JP2013203324A - ハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置 - Google Patents

ハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の減速時には電動機の回生制御により減速エネルギを電力として回収する一方、減速時以外にエンジンを学習可能運転状態とする機会を設けて、空燃比センサの学習処理を必要に応じて適切且つ確実に実行できるハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置を提供する。
【解決手段】空燃比センサ33の学習処理の実行が要求されてP,Nレンジに基づき車両の停車が判定されると(S2,6がYes)、変速機2をニュートラルに切り換えて電動機3を駆動輪14側から切り離すと共に、クラッチC2を接続することにより電動機3でエンジン1を駆動する(S16,18)。エンジン回転速度Neがアイドル回転速度よりも上昇してエンジン1の燃料カットが実行されるため、空燃比センサ33の学習処理を実行可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明はハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置に係り、詳しくは走行用電力源であるエンジンの排気系に設けられた空燃比センサの学習処理を実行する学習装置に関する。
この種の空燃比センサはエンジンの排気空燃比を検出するために用いられ、排気空燃比と相関する排ガスの空気過剰率を指標としたλ制御などの各種エンジン制御に利用されている。例えばディーゼルエンジンのλ制御では、アクセル開度及びエンジン回転速度から算出した燃料噴射量に基づきエンジンの燃料噴射弁を駆動制御する一方、エンジン回転速度及び燃料噴射量に基づき目標空気過剰率を算出し、空燃比センサの出力から算出した実際の空気過剰率が目標空気過剰率となるようにEGR弁や吸気絞り弁などの開度をフィードバック制御することにより、燃費向上や排ガス特性の改善などを図っている。
空燃比センサの出力は経年劣化などに起因してドリフトなどの検出誤差を生じることから、定期的に学習処理を実行して学習値を逐次更新し、その学習値に基づきセンサ出力を補正している(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1に開示された学習処理はO2センサを対象としたものであり、降坂路の走行中にエンジンを燃料カット復帰させる際に燃料噴射量を所定増量値により補正し、センサ出力が所定値を上回った時点の所定増量値に基づき学習値を更新している。
一方、特許文献1の技術のように燃料増量によりエンジンの排気空燃比を変化させて学習処理を実行する手法とは別に、排気空燃比を特定可能なエンジン運転状態のときに学習処理を行う手法もある。例えば車両減速時のエンジンは燃料カットされて、駆動輪側から逆に駆動されながらエンジンブレーキを駆動輪に作用させている。そして、燃料カット中のエンジンは、吸入空気を筒内で燃焼させることなくそのまま排出することから、このときの排気空燃比は大気相当値となる。そこで、車両減速時の燃料カット中に、実際の排気空燃比である大気相当値とセンサ出力との比較に基づき学習処理を実行している。
特開平9−287504号公報
ところで、近年では走行用動力源としてエンジン及び電動機を備えたハイブリッド車両が実用化されており、このようなハイブリッド車両に搭載されたエンジン制御にも空燃比センサが利用されているため、上記学習処理が必要となる。
ハイブリッド車両には種々の形式が存在するが、基本的にクラッチの断接に応じて動力伝達状態を切り換えることにより、エンジンや電動機の駆動力を任意に駆動輪側に伝達して走行可能としている。電動機は回生制御によりジェネレータとしても機能するため、例えば車両の減速時には駆動輪側から電動機を逆に駆動して発電させており、これにより減速エネルギを電力として回収して後の電動機の駆動に利用している。この車両減速時においてエンジンブレーキが駆動輪に作用すると電動機による発電量が減少してしまうため、クラッチの切断によりエンジンを駆動輪側から切り離した上でアイドル運転または停止させている。
上記のように空燃比センサの学習処理を実行するには、エンジンを燃料カットしながら駆動輪からの逆駆動などにより回転駆動する必要がある(以下、このときのエンジンの運転状態を学習可能運転状態という)。しかし、アイドル運転や停止ではそれらの条件が満たされないため、結果として空燃比センサの学習処理を実行できないという問題があった。
