JP2013203635A - 高炉セメントを用いたコンクリート組成物及びコンクリート硬化体 - Google Patents

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Abstract

【課題】1)初期強度の発現性がよい、2)乾燥収縮が小さい、3)中性化を抑制できる、4)流動性がよい、5)経時的な流動保持性がよい、6)凍結融解抵抗性がよい、7)耐火性がよい、以上の1)〜7)の要求を同時に満足することのできる高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを用いたコンクリート組成物及びかかるコンクリート組成物を硬化させたコンクリート硬化体を提供する。
【解決手段】結合材、水、細骨材、粗骨材及び混和剤からなるコンクリート組成物において、結合材として特定の高炉セメントを結合材中に70質量%以上含有するものを用い、また混和剤の一部として特定の水溶性ビニル共重合体を結合材の0.1〜5.0質量%となるよう用いて、更に水結合材比を15〜60質量%とし、更にまた結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量をコンクリート組成物1m当たり5kg以上となるようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は高炉セメントを用いたコンクリート組成物及びコンクリート硬化体に関する。コンクリート硬化体は建築物や土木構造物等の社会資本を造る基幹の構造体であるが、これらの建設に要するエネルギー・CO原単位(以下、単にCO原単位という)を見ると、例えば鉄筋コンクリート造の建築物の場合には建物全体の建設に要するCO原単位の30〜40%がコンクリート硬化体に由来する。すなわち、建築物等社会資本の建設に要するCO原単位を削減し、環境負荷の小さい建設を可能とするには、コンクリート硬化体のCO原単位を削減することが肝要なのである。コンクリート硬化体を得るために用いるコンクリート組成物を主に構成するのはセメントと骨材であるが、セメントのCO原単位は、約750kg−CO/トン(セメント)であり、この値は骨材の製造に要するCOよりも2桁近く大きい。したがって、コンクリート組成物1m当たりのセメント量が300〜400kg、骨材の量が1800〜2000kgと骨材量が多いことを考慮しても、コンクリート組成物からのCOの大部分がセメントからのCOに由来することになる。すなわち、CO原単位の少ない環境負荷の小さい建築物や土木構造物を建設するためにコンクリート組成物のCO原単位を小さくするには、セメントのCO原単位を小さくすることが必要である。通常のポルトランドセメントの製造に要するCO原単位は、原料の石灰石(CaCO)を焼成するプロセスでCaCOから切り離され、不可避的に発生するCOが約450kg/トン(セメント)である。わが国のセメントの生産量は約5000万トン/年であるので、セメントからのCO発生量はわが国全体のCO発生量(13億トン)の約3%に相当する膨大な量である。ポルトランドセメントの製造に要するCO原単位を削減するのに、鉄鋼産業の副産物である高炉スラグの使用が有効である。高炉スラグを適量ポルトランドセメントと混合した材料は、ポルトランドセメントと同様の水硬性があり、結合材として使えるだけではなく、CO発生量を大幅に抑制することができる。高炉スラグをセメントに利用するには、鉄鋼産業で製造される高炉水砕スラグをセメントと同等の大きさまで微粉砕し、高炉スラグ微粉末を製造することが必要であるが、高炉スラグ微粉末の製造に要するCOは、ポルトランドセメントの製造に要するCOの1/10以下であり、高炉スラグ微粉末でポルトランドセメントに置き換えた分だけセメントのCO削減に貢献することになる。また、年間2000〜2500万トン製造される高炉スラグのうち、約700万トンが国内において利用されることなく輸出されている。こうした未利用の高炉スラグを活用することにより、ポルトランドセメントを製造するためのCO原単位が削減可能となり、さらにコンクリート組成物やその硬化体である建築物、土木構造物のCO原単位を小さくすることが可能となる。本発明は、従来の高炉セメントよりも高炉スラグ含有量が多い高炉セメントを使用したコンクリート組成物及び該コンクリート組成物を硬化して得られるコンクリート硬化体に関するものである。
ポルトランドセメントの一部に代えて高炉スラグ微粉末を使用したセメントが高炉セメントである。わが国の高炉セメントの製造は鉄鋼製造とほぼ時を同じくして始まっており、すでに1913年には高炉セメント工場が稼働している。高炉セメントについてはJISも制定されており(JIS−R5211)、高炉スラグ微粉末の含有量に応じて、A種(5%を超え30%以下)、B種(30%を超え60%以下)及びC種(60%を超え70%以下)の3種に分類されている。しかし、現実に製造され、流通している高炉セメントは、高炉スラグ微粉末の含有量40〜45%の高炉セメントB種がほぼ100%である。高炉セメントはポルトランドセメントに比べて製造時のCO原単位が少ないのみならず、セメントが水と反応して硬化する時の発熱量が少なくて熱ひび割れが入り難く、アルカリシリカ反応性を有してコンクリート硬化体中でひび割れを発生させる骨材に対して反応抑制効果があり、海洋環境での塩化物の進入を抑制する等の品質上の利点を有している。ただし、これらの効果は高炉セメントA種では高炉スラグ微粉末の含有量が少ないためあまり期待できない。一方、高炉スラグ微粉末の含有量を45%程度より多くすると、セメントの硬化が遅くなり、コンクリート打設後1〜3日の初期材齢の強度が低くなるため、コンクリート工事に支障をきたす。また高炉スラグ含有量が多くなると、乾燥収縮が大きくなり、ひび割れが入り易くなる。更に、コンクリート硬化体の中性化が速くなり、中性化で寿命が決まっている鉄筋コンクリート構造物では耐久性の確保が難しくなる。これらの理由から高炉セメントのJISではA種、B種、C種の3種類の高炉スラグ微粉末含有量のセメントが規定されているにもかかわらず、高炉セメントB種のうちでも高炉スラグ微粉末の含有量が40〜45%に限定された高炉セメントのみが製造され、流通してきた。
現在流通している高炉スラグ微粉末含有量40〜45%の高炉セメントに対し、高炉スラグ微粉末の含有量をさらに多くすることにより、CO2の発生を抑制した環境性能の高いコンクリート組成物の製造が可能となる。同時に、水和熱によるひび割れやアルカリシリカ反応を抑制する特性を高め、海洋環境での塩化物の侵入を抑制すること等が可能となる。そのため、初期強度や乾燥収縮といった、高炉セメントを用いたコンクリート組成物の弱点を改善するための技術が種々提案されてきた。例えば、高炉スラグ微粉末の粉末度を大きくし、粒子径を小さくすることにより初期強度を改善する技術(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、粉末度を大きくし過ぎると、初期強度は増加しても長期強度が低下するため、初期の水和反応を抑制する成分を添加して長期強度を確保する技術(例えば、特許文献3参照)、シリカフューム等のポゾラン活性を有する微粉末を添加し、初期強度と長期強度の両方を向上させる技術(例えば、特許文献4参照)、高炉セメントを使用したコンクリート硬化体の収縮を抑制し、セメントの水和による発熱を抑制するため、粉末度を小さくした粗な高炉スラグ微粉末と無水石膏を使用する技術(例えば、特許文献5参照)、粉末度を小さくした粗な高炉スラグ微粉末と膨張成分を使用する技術(例えば、特許文献6参照)等が提案されている。また高炉スラグ微粉末の含有量を多くした高炉セメントを用いて調製したコンクリート組成物に流動性を付与するため、特定のセメント分散剤を用いた技術も提案されている(例えば、特許文献7〜11参照)。
