JP2015125409A - 光走査装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

光走査装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誤差感度が低い走査レンズを備えた光走査装置を提供する。
【解決手段】光走査装置は、光線を発する光源と、前記光源から発せられる光線を偏向して、所定の被走査面の一端から他端を走査させる偏向体と、前記偏向体と前記被走査面との間に配置され、光線を前記被走査面に結像させる第1走査レンズ6及び第2走査レンズとを備える。このうち、前記偏向体に近い第1走査レンズ6の入射面61及び出射面62は、主走査方向に正の屈折力を具備する。入射面61は、該入射面の法線に対する、前記入射面に入射する光線の傾き角が、主走査方向の中央部から端部にかけて増加するように設定された面である。出射面62は、主走査方向の全域において、光線が前記出射面の法線に略等しい角度で出射するように設定された面である。
【選択図】図4

Description

本発明は、光源から発せられる光線を、走査レンズを通過させて被走査面上に結像させる構成を備えた光走査装置、及びこれを用いた画像形成装置に関する。
例えばレーザープリンター等の画像形成装置に用いられる一般的な光走査装置は、レーザー光線を発する光源と、前記レーザー光線を偏向して被走査面を走査させる偏向体と、偏向された前記レーザー光線を感光体ドラムの周面(被走査面)上に結像させる走査レンズとを含む。画像形成装置がカラー機である場合、前記光源及び前記感光体ドラムは色毎に複数個具備される。一方、タンデム式のカラー機では、前記偏向体や前記走査レンズを含む結像光学系は、複数のレーザー光線で共用されることがある(特許文献1)。
走査レンズは、当該走査レンズを成型する金型の寸法誤差を非常に小さくしないと、所期の光学特性を得ることができない。特に、複数のレーザー光線が通過する走査レンズ(以下、共用走査レンズともいう)では、誤差感度が高いため、より金型の寸法誤差を小さくする必要がある。このことは、走査レンズの製造を困難にし、またコストアップの誘因となる。
特開2004−117390号公報
本発明の目的は、誤差感度が低い走査レンズを備えた光走査装置、及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る光走査装置は、光線を発する光源と、前記光源から発せられる光線を偏向して、所定の被走査面の一端から他端を走査させる偏向体と、前記偏向体と前記被走査面との間に配置され、光線を前記被走査面に結像させる複数の走査レンズと、を備え、前記複数の走査レンズのうち、少なくとも前記偏向体に最も近いレンズにおける光線の入射面及び出射面は、主走査方向に正の屈折力を具備し、前記入射面は、該入射面の法線に対する、前記入射面に入射する光線の傾き角が、主走査方向の中央部から端部にかけて増加するように設定された面であり、前記出射面は、主走査方向の全域において、光線が前記出射面の法線に略等しい角度で出射するように設定された面である。
この構成によれば、前記入射面は光線による被走査面の等速走査を実現する面、つまりfθ特性を有する面となる。一方、前記出射面は、fθ特性をほとんど具備しない面となるが、当該走査レンズの誤差感度を低減させる面として寄与する。すなわち、前記出射面は、主走査方向の全域において、光線が前記出射面の法線に略等しい角度で出射するように設定された面である。このため、レンズ成型の際の誤差により入射面と出射面との対向関係が設計値に対して主走査方向にズレたとしても、その影響を小さくすることができる。
上記の光走査装置において、前記出射面は、主走査方向の全域において、該出射面の法線に対する光線の傾き角の変化量dθが次式を満たすことが望ましい。
dθ<|0.57|
この構成によれば、前記入射面と前記出射面との対向関係にズレが生じても、像面湾曲の悪化度合いを抑制することができる。
上記の光走査装置において、前記光源が複数備えられ、前記偏向体は、複数の光源から発せられる各光線を各々偏向して、光線毎に設定された所定の被走査面の一端から他端を走査させる1つの偏向体であり、前記偏向体に最も近いレンズは、前記複数の光源から発せられる各光線の全てが通過する共通走査レンズであることが望ましい。
この構成によれば、前記偏向体に最も近いレンズが誤差感度の高い共通走査レンズとなるが、当該レンズの製造難度を緩和することができる。
上記の光走査装置において、前記共通走査レンズは、副走査方向に正の屈折力を具備し、前記共通走査レンズの副走査断面における、前記入射面に入射する光線と前記出射面から出射する光線との角度差が、主走査方向の中央部から端部にかけて増加するように、前記副走査断面の形状が設定されていることが望ましい。
この構成によれば、走査線の湾曲(Bow)を補正する機能を、前記共通走査レンズに具備させることができる。これにより、他の走査レンズのBow補正の機能負担を軽減させることができる。また、前記出射面にBow補正を持たせれば、fθ特性をほとんど具備しない前記出射面に有意な機能を負担させることになり、有効活用することができる。
上記の光走査装置において、前記複数の走査レンズの少なくとも1つは、副走査方向に正の屈折力を具備し、光線が前記偏向体に作る像の副走査方向幅aと、該偏向体で反射され前記複数の走査レンズを通過した光線が前記被走査面に作る像の副走査方向幅bとで定まる、副走査倍率β=b/aが次式を満たすことが望ましい。
0.4<β<1.0
この構成によれば、副走査倍率が小さくなり過ぎないので、部品公差や組み立て精度を過度に高くする必要性を回避できる。その一方で、走査レンズに偏向体の面倒れに対する補正機能も具備させることができる。
