JP2013200491A - 筒状ラベル及びラベル付き容器 - Google Patents

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崇宏 亀尾
Hideaki Umeda
英明 梅田
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Abstract

【課題】筒状ラベルの軸方向中途部に形成された摘み部を容易に見つけることができ、しかも摘み部が摘み易く、容器から筒状ラベルを分離し易いラベル付き容器を提供する。
【解決手段】ラベル付き容器10は、容器20と、ストレッチラベル31を筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部32を有し、周方向に伸張した状態で容器20に装着された筒状ラベル30aとを備える。筒状ラベル30aは、その上下方向中途部に形成された、ラベルを切断し容器から分離するときに用いられる摘み部33であって、筒状ラベル30aの周方向に延び、且つセンターシール部32と交差して形成された第1の切り込み34aと、第1の切り込み34aに連接して形成され、筒状ラベル30aの上下方向に対して第1の切り込み34aよりも長く延びた開口部35aとにより形成される摘み部33を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒状ラベル及びラベル付き容器に関する。
所謂ペットボトルなどの容器には、商品名等の表示や装飾性を付与するために、筒状に形成されたプラスチックラベルが装着される。近年、当該プラスチックラベルとして、容器形状に対する追従性が良好であり、ラベル装着時の熱収縮処理を必要としないストレッチラベルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ストレッチラベルからなる筒状ラベル(筒状ストレッチラベル)は、その周方向に伸張した状態で容器に装着される。
ストレッチラベルは、例えば、低密度ポリエチレンを主成分として構成されるため、比重分離法によりペットボトル等の容器から分離できる。したがって、筒状ストレッチラベルには、ラベルを切断して容器から分離するための切り込みやミシン目線を設ける必要はないが、消費者のリサイクル思考の高まりから、ラベルを切断できる機能を付与することが求められている。
特開2005‐221982号公報
しかし、筒状ストレッチラベルでは、シュリンクラベルからなる筒状ラベルのように、例えば、軸方向端縁の端から軸方向に延びる切り込みを形成して摘み部にすると、ラベルを伸張させたときにラベルが引き裂かれるため、軸方向端縁の端を含んで切り込みを設けることができない。また、切り込みを設けない場合には、筒状ストレッチラベルは、伸張した状態で容器に装着されているため、ラベルの軸方向端縁の端は、容器との間に指を差し込み難く且つ摘み難いため、該軸方向端縁の端からラベルを切断することが難しい。
一方、筒状ストレッチラベルの軸方向中途部に、ラベルを切断し容器から分離するときに用いられる摘み部を形成すべく、例えば、周方向に沿った切り込みを形成しても、ラベル装着時の伸張により切り込みが見え難いため摘み部を見つけ出すことが容易ではない。また、当該摘み部は、摘み難いという課題もある。
本発明の目的は、筒状ラベルの軸方向中途部に形成された摘み部を容易に見つけることができ、しかも摘み部が摘み易く、容器から筒状ラベルを分離し易いラベル付き容器を提供することである。
また、当該ラベル付き容器を構成する筒状ラベルであって、容器に装着する際にラベルが切断する等の不良が発生し難い筒状ラベルを提供することを目的とする。
本発明に係る筒状ラベルは、ストレッチラベルを筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部を有する筒状ラベルにおいて、筒状ラベルの周方向に延び、且つセンターシール部と交差して、筒状ラベルの軸方向中途部に形成された第1の切り込みと、第1の切り込みと交差して形成された第2の切り込みとを有することを特徴とする。
上記構成によれば、筒状ラベルを容器に装着するときの周方向へのラベルの伸張により、第2の切り込みが拡開して開口部となる。そして、この開口部が目印となり、摘み部を容易に見つけ出すことが可能となる。なお、第1の切り込みの縁部が摘み部となり、該摘み部は筒状ラベルの軸方向中途部に形成されるため、筒状ラベルはラベル装着時等において引き裂かれ難い。
さらに、第2の切り込みが拡開することにより第1の切り込みが開き、好ましくは、摘み部が筒状ラベルの周方向に引っ張られ外側に向かって突出した形状となる。これにより、摘み部がより摘み易くなる。
また、第2の切り込みは、第1の切り込みの両端にそれぞれ形成されることが好ましい。当該構成によれば、容器に筒状ラベルを装着したときに、摘み部の両端に開口部が形成されるので、摘み部をさらに見つけ易くなると共に、摘み性がさらに改良される。
本発明に係るラベル付き容器において、容器と、ストレッチラベルを筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部を有する筒状ラベルであって、その周方向に伸張した状態で容器に装着される筒状ラベルとを備えるラベル付き容器において、筒状ラベルの軸方向中途部には、筒状ラベルを切断し容器から分離するときに用いられる摘み部が形成されており、摘み部は、筒状ラベルの周方向に延び、且つセンターシール部と交差して形成された切り込みと、切り込みに連接して形成され、筒状ラベルの軸方向に対して切り込みよりも長く延びた開口部とにより形成されることを特徴とする。
当該構成によれば、開口部が目印となり、摘み部を容易に見つけ出すことができ、しかも摘み部が摘み易い。また、摘み部は、筒状ラベルの軸方向中途部に形成されるため、容器に装着する際にラベルが切断する等の不良が発生し難く、装着された筒状ラベルは流通過程等において引き裂かれ難い。
