JP2013198648A - 遊技情報管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】始動入賞率等の遊技情報を調整した場合に、停止期間の影響を受け易い遊技機であるのか否かを示す傾向を把握可能とする。
【解決手段】管理装置6は、通常状態におけるアウトに対する始動入賞の割合である入賞率と、その入賞率の集計対象期間に対応する停止時間とを対応付け、入賞率を1%変化させた場合における停止時間の変化の度合いを変動幅として求めて機種別に出力する。変動幅の大きい機種は入賞率の変化に対して停止時間が受ける影響が大きく、変動幅の小さい機種は入賞率の変化に対して停止時間が受ける影響が小さく、入賞率を調整した場合に停止時間に影響を与える度合いがどの程度であるかを把握できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理システムに関する。
パチンコ遊技機(以下、遊技機と称する)の遊技情報を管理する場合、図柄変動を行っていない期間(停止期間)を管理すれば、遊技者の不快度等を把握することができ、有意である。例えば特許文献1には、停止期間を管理することが提案されている。
特開2000−93622号公報
さて、停止期間は始動入賞率等の遊技場側にて調整可能な遊技情報(調整情報)により調整可能であるが、停止期間は遊技機における図柄変動期間によっても左右され得る。即ち、同一の調整情報であっても、図柄変動期間が長めに設定される遊技機では停止期間が短くなり、図柄変動期間が短めに設定される遊技機では停止期間が長くなる傾向がある。よって、遊技機の調整情報を変更する調整を行う場合に、対象となる遊技機の停止期間が調整情報の変更により影響を受け易いのか、受け難いのか等の傾向を把握しておかないと、停止期間が長いことを考慮し、調整情報を遊技者にとって有利にする場合に、影響を受け難い遊技機に対して必要以上に有利にしてしまったり、影響を受け易い遊技機に対して粗利等の調整のために調整情報を遊技者にとって不利にする場合に、予想以上に停止期間が長くなり、遊技者を不快にさせたりする等の問題が生じ得る。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、始動入賞率等の遊技情報を調整した場合に、停止期間の影響を受け易い遊技機であるのか否かを示す傾向を把握可能とする遊技情報管理システムを提供することにある。
請求項1に記載した発明は、始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理システムであって、遊技機側から出力される遊技信号であって、遊技中の始動入賞率、及び前記単位遊技の実行率の少なくとも一方を示す始動情報を特定可能な始動信号により始動情報を特定する始動情報特定手段と、遊技機側から出力される遊技信号であって、遊技中において前記単位遊技が実行されていない期間である停止期間、前記単位遊技が停止した回数である停止回数、遊技中における停止期間の割合である停止率、遊技中における停止期間の単位期間当たりの平均値である停止時間、遊技中における1回当たりの平均停止期間、遊技中における停止回数の割合である停止回数率、及び遊技中における単位時間当たりの平均停止回数の少なくとも1つを示す停止情報を特定可能な停止信号により停止情報を特定する停止情報特定手段と、前記始動情報特定手段により特定された始動情報と、その始動情報の集計対象期間に対応して前記停止情報特定手段により特定された停止情報とを対応付ける対応付手段と、前記対応付手段により対応付けられた始動情報と停止情報とにより、第1始動情報に対応した停止情報と、前記第1始動情報とは異なる第2始動情報に対応した停止情報との比較、及び第1停止情報に対応した始動情報と、前記第1停止情報とは異なる第2停止情報に対応した始動情報との比較の少なくとも一方の比較結果を示す比較情報を特定する比較情報特定手段と、前記比較情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記比較情報特定手段は、前記始動情報を説明変数、前記停止情報を従属変数とした、又は前記停止情報を説明変数、前記始動情報を従属変数とした前記始動情報と前記停止情報との関係を示す演算式である変動演算式を回帰分析により特定し、その変動演算式により前記比較情報を特定することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記始動情報の特別な範囲、又は値を設定特別始動情報として設定する設定処理、及び前記停止情報の特別な範囲、又は値を設定特別停止情報として設定する設定処理の少なくとも一方を行う特別情報設定手段と、前記設定特別始動情報を説明変数として前記変動演算式に代入することで従属変数として特定される停止情報を特別停止情報として特定する特定処理、及び前記設定特別停止情報を説明変数として前記変動演算式に代入することで従属変数として特定される始動情報を特別始動情報として特定する特定処理の少なくとも一方を行う特別情報特定手段と、を備え、前記出力手段は、前記特別停止情報、前記特別始動情報、前記特別始動情報と前記設定特別始動情報との比較結果により特定される第1比較情報、及び前記特別停止情報と前記設定特別停止情報との比較結果により特定される第2比較情報の少なくとも1つを出力することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記始動情報に対する単位範囲、又は単位値である単位始動情報を設定する単位情報設定手段と、前記単位始動情報に対応する前記停止情報を前記対応付手段による対応付結果により前記単位始動情報別に特定する単位情報特定手段と、を備え、前記始動情報特定手段は、遊技場における特定の営業期間における前記始動情報の平均値を特定し、前記比較情報特定手段は、前記始動情報の平均値に対応する前記単位始動情報よりも、遊技者にとって不利となる単位始動情報を前記第1始動情報として特定する一方、遊技者にとって有利となる単位始動情報を前記第2始動情報として特定することを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記始動情報に対する単位範囲、又は単位値である単位始動情報を特定の間隔で複数設定する単位情報設定手段と、前記単位始動情報に対応する前記停止情報を前記対応付手段による対応付結果により前記単位始動情報別に特定する単位情