JP2013205030A - 速度推定装置及び信号処理装置及びコンピュータプログラム及び速度推定方法 - Google Patents

速度推定装置及び信号処理装置及びコンピュータプログラム及び速度推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定する。
【解決手段】アジマスライン分割部42(分割部)は、アジマス圧縮前の信号82を、複数のアジマスライン(部分信号)に分割する。それぞれのアジマスラインについて、相関度算出部44は、複数の速度を目標の速度と仮定して速度相関度を算出する。アジマスライン判定部52(部分選択部)は、複数のアジマスラインのなかから、速度相関度の分布が最も狭いアジマスラインを選択する。速度推定部53(推定部)は、選択したアジマスラインについて、相関度算出部44が算出した速度相関度が最大になる速度を、目標の推定速度とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、合成開口レーダによる観測結果から目標の速度を推定する速度推定装置に関する。
合成開口レーダによる観測信号をアジマス圧縮では、合成開口レーダと目標との相対速度に合致する参照関数を使うことにより、分解能を高めることができる。通常、合成開口レーダ自身の移動速度は既知なので、目標の移動速度を正しく推定することが重要である。
目標の移動速度として、複数の速度を仮定し、仮定したそれぞれの速度に合致した参照関数を使ってアジマス圧縮をし、アジマス圧縮後の信号のピーク値を比較して、ピーク値が最も大きくなる速度が、目標の移動速度であると判定する技術がある。
特開2007−114093号公報 特開2007−114098号公報 特開2007−292532号公報 特開2011−191267号公報
従来の技術では、目標のなかに、目標全体と異なる動きをしているなど、目標全体の移動速度と異なる移動速度の部分があると、目標の移動速度を正しく判定できない場合がある。例えば、目標が、回転するパラボラアンテナを有する場合、パラボラアンテナの部分の移動速度は、他の部分と異なっている。このような場合において、目標全体と異なる動きをしている部分からの反射が強いと、その部分の移動速度を、目標全体の移動速度であると判定する可能性がある。
この発明は、例えば、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定することを目的とする。
この発明にかかる速度推定装置は、
分割部と、相関度算出部と、指標値算出部と、部分選択部と、推定部とを有し、
上記分割部は、合成開口レーダが出力した信号に基づくアジマス圧縮前の信号を複数の部分信号に分割し、
上記相関度算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、所定の複数の速度それぞれを、上記合成開口レーダが観測した目標の速度であると仮定して上記部分信号をアジマス圧縮し、アジマス圧縮した信号の最大値を速度相関度とし、
上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出し、
上記部分選択部は、上記指標値算出部が算出した指標値に基づいて、上記分割部が分割した複数の部分信号のなかから、上記速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択し、
上記推定部は、上記部分選択部が選択した部分信号について、上記速度相関度が最大になる速度を上記目標の推定速度とする
ことを特徴とする。
上記速度推定装置は、更に、範囲平均部と、範囲選択部とを有し、
上記範囲平均部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記速度相関度が最大になる速度を中心とする複数の範囲それぞれについて、上記範囲内に含まれる速度についての速度相関度を平均した平均値を算出し、
上記範囲選択部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記複数の範囲のなかから、上記速度相関度が最大になる速度についての速度相関度に対する上記平均値の比が所定の閾値より小さくなる最小の範囲を選択し、
上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記範囲選択部が選択した範囲の大きさを上記指標値とし、
上記指標値は、上記範囲選択部が選択した範囲が小さいほど、上記速度相関度の分布が狭いことを表わす
ことを特徴とする。
上記速度推定装置は、更に、フーリエ変換部を有し、
上記フーリエ変換部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記相関度算出部が算出した複数の速度相関度を速度の関数としてフーリエ変換し、周波数の関数とし、
上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記フーリエ変換部がフーリエ変換した周波数領域における速度相関度に基づいて、上記相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出する
ことを特徴とする。
上記速度推定装置は、更に、範囲平均部と、範囲選択部とを有し、
上記範囲平均部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、周波数領域における複数の範囲それぞれについて、上記範囲内に含まれる周波数についての速度相関度を平均した平均値を算出し、
上記範囲選択部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記複数の範囲のなかから、所定の周波数についての速度相関度に対する上記平均値の比が所定の閾値より小さくなる最小の範囲を選択し、
上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記範囲選択部が選択した範囲の大きさを上記指標値とし、
上記指標値は、上記範囲選択部が選択した範囲が大きいほど、上記速度相関度の分布が狭いことを表わす
ことを特徴とする。
上記複数の速度は、それぞれ、所定の複数のアジマス方向速度のうちのいずれかと、所定の複数のレンジ方向速度のうちのいずれかとの組からなる速度ベクトルであり、
上記フーリエ変換部は、二次元フーリエ変換をする
ことを特徴とする。
この発明にかかる信号処理装置は、
上記速度推定装置と、
上記速度推定装置が推定した推定速度が、上記目標の速度であると仮定して、上記アジマス圧縮前の信号をアジマス圧縮するアジマス圧縮部と
を有することを特徴とする。
この発明にかかるコンピュータプログラムは、
コンピュータが実行することにより、上記速度推定装置または上記信号処理装置として上記コンピュータを機能させることを特徴とする。
この発明にかかる速度推定方法は、
合成開口レーダが出力した信号に基づくアジマス圧縮前の信号に基づいて、上記合成開口レーダが観測した目標の速度を推定する速度推定方法において、
上記アジマス圧縮前の信号を複数の部分信号に分割し、
分割した上記複数の部分信号それぞれについて、所定の複数の速度それぞれについて、上記速度が上記目標の速度であると仮定して、上記部分信号をアジマス圧縮し、アジマス圧縮した信号の最大値を速度相関度とし、
上記複数の部分信号それぞれについて、算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出し、
算出した指標値に基づいて、上記複数の部分信号のなかから、上記速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択し、
選択した上記部分信号について上記速度相関度が最大になる速度を上記目標の推定速度とする
ことを特徴とする。
この発明にかかる速度推定装置によれば、速度相関度の分布の広さに基づいて部分信号を選択し、選択した部分信号について速度相関度が最大になる速度を目標の推定速度とするので、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定することができる。
実施の形態1における合成開口レーダ観測システム10の全体構成の一例を示す構成図。 実施の形態1における信号処理装置13のハードウェア資源の一例を示すハードウェア構成図。 実施の形態1における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図。 実施の形態1における速度推定処理S10の流れの一例を示すフロー図。 実施の形態1における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図。 実施の形態1における速度相関度マップの一例を示す図。 実施の形態2における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図。 実施の形態2における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図。 実施の形態2における速度相関度スペクトルマップの一例を示す図。 実施の形態3における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図。 実施の形態3における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図。 実施の形態3における速度相関度マップの一例を示す図。 実施の形態4における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図。 実施の形態4における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図。 実施の形態4における速度相関度スペクトルマップの一例を示す図。
実施の形態1.