しかし、特許文献1〜4の従来技術には、高炉スラグを微粉砕するのに要するCO原単位が大きく、コストもかかり、得られる硬化体の乾燥収縮によるひび割れが生じ易く、これが解決されないままになっているという問題がある。また特許文献5及び6の従来技術には、得られる硬化体の初期強度が低く、これが解決できないままになっているという問題がある。しかもその上、特許文献1〜6の従来技術には、高炉スラグ微粉末を使用したコンクリート組成物の施工に不可欠の要件である流動性の確保が難しいという問題がある。一方、特許文献7〜11の従来技術には、初期強度の発現、乾燥収縮ひび割れの防止等に加えて、流動性の確保に相応の効果があるものの、流動性の時間的な低下を抑制する流動性保持作用が不充分という問題がある。生コンクリート工場で製造後、建設サイトに運搬して施工されるコンクリート工事においては、調製したコンクリート組成物の流動性が低下すると施工困難となるので、流動性保持性能はコンクリート組成物としての不可欠の要件である。そして本発明者らの試験によれば、以上の問題に加えて、特許文献1〜11のように高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを使用したコンクリート組成物は、高炉セメント中の石膏の量やコンクリート組成物の空気量によって、得られる硬化体の凍結融解抵抗性や火災時の爆裂に抵抗する耐火性に課題が生ずることが明らかとなった。寒冷地においては凍結融解抵抗性は不可欠の要件であり、耐火性も全ての建築物やトンネルにおいて不可欠の要件である。要するに、特許文献1〜11の従来技術は、次の1)〜7)のいずれか複数の点で重大な問題があるのである。1)材齢1〜3日の初期強度が低い、2)乾燥収縮が大きく収縮ひび割れが入り易い、3)中性化が速く耐久性の確保が難しい、4)施工に必要な流動性を確保するのが難しい、5)流動性を必要な時間保持するのが難しい、6)凍結融解抵抗性を確保するのが難しい、7)耐火性を確保するのが難しい。
特開昭61−242942号公報 特開昭61−281057号公報 特開平5−155648号公報 特開2002−321949号公報 特開2005−281123号公報 特開2007−217193号公報 特開2010−285289号公報 特開2010−285290号公報 特開2010−285291号公報 特開2010−285292号公報 特開2010−285293号公報
本発明が解決しようとする課題は、1)初期強度の発現性がよい、2)乾燥収縮が小さい、3)中性化を抑制できる、4)流動性がよい、5)経時的な流動保持性がよい、6)凍結融解抵抗性がよい、7)耐火性がよい、以上の1)〜7)の要求を同時に満足することのできる高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを用いたコンクリート組成物及びかかるコンクリート組成物を硬化させたコンクリート硬化体を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく鋭意研究した結果、特定の高炉セメントを含有する結合材と特定の混和剤とを組み合わせて用いたコンクリート組成物が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、結合材、水、細骨材、粗骨材及び混和剤からなるコンクリート組成物であって、結合材が下記の高炉セメントを結合材中に70質量%以上含有するものであり、混和剤がその一部として下記の水溶性ビニル共重合体を結合材の0.1〜5.0質量%含有するものであって、水を結合材の15〜60質量%含有し、更に結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量がコンクリート組成物1m当たり5kg以上であることを特徴とする高炉セメントを用いたコンクリート組成物に係る。また本発明は、かかるコンクリート組成物を硬化させて得られるコンクリート硬化体に係る。
高炉セメント:粉末度が3000〜8000cm/gの高炉スラグ微粉末を45〜75質量%、ポルトランドセメントを20〜50質量%及び硫酸塩をSO換算で1.0〜4.5質量%(合計100質量%)の割合で含有してなる高炉セメント。
水溶性ビニル共重合体:下記の水溶性ビニル共重合体A及び下記の水溶性ビニル共重合体Bから選ばれる一つ又は二つ以上の水溶性ビニル共重合体。
水溶性ビニル共重合体A:分子中に下記の構成単位Xを35〜85モル%、下記の構成単位Yを15〜65モル%及び下記の構成単位Zを0〜5モル%(合計100モル%)の割合で有する質量平均分子量2000〜80000の水溶性ビニル共重合体。
構成単位X:メタクリル酸から形成された構成単位及びメタクリル酸塩から形成された構成単位から選ばれる構成単位。
構成単位Y:分子中に7〜150個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するメトキシポリエチレングリコールメタクリレートから形成された構成単位。
構成単位Z:(メタ)アリルスルホン酸塩から形成された構成単位及びメチル(メタ)アクリレートから形成された構成単位から選ばれる構成単位。
水溶性ビニル共重合体B:分子中に下記の構成単位Lを40〜60モル%及び下記の構成単位Mを60〜40モル%(合計100モル%)の割合で有する質量平均分子量2000〜80000の水溶性ビニル共重合体。
構成単位L:マレイン酸から形成された構成単位及びマレイン酸塩から形成された構成単位から選ばれる構成単位。
構成単位M:分子中に15〜80個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するα−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレンから形成された構成単位及び分子中に15〜80個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するα−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレンから形成された構成単位から選ばれる構成単位。
先ず、本発明に係るコンクリート組成物に用いる高炉セメントについて説明する。本発明者らは、高炉セメントの材料構成を種々研究した結果、石膏のような硫酸塩については好ましい性能を付与するための適正量と好ましくない性能を回避するための適正量があり、両者をバランスさせて最適量とすることが重要であることを見出した。
図1は、粉末度6000cm/gの高炉スラグ微粉末と普通ポルトランドセメントの質量比を2:1とし、硫酸塩として無水石膏をSO換算量で0から6質量%の範囲で変化させ、その他は同一条件で調製したコンクリート組成物を5段階の材齢で硬化させたときのコンクリート硬化体の圧縮強度を示している。図1中、11は材齢1日の場合、12は材齢3日の場合、13は材齢7日の場合、14は材齢28日の場合、15は材齢91日の場合であるが、SO換算量が1質量%未満では初期強度が著しく低く、逆にSO換算量が4.5質量%を上回ると長期強度が低下する。
図2は、図1の場合と同様にして得たコンクリート硬化体のJISA1129で試験した乾燥収縮ひずみを示している。SO換算量が1質量%未満では従来の高炉セメント(B種)を用いた場合より乾燥収縮が大きくてひび割れが入り易いものになるのに対し、SO換算量が1質量%以上では従来の高炉セメント(B種)を用いた場合より乾燥収縮が少なくてひび割れが入り難いものになり、この好ましい性能はSO換算量が多い程強くなっている。
図3は、図1の場合と同様にして得たコンクリート硬化体のJISA1148で試験した凍結融解に対する抵抗性(相対動弾性係数)を示している。SO換算量が4.5質量%以下の場合には凍結融解のくり返し300サイクルまで初期動弾性係数の値を80%以上に保持できるのに対し、SO換算量が4.5質量%を上回ると、動弾性係数の低下が早くて凍結融解抵抗性が低下し、寒冷地での使用に不向きとなっている。