上記の光走査装置において、前記複数の走査レンズのうち、前記被走査面に最も近い像側走査レンズは、主走査断面における入射面の形状が、前記偏向体に向けて凹の形状を有することが望ましい。
この構成によれば、像側走査レンズの主走査方向の中心付近での主点の位置を、被走査面により近づけることができる。これにより、走査レンズの焦点距離を短くすることができ、光源のオンオフ応答性が良好となる、光量を抑制できる等のメリットがある。
上記の光走査装置において、前記像側走査レンズの主走査断面における出射面は、該出射面の法線に対する、前記出射面から出射する光線の傾き角が、主走査方向の中央部から一端側及び中央部から他端側の各々の領域において極値を少なくとも1つ持つように変化する形状に設定されていることが望ましい。
この構成によれば、前記像側走査レンズの主走査方向端部付近において光線の角度変化を抑制でき、収差の低減に寄与できる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、静電潜像を担持する複数の像担持体と、前記複数の像担持体の周面を前記被走査面として各光線を照射する上記の光走査装置と、を備える。
本発明によれば、誤差感度が低い走査レンズを備えた光走査装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るカラープリンターの概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る光走査装置の内部構造を示す断面図である。 前記光走査装置の主走査断面の構成を示す光路図である。 前記光走査装置で用いられる第1走査レンズの、主走査方向における法線に対する主光線の入射及び出射角度を示す模式図である。 前記第1走査レンズの出射面における、法線に対する出射光線の傾き角の変化量を説明するための図である。 法線に対する出射光線の傾き角の変化量と像面湾曲の変動量との関係を示すグラフである。 走査レンズの入射面と出射面との面ズレを説明するための図である。 実施例1で用いた第1走査レンズの入射面及び出射面における、法線に対する光線角度を示すグラフである。 前記第1走査レンズの出射面における、法線に対する光線の傾き角の変化量を示すグラフである。 実施例1に係る光走査装置の像面湾曲を示すグラフである。 実施例1に係る光走査装置において、入射面と出射面とに面ズレが生じた場合の像面湾曲を示すグラフである。 比較例に係る光走査装置の像面湾曲を示すグラフである。 比較例に係る光走査装置において、入射面と出射面とに面ズレが生じた場合の像面湾曲を示すグラフである。 第1走査レンズの副走査方向における、入射光線と出射光線との光線角度差を示すグラフである。 第2走査レンズの出射面における、法線に対する光線角度を示すグラフである。 実施例2で用いた第1走査レンズの入射面及び出射面における、法線に対する光線角度を示すグラフである。 前記第1走査レンズの出射面における、法線に対する光線の傾き角の変化量を示すグラフである。 実施例2に係る光走査装置の像面湾曲を示すグラフである。 実施例2に係る光走査装置において、入射面と出射面とに面ズレが生じた場合の像面湾曲を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳述する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す概略断面図である。画像形成装置1は、カラープリンターであって、略直方体のハウジングからなる本体ハウジング10を含む。
本体ハウジング10は、シートに対して画像形成処理を行う複数の処理ユニットを内部に収容する。本実施形態では、処理ユニットとして、画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bk、光走査装置23、中間転写ユニット28及び定着装置30を含む。本体ハウジング10の上面には排紙トレイ11が備えられている。排紙トレイ11に対向して、シート排出口12が開口している。本体ハウジング10の側壁には、手差し給紙トレイ13が開閉自在に取り付けられている。本体ハウジング10の下部には、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット14が、着脱自在に装着されている。
画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー像を、コンピューター等の外部機器から伝送された画像情報に基づき形成するもので、水平方向に所定の間隔でタンデムに配置されている。各画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkは、静電潜像及びトナー像を担持する感光体ドラム21(像担持体)、感光体ドラム21の周面を帯電させる帯電器22、前記静電潜像に現像剤を付着させてトナー像を形成する現像器24、この現像器24に各色のトナーを供給するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各トナーコンテナ25Y、25C、25M、25Bk、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を一次転写させる一次転写ローラー26、及び感光体ドラム21の周面の残留トナーを除去するクリーニング装置27を含む。
光走査装置23は、各色の感光体ドラム21の周面上に静電潜像を形成する。本実施形態の光走査装置23は、1つの筐体内に各色用に準備された複数の光源と、これら光源から発せられた光線を各色の感光体ドラム21の周面に結像及び走査させる結像光学系とを含む。各色の結像光学系は互いに独立した光学系ではなく、一部の光学系が共用されている。この光走査装置23については、後記で詳述する。
