JP2013206948A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、各外部電極部に対して、接続導体が設けられた複数の絶縁体層を必要としない電子部品及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】積層体12は、複数の絶縁体層16が積層されてなり、該絶縁体層16の外縁が連なって構成されている実装面S3〜S6を有している。回路素子Lは前記積層体12に設けられている。第1のビアホール導体v1〜v4は、前記回路素子Lと電気的に接続され、前記実装面S3〜S6において前記積層体12外に露出し、外部電極部14aとしての機能を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品及びその製造方法に関し、より特定的には、回路素子を内蔵している積層体を備えている電子部品及びその製造方法に関する。
従来の電子部品としては、例えば、特許文献1に記載の積層型コイル部品が知られている。以下に、特許文献1に記載の積層型コイル部品について説明する。図7は、特許文献1に記載の積層型コイル部品500の外観斜視図である。図8は、特許文献1に記載の積層型コイル部品500の積層体502の分解斜視図である。なお、図7及び図8は同方向から見た図である。
積層型コイル部品500は、図7及び図8に示すように、積層体502、コイル506、外部電極514a,514bを備えている。積層体502は、直方体状をなしており、絶縁体層516が積層されて構成されている。外部電極514a,514bは、ロ字型の接続導体517が絶縁体層516間から積層体502の外部に露出することにより形成されている。これにより、外部電極514a,514bは夫々、積層体502の上端近傍及び下端近傍において積層体502の周囲を一周している。また、コイル506は、図8に示すように、積層体502に内蔵されている。コイル506の両端は夫々、外部電極514a,514bに接続されている。
ところで、積層型コイル部品500では、外部電極514a,514bの夫々を構成する複数の接続導体517が必要である。より詳細には、積層型コイル部品500では、積層体502の端面S501,S502を覆う外部電極が設けられていない。その代わりに、接続導体517が、絶縁体層516間から積層体502の外部に露出することにより外部電極514a,514bとして機能する。このような外部電極514a,514bでは、外部電極514a,514bの夫々に対して一つの接続導体517が設けられただけでは、積層型コイル部品500の回路基板への実装時に外部電極514a,514bと回路基板のランドとの間で十分な導通を得ることが困難である。このため、積層型コイル部品500は、外部電極514a,514bの夫々に対して、接続導体517が設けられた複数の絶縁体層516を必要とする。その結果、複数の接続導体517を絶縁体層516に形成する工程が必要となり、積層型コイル部品500の製造工程は複雑化する。
特開2011−187897号公報
そこで、本発明の目的は、各外部電極部に対して、接続導体が設けられた複数の絶縁体層を必要としない電子部品及びその製造方法を提供することである。
本発明の一実施形態に係る電子部品は、複数の絶縁体層が積層されてなり、該絶縁体層の外縁が連なって構成されている実装面を有する積層体と、前記積層体に設けられる回路素子と、前記回路素子と電気的に接続された第1のビアホール導体であって、前記実装面において前記積層体外に露出し、外部電極としての機能を有している第1のビアホール導体と、を備えていること、を特徴とする。
前記電子部品の製造方法は、前記積層体の集合体であるマザー積層体であって、前記第1のビアホール導体の集合体である柱状導体が形成されたマザー積層体を準備する第1の工程と、前記マザー積層体をカットして、複数の前記積層体を得る第2の工程と、前記積層体を焼成する第3の工程と、を備えており、前記第2の工程において、前記柱状導体の中心軸と平行な平面により該柱状導体をカットすること、を特徴とする。
本発明によれば、電子部品の製造工程を簡略化できる。
本発明の一実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 一実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図1の電子部品の積層体を積層方向と直交する方向から透視した図である。 図1の電子部品の積層体を積層方向の上側から透視した図である。 一実施形態に係る電子部品の積層体の集合体であるマザー積層体の分解斜視図である。 変形例に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 特許文献1に記載の積層型コイル部品の外観斜視図である。 特許文献1に記載の積層型コイル部品の積層体の分解斜視図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る電子部品及びその製造方法について説明する。
(電子部品の構成)
本発明の一実施形態に係る電子部品の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品10の外観斜視図である。図2は、一実施形態に係る電子部品10の積層体12の分解斜視図である。図3は、図1の電子部品10の積層体を積層方向と直交する方向から透視した図である。図4は、図1の電子部品10の積層体を積層方向の上側から透視した図である。