図4は、図1の場合と同様にして得た断面20×20cm、高さ60cmの鉄筋コンクリート柱を、ISO834に規定された標準加熱曲線にしたがって約30分加熱したときの爆裂の発生状況(質量減少率)を示している。SO換算量が3.5質量%以下の場合は、爆裂は全く生ぜず、十分な火災時の耐火性を示しており、SO換算量が4.5質量%でも爆裂は軽微であるが、SO換算量が4.5質量%を上回ると、相当量の爆裂が発生し、このような量の爆裂が発生するコンクリート硬化体では建築物の柱に必要とされる火災時の耐火性能を確保することは難しくなっている。
以上のように、得られるコンクリート硬化体の性能を好ましい範囲に保つ上で、高炉セメントに用いる石膏のような硫酸塩のSO換算量は多すぎても少なすぎても好ましくないのであり、1.0〜4.5質量%の範囲が最適なのである。また高炉スラグ微粉末を45質量%以上含有する高炉セメントを用いたコンクリート組成物の強度発現を従来から流通する高炉セメント(高炉スラグ微粉末量40〜45質量%)を用いたコンクリート組成物と同等とするには、高炉スラグ微粉末の粉末度と石膏のような硫酸塩のSO換算量の双方を同時に適正な範囲とすることが重要であり、SO換算量は1.0〜4.5質量%とし、またこのときの高炉スラグ微粉末の粉末度は3000〜8000cm/gとするのが好ましいのである。高炉スラグ微粉末の粉末度が8000cm/gを上回ると、初期強度が高いコンクリート硬化体が得られるものの、材齢28日以降の長期強度が低下し、流動性も低下する。逆に高炉スラグ微粉末の粉末度が3000cm/gを下回ると、得られるコンクリート硬化体の初期強度が低くなる。高炉スラグ微粉末の粉末度と硫酸塩のSO換算量を上記の範囲とすることによって、高炉スラグ微粉末の含有量45質量%以上の高炉セメントを用いた場合の性能を、従来から流通する高炉セメントを用いた場合と同等とすることができるが、高炉スラグ微粉末の含有量が75質量%を上回ると、得られるコンクリート硬化体の強度、乾燥収縮ひずみ及び凍結融解抵抗性等で、従来から流通する高炉セメントを用いた場合と同等の性能を保持することが難しくなる。用いる硫酸塩の種類は特に制限されず、例えば石膏を使用でき、石膏としては無水石膏、半水石膏、二水石膏のいずれも使用できるが、無水石膏が好ましい。高炉セメント中における無水石膏の含有量は2〜7質量%とするのが好ましい。
本発明に係るコンクリート組成物において、高炉スラグ微粉末を45〜75質量%含有する高炉セメントを結合材として使用する場合、高炉セメント以外の材料を結合材として添加することによりコンクリート組成物の性能を向上させることができる。コンクリート組成物の性能が向上する限りにおいて、添加する材料は特に限定されるものではないが、その添加量が30質量%を上回ると、高炉セメントの環境性能や力学性能が不充分となる場合があるので好ましくない。前記の材料としては、粉末度が3000〜12000cm/g、CaCO含有量が70質量%以上の石灰石微粉末が挙げられ、かかる石灰石微粉末を結合材中に3〜20質量%、好ましくは5〜15質量%含有させて使用することができる。このような石灰石微粉末を使用することにより、水結合材比20〜40%のコンクリート組成物の流動性が向上し、圧縮強度も向上する。また前記の材料としては、粉末度が100000〜300000cm/g、SiO含有量が60質量%以上のシリカフュームが挙げられ、かかるシリカフュームを結合材中に3〜15質量%、好ましくは5〜10質量%含有させて使用することができる。このようなシリカフュームを使用することにより、水結合材比(結合材の質量に対する水の質量の割合)が30%以下のコンクリート組成物の流動性が向上し、得られるコンクリート硬化体の圧縮強度も向上する。この結果、水結合材比が15〜25%のコンクリート組成物の製造が可能となる。このようなコンクリート組成物により、高炉スラグ微粉末を45質量%以上含有する高炉セメントを使用して、得られるコンクリート硬化体の初期と長期の強度を改善するとともに、中性化をゼロ近くにまで抑制することが可能となり、高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを用いて得られるコンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる。また高炉セメント以外の材料としては、粉末度が2500cm/g以上、SiO含有量が45質量%以上及び強熱減量が5質量%以下のフライアッシュが挙げられ、かかるフライアッシュを結合材中に5〜30質量%、好ましくは10〜20質量%含有させて使用することもできる。このようなフライアッシュを使用することにより、水結合材比が30〜60質量%のコンクリート組成物の流動性が向上し、圧縮強度も向上する。尚、フライアッシュを添加したものは添加しないものより中性化が速くなる傾向にあるので、適用する鉄筋コンクリート部材のかぶり厚さに応じて供用予定期間中に中性化が鉄筋に達することのないよう水セメント比を定めることが好ましい。本発明に係るコンクリート組成物において、結合材の調製方法は、本発明で定める組成の結合材を調製できれば、特に限定されるものではない。結合材の調製方法としては、高炉スラグ微粉末、ポルトランドセメント、石膏、石灰石微粉末、シリカフューム、フライアッシュ等をセメント工場で混合するのが好ましいが、石灰石微粉末、シリカフューム、フライアッシュは別途、生コンクリート工場で添加することもできる。
次に、本発明に係るコンクリート組成物において、結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量について説明する。鉄筋コンクリート部材中の鉄筋を腐食から保護するためには、コンクリート硬化体中の細孔溶液のpHを11.5以上とし、鉄筋を不動態化させておく必要がある。コンクリート硬化体中にはポルトランドセメントの水和反応によって生ずる水酸化カルシウムの結晶が残存しており、その結果、細孔溶液中のpHは水酸化カルシウムの飽和溶液のpHである12.5以上を保持している。これによりコンクリート硬化体中の鉄筋は不動態化に必要なpH=11.5以上を大きく上回ることになる。しかし、大気中の炭酸ガスがコンクリート硬化体中に侵入してくると、水酸化カルシウムと炭酸ガスの中和反応、すなわち中性化が発生するので、中性化のフロントが鉄筋に到達しないようにすることが必要であり、多くのコンクリート構造物の耐久性が、中性化で定まっている。高炉スラグ微粉末を含有する高炉セメントにおいても、ポルトランドセメント成分の水和反応によって水酸化カルシウムが生成するが、高炉スラグ微粉末の水和反応によって、水酸化カルシウムの一部が消費される。また、結合材としてフライアッシュやシリカフューム等の材料を添加すると、水酸化カルシウムはこれらの材料の水和反応によっても消費される。したがって、高炉セメントを使用したコンクリート組成物の中性化をコントロールするには、これらの水和反応後に残存する水酸化カルシウムをコントロールすることが必要である。