報特定手段と、を備え、前記比較情報特定手段は、前記単位始動情報の1つを前記第1始動情報として特定すると共に、その第1始動情報に対して特定の間隔で設定される前記単位始動情報を前記第2始動情報として特定した上で比較を実行し、その比較を複数実行することで前記比較情報を前記特定の間隔に対応付けて複数特定し、前記出力手段は、前記比較情報の平均値が少なくとも属する基準範囲を逸脱する比較情報を抽出して出力することを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、始動情報と、その始動情報の集計対象期間に対応する停止情報とを対応付け、第1始動情報に対応した停止情報と、第1始動情報とは異なる第2始動情報に対応した停止情報との比較、及び第1停止情報に対応した始動情報と、第1停止情報とは異なる第2停止情報に対応した始動情報との比較の少なくとも一方の比較結果を示す比較情報を出力するようにしたので、比較情報により、始動情報を調整した場合に停止情報に影響を与える度合いが大きい(影響を受け易い)遊技機であるのか、小さい(影響を受け難い)遊技機であるのかを把握することができる。
請求項2に記載した発明によれば、回帰分析により比較情報をシミュレートすることができる。
請求項3に記載した発明によれば、特別停止情報により、例えば適正な粗利や出玉率等を確保し得る設定特別始動情報とした場合における停止情報を把握することができ、特別始動情報により、例えば遊技者が不快に感じないと推定される設定特別停止情報とした場合の始動情報を把握することができる。又、第1比較情報により、遊技者の不快度を考慮した特別始動情報と粗利等を確保した設定特別始動情報との乖離度を把握することができ、第2比較情報により、粗利等を確保した特別停止情報と遊技者の不快度を考慮した設定特別停止情報との乖離度を把握することができる。このように遊技機の特性として粗利等を確保した場合に遊技者を不快にさせる度合い等を把握することができる。
請求項4に記載した発明によれば、第1始動情報と第2始動情報との間に始動情報の平均値が含まれることになり、遊技場側で平均値から始動情報を変更する際の変動幅を把握することができる。
請求項5に記載した発明によれば、基準範囲を逸脱する入賞率を把握することができ、入賞率を変更する場合に注意を要する入賞率となるのか、又は入賞率を変更しても遊技者の不快度が余り変わらないのか等を把握することができる。
本発明の第1の実施形態を示す全体構成図 機種別設定情報を示す図 停止情報集計を示す図 変動幅情報を示す図 入賞率と停止時間との関係をグラフにて示す散布図 図5相当図 図5相当図 図5相当図 変動停止情報特定処理を示すフローチャート 図9相当図 本発明の第2の実施形態を示す図4相当図 図11相当図
以下、本発明の第1の実施形態について、図1乃至図10を参照して説明する。図1は、遊技情報管理システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場には遊技機(パチンコ遊技機)2に対応して貸出装置3が設置されている。2台の遊技機2及び2台の貸出装置3は、1台の中継装置4に接続されており、中継装置4は、LAN5を介して管理装置6(始動情報特定手段、停止情報特定手段、対応付手段、比較情報特定手段、出力手段、特別情報設定手段、特別情報特定手段、単位情報設定手段、単位情報特定手段に相当)に接続されている。管理装置6は、遊技場内の例えば管理室に設置されており、主装置6a、遊技場の管理者が操作するマウス6b及びキーボード6c、モニタ6dやプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数100台の遊技機2が管理装置6の管理対象となっている。又、遊技場内には計数装置(図示せず)、POS端末(図示せず)、スロットマシン(図示せず)等も設置されている。本実施形態では、遊技機2としてパチンコ遊技機を想定していることから、遊技価値(遊技媒体)としてパチンコ玉を想定している。
遊技機2は、発射装置を構成する操作ハンドル8、上部受皿9、下部受皿10を有すると共に、盤面11に、普図入賞口12、第1始動口13、第2始動口14、液晶表示部15、入賞口16、大入賞口17等を有する。
遊技機2は以下の動作を行う。
(1)操作ハンドル8が操作されたことにより盤面11に発射された玉が第1始動口13又は第2始動口14に入賞(始動入賞)することに応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部15にて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。尚、所謂保留玉の上限は合計4個であり、保留中に始動入賞した場合は上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。
(2)第1始動口13は入賞率が変動しない所謂ヘソタイプの入賞口である一方、第2始動口14は普図抽選によって入賞率が変動する所謂電チュータイプの入賞口である。
(3)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300であり、大当たりのうち大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は66.6%(2/3)であり、大当たりが発生すると対応するラウンド数(R)に応じた分だけ大入賞口17を開放する。尚、1Rの上限入賞数(上限数)は9個であり、上限開放時間は30秒であり、上限数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(4)確変中は大当たり確率が1/30に向上すると共に、第2始動口14への入賞率が向上する時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当たりまで継続するので、大当たり後に通常状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続し、通常大当たりが発生した場合は通常状態へと戻る。
上記した(1)乃至(4)は、何れも特定の機種のスペックの例示であり、上記したスペックは機種により異なる。
遊技機2側からは以下の遊技信号が出力される。
