JP2013195866A - 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性支持体に感光層と表面層とを積層した電子写真感光体の製造方法であって、前記表面層を形成する塗料が、少なくとも金属酸化物フィラー、溶媒、結着剤成分を含む、金属酸化物フィラーの分散状態が異なる2種以上のミルベースを調合して得た表面層形成用塗料を感光層の表面に塗布することによって表面形状が制御された表面層を形成する工程を含むことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【選択図】なし
Description
これは電子写真感光体の表面物性が耐久使用により変質し、異常画像の生成やクリーニング性能が不調となるためである。これでは原材料の発掘から廃棄、リサイクル化に至る画像形成装置のライフサイクルが従来の枠組みから超越することはできない。
潤滑剤の機能は感光体表面の摩擦低減化に伴う感光体の転写性を高めたり、クリーニングブレードとの摺擦安定を高めたりする機能がある。更に、帯電ハザードから感光体表面を保護する機能もある。
以上を実現するための感光体表面形状の制御方法とこの方法による表面形状を制御した電子写真感光体、及びこの電子写真感光体を搭載する画像形成用プロセスカートリッジと画像形成装置の提供を目的とする。
(2)前記酸化物フィラーとして少なくともα−アルミナを含むことを特徴とする(1)に記載の電子写真感光体の製造方法。
(3)前記α−アルミナの平均粒子径が0.2μm以上0.5μm以下であることを特徴とする(2)に記載の電子写真感光体の製造方法。
(4)前記塗料が少なくともリン酸系湿潤分散剤が含有されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
(5)(1)〜(3)のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法によって製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
(6)前記表面層が、
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して一次元データ配列を作成し、
(II)該一次元データ配列を、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの6個の周波数成分に分離し、
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分の一次元データ配列に対して、データ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きして一次元データ配列を作成し、
(IV)更に、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの、追加の6個の周波数成分に分離して、
(V)前記(II)及び(IV)で得られた合計12個の周波数成分の個々の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶことで得られる曲線に対して、
少なくとも、LLLからLHLの帯域に屈曲点をもたず、
かつ、WRa(LLH)が0.04μm未満であり、
かつ、WRa(HLH)が0.004μm未満であることを特徴とする(5)に記載の電子写真感光体。
(7)前記表面層は、三次元架橋構造を有する樹脂を含むことを特徴とする(5)又は(6)に記載の電子写真感光体。
(8)帯電装置を用いて電子写真感光体に帯電を行い、
画像露光によって静電潜像を形成し、
現像剤によって静電潜像を現像してトナー像化した後、
転写装置により像担持体上のトナー像を転写材に転写し、
クリーニング装置により像担持体表面を清掃し、
帯電装置よりも上流側の像担持体面部分に当接するように配設する塗布装置により像担持体表面に皮膜を形成する
画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、
該電子写真感光体は(5)〜(7)のいずれかに記載の電子写真感光体であり、
該塗布装置は、像担持体に当接する塗布ブラシと塗布ブレードを有し、
像担持体表面移動方向に対してクリーニング装置よりも下流側で、
更に1サイクル当たりの塗布量が清掃によって除去される量以下であり、
かつ、該像担持体は、皮膜欠陥が少なくとも平均10%未満であり、
かつ質量膜厚が1分子層以上3分子層未満である循環型表面層を有する画像形成装置用プロセスカートリッジ。
(9)帯電装置を用いて電子写真感光体に帯電を行い、
画像露光によって静電潜像を形成し、
現像剤によって静電潜像を現像してトナー像化した後、
転写装置により像担持体上のトナー像を転写材に転写し、
クリーニング装置により像担持体表面を清掃し、
帯電装置よりも上流側の像担持体面部分に当接するように配設する塗布装置により像担持体表面に皮膜を形成する
画像形成装置において、
該電子写真感光体は(5)〜(7)のいずれかに記載の電子写真感光体であり、
該塗布装置は、像担持体に当接する塗布ブラシと塗布ブレードを有し、
像担持体表面移動方向に対してクリーニング装置よりも下流側で、
更に1サイクル当たりの塗布量が清掃によって除去される量以下であり、
かつ、該像担持体は、皮膜欠陥が少なくとも平均10%未満であり、
かつ質量膜厚が1分子層以上3分子層未満である循環型表面層を有する画像形成装置。
ミルベースの分散状態の違いは、ミルベース中の顔料の分散具合の違いを表す。この違いは顔料の粒度分布や分散剤による顔料の表面処理の度合いなどに反映される。顔料の表面処理の度合いは、簡単には顔料の濡れ性によって見積もることができる。濡れ性は極性ないし非極性溶媒の顔料に対する接触角を測定することで評価できる。
循環材(3A)のロス成分がゼロになる状態を想定すると、少なくとも帯電装置(12)、塗布ブラシ(3B)、塗布ブレード部(3C)、クリーニングブレード(17)の鏡面部分及び電子写真感光体(11)表面にはトナーと循環材(3A)との混合物の滞留は無い。また、循環材(3A)を処方に含まないトナーを用いるとき、現像器内部のトナーは循環材濃度がゼロとなる。すなわち、これらの滞留分と現像器内部の循環材成分が循環材のロス成分と見積もられる。なお、帯電装置(12)には帯電装置(12)をクリーニングする帯電装置クリーナ(12c)が当接して設けられてなる。
従来、電子写真感光体は消耗品として頻繁に交換して使用してきたが、本発明ではその必要がない。電子写真感光体は新たに製造することも回収することも不要であり、本発明の画像形成装置は省資源化による低環境負荷に対して極めて有利に働く。従来型の電子写真感光体である電子写真感光体を一度回収した後リサイクル使用する方法では本発明の形態に対してプリント一枚当たりのリサイクルコストの優位性に遠く及ぶことはできない。