中間転写ユニット28は、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を一次転写させる。中間転写ユニット28は、各感光体ドラム21の周面に接触しつつ周回する転写ベルト281と、転写ベルト281が架け渡される駆動ローラー282および従動ローラー283とを含む。転写ベルト281は、一次転写ローラー26によって各感光体ドラム21の周面に押し付けられている。各色の感光体ドラム21上のトナー像は転写ベルト281上の同一箇所に重ね合わせて一次転写される。これにより、フルカラーのトナー像が転写ベルト281上に形成される。
駆動ローラー282に対向して、転写ベルト281を挟んで二次転写ニップ部Tを形成する二次転写ローラー29が配置されている。転写ベルト281上のフルカラートナー像は、前記二次転写ニップ部Tにおいてシート上に二次転写される。シート上に転写されずに転写ベルト281の周面に残留したトナーは、従動ローラー283に対向して配置されたベルトクリーニング装置284によって回収される。
定着装置30は、熱源が内蔵された定着ローラー31と、定着ローラー31と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラー32とを含む。定着装置30は、二次転写ニップ部Tにおいてトナー像が転写されたシートを、定着ニップ部Nにおいて加熱及び加圧することで、トナーをシートに溶着させる定着処理を施す。定着処理が施されたシートは、シート排出口12から排紙トレイ11に向けて排出される。この定着装置30については、後記で詳述する。
本体ハウジング10の内部には、シートを搬送するためのシート搬送路が設けられている。シート搬送路は、本体ハウジング10の下部付近から上部付近まで、二次転写ニップ部T及び定着装置30を経由して、上下方向に延びるメイン搬送路P1を含む。メイン搬送路P1の下流端は、シート排出口12に接続されている。両面印刷の際にシートを反転搬送する反転搬送路P2が、メイン搬送路P1の最下流端から上流端付近まで延設されている。また、手差しトレイ13からメイン搬送路P1に至る手差しシート用搬送路P3が、給紙カセット14の上方に配置されている。
給紙カセット14は、シートの束を収容するシート収容部を備える。給紙カセット14の右上付近には、シート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すピックアップローラー151と、そのシートをメイン搬送路P1の上流端に送り出す給紙ローラー対152とが備えられている。手差しトレイ13に載置されたシートも、手差しシート用搬送路P3を通して、メイン搬送路P1の上流端に送り出される。メイン搬送路P1の二次転写ニップ部Tよりも上流側には、所定のタイミングでシートを転写ニップ部に送り出すレジストローラー対153が配置されている。
シートに片面印刷(画像形成)処理が行われる場合、給紙カセット14又は手差しトレイ13からシートがメイン搬送路P1に送り出され、該シートに二次転写ニップ部Tにおいてトナー像の転写処理が、定着装置30において転写されたトナーをシートに定着させる定着処理が、各々施される。その後、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に排紙される。一方、シートに両面印刷処理が行われる場合、シートの片面に対して転写処理及び定着処理が施された後、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に一部が排紙される。その後、該シートはスイッチバック搬送され、反転搬送路P2を経て、メイン搬送路P1の上流端付近に戻される。しかる後、シートの他面に対して転写処理及び定着処理が施され、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に排紙される。
続いて、光走査装置23の詳細について説明する。図2は、光走査装置23の内部構造を示す断面図、図3は、光走査装置23の主走査断面の構成を示す平面図である。光走査装置23は、ハウジング231と、このハウジング231内に収容された各色用のレーザーユニット4(光源/複数の光源)と、1つの偏向体5と、結像光学系とを含む。この結像光学系は、コリメータレンズ41、シリンドリカルレンズ42、第1走査レンズ6(偏向体に最も近いレンズ/共通走査レンズ)、各色用の第2走査レンズ7(7Y、7C、7M、7Bk;像側走査レンズ)及び複数の反射ミラーを含む。
レーザーユニット4は、単一波長のレーザー光線を発する半導体レーザーを含む。レーザーユニット4は、図2では記載が省かれ、図3では1個が記載されているが、イエローY、シアンC、マゼンタM及びブラックBkの各色用に、4個がハウジング231内に収容されている。各レーザーユニット4は、図2に示すように、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックのレーザー光線LY、LC、LM、LBkをそれぞれ発する。これらレーザー光線LY、LC、LM、LBkは、各色の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkの周面(光線毎に設定された所定の被走査面)に対して、各ドラムに対向するようハウジング231に設けられた窓部232、233、234、235を通して、各々照射される。なお、レーザーユニット4として、2個〜4個の半導体レーザーがモジュール化されたマルチビームタイプのレーザーユニット、或いはモノリシックタイプのレーザーユニットを用いるようにしても良い。
