JP2013199204A - 船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】船尾部や機関室を長くすることなく、更には船尾形状の肥脊により影響されることなく、非常用消火ポンプを配置することができ、また、この非常用消火ポンプのための海水取入口を規定が要求する水線よりも十分に下に配置できて、十分な必要吸引揚程を確保でき、非常時に海水を機関室に確実に供給することができると共に、機関室からの避難通路を容易に確保できる船舶を提供する。
【解決手段】船体の前後方向Xに関しては最後尾貨物倉の後部横隔壁から機関室10の後部横隔壁までで、かつ、船体の幅方向Yに関しては機関室10の縦隔壁10cの位置から船側外板6までの機関室10の外部の領域内に、非常用消火ポンプ22を設置する設置区画21を設けて構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、非常用消火ポンプをより安全な機関室の船側側の外部に配置した船舶に関する。
従来の船舶では、機関室以外の船倉等の消火を行うためには、機関室内等に設けた消火用ポンプで消火作業を行い、機関室内の火災に対しては、機関室外に配置された非常用消火ポンプ(Emergency Fire Pump)で消火を行うようになっている。
これは、船舶の安全性を確保するための「海上人命安全条約(SOLAS)章‐1.第10条規則、1.1.3.2.1区画の位置」に規定されている「非常用消火ポンプのある区域は、A類機関室又は消火ポンプのある区域の境界に隣接してはならない。」の規定に従っているためである。
この規定に従うために、従来技術では、図8及び図9に示すように、機関室10の後部隔壁10aよりも後方に配置された非常用消火ポンプ室21内に非常用消火ポンプ22を配置している。しかしながら、船型の形状の研究の進展に伴い、性能上最重要項目である船速との関係を考慮して船尾部1aの満載喫水線Wf以下の船幅が狭くなり、その上方も狭くなる傾向にある。
そのため、図9に示すように、非常用消火ポンプ22を比較的船幅が広くなる船尾部1aにおいて舵取機室12の下方のアフトピークタンク13内に配置しようとすると、非常用消火ポンプ22を配置する床面21dが満載喫水線Wfよりも上方に配置され、床面21dが満載喫水線Wfと離れ過ぎてしまう傾向にあり、実揚程Sh1が大きくなり、必要吸込揚程(サクションヘッド)が不足に陥り易くなるという問題や、非常用消火ポンプ22の海水吸引用の吸込配管23が接続される海水取入口(シーチェスト)24が配置される部分が、プロペラシャフトセンターPcよりも上方に限定されるという問題がある。
その上、近年、非常用消火ポンプの仕様や設計条件に関わる新しい規則が発効して、非常用消火ポンプの設計条件はこれまでよりも厳しいものとなってきている。2012年5月に発効予定の国際海事機関(IMO)の海上安全委員会(MSC)の指針MSC.1/Circ.1388の非常用消火ポンプの設計条件を適用した場合には、非常用消火ポンプの設置場所を計画する際に用いる水線高さが従来の計画条件であった最小航海状態での喫水線から低くなるため、非常用消火ポンプの必要吸込揚程が不足するという問題や海水取入口が没水しないという問題がより深刻となってきている。
また、すでに発効しているMSC.1/Circ.1271(高膨張泡消火装置の承認要件)や国際船級協会連合(IACS)の統一解釈のIACS UI SC163(甲板上消火栓の2条の射水の要求)により、非常用消火ポンプの容量アップが要求されており、その結果、吸込配管内の圧力損失が増加し、必要吸込揚程を得ることが更に難しくなってきている。
つまり、Circ.1388が要求する水線に対して十分な深度を確保するのが難しく、場合によっては、図8及び図9に示すように、Circ.1388が要求する水線よりも高い位置になって海水取入口24を没水する位置に配置できなくなってしまうという問題が生じる。また、海水取入口24を没水させることができても、Circ.1388が要求する水線に対する非常用消火ポンプ22の実揚程が大きくなり、その結果、必要吸込揚程が得られなくなり、非常用消火ポンプ22の機能を十分に発揮することが難しくなるという深刻な問題が発生する。
これらの問題を解決しながら、非常用消火ポンプ室21を船尾部1aに設けるようとすると、船尾部の線図を広げることとなると共に船尾部1aを長手方向に延ばす必要が生じ、船速に影響を与えると同時に船長が長くなるという問題がある。