なお、本発明は図7に示すように中間転写体は用いずに電子写真感光体(11)の表面から転写装置(16)により直接転写材(18)に転写する画像形成方式であっても良い。
なお、以下に述べる実施の形態は本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
電子写真感光体表面にあらかじめ循環材を1分子層分のコーティングを行い、擬似的若しくは真の循環型表面層を電子写真感光体の最表面に設ける。これを複数用意し、画像形成装置内で循環材の消失速度を電子写真感光体の走行距離から求める。循環材の付着量は後述するICP(Inductively Coupled Plasma)分析又はXRF(X−ray Fluorescence)分析によってモニターすることができる。電子写真感光体の走行に際しては環境変動や画像濃度の異なるプリントを行う等の外乱を加えて循環材の消失速度を求めても良い。
電子写真感光体表面の循環材の付着効率は循環材の消費量に対する電子写真感光体表面の付着量を上記と類似の方法(ICP分析、XRF分析)で求めることができる。
種々の外乱を含む画像形成プロセスに並行して循環材をコーティングする場合、この付着効率はプロセスに起因する損失とコーティングする表面層の汚染具合に起因する損失分を補償する必要がある。外乱の有無による循環材の付着効率差から損失分が算出される。
また、電子写真感光体の表面層上に被膜する循環型表面層の欠陥は100%から被覆率を引いた値として算出する。被覆率は特許文献3に記載の方法に準じてXPS分析法から求める値である。質量膜厚は非特許文献1に記載の面密度(g/cm2)を密度(g/cm3)で割ることで長さすなわち質量膜厚を得ている。本発明の実施例で扱うステアリン酸亜鉛は一分子の厚みを5nmとして重なる分子数を厚みの単位として用いている。この厚みは特許文献4の段落[0021]に基づいている。
皮膜欠陥の大きさは感光体の表面安定と相関があり、皮膜欠陥が10%以下に低減すると急激にフィルミングに対する耐性が強くなる。また、循環材は厚みに係わらずフィルミングの耐性に効果があるため、一分子層の厚みで十分である。付着量が3分子以上の場合、循環材の交換頻度が多くなったり、装置内が循環材で汚染されやすくなったりするため、分子の層厚としては3分子未満が好ましい。
また、本発明の画像形成装置で用いる循環型表面層の塗布装置は既存の潤滑剤塗布手段を流用することが可能である。このため、本発明の画像形成装置は格別なコストアップを抑えることができる。
また、循環材の消費率が過剰でないことも必要となる。循環材の消費率は画像形成プロセスで生じる電子写真感光体の走行距離に対する循環材投入量(mg/km)として定義する。
特に従来、一般に使用されてきた高級脂肪酸金属塩の多くは材料の性質面から有利である。この代表的な化合物であるステアリン酸亜鉛はラメラ構造をとり得る化合物である。ラメラ構造とは分子が規則的に折りたたまれて成す層が積み重なって配列する構造である。
このラメラ構造は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れてはがしやすい。この作用は循環材の循環を成立させるのに有利である。ステアリン酸亜鉛がせん断力を受けて均一に電子写真感光体表面を覆っていくラメラ構造の特性は少量の循環材によって効果的に電子写真感光体表面を覆うことができる。
特に、ステアリン酸亜鉛は工業的規模で生産され、かつ多方面での使用実績があることから、コスト、品質、安定性、及び信頼性において最も好ましい材料である。
また、従来、潤滑剤の効率的な塗布方法として蓄積してきた豊富な塗布技術を応用しやすい有利性をもつ。
なお、一般に工業的に使われる高級脂肪酸金属塩はその名称の化合物単体組成ではなく、多かれ少なかれ類似の他の脂肪酸金属塩、金属酸化物、及び遊離脂肪酸を含むものであり、本発明の脂肪酸金属塩もこの慣例に従う。
このような循環材を用いることで、循環型表面層の成立に対して高信頼性と低コスト化を享受することができる。また、潤滑剤の塗布技術として蓄積のある塗布技術を応用しやすい装置開発の利便性を得ることができる。
ここで、電子写真感光体表面層のJIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)を、ウェーブレット変換により凹凸の一周期の長さについて周波数成分に分離した個々の帯域における算術平均粗さを以下のように表すものとする。
WRa(HHL):凹凸の一周期の長さが1μm〜6μmの帯域におけるRa
WRa(HMH):凹凸の一周期の長さが2μm〜13μmの帯域におけるRa
WRa(HML):凹凸の一周期の長さが4μm〜25μmの帯域におけるRa
WRa(HLH):凹凸の一周期の長さが10μm〜50μmの帯域におけるRa
WRa(HLL):凹凸の一周期の長さが24μm〜99μmの帯域におけるRa
WRa(LHH):凹凸の一周期の長さが26μm〜106μmの帯域におけるRa
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
WRa(LLL):凹凸の一周期の長さが867μm〜1654μmの帯域におけるRa
循環材を塗布ブレードで電子写真感光体の表面層にコーティングして循環型表面層を形成する際に、塗布ブレードが循環材を完全にせき止めてしまうとコーティングができなくなる。そこで適度な厚みのコーティング膜を形成するには循環材を塗布ブレードからすり抜けさせて薄膜化するような塗布ブレードと表面層との間で動的なギャップを形成する必要がある。例えば、ゴム板の塗布ブレードを電子写真感光体に当接させて循環材をコーティングしようとするとき、塗布ブレードを一般のクリーニングブレードのように当接してしまっては上述の通り循環材をせき止めてしまい、コーティングがおぼつかない。循環材のコーティングを目的とする場合、動的なギャップ形成には電子写真感光体表面と塗布ブレード間の当接状態の制御だけでは不十分であり、当接状態の制御に加えて、電子写真感光体表面と塗布ブレードとの摺擦状態の制御が必要である。ここで、当接状態とは電子写真感光体表面と塗布ブレードとの当たり方を表し、摺擦状態は塗布ブレードと電子写真感光体のこすれ方を表す。
更に、循環材の効率的なコーティングを実現するため、循環材の消費量を低減できる効果が得られる。
本発明でははじめに画像形成装置用部品の表面の状態についてJIS B0601に定める断面曲線を求め、その断面曲線である一次元データ配列を得る。
この断面曲線である一次元のデータ配列は表面粗さ・輪郭形状測定機からデジタル信号として得てもよく、あるいは表面粗さ・輪郭形状測定機のアナログ出力をA/D変換して得てもよい。
また、サンプリング間隔は1μm以下がよく、好ましくは0.2μm以上、0.5μm以下がよい。例えば、測定長12mmをサンプリング点数30720点で測定する場合、サンプリング間隔は0.390625μmとなり、本発明を実施するのに好適である。
