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイスの製造方法に用いる樹脂成形型内の樹脂の流れを説明する概略断面図。 従来の成型方法の課題を説明する樹脂成形型の概略断面図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その重複する説明は省略する。
(1)第1実施形態
図1(a)〜図11は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの製造方法を示す図である。詳細には、図1(a)〜図5(c)は、リードフレーム上に電子部品を搭載する工程を説明する図であり、図6(a)〜図9は、樹脂パッケージの形成工程を説明する図であり、図10(a)、(b)は、電子デバイスの外形形成工程を説明する図である。なお、図11(a)〜(c)は、電子部品とリードとの電気的接続の一例を示す断面図である。また、図6(a)では、図面の複雑化を回避するために、第2成形型としての上金型の図示を省略している。
この第1実施形態では、一例として2つの分割リードフレームを用いる、電子デバイスの製造方法について説明する。概略すると、2つの分割リードフレームを用意し、これら分割リードフレームの各リードを部分的に屈曲させてから重ねることにより、1つのリードフレームを構成する。その後、このリードフレームの各リードに搭載された複数個の電子部品を一括して樹脂封止することにより、1つの樹脂パッケージ内に複数個の電子部品を配置した電子デバイスを完成させる。
(リードフレーム上に電子部品を搭載する工程)
図1〜4は2つの分割リードフレーム10,20の図であり、(a)、(b)は上面図、(c)は(a)の断面図、(d)は(b)の断面図を示す。なお、同図を用いる説明においては、特に指定の無い場合、分割リードフレーム10,20の表裏面(平板面)を結ぶ方向を上下方向としている。
図1(a)〜(d)に示すように、先ず、2つの分割リードフレーム10,20を用意する。2つの分割リードフレーム10,20は、例えば、厚さ0.12mm程度の銅(Cu)或いは銅合金の板材を用いて形成される。
図1(a)及び(c)に示すように、分割リードフレーム10は、例えば、複数本のリード11a〜11e,12a〜12dと、ダムバー13,14と、支持枠15と、を有する。
これらの中で、リード11a〜11e,12a〜12dは、電子部品が搭載されるステージとして使用されると共に、外部接続端子(即ち、外部と接続して、信号や電源の送受に使用される端子)として使用される部分である。ダムバー13,14は、リード11a〜11e,12a〜12dに搭載された各電子部品を樹脂(例えば、モールド樹脂)で封止する際に、モールド樹脂の流れを止めて、モールド樹脂がダムバー13,14の外側へ広がらないようにするための部分である。ダムバー13はリード11a〜11e同士を連結し、ダムバー14はリード12a〜12d同士を連結している。支持枠15は、分割リードフレーム10の外枠であり、リード11a〜11e,12a〜12dと、ダムバー13,14とを支持するための部分である。この支持枠15には、後の工程で分割リードフレーム10,20を重ね合わせる際に、それらの位置合わせに使用することができる貫通穴16a〜16cが設けられている。
このような分割リードフレーム10は、例えば1枚の銅板をエッチング、又は、金型を用いて打ち抜くことにより、リード11a〜11e,12a〜12dと、ダムバー13,14と、支持枠15とが一体となって形成される。
また、図1(b)及び(d)に示すように、分割リードフレーム10と同様、分割リードフレーム20も、例えば、複数本のリード21a〜21e,22a〜22eと、ダムバー23,24と、支持枠25と、を有する。これらの中で、ダムバー23はリード21a〜21e同士を連結し、ダムバー24はリード22a〜22e同士を連結している。また、支持枠25には、後の工程で分割リードフレーム10,20を重ね合わせる際に、それらの位置合わせに使用することができる貫通穴26a〜26cが設けられている。
この分割リードフレーム20も、例えば1枚の銅板をエッチング、又は、金型を用いて打ち抜くことにより、リード21a〜21e,22a〜22dと、ダムバー23,24と、支持枠25とが一体となって形成される。