「アウト信号」:使用玉を回収するアウトBOXから出力される使用媒体数(アウト、消費価値)を特定可能な信号である。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機2から出力される信号であっても良い。始動信号及び停止信号に相当する。
「セーフ信号」:遊技機2から出力される払出媒体数(セーフ、入賞獲得価値)を特定可能な信号である。遊技機2での遊技(入賞)に応じた払出玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
「始動入賞信号」:遊技機2から出力される第1始動口13又は第2始動口14への入賞(始動入賞)したことを示す信号である。第1始動口13又は第2始動口14への入賞1回につき1パルスが出力されるので、始動入賞信号の入力に応じて始動入賞を特定する。始動信号及び停止信号に相当する。
「図柄変動信号」:遊技機2から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部15(役物)における図柄変動(役物作動、単位遊技)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので、図柄変動信号の入力に応じて図柄変動を特定する。始動信号及び停止信号に相当する。
「大当たり信号」:遊技機2から出力される大当たり期間を特定可能な信号である。大当たり状態中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号入力中を大当たり状態中として特定する。
「特別状態信号」:遊技機2から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口14の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号であるので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当たり確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。又、大当たり信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
貸出装置3は、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口18、遊技情報等を表示すると共に遊技者からの操作入力を受付けるためのタッチパネル式の情報表示部19、遊技機2の上部受皿9に玉を払出す払出ノズル20、遊技者を識別可能な会員ID(遊技者ID)等が記録されている会員カード(図示せず)を遊技者が挿入するためのカード挿入口21、カード挿入口21に挿入されている会員カードを排出すべく遊技者が操作するためのカード排出釦22等を有する。貸出装置3は、CPUからなる制御部、CF(コンパクトフラッシュ(登録商標))、RAM、ROMからなる記憶部、各種信号や各種情報を入出力するためのインターフェースからなる入出力部等を有し、所謂CRサンドとして構成されている。
貸出装置3は以下の動作を行う。
(1)会員カードがカード挿入口21に挿入されていない状態では、会員カードのカード挿入口21への挿入を促すメッセージを情報表示部19に繰返して表示する。
(2)遊技者が会員カードをカード挿入口21に挿入すると、カード挿入口21に挿入された会員カードに記録されている各種情報をカードリーダ(図示せず)により読取り、各種遊技情報を情報表示部19に表示したり遊技者からの操作入力を受付可能としたりする。尚、会員カードがカード挿入口21に挿入されていない状態でも、一部の各種遊技情報を情報表示部19に表示したり遊技者からの一部の操作入力を受付可能としたりしても良い。
(3)遊技者が貨幣(対価)を貨幣投入口18に投入すると、投入した貨幣に応じた数の玉を払出ノズル20から遊技機2の上部受皿9に払出し、売上情報(売上玉数、売上額)を特定可能な売上信号を出力する。売上信号は、遊技者に対する有価価値を対価とした貸出玉25玉毎に1パルスが出力される信号であるので、「売上信号数×25」を売上玉数として特定し、「売上玉数×貸単価(例えば4円)」を売上額として特定する。
中継装置4は、CPUからなる制御部、CF(コンパクトフラッシュ(登録商標))、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる入出力部等を有し、各種信号や各種情報を入出力する(中継する)。
管理装置6は、CPUからなる制御部、HDD、RAM、ROMからなる記憶部、各種信号や各種情報を入出力するためのインターフェースからなる入出力部等を有し、遊技機2側から出力される遊技信号、貸出装置3から出力される売上信号を入力し、遊技者単位の遊技情報(アウト、セーフ、スタート回数、大当たり回数等)を特定して集計したり遊技状態(通常状態、甘中、大当たり状態等)を特定したりする。
管理装置6は、本発明に関連して、図2に示す機種別設定情報を所定の記憶領域に設定可能であり、遊技機2側から遊技信号を入力することに応じて後述する変動停止情報特定処理(図9及び図10参照)にしたがい、保留数(実行残存数)を管理し、図3に示す停止情報集計を特定し、営業日単位で複数日(例えば1年等)管理する。
図2に示す機種別設定情報における各項目の意味は以下の通りである。
「状態タイマ」:遊技継続を判定するための状態タイマの作動期間である。状態タイマは図柄変動状態から変動停止状態となった際に作動開始し、その後はアウト信号を入力する毎にリスタートする。この状態タイマの作動期間は図柄変動中でなくとも遊技継続と特定する。
「変動タイマ」:図柄変動状態の誤判定を特定するための変動タイマの作動期間である。変動タイマは図柄変動の開始判定毎にリスタートし、始動入賞信号や図柄変動信号の入力がないまま、この変動タイマがタイムアップした場合に図柄変動状態を誤判定したと特定する。
「保留上限」:図柄変動の保留数の上限であり、始動入賞しても図柄変動の保留を加算しないことを特定するための閾値である実行残存数の上限を特定するための設定値である。尚、実行残存数は「変動中の図柄変動+保留中の図柄変動」であるので、その上限は保留上限に「1」を加えた値となり、実行残存数が上限に達した状態では始動入賞しても実行残存数を加算しない。
図3に示す停止情報集計における各項目の意味は以下の通りである。
「BO」:通常状態におけるアウトである。尚、アウトとはアウト信号に基づく遊技機2にて消費した遊技媒体数(消費価値)を示す。