すなわち、ウェーブレット変換では元の信号を一回目のウェーブレット変換(Level 1)でL(Low−pass Components)とH(High−pass Components)に分解し、更に、このLに関して、ウェーブレット変換を施すことでLLとHLに分解する。ここで、元の信号に含まれる周波数成分 f が、分離する周波数 F と一致した場合はf はちょうど分離の境界になるので、分離後はLとHの両方の、それぞれに分離される。この現象は多重解像度解析では不可避な現象である。そこで、観察したい周波数帯域がこのようにウェーブレット変換の際に分離されてしまわないように、元の信号に含まれる周波数を設定することも重要である。また、数段階のウェーブレット変換を行った後に、任意の段階で逆ウェーブレット変換を行って、複数の帯域に分離されてしまった信号を、復号する(元に戻す)ことも有効である。
本発明では2回のウェーブレット変換を行うが、最初のウェーブレット変換を第一回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA−1と記すことがある)、その後のウェーブレット変換を第二回目のウェーブレット変換(便宜上、MRA−2と記すことがある)と呼ぶことにする。一回目と二回目の変換を区別するため、便宜上、各周波数帯域の略号に接頭語として、H(一回目)とL(二回目)を付ける。
ここで、第一回目、及び第二回目のウェーブレット変換に使用するマザーウェーブレット関数としては各種のウェーブレット関数が使用可能であり、例えば、ドビッシー(Daubecies)関数、ハール(haar)関数、メーヤー(Meyer)関数、シムレット(Symlet)関数、そしてコイフレット(Coiflet)関数等が使用可能である。ここでDaubeciesはドベシィ又はドブシーと表記することがある。本発明ではハール関数を用いているが、必ずしもこれに制約される必要はない。
ここで、データ間引きはデータの周波数を上げる(横軸の対数目盛り幅を広げる)効果があり、例えば、第一回目のウェーブレット変換結果で得た一次元配列の配列数が30000であった場合、1/10の間引きを行うと、配列数が3000になる。
この場合、間引きが1/10より小さいと、例えば、1/5であると、データの周波数を上げる効果が少なく、第2回のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータはよく分離されない。
間引きの仕方は例えば、間引きを1/100とする場合、100個のデータの平均値を求め、その平均値を代表の1点としている。
はじめに、電子写真感光体の表面形状を東京精密製Surfcom 1400Dで測定した。
ここで、一回の測定長は12mmであり、総サンプリング点数は30720であった。一度の測定ではこれを四カ所測定した。測定した結果はパーソナルコンピューターに取り込み、これを本発明者等の作成したプログラムにより第一回目のウェーブレット変換と、そこで得た最低周波数成分に対する1/40の間引き処理、そして、第二回目のウェーブレット変換を行った。
図13において、図13(a)のグラフはSurfcom 1400Dで測定して得た元のデータであり、粗さ曲線、あるいは断面曲線と呼ぶ場合もある。
図13には14個のグラフがあるが、縦軸は表面形状の変位であり単位はμmである。また横軸は長さであり、目盛りは付けていないが測定長は12mmである。
従来の表面粗さ測定では図13(a)から中心線平均粗さRa、最大高さRmax、Rz等を求めていた。
ここで、図13(b)において最も上にあるグラフ(101)は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、本発明ではこれをHHHと呼ぶ。
・グラフ(102)は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHHLと呼ぶ。
・グラフ(103)は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHMHと呼ぶ。
・グラフ(104)は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHMLと呼ぶ。
・グラフ(105)は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、本発明ではこれをHLHと呼ぶ。
・グラフ(106)は一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、本発明ではこれをHLLと呼ぶ。
このようにして、図13(b)ではそれぞれのグラフに、中心線平均粗さWRa、最大高さ Rmax、十点平均粗さRzを数値で示している。
さらに本発明ではこのように周波数によって図13(b)のように分離したデータから、最も低い周波数、すなわちHLLのデータを間引きする。
図13では40個から1個のデータを取る間引きを行った。
間引きした結果を図15に示す。図15では縦軸は表面凹凸であり、単位はμmである。また横軸に目盛りは付けていないが、長さ12mmである。
本発明では図15のデータを更に多重解像度解析する。すなわち二回目の多重解像度解析(MRA−2)を行う。
・グラフ(108)は二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、これをLHLと呼ぶ。
・グラフ(109)は二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、これをLMHと呼ぶ。
・グラフ(110)は二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、これをLMLと呼ぶ。
・グラフ(111)は二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、これをLLHと呼ぶ。
・グラフ(112)は二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、これをLLLと呼ぶ。
図16において、横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
図16において、(127)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分(LHH)の帯域、(128)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分(LHL)の帯域、(129)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より2つ低い周波数成分(LMH)の帯域、(130)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より3つ低い周波数成分(LML)の帯域、(131)は二回目の多重解像度解析における最高周波成分より4つ低い周波数成分(LLH)の帯域、(132)は二回目の多重解像度解析における最低周波数成分(LLL)の帯域である。