実施の形態1について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、この実施の形態における合成開口レーダ観測システム10の全体構成の一例を示す構成図である。
合成開口レーダ観測システム10は、合成開口レーダ21を使って、目標70などを観測するシステムである。合成開口レーダ観測システム10は、例えば、観測衛星12と、信号処理装置13とを有する。
観測衛星12は、合成開口レーダ21を搭載している。観測衛星12は、プラットフォームの一例である。観測衛星12は、例えば、低軌道を周回している。観測衛星12は、速度76で移動している。観測衛星12が移動している方向を「アジマス方向」と呼ぶ。
合成開口レーダ21は、例えば地表へ向けて、マイクロ波などの電波をチャープ変調したパルス61を送信し、目標70などにパルス61が当たって反射した反射波62を受信する。合成開口レーダ21は、受信した反射波62の強度を表わす信号81を出力する。
信号81において、パルス61の送信の一周期に相当する部分では、パルス61の送信から反射波62の受信までの遅延時間が、合成開口レーダ21から目標70までの距離(レンジ方向距離)を表わす。また、次のパルス61の送信時には、観測衛星12がアジマス方向に移動しているので、レンジ方向距離の変化から、アジマス方向における目標70の位置がわかる。信号81のうち、パルス61の送信の各周期から、パルス61の送信からの遅延時間が同じ部分を抜き出したものを「アジマスライン」と呼ぶ。アジマスラインには、同じレンジ方向距離にある目標70からの反射が含まれている。
信号処理装置13は、合成開口レーダ21が出力した信号を処理して、例えば、合成開口レーダ21によって観測された地表の画像を生成する。なお、信号処理装置13は、観測衛星12に搭載されている構成であってもよい。
信号処理装置13は、例えば、レンジ圧縮部31と、第一アジマス圧縮部32と、目標抽出部33と、速度推定装置34と、第二アジマス圧縮部35と、画像生成部36とを有する。
レンジ圧縮部31は、合成開口レーダ21から信号81を入力して、レンジ圧縮する。レンジ圧縮により、レンジ方向の分解能が高くなる。
第一アジマス圧縮部32は、レンジ圧縮部31がレンジ圧縮した信号82を入力して、アジマス圧縮する。第一アジマス圧縮部32は、目標70が静止しているものと仮定した参照信号を使って、アジマス圧縮をする。目標70が静止しているという仮定でアジマス圧縮をするので、目標70の移動速度71が遅いほど、アジマス方向の分解能が高くなる。
目標抽出部33は、第一アジマス圧縮部32がアジマス圧縮した信号83から、目標70からの反射である部分を抽出する。
速度推定装置34は、目標抽出部33がどの部分を抽出したかを表わす信号84を入力する。速度推定装置34は、レンジ圧縮部31がレンジ圧縮した信号82のうち、目標抽出部33が抽出した部分に相当する信号82を入力する。速度推定装置34は、信号82に基づいて、目標70の移動速度71を推定する。速度推定装置34は、例えば、目標70のアジマス方向速度72と、レンジ方向速度73と成分とする速度ベクトルを推定する。
第二アジマス圧縮部35(アジマス圧縮部)は、目標抽出部33がどの部分を抽出したかを表わす信号84を入力する。第二アジマス圧縮部35は、速度推定装置34が推定した移動速度71を表わす信号85を入力する。第二アジマス圧縮部35は、レンジ圧縮部31がレンジ圧縮した信号82のうち、目標抽出部33が抽出した部分に相当する信号82を入力する。第二アジマス圧縮部35は、目標70が、速度推定装置34が推定した移動速度71で移動しているものと仮定した参照信号を使って、入力した信号82をアジマス圧縮する。
画像生成部36は、第一アジマス圧縮部32がアジマス圧縮した信号83と、第二アジマス圧縮部35がアジマス圧縮した信号86とを入力して、画像を生成する。目標抽出部33が抽出した部分については、信号86を使い、それ以外の部分については、信号83を使うことにより、画像生成部36は、全体的に分解能が高く、鮮明な画像を生成する。
なお、後述するように、速度推定装置34は、目標70の移動速度71を推定するため、信号82をアジマス圧縮する。したがって、速度推定装置34が、アジマス圧縮した信号86を出力する構成であってもよい。その場合、第二アジマス圧縮部35は、なくてもよい。
図2は、この実施の形態における信号処理装置13のハードウェア資源の一例を示すハードウェア構成図である。
信号処理装置13は、例えば、処理装置91と、入力装置92と、出力装置93と、記憶装置94とを有する。
処理装置91は、記憶装置94が記憶したプログラム(コンピュータプログラム)を実行することにより、データを処理し、入力装置92や出力装置93を制御する。
記憶装置94は、処理装置91が実行するプログラムや、処理装置91が処理するデータを記憶する。記憶装置94は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、光学ディスク装置などである。
入力装置92は、外部から信号を入力し、処理装置91が処理できるデータに変換する。入力装置92が変換したデータは、処理装置91が直接処理する構成であってもよいし、記憶装置94が一時的に記憶する構成であってもよい。入力装置92は、例えば、キーボード、マウス、カメラ、スキャナ、マイク、センサ、アナログデジタル変換回路、受信装置などである。
出力装置93は、処理装置91が処理したデータや、記憶装置94が記憶したデータを変換して外部に出力する。出力装置93は、例えば、画像表示装置、プリンタ、スピーカ、デジタルアナログ変換回路、送信装置などである。
速度推定装置34など信号処理装置13を構成するブロックは、記憶装置94が記憶したプログラムを処理装置91が実行することにより実現できる。なお、信号処理装置13を構成するブロックは、他の構成により実現してもよい。
図3は、この実施の形態における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図である。
速度推定装置34は、例えば、信号入力部41と、アジマスライン分割部42と、速度仮定部43と、相関度算出部44と、相関度最大速度判定部45と、範囲設定部47と、平均値算出部48と、正規化部49と、範囲判定部50と、指標値算出部51と、アジマスライン判定部52と、速度推定部53と、速度出力部54とを有する。
信号入力部41は、レンジ圧縮部31がレンジ圧縮したアジマス圧縮前の信号82と、目標抽出部33が出力した信号84とを入力する。信号入力部41は、信号84に基づいて、入力した信号82から、目標抽出部33が抽出した部分に相当する信号を切り出す。
目標70からの反射は、アジマス方向及びレンジ方向それぞれにおいて、ある程度の幅を持つ。信号入力部41は、信号82を、パルス61送信の周期ごとに分割し、アジマス方向距離がある範囲に入る複数の周期の信号を切り出す。更に、信号入力部41は、切り出したそれぞれの周期の信号のなかから、レンジ方向距離がある範囲に入る部分の信号を切り出す。
アジマスライン分割部42は、信号入力部41が切り出した信号を、複数の部分(部分信号)に分割する。アジマスライン分割部42は、分割部の一例である。アジマスライン分割部42は、信号入力部41が切り出した信号を、アジマスラインに分割する。アジマスライン分割部42は、信号入力部41が切り出した信号を所定のサンプリング周期ごとに分割し、分割した信号をレンジ方向距離ごとに分類する。アジマスライン分割部42は、同じレンジ方向距離に分類された信号を一つにまとめて、一つのアジマスラインとする。信号入力部41が切り出したレンジ方向距離の範囲が、サンプリング周期のm倍に相当する場合、アジマスライン分割部42は、信号入力部41が切り出した信号を、m個のアジマスラインに分割する。
速度仮定部43は、目標70の速度として、あらかじめ定めた範囲内の複数の速度を仮定する。例えば、レンジ方向速度73の最大値をvr,max、刻み幅をΔvに設定した場合、速度仮定部43は、−vr,max以上かつvr,max以下で、Δvの整数倍であるv(−vr,max≦v≦vr,max、v=k・Δv、kは整数。)を、目標70のレンジ方向速度73と仮定する。また、アジマス方向速度72の最大値をva,max、刻み幅をΔvに設定した場合、速度仮定部43は、−va,max以上かつva,max以下で、Δvの整数倍であるv(−va,max≦v≦va,max、v=k・Δv、kは整数。)を、目標70のアジマス方向速度72と仮定する。目標70のレンジ方向速度73として仮定する速度vが(2n+1)個(ただし、nは、vr,max/Δvを超えない最大の整数。)、アジマス方向速度72として仮定する速度vが(2n+1)個(ただし、nは、va,max/Δvを超えない最大の整数。)あるので、速度仮定部43が目標70の移動速度71として仮定する速度vの数は、このすべての組み合わせである(2n+1)×(2n+1)個になる。