「スタート」:始動入賞に関わる遊技情報である。「入賞率」はBOに対する始動入賞の割合(=始動入賞数÷BO)であり、「変動率」はBOに対する図柄変動数の割合(=図柄変動数÷BO)であり、「有効率」は始動入賞数に対する図柄変動数の割合(=図柄変動数÷始動入賞数)である。入賞率、変動率は、何れも始動情報に相当する。尚、図示しないが、始動入賞数及び図柄変動数も別途管理しており、その他のセーフ等の周知の遊技情報も勿論管理対象としている。
「遊技期間」:通常状態における遊技時間であり、単位は秒である。尚、遊技開始時から最初の図柄変動までの期間と、変動状態が判定不可能な期間を除外している。
「停止期間」:遊技期間において図柄変動が停止していた期間であり、単位は秒である。
「停止回数」:遊技期間において図柄変動が停止し、無変動となった回数である。
「停止率」:遊技期間における停止期間の割合(=停止期間÷遊技期間)である。
「停止時間」:遊技期間における停止期間の1分当たりの平均値(=停止率×60秒)である。
「平均停止期間」:遊技期間における1回当たりの平均停止期間(=停止期間÷停止回数)であり、単位は秒である。
「停止回数率」:遊技期間における停止回数の割合(=停止回数÷遊技期間)である。
「平均停止回数」:遊技期間における停止回数の1時間当たりの平均値(=停止回数率×3600秒)である。停止期間、停止回数、停止率、停止時間、平均停止期間、停止回数率、平均停止回数は、何れも停止情報に相当する。
尚、「平均」は遊技機2の平均であり、入賞率等の割合を示すデータも遊技機2の平均値である。「合計」は各合計値を演算した値である。入賞率であれば、BOの合計値と始動入賞数との合計値を演算し、「始動入賞数合計÷BO合計」の演算式にしたがって求めた値である。変動率も同様である。
図4に示す変動幅情報は、図3に示した停止情報集計を特定し、入賞率(スタート)と停止時間とにより散布図を特定し、その近似直線の演算式を特定した結果である。機種単位で入賞率別の停止時間をシミュレートすると共に、その入賞率が1%変化した場合の停止時間の差を「変動幅」として示し、更に「変動幅」により降順にソートし(並替え)、更に回帰直線の演算式に基づき「傾き」と「切片」とを導出している。「快適入賞率」、「100%入賞率」、「100%停止時」、「入賞率差」については後述する。
図5乃至図8に示すグラフは、図3に示した遊技機2毎に特定した停止情報集計を、所定期間(例えば1週間)を対象として機種(本実施形態では「機種A」乃至「機種H」の8機種)別に抽出し、各々の入賞率を横軸とすると共に停止時間を縦軸としてプロットした散布図であり、更に最小二乗法を用いることで導出される回帰直線を演算式と共に例示している。
最初に、入賞率のシミュレート方法について説明する。まず、シミュレートしたい入賞率を特定し(5.75%〜7.00%の6つの入賞率を特定し)、回帰直線の演算式は停止時間=傾き×入賞率+切片となる(この場合は、入賞率が説明変数となり、停止時間が従属変数となる)ので、その演算式に基づき各入賞率に対応した停止時間を求める。例えば機種Aの入賞率が5.75%の停止時間であれば、
停止時間=−228×5.75%+17.8
≒4.64(少数点以下3桁は四捨五入する)
と求める。このようにして入賞率別の停止時間を機種単位でシミュレートし、入賞率が1%だけ異なる任意の複数の入賞率に対応した停止時間の差を変動幅として求める。即ち、例えば機種Aにおいては、入賞率として5.75%と6.75%とを選択し、入賞率が5.75%の停止時間を4.64秒と求め、入賞率が6.75%の停止時間を2.36秒と求め、両者の差を4.64秒−2.36秒=2.28秒と求め、変動幅を2.28秒と求める。尚、当然ではあるが変動幅と傾きとは対応関係にあり、何れの入賞率を選択しても入賞率の差が1%であれば、全ての停止時間の差は同一となる。
変動幅は入賞率を1%変化させた場合における停止時間の変化の度合いを示しており、入賞率が及ぼす停止時間の影響度を示す遊技情報となる。変動幅の大きい機種Aや機種C等は入賞率の変化に対して停止時間が受ける影響が大きい(影響を受け易い)ので、入賞率を遊技者にとって不利にした(下げた)場合に、遊技者の不快度が大きく高くなる虞がある。よって、入賞率を遊技者にとって不利にする場合には注意が必要となるものの、停止時間が長いことから遊技者の不快度を軽減すべく入賞率を有利にする場合には、入賞率を余り大きく有利にする必要が無い旨を把握することができる。
一方、変動幅の小さい機種Eや機種D等は入賞率の変化に対して停止時間が受ける影響が小さい(影響を受け難い)ので、入賞率を遊技者にとって有利にした(上げた)場合でも、遊技者の不快度が余り小さくならない(改善されない)傾向があり、不快度を考慮して入賞率を遊技者にとって有利にする場合には出玉率や粗利等の他の遊技情報を考慮した上で慎重に行う必要があるものの、入賞率を遊技者にとって不利にする場合にはそれ程の注意を払う必要がなく、出玉率等を優先すれば良い旨を把握することができる。
又、図4に示した変動幅情報では、停止時間が基準範囲内(2.0秒〜2.5秒)となる場合を識別出力している(図4では識別出力をハッチングにて示す)。この基準範囲は、予め停止時間がどれぐらいに収まれば遊技者が不快に思わないかを想定した範囲であり、この識別出力により、どれぐらいの入賞率とすれば遊技者が不快に思わないかを検討可能となる。
快適入賞率は、基準停止時間(2.3秒)となる場合の入賞率を示し、基準停止時間は、予め停止時間がどれぐらいであれば遊技者が不快に思わないかを想定した設定値(最低値)となる。ここで、回帰直線の演算式を用いると、「入賞率=(停止時間−切片)÷傾き」の演算式となるので、この停止時間に基準停止時間を代入することで演算し、遊技者が快適に思う入賞率の最低値を示す値となる。この場合、基準停止時間は設定特別停止情報に相当し、快適入賞率は特別始動情報に相当する。
100%入賞率は、スペック上、出玉率が100%となる入賞率であり、遊技機メーカや管理装置メーカ等のサーバから遊技場に設置される機種を対象としてダウンロード可能なスペック値である(スペックにより演算した値を操作入力等にて設定したり、過去に出玉率が100%であった場合の入賞率を設定値として設定したりしても良い。尚、予め設定される特定の出玉率であれば100%でなくとも例えば粗利を十分に確保し得る95%等の任意の値としても良い)。