なお、これらの問題を解決するために、船舶の機関室内に所定の要件を満たす防火構造の区画を設けて、この区画内に機関室を消火するための非常用消火ポンプを配置する船舶が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このように比較的船幅が広い機関室内に非常用消火ポンプを設けようとすると、機関室内に、非常用消火ポンプ室の区画だけではなく、周囲に安全区画を設ける必要が生じ、多様な機器が配置され狭くなっている機関室を拡張する必要が生じ、この場合にも、機関室が長くなり、船長が長くなるという問題が生じる。
一方、機関室においては、機関室に火災が発生した際には、船員が安全な区域に避難する必要があり、機関室には避難通路(脱出経路)が設けられている。この避難通路は通常は機関室内に配置されているが、機関室内の火災に対して十分な安全性を確保する必要があり、防火構造が必要となる上、主機や補機等で手狭な機関室においてスペース確保の問題がある。
特開2008−149798号公報
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、船尾部や機関室を長くすることなく、更には船尾形状の肥脊により影響されることなく、非常用消火ポンプを配置することができ、また、この非常用消火ポンプのための海水取入口をCirc.1388が要求する水線よりも十分に下に配置できて、十分な必要吸引揚程を確保でき、非常時に海水を機関室に確実に供給することができると共に、機関室からの避難通路を容易に確保できる船舶を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶は、船体の前後方向に関しては最後尾貨物倉の後部横隔壁から機関室の後部横隔壁までで、かつ、船体の幅方向に関しては機関室の縦隔壁の位置から船側外板までの機関室の外部の領域内に、非常用消火ポンプを設置する設置区画を設けて構成する。
この構成によれば、非常用消火ポンプを配置できる設置区画を機関室の後端横隔壁より船首側で、かつ、機関室より船側側に設けるので、船体形状が細くなっている機関室後方に配置する場合に比べて、広くなっている場所を設置区画用に確保できるため、ポンプ据付位置を下げて実揚程を減らすことで非常用消火ポンプの必要吸込揚程を容易に得ることができる。
また、従来技術の機関室の船尾部隔壁より後方に非常用消火ポンプを配置する構成に比べて、本構造では、非常用消火ポンプの配置に必要なスペースをある程度確保でき、無理のない配置が可能となる。また、非常用消火ポンプ用の海水取入口の位置を下げて配置することができ、MSC.1/Circ.1388で要求される水線においても没水させることが容易にできるようになる。
上記の船舶において、該設置区画に上甲板との間を行き来する第1交通路と、前記機関室との間を行き来する第2交通路とを設けて構成すると、従来技術では、通常、避難通路は機関室内に配置されているが、本構成では、非常用消火ポンプの設置区画に第1交通路と第2交通路を設けることで機関室側からも交通可能になり、機関室から上甲板への避難通路として使用でき、機関室火災の際に、より安全に避難することができるようになる。なお、設置区画の一部が機関室と隣接してしまう場合には、隣接する壁面にA−60等級の防火材を施工し、SOLASの規則の要求に対応する。
更に、現状では、機関室内に避難通路を確保するためには、下部から上部まで防火構造で形成した専用のエスケープトランクを設ける必要があったが、本構造では、避難通路である第1交通路(上甲板上からアクセスルート)と第2交通路(機関室側からのアクセスルート)は機関室の外の安全スペースに配置されるので、機関室から非常用消火ポンプの設置区画に行き来する第2交通路の機関室への出入口部(脱出用入口)のみを防火構造にすることで、容易に安全な避難通路(エスケープルート)を設けることができる。これにより、避難通路を機関室の外に設けることができ、機関室内に配置されている機器の配置スペースへの影響を少なくすることができる。
なお、従来の機関室内の避難通路に加えて、この非常用消火ポンプの設置区域経由の避難通路を設けると、機関室からの避難通路を複数とすることができ、より安全性を高めることができる。また、従来の機関室内の避難通路に代えて、非常用消火ポンプの設置区域経由の避難通路を設けると、避難通路を設けていた機関室のスペースを有効利用できる。
そのため、船尾部分や機関室部分を長くすることなく、更には船尾形状の肥脊により影響されることなく、非常用消火ポンプを配置することができ、更に、機関室と上甲板との間に避難通路となる交通路(アクセスルート)を増加でき、機関室火災時により安全に避難できるようになる。