相関度算出部44は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれを、速度仮定部43が仮定した速度それぞれに合致する参照信号を使って、アジマス圧縮する。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個、速度仮定部43が仮定した速度がn個ある場合、相関度算出部44は、m×n回のアジマス圧縮をする。
相関度算出部44は、アジマス圧縮したそれぞれの信号において、振幅の最大値を算出する。相関度算出部44が算出した最大値を「速度相関度」と呼ぶ。速度仮定部43が仮定した速度がn個ある場合、相関度算出部44は、各アジマスラインについて、n個の速度相関度を算出する。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、相関度算出部44は、全部でm×n個の速度相関度を算出する。
相関度最大速度判定部45は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、相関度算出部44が算出した速度相関度のなかから、最も大きい速度相関度を判定する。相関度最大速度判定部45が判定した速度相関度を「最大相関度」と呼ぶ。
相関度最大速度判定部45は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、速度仮定部43が仮定した速度のなかから、相関度算出部44が算出した速度相関度が最大相関度になる速度を判定する。相関度最大速度判定部45が判定した速度を「相関度最大速度」と呼ぶ。なお、相関度算出部44が算出する速度相関度は実数であるから、異なる速度について相関度算出部44が算出した速度相関度が完全に等しくなることはないと仮定する。すなわち、相関度最大速度は、一つのアジマスラインに対して一つに定まる。
アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個あるとすると、相関度最大速度判定部45は、m個の最大相関度と、m個の相関度最大速度とを判定する。
範囲設定部47は、相関度最大速度判定部45が判定した相関度最大速度を中心とする範囲を設定する。範囲設定部47が設定する範囲には、速度仮定部43が仮定した速度のうち、相関度最大速度との差が小さいものが含まれる。範囲設定部47は、大きさの異なる複数の範囲を設定する。範囲設定部47が設定する範囲が大きいほど、その範囲に含まれる速度仮定部43が仮定した速度の数が多くなる。
例えば、範囲設定部47が設定する範囲の大きさを表わすパラメータをiとする。ただし、iは、1以上の整数である。また、相関度最大速度判定部45が判定した相関度最大速度をv=(va,p,vr,p)とする。ただし、va,pは、相関度最大速度vのアジマス方向成分である。vr,pは、相関度最大速度vのレンジ方向成分である。範囲設定部47は、速度仮定部43が仮定した速度v=(v,v)のうち、アジマス方向速度vと、相関度最大速度vのアジマス方向成分va,pとの差の絶対値が、i・Δva,u以下であり、かつ、レンジ方向速度vと、相関度最大速度vのレンジ方向成分vr,pとの差の絶対値が、i・Δvr,u以下である速度vを含む四角形状の範囲から、アジマス方向速度vと、相関度最大速度vのアジマス方向成分va,pとの差の絶対値が、(i−1)・Δva,u以下であり、かつ、レンジ方向速度vと、相関度最大速度vのレンジ方向成分vr,pとの差の絶対値が、(i−1)・Δvr,u以下である速度vを含む四角形状の範囲を除いた四角い枠状の範囲を設定する。ただし、Δva,uは、範囲設定部47が設定する最小の範囲のアジマス方向の大きさを決める単位アジマス方向速度差であり、例えば、速度仮定部43が仮定するアジマス方向速度の刻み幅Δvと等しい。Δvr,uは、範囲設定部47が設定する最小の範囲のレンジ方向の大きさを決める単位レンジ方向速度差であり、例えば、速度仮定部43が仮定するレンジ方向速度の刻み幅Δvと等しい。なお、Δva,uとΔvr,uとは同じであってもよい。
また、Δva,uは、Δvより大きくてもよいし、小さくてもよい。同様に、Δvr,uは、Δvより大きくてもよいし、小さくてもよい。Δva,uやΔvr,uがΔvやΔvより小さい場合や整数倍でない場合、例えば、相関度算出部44が算出した速度相関度をアップサンプリング(補間)することにより、速度仮定部43が仮定した速度以外の速度についての速度相関度を算出する構成であってもよい。
範囲設定部47は、パラメータiを変えることにより、大きさの異なる複数の範囲を設定する。パラメータiの値を大きくすれば、設定する範囲の大きさも大きくなる。例えば、範囲設定部47は、一つのアジマスラインについて、パラメータiとして1以上j以下(jは、2以上の整数。)の整数を使って、j個の範囲を設定する。速度仮定部43が分割したアジマスラインがm個ある場合、範囲設定部47は、全部でm×j個の範囲を設定する。
平均値算出部48は、範囲設定部47が設定した範囲に含まれる速度について相関度算出部44が算出した速度相関度を平均して平均値を算出する。平均値算出部48が算出する平均値を「相関度平均値」と呼ぶ。範囲設定部47が設定した範囲がj個ある場合、平均値算出部48は、一つのアジマスラインについて、j個の相関度平均値を算出する。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、平均値算出部48は、全部でm×j個の相関度平均値を算出する。
正規化部49は、平均値算出部48が算出した相関度平均値を、相関度最大速度判定部45が算出した最大相関度で割った商を算出する。正規化部49が算出した商を「正規化平均値」と呼ぶ。一つのアジマスラインについて範囲設定部47が設定した範囲がj個ある場合、正規化部49は、そのアジマスラインについて平均値算出部48が算出したj個の相関度平均値それぞれを、そのアジマスラインについて相関度最大速度判定部45が算出した最大相関度で割ることにより、j個の正規化相関度を算出する。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、正規化部49は、全部でm×j個の正規化平均値を算出する。
範囲判定部50は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、範囲設定部47が設定した範囲のなかから、正規化部49が算出した正規化平均値が、あらかじめ定めた所定の閾値Th(ただし、Thは、0より大きく、かつ、1より小さい実数。)より小さくなる最小の範囲を判定する。範囲判定部50が判定した範囲を「判定範囲」と呼ぶ。範囲判定部50は、一つのアジマスラインについて、一つの判定範囲を求める。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、範囲判定部50は、全部でm個の判定範囲を求める。
なお、範囲が大きくなるほど、正規化平均値は小さくなる。平均値算出部48は、一つのアジマスラインについて、範囲設定部47が設定したj個の範囲のうち、小さい範囲から順に、相関度平均値を算出し、そのたびに、範囲判定部50が判定を行う構成であってもよい。そうすれば、正規化平均値が閾値Thより小さくなった時点で、そのアジマスラインについて、相関度平均値や正規化平均値の算出を打ち切ることができ、計算量を削減できる。
指標値算出部51は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、範囲判定部50が判定した判定範囲の大きさを表わす指標値を算出する。例えば、指標値算出部51は、範囲判定部50が判定した判定範囲についてのパラメータiを指標値とする。この場合の指標値は、大きいほど、範囲判定部50が判定した判定範囲が大きいことを表わす。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、指標値算出部51は、全部でm個の指標値を算出する。
アジマスライン判定部52は、指標値算出部51が算出した指標値に基づいて、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインのなかから、目標70全体の速度を最もよく表わすアジマスラインを判定する。アジマスライン判定部52が判定したアジマスラインを「最適アジマスライン」と呼ぶ。アジマスライン判定部52は、指標値によって表わされる判定範囲が小さいほど、そのアジマスラインが目標70全体の速度を最もよく表わしているとみなす。指標値算出部51が算出した指標値が大きいほど、判定範囲が大きいことを表わす場合、アジマスライン判定部52は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインのうち、指標値算出部51が算出した指標値が最も小さいアジマスラインを、最適アジマスラインとする。