また、摘み部は、筒状ラベルの外側に向かって突出した形状を有することが好ましい。当該構成によれば、摘み部がより摘み易くなる。
また、開口部は、切り込みの両端にそれぞれ形成されることが好ましい。当該構成によれば、摘み部をさらに見つけ易くなると共に、摘み性がさらに改良される。
また、筒状ラベルには、軸方向に沿って切り込みの両端から延びる切断補助線が形成されることが好ましい。当該構成によれば、摘み部からの意図的な切断についてはラベルの良好な切断性が発現される。
本発明によれば、筒状ラベルの軸方向中途部に形成された摘み部を容易に見つけることができ、しかも摘み部が摘み易く、容器から筒状ラベルを分離し易いラベル付き容器を提供することができる。
また、本発明によれば、容器に装着する際にラベルが切断する等の不良が発生し難い筒状ラベルを提供することができる。
本発明の実施形態であるラベル付き容器を示す図である。 図1に示すラベル付き容器において、摘み部近傍の拡大図である。 図2のA‐A線断面を模式的に示す図である。 本発明の実施形態である筒状ラベルを示す図である。 図4のB部拡大図である。 本発明の実施形態の変形例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明に係るラベル付き容器、及び当該ラベル付き容器を構成する筒状ラベルの実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態では、容器20に装着された筒状ラベルを「筒状ラベル30a」とし、容器20に装着される前の筒状ラベルを「筒状ラベル30b」として説明する。
まず、図1〜図3を用いて、本発明の実施形態であるラベル付き容器10の構成を詳細に説明する。
図1は、容器20と、ストレッチラベル31を筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部32を有し、周方向に伸張した状態で容器20に装着された筒状ラベル30aとを備えるラベル付き容器10を示す。
図2は、筒状ラベル30aの軸方向中途部(上下方向中途部)に形成された、筒状ラベル30aを切断し容器から分離するときに用いられる摘み部33であって、筒状ラベル30aの周方向に延び、且つセンターシール部32と交差して形成された第1の切り込み34aと、第1の切り込み34aに連接して形成され、筒状ラベル30aの軸方向(上下方向)に対して第1の切り込み34aよりも長く延びた開口部35aとにより形成される摘み部33を拡大して示す。
図3は、摘み部33の横方向中央部を上下方向に切断した断面を示す。
なお、以下では、各構成要素において、筒状ラベル30aの軸方向に沿った方向を「上下方向」、上下方向に直交する方向を「横方向」とする。
図1に示すように、ラベル付き容器10は、容器20と、容器20に装着された筒状ラベル30aとで構成されている。ラベル付き容器10において、筒状ラベル30aは、その周方向に伸張した状態で容器20の形状に追従して装着されている。筒状ラベル30aは、少なくとも2%程度周方向に伸張した状態で装着されていることが好適であり、75%程度周方向に伸張した状態で装着することもできる。
容器20は、略円柱形状の胴部21と、胴部21よりも直径が小さな首部22と、胴部21と首部22との間に位置し、首部22に向かって縮径する部分である肩部23と、首部22に取り付けられるキャップ部24とを含む容器である。容器20は、例えば、飲料が充填される所謂ペットボトルである。
胴部21には、複数のリブ25a,25bが形成されている。リブ25aは、胴部21の上部に形成され、リブ25bは、胴部21の下部に形成されている。当該リブ25a,25bは、胴部21の周方向にリング状に形成された凹部であり、胴部21の剛性を高める機能を有する。また、胴部21は、その上下方向中央部にくびれ部26を有し、上下に分かれて、胴部22において周長が最大となる最大胴部dmが存在する。なお、当該くびれ部分が胴部22において周長が最小となる最小胴部dsとなる。
ラベル付き容器10では、最大胴部dm、最小胴部dsを含んで胴部21の下部から肩部23の中間部までを覆って筒状ラベル30aが装着されている。本実施形態では、ラベル付き容器10における筒状ラベル30aは、上記のように装着されているため、最大胴部dmにおいて最大周長、肩部23の中間部において最小周長を示している。但し、筒状ラベル30aの装着形態はこれに限定されず、例えば、筒状ラベル30aを胴部21のみに装着し、最小胴部dsと筒状ラベル30aの周長が最小となる部分とを一致させてもよい。
筒状ラベル30aは、ストレッチラベル31を筒状に形成したものである。筒状ラベル30aは、ストレッチラベル31の端縁同士を接合(所謂センターシール)してセンターシール部32を形成することで筒状体とされる。つまり、センターシール部32は、ストレッチラベル31の筒形状を維持するための接合部である。なお、ストレッチラベル31については後ほど詳説する。
センターシール部32は、ラベルの端縁同士を接着剤により又はヒートシールにより接合することによって形成することができる。センターシール部32は、例えば、ストレッチラベル31の一方の端縁が外側、他方の端縁が内側となるように重ね合わせて、端縁同士を接合した所謂封筒貼りの接合形態とされる。接着剤としては、特に限定されず、熱可塑性樹脂系やエラストマー系の接着剤を適用できる。なお、センターシール部32の幅は、0.2mm〜5mmが好ましい。
筒状ラベル30aには、ラベルを切断し容器20から分離するときに用いられる摘み部33が形成されている。摘み部33は、例えば、指先等で摘まれて上下方向に引っ張られる部分である。摘み部33は、筒状ラベル30aの周方向に延び、且つセンターシール部32と交差して、筒状ラベル30aの上下方向中途部に形成され、容器20の最大径部Dを避けた位置に設けられることが好ましい。図1に示す例では、最小胴部dsであるくびれ部26に摘み部33が設けられている。