以下、電子部品10の積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10のz軸方向の正方向側の面(以下、端面S1と称す)の2辺に沿った方向をx軸方向及びy軸方向と定義する。x軸方向とy軸方向とz軸方向とは直交している。また、電子部品10のz軸方向の負方向側の面を端面S2と称す。端面S2は、z軸方向において端面S1と対向している。更に、電子部品10の端面S1と端面S2とを接続している面を側面S3〜S6と称す。側面S3はx軸方向の正方向側に位置し、側面S4はx軸方向の負方向側に位置し、側面S5はy軸方向の正方向側に位置し、側面S6はy軸方向の負方向側に位置している。また、側面S3〜S6は、電子部品10を実装する際に、回路基板と対向する実装面として使用される。
電子部品10は、図1及び図2に示すように、積層体12、外部電極部14(14a,14b)、及び、コイルL(図1には図示せず)を備えている。
まず、積層体12について説明する。積層体12は、図1に示すように、直方体状をなしており、コイルL(回路素子)を内蔵している。積層体12は、図2に示すように、絶縁体層16(16a〜16j)がz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層されることにより構成されている。絶縁体層16は、磁性体材料(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト)からなる長方形状の層である。なお、磁性体材料とは、−55℃以上+125℃以下の温度範囲において、磁性体材料として機能する材料を意味する。以下では、絶縁体層16のz軸方向の正方向側の面を表面と称し、絶縁体層16のz軸方向の負方向側の面を裏面と称す。
積層体12の端面S1,S2はそれぞれ、絶縁体層16aの表面及び絶縁体層16jの裏面により構成されている。また、積層体12の側面S3〜S6は、絶縁体層16a〜16jの外縁により構成され、図3に示すように、絶縁膜20に覆われている。
次に、コイルLについて説明する。コイルLは、積層体12に内蔵され、図2に示すように、コイル導体18(18a〜18e)及びビアホール導体v9〜v14により構成されている。コイルLは、コイル導体18a〜18e及びビアホール導体v9〜v14が接続されることにより螺旋状をなすように構成され、z軸方向に沿って延在する(すなわち、z軸方向に平行な)コイルの軸Axを有している。
コイル導体18a〜18eは、図2に示すように、絶縁体層16d〜16hの表面上に設けられており、絶縁体層16d〜16hの外縁に接しながら旋回するコ字型の線状導体層である。また、コイル導体18a〜18eは、絶縁体層16d〜16hの外縁からわずかにはみ出した状態で設けられている。より詳細には、コイル導体18a〜18eは、3/4周分の長さを有しており、絶縁体層16d〜16hの三辺に沿っていると共に、該三辺からはみ出すように設けられている。コイル導体18aは、絶縁体層16dにおいて、x軸方向の正方向側の辺以外の三辺に沿って設けられていると共に、該三辺からはみ出している突出部19aを有している。突出部19aは、絶縁体層16dにおいて、x軸方向の正方向側の辺の両端近傍からもはみ出している。コイル導体18bは、絶縁体層16eにおいて、y軸方向の正方向側の辺以外の三辺に沿って設けられていると共に、該三辺からはみ出している突出部19bを有している。突出部19bは、絶縁体層16eにおいて、y軸方向の正方向側の辺の両端近傍からもはみ出している。コイル導体18cは、絶縁体層16fにおいて、x軸方向の負方向側の辺以外の三辺に沿って設けられていると共に、該三辺からはみ出している突出部19cを有している。突出部19cは、絶縁体層16fにおいて、x軸方向の負方向側の辺の両端近傍からもはみ出している。コイル導体18dは、絶縁体層16gにおいて、y軸方向の負方向側の辺以外の三辺に沿って設けられていると共に、該三辺からはみ出している突出部19dを有している。突出部19dは、絶縁体層16gにおいて、y軸方向の負方向側の辺の両端近傍からもはみ出している。コイル導体18eは、絶縁体層16hにおいて、x軸方向の正方向側の辺以外の三辺に沿って設けられていると共に、該三辺からはみ出している突出部19eを有している。突出部19eは、絶縁体層16hにおいて、x軸方向の正方向側の辺の両端近傍からもはみ出している。
以上のようなコイル導体18の突出部19は、図2及び図3に示すように、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部19の側面S3〜S6からの突出量は、幅w1である。
また、コイル導体18a〜18eは、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、互いに重なり合って、ロ字型をなしている。これにより、z軸方向から平面視したときに、コイル導体18a〜18eにより囲まれた長方形状の領域A1が形成されている。
以下では、コイル導体18において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、時計回りの上流側の端部を上流端とし、時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体18の長さは、3/4周に限らない。よって、コイル導体18の長さは、例えば、半周であってもよいし、7/8周であってもよい。