偏向体5は、各色用のレーザーユニット4から発せられる各レーザー光線を各々偏向して、各色の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkの周面において予め設定された走査範囲の、一端から他端を走査させる。偏向体5は、ポリゴンミラー51と、これを回転させるポリゴンモーター52とを含む。ポリゴンミラー51は、正六角形の各辺に沿って偏向面が形成された多面鏡である。ポリゴンミラー51の中心位置には、ポリゴンモーター52の回転軸が連結されている。ポリゴンミラー51は、ポリゴンモーター52が回転駆動されることによって前記回転軸回りに回転しつつ、レーザーユニット4から発せられた各レーザー光線LY、LC、LM、LBkを偏向し、これらレーザー光線にて各ドラムの前記周面を各々走査させる。
第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7(複数の走査レンズ)は、光路上において偏向体5と感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkとの間に配置され、各レーザー光線LY、LC、LM、LBkを各ドラムの前記周面に結像させる。第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7は、入射光の角度と像高とが比例関係となる歪曲収差(fθ特性)を有するレンズであって、主走査方向に長尺のレンズである。これら走査レンズ7、8は、透光性樹脂材料を用いた金型モールド成形にて製造されている。なお、変形実施形態に係る光走査装置では、走査レンズを3枚乃至はそれ以上含む構成としても良い。
第1走査レンズ6は、光路上において偏向体5に近い走査レンズであり、全てのレーザー光線LY、LC、LM、LBkが通過する共通走査レンズである。第1走査レンズ6における光線の入射面及び出射面は、主走査方向及び副走査方向の双方において正の屈折力を具備している。第2走査レンズ7(7Y、7C、7M、7Bk)は、光路上において各々の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkに近い位置に配置された走査レンズである。第2走査レンズ7は共通ではなく、各第2走査レンズ7Y、7C、7M、7Bkを、各色のレーザー光線LY、LC、LM、LBkが個別に通過する。
コリメータレンズ41及びシリンドリカルレンズ42は、光路上においてレーザーユニット4と偏向体5との間に配置されている。コリメータレンズ41は、レーザーユニット4から発せられ拡散するレーザー光線を平行光に変換する。シリンドリカルレンズ42は、前記平行光を主走査方向に長い線状光に変換して、ポリゴンミラー51の偏向面に結像させる。
前記結像光学系が有する複数の反射ミラーは、各色のレーザー光線LY、LC、LM、LBkを、各々の感光体ドラム21Y、21C、21M、21Bkの周面に向かわせるように反射する。イエローのレーザー光線LYは、第1走査レンズ6を通過した後、第1反射ミラー431で折り返し反射され、第2走査レンズ7Yをさらに通過した後、第2反射ミラー432で上方に向けて反射され、ハウジング231の窓部232を通してイエローの感光体ドラム21Yの周面に照射される。
同様に、シアンのレーザー光線LCは、第1走査レンズ6を通過後に第3反射ミラー441で反射され、第2走査レンズ7Cをさらに通過した後、第4反射ミラー442で反射され、窓部233を通してシアンの感光体ドラム21Cの周面に照射される。マゼンタのレーザー光線LMは、第1走査レンズ6を通過後に第5及び第6反射ミラー451、452で折り返し反射され、第2走査レンズ7Mをさらに通過した後、第7反射ミラー453で反射され、窓部234を通してマゼンタの感光体ドラム21Mの周面に照射される。一方、ブラックのレーザー光線LBkは、第1走査レンズ6を通過後に続いて第2走査レンズ7Bkを通過し、第8反射ミラー46で上方に向けて反射され、窓部235を通してブラックの感光体ドラム21Bkの周面に照射される。
続いて、第1走査レンズ6について詳述する。図4は、第1走査レンズ6の、主走査方向における法線に対する主光線の入射及び出射角度を示す模式図である。図4では、1つの光線ビームLB単位で、主走査方向におけるレンズ幅方向の異なる位置(像高)において、第1走査レンズ6の入射面61に入射し、出射面62から出射する様子をそれぞれ示している。光線ビームLBは、当該光線ビームLBの中心(図略の絞りの中心)を通る光線である主光線Lmと、光線ビームLBの最外光線Loとを表している。ここでは、入射及び出射角度については、各光線ビームLBの主光線Lmを用いて説明する。
第1走査レンズ6の入射面61は、該入射面61の面法線に対する、入射面61に入射する主光線Lmの傾き角θが、第1走査レンズ6の主走査方向の中央部(光軸AX上)から端部(+像高及び−像高の端部)にかけて増加するように設定された面である。つまり、入射面61は、fθ特性の機能を有する面である。一方、出射面62は、主走査方向の全域において、主光線Lmが出射面62の面法線に略等しい角度で出射するように設定された面である。すなわち、出射面62は、fθ特性の機能をほとんど有していない面である。