なお、例えば学習処理が必要なときに限って、車両減速時にクラッチ接続によりエンジンを駆動輪側と接続して燃料カットを実行してもよいが、減速エネルギを有効に利用できないという別の問題が発生してしまうため抜本的な解決にはつながらない。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両の減速時には電動機の回生制御により減速エネルギを電力として回収する一方、減速時以外にエンジンを学習可能運転状態とする機会を設けて、空燃比センサの学習処理を必要に応じて適切且つ確実に実行することができるハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、エンジン及び電動機の駆動力を任意に駆動輪に伝達して走行し、減速時には電動機を回生制御して駆動輪側からの逆駆動により発電させる一方、エンジンの排気系に設けられた空燃比センサの出力に基づきエンジンを制御して運転させるハイブリッド車両において、空燃比センサの学習処理の要否を判定し、判定に基づき学習処理の実行を要求する学習処理要求手段と、車両が停車中か否かを判定する停車判定手段と、学習処理要求手段により学習処理の実行が要求され、且つ停車判定手段により車両の停車が判定された場合に、電動機を駆動輪側から切り離して電動機によりエンジンを駆動させるモータリング制御手段と、電動機によるエンジンの駆動中にエンジンを燃料カットする燃料カット手段と、エンジンの燃料カット中に空燃比センサの学習処理を実行する学習手段とを備えたものである。
請求項2の発明は、請求項1において、エンジンを運転するための制御を他の制御に対して独立して実行するエンジン制御手段を備え、エンジン制御手段が、エンジンがアイドル回転速度よりも高い回転速度で駆動されたときに燃料カット手段として機能して燃料カットを実行し、モータリング手段が、車両の停車が判定された場合に、電動機によりエンジンをアイドル回転速度よりも高い回転速度で駆動することによりエンジン制御手段に燃料カットを実行させるものである。
請求項3の発明は、請求項1または2において、エンジンにより駆動される発電手段の発電電力を低電圧バッテリに充電すると共に、電動機の電源である高電圧バッテリの電力を設定電圧に基づき電圧変換手段により降圧して低電圧バッテリに充電するように構成され、電圧変換手段が、学習手段による学習処理の実行中に設定電圧を増加させるものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至3において、車両に搭載された動力取出し機構の使用状態を判定する動力取出し判定手段を備え、学習手段が、学習処理の実行中において動力取出し判定手段により動力取出し機構の使用開始が判定された場合に、学習処理を中止するものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、所定の停止条件の成立に基づきエンジンを停止させ、エンジン停止後に所定の始動条件の成立に基づきエンジンを始動するアイドルストップスタート制御手段を備え、学習手段が、学習処理の実行要求に基づき学習処理を開始する際に、アイドルストップスタート制御手段により既にエンジンの停止処理が開始されている場合は、学習処理の開始を中止するものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至5において、ハイブリッド車両が、エンジンの出力側にクラッチを介して電動機を接続し、電動機の出力側を変速機を介して駆動輪と接続して構成され、モータリング制御手段が、変速機をニュートラルに切り換えることにより電動機を駆動輪側から切り離すと共に、クラッチを接続することにより電動機でエンジンを駆動可能とするものである。
請求項7の発明は、請求項6において、変速機が、2系統のクラッチ及び歯車機構からなるデュアルクラッチ式変速機として構成され、電動機が一方のクラッチと歯車機構との間に介装され、モータリング手段が、電動機側の歯車機構をニュートラルに切り換えると共に、電動機側のクラッチを接続するものである。
以上説明したように請求項1の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、エンジンの排気系に設けられた空燃比センサの学習処理の実行が要求され、且つ車両の停車が判定された場合に、電動機を駆動輪側から切り離してエンジンを駆動させると共に、エンジンを燃料カットし、この燃料カット中に学習処理を実行するようにした。
従って、車両の減速時には電動機の回生制御により減速エネルギを電力として回収する一方、車両の停車時には学習処理の実行要求に応じて空燃比センサの学習処理を必要に応じて適切且つ確実に実行できる。このため、正確な空燃比センサの出力に基づき各種制御を適切に実行でき、ひいては燃費向上や排ガス特性の改善などを達成することができる。
請求項2の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、請求項1に加えて、エンジン制御を他の制御に対して独立してエンジン制御手段により実行し、車両の停車判定時には、電動機によりエンジンをアイドル回転速度よりも高い回転速度で駆動することによりエンジン制御手段に燃料カットを実行させるようにした。
エンジン制御手段の処理は主にエンジン制御に限定されるため、エンジン制御手段に学習処理の実行状態を認識させて積極的に燃料カットを行わせるには、新たに多数の情報をエンジン制御手段に入力する必要がある。本発明では、電動機によりエンジンをアイドル回転速度から上昇させてエンジン制御手段による燃料カットを促しているため、現状のシステムのまま何ら問題なく燃料カットを実行することができる。
請求項3の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、請求項1または2に加えて、エンジン駆動の発電手段の発電電力を低電圧バッテリに充電すると共に、高電圧バッテリの電力を設定電圧に基づき電圧変換手段で降圧して低電圧バッテリに充電し、学習処理の実行中に電圧変換手段の設定電圧を増加するようにした。