また、筒状ラベル30aには、上下方向に沿ってミシン目線36が形成されている。ミシン目線36は、筒状ラベル30aの上下端(軸方向両端縁の端)から所定長さ(例えば、0.5mm〜4mm)の範囲を除いて、摘み部33から上方側及び下方側に向けて形成されている。つまり、筒状ラベル30aの上下端から所定長さの範囲には、ミシン目線36が形成されない領域が設けられる。
図2及び図3に示すように、摘み部33は、筒状ラベル30aの周方向に延びた第1の切り込み34aと、第1の切り込み34aと連接して形成され、筒状ラベル30aの上下方向に対して第1の切り込み34aよりも長く延びた開口部35aとにより形成される。図2に示す形態では、2つの開口部35aが設けられている。2つの開口部35aは、第1の切り込み34aの両端にそれぞれ形成されている。第1の切り込み34a及び2つの開口部35aが繋がって形成されたラベルの切断部は、全体として、両端が膨らんだ細長い棒状(例えば、綿棒のような形状)を呈している。
摘み部33には、第1の切り込み34aに沿って、第1の切り込み34aの上下2箇所に摘み片33zが形成されている。つまり、第1の切り込み34aの縁部が摘み片33zである。第1の切り込み34aは上下方向に開いており、上下の各摘み片33zは、互いに重なることなく離間している。第1の切り込み34aは、特に開口部35aに近接する部分で開き方が大きく、開口部35aから離れるほど、即ち第1の切り込み34aの横方向中央部に近づくほど開き方が小さくなっている。
摘み部33は、筒状ラベル30aの外側に向かって突出した形状を有する。摘み部33は、第1の切り込み34aの上下の各摘み片33zの横方向中央部付近で大きく反り返り、突出の度合いが大きくなっている。摘み片33zの最大突出長さは、摘み性と流通過程での耐破断性とを考慮して、0.5mm〜2mm程度が好適である。摘み部33は、上記のように、指先等で摘まれて上下方向に引っ張られる部分であるから、通常、摘み部33の両端がラベルの切断起点Pとなる。なお、摘み部33の両端とは、第1の切り込み34aの両端(本実施形態では開口部35aの上下端)とも言える。
第1の切り込み34aは、上記のように、筒状ラベル30aの周方向に延びたスリットである。第1の切り込み34aは、ラベルを切断し易くする観点から、筒状ラベル30aの周方向に対して略平行に形成されることが好適である。略平行とは、周方向に対して0°(平行)〜10°程度の傾きの範囲内である。
第1の切り込み34aの横方向長さは、開口部35aの上下方向長さよりも長いことが好適であり、2mm〜20mm程度が好ましく、5mm〜15mm程度が特に好ましい。第1の切り込み34aの上下方向長さは、開口部35aに近づくほど長くなり、例えば、最長部分で0.5mm〜3mm程度、最短部分で0.1mm〜1.5mm程度である。
開口部35aは、上記のように、第1の切り込み34aと連接して、第1の切り込み34aの両端にそれぞれ形成された貫通孔である。開口部35aは、摘み部33を探す目印として機能すると共に、第1の切り込み34aを上下方向に開かせて上下の摘み片33z同士が重なり合うことを防止する機能を有する。
開口部35aは、上下方向に対して第1の切り込み34aよりも長く延び、その輪郭線が略円弧形状を呈している。開口部35aの上下方向長さは、第1の切り込み34aの横方向長さよりも短いことが好適であり、1mm〜5mm程度が好ましく、2mm〜4mm程度が特に好ましい。開口部35aの横方向長さは、上下方向長さと同程度が好ましい。
ミシン目線36は、筒状ラベル30aの切断性を向上させるための切断補助線である。図2に例示する形態では、筒状ラベル30aの上下方向に沿って、第1の切り込み34aの両端から上下端に向かって上下方向に平行に延びるようにミシン目線36がそれぞれ形成されている。つまり、本実施形態では、開口部35aとミシン目線36とが上下方向に並んで配置されている。なお、ミシン目線36と開口部35aとは、3mm〜8mm程度離れていることが好ましい。より好ましくは、3.5mm〜5.0mmである。
但し、第1の切り込み34aの両端とミシン目線36とが上下方向に並んだ形態に限らず、ミシン目線36は横方向において第1の切り込み線34aの両端よりセンターシール部32に近づく方向又は遠のく方向に位置ずれして形成されていてもよい。
ミシン目線36は、筒状ラベル30aの上下方向に沿って複数の貫通孔37が所定間隔をあけて列状に並んで構成されている。換言すると、ミシン目線36は、貫通孔37と、貫通孔37が形成されない部分とが交互に配置された形態である。貫通孔37の形状は、特に限定されないが、例えば、直線状、円形状又は楕円形状である。貫通孔37のサイズは、0.1mm〜0.7mm程度が好ましく、0.3mm〜0.6mm程度が特に好ましい。貫通孔37同士の間隔は、3.0mm〜8.0mm程度が好ましく、3.5mm〜5.0mm程度がより好ましい。
次に、図4及び図5を参照し、筒状ラベル30bについて詳説する。
図4は、ストレッチラベル31を筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部32を有する筒状ラベル30bであって、筒状ラベル30bの周方向に延び、且つセンターシール部32と交差して、ラベルの上下方向中途部に形成された第1の切り込み34bと、第1の切り込み34bと交差して形成された第2の切り込み35bとを有する筒状ラベル30bを示している。図5は、図4のB部拡大図である。
図4及び図5に示すように、筒状ラベル30bは、その周方向に延びた第1の切り込み34bと、第1の切り込み34bと交差して形成された第2の切り込み35bとを有する。第2の切り込み35bは、筒状ラベル30bを容器20に装着するときに、筒状ラベル30aの周方向に拡開して開口部35aとなる線状のスリットである。また、第1の切り込み34bは、第2の切り込み35bの拡開に伴い上下方向に開いて第1の切り込み34aとなる線状のスリットである。