第1走査レンズ6を、光軸AX上において通過する光線ビームLB0、光軸AXから+像高方向(レンズ幅方向)の中間付近を通過する光線ビームLB1、及び、+像高方向の端部付近を通過する光線ビームLB2について、各主光線Lmの傾き角θを具体的に説明する。入射面61において、光線ビームLB0の主光線Lm0が第1走査レンズ6に入射するポイントP10の面法線をN10で示している。この面法線N10に対する主光線Lm0の傾き角θ10は実質的にゼロである。次に、光線ビームLB1の主光線Lm1が第1走査レンズ6に入射するポイントP11の面法線N11に対し、主光線Lm1は傾き角θ11をなしてポイントP11に入射している。また、光線ビームLB2の主光線Lm2が第1走査レンズ6に入射するポイントP12の面法線N12に対し、主光線Lm2は傾き角θ12をなしてポイントP12に入射している。ここで、θ10<θ11<θ12である。すなわち、主光線Lmの傾き角θは、光軸AX上から+像高端部に向けて徐々に増加している。光軸AX上から−像高端部に向けても同様である。
出射面62において、ポイントP10に入射した主光線Lm0が、第1走査レンズ6から出射するポイントP20の面法線をN20で示している。この面法線N10に対する主光線Lm0の傾き角は実質的にゼロである。同様に、ポイントP11、P12に入射した主光線Lm1、Lm2が、第1走査レンズ6から出射するポイントP21、P22の面法線を、各々N21、N22で示している。これら面法線N21、N22に対する主光線Lm1、Lm2の傾き角も、実質的にゼロである。つまり、主光線Lmは、光軸AX上から+像高端部に向けて像高が変化しても、出射面62の面法線と実質的に等しい角度で出射面62から出射する。光軸AX上から−像高端部に向けても同様である。
図4に示すように、出射面62は、主走査方向の全域において、主光線Lmの面法線に対する傾き角θが実質的にゼロであることが望ましい。しかし、前記傾き角θは、小さい範囲で存在していても良く、主光線Lmが面法線と略等しい出射角度で、出射面62から出射できれば良い。例えば、傾き角θが、0<θ<5°、好ましくは0<θ<1°となるように、出射面62の面形状を設定することが望ましい。
このように、出射面62の面形状は、主光線Lmが面法線に対して僅かな傾き角θを持って出射するように設定されていても良いが、この場合、前記傾き角θの主走査方向における変化量dθが、主走査方向の全域において小さいレベルに設定されていることが望ましい。図5は、傾き角θの変化量dθを説明するための、出射面62の主走査方向の模式的な図である。出射面62において主走査方向に一定間隔を置いたポイントをP1、P2、P3、P4とし、これらポイントP1〜P4から各々出射する主光線を、各々L1、L2、L3、L4とし、ポイントP1〜P4の面法線をN1、N2、N3、N4とする。
上述の通り、主光線L1〜L4は、ポイントP1〜P4の面法線N1〜N4と等しい角度で出射面62から出射することが最も望ましいが、それぞれ面法線N1〜N4に対して僅かな傾き角θ1、θ2、θ3、θ4をなして出射しても良い。しかし、この傾き角θ1〜θ4の主走査方向における変化量dθを可及的に小さくすることが、金型誤差が第1走査レンズ6の光学特性に与える影響を抑制できる点で望ましい。
図6は、第1走査レンズ6の出射面62における、面法線に対する主光線の傾き角の、主走査方向における変化量dθと像面湾曲の変動量との関係を示すグラフである。このグラフから明らかな通り、傾き角θの主走査方向における変化量dθが大きいほど、像面湾曲の変動量が大きくなることが判る。像面湾曲は、絞り等の結像光学系の配置の調整によりある程度は改善することができるが、調整可能な像面湾曲の変動量は約2mm程度が限界である。従って、図6より、傾き角θの変化量dθは、主走査方向の全域において、次の(1)式の条件を満たすことが望ましい。
dθ<|0.57| ・・・(1)
図7は、第1走査レンズ6の入射面61と出射面62との面ズレを説明するための図である。入射面61及び出射面62の面形状は、第1走査レンズ6を成型する金型の精度に依存する。金型には寸法誤差が生じてしまう。この寸法誤差は、前記面形状に影響を与える。例えば、入射面61及び出射面62の設計上の面形状では、主光線Lmが、入射面61のポイントPm1に入射し、出射面62のポイントPm2から出射すると設定されているものとする。
ここで、金型の誤差により、入射面61と出射面62との間に主走査方向において面ズレが生じた場合を考える。例えば、出射面62が入射面61に対して像高の中心方向にズレたとすると、入射面61のポイントPm1に対応する位置は、出射面62のポイントPm2ではなく、該ポイントPm2の像高端部側に隣接するポイントPm21となる。逆に、出射面62が入射面61に対して像高の端部方向にズレたとすると、入射面61のポイントPm1に対応する位置は、出射面62のポイントPm2の像高中心側に隣接するポイントPm22となる。
出射面62が、入射面61と同様に、主光線Lmの面法線に対する傾き角θが像高中心から像高端部に向けて徐々に増加する面であれば、上述のポイントPm2からポイントPm21、若しくはポイントPm2からポイントPm22への面ズレは、第1走査レンズ6の像面湾曲等の光学特性に大きな影響を与える。これは、ポイントPm2とポイントPm21又はPm22とでは、傾き角θが異なる設計とされるからである。
しかしながら、本実施形態では、出射面62の面形状が、主光線Lmの面法線に対する傾き角θがゼロ乃至は僅かな角度であると共に、傾き角θの主走査方向の変化量dθが上記(1)式の範囲に抑制される面形状とされる。このため、上述のような面ズレが生じたとしても、第1走査レンズ6の光学特性に与える影響は小さい。すなわち、本実施形態によれば、図7に示すように、ポイントPm2から出射する主光線Lmの出射角度は、ポイントPm2の面法線N0と略等しい。また、ポイントPm21、Pm22から各々出射する主光線Lmの出射角度もまた、ポイントPm21、Pm22の面法線Na、Nbと略等しい。このため、入射面61と出射面62との対向関係にズレが生じたとしても、具体的には入射面61のポイントPm1に対応する位置が、出射面62のポイントPm2からポイントPm21若しくはポイントPm22にシフトしたとしても、主光線Lmの出射角度に大きな変化はない。従って、面ズレが光学特性に与える影響を小さくすることができる。つまり、出射面62は、第1走査レンズ6の誤差感度を低減させる面として寄与する。