例えば、凹凸数が1mm当たり11個の場合、グラフ(128)が最も高くなっているが、これは二回目の多重解像度解析における最高周波成分より1つ低い周波数成分の帯域に最も強く出現することを示しており、図13(c)においてはLMLに出現することを示している。
したがって、表面粗さの周波数によって、図13(c)の6本のグラフでどこに現れるか決まってくる。
言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図13(c)において上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図13(c)において下の方のグラフに出現する。
この理由は今のところ明らかにしていないが、α−アルミナの高い硬度が表面層への創傷予防に効果があり、この効果がフィルミングの機会を与えにくくしていることや、循環剤が不足してもα−アルミナの凹凸が電子写真感光体と塗布ブレードないしクリーニングブレードとの摺擦状態をある程度安定でいられる効果をもつためと考えている。
略球形のα−アルミナのフィラー粒径は多くの場合、0.2μm以上2μm以下、より好ましくは0.2μm以上0.5μm以下の場合、製膜時にトゲの様な極端な凹凸形成が抑制できるため、前記(17)に合致する形状を形成しやすく有利である。
表面層へフィラーを添加すると微細な凹凸形状を付与することができる。これにより、循環材の循環効率を高める効果が得られやすい。
また、特許文献12では感光体表面層に架橋型樹脂を用い、かつ、ケイ素含有微粒子を配合する技術が開示されている。ケイ素含有微粒子が凝集するドメインサイズを特定化することで画像形成装置におけるステアリン酸亜鉛の付着率の向上とクリーニング性を高めようとする技術である。ケイ素含有微粒子のドメインサイズと感光体の表面形状には何かしら相関が見受けられる。しかし、その制御範囲は不十分である。すなわち、特許文献12の図4にはシリカ微粒子の含有率に対して感光体断面曲線のうねり(Sm)と十点平均粗さ(Rz)との相関性が見いだせているが、どの様な周波数帯の凹凸が強いのかは不明であり、表面形状の制御手段としては更なる発展が望まれる。
図10は本発明の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体(21)上に電荷発生層(25)と電荷輸送層(26)と表面層(28)が設けられている。
導電性支持体(21)としては体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板、及び、それらを、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨等により表面処理した管等を使用することができる。
本発明に用いられる電子写真感光体には導電性支持体と感光層(前記電荷発生層25と前記電荷輸送層26とが積層したもの)との間に下引き層(24)を設けることができる。下引き層は接着性の向上、モアレの防止、上層の塗工性の改良、導電性支持体からの電荷注入の防止等の目的で設けられる。
微粒子はテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液と樹脂成分を混合した塗料とする。
下引き層の膜厚は2〜5μm程度が適当になるケースが多い。電子写真感光体の残留電位の蓄積が大きくなる場合、3μm未満にするとよい。
積層型電子写真感光体における各層のうち、電荷発生層(25)について説明する。
電荷発生層は積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能(電荷発生能)をもつ。この層は含有される化合物のうち、電荷発生物質を主成分とする。電荷発生層は必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては無機系材料と有機系材料を用いることができる。
前者の方法には真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法等があり、上述した無機系材料や有機系材料からなる層が良好に形成できる。
残留電位の低減や高感度化が必要となる場合、電荷発生層は厚膜化するとこれらの特性が改良されることが多い。反面、帯電電荷の保持性や空間電荷の形成等帯電性の劣化を来すことも多い。これらのバランスから電荷発生層の膜厚は0.05〜2μmの範囲がより好ましい。
電荷輸送層は電荷発生層で生成した電荷を注入、輸送し、帯電によって設けられた電子写真感光体の表面電荷を中和する機能(電荷輸送能)を担う積層型感光層の一部を指す。電荷輸送層の主成分は電荷輸送成分とこれを結着するバインダー成分ということができる。
このイオン化ポテンシャルの関係は電荷輸送層に含有する電荷輸送物質と後述する硬化性電荷輸送物質との関係についても同様にこれらの差は0.10eVにするとよい。なお、本発明における電荷輸送物質のイオン化ポテンシャル値は理研計器社製大気雰囲気型紫外線光電子分析装置AC−1により一般的な方法で計測して得られた数値である。
表面層は電子写真感光体表面に製膜する保護層を指す。この保護層は樹脂(モノマー)成分を含有する塗料がコーティングされた後、重縮合反応によって架橋構造の樹脂を製膜する。樹脂膜が架橋構造をもつため電子写真感光体各層のなかで最も耐摩耗性が強靱である。また、架橋の電荷輸送性の構造単位が含まれるため電荷輸送層と類似の電荷輸送性を示す。
本発明では電子写真感光体表面の粗さスペクトルが少なくとも、LLLからLHLの帯域に屈曲点をもたず、かつ、WRa(LLH)が0.04μm未満であり、かつ、WRa(HLH)が0.005μm未満であることが重要である。更に好ましくは、後述する実施例で実証された通り、WRa(LLH)が0.023μm以上0.029μm以下、WRa(LLL)が0.072μm以上0.09μm以下が良い。
このための電子写真感光体表面の特別な粗面化が必要となる。この具体的な方策として、少なくとも2種以上、更に好ましくは三種以上の分散状態の異なるミルベースを調合することで以上の表面形状は容易に造形可能となる。
本発明では電子写真感光体表面の耐摩耗性の強化にも優れる3官能以上のアクリルモノマーが有利であり、具体的にはトリメチロールプロパントリアクリレートを用いると良い。
これらは東京化成社等の試薬メーカー、日本化薬社KAYARD DPCAシリーズ、同DPHAシリーズ等を入手することができる。
また、硬化を促進させたり、安定化させたりするためにチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社イルガキュア184等の開始剤を全固形分に対して5〜10wt%程度加えてもよい。
以下、図面に沿って本発明で用いられる画像形成装置を説明する。本発明の画像形成装置には後述する循環材を電子写真感光体表面に入力する手段が取り付けられる。簡単のため、この手段は画像形成装置の説明の後に別に説明する。