第1の切り込み34bは、筒状ラベル30bの周方向に対して略平行に形成されることが好適である。第2の切り込み35bは、第1の切り込み34bの両端に、第1の切り込み34bと繋がってそれぞれ形成されている。第2の切り込み35bは、筒状ラベル30bの周方向に対して略直交することが好適である。略直交とは、筒状ラベル30b周方向と直交する上下方向に対して0°(直交)〜10°程度の傾きの範囲内である。第1の切り込み34b及び2つの第2の切り込み35bが繋がって形成されたラベルの切断部は、全体として、H形状を呈している。
筒状ラベル30bでは、第1の切り込み34bがセンターシール部32と交差して、第1の切り込み34bの両端がセンターシール部32外に位置するように形成されている。即ち、第2の切り込み35bは、センターシール部32外に(センターシール部32を挟んで一方側と他方側とに分かれて)形成されている。第1の切り込み34a及び第2の切り込み35bは互いに略直交しているため、第2の切り込み35bは、センターシール部32の長手方向に沿って形成されているといえる。
第1の切り込み34bの長さ(横方向長さ)は、センターシール部32の幅よりも長く、且つ第2の切り込み35bの長さ(上下方向長さ)よりも長いことが好適であり、2mm〜20mm程度が好ましく、5mm〜15mm程度が特に好ましい。なお、当該長さは、ラベルの装着により多少伸張する。第2の切り込み35bの上下方向長さは、第1の切り込み34aの横方向長さよりも短いことが好適であり、1mm〜5mm程度が好ましく、2mm〜4mm程度が特に好ましい。
ミシン目線36は、筒状ラベル30bの上下方向に沿って、センターシール部32を挟むように、その両側にそれぞれ形成されている。筒状ラベル30bでは、上下方向に沿ったミシン目線36同士の間隔が第2の切り込み35b同士の間隔よりも広く設定されることが好適である。なお、貫通孔37のサイズは、0.1mm〜0.7mm程度が好ましく、0.3mm〜0.6mm程度が特に好ましいが、当該サイズは、ラベルの装着により多少伸張する。
ここで、ストレッチラベル31について詳説する。
ストレッチラベル31は、例えば、フィルム基材と、フィルム基材の一方の面上に形成される印刷層とを備える。フィルム基材の厚みとしては、特に限定されないが、10〜100μmであることが好ましく、より好ましくは15〜80μm、特に好ましくは20〜50μmである。フィルム基材としては、汎用タイプのフィルム基材を用いてもよいし、高伸縮タイプのフィルム基材を用いてもよい。好ましくは、高伸縮タイプのフィルム基材である。
<汎用タイプのフィルム基材(以下、「フィルム基材L」という)>
フィルム基材Lは、少なくとも筒状ラベル30bの周方向に対して25%以上60%以上の伸張が可能で、25%伸張後の瞬間歪み(50mm/分)が好ましくは10.5%以下であり、より好ましくは10%以下、特に好ましくは8%以下である。
さらに、フィルム基材Lは、40%伸張後の瞬間歪み(50mm/分)が好ましくは10.5%以下、より好ましくは10%以下、特に好ましくは8%以下である。
なお、フィルム基材Lの伸張率の上限は、特に限定されないが、例えば、100%以下である。また、上記瞬間歪みの下限は、理論上はゼロであるが、実際にゼロという場合は少ない。このため、瞬間歪みの下限は、0%を超え、好ましくは1%以上である。
上記伸張率(%)は、{(伸張後の長さ−伸張前の元の長さ)/伸張前の元の長さ×100}で求められる。
上記瞬間歪み(%)は、引っ張り試験後に評価サンプルが元の長さに戻らずに変形した度合いを示し、荷重を取り除いた直後に測定される。なお、引っ張り試験における評価サンプルを引っ張って伸張させる速度は、「50mm/分」又は「6000mm/分」である(以下、速度を明示しない場合は「50mm/分」である)。瞬間歪みが小さいほど、ラベルの復元性が高く、ストレッチ特性に優れることを意味する。
上記瞬間歪み(%)は、次のようにして測定できる。
まず、基材フィルムLを筒状ラベル30bとしたときに上下方向となる方向に長さ15±0.1mm、基材フィルムLを筒状ラベル30bとしたときに周方向となる方向に長さ200mm(標線間距離100±2mm)の長方形のサンプル片を作製した。このサンプル片の長辺方向(筒状ラベル30bの周方向)を測定方向として、25又は40%の引っ張り試験を行い、瞬間歪み(%)を測定した。25又は40%の引っ張り試験とは、クロスヘッド速度一定型又は振子型引張試験機(試験速度:50±5mm/分)を用いて、所定の荷重(N)を加えてサンプル片の標線間距離が25又は40%となるまで伸ばす試験であり、該試験後に荷重を0(N)に戻したときの標線間距離を読み取って、以下の計算式で瞬間歪み(%)を算出した。
瞬間歪み(%)=100×ΔL2/L2
L2:試験前のサンプル片の標線間距離(mm)
ΔL2:試験後のサンプル片の標線間距離の増加(mm)
フィルム基材Lの材質は、特に限定されず、一般的には、ポリエチレン系などのポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。ポリエチレン系の樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン系ポリエチレン(メタロセン系触媒を用いた重合によって得られる直鎖状低密度ポリエチレン)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アイオモノマーなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
これらのうち、好ましくはLLDPEが用いられ、より好ましくはメタロセン系ポリエチレンが用いられる。
また、フィルム基材Lは、無延伸でもよいが、TD方向及びMD方向にそれぞれ1.01倍〜1.3倍延伸されているものが好ましく、特に、1.05倍〜1.15倍延伸されているものがより好ましい。
<高伸縮タイプのフィルム基材(以下、「フィルム基材H」という)>