なお、図1(a)及び(c)と、図1(b)及び(d)とを比較して分かるように、分割リードフレーム10の支持枠15と、分割リードフレーム20の支持枠25は互いに同一形状で、且つ同一の大きさを有する。また、貫通穴16a〜16c,26a〜26cも、支持枠15,25の同じ位置に、同一形状で、且つ同一の大きさに形成されている。即ち、分割リードフレーム10に分割リードフレーム20を重ねると、貫通穴16a〜16cの位置と、貫通穴26a〜26cの位置がそれぞれ一致するようになっている。
次に、図2(a)及び(c)に示すように、分割リードフレーム10のリード11a〜11e上に電子部品17を取り付けて、この電子部品17が有する各端子とリード11a〜11eとをそれぞれ電気的に接続する。この電子部品17は、例えば半導体素子の一種であるジャイロセンサー(即ち、水晶結晶を素子として使用し、角速度を検出するデバイス)であり、パッケージ17aと、金属キャップ17bと、を有する。電子部品17がジャイロセンサーの場合は、例えば、そのパッケージ17a内に空洞部が設けられ、この空洞部に水晶結晶などの素子が配置されている。また、パッケージ17aの上面には金属キャップ17bが密着した状態で取り付けられており、この金属キャップ17bによりパッケージ17a内の空洞部が真空状態に保持されている。
同様に、図2(b)及び(d)に示すように、分割リードフレーム20のリード21a〜21e上に電子部品27を取り付けて、電子部品27が有する各端子とリード21a〜21eとをそれぞれ電気的に接続する。この電子部品27も、例えばジャイロセンサーであり、パッケージ27aと金属キャップ27bとを有する。
なお、以下では説明の都合から、「第1の領域」及び「第2の領域」という言葉を使用する。ここで、第1の領域とは、電子部品17が初めにリード11a〜11eの上に配置された領域(即ち、当初の配置領域)の少なくとも一部のことである。言い換えると、第1の領域とは、後述する、リード11a〜11eの電子部品17が取り付けられた部分を屈曲させる工程の前に、電子部品17がリード11a〜11e上に配置されていた領域の少なくとも一部のことである。
第2の領域とは、電子部品27が初めにリード21a〜21eの上に配置された領域(当初の配置領域)の少なくとも一部のことである。言い換えると、第2の領域は、後述する、リード21a〜21eの電子部品27が取り付けられた部分を屈曲させる工程の前に、電子部品27がリード21a〜21eに配置されていた領域の少なくとも一部のことである。
次に、図3(a)及び(c)に示すように、電子部品17、及びリード11a〜11eの電子部品17が取り付けられた部分(即ち、被取付部)が、第1の領域の外側に位置するように、リード11a〜11eを屈曲させる。即ち、リード11a〜11eを各々の先端に至るまでの途中の点Pで屈曲させて、電子部品17とリード11a〜11eの被取付部とを第1の領域の外側へ移動させる。点Pにおけるリード11a〜11eの屈曲方向とその角度は、例えば断面視で上方向に90°である。このとき、例えば金型などを用いて、リード11a〜11eの被取付部に、下から上に向かって力を加えることでリード11a〜11eを屈曲させてもよい。
また、屈曲させる際、リード11a〜11eの点Pの上に第1の金型などを配置しつつ、第2の金型などを用いて、リード11a〜11eの被取付部に、下から上に向かって力を加えることでリード11a〜11eを屈曲させてもよい。
同様に、図3(b)及び(d)に示すように、電子部品27、及びリード21a〜21eの電子部品27が取り付けられた部分(被取付部)が、第2の領域の外側に位置するように、リード21a〜21eを屈曲させる。リード21a〜21eの屈曲方向とその角度は、例えば断面視で上方向に90°である。このとき、例えば金型などを用いて、リード21a〜21eの被取付部に、下から上に向かって力を加えることでリード11a〜11eを屈曲させてもよい。リード21a〜21eは、リード11a〜11eと同様に第1の金型および第2の金型などを用いる方法で屈曲させてもよい。
次に、図4(a)及び(c)に示すように、分割リードフレーム10のリード12a〜12d上に電子部品18を取り付ける。この電子部品18も、例えばジャイロセンサーであり、パッケージ18aと金属キャップ18bとを有する。