すなわち、循環材(3A)及び塗布ブレード(3C)は電子写真感光体(11)の移動方向において、クリーニング装置(17)の下流、かつ、帯電装置(12)の上流に配置されてなる。これらの配置関係については以下に示す他の実施の形態においても同様である。
図2においては電子写真感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行われる。
すなわち、図5に示される搬送転写ベルト(1G)を用いた直接転写方式にかえて、図6に示される中間転写ベルト(1F)を用いる構成とすることができる。
図6に示す例では色ごとに電子写真感光体(11Y、11M、11C、11Bk)をもち、これらに形成された各色のトナー像を、ローラ(1C)により駆動張架されてなる中間転写ベルト(1F)上に1次転写手段(1D)により順次転写して積層し、フルカラー画像を形成する。次いで、中間転写ベルト(1F)はさらに駆動され、これに担持されてなるフルカラー画像は2次転写手段(1E)と2次転写手段(1E)に対向して配置されてなるローラ(1C)との対向位置まで搬送される。そして、2次転写手段(1E)により転写材(18)に2次転写され、転写材上に所望の画像が形成される。
本発明では図9に示すように循環材(3A)を電子写真感光体表面に供給するための循環材供給手段として、循環材塗布装置(3)を上記の画像形成装置のすべてについて設けている。この循環材塗布装置(3)は塗布部材としてのファーブラシ(3B)、循環材(3A)、循環材をファーブラシ方向に押圧するための加圧バネ(不図示)、及び循環材(3A)を規制あるいはならして塗布するための塗布ブレード(3C)を有している。このときの循環材(3A)はバー状に成型された循環材である。ファーブラシ(3B)は電子写真感光体表面にブラシ先端が当接しており、軸を中心に回転することによって循環材(3A)をいったんブラシにくみあげ、電子写真感光体表面との当接位置までブラシ上に担持搬送して電子写真感光体表面に塗布する。
実施例1は本発明に基づき、予め3種のミルベースを用意し、これらを種々の条件で混合することで感光体表面の形状制御が容易に実現し、優れた表面性を発揮する感光体が製造できる事例を記す。
これに対し、比較例1は感光体表面に含ませるフィラーの粒径を変えることで感光体表面の形状制御を試みる事例を記す。同じく、比較例2、3、4はそれぞれ、感光体の表面層に含む分散剤の濃度、フィラー含有量およびフィラーの混合によって感光体表面の形状制御を試みた事例を記す。全ての比較例は感光体表面の形状制御に対し、制約の強い範囲内での製造方法であることが理解される。
−感光体1の作製−
肉厚1mm、長さ352mm、外径φ40mmのアルミニウムドラムに、下記組成の下引き層用塗料、電荷発生層用塗料、電荷輸送層用塗料を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。その上に表面層用塗料をスプレーで塗工した。スプレー塗工はスプレーガンにオリンポス社 PC−WIDE308を使用し、2.5kgf/cm2の霧化圧力でスプレーガンのノズル先端と電子写真感光体間の距離が50mmとなる位置で行った。吐出量は約3ccだった。
結果、3μmから4μmの表面層が形成された電子写真感光体を得た。
また、表面層用塗料は金属酸化物、分散剤、及び有機溶剤からなる固形分濃度が10重量%からなるミルベースに固形分濃度が16質量部のビヒクルを注いで調製した。最終的に得られる表面層塗料は下記の表面層用塗料の項に記す組成である。ミルベースは50ml用UMサンプルびんに分散メディアとしてφ5mmのYTZボール(ニッカトー社製)50gと、固形分濃度を10質量部にする金属酸化物と分散剤及びテトラヒドロフランを仕込み、イカ社バイブレーションシェーカーで2時間分散を行った。分散強度は1600rpmにした。
・アルキッド樹脂溶液 12質量部
(ベッコライト M6401−50、大日本インキ化学工業社製)
・メラミン樹脂溶液 8.0質量部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製)
・酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
・下記構造のビスアゾ顔料(リコー社製) 5.0質量部
・シクロヘキサノン 200質量部
・メチルエチルケトン 80質量部
・Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10質量部
・下記構造の電荷輸送物質 7.0質量部
・1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン溶液 1質量部
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンと
プロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.1質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・α−アルミナ
(スミコランダムAA−03、住友化学工業社製) 10質量部
・リン酸系湿潤分散剤(ED151、楠本化成社)(固形分50重量%) 2.0質量部
・テトラヒドロフラン 566質量部
感光体1の作製において、表面層用塗料に用いるα−アルミナのミルベースの分散条件を表2の通りに変えた以外は電子写真感光体1と同様にして感光体2〜7を作製した。
表面層用塗料はミルベースA、ミルベースB、及びミルベースCを表3の割合で調合した後、直ちに16重量%のビヒクルを加えることで調製した。
電子写真感光体3の作製において、表面層用塗料のα−アルミナを表4の通りに変え、分散剤を2質量部のBYK社製BYK−P104(固形分重量比50%)に変えた以外は感光体3と同様にして電子写真感光体11〜14を作製した。
感光体3の作製において、表面層用塗料に用いた2質量部の分散剤(ED151)を共栄社化学社製の分散剤であるフローレンWK−13E(固形分40重量%)に変更した。分散剤の添加量は表5の通りに変えた。これ以外は感光体3と同様にして電子写真感光体15〜18を作製した。
感光体3の作製において、表面層用塗料に用いたα−アルミナの含有量を表6の通りに変え、2質量部の分散剤(ED151)を2質量部のBYK社BYK−P104(固形分50重量%)に変えた以外は感光体3と同様にして電子写真感光体19〜21を作製した。
感光体3の作製において、表面層用塗料に用いたα−アルミナを表7に記す割合となる2種のシリカ微粒子混合物に変え、かつ、分散剤を除いた以外は電子写真感光体3と同様にして感光体22〜24を作製した。
感光体1の作製において、表面層用塗料に用いるα−アルミナのミルベースの分散条件を表8および表9の通りに変えた以外は感光体1と同様にして感光体25〜29を作製した。