フィルム基材Hは、少なくとも筒状ラベル30bの周方向に対して60%以上の伸張が可能であり、好ましいものは75%以上の伸張が可能である。ここでは、フィルム基材Hにおいて、フィルム基材Hを筒状に丸めて筒状ラベル30bとしたときの周方向、上下方向となる方向を、それぞれ「基材周方向」、「基材上下方向」という。
フィルム基材Hは、周方向に60%伸張後の瞬間歪み(50mm/分)が10.5%以下であり、好ましいものは10%以下である。また、周方向に60%伸張後の瞬間歪み(6000mm/分)は、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10.5%以下がさらに好ましく、10%以下が特に好ましい。
また、フィルム基材Hのストレッチ特性は、永久歪みによっても表すことができる。永久歪み(%)は、瞬間歪みと同様に、引っ張り試験後に評価サンプルが元の長さに戻らずに変形した度合いを示すが、荷重を取り除いた4週間後に測定する点で瞬間歪みと異なる。永久歪みを測定するときの引っ張り試験における評価サンプルの伸張速度は、「50mm/分」である。
永久歪みが小さいほど、ラベルの復元性が高く、ストレッチ特性に優れる。基材周方向に60%伸張後の永久歪み(50mm/分)は、8%以下が好ましく、7%以下がより好ましく、6%以下が特に好ましい。
上記瞬間歪み(%)は、次のようにして測定できる。
まず、基材上下方向に長さ15±0.1mm、基材周方向に長さ200mm(標線間距離100±2mm)の長方形のサンプル片を作製した。このサンプル片の長辺方向(基材周方向)を測定方向として、60%の引っ張り試験を行い、瞬間歪み(%)を測定した。60%の引っ張り試験とは、クロスヘッド速度一定型又は振子型引張試験機(試験速度:50±5mm/分)を用いて、所定の荷重(N)を加えてサンプル片の標線間距離が60%となるまで伸ばす試験であり、該試験後に荷重を0(N)に戻したときの標線間距離を読み取って、以下の計算式で瞬間歪み(%)を算出した。
瞬間歪み(%)=100×ΔL2/L2
L2:試験前のサンプル片の標線間距離(mm)
ΔL2:試験後のサンプル片の標線間距離の増加(mm)
なお、永久歪み(%)は、上記60%の引っ張り試験後、試験機から取り外し、23℃の恒温槽で4週間保管した後に上記標線間距離を読み取って算出した。
また、印刷層を位置ずれなく形成するためには、基材上下方向の引っ張り試験における引っ張り応力が4.3N/mm2であるときの基材上下方向の伸び(50mm/分)が、9%以下(例えば、1〜9%)であることが好ましく、5〜9%であることがより好ましい。
また、フィルム基材Hは、少なくとも基材周方向に対して10%伸張させたときの引っ張り応力(以下、F10値とする)が、好ましくは1〜10N/mm2、より好ましくは2〜8N/mm2、特に好ましくは3〜7N/mm2である。また、少なくとも基材周方向に対して60%伸張させたときの引っ張り応力(以下、F60値とする)は、好ましくは1〜12N/mm2、より好ましくは2〜10N/mm2、特に好ましくは3〜9N/mm2である。なお、F10値及びF60値の下限値が低すぎると伸張した状態で容器の締め付け力が弱くなりすぎ、見栄えの良い装着状態が得られない場合がある。
フィルム基材Hは、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を主成分として構成されることが好ましい。フィルム基材Hは、複数種の線状低密度ポリエチレンを用いて積層構造とすることもできる。線状低密度ポリエチレンは、エチレンと、αオレフィンとの共重合体であることが好ましい。αオレフィンとしては、炭素数が3〜20のαオレフィンであることが好ましく、炭素数が4〜8のαオレフィン(例えば、1‐ブテン、1‐ペンテン、4‐メチル‐1‐ペンテン、1‐ヘキセン、1‐ヘプテン、1‐オクテンなど)であることが特に好ましい。αオレフィン成分の含有量は、単量体成分の全重量に対して、好ましくは1〜20重量%であり、より好ましくは2〜15重量%であり、特に好ましくは5〜10重量%である。また、線状低密度ポリエチレンは、メタロセン系触媒を用いて重合されたものが特に好適である。これら線状低密度ポリエチレンは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
線状低密度ポリエチレンの密度は、0.880〜0.930g/cm3である。密度がこの範囲内であれば、良好なストレッチ特性が得られる。なお、線状低密度ポリエチレンの密度は、0.890〜0.925g/cm3であることがより好ましく、0.900〜0.915g/cm3であることが特に好ましい。
線状低密度ポリエチレンのMFR(190℃、2.16kg)は、1〜30g/10分である。MFRがこの範囲内であれば、生産性が良好になる。なお、線状低密度ポリエチレンのMFRは、1〜20g/10分であることがより好ましく、1〜10g/10分であることが特に好ましい。
線状低密度ポリエチレンは、市販品を用いることができる。適用可能な市販品としては、例えば、宇部丸善ポリエチレン(株)製の「ユメリット(登録商標)715FT,1540F,0540F」が例示できる。
線状低密度ポリエチレンは、エチレン及び上記αオレフィン以外の単量体成分、例えば、酢酸ビニル(VA)等のカルボン酸ビニル、アクリル酸(AA)等の不飽和カルボン酸、メタクリル酸メチル(MMA)等の(メタ)アクリル酸エステルなどを含有していてもよい。また、「主成分」とは、本発明の目的を損なわない範囲で上記線状低密度ポリエチレン以外の樹脂や添加剤(例えば、滑剤や帯電防止剤等)などを含んでもよいという意味であって、例えば、フィルム基材を構成する樹脂の総重量に対して上記線状低密度ポリエチレンが70重量%(70重量%以上)であってもよい。特に好ましくは、上記線状低密度ポリエチレンが90重量%以上含有される。