この第1実施形態では、上記のようにリード11a〜11eを屈曲させた後で、リード12a〜12d上に電子部品18を取り付ける。このとき、電子部品18とリード12a〜12dの被取付部は、それらの少なくとも一部が第1の領域に位置することになるが、リード11a〜11eは既に屈曲されており、電子部品17とリード11a〜11eの被取付部は、第1の領域の外側に位置しているので、電子部品17,18や、リード11a〜11e,12a〜12dが互いに接触(即ち、干渉)することを回避することができる。
同様に、図4(b)及び(d)に示すように、分割リードフレーム20のリード22a〜22e上に電子部品28を取り付ける。この電子部品28は、例えば半導体素子の一種である加速度センサー(即ち、前後左右、或いは高さ方向などのうち、少なくとも一方向への加速度を検出するデバイス)である。リード22a〜22e上に電子部品28を取り付けることにより、電子部品28とリード22a〜22eの被取付部は、それらの少なくとも一部が第2の領域に位置することになるが、リード21a〜21eは既に屈曲されており、電子部品27とリード21a〜21eの被取付部は第2の領域の外側に位置しているので、電子部品27,28や、リード21a〜21e,22a〜22eが互いに接触することを回避することができる。
図5は1つのリードフレーム50の図であり、(a)は上面図、(b)、(c)は(a)の断面図を示す。図(b)、(c)においてリードフレーム50は、板状の平面方向が水平方向となるように示されている。
次に、図5に示すように、分割リードフレーム10に分割リードフレーム20を重ねて、1つのリードフレーム50を構成する。ここでは、分割リードフレーム20が分割リードフレーム10の上側に位置するようにこれらを重ね合わせてあるが、分割リードフレーム20が分割リードフレーム10の下側に位置するようにこれらを重ね合わせても良い。
また、分割リードフレーム10,20の位置合わせには、貫通穴16a〜16c,26a〜26cを用いても良い。例えば、図5(c)に示すように、貫通穴16aに貫通穴26aを重ねると共に、貫通穴16bに貫通穴26bを重ねる。若しくは、これらのうちの一方に代えて(又は、これらに加えて)、貫通穴16cに貫通穴26cを重ねる。例えば、3箇所うちの2箇所以上で、貫通穴の位置を合わせることにより、分割リードフレーム10,20を精度良く、且つ、再現性高く位置合わせすることができる。
なお、図5(c)に示すように、位置合わせ後は、例えば貫通穴16a,26aにピン29aを嵌挿すると共に、貫通穴16b,26bにピン29bを嵌挿しても良い。これにより、分割リードフレーム10,20の位置合わせの状態を後の工程(例えば、樹脂封止の工程)まで保持することができる。
図5(a)及び(b)に示すように、1つのリードフレーム50内では、電子部品17,18,27,28は互いに間を離した状態で立体的に配置されている。ここで、電子部品17の金属キャップ17bは平面視で左右の方向(以下、X軸方向という。)を向き、電子部品27の金属キャップ27bは平面視で上下の方向(以下、Y軸方向という。)を向き、電子部品18の金属キャップ18bは断面視で上下の方向、即ち、高さの方向(以下、Z軸方向という。)を向いている。
このため、電子部品17をX軸方向のジャイロセンサーに使用し、電子部品27をY軸方向のジャイロセンサーに使用し、電子部品18をZ軸方向のジャイロセンサーに使用することができる。そして、一つのパッケージ内に各ジャイロセンサーのX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標を構成することができる。
(樹脂パッケージの形成工程)
次に、図6〜図10に沿って樹脂パッケージの形成工程について説明する。
図6は、リードフレームに樹脂パッケージを形成する概略図であり、(a)は上金型を省略した上面図、(b)は(a)の断面図である。図7は、樹脂成形型を説明する概略図であり、(a)は正断面図、(b)は(a)のP1方向から見た下金型の部分平面図である。図8は、樹脂成形型を説明する概略図であり、図7(a)のQ1方向から見た上金型の部分平面図である。図9は、樹脂成形型内の樹脂の流れを説明する図である。図10は、上金型、及び下金型から取り出した樹脂パッケージを示し、(a)は上面図、(b)は(a)の断面図を示す。なお、本例で説明する樹脂パッケージ55の形成工程は、例えば熱硬化性のエポキシ系樹脂などを用いるトランスファーモールド法を用いた例である。