本発明者らは、結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量とコンクリート硬化体の中性化速度との関係について種々研究した結果、図5に示すような関係を見出した。図5の縦軸は、前記のような結合材を用いて調製したコンクリート組成物から10×10×40cmのコンクリート硬化体からなる供試体を得て、この供試体にJISA1153:2003「コンクリートの促進中性化試験方法」にしたがって炭酸ガス濃度5%で中性化試験を行ない、その結果から時間の平方根と中性化深さの関係を定める係数、すなわち中性化速度係数を求めたものである。また図5の横軸は、同じコンクリート組成物を封かん状態で保存し、下記の方法で測定した材齢90日での残存水酸化カルシウム量を示している。図5中、51は水結合材比が30質量%の場合、52は水結合材比が40質量%の場合、53は水結合材比が50質量%の場合であるが、水結合材比が同じであれば、残存水酸化カルシウム量が増大する程、中性化が小さくなることがわかる。図5中の破線で示す中性化速度係数=3.5の値は、通常の建築部材の寿命65年を確保するのに必要な値である。通常の経済的なコンクリート組成物の水結合材比の下限を30質量%としたとき、中性化速度係数=3.5を下回るには、残存水酸化カルシウム量を5kg/m以上とすればよいことがわかる。また残存水酸化カルシウム量が10kg/m以上であれば、水結合材比が30質量%を超えるところまでコンクリート組成物の調製が可能であり、更に残存水酸化カルシウム量が15kg/m以上であれば、水結合材比が40質量%でもコンクリート組成物の調製が可能であって、経済性や施工性から見て好ましいことがわかる。
結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量について種々研究した結果、この量は、高炉セメントの組成、高炉セメントの粉末度、水結合材比、高炉セメント以外の材料の添加量等、種々の要因によって影響される。したがって、中性化を制御するうえで重要なかかる量を、高炉セメントの組成や水結合材比等から一義的に定めるのは困難であり、調製したコンクリート組成物についての実験によって定めることが必要であった。そのための実験方法は下記のとおりである。
結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量(kg/m):コンクリート組成物を調整後、封かんして材齢90日まで保存し、コンクリート硬化体を取り出して、全量を粉砕し、セメント協会で定める「遊離酸化カルシウムの定量方法」(JCAS I−01−1997)にしたがって分析して、CaOの量を求め、この値からコンクリート1m当たりの水酸化カルシウム量を求めた。但し、水酸化カルシウムの分析方法は、正しい値が得られる限りこの方法に限定されるものではない。
次に、本発明に係るコンクリート組成物に用いる混和剤について説明する。高炉スラグ微粉末を多量に含有する高炉セメントを用いたコンクリート組成物の流動性を確保するためには、リグニンスルホン酸塩やナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩等の従来から使用されてきたセメント分散剤では著しく不充分であり、特定の水溶性ビニル共重合体からなるセメント分散剤を用いることが必要である。本発明に係るコンクリート組成物では、かかる水溶性ビニル共重合体としては、前記の水溶性ビニル共重合体A及び前記の水溶性ビニル共重合体Bから選ばれるいずれか一つ又は二つ以上の水溶性ビニル共重合体を用いる。水結合材比の大きい領域、具体的には水結合材比が35〜60質量%の領域では水溶性ビニル共重合体Aから選ばれるものを用いるのが好ましく、また水結合材比の小さい領域、具体的には水結合材比が15〜35質量%の領域では水溶性ビニル共重合体Bから選ばれるものを用いるのが好ましいが、いずれの場合も結合材の0.1〜5.0質量%使用する。
建設サイトで施工可能なコンクリート組成物の流動性を確保するためには、コンクリート組成物の調製直後の流動性を確保するのみでは十分でない。調製したコンクリート組成物の流動性が低下するのを抑制し、流動性を保持することが必要である。高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを使用したコンクリート組成物は、従来のポルトランドセメントや流通する高炉セメントを使用したコンクリート組成物よりも流動性の低下が大きい。かかる流動性の低下を抑制するためには、セメント分散剤に加えて流動性保持剤を混和剤として使用することが好ましい。本発明者らは、水溶性ビニル共重合体をセメント分散剤として使用したときの流動性保持剤を種々研究した結果、流動性保持剤としては、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸リチウム等のグルコン酸塩、及び/又はショ糖が使用でき、なかでもグルコン酸ナトリウムが好ましいことを見出した。これらの流動性保持剤はセメントの凝結遅延成分の一種であるが、本発明に係るコンクリート組成物では、凝結遅延の影響が少ない添加量の範囲で使用することにより、流動性の低下を防止する働きが大きくなるようにすることができる。そのためには、かかる流動性保持剤は結合材の0.002〜0.5質量%の範囲で用いるが、前記した水溶性ビニル共重合体を55〜99質量%、グルコン酸塩及び/又はショ糖を1〜45質量%(合計100質量%)の割合で混合して一液型としたものを用いるのが好ましく、水溶性ビニル共重合体を75〜99質量%、グルコン酸塩及び/又はショ糖を1〜25質量%(合計100質量%)の割合で混合して一液型としたものを用いるのがより好ましい。
また前記の水溶性ビニル共重合体を55〜98質量%、グルコン酸塩及び/又はショ糖を1〜20質量%、下記の化1で示される化合物を1〜25質量%(合計100質量%)の割合で混合して一液型とした多機能性のものを用いるのが好ましく、前記の水溶性ビニル共重合体を55〜97質量%、グルコン酸塩及び/又はショ糖を2〜20質量%、下記の化1で示される化合物を1〜20質量%(合計100質量%)の割合で混合して一液型とした多機能性のものを用いるのがより好ましい。かかる多機能性の混和剤は固形換算で結合材の0.1〜5質量%、好ましくは0.15〜3質量%の範囲でコンクリート組成物に添加して使用する。ここで、一液型の混和剤を使用する利点は生コンクリートプラントにおいて混和剤の貯蔵や計量が効率的に行える点にある。なかでも化1で示される化合物は得られるコンクリート硬化体の乾燥収縮と自己収縮を低減し、収縮ひび割れの抑制に効果を発揮し、水結合材比の小さい高強度コンクリートに対して自己収縮の低減に有効である。
Figure 2013203635
化1で示される化合物において、p、q及びrはいずれも0又は正の整数であって、かつp+q+r=5〜25を満足する整数である。なかでも、p、q及びrがいずれも1〜10の整数であって、かつp+q+r=7〜20を満足する整数である場合が好ましい。また、p+q+rはグリセリン1モルに対するプロピレンオキサイドの付加モル数を表し、p+q+rが5未満の場合には、調製したコンクリート組成物の粘性低減効果が発揮されず、得られる硬化体の乾燥収縮及び自己収縮を低減する効果も得られない。逆にp+q+rが25超の場合には、水に溶けにくくなって多機能性混和剤として一液化できないばかりか、調製したコンクリート組成物の粘性低減効果も発揮されない。かかる化1で示される化合物は公知の方法で合成できる。
グリセリンのプロピレンオキサイド付加物である化1で示される化合物は、その基本的性質である油性の潤滑作用効果によって、ガラス質で硬い高炉スラグ微粉末の粒子間に生ずる摩擦を低減させる機能を有し、またかかる化合物は乾燥収縮低減性能及び自己収縮低減性能も兼ねており、双方の機能を同時にコンクリート組成物に付与することができる。