上記の船舶において、前記設置区画を船内タンクの下部に設けると共に、前記第1交通路を前記船内タンク内に設けると、設置区画を設け易い。また、第1交通路が船内タンク内にあることにより、機関室が火災の時でも熱の心配が要らずに安心して避難できる。
上記の船舶において、前記第1交通路を前記船内タンクと船側外板との間の空間部内に設けると、第1交通路を設け易い上に、第1交通路が船内タンクよりも船側外板側にあることにより、機関室が火災の時に船内タンクの水位が低くても機関室からの熱の心配が要らずに安心して避難できる。
上記の船舶において、前記第1交通路を複数設けると、従来技術では、上甲板と非常用消火ポンプの設置区画との間は、非常用消火ポンプの保守・点検用通路としての通路であるので一つしか設けられていないが、本発明では、避難通路用としても用いるので、第1交通路を複数設けることにより、機関室火災時の避難がより容易となり、安全性をより高めることができる。
上記の船舶において、前記非常用消火ポンプのための海水取入口を、前記設置区画の直下に配置すると、海水取入口を機関室の後方に配置する場合よりも、海水取入口の配置位置を下げて、規定MSC.1/Circ.1388で要求される水線においても没水させることができると共に、非常用消火ポンプと海水取入口との垂直距離を減して吸込配管の長さを短くできるので、吸込配管の圧力損失を減らして、必要吸引揚程を減少することができる。
本発明の船舶によれば、非常用消火ポンプを配置する設置区画を、船体の前後方向に関しては最後尾貨物倉の後部横隔壁から機関室の後部横隔壁までで、かつ、船体の幅方向に関しては機関室の縦隔壁の位置から船側外板までの機関室の外部の領域内に設けることで、船尾部や機関室を長くすることなく、更には船尾形状の肥脊により影響されることなく、非常用消火ポンプを配置することができる。従って、船尾形状が細いままで船速を遅くすることなく、良好な燃費で航行でき、二酸化炭素(CO2)の排出量も少なくできる。
また、この非常用消火ポンプのための海水取入口を航行時の喫水線よりも十分に下に配置できて、十分な必要吸引揚程を確保でき、非常時に海水を機関室に確実に供給することができる。
更に、非常用消火ポンプの設置区画に上甲板との間を行き来する第1交通路と、機関室との間を行き来する第2交通路とを設けるように構成すると、機関室から上甲板への避難通路を単数又は複数設けることが容易にでき、安全性を高めることができる。
本発明に係る実施の形態の船舶における非常用消火ポンプを設けた設置区画を示す船舶の部分側面図である。 図1の部分斜視図である。 図2の部分斜視図の位置関係を示す図である。 図1のX1−X1矢視図である。 図1のZ1−Z1矢視図である。 図1のZ2−Z2矢視図である。 図1のZ3−Z3矢視図である。 従来技術における非常用消火ポンプの船尾部への配置を示す側面図である。 図8の非常用消火ポンプの船尾部への配置を船尾側から見た図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態の船舶について説明する。図1は、本発明に係る実施の形態の船舶における非常用消火ポンプを設けた設置区画を示す船舶の部分側面図であるが、X1〜X2の範囲は、図3〜図7に示すY2−Y2矢視図を示し、その他は、船体中央(Yc−Yc)及び(Y1−Y1)の側断面図を示す。
図2は、図1の船長方向では、X1〜X2部分で、船幅方向ではY1より右舷側の部分で、上下方向では、Z3よりも下方の部分を示す斜視図である。図3は、図2の位置関係を示す図である。図4は、X1−X1矢視図であり、図5〜図7は、それぞれ、Z1−Z1矢視図、Z2−Z2矢視図、Z3−Z3矢視図である。
図1〜図7に示すように、本発明に係る実施の形態の船舶1は、上方の上甲板2と、下方の船底外板3とその内側の船底内板4とで形成される二重底構造と、その間の側方を囲む船側外板6とその内側の船側内板7とで形成される二重殻構造を有して構成される。船底の二重底構造の間には空間部5が設けられ、側方の二重殻構造の間にはボイドスペース(空間部)8が設けられている。
また、船尾後方の中央には、機関室10が設けられている。この機関室10の後端には、船幅方向(船の左右方向:Y方向)に延びる垂直壁である後端横隔壁10aが設けられ、機関室10と、その後方に隣接する舵取機室(操舵機室)12とアフトピークタンク13と間の仕切りとなっている。このアフトピークタンク13は船尾部1aの船底に接し、このアフトピークタンク13の上に舵取機室12が配置されている。