ビアホール導体v9〜v14は、図2に示すように、絶縁体層16c〜16hをz軸方向に貫通するように設けられている。ビアホール導体v9は、絶縁体層16cをz軸方向に貫通し、外部電極部14a及びコイル導体18aの上流端に接続されている。ビアホール導体v10は、絶縁体層16dをz軸方向に貫通し、コイル導体18aの下流端及びコイル導体18bの上流端に接続されている。ビアホール導体v11は、絶縁体層16eをz軸方向に貫通し、コイル導体18bの下流端及びコイル導体18cの上流端に接続されている。ビアホール導体v12は、絶縁体層16fをz軸方向に貫通し、コイル導体18cの下流端及びコイル導体18dの上流端に接続されている。ビアホール導体v13は、絶縁体層16gをz軸方向に貫通し、コイル導体18dの下流端及びコイル導体18eの上流端に接続されている。ビアホール導体v14は、絶縁体層16hをz軸方向に貫通し、コイル導体18eの下流端及び外部電極部14bに接続されている。
次に、外部電極部14a,14bについて説明する。外部電極部14aは、コイルLのz軸方向の正方向側の端部に対して電気的に接続されており、ビアホール導体v1〜v8及び接続導体17aにより構成されている。
ビアホール導体v1〜v4は、図1に示すように、積層体12の各側面S3〜S6の稜線上に設けられ、扇形の柱状に形成されている。また、ビアホール導体v1〜v4は、図2に示すように、絶縁体層16aをz軸方向に貫通し、絶縁体層16aの四隅に設けられている。更に、図1に示すように、ビアホール導体v1〜v4の一部は積層体12の外部に露出している。より詳細には、ビアホール導体v1は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられている。ビアホール導体v2は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられている。ビアホール導体v3は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられている。ビアホール導体v4は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられている。更に、ビアホール導体v1〜v4は、図2及び図3に示すように、y軸方向から平面視したときに、側面S3〜S6からはみ出すように設けられている。ビアホール導体v1〜v4において、側面S3〜S6からはみ出している部分を突出部24a〜24dとする。また、ビアホール導体v1〜v4において、側面S3〜S6からはみ出していない部分を本体部26a〜26dとする。
突出部24a〜24dは、図2及び図3に示すように、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部24a〜24dの側面S3〜S6からの突出量は、幅w1よりも大きな幅w2である。
ビアホール導体v5〜v8は、図2に示すように、扇形の柱状である。また、ビアホール導体v5〜v8は、図2に示すように、絶縁体層16bをz軸方向に貫通し、絶縁体層16bの四隅に設けられている。更に、ビアホール導体v5〜v8の一部は側面S3〜S6からはみ出している。より詳細には、ビアホール導体v5は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられ、ビアホール導体v1に接続されている。ビアホール導体v6は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられ、ビアホール導体v2に接続されている。ビアホール導体v7は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられ、ビアホール導体v3に接続されている。ビアホール導体v8は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられ、ビアホール導体v4に接続されている。更に、ビアホール導体v5〜v8は、図2及び図3に示すように、y軸方向から平面視したときに、側面S3〜S6からはみ出すように設けられている。ビアホール導体v5〜v8において、側面S3〜S6からはみ出している部分を突出部24e〜24hとする。また、ビアホール導体v5〜v8において、側面S3〜S6からはみ出していない部分を本体部26e〜26hとする。
突出部24e〜24hは、図2及び図3に示すように、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部24e〜24hの側面S3〜S6からの突出量は、幅w2より小さな幅w3である。
また、本体部26a〜26hは、絶縁体層16a,16bの四隅にそれぞれ配置されている。このため、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、本体部26a〜26hは、コイル導体18a〜18eにより囲まれた長方形状の領域A1と重ならない。
接続導体17aは、絶縁体層16cの表面上に設けられており、絶縁体層16cの外縁に接しているロ字型の線状導体層である。本実施形態では、接続導体17aは、図2に示すように、絶縁体層16cの外縁からわずかにはみ出している。より詳細には、接続導体17aは、絶縁体層16cの四辺に沿って一周していると共に、該四辺からはみ出すように設けられている。接続導体17aにおいて、絶縁体層16cからはみ出している部分を突出部23aと称す。
突出部23aは、図2及び図3に示すように、絶縁体層16bと絶縁体層16cとの間から、コイルの軸Axの周りを一周するように露出している。これにより、突出部23aは、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部23aの側面S3〜S6からの突出量は、幅w2より小さな幅w4である。
