JP2013200546A - 走査レンズ、光走査装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

走査レンズ、光走査装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】走査レンズの生産性を良好とし、光学性能の安定化を図る。
【解決手段】光走査装置は、レーザー光Bを発する半導体レーザー22と、レーザー光Bを反射して偏向走査させるポリゴンミラー26と、レーザー光Bをポリゴンミラー26に入射させるコリメータレンズ23及びシリンドリカルレンズ24と、入射面281及び出射面282とを有し、偏向走査されたレーザー光Bをドラム周面103S上に結像させる1枚のfθレンズ28とを備える。主走査断面において、入射面281からfθレンズ28に入射する入射光線の光軸に対する角度をθin、出射面282からドラム周面103Sに向けて出射する出射光線の光軸に対する角度をθoutとするとき、走査領域の全域において、次式の条件を満たす。
0.9<θin/θout<1.3
【選択図】図3

Description

本発明は、偏向走査された光線を被走査面上に結像させる走査レンズを備えた光走査装置、及びこれを用いた画像形成装置に関する。
例えばレーザープリンターや複写機等に用いられる一般的な光走査装置は、レーザー光を発する光源と、前記レーザー光を反射して偏向走査させるポリゴンミラーと、偏向走査された前記レーザー光を感光体ドラムの周面(被走査面)上に結像させる走査レンズとを含む。前記走査レンズとしては、入射光の角度と像高とが比例関係となる歪曲収差(fθ特性)を有するレンズが用いられる。また、当該走査レンズは、樹脂材料を用いた金型モールド成形にて製造されるのが一般的である。
前記走査レンズは、複数枚のレンズで構成される場合もあるが、装置のコンパクト化や低コスト化等の目的で、1枚のレンズで構成される場合もある。特許文献1には、走査レンズが1枚で構成される光走査装置において、当該走査レンズの主走査方向断面における入射面と出射面との曲率半径の関係を規定した設計技術が開示されている。具体的には、前記走査レンズが、ポリゴンミラーと対向する前記入射面の光軸近傍の曲率半径をR1、前記出射面の光軸近傍の曲率半径をR2とするとき、0<R1<R2の関係を満たす、ポリゴンミラー側に凸のメニスカスレンズにて構成されている。
特開平08−076011号公報
しかしながら、上記特許文献1の光走査装置の走査レンズを用いた場合、光学性能が安定しない、若しくは生産性が悪いという問題が生じる。すなわち、走査レンズが0<R1<R2の関係を満たすものとすると、走査レンズの光軸方向の厚みが、主走査方向の中心部から端部に向かうにつれ薄くなってしまう。このような薄肉部を有する走査レンズをモールド成形で製造すると、成形毎に形状が微小に変動し易くなる。このため、成形された走査レンズ間で光学性能が安定しなくなる。この問題は、モールド成形において、注型時間及び冷却時間を長くすることで解消可能である。しかしながら、当然に生産性が悪化するという問題が生じる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、走査レンズの光学性能の安定化を図ることができる光走査装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一の局面に係る光走査装置は、光線を発する光源と、前記光源から発せられる光線を反射して偏向走査させる偏向体と、前記光源から発せられる光線を前記偏向体に入射させる入射光学系と、前記偏向体と対向する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有し、前記偏向走査された前記光線を被走査面上に結像させる1枚の走査レンズと、を備え、主走査断面において、前記第1面から前記走査レンズに入射する入射光線の光軸に対する角度をθin、前記第2面から前記被走査面に向けて出射する出射光線の光軸に対する角度をθoutとするとき、走査領域の全域において、
0.9<θin/θout<1.3
の条件を満たす。
この構成によれば、θin/θoutが走査領域の全域において上記の条件を満たすことによって、走査レンズの主走査断面における光軸方向のレンズ厚みが、レンズ端部において薄くならないようにすることができる。このことは、走査レンズの光軸方向の厚みを、主走査方向において大きく変化させずに済むということに繋がる。つまり、走査レンズの厚みを主走査方向において略均一化できるようになる。従って、走査レンズを安定的に成形できるようになり、光学性能のロッド間ばらつきを低減できるようになる。