従って、設定電圧の増加により低電圧バッテリの電圧が増加するため、発電手段による発電が不要になり、エンジンの駆動負荷が増大せず燃料カットを継続させることができる。
請求項4の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、請求項1乃至3に加えて、車両に搭載された動力取出し機構の使用開始が判定された場合に学習処理を中止するようにした。
動力取出し機構の使用開始は最優先すべき作業上の要請に応じたものであるため、それに応じて学習処理を中止することにより動力取出し機構を使用して作業を開始することができる。
請求項5の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、請求項1乃至4に加えて、学習処理を開始する際に、アイドルストップスタート制御手段により既にエンジンの停止処理が開始されている場合は、学習処理の開始を中止するようにした。
既にエンジン停止処理が開始されている場合、学習処理を開始すべくエンジンを始動すると、乗員に違和感を与える上に、アイドルストップスタート制御による効果も得られなくなる。学習処理の開始が中止されることによりアイドルストップ制御が続行されるため、このような不具合を未然に防止することができる。
請求項6の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、請求項1乃至5に加えて、エンジンの出力側にクラッチを介して電動機を接続し、電動機の出力側が変速機を介して駆動輪と接続してハイブリッド車両を構成し、学習処理を開始する際に、変速機をニュートラルに切り換えることにより電動機を駆動輪側から切り離すと共に、クラッチを接続することにより電動機でエンジンを駆動するようにした。従って、このような形式のハイブリッド車両においても、車両の停車時に空燃比センサの学習処理を実行することができる。
請求項7の発明のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置によれば、請求項6に加えて、変速機を2系統のクラッチ及び歯車機構からなるデュアルクラッチ式変速機として構成し、電動機を一方のクラッチと歯車機構との間に介装し、学習処理を開始する際に、電動機側の歯車機構をニュートラルに切り換えると共に、電動機側のクラッチを接続するようにした。従って、このようなデュアルクラッチ式変速機を備えたハイブリッド車両においても、車両の停車時に空燃比センサの学習処理を実行することができる。
実施形態の空燃比センサの学習装置が適用されたハイブリッド電気自動車を示す全体構成図である。 車両ECUが実行する停車時学習処理ル−チンを示すフローチャートである。
以下、本発明を具体化したハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の空燃比センサの学習装置が適用されたハイブリッド車両を示す全体構成図である。ハイブリッド車両は、作業用の動力取出し機構20(以下、PTOという)を備えたトラックとして構成されており、走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1が搭載されている。エンジン1の出力軸1aは車両後方(図の右方)に突出し、自動変速機(以下、単に変速機という)2の入力軸2aに接続されている。変速機2は前進6段(1速段〜6速段)及び後退1段を備えており、エンジン1の動力は入力軸2aを介して変速機2に入力された後に、変速段に応じて変速されて出力軸2bから差動装置12及び駆動軸13を介して左右の駆動輪14に伝達されるようになっている。
変速機2は、所謂デュアルクラッチ式変速機として構成されており、走行用動力源としての電動機3を内蔵している。当該デュアルクラッチ式変速機の詳細は、例えば特開2009−035168号公報などに記載されているため、本実施形態では概略説明にとどめる。このため、図1では変速機2を実際の機構とは異なる模式的な表現で示しており、以下の説明でも変速機2の構成及び作動状態を概念的に述べる。
周知のようにデュアルクラッチ式変速機は、奇数変速段と偶数変速段とを相互に独立した動力伝達系として設け、何れか一方で動力伝達しているときに他方を次に予測される次変速段に予め切り換えておくことにより、動力伝達を中断することなく次変速段への切換を完了するシステムである。
即ち、図1に示すように、変速機2の入力軸2aにはクラッチC1を介して奇数変速段(1,3,5速段)からなる奇数歯車機構G1が接続されると共に、同じく入力軸2aにはクラッチC2及び電動機3を介して偶数変速段(2,4,6速段)からなる偶数歯車機構G2が接続されている。これらの歯車機構G1,G2の出力側は上記した共通の出力軸2bに連結されている。
なお、図1では両クラッチC1,C2を並列的に示しているが、実際には変速機2内のスペース効率化のために、クラッチC1を内周側としクラッチC2を外周側とした内外2重に配設されている。また、図1では説明の便宜上、後退変速段を省略している。
クラッチC1,C2にはそれぞれ油圧シリンダ6が接続され、両油圧シリンダ6は電磁弁7が介装された油路8を介して油圧供給源9に接続されている。電磁弁7の開弁時には油圧供給源9から油路8を介して油圧シリンダ6に作動油が供給され、油圧シリンダ6が作動して対応するクラッチC1,C2が切断状態から接続状態に切り換えられる。