100%停止時は、100%入賞率に対応した停止時間を示し、同様に、入賞率に100%入賞率を代入することで演算して特定する。この場合、100%入賞率は設定特別始動情報に相当し、停止時間は特別停止情報に相当する。又、入賞率差は、100%入賞率から快適入賞率を差引いた値である。更に、100%停止時と基準停止時間との差を出力しても良く、この場合、差だけでなく比較結果であれば、比や割合等を出力しても良い。
このように快適入賞率や100%入賞率を回帰直線の演算式を用いて特定することで、快適入賞率により、遊技者が不快に思わない入賞率を把握することができる一方、100%入賞率により、出玉率や粗利等を考慮した入賞率を把握することができる。又、それらを比較することで遊技者を不快にさせないまま粗利等を確保し得る遊技機2であるのか、遊技者を不快にさせないと粗利等を確保し得ない遊技機2であるのかを把握することができ、入賞率差により、その度合いを把握することができる。
次に、上記した構成の作用について、図9及び図10を参照して説明する。図9及び図10は、管理装置6が本発明に関連して行う変動停止情報特定処理をフローチャートにより示している。変動停止情報特定処理にて使用するタイマは以下の通りである。遊技タイマと停止タイマとは、各々図3に示した停止情報集計における遊技期間と停止期間とを特定するための仮タイマであり、リスタートにより毎回「0」からカウントアップする。状態タイマと変動タイマとは、各々遊技状態と変動期間とを特定するためのタイマであり、リスタートにより毎回各々「20秒」と「300秒」とからカウントダウンする(図2に示した機種別設定情報を参照)。
管理装置6は、変動停止情報特定処理を開始すると、遊技機2での遊技開始を待機している状態では、遊技機2から始動入賞信号を入力した(始動入賞を特定した)か否か(S1)、実行残存数が「0」であるか否か(S2)、遊技フラグに「1」を設定しているか否かを判定する(S3)。遊技フラグは、図柄変動中及び図柄変動後の遊技継続中に「1」を設定する遊技期間の加算対象期間である旨を示すフラグである。
これ以降、遊技者が遊技機2にて遊技を開始した場合を説明する。遊技者が遊技機2にて遊技を開始し、最初の始動入賞が発生し、管理装置6は、遊技機2から始動入賞信号を入力したと判定すると(S1:YES)、実行残存数が上限値(図2に示した機種別設定情報における「保留上限(4)+1」)に達しているか否かを判定する(S4)。この場合、管理装置6は、実行残存数が上限値に達していないと判定すると(S4:NO)、実行残存数を加算し(S5)、遊技フラグに「0」を設定しているか否かを判定する(S6)。
この場合、管理装置6は、遊技フラグに「1」を設定していないので、遊技フラグに「0」を設定していると判定し(S6:YES)、遊技フラグに「1」を設定し(S7)、遊技タイマをリスタートし(S8)、変動タイマをリスタートし(S9)、実行残存数が「0」であるか否か、即ち、変動停止中であるか図柄変動中であるか否かを判定する(S2)。
ここで、管理装置6は、実行残存数が「0」でない、即ち、図柄変動中であると判定すると(S2:NO)、遊技機2から図柄変動信号を入力したか否かを判定する(S10)。管理装置6は、遊技機2から図柄変動信号を入力していないと判定すると(S10:NO)、変動タイマがタイムアップしたか否かを判定し(S11)、変動タイマがタイムアップしていないと判定すると(S11:NO)、変動停止情報特定処理を終了してリターンする。
一方、管理装置6は、実行残存数が「0」である、即ち、変動停止中であると判定すると(S2:YES)、遊技フラグに「1」を設定しているので、遊技フラグに「1」を設定していると判定し(S3:YES)、遊技機2から図柄変動信号を入力したか(S12)、遊技機2側からアウト信号を入力したか(S13)、状態タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S14)。ここで、管理装置6は、遊技機2側からアウト信号を入力したと判定すると(S13:YES)、状態タイマをリスタートする(S15)。状態タイマは、従来の稼動タイマとは異なり、図柄変動停止の判定後に作動を開始し、その後はアウト信号の入力によりリスタートするタイマである(S13:YESの判定は、S2:YES、S3:YESが条件である)。そして、管理装置6は、変動停止後に状態タイマのタイムアップを判定して遊技終了を判定するが、始動入賞後の変動中(実行残存数>0)に状態タイマのタイムアップを判定しても遊技終了を判定しない(S14:YESの判定は、S2:YESが条件である)。
一方、管理装置6は、遊技機2から図柄変動信号を入力したと判定すると(S10:YES)、図3に示した停止情報集計における遊技期間を遊技タイマ分加算し、停止期間を停止タイマ分加算し、仮停止回数を停止回数に設定し(S16)、実行残存数を減算し(S17)、停止タイマを初期化すると共に、遊技タイマをリスタートする(S18)。次いで、管理装置6は、実行残存数が「0」に達したか否かを判定し(S19)、実行残存数が「0」に達したと判定すると(S19:YES)、作動中の変動タイマを作動停止し(S20)、停止タイマ及び状態タイマをリスタートすると共に、仮停止回数を加算し(S21)、変動停止情報特定処理を終了してリターンする。
管理装置6は、実行残存数が「0」に達したと判定した後に(S19:YES)、状態タイマがタイムアップしたと判定すると(S14:YES)、図3に示した停止情報集計における遊技期間を遊技タイマ分加算し、停止期間を停止タイマ分加算し、仮停止回数を停止回数に設定し(S23)、作動中の遊技タイマ及び停止タイマを作動停止し(S24)、遊技フラグに「0」を設定し(S25)、変動停止情報特定処理を終了してリターンする。遊技期間及び停止期間を加算するタイミングは、この2時点(図柄変動停止後の遊技継続が前者であり、図柄変動停止後の遊技終了が後者である)のみである。又、停止回数も同様の考え方であるが、仮停止回数は営業開始時にしか初期化しない。
管理装置6は、この状態で遊技機2から始動入賞信号を入力したと判定し(S1:YES)、実行残存数が上限値に達していないと判定すると(S4:NO)、実行残存数を加算し(S5)、遊技フラグに「0」を設定していないと判定し(S6:NO)、実行残存数が「1」であるか否かを判定し(S26)、実行残存数が「1」であると判定すると(S26:YES)、作動中の停止タイマを作動停止し(S27)、変動タイマをリスタートする(S9)。尚、管理装置6は、始動入賞があった場合に実行残存数が上限値に達していないことを条件として(S4:NO)、実行残存数を加算するので(S5)、実行残存数が上限値に達している場合は(S4:YES)、始動入賞があったと判定しても実行残存数を加算する処理を実行しない。