上記構成において、前記走査レンズの主走査方向の中心における光軸方向のレンズ厚さをd1、主走査方向の端部における光軸方向のレンズ厚さをd2とするとき、
d2>0.7・d1 但し、d2≦d1
の条件を満たすことが望ましい。
この構成によれば、主走査方向の中心と端部とのレンズ厚さの差が小さくなり、走査レンズの生産性を一層向上させることができる。
上記構成において、前記入射光学系はシリンドリカルレンズを含み、該シリンドリカルレンズの少なくとも1つの面に光学回折面が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、環境温度の変化による走査レンズの屈折率変化に伴う焦点位置の移動、或いは、光源の温度特性による発光波長の変化に伴うピント移動が生じても、前記シリンドリカルレンズの光学回折面によって補正することができる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の周面を前記被走査面として光線を照射する上記の光走査装置とを備える。
本発明のさらに他の局面に係る走査レンズは、光線を発する光源と、前記光源から発せられる光線を反射して偏向走査させる偏向体と、前記光源から発せられる光線を前記偏向体に入射させる入射光学系とを備える光走査装置に組み込まれる走査レンズであって、前記偏向体と対向する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記偏向走査された前記光線を被走査面上に結像させる機能を備え、主走査断面において、前記第1面から前記走査レンズに入射する入射光線の光軸に対する角度をθin、前記第2面から前記被走査面に向けて出射する出射光線の光軸に対する角度をθoutとするとき、走査領域の全域において、
0.9<θin/θout<1.3
の条件を満たす。
この場合、前記主走査方向の中心における光軸方向のレンズ厚さをd1、主走査方向の端部における光軸方向のレンズ厚さをd2とするとき、
d2>0.7・d1 但し、d2≦d1
の条件を満たすことが望ましい。
本発明によれば、走査レンズの生産性が良好で、しかも走査レンズの光学性能の安定化を図ることができる光走査装置及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るプリンターの概略構成を示す断面図である。 実施形態に係る光走査装置の内部構造を示す斜視図である。 前記光走査装置の主走査断面の構成を示す光路図である。 走査レンズへ入射する光線と、走査レンズから出射する光線の光軸に対する角度を説明するための図である。 走査レンズの平面図である。 実施例の走査レンズの、主走査断面におけるθin/θoutの変化を示すグラフである。 実施例の走査レンズの、中心厚みに対するレンズ幅方向の比率を示すグラフである。 実施例の光走査装置の光学特性(像面湾曲)を示すグラフである。 回折格子を備えないシリンドリカルレンズを用いた場合の、副走査方向の像面湾曲を示すグラフである。 回折格子を備えたシリンドリカルレンズを用いた場合の、副走査方向の像面湾曲を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る光走査装置について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るプリンター1(画像形成装置の一例)の概略構成を示す断面図である。なお、画像形成装置は、プリンター1に限られず、複写機、ファクシミリ、複合機等であってもよい。プリンター1は、箱状の筐体101と、この筐体内に収容された画像形成部100、光走査装置104、及び給紙カセット210,220とを含む。給紙カセット210,220は、プリンター1の下部に、着脱自在に装着されている。
画像形成部100は、シートにトナー画像を形成する処理を行うもので、帯電装置102、感光体ドラム103(像担持体)、現像装置105、転写ローラー106、クリーニング装置107、及び定着ユニット108を備えている。
感光体ドラム103は、円筒状の部材であり、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム103は、図略のモーターからの駆動力を受けて、図1において矢印Aで示す時計回りの方向に回転される。帯電装置102は、感光体ドラム103の表面を略一様に帯電する。