一方、電磁弁7が閉弁すると、作動油の供給中止により油圧シリンダ6が作動しなくなることから、クラッチC1,C2は図示しないプレッシャスプリングにより接続状態から切断状態に切り換えられる。なお、クラッチC1,C2の駆動方式はこれに限ることはなく、例えば油圧駆動に代えてエア駆動を採用してもよい。
また、変速機2の奇数歯車機構G1及び偶数歯車機構G2にはそれぞれギヤシフトユニット10が設けられている。図示はしないがギヤシフトユニット10は、歯車機構G1,G2内の各変速段に対応するシフトフォークを作動させる複数の油圧シリンダ、及び各油圧シリンダを作動させる複数の電磁弁を内蔵している。ギヤシフトユニット10は油路11を介して上記した油圧供給源9と接続されており、油圧供給源9から供給される作動油が各電磁弁により切り換えられ、対応する油圧シリンダによりシフトフォークが操作されて歯車機構G1,G2の変速段が切り換えられる。
変速時において、基本的にインナクラッチC1及びアウタクラッチC2の断接状態は常に逆方向に切り換えられる。このため、一方のクラッチC1,C2の接続により対応する歯車機構G1,G2の何れかの変速段が達成されて動力伝達されているときには、他方のクラッチC1,C2が切断されることで対応する歯車機構G1,G2では何れの変速段も動力伝達していない状態にある。よって、他方の歯車機構G1,G2では、事前に次変速段(現在の変速段に隣接する高ギヤ側または低ギヤ側の変速段)に予め切り換えるプリセレクトが可能になり、その後に変速タイミングに至ると、インナクラッチC1及びアウタクラッチC2の断接状態を逆転させることにより動力伝達を中断することなく変速が完了する。
図示はしないが、電動機3は内外2重に配設されたロータ及びステータから構成され、ロータを回転可能に支持する回転軸がクラッチC2の出力側及び偶数歯車機構G2の入力側に接続されている。電動機3にはインバータ4を介して走行用のバッテリ5(高電圧バッテリ)が電気的に接続され、インバータ4により電動機3の力行制御及び回生制御が行われるようになっている。
電動機3の力行制御では、走行用バッテリ5に蓄えられた直流電力がインバータ4により交流電力に変換されて電動機3に供給され、電動機3がモータ作動して駆動力を偶数歯車機構G2に入力する。また、車両減速時に行われる電動機3の回生制御では、駆動輪側からの逆駆動により電動機3がジェネレータ作動して回生制動力を発生すると共に、発電した交流電力をインバータ4により直流電力に変換して走行用バッテリ5に充電する。
車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えた車両ECU(制御ユニット)16が設置されている。車両ECU16はエンジンECU17、インバータECU18並びに走行用バッテリECU19からの情報、或いは以下に述べるセンサ類からの情報などに基づき車両全体の統合的な制御を行う。この車両ECU16からの指令に基づきエンジンECU17(エンジン制御手段)がエンジン1の制御を、インバータECU18が電動機3の制御を、バッテリECU19が走行用バッテリ5の管理をそれぞれ個別に独立して実行する。
車両ECU16の入力側には、クラッチC1の出力側の回転速度Nc1を検出するクラッチ回転速度センサ23、クラッチC2の出力側の回転速度Nc2(=電動機3の回転速度)を検出するクラッチ回転速度センサ24、歯車機構G1,G2の変速段を検出するギヤ位置センサ25、及び変速機2の出力軸2bに設けられて車速Vを検出する車速センサ28、セレクトレバー29の位置を検出するレバー位置センサ30などのセンサ類が接続されている。また、車両ECU16の出力側には、上記したクラッチC1,C2の電磁弁7、ギヤシフトユニット10の各電磁弁などのデバイス類が接続されている。
例えば車両ECU16は、エンジンECU17を介して入力されるアクセル開度θaccなどから車両の走行に必要な要求トルクを演算し、この要求トルクをエンジン1が発生するトルク及び電動機3が発生するトルクに配分する。また、これと並行して要求トルク、車両の走行状態、エンジン1及び電動機3の運転状態、或いは走行用バッテリ5のSOCなどに基づき車両の走行モード(エンジン走行、モータ走行、エンジン・モータ走行)を選択し、選択した走行モードを実行すべくエンジンECU17及びインバータECU18に指令を出力すると共に、適宜変速機2の変速制御を実行する。
エンジンECU17は、車両ECU16によって設定された走行モード及びエンジントルクを達成するように、エンジン1を制御して運転させる。エンジンECU17の入力側には、エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ22、アクセルペダル26の開度θaccを検出するアクセルセンサ27が接続されている。また、このようなエンジン制御として、本実施形態では排ガスの空気過剰率を指標としたλ制御を実行している。そのためにエンジン1の排気通路31に設けられた排気浄化装置32(後述するDPFを含む)の下流位置には空燃比センサ33が設置され、排気空燃比に略比例する空燃比センサ33の出力がエンジンECU17に入力されるようになっている。
λ制御については周知であるため概略説明にとどめるが、例えば、アクセル開度θacc及びエンジン回転速度Neから算出した燃料噴射量に基づきエンジン1の燃料噴射弁を駆動制御する一方、エンジン回転速度Ne及び燃料噴射量に基づき目標空気過剰率を算出し、空燃比センサ33の出力から算出した実際の空気過剰率が目標空気過剰率となるように、エンジンに備えられた図示しないEGR弁や吸気絞り弁などの開度をフィードバック制御している。なお、当該λ制御の内容については、これに限定されるものではなく任意に変更可能である。