さらに、フィルム基材Hは、基材上下方向の屈折率が、厚み方向の屈折率よりも大きく、且つ1.507〜1.528である。基材上下方向の屈折率は、好ましくは1.510〜1.525である。また、基材周方向の屈折率は、基材上下方向の屈折率と同等又は上下方向の屈折率よりも小さく、且つ1.500〜1.528であることが好適であり、より好ましくは1.503〜1.520である。そして、基材周方向の屈折率は、厚み方向の屈折率と同等又は厚み方向の屈折率よりも大きいことが好ましい。フィルム基材Hの厚み方向の屈折率は、1.500〜1.510が好ましい。
上記屈折率は、印刷層を形成前のフィルム基材Hを用いて、JIS K 7105,7142に準拠して測定される。屈折率は、基材周方向、基材上下方向、厚み方向について、偏光フィルタを用いてそれぞれ測定した。詳細を下記する。
試験方法;JIS K 7142のA法に準拠
測定装置;アッべ屈折計((株)アタゴ製の「アッべ屈折計NAR−2T」)
光源;Na白色光源(589nm)
特に、フィルム基材Hの伸張性(ストレッチ特性)を損なうことなく、且つ伸張させたときに部分的なフィルム基材Hの歪みを防ぐために、基材周方向の屈折率は、厚み方向の屈折率よりも大きく、且つ基材上下方向の屈折率と同等又は上下方向の屈折率よりも小さいことが好ましい。
また、フィルム基材Hの厚み方向の屈折率(Rtとする)に対する基材上下方向の屈折率(Rhとする)の比率(Rh/Rt)は、1.001〜1.030が好ましく、1.002〜1.020がより好ましく、1.003〜1.015が特に好ましい。
フィルム基材Hの厚み方向の屈折率(Rt)に対する基材周方向の屈折率(Rcとする)の比率(Rc/Rt)は、1.000〜1.030が好ましく、1.001〜1.020がより好ましく、1.002〜1.015が特に好ましい。
基材上下方向の屈折率(Rh)に対する基材周方向の屈折率(Rc)の比率(Rc/Rh)は、0.980〜1.005が好ましく、0.985〜1.000がより好ましく、0.990〜0.999が特に好ましい。
フィルム基材Hの上記屈折率は、フィルム基材Hの主成分である上記線状低密度ポリエチレンの組成、及びフィルム基材Hの延伸を制御することにより実現できる。特に、各方向における屈折率の差は、フィルム基材Hの延伸方向及び延伸倍率を制御することにより実現できる。
<印刷層>
印刷層は、例えば、商品名やイラスト、使用上の注意等を表示するための層であって、上記のように、フィルム基材の内面に形成される。印刷層は、センターシール部の接着性を考慮して、センターシール部32を除く内面全域に設けられている。印刷層の厚みとしては、特に限定されないが、好ましくは0.1〜10μmである。なお、印刷層は、フィルム基材の外面に設けられてもよく、例えば、この場合もセンターシール部32を除く全域に設けられる。また、印刷層は、内面又は外面の少なくとも一方に設けられるが、センターシール部32を除く全域だけでなく、部分的に設けられてもよい。また、センターシール部32の接着性が損なわれなければ、センターシール部32を含む内面又は外面の少なくとも一方の全域に印刷層を設けてもよい。印刷層は、内面と外面の両面に設けられていてもよい。
印刷層は、フィルム基材を筒状に成形する前に、筒状体の内面となる面上に印刷インキを塗布し、乾燥やUV照射によって固化することで形成される。印刷層の形成には、所望の顔料や染料等の色材、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂等のバインダ樹脂、有機溶剤、及び各種添加剤(例えば、可塑剤、滑剤、ワックス、帯電防止剤)等を含む溶剤型インキ、或いは所望の色材、アクリル系樹脂など光重合性樹脂、光重合開始剤、及び上記各種添加剤等を含む紫外線硬化型インキなどが印刷インキとして用いられる。そして、この印刷インキを用いて、グラビア印刷、フレキソ印刷、又は凸版輪転印刷等を行なうことで印刷層を形成することができる。
なお、筒状ラベル30bには、ストレッチ性等に影響を与えない範囲で、印刷層以外の層を設けてもよい。例えば、印刷層の内面側に保護層を設けてもよい。また、フィルム基材の外面に印刷層を形成したときには、かかる印刷層の保護層を外面側に設けてもよい。また、フィルム基材の外面上には、センターシール部32を除いて、滑り性の付与や傷付き防止等を目的として透明なオーバーコート層を設けてもよい。保護層やオーバーコート層は、周知慣用のインキを用いて印刷によって形成でき、例えば、印刷層の構成材料から色材を除いたインキ、又は透明性を損なわない色材を含有するインキを用いて形成できる。
次に、ラベル付き容器10の製造方法について詳説する。
ラベル付き容器10の一連の製造工程は、筒状ラベル30bの製造工程(A)と、筒状ラベル30bを周方向に伸張させて容器20に装着する装着工程(B)とを含む。筒状ラベル30bの製造工程(A)は、ストレッチラベル31の長尺体である第1及び第2の長尺体を製造する工程(a1)と、センターシール部32を形成して、第2の長尺体の筒状体を形成する工程(a2)と、第1の切り込み34bを形成する工程(a3)と、第2の切り込み35bを形成する工程(a4)と、ミシン目線36を形成する工程(a5)とを含む。
まず初めに、工程(A)の工程(a1)について説明する。
第1の長尺体は、溶融押出し法により作製できる。溶融押出し法では、上記線状低密度ポリエチレンを主成分とする原料を押出機に投入して溶融し、溶融した樹脂をTダイに供給し、薄膜状の溶融樹脂をダイスリットから冷却したキャスティングドラム上に押出して冷却固化しフィルム化する。押出し温度は、特に限定されないが、180℃〜240℃程度が好ましく、200℃〜220℃がより好ましい。こうして、未延伸の第1の長尺体が作製される。
続いて、必要に応じて、作製された未延伸状態の第1の長尺体を延伸する。第1の長尺体は、少なくとも長尺体の長手方向(以下、MD方向とする)に延伸される。好ましくは、MD方向に直交する長尺体の幅方向(以下、TD方向とする)にも延伸される。つまり、工程(b)では、第1の長尺体を少なくともMD方向に一軸延伸し、好ましくはMD方向及びTD方向に二軸延伸する。以下では、二軸延伸する場合を例示する。延伸方式としては、ロール方式、テンター方式等を適用することができる。なお、MD方向は、筒状ラベル30bの上下方向に相当し、TD方向は、筒状ラベル30bの周方向に相当する。