速度推定部53は、相関度最大速度判定部45が算出した相関度最大速度のなかから、アジマスライン判定部52が判定した最適アジマスラインについての相関度最大速度を選択して、目標70の推定速度とする。
速度出力部54は、速度推定部53が選択した目標70の推定速度を表わす信号86を出力する。
図4は、この実施の形態における速度推定処理S10の流れの一例を示すフロー図である。
速度推定処理S10は、例えば、指標値初期化工程S11と、アジマスライン選択工程S12と、指標値算出工程S13と、アジマスライン判定工程S14と、速度推定工程S15とを有する。
指標値初期化工程S11において、アジマスライン判定部52は、指標値の最小値を初期化する。例えば、アジマスライン判定部52は、指標値の最小値として、パラメータiの最大値jよりも大きい整数を記憶する。
速度推定装置34は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインを一つずつ選択して、指標値算出工程S13及びアジマスライン判定工程S14を実行する。
アジマスライン選択工程S12において、アジマスライン分割部42は、分割した複数のアジマスラインのなかから、アジマスラインを一つ選択する。
すべてのアジマスラインが選択済であり、まだ選択してないアジマスラインが存在しない場合、アジマスライン分割部42は、速度推定工程S15へ処理を進める。
まだ選択していないアジマスラインが存在する場合、アジマスライン分割部42は、まだ選択していないアジマスラインのなかから、アジマスラインを一つ選択し、指標値算出工程S13へ処理を進める。
指標値算出工程S13において、速度推定装置34は、アジマスライン選択工程S12でアジマスライン分割部42が選択したアジマスラインについての相関度最大速度と指標値とを算出する。指標値算出工程S13の詳細については後述する。
アジマスライン判定工程S14において、アジマスライン判定部52は、記憶している指標値の最小値と、指標値算出工程S13で算出した指標値とを比較する。指標値算出工程S13で算出した指標値のほうが小さい場合、アジマスライン判定部52は、指標値算出工程S13で算出した指標値を、指標値の最小値として記憶する。速度推定部53は、指標値算出工程S13で算出した相関度最大速度を、目標70の推定速度の暫定値として記憶する。
アジマスライン分割部42は、アジマスライン選択工程S12に処理を戻し、次のアジマスラインを選択する。
速度推定工程S15において、速度推定部53は、記憶している目標70の推定速度の暫定値を、目標70の推定速度とする。
図5は、この実施の形態における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図である。
指標値算出工程S13は、例えば、最大相関度初期化工程S31と、仮定速度選択工程S32と、相関度算出工程S33と、範囲選択工程S41と、平均値算出工程S42と、正規化工程S43と、範囲判定工程S44とを有する。
最大相関度初期化工程S31において、相関度最大速度判定部45は、最大相関度と相関度最大速度とを初期化する。例えば、相関度最大速度判定部45は、最大相関度の初期値として、0を記憶する。
速度推定装置34は、複数の速度のなかから速度を一つずつ選択して、選択した速度が目標70の移動速度71であると仮定して速度相関度を算出することにより、最大相関度と相関度最大速度とを求める。
仮定速度選択工程S32において、速度仮定部43は、あらかじめ定めた複数の速度のなかから、まだ選択していない速度を一つ選択する。
すべての速度が選択済であり、まだ選択していな速度がない場合、速度仮定部43は、範囲選択工程S41へ処理を進める。相関度最大速度判定部45は、記憶している相関度最大速度の暫定値を、相関度最大速度とする。
まだ選択していない速度がある場合、速度仮定部43は、まだ選択していない速度のなかから速度を一つ選択し、相関度算出工程S33へ処理を進める。
相関度算出工程S33において、相関度算出部44は、仮定速度選択工程S32で速度仮定部43が選択した速度が目標70の移動速度71であると仮定して、参照信号を生成する。相関度算出部44は、生成した参照信号を使って、アジマスライン選択工程S12でアジマスライン分割部42が選択したアジマスラインをアジマス圧縮する。相関度算出部44は、アジマス圧縮したアジマス圧縮後の信号の振幅の最大値を、速度相関度とする。
相関度最大速度判定部45は、記憶している最大相関度と、相関度算出部44が算出した速度相関度とを比較する。相関度算出部44が算出した速度相関度のほうが大きい場合、相関度最大速度判定部45は、相関度算出部44が算出した速度相関度を、最大相関度として記憶する。相関度最大速度判定部45は、仮定速度選択工程S32で速度仮定部43が選択した速度を、相関度最大速度の暫定値として記憶する。
速度仮定部43は、仮定速度選択工程S32に処理を戻し、次の速度を選択する。
速度推定装置34は、複数の範囲のなかから範囲を一つずつ選択して、選択した範囲について正規化平均値を算出することにより、判定範囲を求める。
範囲選択工程S41において、範囲設定部47は、1以上の整数のなかから、まだ選択していない最小の整数を選択して、パラメータiとする。
範囲設定部47は、相関度最大速度判定部45が算出した相関度最大速度と、選択したパラメータiとに基づいて、範囲を設定する。
平均値算出工程S42において、平均値算出部48は、相関度算出部44が算出した速度相関度のなかから、範囲選択工程S41で範囲設定部47が設定した範囲に含まれる速度についての速度相関度を抽出する。平均値算出部48は、抽出した速度相関度の平均を取り、相関度平均値を算出する。
正規化工程S43において、正規化部49は、平均値算出工程S42で平均値算出部48が算出した相関度平均値を、相関度最大速度判定部45が算出した最大相関度で割り、正規化平均値を算出する。
範囲判定工程S44において、範囲判定部50は、正規化工程S43で正規化部49が算出した正規化平均値を、あらかじめ定めた閾値Thと比較する。
正規化平均値のほうが大きい場合、範囲設定部47は、範囲選択工程S41に処理を戻し、次の範囲を設定する。
正規化平均値のほうが小さい場合、指標値算出部51は、範囲選択工程S41で範囲設定部47が選択したパラメータiを指標値として、指標値算出工程S13を終了する。
なお、範囲選択工程S41において、範囲設定部47は、パラメータiが、アジマスライン判定部52が記憶している指標値の最小値に達したら、指標値算出工程S13を終了する構成であってもよい。指標値が最小値以上になることが明らかなので、そのアジマスラインが最適アジマスラインと判定される可能性はなく、指標値を算出する必要がないからである。これにより、計算量を抑えることができる。
図6は、この実施の形態における速度相関度マップの一例を示す図である。
速度相関度マップとは、速度仮定部43が仮定した速度vと、相関度算出部44が算出した速度相関度との関係を図示したものである。横軸は、速度仮定部43が仮定した速度vのアジマス方向成分vを示す。縦軸は、速度仮定部43が仮定した速度vのレンジ方向成分vを示す。網掛けの密度が高いほど、速度相関度が高いことを示す。
この図には、2つの速度相関度マップが示されている。
細線65は、速度仮定部43が仮定する速度の範囲を示す。太線66a,66bは、範囲判定部50が判定する判定範囲を示す。このように、判定範囲は、速度相関度マップ上に図形として描くことができる。この例は、上述したΔva,uとΔvr,uとが等しい場合なので、判定範囲は、正方形である。Δva,uとΔvr,uとが異なっていれば、判定範囲は、長方形になる。
アジマスライン分割部42が分割したそれぞれのアジマスラインには、ある一定の範囲内に含まれる目標70の各点からの反射が含まれている。
左側の速度相関度マップは、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合の例である。
右側の速度相関度マップは、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点のなかに、他の点と異なる移動速度で移動している点がある場合の例である。
左側の例のように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合、速度相関度は、比較的急峻なピークを1つ有する。すなわち、速度相関度は、比較的狭い範囲に分布する。このため、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的狭くなる。