又、管理装置6は、上記したように、実行残存数が「0」でないと判定し、図柄変動中であると判定していれば(S2:NO)、遊技機2から図柄変動信号を入力することに応じて(S10:YES)、図3に示した停止情報集計における遊技期間を遊技タイマ分加算し、停止期間を停止タイマ分加算し、仮停止回数を停止回数に設定する(S16)。即ち、管理装置6は、停止期間が終了した時点(S26:YES)ではなく、次の図柄変動を待って遊技期間や停止情報を更新する。そして、管理装置6は、実行残存数を減算しても(S17)、図柄変動中である、即ち、実行残存数が「0」でないと判定すると(S19:NO)、変動タイマをリスタートすると共に、停止タイマを初期化する(S22)。
一方、管理装置6は、遊技者が遊技を終了し、状態タイマがタイムアップしたと判定すると(S14:YES)、この場合も、図3に示した停止情報集計における遊技期間を遊技タイマ分加算し、停止期間を停止タイマ分加算し、仮停止回数を停止回数に設定し(S23)、作動中の遊技タイマ及び停止タイマを作動停止し(S24)、遊技フラグに「0」を設定し(S25)、変動停止情報特定処理を終了してリターンする。
本実施形態では実行残存数の誤判定を特定した場合には、対応期間を参照期間から除外する。ここで、実行残存数の誤判定を特定する方法は、図柄変動停止状態であるとの判定中に図柄変動があった場合(単位遊技の非実行状態である旨が特定された状態で、単位遊技の実行特定が行われた場合)と、図柄変動状態であるとの判定中に図柄変動がない場合(単位遊技の実行特定が行われることなく予め設定される許容期間が経過した場合)との2つである。管理装置6は、前者の場合では、実行残存数が「0」であると判定し(S2:YES)、遊技フラグに「1」を設定していると判定し(S3:YES)、遊技機2から図柄変動信号を入力したと判定すると(S12:YES)、停止回数を仮停止回数に設定し(S28)、作動中の遊技タイマ及び停止タイマを作動停止し(S24)、遊技フラグに「0」を設定する(S25)。即ち、管理装置6は、図柄変動の停止を誤判定したとし、誤判定による停止特定をなかったものとすべく仮停止回数を停止回数へと戻す。又、管理装置6は、作動中の遊技タイマ作動停止することで、誤判定前後の停止期間を加算対象から除外する。この処理を考慮し、遊技タイマや停止タイマを一旦作動させてから遊技期間や停止期間に別途加算タイミングを設けて加算している。又、管理装置6は、後者の場合では、実行残存数が「0」でないと判定し(S2:NO)、遊技機2から図柄変動信号を入力していないと判定し(S10:NO)、変動タイマがタイムアップしたと判定すると(S11:YES)、実行残存数及び遊技フラグに「0」を設定し(S29)、作動中の遊技タイマ及び変動タイマを作動停止し(S30)、変動停止情報特定処理を終了してリターンする。即ち、管理装置6は、その判定前の図柄変動後からの期間に対応する遊技タイマ及び停止タイマの作動期間を加算対象としない。
又、管理装置6は、遊技フラグに「0」を設定することから、変動停止情報特定処理自体を仕切り直しとし、次の始動入賞により上記した処理を再開する。即ち、管理装置6は、実際には実行残存数が「2」であるが実行残存数を「0」と判定した状態で図柄変動があった場合、遊技フラグに「0」を設定して次の図柄変動があっても、遊技フラグに「1」を設定していないと判定し(S3:NO)、判定対象としない。一方、管理装置6は、始動入賞があれば実行残存数に「1」を設定し、次の図柄変動で実行残存数が「0」となるが、実際には実行残存数が「1」残っているので。次の図柄変動時に遊技機2から図柄変動信号を入力したと再度判定し(S12:YES)、対応期間を除外する。即ち、管理装置6は、始動入賞から図柄変動までの期間だけを図柄変動の判定に間違いがないために対象期間に加算する。
尚、上記の遊技期間の特定、停止期間の特定や各タイマの作動は通常状態時のみ行われるが、実行残存数の増減は大当たり状態中及び甘中にも継続して行い、その終了後に通常状態に復帰した場合、遊技タイマは大当たり等の前の値を引継いで再開させる一方、ステップS26と同様に実行残存数により変動中であるか停止中であるか否かを判定し、ステップS26以降の処理と同様の処理を行う。尚、大当たり発生時には仮停止回数を停止回数とする。これは、大当たり図柄停止後、大当たり発生までに図柄変動が行われなかったとしても何ら遊技者が不快に思わないからである。
以上に説明したように第1の実施形態によれば、通常状態におけるアウトに対する始動入賞の割合である入賞率と、その入賞率の集計対象期間に対応する停止時間とを対応付け、入賞率を1%変化させた場合における停止時間の変化の度合いを変動幅として求めて機種別に出力するようにしたので、入賞率を調整した場合に停止時間に影響を与える度合いがどの程度であるかを把握することができる。即ち、変動幅の大きい機種は入賞率の変化に対して停止時間が受ける影響が大きく、入賞率を遊技者にとって不利にした場合に、遊技者の不快度が大きく高くなる虞があると把握することができ、一方、変動幅の小さい機種は入賞率の変化に対して停止時間が受ける影響が小さく、入賞率を遊技者にとって有利にした場合でも、遊技者の不快度が余り小さくならない傾向があると把握することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図11及び図12を参照して説明する。尚、上記した第1の実施形態と同一部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。第2の実施形態は、図3に示した停止情報集計までは第1の実施形態と同様に集計し、図4に示した変動幅情報を集計する代わりに、図11及び図12に示す変動幅情報を集計する。
図11に示す変動幅情報は、図3に示した停止情報集計の遊技機2毎に集計した遊技情報を所定期間(例えば1週間)を対象として機種別に抽出し、更に入賞率の範囲別停止時間を集計した例である。図12に示す変動幅情報は、図11に示す変動幅情報における停止時間の差を変動幅として集計した例である。