また、インバータECU18は、車両ECU16によって設定された走行モード及び電動機3のトルクを達成するように、インバータ4を駆動制御して電動機3を作動させる。
また、バッテリECU19は、走行用バッテリ5の温度、走行用バッテリ5の電圧、インバータ4と走行用バッテリ5との間に流れる電流などを検出すると共に、これらの検出結果から走行用バッテリ18のSOCを求め、求めたSOCを検出結果と共に車両ECU16に出力する。
一方、車両ECU16は、エンジン走行中或いはエンジン・モータ走行中において、信号待ちなどで所定の停止条件が成立したときにエンジン1を停止させ、その後に所定の始動条件が成立したときにエンジン1を始動するアイドルストップスタート制御を実行する(アイドルストップスタート制御手段)。
アイドルストップスタート制御については種々の文献に開示されているため、概略のみを説明する。例えば停止条件としては、アクセル操作の中止(θacc=0)、車両停止(V=0km/h)、セレクトレバーがNレンジ、及びブレーキ操作中などが設定されている。これらの全ての条件が満たされたときに車両ECU16はエンジンECU17にエンジン停止の指令を出力し、それに応じてエンジンECU17がエンジン1の燃料噴射を中止してエンジン1を停止させる。また、始動条件としてはブレーキ操作の中止が設定され、この条件が満たされたときに車両ECU16はエンジンECU17にエンジン始動の指令を出力し、それに応じてエンジンECU17によりクランキング及び燃料噴射が行われてエンジン1が始動される。
ところで、空燃比センサ33の出力は経年劣化などに起因して検出誤差を生じるため定期的に学習処理を実行する必要があり、通常のエンジン車両では、減速時のエンジン1の燃料カット中に学習処理を実行している。
しかしながら、本実施形態のようなハイブリッド車両では車両の減速エネルギを電力として回収するために、減速時にはインバータECU18により電動機3を回生制御して駆動輪14側からの逆駆動により発電させている。エンジンブレーキが駆動輪14に作用すると電動機3の発電量が減少するため、このときのエンジン1はクラッチC2の切断により駆動輪14側から切り離されてアイドル運転しており、結果として空燃比センサ33の学習処理を実行できないという問題があった。
このような不具合を鑑みて本発明者は、ハイブリッド車両が備えている走行用の電動機3を利用してエンジン1を駆動(所謂モータリング)しながら燃料カットすれば、上記車両減速時とは別にエンジンを学習可能運転状態とする機会を作り出せることを見出した。以下、当該学習処理を実行するために車両ECU16が実行する制御について述べる。なお、この学習処理は車両の停車中に実行されるため、以下の説明では停車時学習処理と称する。
図2は車両ECU16が実行する停車時学習処理ル−チンを示すフローチャートであり、車両のイグニションスイッチがオンされているときに所定の制御インターバルで実行される。
まず、ステップS2でエンジンECU17から空燃比センサ33の学習処理の実行要求が入力されたか否かを判定する。エンジンECU17側ではエンジン運転中に常に空燃比センサ33の学習処理の要否を判定しており(学習処理要求手段)、学習処理の実行が必要と判定したときには車両ECU16側に実行要求を出力している。
上記のように基本的にハイブリッド車両は、車両減速時には電動機3の回生制御のために空燃比センサ33の学習処理を実行しない。しかし、例えば車両の減速に際してエンジン1の排気ブレーキを作動させる場合は、必然的にエンジンブレーキを駆動輪14側に作用させるべくクラッチC1,C2が接続されるため、エンジン1が学習可能運転状態となってエンジンECU17により学習処理が実行される。
このような機会に学習処理が実行されている場合、車両ECU16は学習処理の実行要求を入力することなくステップS2でNo(否定)の判定を下して一旦ルーチンを終了する。また、学習処理の実行要求を入力してステップS2でYes(肯定)の判定を下した場合には、ステップS4に移行する。
ステップS4では、前回の学習処理から予め設定された所定時間が経過したか否かを判定する。電動機3によりエンジン1を駆動する停車時学習処理では、走行用バッテリ5の電力消費或いはエンジン1の回転変動や騒音に起因する乗員の違和感などにつながることから、頻繁な実行は望ましくない。このため、たとえエンジンECU17からの学習処理の実行要求が入力されても、前回から所定時間が経過していない場合には学習処理の実行を禁止しているのである。
ステップS4の判定がYesのときにはステップS6に移行し、レバー位置センサ30により検出されたセレクトレバーの位置がP(パーキング)レンジまたはN(ニュートラル)レンジにあるか否かを判定する(停車判定手段)。セレクトレバーが他の操作位置のときにはNoの判定を下し、ステップS8で学習処理の強制終了をエンジンECU17に指令し、続くステップS10でクラッチC2を切断し、ステップS12で後述するように学習処理の開始に付随してエンジンECU17及びインバータECU18に出力した指令(ステップS18〜22)を解除した後、ルーチンを終了する。