<樹脂成形型>
先ず、樹脂パッケージの形成に用いる樹脂成形型について、図7(a)、(b)、及び図8を用いて説明する。なお、図7(b)、図8では、リードフレーム50を省略して示している。
図7(a)、(b)、及び図8に示すように、樹脂成形型60は、第2成形型としての上金型51、及び第1成形型としての下金型52を有している。
上金型51は、リードフレーム50を圧接するための第2面54から凹陥状に掘り込まれて形成された少なくとも一つの第2キャビティー53を有している。図8では、第2キャビティー53を二つ表示しているが、第2キャビティー53の個数は問わない。
下金型52は、上金型51、および下金型52(上下金型51,52)を型締めした際に第2キャビティー53と対向するように、リードフレーム50を圧接するための第1面62から凹陥状に掘り込まれて形成された第1キャビティー56を有している。第1キャビティー56は、第2キャビティー53のような収納部品が無いため、本例では0.2mm程度の深さで掘り込まれている。
さらに、下金型52は、第1キャビティー56と、樹脂の流入路である樹脂ランナー58と接続され第1面62に掘り込まれた第1溝(樹脂ゲート)57と、第1溝57と第1キャビティー56を挟んで反対側の第1面62に極浅く掘り込まれたエアーベント溝59とを有している。
なお、図7(b)では、第1キャビティー56、第1溝(樹脂ゲート)57、及びエアーベント溝59を一つのセットとして、二つのセットで記載しているが、そのセットの数は一つ以上であればよく、その数は問わない。また、第1キャビティー56に接続される、第1溝(樹脂ゲート)57、及びエアーベント溝59の数はいくつであってもよい。
また、第2キャビティー53は、リードフレーム50上に複数搭載された電子部品17,18,27,28を収納するため、第2面54から深く(本例では、3.5mm程度)掘り込まれており、何も収納しない第1キャビティー56の容積と比較して、第2キャビティー53の容積が大きく形成されている。本例では、第2キャビティー53の容積が第1キャビティー56の容積の約15倍となっている。また、上下金型51,52を型締めした際に、第1溝(樹脂ゲート)57と対向する部分の上金型51の第2面54は、平板であり何も形成されていない。
樹脂ランナー58は、樹脂投入口である図示しないポット部に接続されており、ポット部に投入された樹脂タブレット(樹脂原料)が、プランジャーによって押圧(30〜45kg/m2)されて流れる樹脂の流路である。
また、エアーベント溝59は、注入される樹脂に混在する空気などのガスを第1キャビティー56と第2キャビティー53とによって形成された樹脂の形成領域から放出するなどの機能を有した溝であり、深さ0.03mm程度の極浅い溝である。なお、樹脂の押圧を高くするすると、エアーベント溝59からの空気などのガス放出を高めることが可能であるが、内包される電子部品17,18,27,28などへのダメージ(変形など)を防止するため、樹脂の押圧を低くすることが必要となり、ガス放出がされ難くい。
<樹脂パッケージの形成>
図6(a)、(b)及び図7(a)に示すように、電子部品17,18,27,28が立体的に配置されたリードフレーム50を、電子部品17,18,27,28が第2キャビティー53に収納されるように上金型51、及び下金型52の間に配置し、ダムバー13,14,23,24を上下から挟み込むように上下金型51,52を型締めする。このとき、樹脂成形型60は、150℃〜180℃程度に加熱されており、上下金型51,52の第1面62と第2面54とでリードフレーム50を挟み込む。
型締めを行った後、ポット部(図示せず)に投入された樹脂タブレット(樹脂原料)が、加熱されながらプランジャーによって押圧され、液体状となった樹脂が下金型52に設けられた第1溝(樹脂ゲート)57から第1キャビティー56、及び第2キャビティー53に注入される。なお、樹脂の注入口である第1溝57が、第1キャビティー56だけに形成されている(言い換えると、第1溝57と対向する位置の第2面54には溝が形成されておらず、第1溝57と第2面54が対向している)ため、注入された樹脂は第1キャビティー56に流れ込み、その後第2キャビティー53に流れ、第1キャビティー56内、及び第2キャビティー53内に充填される。その後、第1キャビティー56内、及び第2キャビティー53内に充填された樹脂は、加熱されている樹脂成形型60の熱によって硬化される。