これに対し、右側の例のように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点のなかに、他の点と異なる移動速度で移動している点がある場合、速度相関度は、比較的緩やかなピークを複数有する。すなわち、速度相関度は、比較的広い範囲に分布する。このため、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的広くなる。
速度推定装置34は、判定範囲が狭いほど、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。すなわち、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合に、そのアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。
このように、速度相関度のピークの高さを比較するのではなく、判定範囲の広さを比較して、最適アジマスラインを判定する。
速度相関度のピークの高さに基づいて最適アジマスラインを判定すると、最も強い反射を含むアジマスラインが最適アジマスラインであると判定され、最も反射が強い点の移動速度が目標70全体の移動速度であると判定される。反射面積が広ければその分反射が強くなるので、他と異なる動きをしている点からの反射が、他の点からの反射と同程度であれば、目標70全体の移動速度を正しく推定できるが、他と異なる動きをしている点からの反射が、他の点からの反射よりも強い場合、目標70全体の移動速度を誤って推定する可能性がある。
これに対し、判定範囲の広さに基づいて最適アジマスラインを判定すれば、そのアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点がほぼ同じ動きをしているアジマスラインを、最適アジマスラインと判定するので、目標70全体の移動速度を正しく推定することができる。
また、目標70全体の移動速度を正しく推定できるので、合成開口レーダ21による観測結果に基づいて生成する画像の焦点合わせを自動化することができる。
目標70全体の移動速度を正しく推定できない場合、合成開口レーダ21による観測結果に基づいて生成する画像の焦点がぼけ、鮮明でない画像になる。その場合、例えば、生成された画像を人間が見て、鮮明であるか否かを判断し、鮮明でないと判断した場合、目標70の移動速度の推定をやり直しを指示するなど、人手による作業が必要になる。
信号処理装置13は、速度推定装置34が目標70全体の移動速度を正しく推定するので、人手による作業の必要がなく、機械的・自動的に、鮮明な画像を生成することができる。
なお、アジマスライン分割部42がアジマス圧縮前の信号82を分割する方式は、アジマスラインに分割する方式に限らず、他の方式であってもよい。しかし、アジマスライン分割部42は、アジマス方向に長く、レンジ方向に短く分割することが望ましい。
なぜなら、アジマス圧縮前の信号82において、目標70の一点からの反射は、レンジ圧縮によりレンジ方向には比較的狭く分布するが、アジマス圧縮前なのでアジマス方向には比較的広がって分布する。
アジマスライン分割部42が信号82を分割するのは、他の点と異なる動きをしている点からの反射を排除するためである。アジマス方向に長く、レンジ方向に短く分割すれば、他の点と異なる動きをしている点からの反射を含まない信号に分割できる可能性が高くなる。
なお、信号入力部41は、アジマス圧縮前の信号を入力するのではなく、アジマス圧縮後の信号を入力し、アジマス圧縮解凍(逆アジマス圧縮)をすることにより、アジマス圧縮前の信号を復元する構成であってもよい。
また、範囲設定部47が設定する範囲の形状は、四角い枠状に限らず、他の形状であってもよい。
例えば、範囲設定部47は、速度仮定部43が仮定した速度v=(v,v)のうち、(v−va,p+(v−vr,p≦i・Δv を満たす速度vを含む円形状の範囲から、(v−va,p+(v−vr,p≦(i−1)・Δv を満たす速度vを含む円形状の範囲を除いた円形の枠状の範囲を設定する構成であってもよい。ただし、Δvは、範囲設定部47が設定する最小の範囲の大きさを決める単位速度差である。
あるいは、範囲設定部47は、速度仮定部43が仮定した速度v=(v,v)のうち、|v−va,p|≦i・Δva,u、かつ、|v−vr,p|≦i・Δvr,uである速度vを含む四角形状の範囲(枠状の範囲だけでなく、内部も含めた範囲)を設定する構成であってもよい。
あるいは、範囲設定部47は、速度仮定部43が仮定した速度v=(v,v)のうち、(v−va,p+(v−vr,p≦i・Δv を満たす速度vを含む円形状の範囲(枠状の範囲だけでなく、内部の含めた範囲)を設定する構成であってもよい。
また、相関度算出部44が算出した速度相関度を平均値算出部48が平均して相関度平均値を算出し、相関度最大速度判定部45が算出した最大相関度で相関度平均値を割って正規化平均値を算出するのではなく、相関度算出部44が算出した速度相関度を最大相関度で割って、先に正規化し、正規化した速度相関度(正規化相関度)を平均して正規化平均値を算出する構成であってもよい。
あるいは、正規化部49を設けず、範囲判定部50が、閾値Thと最大相関度との積を算出し、平均値算出部48が算出した相関度平均値と比較することにより、判定範囲を求める構成であってもよい。
あるいは、平均値算出部48が算出した相関度平均値で最大相関度を割った商を、範囲判定部50が閾値Th’と比較することにより、判定範囲を判定する構成であってもよい。その場合、閾値Th’は1より大きい実数である。範囲判定部50は、範囲設定部47が設定した範囲のうち、算出した商が閾値Th’より大きくなる最小の範囲を、判定範囲とする。
この実施の形態における信号処理装置は、目標の全アジマスラインについて、速度相関度マップの作成およびオートフォーカス処理を行う。続いて、速度相関度の広がりを評価し、最も広がりの低い(すなわち目標の速度が一点に求まる)ものを選ぶ。
例えば、速度相関度マップを規格化し、ウィンドウを用いて速度相関度マップの広がりを見る。
速度相関度マップの広がりが最小となる速度相関度マップを用いて、目標速度を推定し、参照関数を作成してSAR画像の再生を行うことで、鮮鋭化した目標の画像を得る。
これにより、ユーザがアジマスラインを選択することなく、リフォーカスISAR(逆合成開口レーダ)によって鮮鋭化した画像と目標の速度を得ることができる。リフォーカスISARにおけるオートフォーカス機能を自動化できる。
実施の形態2.
実施の形態2について、図7〜図9を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図7は、この実施の形態における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図である。
速度推定装置34は、実施の形態1で説明した機能ブロックに加えて、更に、フーリエ変換部46を有する。
フーリエ変換部46は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、相関度算出部44が算出した速度相関度を、速度仮定部43が仮定した速度vの関数として離散フーリエ変換をし、周波数fの関数にする。速度仮定部43が仮定する速度vは、アジマス方向速度vとレンジ方向速度vとからなる二次元ベクトルであるから、フーリエ変換部46は、二次元フーリエ変換をする。二次元フーリエ変換により変換された周波数領域における速度相関度は、アジマス方向速度のスペクトル(周波数)fと、レンジ方向速度のスペクトル(周波数)fとの関数になる。
範囲設定部47が設定する範囲は、フーリエ変換部46がフーリエ変換した周波数領域における速度相関度の変数であるスペクトル(f,f)を含む。範囲設定部47が設定する範囲は、周波数領域の原点(0,0)を中心とする。
例えば、範囲設定部47が設定する範囲の大きさを表わすパラメータをiとする。ただし、iは、1以上の整数である。範囲設定部47は、アジマス方向速度のスペクトルfが、i・Δfa,u以下であり、かつ、レンジ方向速度のスペクトルfが、i・Δfr,u以下であるスペクトルを含む四角形状の範囲から、アジマス方向速度のスペクトルfが、(i−1)・Δfa,u以下であり、かつ、レンジ方向速度のスペクトルfが、(i−1)・Δfr,u以下であるスペクトルを含む四角形状の範囲を除いた四角い枠状の範囲を設定する。ただし、Δfa,uは、範囲設定部47が設定する最小の範囲のアジマス方向の大きさを決める単位アジマス方向スペクトル差である。Δfr,uは、範囲設定部47が設定する最小の範囲のレンジ方向の大きさを決める単位レンジ方向スペクトル差である。なお、Δfa,uとΔfr,uとは同じであってもよい。
範囲設定部47は、パラメータiを変えることにより、大きさの異なる複数の範囲を設定する。パラメータiの値を大きくすれば、設定する範囲の大きさも大きくなる。例えば、範囲設定部47は、パラメータiとして1以上j以下(jは、2以上の整数。)の整数を使って、j個の範囲を設定する。なお、実施の形態1と異なり、範囲設定部47が設定する範囲の中心は、アジマスラインによらず一定である。したがって、速度仮定部43が分割したアジマスラインの数に関わらず、範囲設定部47は、全部でj個の範囲を設定する。