表面層用塗料はミルベースA、ミルベースB、及びミルベースCを表3の割合で調合した後、直ちに16重量%のビヒクルを加えることで調製した。
ステアリン酸亜鉛(日本油脂製、ジンクステアレートGF200)をフタの付いたガラス製容器に入れ、160℃から250℃に温度制御したホットスターラーにより、攪拌しつつ溶融した。
あらかじめ150℃に加熱した内寸法12mm×8mm×350mmのアルミニウム製の金型を満たすように、かくはん溶融した該循環材を流し込み、木製の台の上で40℃まで放冷後、固形物を型から外し、反り防止のため重しを乗せ室温まで冷却した。
冷却後、長手方向の両端を切断し、底面を切削して6mm×6mm×322mmの角柱形状の循環材バーを作製した。
循環材バーの底面に両面テープをはり付け金属製支持体に固定した。
循環材塗布装置は循環材を電子写真感光体に供給する手段と電子写真感光体に供給された循環材をコーティングする手段を併せて画像形成装置に取り付けた。
循環材の供給手段は支持体に保持されるように角柱状に成形した固形状のステアリン酸亜鉛を所定の消費量となるようなバネ定数の加圧スプリングで塗布ブラシに加圧し、塗布ブラシが回転することよりステアリン酸亜鉛を削って電子写真感光体上に削り粉を設ける装置を取り付けた。加圧バネはバネ定数と循環材の消費量との関係から適当なものを選んだ。支持体の両サイドに一点支持の可動式のフィンを取付け、これに引張ばねをまわすことで、ばねの引っ張り応力によって塗布ブラシと循環材との接触圧を調整した。
塗布ブラシは金属シャフトにファーブラシをはり合わせた純正品をそのまま用いた。この塗布ブラシは電子写真感光体面移動方向に対してカウンター方向に回転するようにした。
塗布ブレードは鋼板のブレードホルダーに前記電子写真感光体に:19°で当接する方向に支持されたポリウレタンゴム(ShoreA硬さ;84、反発弾性;52%、厚さ;1.3mm)を用いた。
(1)電子写真感光体表面形状の測定
電子写真感光体の表面形状の測定は表面粗さ・輪郭形状測定機(東京精密社、Surfcom 1400D)を用い、ピックアップ:E−DT−S02Aを取付け、測定長さ;12mm、総サンプリング点数;30,720、測定速度;0.06mm/sの条件で行った。
測定により取得した電子写真感光体の表面形状の一次元データ配列をウェーブレット変換して、HHHからHLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行った。更にここで得たHLLの一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、LHHからLLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行った。そして、得られた合計12個の各周波数成分について算術平均粗さを計算した。
前記表面形状の測定を一つの電子写真感光体につき70mm間隔で4箇所行い、それぞれの箇所に対して前記各周波数成分についての算術平均粗さの計算を行った。
なお、ウェーブレット変換にはMATLAB(The MathWorks社製)のWavelet Toolboxをそのまま利用した。上述の通り、本発明では2度に分けてウェーブレット変換を行った。
各周波数成分(4箇所)の算術平均粗さの平均値を測定結果の各周波数成分の算術平均粗さ(WRa)とした。
全ベタパターンで1000枚の連続プリント試験を行った後、電子写真感光体を画像形成装置から取り出した。試験において、電子写真感光体の帯電条件はDCバイアス成分を−760V、AC成分はVppを2.6kV、AC帯電電流条件を1.58mAに設定し、皮膜に与える帯電によるダメージを加速した。
取り出した電子写真感光体の試験終了時における塗布ブレード下流かつ、現像部上流部分の循環型表面層の皮膜欠陥と層厚をそれぞれXPS分析とXRF分析から求めた。XPS分析はPHI製 Quantera SXMを用い、□10mmのエリアを任意10点について分析を行った。XRF分析はあらかじめ、ICP−AES分析で得られる亜鉛分析値とXRF分析値との検量線データを用意し、XRF分析で得られる強度をICP−AES分析値に対比して付着量を求めた。付着量は皮膜欠陥が多い場合、見かけ上、層厚が薄くなり、皮膜部分の厚みが推定できない。そこで、XRFから算出される質量膜厚をXPSから算出される被覆率で割った値を平均的な層厚として算出した。
ICP−AES分析は硫酸と硝酸で分解した検液に対して島津製作所製ICPS−7500を用いて分析した。XRF分析はリガク社製ZSX−100eを用い、□34mmのサイズで電子写真感光体表面からはくりしたフィルムを対象に分析を行った。
更に、共焦点顕微鏡で電子写真感光体の上と同じ部分の表面を観察した。共焦点顕微鏡はレーザーテック社製OPTELICS H1200を用い、10倍、20倍及び、100倍の対物レンズに変えて画像データを収集した。このうち、10倍の対物レンズによって得られる□1.776mmの観察で識別される電子写真感光体表面の異物(フィルミング)の面積比率を画像解析ソフトimage J(アメリカ国立衛生研究所製)のAnalyze Particlesコマンドで算出した。
(1)と(2)に供する画像形成装置とは別に、これと同じ構成の画像形成装置をもう1機用意し、プリント試験を行った。プリント試験はコピー用紙の通紙方向に対して平行となる幅34mm、長さ210mmの帯と幅34mm長さ105mmの帯が並ぶパターン画像を連続10万枚プリントした。試験はシアン現像ステーションで行った。
10万枚のプリント試験を行った後、画素密度が600dpi×600dpiで8×8のマトリクス中に4ドット×4ドットを描いたハーフトーンパターンと白紙パターンを交互に連続5枚ずつ印刷し、白紙パターンの地肌汚れを目視により、以下の基準で評価した。
5; 極めて優れている
4; 優れている
3; 問題なし
2; わずかにくすんだ感触を受けるが実際の使用では問題ない
1; くすんだ感触を受ける
電子写真感光体表面の形状制御を、電子写真感光体の表面層用塗料の調製で用いるミルベースの配合条件を変更することで実施した。
これに対し、電子写真感光体4〜7のように、上に記した三種のミルベースの配合比率を変えると、配合比率に応じた表面形状が形成されている。この関係は図20のA−4〜A−7に示す。
更に、図26に感光体1〜7の粗さスペクトルをミルベースA、B、Cの配合割合を示す三角図に重ねて示した図を示す。
また、図21は感光体1〜5、感光体6、7の粗さスペクトルを対比して示した図である。
ミルベースに分散剤を用いない場合やフィラーの沈降防止が発現できない分散剤を併用した場合、経時における塗料中でのフィラーの沈降が著しく、特徴的な表面形状を安定して造形することは困難である。α−アルミナを用いる場合、このような造形の安定化に対してリン酸系の分散剤が有利に作用する。
同ソフトウエアの予測プロファイルから任意の満足関数を最大化する条件が求められるため、例えば、LMLのWRaを大きくし、LHLとHLHのWRaを抑える分散剤の配合比率を統計的手法から算定可能である。実際、本発明では、感光体21と感光体22はこの方法から狙いの表面形状が得られている。