次に本発明に係るコンクリート組成物の空気量について説明する。寒冷地で建設されるコンクリート構造物の凍結融解作用に対する抵抗性を確保する上で、その施工に用いるコンクリート組成物の空気量の調節は不可欠の要件である。コンクリート組成物の空気量は、通常は3.5〜6.5容量%、好ましくは4.5〜5.5容量%とすることにより凍結融解抵抗性を確保できるが、高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを使用したコンクリート組成物の凍結融解抵抗性を確保するには、空気量をコントロールするのみでは不十分である。かかるコンクリート組成物の凍結融解抵抗性は石膏のような硫酸塩のSO換算量によっても影響を受けるため、空気量を3.5〜6.5容量%とし、更に高炉セメント中のSO換算量を4.5質量%以下とすることが必要なのである。本発明に係るコンクリート組成物において、空気量を3.5〜6.5容量%とするには、混和剤の一部として炭素数が6〜18のアルキルリン酸モノエステル塩、なかでも炭素数が8のオクチルリン酸モノエステルカリウム塩からなるAE調節剤を、結合材の0.001〜0.3質量%含有させることが好ましい。
次に、本発明に係るコンクリート組成物の水結合材比について説明する。本発明に係るコンクリート組成物は、結合材、水、細骨材、粗骨材及び混和剤から構成されたものであるが、前記した高炉セメントを含有する結合材を使用し、結合材に対する水の割合すなわち水結合材比を15〜60%、好ましくは30〜50%としたもので、これにより、初期強度や長期強度と共に耐乾燥収縮、凍結融解抵抗性及び耐火性の優れたコンクリート組成物を調製することができ、同時に高炉スラグ微粉末の含有量の多い高炉セメントを用いたときの中性化の問題を解決したコンクリート組成物を調製することができる。図5に示したように、コンクリート硬化体の中性化速度は残存する水酸化カルシウムの量に支配されるが、同時に用いるコンクリート組成物の水結合材比によっても大きな影響を受けている。すなわち、残存する水酸化カルシウム量が同じであれば、調製するコンクリート組成物の水結合材比を制御することによって、得られるコンクリート硬化体の耐久性をコントロールすることができるのである。例えば、前記したように、残存水酸化カルシウム量が10kg/mの場合、水結合材比が50%では不十分であるが、水結合材比を35%前後にすれば、耐久性を確保することができる。残存水酸化カルシウム量が20kg/m程度であれば、水結合材比が50%でも十分に耐久性を確保することができる。また鉄筋コンクリート部材のかぶり厚さを60mmとすれば、コンクリート硬化体が65年の寿命を確保するのに必要な中性化速度係数は5.2となるので、残存する水酸化カルシウム量10kg/mでは、水結合材比を40%とすればよく、残存する水酸化カルシウム量が20kg/mでは、水結合材比を50%より大きく取れる。このように本発明に係るコンクリート組成物においては、結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量とともに水結合材比をコントロールすることによって十分な耐久性を確保できるのである。
高炉スラグを多量に含有する高炉セメントを使用したコンクリート組成物であっても、コンクリート構造物の寿命を定める中性化が最大の弱点であったが、本発明に係るコンクリート組成物のように、水セメント比と残存する水酸化カルシウム量をコントロールすることによって、この問題を解決できるようになる。更に言えば、構造部材のかぶり厚さと設計寿命の与条件に対して、中性化の進行速度を予測し、与条件を満足するように耐久性設計を行えば、高炉スラグを多量に含有する高炉セメントを使用したコンクリートを様々な構造物に使用可能となるのであり、環境負荷の低いコンクリート構造物の建設が可能となる。高炉スラグ微粉末を45質量%以上と多量に含有する高炉セメントを使用したコンクリート硬化体の中性化の問題を解決する使用方法としては、前記のように耐久性設計の手法を用いて調製するコンクリート組成物の組成やかぶり厚さを制御する方法の他にも、いくつかの方法がある。その一つはこのようなコンクリート組成物を用いて鋼管コンクリート部材、鋼管コンクリート構造とする方法である。これらは鋼管を外被としてその中にコンクリートを充填した部材や構造であるため、コンクリート硬化体は中性化しない。もう一つの方法は、このようなコンクリート組成物を建築物等の杭に使用する方法である。地盤中のコンクリート杭は、水の中或は湿度がほぼ100%の湿潤環境にあるため殆ど中性化しない。本発明に係るコンクリート組成物は杭に使用するものとして好ましく使用できるのである。
以上説明した本発明に係るコンクリート組成物の調製方法は特に限定されず、公知の方法で調製できるが、結合材、水、細骨材及び粗骨材をミキサーで空練りする一方で、前記した添加剤、多機能性混和剤、空気量調節剤等の所定量を適宜練り混ぜ水で希釈し、しかる後に双方を練り混ぜる方法で調製するのが好ましい。本発明に係るコンクリート組成物の調製に際しては、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、分離防止剤、凝結促進剤、防錆剤、防水剤、防腐剤等の添加剤を併用することができ、これらは好ましくは練り混ぜ時に練り混ぜ水で希釈しながら添加して用いる。
本発明に係るコンクリート硬化体は、以上説明したような本発明に係るコンクリート組成物を硬化させて得られるものである。硬化の方法は特に限定されず、これには公知の方法が適用できる。本発明に係るコンクリート硬化体の具体的な形態としては、前記したような鋼管コンクリート部材やコンクリート杭等が挙げられる。
本発明によると、コンクリート硬化体のCO原単位が大幅に削減された環境性能の優れるコンクリート組成物を調製することを前提として、調製の際の流動性が良好で、かつ経時的な流動保持性も優れると同時に、得られるコンクリート硬化体の乾燥収縮を抑制し、必要な強度を発現でき、しかも凍結融解抵抗性を満足し、中性化を制御し、耐火性を確保できるという、複数の要求性能を同時に満足できるという効果がある。
得られるコンクリート硬化体の材齢を1〜91日で変えたときに、用いた高炉セメント中の硫酸塩のSO換算量(横軸)に対する該コンクリート硬化体の圧縮強度(縦軸)の変化を例示するグラフ。 用いた高炉セメント中の硫酸塩のSO換算量(横軸)に対する得られるコンクリート硬化体の乾燥収縮ひずみ(縦軸)の変化を例示するグラフ。 用いた高炉セメント中の硫酸塩のSO換算量(横軸)に対する得られるコンクリート硬化体の相対動弾性係数(縦軸)の変化を例示するグラフ。 用いた高炉セメント中の硫酸塩のSO換算量(横軸)に対する得られるコンクリート硬化体の質量減少率(縦軸)の変化を例示するグラフ。 コンクリート組成物の水結合材比を30〜50%で変えたときに、用いたコンクリート組成物の残存水酸化カルシウム量(横軸)に対する中性化速度係数の変化(縦軸)を例示するグラフ。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。なお、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%を、また部は質量部を意味する。
試験区分1(高炉セメントの調製)
表1に記載の配合条件で、高炉スラグ微粉末、無水石膏、普通ポルトランドセメントを用いて高炉セメントを調製し、高炉セメント(sb−1)〜(sb−4)及び(rb−1)〜(rb−5)を得た。
Figure 2013203635
表1において、
sg−1:粉末度が6150cm/gの高炉スラグ微粉末
sg−2:粉末度が4100cm/gの高炉スラグ微粉末
sg−3:粉末度が2050cm/gの高炉スラグ微粉末
sg−4:粉末度が9700cm/gの高炉スラグ微粉末
gp−1:粉末度が4080cm/gの無水石膏
pc−1:普通ポルトランドセメント
pc−2:早強ポルトランドセメント
試験区分2(水溶性ビニル共重合体の合成)
・水溶性ビニル共重合体Aとしての(a−1)の合成