この樹脂の流動について図9を用いて説明する。
図9に示すように、第1溝57から注入される樹脂104は、先ず第1キャビティー56内に流れ込み、その後第2キャビティー53内を流動する。キャビティー内を流動する樹脂は、容積の大きなキャビティーの方が容積の小さなキャビティーより樹脂の流動抵抗が小さいため、容積の大きなキャビティーの樹脂の流速が容積の小さなキャビティーの樹脂の流速より速くなる。
したがって、流速の遅い第1キャビティー56内を流動し、第1キャビティー56内に充填された樹脂106と、流速の速い第2キャビティー53内に遅れて流入し、第2キャビティー53内に充填された樹脂105と、がバランスよくエアーベント溝59付近に到達する。換言すれば、第1キャビティー56、および第2キャビティー53(両キャビティー56,53)内を流動する樹脂の流速が釣り合って、両キャビティー56,53内を充填した樹脂がエアーベント溝59付近で交わることになり、巻き込まれていた空気泡もエアーベント溝59付近に集結する。この集結された空気泡は、樹脂の注入圧力によってエアーベント溝59から両キャビティー56,53外に排出されるため空気泡(ガス)が樹脂内に残留してしまう、所謂ボイドの発生を防止することができる。
そして、図10(a)、(b)に示すように、硬化された樹脂により、樹脂パッケージ55が形成され、電子部品17,18,27,28は樹脂パッケージ55内に封止される。即ち、電子部品17,18,27,28は樹脂封止される。その後、上金型51、及び下金型52を開放して樹脂パッケージ55を取り出し、樹脂パッケージ55の外側にあるダムバー13,14,23,24を切断して各リード11a〜11e,12a〜12d,21a〜21e,22a〜22eの間をそれぞれ分離させる。また、各リード11a〜11e,12a〜12d,21a〜21e,22a〜22eをそれぞれ支持枠15,25から切断して、支持枠15,25から樹脂パッケージ55を分離させる。これにより、各リード11a〜11e,12a〜12d,21a〜21e,22a〜22eはそれぞれ独立した外部接続端子となり、電子デバイスが完成する。
図11(a)〜(c)は、電子部品とリードとの電気的接続の一例を示す断面図である。図11(a)に示すように、例えば、電子部品17が有する端子とリード11aとの電気的接続は、金線1を用いたワイヤーボンディングで行っても良い。又は、フェースダウンで行っても良い。フェースダウンの場合は、図11(b)に示すように、電子部品17が有する端子とリード11aとの接続を、例えばボール形状のバンプ2を用いて行っても良いし、図11(c)に示すように、例えばハンダ3を用いて行っても良い。また、電子部品17とリード11aとの接合は例えば接着剤4を用いて行っても良い。電子部品17と他のリード11b〜11eとの電気的接続や、他の電子部品と他のリードとの電気的接続、及び接合の方法についても、図11(a)〜(c)に示した例が適用可能である。
本発明の第1実施形態によれば、前述したように、1つのリードフレーム50内に電子部品17,18,27,28が立体的に配置された電子部品であっても、ボイドを発生させることなく樹脂パッケージ55を形成することができる。換言すれば、リードフレーム50を挟んだ両側のパッケージの容積が大きく異なる電子部品であっても、ボイドを発生させることなく樹脂パッケージ55を形成することができる。
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスの製造方法、及びそれに用いる樹脂成形型について説明する。本第2実施形態も、前述の第1実施形態と同様に、2つの分割リードフレームを用意し、これら分割リードフレームの各リードを部分的に屈曲させてから重ねることにより、1つのリードフレームを構成する。その後、このリードフレームの各リードに搭載された複数個の電子部品を一括して樹脂封止することにより、1つの樹脂パッケージ内に複数個の電子部品を配置した電子デバイスを完成させる。