なお、これらのステップS8〜12の処理は、既に開始された学習処理を終了する場合を想定したものであり、ルーチンの開始当初は未だ学習処理を開始していないことから、車両ECU16はステップS8〜12で何ら処理することなくルーチンを終了する。
また、ステップS6の判定がYesであり車両の停車中と見なせる場合はステップS14に移行し、予め設定された学習許可条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、以下に列挙する全ての要件が満たされたときに学習許可条件が成立したと判断する。
1)変速機2の偶数歯車機構G2がニュートラルであること。
2)エンジン1が運転されていること。
3)アクセル操作されていないこと(θacc=0)。
4)電動機3が正常であること。
5)電動機3が出力可能なトルクが所定値以上であること。
6)バッテリ5のSOCが所定値以上であること。
7)各ECU16〜19間を接続する車載ネットワーク(CAN)或いは変速機2などにフェイルがないこと。
8)組立後に実施される油圧系のエア抜きモードや初期設定モードでないこと。
9)DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が非再生中であること。
10)アイドルストップスタート制御によるエンジン停止処理が開始されていないこと。
要件1)は、変速機2の動作確認を目的としている。停車時学習処理ではクラッチ接続によりエンジン1を電動機3で駆動するが、そのためには変速機2の偶数歯車機構G2がニュートラルに切り換えられて電動機3を駆動輪14側から切り離している必要がある。元々車両ECU16による制御では、P,Nレンジによる停車時にクラッチC1,C2の切断と共に歯車機構G1,G2をニュートラルに切り換えており、この切換が正常に行われていることを確認する意味で実施される。
要件2),3)は、エンジン運転状態の確認を目的としている。エンジン停止中、或いはアクセル操作に応じてエンジン回転速度Neが上昇した運転状態では学習処理を実行できないため、これらを除外する意味で実施される。
要件4)〜6)は、電動機3の運転状態の確認を目的としている。電動機3の異常、電動機3のトルク不足(電動機3やインバータ4の過熱などに起因する)、或いは電源であるバッテリ5のSOC不足の状況では学習処理を実行できないため、これらを除外する意味で実施される。
要件7),8)は、システムが正常に機能しないフェイル発生時や本来学習処理を実施できないモードの場合を除外する意味で実施される。
要件9)は、エンジン負荷の増加や排気空燃比への影響があるDPF再生中を除外する意味で実施される。
要件10)は、アイドルストップスタート制御との優先順序の調整を目的としている。停車時学習処理の開始後にアイドルストップスタート制御側でエンジン1の停止条件が成立しても、エンジン停止処理を開始しない。しかし、既にエンジン停止処理が開始されている場合、停車時学習処理を開始すべくエンジン1を始動すると、乗員に違和感を与える上に、アイドルストップスタート制御による効果も得られなくなる。よって、この場合には、学習処理の実行が要求されても、そのままアイドルストップ制御を続行すべきであるため、これを除外する意味で実施される。
学習許可条件が成立していないとしてステップS14でNoの判定を下したときには、上記ステップS8〜12を経てルーチンを終了する。また、ステップS14の判定がYesのときにはステップS16に移行し、電磁弁7を駆動制御して偶数歯車機構G2側のクラッチC2を接続する(モータリング制御手段)。続くステップS18では、インバータECU18に対して電動機3の力行制御による駆動指令及び目標回転速度の指示を出力する(モータリング制御手段)。例えばエンジン1のアイドル回転速度が650rpmの場合、目標回転速度は850rpm程度に設定される。
インバータECU18に対する指令は、エンジンECU17に燃料カットを実行させることを目的とする。即ち、本実施形態では車両全体の統合制御を車両ECU16が行い、エンジンECU17の処理は主にエンジン制御に限定される。このため、エンジンECU17に停車時学習処理の実行状態(具体的には、エンジンECU17側からの学習処理の実行要求、P,Nレンジに基づく停車判定、電動機3によるエンジン駆動状態など)を認識させて自己の判断に基づき燃料カットを行わせるには、新たに多数の情報をエンジンECU17に入力する必要があり大幅なシステム変更を要するため現実的ではない。
車両停車時のエンジンECU17はエンジン1をアイドル回転速度に保つために燃料噴射を継続しているが、電動機3の駆動によりエンジン回転速度Neが上昇すれば、燃料噴射が不要であると判断して燃料カットを実行する(燃料カット手段)。そこで、エンジンECU17による燃料カットの実行を促すように、電動機3の駆動によりエンジン回転速度Neを高めているのである。
但し、以上は本実施形態の車両の制御システム上の理由に基づく対処であり、これに限定されるものではない。例えば、上記のようにエンジンECU17に停車時学習処理の実行状態を認識させて自己の判断で燃料カットを行わせるようにしてもよい。なお、この場合には、電動機3の目標回転速度をエンジン1のアイドル回転速度よりも高回転側に設定する必要はない。
車両ECU16は続くステップS20で同じくインバータECU18にDC-DCコンバータ(電圧変換手段)の設定電圧の増加指令を出力する。例えば通常時の設定電圧が13.0Vであるのに対し、14.5Vまで増加させる指示がなされる。この処理の目的は、エンジン1で駆動されるオルタネータ(発電手段)の負荷増大によりエンジン1が燃料カットから復帰してしまう事態を防止することにある。