また、絶縁体層16cには、接続導体17aに囲まれた空白部B1が設けられている。空白部B1には導体が設けられていない。空白部B1は、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、領域A1の少なくとも一部と重なっている。本実施形態では、領域A1は、図4に示すように、空白部B1内に収まっている。これにより、空白部B1は、z軸方向から平面視したときに、コイルの軸Axと重なっている。
接続導体17aは、ビアホール導体v9に接続されている。更に、接続導体17aは、ビアホール導体v5〜v8にも接続されている。これにより、ビアホール導体v1〜v4は、コイルLに電気的に接続されている。更に、ビアホール導体v1〜v4は、積層体12内において互いに電気的に接続されている。
以上のように構成された外部電極部14aでは、ビアホール導体v1〜v4の突出部24a〜24dは、電子部品10の外部電極として機能する。
外部電極部14bは、コイルLのz軸方向の負方向側の端部に対して電気的に接続されており、接続導体17b及びビアホール導体v15〜v22により構成されている。
ビアホール導体v15〜v18は、図2に示すように、扇形の柱状である。また、ビアホール導体v15〜v18は、図2に示すように、絶縁体層16iをz軸方向に貫通し、絶縁体層16iの四隅に設けられている。更に、図2及び図3に示すように、ビアホール導体v15〜v18の一部は側面S3〜S6の外部に露出している。より詳細には、ビアホール導体v15は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられている。ビアホール導体v16は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられている。ビアホール導体v17は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられている。ビアホール導体v18は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられている。更に、ビアホール導体v15〜v18は、図2及び図3に示すように、y軸方向から平面視したときに、側面S3〜S6からはみ出すように設けられている。ビアホール導体v15〜v18において、側面S3〜S6からはみ出している部分を突出部24i〜24lとする。また、ビアホール導体v15〜v18において、側面S3〜S6からはみ出していない部分を本体部26i〜26lとする。
突出部24i〜24lは、図2及び図3に示すように、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部24i〜24lの側面S3〜S6からの突出量は、幅w2より小さな幅w5である。
ビアホール導体v19〜v22は、図1に示すように、積層体12の各側面S3〜S6の稜線上に設けられ、扇形の柱状に形成されている。また、ビアホール導体v19〜v22は、図2に示すように、絶縁体層16jをz軸方向に貫通し、絶縁体層16jの四隅に設けられている。更に、ビアホール導体v19〜v22の一部は、図1に示すように、積層体12の外部に露出している。より詳細には、ビアホール導体v19は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられ、ビアホール導体v15に接続されている。ビアホール導体v20は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の正方向側の角に設けられ、ビアホール導体v16に接続されている。ビアホール導体v21は、x軸方向の正方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられ、ビアホール導体v17に接続されている。ビアホール導体v22は、x軸方向の負方向側であって、y軸方向の負方向側の角に設けられ、ビアホール導体v18に接続されている。更に、ビアホール導体v19〜v22は、図2及び図3に示すように、y軸方向から平面視したときに、側面S3〜S6からはみ出すように設けられている。ビアホール導体v19〜v22において、側面S3〜S6からはみ出している部分を突出部24m〜24pとする。また、ビアホール導体v19〜v22において、側面S3〜S6からはみ出していない部分を本体部26m〜26pとする。
突出部24m〜24pは、図2及び図3に示すように、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部24m〜24pの側面S3〜S6からの突出量は、幅w2と略等しい幅w6ある。
また、本体部26i〜26pは、絶縁体層16i、16jの四隅にそれぞれ配置されている。このため、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、本体部26i〜26pは、コイル導体18a〜18eにより囲まれた長方形状の領域A1と重ならない。
接続導体17bは、絶縁体層16iの表面上に設けられており、絶縁体層16iの外縁に接しているロ字型の線状導体層である。本実施形態では、接続導体17bは、図2に示すように、絶縁体層16iの外縁からわずかにはみ出している。より詳細には、接続導体17bは、絶縁体層16iの四辺に沿って一周していると共に、該四辺からはみ出すように設けられている。接続導体17bにおいて、絶縁体層16iからはみ出している部分を突出部23bと称す。
突出部23bは、図2及び図3に示すように、絶縁体層16hと絶縁体層16iの間から、コイルの軸Axの周りを一周するように露出している。更に、突出部23bは、図2及び図3に示すように、積層体12の側面S3〜S6から突出している。突出部23bの側面S3〜S6からの突出量は、幅w2より小さい幅w7である。