図11では、入賞率に対して範囲を設定し(例えば「〜5.50%」は5.50%未満を対象とし、「〜5.75%」は5.50%〜5.75%を対象とし、以下同様に、「7.00%〜」は7.00%以上を対象とする)、その範囲における停止時間を抽出して平均値を示している。又、平均入賞は対象期間(上記した1週間等であり、特定の営業期間に相当する。尚、停止情報集計の集計期間となる対象期間とは異なる期間を特定の営業期間としても良い。)における入賞率の平均値を示し、その平均入賞が属する範囲とその前後の範囲(例えば機種Aなら、平均入賞である「5.93%」は「〜6.00%」の範囲に属するので、「〜6.00%」と、その前後の「〜5.75%」及び「〜6.25%」の範囲)を代表範囲として識別出力し、その代表範囲における停止時間の差を代表変動幅として示している(例えば機種Aの代表範囲における停止範囲の最大値は「〜5.75%」の「4.98秒」であり、最小値は「〜6.25%」の「3.66秒」であるので、「4.98秒−3.66秒=1.32秒」を代表変動幅として特定している)。又、代表変動幅にて降順にソートしている。尚、「−」は対象となる入賞率とならなかった旨を示す。
図12では、各範囲間の停止時間の差を特定しており、例えば機種Aの「5.50−5.75」であれば、機種Aにおける「〜5.50%」の停止時間である「6.65秒」と「〜5.75%」の停止時間である「4.98秒」との差である「1.67秒」を変動幅として特定している。尚、対象となる停止時間の一方でも集計結果が無ければ「−」となる。平均は各変動幅の平均値を示し、その平均値から基準範囲分(平均に対して±0.2秒)を外れた変動幅をプラスで外れたのかマイナスで外れたのか区別可能に識別出力している(図12ではプラスで外れた識別出力を一方向のハッチングにて示し、マイナスで外れた識別出力を二方向のハッチングにて示している)。
機種Aであれば、「5.50−5.75」の変動幅である「1.67秒」が平均値から基準範囲分をプラスで外れており、「6.75−7.00」の変動幅である「0.38秒」及び「7.00−」の変動幅である「0.26秒」が平均値から基準範囲分をマイナスで外れている。
図11では、代表範囲は平均入賞に対応した範囲であるので、遊技場にて入賞率を変更する場合に他の範囲と比べて採用される頻度が高い範囲となり、その範囲における停止時間の差を代表変動幅として特定しているので、第1の実施形態と同様の作用効果を期待することができる。又、図12では、入賞率を変更する場合にどの程度停止時間に変化が生ずるのかを把握することができるだけでなく、識別出力により、基準範囲以上の停止時間となる入賞率とする場合には、より注意深く入賞率を調整する必要があり、基準範囲未満の停止時間となる入賞率とする場合には、入賞率を遊技者にとって有利とすることで粗利が少なくなるが、遊技者の不快度は余り変わらない等を把握した上で、どのような入賞率とすれば良いのかを検討することができる。尚、以上は、停止情報として停止時間を採用した場合を例示したが、停止時間の代わりに、図2に示した機種別設定情報の他の停止情報を採用しても良い。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
比較結果として変動幅、即ち、停止時間の差を出力したが、比較結果であれば比や割合を出力しても良い。又、抽出出力の例として識別出力を例示したが、識別出力した比較結果のみを出力するようにして抽出出力しても良い。
始動情報を特定するための始動信号や停止情報を特定するための停止信号として、遊技機2側からアウト信号、始動入賞信号、図柄変動信号を入力して始動情報や停止情報を間接的に特定したが、始動入賞率や図柄変動率や停止情報等を直接的に示す信号を始動信号や停止信号として入力したり、図柄変動中に継続して出力される信号や稼動中における停止期間中に継続して出力される信号を入力して始動情報や停止情報を直接的に特定したりしても良い。
第1の実施形態にて最小二乗法による回帰直線を用いたシミュレート法を例示したが、回帰分析による説明変数と従属変数との関係を表す演算式によりシミュレートを行えば、例えば回帰曲線を示す演算式を特定した上でシミュレートしても良い。
第1の実施形態では説明変数として始動情報(入賞率)を採用すると共に、従属変数として停止情報(停止時間)を採用することを例示したが、説明変数として停止情報を採用すると共に、従属変数として始動情報を採用しても良い。第2の実施形態も同様に停止情報に対して範囲を設定し、その範囲内の停止情報に対応した始動情報の集計値を出力対象としても良い。この場合、停止期間が所定数変動させるためにどの程度、入賞率を変更すれば良いかの指標を得ることが可能となる。
遊技場内のみで遊技情報を管理する構成を例示したが、例えば図3に示した停止情報集計を管理装置が行い、その集計結果を複数の遊技場を管理対象とするサーバへと送信し、その複数の管理装置から送信された集計結果により図4乃至図12に示した変動幅情報をサーバにて集計することで、複数の遊技情報の集計結果を集計して管理しても良い。この場合、サーバからの出力は管理装置に対する情報出力だけでなく情報端末に対する情報出力としても良い。
例えばアウトが所定値に達していない等、一定の集計期間を確保し得ない場合は、停止情報等が収束している可能性が低いので異常情報として除外しても良い。又、サーバにて管理する場合に、遊技機単位で集計せず、遊技場単位で始動情報の平均値と停止情報の平均値とを集計した上で変動幅情報を集計しても良い。この場合、集計対象となる遊技機の台数が少ない遊技場の遊技情報を除外しても良い。
基準範囲の設定方法として基準値や上限や下限の範囲を設定する等した基準範囲を例示したが、基準値の代わりに上限や下限を設定したり、上限や下限の代わりに基準値を設定したりする等、どのように基準範囲を設定しても良い。又、図2に示した機種別設定情報や実施形態で示した設定は遊技場の管理者が任意に設定しても良いし、予め管理装置の製造メーカにて設定しても良いし、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。
実行残存数が残存すると判定した状態で所定時間が経過した場合、及び実行残存数が残存しないと判定した状態で図柄変動があった場合に、その対応期間を停止情報の集計対象から除外したが、一方の場合にのみ除外したり、除外しなくとも良い。