上記延伸工程では、第1の長尺体をMD方向に延伸してから、TD方向に延伸することができる。例えば、第1の長尺体を、MD方向の下流に設置された巻き取り機により巻き取りながら、MD方向及びTD方向に延伸することで、二軸延伸された第1の長尺体を作製する。なお、延伸の手順は、特に限定されず、逐次的に行ってもよいし、同時に行ってもよい。また、TD方向に延伸した後、MD方向に延伸してもよい。
延伸倍率は、ストレッチ特性及び製造適性の両立の観点から、筒状ラベル30bの上下方向(MD方向)、周方向(TD方向)ともに、1.01〜1.40倍であり、好ましくは1.03〜1.35倍、特に好ましくは1.05〜1.30倍である。筒状ラベル30bは、周方向に延伸されていなくてもよいが、上下方向と同等以下の倍率で延伸されていることが好適である。特に、延伸倍率が1.05〜1.30倍の範囲において、周方向及び上下方向に対して同等の倍率で延伸されていることが好適である。
また、延伸処理時には、第1の長尺体を加熱することが好ましい。延伸時の温度(延伸温度)は、第1長尺体を構成する樹脂組成物の融点未満であって、45℃以上が好ましく、50℃以上が特に好ましい。MD方向の加熱延伸時とTD方向の加熱延伸時とで温度を同程度に設定してもよいが、逐次的に延伸処理する場合には、MD方向よりもTD方向の延伸温度を高く設定することが好ましい。
続いて、加熱延伸された第1の長尺体をロールの形態で印刷機等に供給してMD方向に連続搬送しながら、第1の長尺体の一方の面に印刷層を形成する。印刷層は、上記のように、グラビア印刷法等により形成できる。このようにして、延伸された第1の長尺体の一方の面に、印刷層が形成された第2の長尺体を作製する。
上記印刷工程では、搬送過程で第2長尺体が大きく伸張することなく、印刷層を安定して形成することができる。つまり、印刷層を適切な位置に形成することが容易である。この良好な印刷適性は、第1の長尺体をMD方向に延伸して第1の長尺体のストレッチ性を調整したことに起因する。
次に、工程(a2)について説明する。
工程(a2)では、上記第2の長尺体のTD方向両縁同士を重ね合わせてセンターシール部32を形成し、第2の長尺体の筒状体を作製する。センターシール部32は、印刷層が筒状体の内側に位置するように形成することが好適である。例えば、第2の長尺体のTD方向端縁の一方が内側、他方が外側となるように重ね合わせ、接着剤を用いて互いに接合することで所謂封筒貼り形態のセンターシール部32を形成できる。
次に、工程(a3)について説明する。
工程(a3)では、第2の長尺体の筒状体の周方向に延びる第1の切り込み34bをセンターシール部32と交差するように形成する。第1の切り込み34bの長さは、センターシール部32の幅よりも長く、その両端はセンターシール部32外に位置する。第1の切り込み34bは、例えば、ダイカットロール等の刃物やレーザーを用いて形成することができる。なお、工程(a3)〜(a5)は、その順序を入れ替えてもよいし、同時に行ってもよい。
次に、工程(a4)について説明する。
工程(a4)では、第1の切り込み34bと交差する第2の切り込み35bを形成する。第2の切り込み35bは、例えば、第1の切り込み34bと直交するように、その両端にそれぞれ形成される。第2の切り込み35bも、第1の切り込み34bと同様に、刃物やレーザーを用いて形成できる。
次に、工程(a5)について説明する。
工程(a5)では、センターシール部32を挟んで一方側と他方側とに分かれて、筒状体の軸方向に沿ったミシン目線36を形成する。但し、第2の長尺体の筒状体のカット位置近傍にはミシン目線36を形成しない。これにより、筒状ラベル30bの上下端には、ミシン目線36が形成されない領域が設けられる。ミシン目線36の貫通孔37も、第1の切り込み34b等と同様に、刃物やレーザーを用いて形成できる。こうして、第2の長尺体の筒状体に、第1の切り込み34b、第2の切り込み35b、及びミシン目線36が形成された筒状ラベル30bの長尺体が作製される。
次に、装着工程(B)について説明する。
装着工程(B)では、筒状ラベル30bの長尺体をラベラーに供給し、個々のラベルサイズにカットした後、容器20に装着する。カットされた筒状ラベル30bは、例えば、ストレッチラベラーを用いて容器20に装着される。ストレッチラベラーは、筒状ラベル30bを周方向に引っ張って伸張させた状態で容器20に外嵌する。筒状ラベル30bを容器20に外嵌して引っ張り力を取り除くと、ラベルが弾性的に収縮し容器20に追従して装着される。なお、筒状ラベル30bは、少なくとも2%程度周方向に伸張した状態で装着されていることが好適であり、60%程度伸張した状態で装着することもできる。
装着工程(B)において、第2の切り込み35bが筒状ラベル30bの周方向に拡開して開口部35aとなる。そして、第2の切り込み35bが周方向に広がることで、第1の切り込み34bの縁部、特に第2の切り込み35bに近い部分が周方向に強く引っ張られる。これにより、第1の切り込み34bが上下方向に開くと共に、第1の切り込み34bの横方向中央部が筒状ラベル30bの外側に向かって反り返り、摘み片33zが形成される。こうして、摘み部33を有するラベル付き容器10が作製される。
なお、装着工程(B)において、第2の切り込み35bが拡開して開口部35aとなることで、開口部35aとミシン目線36とが、筒状ラベル30aの上下方向に並んだ形態となる。
最後に、筒状ラベル30aを切断し容器20から分離する操作の手順を例示しながら、ラベル付き容器10の作用効果について説明する。