また、絶縁体層16iには、接続導体17bに囲まれた空白部B2が設けられている。空白部B2には導体が設けられていない。空白部B2は、図4に示すように、z軸方向から平面視したときに、領域A1の少なくとも一部と重なっている。本実施形態では、領域A1は、図4に示すように、空白部B2内に収まっている。これにより、空白部B2は、z軸方向から平面視したときに、コイルの軸Axと重なっている。
接続導体17bは、ビアホール導体v14に接続されている。更に、接続導体17bは、ビアホール導体v15〜v18にも接続されている。これにより、ビアホール導体v19〜v22は、コイルLに電気的に接続されている。更に、ビアホール導体v19〜v22は、積層体12内において互いに電気的に接続されている。
以上のように構成された外部電極部14bでは、ビアホール導体v19〜v22の突出部24m〜24pは、電子部品10の外部電極として機能する。
なお、図2において、ビアホール導体v1〜v4が設けられた絶縁体層16a及びビアホール導体v19〜v22が設けられた絶縁体層16jはそれぞれ、一つだけ図示されている。ただし、ビアホール導体v1〜v4が設けられた複数の絶縁体層16a及びビアホール導体v19〜v22が設けられた複数の絶縁体層16jが積層されていてもよい。
絶縁膜20は、図1及び図3に示すように、積層体12の全体を覆うように設けられている。具体的には、絶縁膜20は、積層体12の磁性体材料とは異なる材料により構成されており、例えば、エポキシ樹脂により構成されている。ただし、絶縁膜20は、ビアホール導体v1〜v4及びビアホール導体v19〜v22を覆っていない。
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10の製造方法について図面を参照しながら説明する。図5は、積層体12の集合体であるマザー積層体112の分解斜視図である。
まず、図5に示すセラミックグリーンシート116(116a〜116j)を準備する。具体的には、酸化第二鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)及び酸化銅(CuO)を所定の比率で秤量したそれぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を800℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、フェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材及び分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、キャリアシート上にシート状に形成して乾燥させ、セラミックグリーンシート116を作製する。
次に、セラミックグリーンシート116のそれぞれに、ビアホール導体v1〜v4の集合体である柱状導体Va、ビアホール導体v5〜v8の集合体である柱状導体Vb、ビアホール導体v9〜v14、ビアホール導体v15〜v18の集合体である柱状導体Vc及びビアホール導体v19〜v22の集合体である柱状導体Vdを形成する。具体的には、セラミックグリーンシート116a〜116jにレーザビームを照射してビアホールを形成する。この際、柱状導体Va〜Vdのビアホールの直径がビアホール導体v9〜v14のビアホールの直径よりも大きくなるように、ビアホールを形成する。更に、ビアホールに対して、導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填して、柱状導体Va〜Vd及びビアホール導体v9〜v14を形成する。
柱状導体Va〜Vd及びビアホール導体v9〜v14の導電性ペーストは、例えば、Agに、ワニス及び溶剤が加えられたものである。なお、柱状導体Va,Vdの導電性ペーストとして、柱状導体Vb,Vcの導電性ペースト及びビアホール導体v9〜v14の導電性ペーストよりも金属含有率が高い導電性ペーストを用いた。具体的には、柱状導体Va,Vdの導電性ペーストは、導電性材料を80重量%以上の割合で含有しているのに対し、柱状導体Vb,Vcの導電性ペースト及びビアホール導体v9〜v14の導電性ペーストは、導電性材料を70重量%の割合で含有している。これにより、柱状導体Vb,Vc及びビアホール導体v9〜v14の焼成時の収縮率は、柱状導体Va,Vdの焼成時の収縮率よりも大きくなる。
次に、セラミックグリーンシート116d〜116h上に、導電性ペーストをスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布することにより、コイル導体18(18a〜18e)を形成する。コイル導体18の導電性ペーストは、例えば、Agに、ワニス及び溶剤が加えられたものであり、柱状導体Vb,Vcの導電性ペースト及びビアホール導体v9〜v14の導電性ペーストと同じである。なお、コイル導体18の導電性ペーストとして、柱状導体Va,Vdのペーストよりも金属含有率が低い導電性ペーストを用いた。具体的には、柱状導体Va,Vdの導電性ペーストは、導電性材料を80重量%以上の割合で含有しているのに対し、コイル導体18の導電性ペーストは、導電性材料を70重量%の割合で含有している。これにより、柱状導体Va,Vdの焼成時の収縮率は、コイルLを構成しているコイル導体18の焼成時の収縮率よりも小さくなる。