<実施例1>
次に、上記実施形態に係る光走査装置23の要件を満たす結像光学系のコンストラクションデータの一例を、実施例1として示す。実施例1の結像光学系は、図3に示す通り、レーザーユニット4側から順に、コリメータレンズ41、シリンドリカルレンズ42、偏向体5、各色共通の第1走査レンズ6、色毎の第2走査レンズ7(7Y、7C、7M、7Bk)が配置された構成である。表1に、実施例1の結像光学系の面間距離と、第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7の主走査/副走査曲率半径を示す。また、表2に、実施例1の第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7のレンズ面形状を示す。
Figure 2015125409
Figure 2015125409
表1及び表2において、「レンズI」は第1走査レンズ6を、「レンズII」は第2走査レンズ7をそれぞれ示す。表2においても、主走査曲率半径をRm0、副走査曲率半径をRs0として表示している。Kは主走査コーニック係数、An及びBn(nは整数)は面形状の高次の係数を示している。
第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7の入射面及び出射面の面形状は、xを副走査方向、yを主走査方向,zを光軸方向とし、面頂点を原点、感光体ドラム21に向かう向きをz軸の正の方向とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用い、以下のサグ量を示す数式により定義する。但し、Zm(主走査方向)、Zs(副走査方向)は、高さYの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)である。
Figure 2015125409
図8は、実施例1で用いた第1走査レンズ6の入射面及び出射面における、法線に対する光線角度を示すグラフである。前記入射面に入射する主光線の面法線に対する傾き角θは、第1走査レンズ6のレンズ幅方向(主走査方向)の中央部ではゼロであるが、前記レンズ幅方向の両端部に向けて線形に増加している。一方、前記出射面では、レンズ幅方向の全域において、主光線が出射面の面法線に略等しい角度で出射している。すなわち、前記傾き角は、レンズ幅方向の全域においてほぼゼロであり、最大でも0.6°程度である。従って、前記入射面はfθ特性の機能を有する面であり、前記出射面は、fθ特性の機能をほとんど有していない面であると言うことができる。
図9は、実施例1の第1走査レンズ6の出射面における、面法線に対する主光線の傾き角θの変化量dθを示すグラフである。変化量dθは、レンズ幅方向の全域において、上記(1)式を満足する、0.1°以下の低いレベルに抑えられている。
図10は、実施例1に係る結像光学系の、主走査方向及び副走査方向の像面湾曲を示すグラフである。この像面湾曲は、第1走査レンズ6の入射面と出射面との対向関係が設計値通りである場合(面ズレが生じていない場合)を示している。主走査方向及び副走査方向の像面湾曲は、いずれも全像高にわたって0.3mm程度以下の範囲内であり、良好な光学特性を有している。
図11は、実施例1に係る結像光学系において、入射面と出射面とに面ズレが生じた場合の像面湾曲を示すグラフである。ここでは、入射面と出射面とが主走査方向に50μmだけ偏芯した場合における像面湾曲を示している。50μmという偏芯量は、走査レンズを安定的に生産して行く上で、金型の誤差として考慮しておく必要がある量である。図11から明らかな通り、主走査方向及び副走査方向の像面湾曲は、ほぼ全像高にわたって0.5mm以下の範囲内であり、実用上問題が無いレベルであることが確認された。
上記実施例1との比較のため、出射面における、面法線に対する主光線の傾き角θの変化量dθが0.79となるように面形状が設計された第1走査レンズ6を有する結像光学系を作成した。図12は、変化量dθ=0.79の比較例に係る結像光学系の、主走査方向及び副走査方向の像面湾曲を示すグラフである。この像面湾曲は、第1走査レンズ6の入射面と出射面とに面ズレが生じていない場合を示している。主走査方向及び副走査方向の像面湾曲は、いずれも全像高にわたって0.5mm程度以下の範囲内であり、実用上問題が無いレベルである。
一方、図13は、上記比較例に係る結像光学系において、入射面と出射面とに面ズレが生じた場合の像面湾曲を示すグラフである。入射面と出射面との偏芯量は、主走査方向に50μmである。図13から明らかな通り、像高端部付近では像面湾曲が0.5mmを大きく超過している。このように、変化量dθが、上記(1)式の条件を満たさない場合は、面ズレが生じると主走査方向の像面湾曲が悪化し、所要の光学特性が満たせないことが確認された。従って、比較例のような第1走査レンズ6では、面ズレが生じないよう金型の寸法精度を極めてシビアに管理する必要がある。これに対し、実施例1の第1走査レンズ6では、少なくとも50μm程度の偏心量は許容されるので、誤差感度の低減、すなわちレンズ製造難度の緩和を図ることができる。
続いて、実施例1の結像光学系が有する他の利点について説明する。実施例1の結像光学系は、走査レンズが2枚構成(第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7)であり、第1走査レンズ6の入射面は主にfθ機能を持ち、出射面は主に副走査方向の結像機能を持つ面である(表1に示す通り、レンズIは入射面及び出射面とも副走査方向に正の屈折力を有するが、屈折力は出射面の方が大きい)。