平均値算出部48は、フーリエ変換部46が変換した周波数領域における速度相関度のうち、範囲設定部47が設定した範囲に含まれるスペクトルについての速度相関度を平均して相関度平均値を算出する。範囲設定部47が設定した範囲がj個ある場合、平均値算出部48は、一つのアジマスラインについて、j個の相関度平均値を算出する。範囲が同じでも、アジマスラインが異なれば速度相関度が異なるので、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、平均値算出部48は、全部でm×j個の相関度平均値を算出する。
正規化部49は、フーリエ変換部46が変換した周波数領域における速度相関度のうち、周波数領域における原点(0,0)についての速度相関度(以下「原点相関度」と呼ぶ。)で、平均値算出部48が算出した相関度平均値を割り、正規化平均値を算出する。一つのアジマスラインについて範囲設定部47が設定した範囲がj個ある場合、正規化部49は、そのアジマスラインについて平均値算出部48が算出したj個の相関度平均値それぞれを、そのアジマスラインについての原点相関度で割ることにより、j個の正規化相関度を算出する。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、正規化部49は、全部でm×j個の正規化平均値を算出する。
なお、実施の形態1で説明したように、一つのアジマスラインについて、平均値算出部48が実際に算出する相関度平均値の数や、正規化部49が実際に算出する正規化平均値の数は、j個より少なくすることができる。
範囲判定部50は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、範囲設定部47が設定した範囲のなかから、正規化部49が算出した正規化平均値が、あらかじめ定めた所定の閾値Th(ただし、Thは、0より大きく、かつ、1より小さい実数。)より小さくなる最小の範囲を判定して、判定範囲とする。範囲判定部50は、一つのアジマスラインについて、一つの判定範囲を求める。アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインがm個ある場合、範囲判定部50は、全部でm個の判定範囲を求める。
アジマスライン判定部52は、指標値算出部51が算出した指標値に基づいて、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインのなかから、目標70全体の速度を最もよく表わす最適アジマスラインを判定する。実施の形態1とは逆に、アジマスライン判定部52は、指標値によって表わされる判定範囲が大きいほど、そのアジマスラインが目標70全体の速度を最もよく表わしているとみなす。指標値算出部51が算出した指標値が大きいほど、判定範囲が大きいことを表わす場合、アジマスライン判定部52は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインのうち、指標値算出部51が算出した指標値が最も大きいアジマスラインを、最適アジマスラインとする。
速度推定処理S10の流れは、実施の形態1と同様なので、図4を参照して説明する。
指標値初期化工程S11において、アジマスライン判定部52は、指標値の最小値ではなく、指標値の最大値を初期化する。例えば、アジマスライン判定部52は、指標値の最大値として、0を記憶する。
アジマスライン判定工程S14において、アジマスライン判定部52は、記憶している指標値の最大値と、指標値算出工程S13で算出した指標値とを比較する。指標値算出工程S13で算出した指標値のほうが大きい場合、アジマスライン判定部52は、指標値算出工程S13で算出した指標値を、指標値の最大値として記憶する。速度推定部53は、指標値算出工程S13で算出した相関度最大速度を、目標70の推定速度の暫定値として記憶する。
図8は、この実施の形態における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図である。
指標値算出工程S13は、実施の形態1で説明した工程に加えて、更に、フーリエ変換工程S34を有する。
フーリエ変換工程S34において、フーリエ変換部46は、相関度算出部44が算出した速度相関度を、二次元フーリエ変換により、周波数領域における速度相関度に変換する。
範囲選択工程S41において、範囲設定部47は、1以上の整数のなかから、まだ選択していない最小の整数を選択して、パラメータiとする。
範囲設定部47は、選択したパラメータiに基づいて、範囲を設定する。
平均値算出工程S42において、平均値算出部48は、平均値算出部48が算出した周波数領域における速度相関度のなかから、範囲選択工程S41で範囲設定部47が設定した範囲に含まれるスペクトルについての速度相関度を抽出する。平均値算出部48は、抽出した速度相関度の平均を取り、相関度平均値を算出する。
正規化工程S43において、正規化部49は、平均値算出工程S42で平均値算出部48が算出した相関度平均値を原点相関度で割り、正規化平均値を算出する。
なお、範囲選択工程S41において、範囲設定部47は、パラメータiを1から始めるのではなく、アジマスライン判定部52が記憶している指標値の最大値から始める構成であってもよい。パラメータiが指標値の最大値であるとき正規化平均値が閾値Thより小さければ、指標値が最大値以下であることが明らかなので、そのアジマスラインが最適アジマスラインと判定される可能性はなく、指標値を算出する必要がないからである。これにより、計算量を抑えることができる。
図9は、この実施の形態における速度相関度スペクトルマップの一例を示す図である。
速度相関度スペクトルマップとは、フーリエ変換部46が二次元フーリエ変換した周波数領域における速度相関度を図示したものである。横軸は、アジマス方向速度のスペクトルを示す。縦軸は、レンジ方向速度のスペクトルを示す。網掛けの密度が高いほど、周波数領域における速度相関度が大きいことを示す。
この図には、速度相関度スペクトルマップが2つ示されている。
太線66c,66dは、範囲判定部50が判定する判定範囲を示す。
左側の速度相関度スペクトルマップは、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合の例である。
右側の速度相関度スペクトルマップは、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点のなかに、他の点と異なる移動速度で移動している点がある場合の例である。
実施の形態1で説明したように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合、速度相関度は、比較的急峻なピークを1つ有する。相関度算出部44が算出する速度相関度が比較的狭い範囲に分布し、周期性があまりないので、周波数領域における速度相関度は、左側の例のように、逆に比較的広い範囲に分布する。このため、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的広くなる。
これに対し、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点のなかに、他の点と異なる移動速度で移動している点がある場合、速度相関度は、比較的緩やかなピークを複数有する。相関度算出部44が算出する速度相関度が比較的広い範囲に分布し、ある程度の周期性があるので、周波数領域における速度相関度は、右側の例のように、逆に比較的狭い範囲に分布する。このため、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的狭くなる。
速度推定装置34は、判定範囲が広いほど、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。すなわち、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合に、そのアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。
このように、速度相関度のピークの高さを比較するのではなく、判定範囲の広さを比較して、最適アジマスラインを判定する。
判定範囲を求めるに当たり、この実施の形態では、周波数領域で判定をする。これにより、ノイズなどの影響を小さくすることができる。このため、目標70の移動速度を正しく推定することができる。
なお、範囲設定部47が設定する範囲の形状は、実施の形態1と同様、四角い枠状に限らず、円形の枠状、内部を含む四角形状、内部を含む円形状など、他の形状であってもよい。
実施の形態3.