次に、セラミックグリーンシート116c、116i上に、導電性ペーストをスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布することにより、接続導体17(17a,17b)を形成する。導電性ペーストは、例えば、Agに、ワニス及び溶剤が加えられたものであり、柱状導体Vb,Vcの導電性ペースト及びビアホール導体v9〜v14の導電性ペーストと同じである。接続導体17の導電性ペーストとして、柱状導体Va,Vdの導電性ペーストよりも金属含有率が低い導電性ペーストを用いた。具体的には、柱状導体Va,Vdの導電性ペーストは、導電性材料を80重量%以上の割合で含有しているのに対し、接続導体17の導電性ペーストは、導電性材料を70重量%の割合で含有している。これにより、柱状導体Va,Vdの焼成時の収縮率は、接続導体17の焼成時の収縮率よりも小さくなる。
なお、接続導体17(17a,17b)及びコイル導体18(18a〜18e)を形成する工程とビアホールに対して導電性材料(Ag又はAg−Pt)からなるペーストを充填する工程とは、同じ工程において行われてもよい。
次に、セラミックグリーンシート116a〜116jをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に並ぶように積層及び圧着して未焼成のマザー積層体112を得る。具体的には、セラミックグリーンシート116a〜116jを1枚ずつ積層及び仮圧着する。この後、未焼成のマザー積層体112に対して、静水圧プレスにて本圧着を施す。静水圧プレスの条件は、100MPaの圧力及び45℃の温度である。
次に、未焼成のマザー積層体112をカットして、個別の未焼成の積層体12を得る。具体的には、未焼成のマザー積層体112を図5の点線の位置でダイサー等によりカットする。すなわち、柱状導体Va〜Vdの中心軸と平行な平面であって、柱状導体Va〜Vdの中心軸で互いに直交する複数の平面で未焼成のマザー積層体112をカットする。これにより、柱状導体Va〜Vdは夫々、四分割される。結果として、ビアホール導体v1〜v8及びビアホール導体v15〜v22が、積層体12の表面に露出する。なお、この段階では、ビアホール導体v1〜v8,v15〜v22、接続導体17及びコイル導体18は、積層体12の側面S3〜S6から露出しているものの、突出していない。
次に、積層体12の表面に、バレル研磨処理を施して、面取りを行う。この後、未焼成の積層体12に、脱バインダー処理及び焼成を施す。脱バインダー処理は、例えば、低酸素雰囲気中においておよそ500℃で2時間の条件で行う。焼成は、例えば、870℃〜900℃で2.5時間の条件で行う。
ここで、ビアホール導体v1〜v22の焼成時の収縮率、接続導体17の焼成時の収縮率及びコイル導体18の焼成時の収縮率とセラミックグリーンシート116の焼成時の収縮率とは異なる。具体的には、セラミックグリーンシート116は、ビアホール導体v1〜v22、接続導体17及びコイル導体18に比べて、焼成時に大きく縮む。更に、ビアホール導体v1〜v4(柱状導体Va)の焼成時の収縮率及びビアホール導体v19〜v22(柱状導体Vd)の焼成時の収縮率は、前記の通り、ビアホール導体v5〜v8(柱状導体Vb)の焼成時の収縮率、ビアホール導体v9〜v14の焼成時の収縮率、ビアホール導体v15〜v18の(柱状導体Vc)の焼成時の収縮率、コイル導体18の焼成時の収縮率及び接続導体17の焼成時の収縮率よりも小さい。その結果、ビアホール導体v1〜v4,v19〜v22は、ビアホール導体v5〜v8,v15〜v18、コイル導体18及び接続導体17よりも、図2及び図3に示すように、焼成後の積層体12の側面S3〜S6から大きく突出する。
次に、図3に示すように、積層体12に対して、絶縁膜20を塗布する。これにより、突出部19a〜19e,23a,23b,24e〜24lは、絶縁膜20により覆い隠されるようになる。よって、コイルLが回路基板のパターン等とショートすることが絶縁膜20により防止されるようになる。
最後に、外部電極部14が積層体12から露出している部分に、Niめっき/Snめっきを施す。なお、Niめっき/Snめっきを施す工程は必須ではない。以上の工程により、電子部品10が完成する。
(効果)
以上のような電子部品10によれば、各外部電極部14a,14bに対して、接続導体17が設けられた複数の絶縁体層16を必要としない。より詳細には、特許文献1に記載の図7の積層型コイル部品500では、接続導体517が、絶縁体層516間から積層体502の外部に露出することにより外部電極514a,514bとして機能する。このような外部電極514a,514bでは、外部電極514a,514bの夫々に対して一つの接続導体517が設けられただけでは、積層型コイル部品500の回路基板への実装時に外部電極514a,514bと回路基板のランドとの間で十分な導通を得ることが困難である。このため、積層型コイル部品500は、外部電極514a,514bの夫々に対して、接続導体517が設けられた複数の絶縁体層516を必要とする。その結果、複数の接続導体517を絶縁体層516に形成する工程が必要となり、積層型コイル部品500の製造工程は複雑化する。
一方、電子部品10では、図1及び図2に示すように、ビアホール導体v1〜v4,v19〜v22が、積層体12の外部に露出することにより外部電極として機能している。従って、電子部品10は、積層型コイル部品500のように外部電極として機能する接続導体517を必要としない。その代わりに、電子部品10では、ビアホール導体v1〜v4及びビアホール導体v19〜v22を各々接続するための接続導体17a,17bが、外部電極部14a,14bに対して一つずつ設けられていればよい。すなわち、電子部品10は、外部電極部14a,14bに対して、接続導体17が設けられた複数の絶縁体層16を必要としない。