電子写真感光体表面の形状制御を、電子写真感光体の表面層に含むα−アルミナの平均粒径を変更することで実施した。
感光体11〜感光体14は感光体表面層に含むα−アルミナの平均粒径を段階的に変えたものである。この関係を図22のA−11〜A14に示す。図から、その表面形状は各周波数帯においてWRaの強度が異なる類似の形状であった。本発明による実施例1と比較すると、感光体表面形状が制御できているとは言い難い。
電子写真感光体表面の形状制御を、電子写真感光体の表面層に含む分散剤の配合条件を変更することで実施した。
感光体15〜感光体18は分散剤の含有率を変えて表面形状を制御しようとするものである。感光体15〜感光体18の表面形状のウェーブレット解析結果を図23のA−15〜A18に示す。分散剤の含有量を少なくすると金属酸化物の分散が不十分となる結果、感光体表面の形状は変化する。しかしながら、この手法は制御範囲が狭く特定の表面形状を安定して製造することもままならない。時々刻々と金属酸化物の凝集が変化してしまうためである。
電子写真感光体表面の形状制御を、電子写真感光体の表面層に含むα−アルミナの含有量を変更することで実施した。
感光体19〜21はα−アルミナの含有率を変えて表面形状を制御しようとするものである。感光体19〜感光体21の表面形状のウェーブレット解析結果を図24のA−19〜A−21に示す。α−アルミナの含有量を少なくすると凹凸が小さくなる特徴が見られるものの、形状の特徴は維持されてしまう。このため、この手法は制御範囲が極めて狭く、単に、応答の度合いのみ調整可能な方法とみなされる。
電子写真感光体表面の形状制御を、電子写真感光体の表面層に含む金属酸化物に2種の異なるシリカ微粒子を混合することで実施した。
感光体22〜24は異なる2種のシリカの配合比を変えて表面形状を制御しようとするものである。感光体22〜感光体24の表面形状のウェーブレット解析結果を図25のA−22〜A−24に示した。この手法も形状の変化量が小さく、形状制御が可能とは言いがたい。
以上の通り、実施例1では三種のミルベースを配合することで、この配合比率に応じた表面形状が感光体表面に形成できることが理解される。これは色の三原色を重ね合わせることで多様な色を発色できることに似ている。図26に感光体1〜7の粗さスペクトルをミルベースA、B、Cの配合割合を示す三角図に重ねて示した図を示す。この図は以上の関係が表れている。
一方、比較例1の感光体間の粗さスペクトル(図22のA−11〜A−14)は中周波数帯の大きさが異なる特徴が表れており、違いを色に例えると制御範囲は濃淡差だけと言える。比較例2の図23のA−15〜A−18を比較した場合、粗さスペクトルの違いが微小であり、限られた微調整しかできないと理解される。比較例3の図24A19〜A−21を比較すると、比較例1と同じ特徴を呈する。また、比較例4の図24A−22〜A−24は比較例2と同じ特徴を呈することが理解される。
感光体25〜29のそれぞれに対して、前記循環材、循環材塗布装置を図8に示すレイアウトでimagio MP C4500(リコー社製)のシアン現像ステーションに搭載し画像形成装置を得た。前記循環材供給手段はimagio MP C4500専用の電子写真感光体カートリッジ内に本来設置されている循環材塗布手段に取り替えて設置した。循環材の除去量はサンプルの種類によらず、いずれも20mg/kmだった。そこで、循環材に取り付ける加圧用バネを適度な荷重のものを用意し、いずれも感光体表面の循環材の付着量が20mg/kmとなるようにした。
これは感光体表面の循環材付着量に対する塗布回数依存性が消失する加圧バネ条件を選定した。測定部位は機械停止時におけるクリーニングブレード直前部位をサンプリングした。ただし、常時一定にできたのは感光体25と感光体27だけだった。他の感光体は付着量の経時変化が最も抑制された条件で試験を行った。
取り出した電子写真感光体の試験終了時における塗布ブレード下流かつ、現像部上流部分の循環型表面層の皮膜欠陥と層厚をそれぞれXPS分析とXRF分析から求めた。XPS分析はPHI製 Quantera SXMを用い、□10mmのエリアを任意10点について分析を行った。
測定結果を表10に示す。
これに応じ、プリント画質も良質である。
循環材のコーティングは塗布ブレードが用いられている。以上の感光体と塗布ブレードはコーティングに有利ななじみが生じていると考えられる。なじみはプロセス条件によって変化すると予想されるが、本発明によれば、プロセスの変化に応じて最適な表面形状を形成することが容易となる。
また、感光体27と感光体28は皮膜欠陥が多いだけでなく、感光体表面に激しい傷が生じていた。感光体表面に強い摩擦力が生じたためと考えられる。
11 電子写真感光体
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
15 トナー
16 転写装置
17 クリーニング装置
18 印刷メディア(印刷用紙、OHP用スライド)
19 定着装置
1A 除電装置
1B クリーニング前露光装置
1C 駆動手段
1D 第1の転写装置
1E 第2の転写装置
1F 中間転写体
1G 搬送転写ベルト
<図8について>
1F 中間転写体
3A 固体循環材
3B 塗布ブラシ
11 電子写真感光体
12 帯電装置
13 露光装置
14 現像装置
17 クリーニング装置
3C 塗布ブレード
<図9について>
3 循環材塗布装置
3A 循環材
3B 塗布ブラシ
3C 塗布ブレード
<図1110、図1211について>
21 導電性支持体
24 下引き層
25 電荷発生層
26 電荷輸送層
28 表面層
<図12について>
41 測定対象である電子写真感光体
42 表面粗さを測定するプローブを取り付けた治具
43 上記治具を測定対象に沿って移動させる機構
44 表面粗さ計
45 信号解析を行うパーソナルコンピューター
<図13について>
101 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
102 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より一つ低い周波数成分
103 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より二つ低い周波数成分
104 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より三つ低い周波数成分
105 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より四つ低い周波数成分
106 一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