なお、前述の第1実施形態と同様な形態については、同一符号を付けるなどして説明を省略する。本第2実施形態は、第1実施形態と樹脂パッケージを形成する工程、及び樹脂形成型の構成とが異なっているものであるため、「リードフレーム上に電子部品を搭載する工程」については、説明を省略する。
先ず、第1実施形態と同様な「リードフレーム上に電子部品を搭載する工程」を経ることによって、1つのリードフレーム上に電子部品17,18,27,28が立体的に配置されたリードフレーム50を用意する(図5参照)。
次に、図12(a)〜図14に沿って樹脂パッケージの形成工程について説明するが、それに先立って樹脂パッケージの形成に用いる樹脂成形型について、図12(a)、(b)、及び図13を用いて説明する。図12は、樹脂成形型を説明する概略図であり、(a)は正断面図、(b)は(a)のP2方向から見た下金型の部分平面図である。図13は、樹脂成形型を説明する概略図であり、図12(a)のQ2方向から見た上金型の部分平面図である。図14は、樹脂成形型内の樹脂の流れを説明する図である。なお、本例で説明する樹脂パッケージの形成工程は、例えば熱硬化性のエポキシ系樹脂などを用いるトランスファーモールド法を用いた例である。
<樹脂成形型>
図12(a)、(b)、及び図13に示すように、樹脂成形型170は、第2成形型としての上金型151、及び第1成形型としての下金型152を有している。
上金型151は、リードフレーム50を圧接するための第2面154から凹陥状に掘り込まれて形成された少なくとも一つの第2キャビティー153を有している。図13では、第2キャビティー153を二つ表示しているが、第2キャビティー153の個数は問わない。
下金型152は、上金型151、および下金型152(上下金型151,152)を型締めした際に第2キャビティー153と対向するように、リードフレーム50を圧接するための第1面162から凹陥状に掘り込まれて形成された第1キャビティー156を有している。
さらに、下金型152は、第1キャビティー156と、樹脂の流入路である樹脂ランナー158と接続され第1面162に掘り込まれた第1溝(樹脂ゲート)157と、第1キャビティー156を挟んで反対側の第1面162に掘り込まれた連結溝160と、連結溝160を介して接続された第2溝としての樹脂溜161と、を有している。即ち、下金型152は、第1キャビティー156が第1溝(樹脂ゲート)157と第2溝としての樹脂溜161との間に位置しており、上金型151よりも重力方向の下側となるように配置されている。また、下金型152は、樹脂溜161から下金型152の外面に達するように、第1面162に極浅く掘り込まれたエアーベント溝159を有している。
なお、図12(b)では、第1キャビティー156、第1溝(樹脂ゲート)157、連結溝160、及び樹脂溜161を一つのセットとして、二つのセットで記載しているが、そのセットの数は一つ以上であればよく、その数は問わない。また、第2キャビティー153に接続される、第1溝(樹脂ゲート)157、連結溝160、樹脂溜161、及びエアーベント溝159の数はいくつであってもよい。
また、樹脂溜161は、第1キャビティー156に対応して個別に設けられている例で説明したが、複数の樹脂溜161が連結された一つの溝であってもよい。
なお、第2キャビティー153は、リードフレーム50上に複数搭載された電子部品17,18,27,28を収納するため、第2面154から深く掘り込まれており、何も収納しない第1キャビティー156の容積と比較して、第2キャビティー153の容積が大きく形成されている。また、上下金型151,152を型締めした際に、第1溝(樹脂ゲート)157と対向する部分の上金型151の第2面154は、平板であり何も形成されていない。
樹脂ランナー158は、樹脂投入口である図示しないポット部に接続されており、ポット部に投入された樹脂タブレット(樹脂原料)が、プランジャーによって押圧されて流れる樹脂の流路である。また、エアーベント溝159は、注入される樹脂に混在する空気などのガスを樹脂溜161から放出するなどの機能を有した溝であり、深さ0.03mm程度の極浅い溝である。
<樹脂パッケージの形成>