また、突出部24a〜24d及び突出部24m〜24pは、積層体12の側面S3〜S6から突出している。そのため、電子部品10の回路基板への実装時に、回路基板のランドと突出部24a〜24d及び突出部24m〜24pとが接触し易くなる。その結果、電子部品10を回路基板に実装することが容易となる。
更に、突出部24a〜24dの突出量(幅w2)及び突出部24m〜24pの突出量(w6)は、突出部19の突出量(幅w1)、突出部23aの突出量(幅w4)、突出部23bの突出量(幅w7)、突出部24e〜24hの突出量(幅w3)及び突出部24i〜24lの突出量(幅w5)よりも大きい。そのため、電子部品10の回路基板への実装時に、突出部19、突出部23、突出部24e〜24h及び突出部24i〜24lが回路基板に接触することによって、突出部24a〜24d及び突出部24m〜24pが回路基板のランドから離れてしまうことが抑制される。その結果、電子部品10を回路基板に実装することが容易となる。
また、突出部24a〜24d及び突出部24m〜24pは、積層体12の側面S3〜S6の稜線上に設けられている。そのため、電子部品10の回路基板への実装の際に、例えば、x軸方向の力が電子部品10に作用した場合でも、電子部品10が傾くことが抑制される。
また、外部電極部14a,14bは、積層体12の全ての側面S3〜S6から露出している。そのため、電子部品10の回路基板への実装の際に、積層体12のいずれの側面S3〜S6を回路基板に対向させても、回路基板のランドと外部電極部14a,14bとを接触させることが可能となる。
また、電子部品10によれば、焼成工程における、積層体12の収縮による変形を抑制することができる。より詳細には、特許文献1に記載の図7及び図8の積層型コイル部品500では、側面S503側に偏ってビアホール導体v501〜v504が形成されている。また、ビアホール導体v501〜v504の焼成時の収縮率は、絶縁体層516の焼成時の収縮率よりも小さい。これにより、積層型コイル部品500は、その焼成工程において、側面S503側における積層体502の収縮量が側面S504側における積層体502の収縮量よりも小さくなる。その結果、積層体502に変形が発生する。
一方、電子部品10では、ビアホール導体v1〜v8及びビアホール導体v15〜v22は、積層体12の端面S1及び端面S2の四隅に設けられているので、一つの側面S3〜S6側に偏在していない。よって、電子部品10によれば、側面S3〜S6近傍における積層体12の収縮率に差が発生しにくい。つまり、電子部品10によれば、焼成工程における、積層体12の収縮による変形を抑制することができる。
また、電子部品10によれば、その製造工程を簡略化できる。電子部品10の製造工程では、ビアホール導体v1〜v4の集合体である柱状導体Va,ビアホール導体v5〜v8の集合体である柱状導体Vb、ビアホール導体v15〜v18の集合体である柱状導体Vc及びビアホール導体v19〜v22の集合体である柱状導体Vdを各々、四分割する。そして、4つの柱状導体Va〜Vdから、16個のビアホール導体v1〜v8,v15〜v22が同時に形成される。そのため、16個のビアホールを個別に形成し、導電性材料を充填するよりも、効率的に複数のビアホール導体v1〜v8,v15〜v22が形成される。つまり、電子部品10の製造工程を簡略化できる。
電子部品10によれば、渦電流の発生を抑制できる。より詳細には、電子部品10では、積層体12の端面S1,S2を覆う外部電極が設けられていない。その代わりに、ビアホール導体v1〜v4,v19〜v22が、積層体12の外部に露出することにより外部電極として機能している。z軸方向から平面視したときに、ビアホール導体v1〜v4,v19〜v22の面積は、積層体12の端面S1,S2を覆う外部電極に比べると非常に小さい。よって、ビアホール導体v1〜v4,v19〜v22を通過する磁束はわずかである。その結果、電子部品10では、渦電流の発生を抑制できる。
また、電子部品10の接続導体17において、z軸方向から平面視したときに、コイルLにより囲まれている領域A1の少なくとも一部と重なるように、空白部B1,B2が設けられている。これにより、コイルLが発生した磁束の一部は、空白部B1,B2を通過するようになる。空白部B1,B2では渦電流が発生しないので、電子部品10では、渦電流の発生を抑制できる。
電子部品10では、以下の理由によっても、渦電流が発生することを抑制できる。より詳細には、空白部B1,B2は、z軸方向から平面視したときに、コイルの軸Axと重なっている。コイルLが発生した磁束は、コイルの軸Ax付近において最も高い密度で発生する。そのため、空白部B1、B2がz軸方向から平面視したときにコイルの軸Axと重なっていることにより、高い密度で発生した磁束が接続導体17を通過することが抑制できる。その結果、電子部品10において、渦電流が発生することをより効果的に抑制できるようになる。
更に、電子部品10では、渦電流が発生することを抑制できる。より詳細には、コイルLが発生した磁束の大半は、領域A1を通過する。領域A1は、z軸方向から平面視したときに、空白部B1,B2内に収まっている。そのため、コイルLが発生した磁束の大半は、空白部B1,B2を通過するようになる。その結果、電子部品10において、渦電流の発生がさらに抑制される。
(変形例)
以下に、変形例に係る電子部品10aについて図面を参照しながら説明する。図6は、変形例に係る電子部品10aの積層体12aの分解斜視図である。外観図については、図1を援用する