ラベル付き容器10において、筒状ラベル30aを切断する際には、筒状ラベル30aの上下方向中途部に形成された摘み部33の摘み片33zが指先等で摘まれ、筒状ラベル30aの上下方向に沿って摘み片33zが引っ張られる。摘み片33zは、第1の切り込み34aの上下に形成されているため、例えば、下側の摘み片33zをセンターシール部32に沿って下方に引っ張ると、摘み部33の端部が切断起点Pとなり、筒状ラベル30aは下端までミシン目線36に沿って容易に切断される。同様に、上側の摘み片33zをセンターシール部32に沿って上方に引っ張ると、摘み部33の端部が切断起点Pとなり、筒状ラベル30aは上端までミシン目線36に沿って容易に切断される。こうして、筒状ラベル30aを上端から下端まで切断でき、ラベルを容器20から除去することができる。但し、上下一方の摘み片33zを用いてラベルを切断し、ラベルを容器20から引き抜く等して除去することも可能である。
また、摘み部33は、容器20の上下方向中間部であり且つ最小胴部dsであるくびれ部26に形成されており、ミシン目線36は、筒状ラベル30aの上下端を残して形成されているため、容器20に装着する際にラベルが切断する等の不良が発生し難い。
また、摘み部33の両端には、大きく開口した開口部35aが存在するため、くびれ部26等に位置する摘み部33を容易に見つけ出すことが可能となる。さらに、ラベル装着時に第2の切り込み35bが周方向に拡開して開口部35aとなる過程で、第1の切り込み34bの縁部が周方向に強く引っ張られ、第1の切り込み34bが上下方向に開くと共に、第1の切り込み34bの横方向中央部が外側に向かって反り返る。これにより、摘み部33は、筒状ラベル30aの外側に向かって突出した形状となり、摘み易く、より見つけ易い形状となる。
以上のように、ラベル付き容器10によれば、ラベルの上下端に切り込み等が存在せず、ラベル装着過程や流通過程ではラベルが破れ難い形態でありながら、廃棄時等には、摘み部33を容易に見つけ出すことができる。また、摘み部33は、摘み易い形状であるため、ストレッチ性の高いラベルであっても、その切断を容易に行うことができる。
上記実施形態は、本発明の目的を損なわない範囲で、適宜設計変更できる。
以下、設計変更例(変形例)を幾つか示す。
また、上記では、切断補助線としてミシン目線36を形成するものとして説明したが、図6(a)に示すように、切断補助線を形成しない形態としてもよい。或いは、切断補助線として、ハーフカット線を形成してもよい。図6(a)に例示する形態においても、ラベル装着時に第2の切り込み35bが拡開して開口部35aとなり第1の切り込み34aに沿って摘み部33が形成される。そして、この摘み部33をセンターシール部32に沿って引っ張ると、図6(b)に示すように、ラベルは、摘み部33の両端を切断起点Pとして、剛性の高いセンターシール部32に沿って切断される。
また、上記では、摘み部33が筒状ラベル30aの外側に向かって、好ましくは0.5mm〜2.0mm程度突出するものとして説明したが、突出の程度が小さな形態、場合によっては突出しない形態であってもよい。
また、上記では、筒状ラベル30bにおいて、第2の切り込み35bが第1の切り込み34bの両端にそれぞれ形成されるものとして説明したが、第2の切り込み35bは、1本とすることもでき、場合によっては第1の切り込み34bの端部よりも中央部よりに形成されてもよい。
また、上記では、摘み部33が最小胴部dsであるくびれ部26に位置するものとして説明したが、摘み部33は、ラベルの上端と最大胴部dmとの間に位置する肩部23に設けてもよい。また、容器には、胴部に径差がないものを用いてもよく、筒状ラベルは径差のない胴部のみに装着されてもよい。
また、上記では、センターシール部32を封筒貼り形態として説明したが、ストレッチラベル31の一方の端縁と他方の端縁とを、筒状ラベル30bの外側又は内側に向くように重ね合わせて接合した所謂合掌貼りの接合形態であってもよい。
10 ラベル付き容器、20 容器、21 胴部、22 首部、23 肩部、24 キャップ部、25a,25b リブ、26 くびれ部、30a,30b 筒状ラベル、31 ストレッチラベル、32 センターシール部、33 摘み部、33z 摘み片、34a,34b 第1の切り込み、35a 開口部、35b 第2の切り込み、36 ミシン目線、37 貫通孔。

Claims (6)

  1. ストレッチラベルを筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部を有する筒状ラベルにおいて、
    筒状ラベルの周方向に延び、且つセンターシール部と交差して、筒状ラベルの軸方向中途部に形成された第1の切り込みと、
    第1の切り込みと交差して形成された第2の切り込みと、
    を有することを特徴とする筒状ラベル。
  2. 請求項1に記載の筒状ラベルにおいて、
    第2の切り込みは、第1の切り込みの両端にそれぞれ形成されることを特徴とする筒状ラベル。
  3. 容器と、
    ストレッチラベルを筒状にし、該ラベルの端縁同士を接合して形成されたセンターシール部を有する筒状ラベルであって、その周方向に伸張した状態で容器に装着される筒状ラベルと、
    を備えるラベル付き容器において、
    筒状ラベルの軸方向中途部には、筒状ラベルを切断し容器から分離するときに用いられる摘み部が形成されており、
    摘み部は、
    筒状ラベルの周方向に延び、且つセンターシール部と交差して形成された切り込みと、
    切り込みに連接して形成され、筒状ラベルの軸方向に対して切り込みよりも長く延びた開口部と、
    により形成されることを特徴とするラベル付き容器。
  4. 請求項3に記載のラベル付き容器において、
    摘み部は、筒状ラベルの外側に向かって突出した形状を有することを特徴とするラベル付き容器。
  5. 請求項3又は4に記載のラベル付き容器において、
    開口部は、切り込みの両端にそれぞれ形成されることを特徴とするラベル付き容器。
  6. 請求項3〜5のいずれか1に記載のラベル付き容器において、
    筒状ラベルには、軸方向に沿って切り込みの両端から延びる切断補助線が形成されていることを特徴とするラベル付き容器。
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