現像装置105は、静電潜像が形成された感光体ドラム103の周面にトナーを供給してトナー像を形成する。現像装置105は、トナーを担持する現像ローラーやトナーを攪拌搬送するスクリューを含む。感光体ドラム103に形成されたトナー像は、給紙カセット210,220から繰り出され搬送路300を搬送されるシートに転写される。この現像装置105には、図略のトナーコンテナからトナーが補給される。
転写ローラー106は、感光体ドラム103の側方に対向して配設され、両者によって転写ニップ部が形成されている。転写ローラー106は、導電性を有するゴム材料等で構成されると共に転写バイアスが与えられ、感光体ドラム103に形成されたトナー像を前記シートに転写させる。クリーニング装置107は、トナー像が転写された後の感光体ドラム103の周面を清掃する。
定着ユニット108は、ヒーターを内蔵する定着ローラーと、該定着ローラーと対向する位置に設けられた加圧ローラーとを備える。定着ユニット108は、トナー像が形成されたシートを前記ローラーによって加熱しつつ搬送することにより、シートに転写されたトナー像を当該シートへ定着させる。
光走査装置104は、帯電装置102によって略一様に帯電された感光体ドラム103の周面(被走査面)に対して、パーソナルコンピューター等の外部装置から入力される画像データに応じたレーザー光を照射して、静電潜像を形成する。この光走査装置104については、後記で詳述する。
給紙カセット210,220は、画像形成に供される複数枚のシートPを収容する。給紙カセット210,220と画像形成部100との間には、シート搬送用の搬送路300が配設されている。搬送路300には、給紙ローラー対213,223、搬送ローラー対214,224、及びレジストローラー対215が設けられている。また、定着ユニット108の下流側には、搬送ローラー対109と、排紙トレイ119にシートを排出する排出ローラー対110とが配置されている。
次に、プリンター1の画像形成動作について簡単に説明する。先ず、帯電装置102により感光体ドラム103の周面が略均一に帯電される。帯電された感光体ドラム103の周面が、光走査装置104から発せられるレーザー光により露光され、シートPに形成する画像の静電潜像が感光体ドラム103の周面に形成される。この静電潜像が、現像装置105から感光体ドラム103の周面にトナーが供給されることにより、トナー像として顕在化される。一方、給紙カセット210、220からは、ピックアップローラー212,222によってシートPが搬送路300に繰り出され、搬送ローラー対214,224によって搬送される。その後、シートPは、レジストローラー対215によって一旦停止され、所定のタイミングで転写ローラー106と感光体ドラム103との間の転写ニップ部へ送られる。前記トナー像は、前記転写ニップ部をシートPが通過することにより、当該シートPに転写される。この転写動作が行われた後、シートPは定着ユニット108に搬送され、シートPにトナー像が固着される。しかる後、シートPは搬送ローラー対109及び排出ローラー対110によって、排紙トレイ119に排出される。
続いて、本実施形態に係る光走査装置104の詳細構造について説明する。図2は、光走査装置104の内部構造を示す斜視図、図3は、光走査装置104の主走査断面の構成を示す光路図である。光走査装置104は、ハウジング104Hと、このハウジング104H内に収容されたレーザーユニット20(光源)、コリメータレンズ23(入射光学系の一部)、シリンドリカルレンズ24(入射光学系の一部)、ポリゴンミラー26(偏向体)、及びfθレンズ28(走査レンズ)とを含む。図2に付記している方向表示において、左右方向が主走査方向である。本実施形態の光走査装置104は、走査レンズが1枚のレンズ(fθレンズ28)のみで構成される光走査装置である。
ハウジング104Hは、各種の部材が載置されるベース部材となる底板141と、この底板141の周縁から略垂直に立設された側板142と、側板142の上方を塞ぐ蓋体とを含む。なお図2では、前記蓋体が取り外された状態を示しているので、該蓋体は描かれていない。ハウジング104Hは、上面視で略四角形の形状を有する。側板142は、光走査装置104がプリンター1に取り付けられた場合に感光体ドラム103の周面103Sと対向する前側板142F、この前側板142Fと対向する後側板142B、これらの両側部を繋ぐ右側板142R及び左側板142Lからなる。