実施の形態3について、図10〜図12を用いて説明する。
なお、実施の形態1または実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図10は、この実施の形態における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図である。
速度推定装置34は、実施の形態1で説明した機能ブロックのうち、範囲設定部47と、平均値算出部48と、正規化部49とを有さない。
範囲判定部50は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、相関度算出部44が算出した速度相関度が閾値Th”より大きい範囲を判定して判定範囲とする。例えば、範囲判定部50は、相関度算出部44が算出した速度相関度のうち、閾値Th”より大きい速度相関度の数を数える。閾値Th”には、そのアジマスラインについて相関度最大速度判定部45が算出した最大相関度に、所定の係数βを乗じた値を用いる。ただし、係数βは、0より大きく、かつ、1より小さい実数である。すなわち、範囲判定部50は、速度相関度を最大相関度で割って正規化した値が係数βより大きい範囲を判定範囲とする。
指標値算出部51は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、範囲判定部50が判定した判定範囲の大きさを表わす指標値を算出する。例えば、指標値算出部51は、範囲判定部50が数えた数を、指標値とする。この場合の指標値は、実施の形態1における指標値と同様、大きいほど、範囲判定部50が判定した判定範囲が大きいことを表わす。
図11は、この実施の形態における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図である。
指標値算出工程S13は、最大相関度初期化工程S31と、仮定速度選択工程S32と、相関度算出工程S33と、計数初期化工程S36と、相関度選択工程S37と、計数工程S38とを有する。
このうち、最大相関度初期化工程S31と、仮定速度選択工程S32と、相関度算出工程S33とは、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
計数初期化工程S36において、範囲判定部50は、計数カウンタを初期化する。例えば、範囲判定部50は、計数カウンタの初期値として、0を記憶する。
また、範囲判定部50は、閾値Th”を算出する。例えば、範囲判定部50は、相関度最大速度判定部45が算出した最大相関度と、あらかじめ定めた係数βとの積を算出して、閾値Th”とする。
範囲判定部50は、相関度算出部44が算出した速度相関度を一つずつ選択して処理する。
相関度選択工程S37において、範囲判定部50は、相関度算出部44が算出した速度相関度のなかから、まだ選択していない速度相関度を選択する。
すべての速度相関度が選択済であり、まだ選択していない速度相関度がない場合、指標値算出部51は、範囲判定部50が記憶した係数カウンタの値を指標値として、指標値算出工程S13を終了する。
まだ選択していない速度相関度がある場合、範囲判定部50は、まだ選択していない速度相関度のなかから、速度相関度を一つ選択して、計数工程S38へ処理を進める。
計数工程S38において、範囲判定部50は、相関度選択工程S37で選択した速度相関度と、計数初期化工程S36で算出した閾値Th”とを比較する。速度相関度のほうが大きい場合、範囲判定部50は、記憶した計数カウンタに1を加える。
範囲判定部50は、相関度選択工程S37に処理を戻し、次の速度相関度を選択する。
図12は、この実施の形態における速度相関度マップの一例を示す図である。
この図に示した速度相関度マップは、図6に示したものと同じである。
太線67a,67bは、範囲判定部50が判定する判定範囲を示す。
左側の例のように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合、速度相関度は、比較的急峻なピークを1つ有する。このため、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的狭くなる。
これに対し、右側の例のように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点のなかに、他の点と異なる移動速度で移動している点がある場合、速度相関度は、比較的緩やかなピークを複数有する。このため、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的広くなる。
速度推定装置34は、判定範囲が狭いほど、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。すなわち、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合に、そのアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。
このように、速度相関度のピークの高さを比較するのではなく、判定範囲の広さを比較して、最適アジマスラインを判定する。
判定範囲を求めるに当たり、この実施の形態では、速度相関度が閾値Th”より大きい範囲を判定範囲とする。これにより、目標70の速度推定に必要な計算量を削減できる。
実施の形態4.
実施の形態4について、図13〜図15を用いて説明する。
なお、実施の形態1〜実施の形態3と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図13は、この実施の形態における速度推定装置34の機能ブロックの一例を示すブロック構成図である。
速度推定装置34は、実施の形態3で説明した機能ブロックに加えて、更に、フーリエ変換部46を有する。
フーリエ変換部46は、実施の形態2と同様、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、相関度算出部44が算出した速度相関度を、速度仮定部43が仮定した速度vの関数として離散フーリエ変換をし、周波数fの関数にする。
範囲判定部50は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインそれぞれについて、フーリエ変換部46が変換した周波数領域における速度相関度が閾値Th”より大きい範囲を判定して判定範囲とする。
アジマスライン判定部52は、指標値算出部51が算出した指標値に基づいて、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインのなかから、目標70全体の速度を最もよく表わす最適アジマスラインを判定する。実施の形態2と同様、アジマスライン判定部52は、指標値によって表わされる判定範囲が大きいほど、そのアジマスラインが目標70全体の速度を最もよく表わしているとみなす。指標値算出部51が算出した指標値が大きいほど、判定範囲が大きいことを表わす場合、アジマスライン判定部52は、アジマスライン分割部42が分割したアジマスラインのうち、指標値算出部51が算出した指標値が最も大きいアジマスラインを、最適アジマスラインとする。
図14は、この実施の形態における指標値算出工程S13の流れの一例を示すフロー図である。
指標値算出工程S13は、実施の形態3で説明した工程に加えて、更に、フーリエ変換工程S34を有する。
フーリエ変換工程S34は、実施の形態2で説明したものと同様なので、説明を省略する。
図15は、この実施の形態における速度相関度スペクトルマップの一例を示す図である。
この図に示した速度相関度スペクトルマップは、図9に示したものと同じである。
太線67c,67dは、範囲判定部50が判定する判定範囲を示す。
左側の例のように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的広くなる。
右側の例のように、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点のなかに、他の点と異なる移動速度で移動している点がある場合、範囲判定部50が判定する判定範囲は、比較的狭くなる。
速度推定装置34は、判定範囲が広いほど、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。すなわち、アジマスライン分割部42が選択したアジマスラインに反射が含まれる目標70の各点が、ほぼ同じ移動速度で移動している場合に、そのアジマスラインが、目標70全体の速度を最もよく表わしていると判定する。
このように、速度相関度のピークの高さを比較するのではなく、判定範囲の広さを比較して、最適アジマスラインを判定する。
判定範囲を求めるに当たり、この実施の形態では、周波数領域における速度相関度が閾値Th”より大きい範囲を判定範囲とする。これにより、ノイズなどの影響を小さくすることができる。
以上、各実施の形態で説明した構成は、一例であり、他の構成であってもよい。例えば、異なる実施の形態で説明した構成を組み合わせた構成であってもよいし、本質的でない部分の構成を、他の構成で置き換えた構成であってもよい。
以上説明した速度推定装置(34)は、分割部(アジマスライン分割部42)と、相関度算出部(44)と、指標値算出部(51)と、部分選択部(アジマスライン判定部52)と、推定部(速度推定部53)とを有する。
上記分割部は、合成開口レーダ(21)が出力した信号(81)に基づくアジマス圧縮前の信号(82)を複数の部分信号(アジマスライン)に分割する。
上記相関度算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、所定の複数の速度それぞれを、上記合成開口レーダが観測した目標(70)の速度(71)であると仮定して上記部分信号をアジマス圧縮し、アジマス圧縮した信号の最大値を速度相関度とする。
上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出する。
上記部分選択部は、上記指標値算出部が算出した指標値に基づいて、上記分割部が分割した複数の部分信号のなかから、上記速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択する。
上記推定部は、上記部分選択部が選択した部分信号について、上記速度相関度が最大になる速度を上記目標の推定速度とする。
速度相関度の分布の広さに基づいて部分信号を選択し、選択した部分信号について速度相関度が最大になる速度を目標の推定速度とするので、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定することができる。
上記速度推定装置(34)は、更に、範囲平均部(平均値算出部48)と、範囲選択部(範囲判定部50)とを有する。
上記範囲平均部は、上記分割部(42)が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記速度相関度が最大になる速度を中心とする複数の範囲それぞれについて、上記範囲内に含まれる速度についての速度相関度を平均した平均値(相関度平均値)を算出し、
上記範囲選択部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記複数の範囲のなかから、上記速度相関度が最大になる速度についての速度相関度(最大相関度)に対する上記平均値の比(正規化平均値)が所定の閾値(Th)より小さくなる最小の範囲(判定範囲)を選択する。