車両には走行用バッテリ5とは別に、車両に搭載された補機(例えば、灯火類やエアコンディショナなど)に電力供給する低電圧の補機用バッテリ(低電圧バッテリ)が搭載されている。補機用バッテリにはエンジン1で駆動されるオルタネータの発電電力が充電されると共に、走行用バッテリ5の電力がDC-DCコンバータにより降圧されて充電されている。停車時学習処理の実行時に補機用バッテリの充電のためにオルタネータの駆動負荷が増大すると、エンジン1が燃料カットから復帰して停車時学習制御が中断されてしまう。DC-DCコンバータの設定電圧を増加させれば、バッテリ電圧が増加してオルタネータによる発電が不要になるため、エンジン1の駆動負荷は増大せず燃料カットを継続させることができる。
その後、車両ECU16はステップS22でエンジンECU17にエンジン1のアイドルアップを禁止する指令を出力する。アイドルアップのためにエンジン1を燃料カットから復帰させると停車時学習制御が中断されるため、この事態を防止する処理である。さらにステップS24で、同じくエンジンECU17に空燃比センサ33の学習処理の開始を指令する(学習手段)。
学習処理の開始指令に応じてエンジンECU17側では空燃比センサ33の学習処理が開始される。なお、本実施形態では学習処理に際してEGR制御及び排気ブレーキの作動が中止されるが、これに限ることはなく任意に変更可能である。
続くステップS26ではエンジンECU17から学習処理の成功が入力されたか否かを判定し、Yesのときには学習処理が問題なく終了したと見なし、上記ステップS10,12の処理を経てルーチンを終了する。また、ステップS26の判定がNoのときには、ステップS28でエンジンECU17から学習処理の失敗が入力されたか否かを判定し、ステップS30で車両に搭載されたPTO20の使用が開始されたか否かを判定し(動力取出し判定手段)、ステップS32で、上記ステップS22での学習開始の指令から予め設定された所定時間が経過したか否かを判定する。
学習失敗のときには停車時学習処理を中止すべきであり、PTO20の使用開始は最優先すべき作業上の要請に応じたものであることから、同様に停車時学習処理を中止すべきである。また、学習処理の成功が入力されずに所定時間が経過した場合、学習処理の失敗が入力されなくても失敗と見なせるため、停車時学習処理を中止すべきである。
ステップS28〜32の何れの処理でもNoの判定を下したときには上記ステップS6に戻り、ステップS6,14〜32の処理を繰り返す。エンジンECU17側では学習処理を継続し、この学習処理の実行中にP,Nレンジから他のレンジへの切換に基づきステップS6の判定がNoになった場合、及び学習許可条件の非成立に基づきステップS8の判定がNoになった場合には、ステップS8〜12の処理を実行する。
従って、ステップS8の学習処理の強制終了の指令を受けてエンジンECU17側で学習処理が中止され、ステップS10でクラッチC2が切断される。また、ステップS12では、学習処理の開始に付随して上記ステップS18〜22で出力した指令が解除される。このため、インバータECU18により電動機3の駆動が中止されると共に、DC-DCコンバータの設定電圧が通常値に戻され、エンジンECU17によりアイドルアップの禁止が解除される。結果としてエンジン1はアイドル運転を開始し、車両が通常の停車状態に復帰する。
一方、学習処理の実行中において、学習処理の失敗に基づきステップS28の判定がNoになった場合、PTO20の使用開始に基づきステップS30の判定がNoになった場合、及び所定時間の経過に基づきステップS32の判定がNoになった場合には、上記同じくステップS8〜12の処理を実行する。よって、学習処理が中止されて車両が通常の停車状態に復帰し、例えばPTO20の使用を開始して対応する作業を実施可能となる。
以上のように本実施形態のハイブリッド車両における空燃比センサ33の学習装置によれば、車両の減速時とは別に、停車時にクラッチC2を接続して電動機3によりエンジン1を駆動することでエンジン1を学習可能運転状態とする機会を作り出し、このとき停車時学習処理として空燃比センサ33の学習処理を実行している。従って、車両の減速時には電動機3の回生制御により減速エネルギを電力として回収する一方、車両の停車時には、停車時学習処理により空燃比センサ33の学習処理を必要に応じて適切且つ確実に実行できる。このため学習値を反映した正確な空燃比センサ33の出力に基づきエンジン1のλ制御などの各種制御を適切に実行でき、ひいては燃費向上や排ガス特性の改善などを達成することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、デュアルクラッチ式変速機3を搭載したトラックとしてハイブリッド車両を構成したが、これに限るものではない。例えば車種を変更してもよいし、通常のシングルクラッチ式の手動変速機、或いはシングルクラッチ式の自動変速機などを備えた車両に適用してもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1の排気空燃比に対して略比例して出力を変化させる空燃比センサ33の学習装置として具体化したが、学習対象となるセンサはこれに限るものではない。例えば、理論空燃比近傍で出力を反転させるO2センサを対象としてもよい。本発明の空燃比センサは、このようなO2センサなども含むものとする。