メタクリル酸60g、メトキシポリ(オキシエチレン単位が23個、以下n=23)エチレングリコールメタクリレート300g、メタリルスルホン酸ナトリウム5g、3−メルカプトプロピオン酸3g及び水490gを反応容器に仕込んだ後、48%水酸化ナトリウム水溶液58gを加え、攪拌しながら部分中和して均一に溶解した。反応容器内の雰囲気を窒素置換した後、反応系の温度を温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウムの20%水溶液25gを加えてラジカル重合反応を開始し、5時間反応を継続して反応を終了した。その後、48%水酸化ナトリウム水溶液23gを加えて反応物を完全中和し、水溶性ビニル共重合体(a−1)の40%水溶液を得た。水溶性ビニル共重合体(a−1)を分析したところ、メタクリル酸ナトリウムから形成された構成単位/メトキシポリ(n=23)エチレングリコールメタクリレートから形成された構成単位/メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位=70/27/3(モル%)の割合で有する質量平均分子量35500(GPC法、プルラン換算)の水溶性ビニル共重合体であった。
水溶性ビニル共重合体(a−2)〜(a−3)及び(ar−1)〜(ar−3)の合成
水溶性ビニル共重合体(a−1)と同様にして、水溶性ビニル共重合体(a−2)〜(a−3)及び(ar−1)〜(ar−3)を合成した。以上で合成した水溶性ビニル共重合体Aの内容を表2にまとめて示した。
Figure 2013203635
表2において、
*1:GPC法、プルラン換算
X−1:メタクリル酸ナトリウム
X−2:メタクリル酸
Y−1:メトキシポリ(23モル)エチレングリコールメタクリレート
Y−2:メトキシポリ(70モル)エチレングリコールメタクリレート
Z−1:メタリルスルホン酸ナトリウム
Z−2:アリルスルホン酸ナトリウム
Z−3:メチルアクリレート
・水溶性ビニル共重合体Bとしての(b−1)の合成
無水マレイン酸98g及びα−アリル−ω−メチル−ポリ(n=33)オキシエチレン512gを反応容器に仕込み、徐々に加温して攪拌しながら均一に溶解した後、反応容器内の雰囲気を窒素置換した。反応系の温度を温水中にて83℃に保ち、過酸化ベンゾイル2gを投入してラジカル重合反応を開始した。更に過酸化ベンゾイル3gを分割投入し、ラジカル重合反応を4時間継続して反応させた。得られた共重合体に水を加えて加水分解し水溶性ビニル共重合体(b−1)の40%水溶液を得た。水溶性ビニル共重合体(b−1)を分析したところ、マレイン酸から形成された構成単位/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)から形成された構成単位=50/50(モル比)の割合で有する質量平均分子量42000(GPC法、プルラン換算)の水溶性ビニル共重合体であった。
・水溶性ビニル共重合体(b−3)の合成
α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(n=30)オキシエチレン1370g(1.0モル)、マレイン酸116g(1.0モル)及び水1760gを反応容器に仕込み、撹拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換した。反応系の温度を温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウムの20%水溶液8gを加えてラジカル重合反応を開始した。更に、過硫酸ナトリウムの20%水溶液5gを加え、ラジカル重合反応を5時間継続して反応を完結し、水溶性ビニル共重合体を得た後、48%水酸化ナトリウム水溶液167g(2.0モル)を加えて中和し、水を390g加えて水溶性ビニル共重合体(b−3)の40%水溶液を得た。水溶性ビニル共重合体(b−3)を分析したところ、マレイン酸ナトリウムから形成された構成単位/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=30)から形成された構成単位=50/50(モル比)の割合で有する質量平均分子量51600(GPC法、プルラン換算)の水溶性ビニル共重合体であった。
水溶性ビニル共重合体(b−2)及び(br−1)〜(br−2)の合成
水溶性ビニル共重合体(b−1)と同様にして、水溶性ビニル共重合体(b−2)及び(br−1)〜(br−2)を合成した。
水溶性ビニル共重合体(b−4)及び(br−3)〜(br−5)の合成
水溶性ビニル共重合体(b−3)と同様にして、水溶性ビニル共重合体(b−4)及び(br−3)〜(br−5)を合成した。以上で合成した水溶性ビニル共重合体Bの内容を表3にまとめて示した。
Figure 2013203635
表3において、
*1:GPC法、プルラン換算
L−1:マレイン酸
L−2:マレイン酸ナトリウム
L−1:α−アリル−ω−メチル−ポリ(n=33)オキシエチレン
M−2:α−アリル−ω−メチル−ポリ(n=68)オキシエチレン
M−3:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(n=30)オキシエチレン
M−4:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(n=50)オキシエチレンポリ(m=5)オキシプロピレン
M−5:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(n=105)オキシエチレン
M−6:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(n=9)オキシエチレン
試験区分3(化1で示される化合物の合成)
・化1で示される化合物であるグリセリンのプロピレンオキサイド付加物(g−1)の合成
グリセリン184g(2.0モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウムを1.8g加えた後、オートクレーブ内を窒素置換した。攪拌しながら、反応温度を125〜140℃に保ち、プロピレンオキサイド1160g(20モル)を圧入して付加反応を行なった。圧入終了後、同温度で2時間熟成して反応を終了し、生成物を得た。この生成物の残存触媒を除くため、吸着材を用いて吸着処理した後、濾別精製した。この精製処理物は常温で液状の化合物であり、水酸基価等の分析結果により、化1で示される化合物であるグリセリンのプロピレンオキサイド10モル付加物(g−1)であった。
・化1で示される化合物であるグリセリンのプロピレンオキサイド付加物(g−2)及び(g−3)の合成
前記のグリセリンのプロピレンオキサイド付加物(g−1)と同様にして、グリセリンのプロピレンオキサイド(g−2)及び(g−3)を合成した。
・他のグリセリンのプロピレンオキサイド付加物等(gr−1)〜(gr−3)の合成
前記のグリセリンのプロピレンオキサイド付加物(g−1)と同様にして、他のグリセリンのプロピレンオキサイド付加物等(gr−1)〜(gr−3)を合成した。以上で合成したグリセリンのプロピレンオキサイド付加物等の内容を表4に示した。
Figure 2013203635
試験区分4(多機能性混和剤の調製)
・多機能性混和剤(H−1)の調製
表2に記載の水溶性ビニル共重合体(a−1)の40%水溶液225部、グルコン酸ナトリウム(試薬一級)10部及び水15部をガラス容器に投入して撹拌混合し、水溶性ビニル共重合体(a−1)を90%及びグルコン酸ナトリウムを10%(合計100%)の割合で含有する多機能性混和剤(H−1)の40%水溶液を調製した。
・多機能性混和剤(H−2)〜(H−4)の調製
多機能性混和剤(H−1)の調製と同様にして、多機能性混和剤(H−2)〜(H−4)を調製した。
・多機能性混和剤(H−5)の調製
表2に記載の水溶性ビニル共重合体(a−1)の40%水溶液200部、グルコン酸ナトリウム(試薬一級)10部、表4に記載の化1で示される化合物(g−1)10部及び水30部をガラス容器に投入して撹拌混合し、水溶性ビニル共重合体(a−1)を80質量%、グルコン酸ナトリウムを10質量%及び化1で示される化合物(g−1)を10質量%(合計100質量%)の割合で含有する多機能性混和剤(H−5)の40%水溶液を調製した。