底板141には、後側板142Bに隣接する箇所に、高さが周囲よりも低い凹所143が備えられている。凹所143にポリゴンミラー26が配置され、底板141の凹所143以外の領域にレーザーユニット20、コリメータレンズ23、シリンドリカルレンズ24及びfθレンズ28が配置されている。前側板142Fには、当該前側板142Fを上縁から中間部付近まで切り欠いて形成された窓部144が設けられている。図略の前記蓋体が装着された状態においても、当該窓部144はハウジング104Hの開口部となる。また、底板141の上面であって左側板142Lの近傍には、第1保持部材145及び第2保持部材146が備えられている。左側板142Lと第1保持部材145との間、及び左側板142Lと第2保持部材146との間には、それぞれ微小な隙間が設けられている。
レーザーユニット20は、基板21と、該基板の一方面に搭載された略円筒形状の半導体レーザー22とを含む。半導体レーザー22は、所定の波長のレーザー光(光線)を発する光源である。基板21には、半導体レーザー22及び該半導体レーザー22を駆動する駆動回路部品がマウントされている。レーザーユニット20は、基板21が、第1保持部材145及び第2保持部材146と左側板142Lとの間に存在する前記隙間に挟み込まれるように、かつ半導体レーザー22が第1保持部材145及び第2保持部材146の間に嵌り込むように、底板141の上面に取り付けられている。基板21の前記隙間への嵌り込み位置を調整することで、レーザー光Bの照射位置の調整を行うことができる。
コリメータレンズ23は、半導体レーザー22から発せられ拡散するレーザー光Bを平行光若しくは平行に近い光に変換する。コリメータレンズ23は、台座部25を介して、底板141に接着剤で固定されている。
シリンドリカルレンズ24は、前記平行光を主走査方向に長い線状光に変換してポリゴンミラー26の反射面に結像させる。コリメータレンズ23及びシリンドリカルレンズ24は、ポリゴンミラー26へレーザー光Bを入射させる入射光学系であって、本実施形態では斜入射の光学系の構成とされている。
ここで、シリンドリカルレンズ24は、その入射面又は出射面のうちの少なくとも1つの面に、光学回折面が設けられていることが望ましい。一例として、入射面に弧状に湾曲したシリンドリカル面(屈折部)を備え、出射面に回折面が形成されたシリンドリカルレンズを用いることができる。前記光学回折面は、フレネルな回折格子であって、主走査方向にはパワーを持たない形状とされることが望ましい。これにより、温度変動に起因する回折効果の変化が主走査方向に影響することを防止できる。
fθレンズ28は、後述する通り樹脂成型品にて形成される。この場合、環境温度が変化すると、fθレンズ28の屈折率も変化し、これに伴い焦点位置が移動することになる。また、半導体レーザー22に一般に温度特性を有し、環境温度が変化すると発光波長が変化して、焦点位置の変動をもたらす。シリンドリカルレンズ24の光学回折面を設けることにより、環境温度の変化による発光波長の変化を利用して、環境温度の変化によるレンズ屈折率の変化に伴う焦点位置の移動を抑止(補正)することができる。
この点につき説明を加える。いま、光走査装置104の環境温度がdtだけ昇温した場合を考える。この昇温でfθレンズ28等のレンズの屈折率nはdn/dtだけ変化し、これに伴う焦点距離変化dφIは、下記(A)式の屈折率の関数として表現できる。なお、L(n)は昇温に対する屈折率変化率を焦点距離変化に変換する係数であり、屈折率nの関数である。
dφI=L(n)dn/dt ・・・(A)
一方、昇温dtによって半導体レーザー22の発振波長λもdλ/dtだけ変化する。この昇温dtに伴う屈折と回折の焦点距離変化dφL、dφDは、それぞれ下記(B)、(C)式を用いて、共に波長の関数として表すことができる。ここで、昇温dtに対する発振波長λの変化率を焦点距離変化に変換する係数Lw(λ)及びDw(λ)は、波長の関数である。
dφL=Lw(λ)dλ/dt ・・・(B)
dφD=Dw(λ)dλ/dt ・・・(C)
シリンドリカルレンズ24の光学回折面を構成する回折格子は、下記(D)式を満たすように設計される。下記(D)式を満たす回折格子を用いることにより、環境変動(昇温dt)による副走査方向における倍率変化やピント変化が、当該回折格子の屈折及び回折による焦点距離変化で相殺される。従って、環境温度の変化による焦点位置の変化を抑止することができる。