図12(a)、(b)、及び図13に示すように、電子部品17,18,27,28が立体的に配置されたリードフレーム50を、電子部品17,18,27,28が第2キャビティー153に収納されるように上金型151、及び下金型152の間に配置し、ダムバー13,14,23,24(図5参照)を上下から挟み込むように上下金型151,152を型締めする。このとき、樹脂成形型170は、150℃〜180℃程度に加熱されており、上下金型151,152の第1面162と第2面154とでリードフレーム50を挟み込む。
型締めを行った後、ポット部(図示せず)に投入された樹脂タブレット(樹脂原料)が、加熱されながらプランジャーによって押圧され、液体状となった樹脂が下金型152に設けられた第1溝(樹脂ゲート)157から第1キャビティー156、及び第2キャビティー153に注入される。なお、樹脂の注入口である第1溝157が、第1キャビティー156だけに形成されているため、注入された樹脂は第1キャビティー156に流れ込み、その後第2キャビティー153に流れ、第1キャビティー156内、及び第2キャビティー153内に充填される。さらに、第1キャビティー156内、及び第2キャビティー153内に充填された樹脂は、連結溝160を通り樹脂溜161に流入され、樹脂溜161内も樹脂で充填される。その後、第1キャビティー156内、第2キャビティー153内、及び樹脂溜161内に充填された樹脂は、加熱されている樹脂成形型170の熱によって硬化される。
この樹脂の流れ状態について図14を用いて説明する。
図14に示すように、第1溝57から注入される樹脂104は、先ず第1キャビティー156内に流れ込み、その後第2キャビティー153内を流動する。キャビティー内を流動する樹脂は、容積の大きなキャビティーの方が容積の小さなキャビティーより樹脂の流動抵抗が小さいため、容積の大きなキャビティーの樹脂の流速が容積の小さなキャビティーの樹脂の流速より速くなる。
したがって、流速の遅い第1キャビティー156内を流動し、第1キャビティー156内に充填された樹脂106と、流速の速い第2キャビティー153内に遅れて流入し、第2キャビティー153内に充填された樹脂105と、がバランスよく連結溝160付近に到達する。そして、樹脂107は、さらに連結溝160を通り樹脂溜161に流入する。したがって、流入する樹脂に巻き込まれていた空気などのガスは、樹脂溜161に集結し、空気泡108となる。なお、ここで集結された空気泡108は、樹脂の注入圧力によってエアーベント溝159から第1キャビティー156、および第2キャビティー153(両キャビティー156,153)外に排出されるか、或いは樹脂溜161に残留するが、両キャビティー156,153内の樹脂には、空気泡(ガス)は残留しない。したがって、樹脂パッケージ内に空気泡(ガス)が残留してしまう、所謂ボイドの発生を防止することができる。
そして、硬化された樹脂により、樹脂パッケージ55が形成され、電子部品17,18,27,28は樹脂パッケージ内に封止される。即ち、電子部品17,18,27,28は樹脂封止される。その後、上金型51、及び下金型52を開放して樹脂パッケージ55を取り出し、樹脂パッケージの外側にある第1溝157、連結溝160、或いは第2溝としての樹脂溜161の内で硬化された樹脂を切断し除去する。また、樹脂パッケージ55の外側にあるダムバー13,14,23,24を切断して各リード11a〜11e,12a〜12d,21a〜21e,22a〜22eの間をそれぞれ分離させる(図10参照)。さらに、各リード11a〜11e,12a〜12d,21a〜21e,22a〜22eをそれぞれ支持枠15,25から切断して、支持枠15,25から樹脂パッケージ55を分離させる(図10参照)。これにより、各リード11a〜11e,12a〜12d,21a〜21e,22a〜22eはそれぞれ独立した外部接続端子となり、電子デバイスが完成する(図10参照)。
本発明の第2実施形態によれば、前述したように、1つのリードフレーム50内に電子部品17,18,27,28が立体的に配置された電子部品であっても、ボイドを発生させることなく樹脂パッケージ55を形成することができる。換言すれば、リードフレーム50を挟んだ両側のパッケージの容積が大きく異なる電子部品であっても、樹脂溜161が存在することでより確実にボイドを発生させることなく樹脂パッケージ55を形成することができる。