このような結像光学系のレンズ構成において、実施例1では第1走査レンズ6に走査線の湾曲(Bow)を補正する機能を具備させている。図14は、実施例1の第1走査レンズ6の副走査方向における、入射光線と出射光線との光線角度差を示すグラフである。このグラフは、副走査断面において、入射面へ入射する主光線の入射角度をd1、出射面からの出射する主光線の出射角度をd2とするとき、その角度差d1−d2を全像高に亘ってプロットしたグラフである。
当該グラフに示される通り、前記角度差d1−d2は、主走査方向の像高中央部から像高端部にかけて増加している。このように、第1走査レンズ6の副走査断面の形状を設定することで、Bow補正の機能を、第1走査レンズ6に付与することができる。これにより、第2走査レンズ7のBow補正の機能負担を軽減させることができ、主走査方向に長尺のレンズである第2走査レンズ7の誤差感度の低減に寄与することができる。ここで、第1走査レンズ6の出射面にBow補正を持たせれば、fθ特性をほとんど具備しない当該出射面に有意な機能を負担させることになり、これを有効活用することができる。
また、一般に、2枚構成の走査レンズを採用した結像光学系においては、偏向体5側の走査レンズには副走査方向のパワーを付与しないのが一般的であるが、実施例1では第1走査レンズ6に副走査方向のパワーを付与している。これにより、副走査倍率が小さくなり過ぎることを防止している。副走査倍率βは、レーザー光線が偏向体5の偏向面に作る像の副走査方向幅をaとし、偏向体5で反射され第1、第2走査レンズ6、7を通過したレーザー光線が感光体ドラム21の周面(被走査面)に作る像の副走査方向幅をbとするとき、β=b/aで定められる。
副走査倍率βを小さくすることで、偏向体5の偏向面の面倒れに対する補正機能を向上させることができる。反面、光走査装置23と感光体ドラム21との位置関係に少しでもズレが生じると、例えば光走査装置23を構成するユニットの感光体ドラム21に対する据え付け位置精度が落ちると、前記面倒れの補正機能は大きく悪化してしまう。従って、副走査倍率βは、次の(2)式の条件を満たすことが望ましい。
0.4<β<1.0 ・・・(2)
副走査倍率βが0.4倍より小さくなると、光走査装置23と感光体ドラム21との位置精度を過度に向上させる必要性が生じる。すなわち、部品公差、光学調整の精度を極めて高いレベルに設定することを要し、製造工数やコストの上昇を招来する。一方、副走査倍率βが1.0倍より大きくなると、前記偏向面の面倒れ補正機能自体が弱くなり、ジッターが発生する等、形成する画像に悪影響が及ぶ。従って、副走査倍率βは、上記の(2)式の範囲とすることが望ましい。なお、本実施例1では、副走査倍率β=0.52倍である。
さらに、複数の走査レンズのうち、感光体ドラム21に近い第2走査レンズ7(像側走査レンズ)は、図3及び表1に示したように、主走査断面における入射面の形状が、偏向体5に向けて凹の形状を有している。このため、第2走査レンズ7の主走査方向の中心付近での主点の位置を、感光体ドラム21の周面により近づけることができる。これにより、結像光学系(第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7)の焦点距離を短くすることができる。前記焦点距離が長くなると、ドラム周面上におけるレーザー光線の走査速度が上昇し、光源のオンオフ応答時間が画像の書き込み密度に対応出来なくなったり、半導体レーザーの光量を多くする必要性が生じたりする。本実施例1によれば、このようなデメリットを解消することができる。
また、第2走査レンズ7の主走査断面における出射面の形状にも工夫が施されている。図15は、第2走査レンズ7の出射面における、法線に対する光線角度を示すグラフである。当該グラフに示される通り、第2走査レンズ7の出射面の法線に対する、前記出射面から出射する光線の傾き角が、主走査方向の中央部から一端側及び中央部から他端側の各々の領域において極値を1つずつ持つように、当該出射面の形状が設定されている。具体的には、軸上を基準としてレンズ幅±95mm付近に極値を各々有している。これにより、第2走査レンズ7の主走査方向端部付近において光線の角度変化(屈折角)を抑制でき、収差を低減することができる。
<実施例2>
次に、上記実施形態に係る光走査装置23の要件を満たす結像光学系のコンストラクションデータの他の例を、実施例2として示す。実施例2の結像光学系の光学配置は、実施例1と同じ(図3の配置)である。表3に、実施例2の結像光学系の面間距離と、第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7の主走査/副走査曲率半径を示す。また、表4に、実施例2の第1走査レンズ6及び第2走査レンズ7のレンズ面形状を示す。実施例2の結像光学系の副走査倍率β=0.41倍であり、上記の(2)式の条件を満たしている。
Figure 2015125409
Figure 2015125409
図16は、実施例2で用いた第1走査レンズ6の入射面及び出射面における、法線に対する光線角度を示すグラフである。前記入射面に入射する主光線の面法線に対する傾き角θは、第1走査レンズ6のレンズ幅方向(主走査方向)の中央部ではゼロであるが、前記レンズ幅方向の両端部に向けて線形に増加している。一方、前記出射面では、レンズ幅方向の全域において、主光線が出射面の面法線に略等しい角度で出射している。すなわち、レンズ幅方向の全域において、最大でも3.5°程度である。従って、前記入射面はfθ特性の機能を有する面であり、前記出射面は、fθ特性の機能をほとんど有していない面である。