上記指標値算出部(51)は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記範囲選択部が選択した範囲の大きさを上記指標値とする。
上記指標値は、上記範囲選択部が選択した範囲が小さいほど、上記速度相関度の分布が狭いことを表わす。
速度相関度の最大値に対する平均値の比が閾値より小さくなる範囲の大きさを指標値とするので、速度相関度の分布の広さを数値化することができる。これにより、速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択することができるので、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定することができる。
上記速度推定装置(34)は、更に、フーリエ変換部(46)を有する。
上記フーリエ変換部は、上記分割部(42)が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記相関度算出部(44)が算出した複数の速度相関度を速度の関数としてフーリエ変換し、周波数の関数とする。
上記指標値算出部(51)は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記フーリエ変換部がフーリエ変換した周波数領域における速度相関度に基づいて、上記相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出する。
フーリエ変換により周波数領域に移した速度相関度に基づいて、相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出するので、ノイズなどの影響を小さくすることができる。これにより、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定することができる。
上記速度推定装置(34)は、更に、範囲平均部(48)と、範囲選択部(50)とを有する。
上記範囲平均部は、上記分割部(42)が分割した複数の部分信号それぞれについて、周波数領域における複数の範囲それぞれについて、上記範囲内に含まれる周波数(スペクトル)についての速度相関度を平均した平均値を算出する。
上記範囲選択部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記複数の範囲のなかから、所定の周波数についての速度相関度に対する上記平均値の比が所定の閾値より小さくなる最小の範囲を選択する。
上記指標値算出部(51)は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記範囲選択部が選択した範囲の大きさを上記指標値とする。
上記指標値は、上記範囲選択部が選択した範囲が大きいほど、上記速度相関度の分布が狭いことを表わす。
速度相関度の最大値に対する平均値の比が閾値より小さくなる範囲の大きさを指標値とするので、速度相関度の分布の広さを数値化することができる。これにより、速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択することができるので、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体の移動速度を正しく推定することができる。
上記複数の速度は、それぞれ、所定の複数のアジマス方向速度のうちのいずれかと、所定の複数のレンジ方向速度のうちのいずれかとの組からなる速度ベクトルである。
上記フーリエ変換部は、二次元フーリエ変換をする。
これにより、目標のなかに全体と異なる移動速度をもつ部分があった場合でも、目標全体のアジマス方向速度とレンジ方向速度とを正しく推定することができる。
以上説明した信号処理装置(13)は、
上記速度推定装置(34)と、
上記速度推定装置が推定した推定速度が、上記目標の速度であると仮定して、上記アジマス圧縮前の信号(82)をアジマス圧縮するアジマス圧縮部(第二アジマス圧縮部35)とを有する。
これにより、アジマス方向の分解能を高くすることができる。
なお、この発明は、対象(合成開口レーダ)の物理的性質又は技術的性質に基づく情報処理を具体的に行うものであるから、自然法則を利用した技術的思想の創作である。
10 合成開口レーダ観測システム、12 観測衛星、13 信号処理装置、21 合成開口レーダ、31 レンジ圧縮部、32 第一アジマス圧縮部、33 目標抽出部、34 速度推定装置、35 第二アジマス圧縮部、36 画像生成部、41 信号入力部、42 アジマスライン分割部、43 速度仮定部、44 相関度算出部、45 相関度最大速度判定部、46 フーリエ変換部、47 範囲設定部、48 平均値算出部、49 正規化部、50 範囲判定部、51 指標値算出部、52 アジマスライン判定部、53 速度推定部、54 速度出力部、61 パルス、62 反射波、65 細線、66,67 太線、70 目標、71 移動速度、72 アジマス方向速度、73 レンジ方向速度、76 速度、81,82,83,84,85,86 信号、91 処理装置、92 入力装置、93 出力装置、94 記憶装置、S10 速度推定処理、S11 指標値初期化工程、S12 アジマスライン選択工程、S13 指標値算出工程、S14 アジマスライン判定工程、S15 速度推定工程、S31 最大相関度初期化工程、S32 仮定速度選択工程、S33 相関度算出工程、S34 フーリエ変換工程、S36 計数初期化工程、S37 相関度選択工程、S38 計数工程、S41 範囲選択工程、S42 平均値算出工程、S43 正規化工程、S44 範囲判定工程。

Claims (8)

  1. 分割部と、相関度算出部と、指標値算出部と、部分選択部と、推定部とを有し、
    上記分割部は、合成開口レーダが出力した信号に基づくアジマス圧縮前の信号を複数の部分信号に分割し、
    上記相関度算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、所定の複数の速度それぞれを、上記合成開口レーダが観測した目標の速度であると仮定して上記部分信号をアジマス圧縮し、アジマス圧縮した信号の最大値を速度相関度とし、
    上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出し、
    上記部分選択部は、上記指標値算出部が算出した指標値に基づいて、上記分割部が分割した複数の部分信号のなかから、上記速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択し、
    上記推定部は、上記部分選択部が選択した部分信号について、上記速度相関度が最大になる速度を上記目標の推定速度とする
    ことを特徴とする速度推定装置。
  2. 上記速度推定装置は、更に、範囲平均部と、範囲選択部とを有し、
    上記範囲平均部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記速度相関度が最大になる速度を中心とする複数の範囲それぞれについて、上記範囲内に含まれる速度についての速度相関度を平均した平均値を算出し、
    上記範囲選択部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記複数の範囲のなかから、上記速度相関度が最大になる速度についての速度相関度に対する上記平均値の比が所定の閾値より小さくなる最小の範囲を選択し、
    上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記範囲選択部が選択した範囲の大きさを上記指標値とし、
    上記指標値は、上記範囲選択部が選択した範囲が小さいほど、上記速度相関度の分布が狭いことを表わす
    ことを特徴とする請求項1に記載の速度推定装置。
  3. 上記速度推定装置は、更に、フーリエ変換部を有し、
    上記フーリエ変換部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記相関度算出部が算出した複数の速度相関度を速度の関数としてフーリエ変換し、周波数の関数とし、
    上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記フーリエ変換部がフーリエ変換した周波数領域における速度相関度に基づいて、上記相関度算出部が算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の速度推定装置。
  4. 上記速度推定装置は、更に、範囲平均部と、範囲選択部とを有し、
    上記範囲平均部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、周波数領域における複数の範囲それぞれについて、上記範囲内に含まれる周波数についての速度相関度を平均した平均値を算出し、
    上記範囲選択部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記複数の範囲のなかから、所定の周波数についての速度相関度に対する上記平均値の比が所定の閾値より小さくなる最小の範囲を選択し、
    上記指標値算出部は、上記分割部が分割した複数の部分信号それぞれについて、上記範囲選択部が選択した範囲の大きさを上記指標値とし、
    上記指標値は、上記範囲選択部が選択した範囲が大きいほど、上記速度相関度の分布が狭いことを表わす
    ことを特徴とする請求項3に記載の速度推定装置。
  5. 上記複数の速度は、それぞれ、所定の複数のアジマス方向速度のうちのいずれかと、所定の複数のレンジ方向速度のうちのいずれかとの組からなる速度ベクトルであり、
    上記フーリエ変換部は、二次元フーリエ変換をする
    ことを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の速度推定装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の速度推定装置と、
    上記速度推定装置が推定した推定速度が、上記目標の速度であると仮定して、上記アジマス圧縮前の信号をアジマス圧縮するアジマス圧縮部と
    を有することを特徴とする信号処理装置。
  7. コンピュータが実行することにより、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の速度推定装置または請求項6に記載の信号処理装置として上記コンピュータを機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 合成開口レーダが出力した信号に基づくアジマス圧縮前の信号に基づいて、上記合成開口レーダが観測した目標の速度を推定する速度推定方法において、
    上記アジマス圧縮前の信号を複数の部分信号に分割し、
    分割した上記複数の部分信号それぞれについて、所定の複数の速度それぞれについて、上記速度が上記目標の速度であると仮定して、上記部分信号をアジマス圧縮し、アジマス圧縮した信号の最大値を速度相関度とし、
    上記複数の部分信号それぞれについて、算出した速度相関度の分布の広さを表わす指標値を算出し、
    算出した指標値に基づいて、上記複数の部分信号のなかから、上記速度相関度の分布が最も狭い部分信号を選択し、
    選択した上記部分信号について上記速度相関度が最大になる速度を上記目標の推定速度とする
    ことを特徴とする速度推定方法。
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