107 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分
108 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より一つ低い周波数成分
109 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より二つ低い周波数成分
110 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より三つ低い周波数成分
111 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より四つ低い周波数成分
112 二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分
<図14について>
121 一回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
122 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より一つ低い周波数成分の帯域
123 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より二つ低い周波数成分の帯域
124 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より三つ低い周波数成分の帯域
125 一回目の多重解像度解析における最高周波成分より四つ低い周波数成分の帯域
126 一回目の多重解像度解析における最低周波数成分の帯域
<図16について>
127 二回目の多重解像度解析における最高周波成分の帯域
128 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より一つ低い周波数成分の帯域
129 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より二つ低い周波数成分の帯域
130 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より三つ低い周波数成分の帯域
131 二回目の多重解像度解析における最高周波成分より四つ低い周波数成分の帯域
132 二回目の多重解像度解析における最低周波数成分の帯域
Claims (9)
- 導電性支持体に感光層と表面層とを積層した電子写真感光体の製造方法であって、前記表面層を形成する塗料が、少なくとも金属酸化物フィラー、溶媒、結着剤成分を含む、金属酸化物フィラーの分散状態が異なる2種以上のミルベースを調合して得た表面層形成用塗料を感光層の表面に塗布することによって表面形状が制御された表面層を形成する工程を含むことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
- 前記酸化物フィラーとして少なくともα−アルミナを含むことを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記α−アルミナの平均粒子径が0.2μm以上0.5μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記塗料が少なくともリン酸系湿潤分散剤が含有されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法によって製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
- 前記表面層が、
(I)表面粗さ・輪郭形状測定機により測定して一次元データ配列を作成し、
(II)該一次元データ配列を、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの6個の周波数成分に分離し、
(III)次いで、得られた6個の周波数成分の中で最低周波数成分の一次元データ配列に対して、データ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きして一次元データ配列を作成し、
(IV)更に、多重解像度解析によってウェーブレット変換して高周波数成分から低周波数成分に至るまでの、追加の6個の周波数成分に分離して、
(V)前記(II)及び(IV)で得られた合計12個の周波数成分の個々の算術平均粗さWRa(LLL)からWRa(HHH)の対数を左から右に順に線で結ぶことで得られる曲線に対して、
少なくとも、LLLからLHLの帯域に屈曲点をもたず、
かつ、WRa(LLH)が0.04μm未満であり、
かつ、WRa(HLH)が0.004μm未満であることを特徴とする請求項5に記載の電子写真感光体。 - 前記表面層は、三次元架橋構造を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の電子写真感光体。
- 帯電装置を用いて電子写真感光体に帯電を行い、
画像露光によって静電潜像を形成し、
現像剤によって静電潜像を現像してトナー像化した後、
転写装置により像担持体上のトナー像を転写材に転写し、
クリーニング装置により像担持体表面を清掃し、
帯電装置よりも上流側の像担持体面部分に当接するように配設する塗布装置により像担持体表面に皮膜を形成する
画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、
該電子写真感光体は請求項5〜7のいずれかに記載の電子写真感光体であり、
該塗布装置は、像担持体に当接する塗布ブラシと塗布ブレードを有し、
像担持体表面移動方向に対してクリーニング装置よりも下流側で、
更に1サイクル当たりの塗布量が清掃によって除去される量以下であり、
かつ、該像担持体は、皮膜欠陥が少なくとも平均10%未満であり、
かつ質量膜厚が1分子層以上3分子層未満である循環型表面層を有する画像形成装置用プロセスカートリッジ。 - 帯電装置を用いて電子写真感光体に帯電を行い、
画像露光によって静電潜像を形成し、
現像剤によって静電潜像を現像してトナー像化した後、
転写装置により像担持体上のトナー像を転写材に転写し、
クリーニング装置により像担持体表面を清掃し、
帯電装置よりも上流側の像担持体面部分に当接するように配設する塗布装置により像担持体表面に皮膜を形成する
画像形成装置において、
該電子写真感光体は請求項5〜7のいずれかに記載の電子写真感光体であり、
該塗布装置は、像担持体に当接する塗布ブラシと塗布ブレードを有し、
像担持体表面移動方向に対してクリーニング装置よりも下流側で、
更に1サイクル当たりの塗布量が清掃によって除去される量以下であり、
かつ、該像担持体は、皮膜欠陥が少なくとも平均10%未満であり、
かつ質量膜厚が1分子層以上3分子層未満である循環型表面層を有する画像形成装置。
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