図17は、実施例2の第1走査レンズ6の出射面における、面法線に対する主光線の傾き角θの変化量dθを示すグラフである。変化量dθは、レンズ幅方向の全域において、上記(1)式を満足する、0.2°以下の低いレベルに抑えられている。
図18は、実施例2に係る結像光学系の、主走査方向及び副走査方向の像面湾曲を示すグラフである。この像面湾曲は、第1走査レンズ6の入射面と出射面との対向関係が設計値通りである場合(面ズレが生じていない場合)を示している。主走査方向及び副走査方向の像面湾曲は、いずれも全像高にわたって0.3mm程度以下の範囲内であり、良好な光学特性を有している。
図19は、実施例2に係る結像光学系において、入射面と出射面とに面ズレが生じた場合の像面湾曲を示すグラフである。ここでは、入射面と出射面とが主走査方向に50μmだけ偏芯した場合における像面湾曲を示している。図19から明らかな通り、主走査方向及び副走査方向の像面湾曲は、主走査方向の最も端部付近を除いて、全像高にわたって0.5mm以下の範囲内であり、実用上問題が無いレベルであることが確認された。
以上説明した本実施形態に係る光走査装置23によれば、複数枚の走査レンズが用いられ、少なくとも最も偏向体に近い走査レンズが、複数のレーザー光線によって共用される共用走査レンズである場合において、その共用走査レンズの成型の際の誤差により入射面と出射面との面ズレが主走査方向に生じたとしても、その影響を小さくすることができる。従って、共用走査レンズの製造難度を低下させ得る。
なお、上記実施形態では、偏向体5に最も近い走査レンズである第1走査レンズ6が、全てのレーザー光線LY、LC、LM、LBkが通過する共通走査レンズである場合を例示した。偏向体5に最も近い走査レンズは、共通走査レンズではなく、一つのレーザー光線だけが通過する走査レンズであっても良い。
1 画像形成装置
2Y、2C、2M、2Bk 画像形成ユニット
21(21Y、21C、21M、21Bk) 感光体ドラム(像担持体)
23 光走査装置
4 レーザーユニット(光源/複数の光源)
5 偏向体
6 第1走査レンズ(偏向体に最も近いレンズ/共通走査レンズ)
61 入射面
62 出射面
7(7Y、7C、7M、7Bk) 第2走査レンズ(像側走査レンズ)

Claims (8)

  1. 光線を発する光源と、
    前記光源から発せられる光線を偏向して、所定の被走査面の一端から他端を走査させる偏向体と、
    前記偏向体と前記被走査面との間に配置され、光線を前記被走査面に結像させる複数の走査レンズと、を備え、
    前記複数の走査レンズのうち、少なくとも前記偏向体に最も近いレンズにおける光線の入射面及び出射面は、主走査方向に正の屈折力を具備し、
    前記入射面は、該入射面の法線に対する、前記入射面に入射する光線の傾き角が、主走査方向の中央部から端部にかけて増加するように設定された面であり、
    前記出射面は、主走査方向の全域において、光線が前記出射面の法線に略等しい角度で出射するように設定された面である、光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記出射面は、主走査方向の全域において、該出射面の法線に対する光線の傾き角の変化量dθが次式を満たす、光走査装置。
    dθ<|0.57|
  3. 請求項1又は2に記載の光走査装置において、
    前記光源が複数備えられ、
    前記偏向体は、複数の光源から発せられる各光線を各々偏向して、光線毎に設定された所定の被走査面の一端から他端を走査させる1つの偏向体であり、
    前記偏向体に最も近いレンズは、前記複数の光源から発せられる各光線の全てが通過する共通走査レンズである、光走査装置。
  4. 請求項3に記載の光走査装置において、
    前記共通走査レンズは、副走査方向に正の屈折力を具備し、
    前記共通走査レンズの副走査断面における、前記入射面に入射する光線と前記出射面から出射する光線との角度差が、主走査方向の中央部から端部にかけて増加するように、前記副走査断面の形状が設定されている、光走査装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光走査装置において、
    前記複数の走査レンズの少なくとも1つは、副走査方向に正の屈折力を具備し、
    光線が前記偏向体に作る像の副走査方向幅aと、該偏向体で反射され前記複数の走査レンズを通過した光線が前記被走査面に作る像の副走査方向幅bとで定まる、副走査倍率β=b/aが次式を満たす、光走査装置。
    0.4<β<1.0
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光走査装置において、
    前記複数の走査レンズのうち、前記被走査面に最も近い像側走査レンズは、主走査断面における入射面の形状が、前記偏向体に向けて凹の形状を有する、光走査装置。
  7. 請求項6に記載の光走査装置において、
    前記像側走査レンズの主走査断面における出射面は、該出射面の法線に対する、前記出射面から出射する光線の傾き角が、主走査方向の中央部から一端側及び中央部から他端側の各々の領域において極値を少なくとも1つ持つように変化する形状に設定されている、光走査装置。
  8. 静電潜像を担持する複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体の周面を前記被走査面として各光線を照射する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光走査装置と、
    を備える画像形成装置。
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