遊技期間として従来とは異なり、最初の図柄変動が行われる前の期間を除外したが、従来通り、その期間を含める構成、即ち、アウト信号により遊技開始を判定して特定される遊技期間やアウトと単位期間当たりのアウトの設定値を比較することにより特定される遊技期間を採用しても良い。又、遊技終了時の遊技期間も加算対象としたが、遊技者が立ち去っていること等を考慮して加算対象としなくとも良い。
管理装置が出力する態様は、印字出力や表示出力等どのような出力であっても良い。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。又、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。又、始動入賞信号や図柄変動信号として第1始動口と第2始動口との共通の信号を例示したが、別々の信号を採用しても勿論良い。
対象となる遊技機としては、単位遊技として始動入賞に応じて役物を開放する動作を行う所謂羽根物等のパチンコ遊技機や、遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ遊技機以外の遊技機等も採用しても良い。尚、封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現した。
管理装置が行う情報処理の一部を中継装置(島コン、台コン)や貸出装置等にて行う構成としても良い。又、その他の実施形態を含む例示した構成をどのように組み合わせても良い。
図面中、1は遊技情報管理システム、2は遊技機、6は管理装置(始動情報特定手段、停止情報特定手段、対応付手段、比較情報特定手段、出力手段、特別情報設定手段、特別情報特定手段、単位情報設定手段、単位情報特定手段)である。

Claims (5)

  1. 始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理システムであって、
    遊技機側から出力される遊技信号であって、遊技中の始動入賞率、及び前記単位遊技の実行率の少なくとも一方を示す始動情報を特定可能な始動信号により始動情報を特定する始動情報特定手段と、
    遊技機側から出力される遊技信号であって、遊技中において前記単位遊技が実行されていない期間である停止期間、前記単位遊技が停止した回数である停止回数、遊技中における停止期間の割合である停止率、遊技中における停止期間の単位期間当たりの平均値である停止時間、遊技中における1回当たりの平均停止期間、遊技中における停止回数の割合である停止回数率、及び遊技中における単位時間当たりの平均停止回数の少なくとも1つを示す停止情報を特定可能な停止信号により停止情報を特定する停止情報特定手段と、
    前記始動情報特定手段により特定された始動情報と、その始動情報の集計対象期間に対応して前記停止情報特定手段により特定された停止情報とを対応付ける対応付手段と、
    前記対応付手段により対応付けられた始動情報と停止情報とにより、第1始動情報に対応した停止情報と、前記第1始動情報とは異なる第2始動情報に対応した停止情報との比較、及び第1停止情報に対応した始動情報と、前記第1停止情報とは異なる第2停止情報に対応した始動情報との比較の少なくとも一方の比較結果を示す比較情報を特定する比較情報特定手段と、
    前記比較情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする遊技情報管理システム。
  2. 前記比較情報特定手段は、前記始動情報を説明変数、前記停止情報を従属変数とした、又は前記停止情報を説明変数、前記始動情報を従属変数とした前記始動情報と前記停止情報との関係を示す演算式である変動演算式を回帰分析により特定し、その変動演算式により前記比較情報を特定することを特徴とする請求項1に記載した遊技情報管理システム。
  3. 前記始動情報の特別な範囲、又は値を設定特別始動情報として設定する設定処理、及び前記停止情報の特別な範囲、又は値を設定特別停止情報として設定する設定処理の少なくとも一方を行う特別情報設定手段と、
    前記設定特別始動情報を説明変数として前記変動演算式に代入することで従属変数として特定される停止情報を特別停止情報として特定する特定処理、及び前記設定特別停止情報を説明変数として前記変動演算式に代入することで従属変数として特定される始動情報を特別始動情報として特定する特定処理の少なくとも一方を行う特別情報特定手段と、を備え、
    前記出力手段は、前記特別停止情報、前記特別始動情報、前記特別始動情報と前記設定特別始動情報との比較結果により特定される第1比較情報、及び前記特別停止情報と前記設定特別停止情報との比較結果により特定される第2比較情報の少なくとも1つを出力することを特徴とする請求項2に記載した遊技情報管理システム。
  4. 前記始動情報に対する単位範囲、又は単位値である単位始動情報を設定する単位情報設定手段と、
    前記単位始動情報に対応する前記停止情報を前記対応付手段による対応付結果により前記単位始動情報別に特定する単位情報特定手段と、を備え、
    前記始動情報特定手段は、遊技場における特定の営業期間における前記始動情報の平均値を特定し、
    前記比較情報特定手段は、前記始動情報の平均値に対応する前記単位始動情報よりも、遊技者にとって不利となる単位始動情報を前記第1始動情報として特定する一方、遊技者にとって有利となる単位始動情報を前記第2始動情報として特定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した遊技情報管理システム。
  5. 前記始動情報に対する単位範囲、又は単位値である単位始動情報を特定の間隔で複数設定する単位情報設定手段と、
    前記単位始動情報に対応する前記停止情報を前記対応付手段による対応付結果により前記単位始動情報別に特定する単位情報特定手段と、を備え、
    前記比較情報特定手段は、前記単位始動情報の1つを前記第1始動情報として特定すると共に、その第1始動情報に対して特定の間隔で設定される前記単位始動情報を前記第2始動情報として特定した上で比較を実行し、その比較を複数実行することで前記比較情報を前記特定の間隔に対応付けて複数特定し、
    前記出力手段は、前記比較情報の平均値が少なくとも属する基準範囲を逸脱する比較情報を抽出して出力することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載した遊技情報管理システム。
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