また、上記実施形態では、エンジン1と電動機3との間にクラッチC2を介装したが、ハイブリッド車両の形式はこれに限るものではない。例えばエンジン1の出力側に電動機3を直結し、電動機3の出力側と変速機2の入力側との間にクラッチC2を介装してもよい。
また、上記実施形態では、車両に作業用のPTO20を搭載すると共に、アイドルストップスタート機能を備えたが、これらの機能は必ずしも設ける必要はなく省略してもよい。
1 エンジン
2 変速機
3 電動機
5 走行用バッテリ(高電圧バッテリ)
16 車両ECU(停車判定手段、モータリング制御手段、燃料カット手段、
動力取出し判定手段、アイドルストップスタート制御手段)
17 エンジンECU(エンジン制御手段、学習処理要求手段、
燃料カット手段、学習手段)
18 インバータECU(モータリング制御手段)
C1,C2 クラッチ
G1,G2 歯車機構

Claims (7)

  1. エンジン及び電動機の駆動力を任意に駆動輪に伝達して走行し、減速時には電動機を回生制御して前記駆動輪側からの逆駆動により発電させる一方、前記エンジンの排気系に設けられた空燃比センサの出力に基づき該エンジンを制御して運転させるハイブリッド車両において、
    前記空燃比センサの学習処理の要否を判定し、該判定に基づき前記学習処理の実行を要求する学習処理要求手段と、
    車両が停車中か否かを判定する停車判定手段と、
    前記学習処理要求手段により学習処理の実行が要求され、且つ前記停車判定手段により車両の停車が判定された場合に、前記電動機を駆動輪側から切り離して該電動機により前記エンジンを駆動させるモータリング制御手段と、
    前記電動機によるエンジンの駆動中に該エンジンを燃料カットする燃料カット手段と、
    前記エンジンの燃料カット中に前記空燃比センサの学習処理を実行する学習手段と
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
  2. 前記エンジンを運転するための制御を他の制御に対して独立して実行するエンジン制御手段を備え、該エンジン制御手段は、前記エンジンがアイドル回転速度よりも高い速度で駆動されたときに前記燃料カット手段として機能して燃料カットを実行し、
    前記モータリング手段は、前記車両の停車が判定された場合に、前記電動機により前記エンジンをアイドル回転速度よりも高い速度で駆動することにより前記エンジン制御手段に燃料カットを実行させることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
  3. 前記エンジンにより駆動される発電手段の発電電力を低電圧バッテリに充電すると共に、前記電動機の電源である高電圧バッテリの電力を設定電圧に基づき電圧変換手段により降圧して前記低電圧バッテリに充電するように構成され、
    前記電圧変換手段は、前記学習手段による学習処理の実行中に前記設定電圧を増加させることを特徴とする請求項1または2記載のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
  4. 前記車両に搭載された動力取出し機構の使用状態を判定する動力取出し判定手段を備え、
    前記学習手段は、前記学習処理の実行中において前記動力取出し判定手段により前記動力取出し機構の使用開始が判定された場合に、該学習処理を中止することを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
  5. 所定の停止条件の成立に基づき前記エンジンを停止させ、エンジン停止後に所定の始動条件の成立に基づき前記エンジンを始動するアイドルストップスタート制御手段を備え、
    前記学習手段は、前記学習処理の実行要求に基づき学習処理を開始する際に、既に前記停止条件の成立に基づきアイドルストップスタート制御手段により前記エンジンの停止処理が開始されている場合は、学習処理の開始を中止することを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
  6. 前記ハイブリッド車両は、前記エンジンの出力側にクラッチを介して前記電動機を接続し、該電動機の出力側が変速機を介して前記駆動輪と接続して構成され、
    前記モータリング制御手段は、前記変速機をニュートラルに切り換えることにより前記電動機を駆動輪側から切り離すと共に、前記クラッチを接続することにより前記電動機でエンジンを駆動することを特徴とする請求項1乃至5の何れか記載のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
  7. 前記変速機は、2系統のクラッチ及び歯車機構からなるデュアルクラッチ式変速機として構成され、
    前記電動機は、一方のクラッチと歯車機構との間に介装され、
    前記モータリング手段は、前記電動機側の歯車機構をニュートラルに切り換えると共に、該電動機側のクラッチを接続することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド車両における空燃比センサの学習装置。
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