電子部品10と電子部品10aとの相違点は、ビアホール導体v1,v2,v4〜v6,v8,v9,v14,v15,v17〜v19,v21,v22、接続導体17及び絶縁体層16c,16iの有無である。その他の点については、電子部品10と電子部品10aとでは相違しないので、説明を省略する。なお、電子部品10aにおける外部電極部を外部電極部14a’,14b’とする。また、図6の電子部品10aの構成において、電子部品10と同じ構成については、電子部品10と同じ符号を付した。
図6に示すように、電子部品10aでは、ビアホール導体v3の突出部24c及びビアホール導体v20の突出部24nのみが、外部電極として用いられている。従って、電子部品10aは、ビアホール導体v1,v2,v4〜v6,v8,v9,v14,v15,v17〜v19,v21,v22を有していない。その結果、電子部品10aは、ビアホール導体v1〜v4及びビアホール導体v19〜v22を各々接続するための接続導体17、並びに、接続導体17が設けられている絶縁体層16c,16iを必要としない。
また、電子部品10aによれば、接続導体17が設けられた絶縁体層16c,16iを必要としないため、電子部品10と比べ、さらにその製造工程を簡略化できる。
また、電子部品10aによれば、より効果的に渦電流の発生を抑制できる。積層型コイル部品500では、コイル506で発生した磁束の一部は、接続導体517を通過する。その際、接続導体517において渦電流が発生する。一方、電子部品10aは、接続導体17が設けられた絶縁体層16c,16iを必要としない。従って、コイルLで発生した磁束の一部が、接続導体17を通過しないため、渦電流の発生が抑制される。
(その他の実施形態)
本発明に係る電子部品及びその製造方法は、前記実施形態に係る電子部品10,10a及びその製造方法に限らずその要旨の範囲内において変更可能である。
なお、電子部品10,10aのコイルLは、開磁路構造に限らず閉磁路構造を有していてもよい。
なお、電子部品10において、突出部24は、積層体12の全ての側面S3〜S6から露出していなくてもよい。よって、突出部24は、積層体12の少なくとも一つの側面から露出していればよい。
以上のように、本発明は、電子部品及びその製造方法に有用であり、特に、外部電極部において、接続導体が設けられた複数の絶縁体層を必要としない点において優れている。
A1 領域
Ax 軸
B1,B2 空白部
L コイル
S1,S2 端面
S3〜S6 側面
v1〜v22 ビアホール導体
10,10a 電子部品
12,12a 積層体
14a,14a’,14b,14b’ 外部電極部
16a〜16j 絶縁体層
17a,17b 接続導体
18a〜18e コイル導体
19a〜19e,23a,23b,24a〜24p 突出部
20 絶縁膜
26a〜26p 本体部
112 マザー積層体
116a〜116j セラミックグリーンシート

Claims (9)

  1. 複数の絶縁体層が積層されてなり、該絶縁体層の外縁が連なって構成されている実装面を有する積層体と、
    前記積層体に設けられる回路素子と、
    前記回路素子と電気的に接続された第1のビアホール導体であって、前記実装面において前記積層体外に露出し、外部電極としての機能を有している第1のビアホール導体と、
    を備えていること、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記第1のビアホール導体は、前記実装面から突出していること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第1のビアホール導体の焼成時の収縮率は、前記絶縁体層の焼成時の収縮率よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記回路素子との接続に用いられ、かつ、前記第1のビアホール導体の焼成時の収縮率よりも大きい収縮率を有する第2のビアホール導体を、
    更に備えていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記回路素子は、前記実装面において前記積層体外に露出しており、
    前記第1のビアホール導体は前記回路素子より突出していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子部品。
  6. 前記第1のビアホール導体の焼成時の収縮率は、前記回路素子の焼成時の収縮率よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 前記第1のビアホール導体は、前記積層体の前記実装面において積層方向に延在する稜線上に配置されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品。
  8. 前記第1のビアホール導体は、前記積層体の積層方向の一方側に位置する端面の四隅に配置され、該積層体内で電気的に互いに接続されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の電子部品。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子部品の製造方法であって、
    前記積層体の集合体であるマザー積層体であって、前記第1のビアホール導体の集合体である柱状導体が形成されたマザー積層体を準備する第1の工程と、
    前記マザー積層体をカットして、複数の前記積層体を得る第2の工程と、
    前記積層体を焼成する第3の工程と、
    を備えており、
    前記第2の工程において、前記柱状導体の中心軸と平行な平面により該柱状導体をカットすること、
    を特徴とする電子部品の製造方法。
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