dφI+dφL+dφD≒0 ・・・(D)
ポリゴンミラー26は、正六角形の各辺に沿って反射面26Rが形成された多面鏡である。ポリゴンミラー26の中心位置には、ポリゴンモーター27の回転軸27Sが連結されている。ポリゴンミラー26は、ポリゴンモーター27が回転駆動されることによって、回転軸27Sの軸回りに回転しつつ、半導体レーザー22から発せられ、コリメータレンズ23及びシリンドリカルレンズ24を経て結像されたレーザー光Bを偏向走査する。
fθレンズ28は、fθ特性を有するレンズであって、主走査方向に長尺のレンズである。fθレンズ28は、窓部144とポリゴンミラー26との間に配設され、ポリゴンミラー26によって反射されたレーザー光Bを集光し、ハウジング104Hの窓部144を通して感光体ドラム103の周面103Sに結像させる。fθレンズ28は、透光性樹脂材料を用いた金型モールド成形にて製造されている。
図3を参照して、fθレンズ28は、ポリゴンミラー26と対向しレーザー光Bが入射される入射面281(第1面)と、入射面281と反対側の面であってレーザー光Bが出射される出射面282(第2面)とを備える。レーザーユニット20から発せられた光線は、上述のコリメータレンズ23及びシリンドリカルレンズ24からなる入射光学系を経てポリゴンミラー26の反射面26Rで反射された後、fθレンズ28の入射面281に入射する。その後、光線は、出射面282から出射し、ドラム周面103Sに向かう。ポリゴンミラー26の回転に伴い、レーザー光Bは、走査領域におけるマイナス(−)方向の軸外から、プラス(+)方向の軸外に向けて、ドラム周面103S上を走査する。
このようなfθレンズ28において、本実施形態ではfθレンズ28の光軸方向の厚みを主走査方向において略均一化するための工夫が施されている。この点を図5に基づいて説明する。fθレンズ28の主走査断面において、入射面281からfθレンズ28に入射する入射光線Binの光軸に平行な軸Axに対する角度をθin、出射面282からドラム周面103Sに向けて出射する出射光線Boutの光軸に平行な軸Axに対する角度をθoutとする。そして、走査領域の全域において、次の(1)式の条件を満たすように、入射面281及び出射面282の面形状が定められている。
0.9<θin/θout<1.3 ・・・(1)
この構成によれば、θin/θoutが走査領域の全域において上記(1)式の条件を満たすことによって、fθレンズ28の主走査断面における光軸方向のレンズ厚みが、レンズ端部において薄くならないようにすることができる。このことは、fθレンズ28の光軸方向の厚みを、主走査方向において大きく変化させずに済むということに繋がる。つまり、fθレンズ28の厚みを主走査方向において略均一化できるようになる。従って、fθレンズ28を安定的に成形できるようになり、光学性能のロッド間ばらつきを低減できるようになる。
なお、fθレンズ28のレンズ厚みを均一にすることを第1に考えるのであれば、θin/θout=1とすれば良い。例えば、入射面281の曲率を持たせる一方で、出射面282はフラットな面とすれば良い。しかし、そのようなfθレンズ28は、レンズが大型化したり、走査領域全域に亘って良好な光学性能が得られなかったりするという問題が生じる。従って、本実施形態では、入射面281の曲率半径R1と出射面282の曲率半径R2とは、互いに異なるものとされる。
但し、曲率半径R1、R2を異ならせても、fθレンズ28の光軸方向の厚みが、主走査方向の端部において大幅に薄くならないように、曲率半径R1、R2が選ばれる。図5を参照して、fθレンズ28の主走査方向の中心における光軸方向のレンズ厚さをd1、主走査方向の端部における光軸方向のレンズ厚さをd2とするとき、下記(2)式の条件を満たすように入射面281及び出射面282の面形状を選ぶことが望ましい。
d2>0.7・d1 但し、d2≦d1 ・・・(2)
上記(2)式を満たすことにより、主走査方向の中心と端部とのレンズ厚さの差が小さくなり、走査レンズの生産性を一層向上させることができる。
<実施例1>
次に、上記実施形態に係る光走査装置104の要件を満たす走査光学系のコンストラクションデータの一例を、実施例1として示す。実施例1の結像光学系は、図3に示す通り、半導体レーザー22側から順に、1枚のコリメータレンズ23、1枚のシリンドリカルレンズ24、及びドラム周面104S側に凸のメニスカスレンズからなる1枚のfθレンズ28が配置された構成である。また、実施例1の各レンズの光学性能及びfθレンズ28の面形状は表1の通りである。