また、機関室10の前端には、船幅方向に延びる垂直壁である前端横隔壁10bが設けられ、この前端横隔壁10bは、タンカー船等では図8に示すように機関室前方の貨物倉9との間のコファダム11との間の仕切りやポンプルームと間の仕切りとなっていたり、バルクキャリア等では、その前方に隣接するバルクキャリアの貨物倉との間の仕切りとなっていたりする。
また、機関室10の上には居住区14が設けられ、更に上に船橋(図示しない)が設けられている。なお、機関室10の下には船底外板3と船底内板14の二重底構造により、空間部5が設けられている。
そして、機関室10の側方には、機関室10の船幅方向の仕切りであり、船長方向(X方向)の延びる垂直壁である縦隔壁10cの外側に隣接して船内タンク15が設けられ、この船内タンク15の外側の壁を構成する船側内板7と船側外板6とで形成する二重殻構造の間にボイドスペース(空間部分)8が設けられている。
図1〜図7に示すように、この船内タンク15の下に非常用消火ポンプ22を設置するための設置区画21を設けて、この設置区画21の底板である船底内板7の上に非常用消火ポンプ22を配置する。なお、設置区画21は、船内タンク15の下でなく、船内タンク15の内部に設けてもよい。
要は、船体の前後方向Xに関しては最後尾貨物倉9の後部横隔壁9aの後方で(図1に示す領域Rx)、かつ、船体の幅方向Yに関しては機関室10の縦隔壁10cの位置から船側外板6まで(図4に示す領域Ry)の機関室10の外部の領域内(Rx&Ry)に、非常用消火ポンプ22を設置する設置区画21を設ける。
この設置区画21の床面の上下方向の配置位置は、非常用消火ポンプ22の必要吸引揚程Sh1、Sh2をできるだけ小さく又は負にすることが好ましく、なるべく低い位置に配置することが望ましい。
このように、設置区画21を船内タンク15の下に設けると元々の船内タンクの容積を確保しつつ非常用消火ポンプ室を配置することが可能であり、設置区画21を二重殻構造の内側にある船内タンク15内に非常用消火ポンプ22を設置すると、衝突等で船舶1の船側外板3が損傷した場合でも、船内タンク15内に設けた設置区画21には、その損傷による影響が及ばないので、非常用消火ポンプ22の安全性を著しく向上させることができるというメリットがある。
この非常用消火ポンプ22の設置区画21の壁面の一部が機関室10と隣接する場合は、この隣接する壁面(縦隔壁:図2、図3の斜線ハッチング部)10cにA−60等級の防火材を施工してA−60級防火構造にして、SOLASの規則の要求を満たす。
この構成によれば、非常用消火ポンプ22を配置できる設置区画21を機関室10の船側側に設けるので、船体形状が細くなっている機関室10の後方部位に比べて、著しく船幅が広くなっている場所を設置区画21に利用できる。その結果、非常用消火ポンプ22の配置に必要なスペースをある程度確保でき、無理のない配置が可能となる。また、ポンプ据付位置を下げて実揚程を減らすことで非常用消火ポンプ22の必要吸込揚程を容易に得ることができる。
それと共に、この非常用消火ポンプ22のための海水取入口(シーチェスト)24を設置区画21の直下に配置する。この構成により、非常用消火ポンプ22用の海水取入口24の位置をバラスト喫水線Wbよりも下げて配置することができ、MSC.1/Circ.1388で要求される水線においても没水させることが容易にできるようになる。従って、この海水取入口24は、バラスト喫水線Wbよりも下に配置して、航行時は常に没水状態にあるようにする。
また、非常用消火用ポンプ22と海水取入口24を吸込配管23で連結する。この構成により、非常用消火ポンプ22と海水取入口24との距離が最短距離となり、吸込配管23の長さを短くできるので、吸込配管23内の圧力損失を減らして、必要吸引揚程を減少することができる。また、非常用消火に必要な配管(図示しない)をこの非常用消火ポンプ22から消火作業に必要な部分まで配設する。
また、設置区画21と上甲板2との間を連通する区画である第1交通路16を設け、この第1交通路16の頂部にアクセス用ハッチ(図示しない)を設け、この第1交通路16の内部に通行用梯子17を設けて、設置区画21と上甲板2との間を行き来可能とする。
また、特に図示しないが、この設置区画21に、保守点検に必要な換気設備、照明設備を設け、また、非常用消火ポンプ22の吐出管、及びポンプ室である設置区画21の通風管は、舷側部のボイドスペース8を通して、上甲板2上の貨物エリア外へ抜けるように配置する。これらの構成により、非常用消火ポンプ22や吸込配管23や海水取入口24や消火用配管(図示しない)等の保守・点検が容易となり、保守・点検を効率良く行うことができるようになる。