・多機能性混和剤(H−6)〜(H−23)
多機能性混和剤(H−5)の調製と同様にして、多機能性混和剤(H−6)〜(H−23)を調製した。以上で調製した各多機能性混和剤の内容を表5にまとめて示した。
Figure 2013203635
表5において、
*1:試験区分2で合成した表2の水溶性ビニル共重合体A
*2:試験区分2で合成した表3の水溶性ビニル共重合体B
k−1:グルコン酸ナトリウム
k−2:ショ糖
*3:試験区分3で合成した表4の化合物
*4:ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩(竹本油脂社製のコンクリート用高性能減水剤、商品名ポールファイン510AN)
*5:メラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩(竹本油脂社製のコンクリート用高性能減水剤、商品名ポールファインMF)
*6:リグニンスルホン酸塩(竹本油脂社製のコンクリート用AE減水剤、商品名チューポールEX20)
試験区分5(コンクリート組成物の調製)
実施例1〜31
表6に記載の配合Noの条件で、表7に記載の多機能性混和剤を用いて、50リットルのパン型強制練りミキサーに、試験区分1で調製した高炉セメント、細骨材(大井川水系産陸砂、密度=2.58g/cm)、粗骨材(岡崎産砕石、密度=2.68g/cm)、練り混ぜ水(水道水)、試験区分4で調製した表5記載の多機能性混和剤及び空気量調節剤として炭素数が12のオクチルリン酸モノエステルカリウム塩を主成分とするAE調節剤等を所定量投入し、90秒間練り混ぜて、目標スランプが18±1cm、目標空気量が4.5±1.0%とした表7に記載の実施例1〜31の高炉セメントを用いたコンクリート組成物を調製し、下記の方法で残存水酸化カルシウム量を測定して、結果を表7に示した。
結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの測定:コンクリート組成物を調製後、密封して材齢90日まで保存し、その後取り出したコンクリート硬化体の全量を粉砕して試料とし、セメント協会で定める「遊離酸化カルシウムの定量方法」(JCASI−01−1997)にしたがって分析して、コンクリート組成物1m当たりの量を求めた。
比較例1〜27
実施例1〜31と同様にして、表8に記載の比較例1〜27のコンクリート組成物を調製し、残存水酸化カルシウム量を測定して、結果を表8に示した。

















Figure 2013203635
表6において、
*1:結合材中の高炉セメントの割合(質量%)
*2:粉末度が178000cm/g、SiO含有量が91%のシリカフューム微粉末
*3:結合材量中のシリカフュームの含有割合(%)
*4:粉末度が3550cm/g、SiO含有量が56%、強熱減量が3.3%のフライアッシュ微粉末
*5:結合材量中のフライアッシュの含有割合(%)
*6:粉末度が8000cm/g、CaCO含有量が98%の石灰石微粉末
*7:結合材量中の石灰石微粉末の含有割合(%)
*8:細骨材(密度=2.58g/cm
*9:粗骨材(密度=2.68g/cm
*10:高炉B種セメント(密度=3.04g/cm










Figure 2013203635

















Figure 2013203635
表7及び表8において、
*1:表5に示した多機能性混和剤
*2:結合材100部に対する多機能性混和剤(AE剤を除く)の固形換算の質量部
*3:リグニンスルホン酸ナトリウム
試験区分6(調製したコンクリート組成物の評価)
調製した各例のコンクリート組成物について、スランプ、スランプフロー、空気量、また練り混ぜ直後から60分間静置後のスランプ、スランプフロー及び空気量を下記のように求め、結果を表9及び表10にまとめて示した。また調製した各例のコンクリート組成物を硬化させ、得られたコンクリート硬化体について、圧縮強度、乾燥収縮率、凍結融解抵抗性、中性化速度及び耐火性を下記のように求め、結果を表11及び表12にまとめて示した。更に、以上の結果に基づく総合評価を表13及び表14にまとめて示した。
・スランプ(cm):練り混ぜ直後のコンクリート組成物及びそれから60分間練り舟に静置したコンクリート組成物について、JIS−A1101に準拠して測定した。
・スランプ残存率(%):(60分間静置後のスランプ値/練り混ぜ直後のスランプ値)×100で求めた。
・スランプフロー(cm):練り混ぜ直後のコンクリート組成物及びそれから60分間練り舟に静置したコンクリート組成物について、JIS−A1150に準拠して測定した。
・スランプフロー残存率(%):(60分間静置後のスランプフロー/練り混ぜ直後のスランプフロー)×100で求めた。
・空気量(容量%):練り混ぜ直後のコンクリート組成物及びそれから60分間練り舟に静置したコンクリート組成物について、JIS−A1128に準拠して測定した。
・圧縮強度(N/mm):JIS−A1108に準拠し、材齢7日と材齢28日を測定した。
・乾燥収縮率(マイクロ):JIS−A1129に準拠し、各例のコンクリート組成物を20℃×60%RHの条件下で保存した材齢26週の供試体について、コンパレータ法により長さ変化を測定し、乾燥収縮率を求めた。
・促進中性化深さ(mm):各例のコンクリート組成物について、10×10×40cmの角型供試体の打ち込み面、底面及び両端面をエポキシ樹脂でシールし、20℃×60%RH、炭酸ガス濃度5%の条件下で促進試験をおこなった。材齢13週に供試体の断面を切断し、1%フェノールフタレイン溶液を吹き付けて赤色化しない部分を中性化した部分とみなし、外側からの幅を促進中性化深さとした。この数値は小さいほど中性化が進まず、耐久性が優れていることを示す。
・凍結融解耐久性指数(300サイクル):各例のコンクリート組成物について、JIS−A1148に準拠して測定した値を用い、ASTM−C666−75の耐久性指数で計算した値を示した。この数値は、最大値が100で、100に近いほど、凍結融解に対する抵抗性が優れていることを示す。
耐火試験:各例のコンクリート組成物について、水蒸気が蒸発しないよう、20℃で28日間、封緘状態で養生した直径15×高さ30cm試験体(中心部に径10mmの異形棒綱を配置)の封緘を解いて、JISA1304に定められた標準加熱曲線にしたがって加熱し、加熱前後の試験体の重量を測定した。この試験では爆裂したものは重量が軽くなり、加熱前後の重量の差が大きくなる。従って、重量変化(重量減少率)の数値が小さいものを耐爆裂性に優れていると評価した。























Figure 2013203635
















Figure 2013203635
表10において、
*1:目標のスランプが得られなかったので測定しなかった。
*2:スランプフロー
*3:スランプフロー残存率













Figure 2013203635
















Figure 2013203635
表12において、
*1:目標のスランプが得られなかったので測定しなかった。
















Figure 2013203635














Figure 2013203635
表13及び表14において、
○:目標値をクリアした。
△:もう少しのレベルで及ばず、目標値をクリアできなかった。
×:全く目標値をクリアできなかった。
尚、中性化の評価は、表12の比較例24(高炉セメントB種を使用した配合)の数値を目標値にした。