Figure 2013200546
表1において、Fbはコリメータレンズ23のバックフォーカスを表す。「ポリゴン−fθ距離」は、fθレンズ28の入射面281とポリゴンミラー26の反射面26Rとの間の距離を、「fθ−像面距離」は、fθレンズ28の出射面282と感光体ドラム103の周面103Sとの間の距離をそれぞれ表している。なお、表中のf、Fb、d、「ポリゴン−fθ距離」、「fθ−像面距離」の単位はミリメートルである。また、表1において、「R1」欄は、fθレンズ28の入射面281の面形状を、「R2」欄は出射面282の面形状を各々示している。なお、Rmは主走査曲率半径、Rs0は副走査曲率半径、Kyは主走査コーニック係数、Kxは副走査コーニック係数、An及びBn(nは整数)は面形状の高次の係数を示している。因みに、本実施例では、fθレンズ28の入射面281の主走査曲率半径(R1)=24.29mm、出射面282の主走査曲率半径(R2)=22.84mmであり、0<R2<R1の関係を有している。勿論、0<R2<R1の関係を具備することは必須ではなく、上記(1)式の条件を満たしていれば良い。
入射面281及び出射面282の面形状は、面頂点を原点、周面103Sに向かう向きをz軸の正の方向とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用い、以下のサグ量を示す数式により定義する。但し、Zm(主走査方向)、Zs(副走査方向)は、高さYの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)、Yは、z軸に対して垂直な方向の高さ(Y2=x2+y2)、Cm=1/Rm、Cs=1/Rsである。
Figure 2013200546
図6は、上記実施例1のfθレンズ28の各像高における、角度比率θin/θoutの値を示すグラフである。図6から明らかな通り、θin/θoutは、走査領域の全域に亘って上記(1)式の範囲内である。図7は、実施例1のfθレンズ28の、主走査方向中心の光軸方向のレンズ厚みに対する、各像高におけるレンズ厚みの比率を示すグラフである。θin/θoutが上記(1)式の範囲内に設定された結果、レンズ中心部の厚みとレンズ端部に厚みとの比率は0.78以上に抑えられ、レンズ厚み変化が少ないfθレンズが得られていることが判る。
図8は、実施例の走査光学系を備えた光走査装置の主走査方向における像面湾曲を示すグラフである。図6から明らかな通り、主走査方向及び副走査方向の双方共、像面湾曲は低いレベルに抑制されており、実用上問題が無いことが確認された。
<実施例2>
シリンドリカルレンズ23として、光学回折面(回折格子)を備えたシリンドリカルレンズを用いたことを除いては、先に表1に示した実施例1と同じコリメータレンズ23、fθレンズ28を用いて走査光学系を作成した。この実施例2では、シリンドリカルレンズの第2面(出射面)に回折格子を配置した。当該シリンドリカルレンズの緒元、及びシリンドリカルレンズの回折格子の位相項は次の表2の通りである。
Figure 2013200546
前記回折格子の形状及び傾きは、次の位相関数式で表される。
Figure 2013200546
但し、上式において、C1、C2、C3は位相多項式の係数である。なお、座標軸の方向は、主走査方向をy、副走査方向をxとする。
図9は、比較のために回折格子を備えないシリンドリカルレンズを用いた場合の、副走査方向の像面湾曲を示すグラフ、図10は、実施例2の回折格子を備えたシリンドリカルレンズを用いた場合の、副走査方向の像面湾曲を示すグラフである。図9において、曲線31は環境温度25℃における像面湾曲を、曲線32は50℃における像面湾曲をそれぞれ示している。また、図10において、曲線33は25℃における像面湾曲を、曲線34は50℃における像面湾曲をそれぞれ示している。
図9及び図10における曲線31、33が示すように、環境温度25℃においては、シリンドリカルレンズへの回折格子の形成有無に拘わらず、副走査方向の像面湾曲は許容範囲ΔP内に収まっている。一方、図9の曲線32が示すように、回折格子を備えないシリンドリカルレンズを用いた走査光学系では、環境温度が50℃に上昇すると、副走査方向の像面湾曲は許容範囲ΔPの範囲外となっている。これは、走査光学系の構成部材(fθレンズ28等)の屈折率が温度変化に伴って変化し、これにより焦点位置が変動したためと考えられる。