また、第1キャビティー156が第1溝157と樹脂溜161との間に位置しており、上金型151よりも重力方向の下側となるように下金型152が配置されていることから、注入された樹脂内の気泡が樹脂溜161に溜まり易くなり、第1キャビティー156内及び第2キャビティー153内の樹脂の気泡(ボイド)の発生をさらに抑制することができる。
なお、前述の第2実施形態では、樹脂溜161が、第1キャビティー156と連結溝160を介して接続されている例で説明したが、第1キャビティー156から樹脂溜161に樹脂が流れれば、連結溝160が設けられていない構成でもよい。例えば、第1キャビティー156と樹脂溜161との間は、リードフレーム50の各リード間の隙間を用い、その隙間とリードフレーム50の板厚(0.12mm)とで形成される空隙を連結溝として用いることも可能である。
17,18,27,28…電子部品、50…リードフレーム、51…第2成形型としての上金型、52…第1成形型としての下金型、53…第2キャビティー、54…第2面、55…樹脂パッケージ、56…第1キャビティー、57…第1溝(樹脂ゲート)、58…ランナー、59…エアーベント溝、60…樹脂成形型、62…第1面、160…連結溝、161…第2溝としての樹脂溜。

Claims (6)

  1. 第1面から凹陥状に形成された第1キャビティー、及び前記第1キャビティーに接続された第1溝を有する第1成形型と、前記第1成形型に対向して配置され、第2面から凹陥状に形成された前記第1キャビティーより容積の大きな第2キャビティーを有する第2成形型と、を用意する工程と、
    電子部品が搭載されたリードフレームを用意する工程と、
    前記第1成形型と前記第2成形型との間に前記リードフレームを載置する工程と、
    前記リードフレームを、前記第1面、及び前記第2面が対向し、かつ、前記第2面が前記第1溝に対向するように前記第1成形型と前記第2成形型とで挟み込み、前記第1溝から前記第1キャビティー、及び前記第2キャビティーに樹脂を注入する工程と、
    注入された前記樹脂を硬化する工程と、
    を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  2. 請求項1に記載の電子デバイスの製造方法において、
    前記第1成形型は、前記第1キャビティーに接続された第2溝を有し、前記第1キャビティーが、前記第1溝と前記第2溝との間に位置しており、
    前記樹脂を注入する工程では、前記第2溝まで達するように前記樹脂を注入し、
    前記樹脂を硬化する工程の後に、前記第2溝の内で硬化されている前記樹脂を切断する工程を有していることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  3. 請求項2に記載の電子デバイスの製造方法において、
    前記樹脂を注入する工程では、前記第2溝を有する前記第1成形型が、前記第2成形型よりも重力方向下側となるように配置されていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法において、
    前記リードフレームには、複数の前記電子部品が搭載されており、
    前記樹脂を注入する工程では、複数の前記電子部品は、前記第2キャビティーの内に配置されていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  5. 第1面から凹陥状に形成された第1キャビティー、及び前記第1キャビティーに接続された第1溝を有する第1成形型と、
    前記第1成形型に対向して配置され、第2面から凹陥状に形成された前記第1キャビティーより容積の大きな第2キャビティーを有する第2成形型と、
    を有し、
    前記第1キャビティーと前記第2キャビティーとが対向するように前記第1成形型と前記第2成形型とを重ね合わせたとき、前記第2面が前記第1溝に対向していることを特徴とする樹脂成形型。
  6. 請求項5に記載の樹脂成形型において、
    前記第1成形型は、前記第1キャビティーに接続された第2溝を有し、前記第1キャビティーが、前記第1溝と前記第2溝との間に位置していることを特徴とする樹脂成形型。
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