表7〜表14の結果からも明らかなように、コンクリート硬化体のCO原単位を削減できることを前提として、特定成分比から成る高炉セメントと特定の化合物の成分比から成る混和剤とを最適な範囲で組み合わせて使用したコンクリート組成物及び該コンクリート組成物を硬化させたコンクリート硬化体は、1)練り混ぜ後の流動性がよい、2)経時的な流動保持性がよい、3)初期強度の発現性がよい、4)乾燥収縮が小さい(収縮ひび割れが少ない)、5)中性化を抑制できる、6)凍結融解抵抗性が優れる、7)耐火性が優れるなど、複数の要求性能を同時に満足する効果がある。しかも、高炉スラグ微粉末を高含有するコンクリートでありながら鉄筋の防錆性能にも優れるという効果がある。
11 材齢1日の圧縮強度を示す折れ線
12 材齢3日の圧縮強度を示す折れ線
13 材齢7日の圧縮強度を示す折れ線
14 材齢28日の圧縮強度を示す折れ線
15 材齢91日の圧縮強度を示す折れ線
51 水結合材比が30%の中性化速度係数を示す曲線
52 水結合材比が40%の中性化速度係数を示す曲線
53 水結合材比が50%の中性化速度係数を示す曲線

Claims (15)

  1. 結合材、水、細骨材、粗骨材及び混和剤からなるコンクリート組成物であって、結合材が下記の高炉セメントを結合材中に70質量%以上含有するものであり、混和剤がその一部として下記の水溶性ビニル共重合体を結合材の0.1〜5.0質量%含有するものであって、水を結合材の15〜60質量%含有し、更に結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量がコンクリート組成物1m当たり5kg以上であることを特徴とする高炉セメントを用いたコンクリート組成物。
    高炉セメント:粉末度が3000〜8000cm/gの高炉スラグ微粉末を45〜75質量%、ポルトランドセメントを20〜50質量%及び硫酸塩をSO換算で1.0〜4.5質量%(合計100質量%)の割合で含有してなる高炉セメント。
    水溶性ビニル共重合体:下記の水溶性ビニル共重合体A及び下記の水溶性ビニル共重合体Bから選ばれる一つ又は二つ以上の水溶性ビニル共重合体。
    水溶性ビニル共重合体A:分子中に下記の構成単位Xを35〜85モル%、下記の構成単位Yを15〜65モル%及び下記の構成単位Zを0〜5モル%(合計100モル%)の割合で有する質量平均分子量2000〜80000の水溶性ビニル共重合体。
    構成単位X:メタクリル酸から形成された構成単位及びメタクリル酸塩から形成された構成単位から選ばれる構成単位。
    構成単位Y:分子中に7〜150個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するメトキシポリエチレングリコールメタクリレートから形成された構成単位。
    構成単位Z:(メタ)アリルスルホン酸塩から形成された構成単位及びメチル(メタ)アクリレートから形成された構成単位から選ばれる構成単位。
    水溶性ビニル共重合体B:分子中に下記の構成単位Lを40〜60モル%及び下記の構成単位Mを60〜40モル%(合計100モル%)の割合で有する質量平均分子量2000〜80000の水溶性ビニル共重合体。
    構成単位L:マレイン酸から形成された構成単位及びマレイン酸塩から形成された構成単位から選ばれる構成単位。
    構成単位M:分子中に15〜80個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するα−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレンから形成された構成単位及び分子中に15〜80個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するα−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレンから形成された構成単位から選ばれる構成単位。
  2. 結合材の水和反応後に残存する水酸化カルシウムの量がコンクリート組成物1m当たり10kg以上である請求項1記載のコンクリート組成物。
  3. 高炉セメントが硫酸塩として無水石膏を2〜7質量%含有するものである請求項1又は2記載のコンクリート組成物。
  4. 結合材がその一部として粉末度が3000〜12000cm/g及びCaCO含有量が70質量%以上の石灰石微粉末を3〜20質量%含有するものである請求項1〜3のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  5. 結合材がその一部として粉末度が100000〜300000cm/g及びSiO含有量が60質量%以上のシリカフュームを3〜15質量%含有するものである請求項1〜4のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  6. 結合材がその一部として粉末度が2500cm/g以上、SiO2の含有量が45質量%以上及び強熱減量が5質量%以下のフライアッシュを5〜30質量%含有するものである請求項1〜5のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  7. 混和剤がその一部としてグルコン酸塩及び/又はショ糖を結合材の0.002〜0.5質量%含有するものである請求項1〜6のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  8. グルコン酸塩がグルコン酸ナトリウムである請求項7記載のコンクリート組成物。
  9. 混和剤が水溶性ビニル共重合体を55〜99質量%、グルコン酸塩及び/又はショ糖を1〜45質量%(合計100質量%)の割合で混合したものを結合材の0.1〜5質量%含有するものである請求項1〜8のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  10. 混和剤が、水溶性ビニル共重合体を55〜98質量%、グルコン酸塩及び/又はショ糖を1〜20質量%及び下記の化1で示される化合物を1〜25質量%(合計100質量%)の割合で混合したものを結合材の0.1〜5質量%含有するものである請求項1〜8のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
    Figure 2013203635
    (化1において、p,q,rはいずれも0又は正の整数であって、かつp+q+r=5〜25を満足する整数)
  11. 水溶性ビニル共重合体が水溶性ビニル共重合体Aから選ばれるものであり、水を結合材の35〜60質量%含有する請求項1〜10のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  12. 水溶性ビニル共重合体が水溶性ビニル共重合体Bから選ばれるものであり、水を結合材の15〜35質量%含有する請求項1〜10のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  13. 混和剤の一部として炭素数6〜18のアルキルリン酸モノエステル塩を結合材の0.001〜0.3質量%含有し、且つ空気量を3.0〜6.5容量%としたAEコンクリート組成物である請求項1〜12のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  14. 鉄筋コンクリート部材のかぶり厚さ相当部分が中性化するのに要する期間がその鉄筋コンクリート部材の供用予定期間を下回らないよう水結合材比を定めた請求項1〜13のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物を硬化させて得られるコンクリート硬化体。
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