本発明では、更に、図2の斜視図や図5のZ1−Z1矢視図に示すように、A類機関区域等となる機関室10と設置区域21との間にA−60等級の防火構造の扉(図2、図3のクロスハチチング部分)10dを設けて、設置区画21と機関室10との間を行き来する水平方向の第2交通路10dとする。この第2交通路16dを設けることにより、第1交通路16と第2交通路10dにより、設置区域21経由で機関室10から上甲板2へ抜ける避難通路(エスケープルート)を形成することができる。
図1〜図7の構成では、第1交通路16の一方は、機関室10の縦隔壁10cに沿って船内タンク15内と、船内タンク15の船側内板7と船側外板6との間のボイドスペース8に設けられる。この構成によれば、この第1交通路16が、船内タンク15内にあることにより、機関室10が火災の時でも船内タンク15内の液体により冷却されているので、熱の心配が要らずに安心して避難できる。また、第1交通路16の他方は船内タンク15と船側外板6との間のボイドスペース8内に設けられる。この構成によれば、機関室10が火災の時に船内タンク15の水位が低くても機関室10の縦隔壁10cと船側内板7の2つの壁面により機関室10からの熱が遮られるので、機関室10からの熱の心配が要らずに安心して避難できる。
また、このように、第1交通路16を複数設けると避難通路が複数となり、機関室10の火災時の避難がより容易となり、安全性がより高まるので、第2交通路16は複数設けることが好ましいが、場合によっては、船内タンク15内だけ、又は、ボイドスペース8内だけの単独であっても良い。
上記の構成の船舶1によれば、船尾部1aや機関室10を長くすることなく、更には船尾形状の肥脊により影響されることなく、非常用消火ポンプ22を配置することができ、また、この非常用消火ポンプ22のための海水取入口24を航行時の喫水線Wf、Wbよりも十分に下に配置できて、十分な必要吸引揚程を確保でき、非常時に海水を機関室10に確実に供給して消火することができると共に、第2交通路10d、設置区画21、第1交通路16経由の経路で、機関室10からの避難通路を容易に確保できる。
本発明の船舶は、線図を修正せずに、性能上最重要項目である船速も減少せず、船尾部や機関室を長くすることなく、更には船尾形状の肥脊により影響されることなく、非常用消火ポンプを配置することができ、また、この非常用消火ポンプのための海水取入口を航行時の喫水線よりも十分に下に配置できて、十分な必要吸引揚程を確保でき、非常時に海水を機関室に確実に供給することができると共に、機関室からの避難通路を容易に確保できるので、多くの船舶として利用できる。
1、1X 船舶
1a 船尾部
5 空間部
6 船側外板
7 船側内板
8 ボイドスペース(空間部)
9 貨物倉
9a 最後尾貨物倉の後部横隔壁
10 機関室
10a 機関室の後端横隔壁
10b 機関室の前端横隔壁
10ba 機関室の下部前端横隔壁
10c 縦隔壁
10d 防火構造の扉(第2交通路)
15 船内タンク
16 第1交通路
21 設置区画
22 非常用消火ポンプ
23 吸込配管
24 海水取入口(シーチェスト)
Wb バラスト喫水線
Wf 満載喫水線

Claims (6)

  1. 船体の前後方向に関しては最後尾貨物倉の後部横隔壁から機関室の後部横隔壁までで、かつ、船体の幅方向に関しては機関室の縦隔壁の位置から船側外板までの機関室の外部の領域内に、非常用消火ポンプを設置する設置区画を設けた船舶。
  2. 該設置区画に上甲板との間を行き来する第1交通路と、前記機関室との間を行き来する第2交通路とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の船舶。
  3. 前記設置区画を船内タンクの下部に設けると共に、前記第1交通路を前記船内タンク内に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の船舶。
  4. 前記第1交通路を前記船内タンクと船側外板との間の空間部内に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船舶。
  5. 前記第1交通路を複数設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の船舶。
  6. 前記非常用消火ポンプのための海水取入口を、前記設置区画の直下に配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の船舶。
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