これに対し、図10の曲線34が示すように、回折格子を備えるシリンドリカルレンズを用いた走査光学系では、環境温度が50℃に上昇しても、副走査方向の像面湾曲は殆ど変動なく、許容範囲ΔP内である。これは、走査光学系の構成部材の屈折率の温度変化に伴う焦点位置変動と、半導体レーザー22の発光波長が温度変化に伴いシフトしたことに伴う焦点位置変動とがバランスされ、結果として焦点位置変動が抑制されたためと考えられる。
以上説明した本実施形態に係る光走査装置104によれば、上記(1)式を満たすことで、fθレンズ28の光軸方向の厚みを、主走査方向において大きく変化させずに済み、fθレンズ28を安定的に成形できる。また、図8に示した通り、像面湾曲の点でも優れている。従って、fθレンズ28の生産性を良好にし、fθレンズ28の光学性能の安定化を図ることができるとともに、結像性能にも優れた光走査装置104を提供できる。
1 プリンター(画像形成装置)
103 感光体ドラム(像担持体)
103s 周面(被走査面)
104 光走査装置
20 レーザーユニット(光源)
23 コリメータレンズ(入射光学系の一部)
24 シリンドリカルレンズ(入射光学系の一部)
26 ポリゴンミラー(偏向体)
28 fθレンズ(走査レンズ)
281 入射面(第1面)
282 出射面(第2面)

Claims (6)

  1. 光線を発する光源と、
    前記光源から発せられる光線を反射して偏向走査させる偏向体と、
    前記光源から発せられる光線を前記偏向体に入射させる入射光学系と、
    前記偏向体と対向する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有し、前記偏向走査された前記光線を被走査面上に結像させる1枚の走査レンズと、を備え、
    主走査断面において、前記第1面から前記走査レンズに入射する入射光線の光軸に対する角度をθin、前記第2面から前記被走査面に向けて出射する出射光線の光軸に対する角度をθoutとするとき、走査領域の全域において、
    0.9<θin/θout<1.3
    の条件を満たす、光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記走査レンズの主走査方向の中心における光軸方向のレンズ厚さをd1、主走査方向の端部における光軸方向のレンズ厚さをd2とするとき、
    d2>0.7・d1 但し、d2≦d1
    の条件を満たす、光走査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光走査装置において、
    前記入射光学系はシリンドリカルレンズを含み、該シリンドリカルレンズの少なくとも1つの面に光学回折面が設けられている、光走査装置。
  4. 静電潜像を担持する像担持体と、
    前記像担持体の周面を前記被走査面として光線を照射する、請求項1〜3のいずれか記載の光走査装置と、
    を備える画像形成装置。
  5. 光線を発する光源と、前記光源から発せられる光線を反射して偏向走査させる偏向体と、前記光源から発せられる光線を前記偏向体に入射させる入射光学系とを備える光走査装置に組み込まれる走査レンズであって、
    前記偏向体と対向する第1面と、
    前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、
    前記偏向走査された前記光線を被走査面上に結像させる機能を備え、
    主走査断面において、前記第1面から前記走査レンズに入射する入射光線の光軸に対する角度をθin、前記第2面から前記被走査面に向けて出射する出射光線の光軸に対する角度をθoutとするとき、走査領域の全域において、
    0.9<θin/θout<1.3
    の条件を満たす、走査レンズ。
  6. 請求項5に記載の走査レンズにおいて、
    前記主走査方向の中心における光軸方向のレンズ厚さをd1、主走査方向の端部における光軸方向のレンズ厚さをd2とするとき、
    d2>0.7・d1 但し、d2≦d1
    の条件を満たす、走査レンズ。

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