JP2013195641A - 像振れ補正装置およびそれを備えた光学機器、撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 斜め方向のパンニングに直交する方向の像振れ補正効果を精度良く得、露光中の振れ補正演算負荷を軽減する。
【解決手段】 第1の軸の周りの方向と第2の軸の周りの方向の両方に対して斜め方向のパンニングを検知するパンニング検知手段#313,#314と、斜め方向のパンニング中の露光動作以前の時刻に、第1の振れ信号の第1の時間平均値、第2の振れ信号の第2の時間平均値をそれぞれ求め、記憶する時間平均値算出記憶手段#317と、第1の時間平均値および第2の時間平均値を基に、第1の補正駆動手段および第2の補正駆動手段への指令信号を演算する際に用いる定数を演算記憶する定数演算記憶手段#318とを有し、当時刻の第1の振れ信号および第2の振れ信号と、演算記憶された定数を基に指令信号を演算する(#331)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カメラ、カムコーダ、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に搭載され、手振れ等による像振れを補正する像振れ補正装置およびそれを備えた光学機器、撮像装置に関するものである。
従来から、カメラ、カムコーダ等の撮像装置において、手振れによって発生する画像振れを抑制する手段として、手振れ、または直接画像振れを検出し、この振れを相殺するように、撮影光軸を曲げる補正光学系を駆動したり、あるいは撮像範囲を移動したりする画像振れ補正システムが実用化され、幾つかの製品に採用されている。
実際に撮影するときは、静止した被写体だけでなく、動く被写体を追尾しながら撮影したり、被写体を変更したりして撮影することもあり、そのときは頻繁にパンニング動作(構図変更動作)が行われる。
このような像振れ補正装置は手振れなどの振動については効果的であるが、パンニングのような撮影者の意識的な低周波大振幅振れに関しては、画像が不自然な挙動を示すことになる。特にパンニングを終了した時や、パンニングの方向を変更した時には、画像が揺れ戻るような挙動を示す。
この揺れ戻りが発生すると、カメラにおいては正確で素早いフレーミングが行えず、シャッタチャンスを逃す可能性があった。
この揺れ戻るような挙動を低減する為の技術が開示されている。
また、パンニング方向を検知し、パンニング方向に直交する方向の像振れを低減する技術が開示されている(特許文献1、特許文献2)。
特許第3423564号公報 特開平11−064917号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、ヨー・ピッチ両方向共にパンニング中であると判定されるような、斜め方向のパンニングを行う場合、ヨー・ピッチ両方向の画像振れ補正がロックされてしまい、画像振れ補正効果が得られない。また、ヨーあるいはピッチ方向に対してパンニング中であると判定されるパンニングと同じ大きさのパンニングを斜め方向に行うと、パンニング中であると判定されない場合が生じる。そのため、斜め方向のパンニングによる被写体への追従性が、ヨーあるいはピッチ方向に比べて若干低下してしまう問題があった。
一方、上述の特許文献2に開示された技術では、パンニング方向を演算し、パンニングに直交する方向の像振れのみを補正可能にしている。しかし、特許文献2中に「ローパスフィルタ112、117の影響で、低域角速度信号ΩYL、ΩPLには、パンニング開始時のパンニングによる角速度信号がほとんど含まれず、特にパンニング開始時において、低域角速度ベクトル(ΩYL、ΩPL)から得たパンニング方向の信頼性が低くなるという問題が生じる。」と記載されている。この様に、この方法では、パンニング開始直後のパンニング方向演算精度が低い問題がある。パンニングの角速度成分は、直流に近い低周波精度の為、検出の時間が掛るという問題もあった。
また露光中も、パンニング方向の演算負荷と、パンニング方向に直交する方向での像振れ制御用演算負荷が発生している為、レンズ全体の演算負荷が増大し、駆動の高速化や高精度化の障害となるという問題点があった。
(発明の目的)
本発明の目的は、斜め方向のパンニングに直交する方向の像振れ補正効果を精度良く得ることができ、露光中の振れ補正演算負荷を軽減することができる像振れ補正装置およびそれを備えた光学機器、撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の像振れ補正装置は、結像光学系の光軸に直交する2つの互いに異なる第1の軸と第2の軸のそれぞれ周りの振れを検出する第1の振れ検出手段および第2の振れ検出手段と、前記振れに起因する像振れを補正する振れ補正手段と、前記振れ補正手段を前記第1の軸の周りの方向に駆動する第1の補正駆動手段と、前記振れ補正手段を前記第2の軸の周りの方向に駆動する第2の補正駆動手段と、前記第1の軸の周りの方向と前記第2の軸の周りの方向の両方に対して斜め方向のパンニングを検知するパンニング検知手段と、前記斜め方向のパンニング中の露光動作以前の時刻に、前記第1の振れ検出手段からの第1の振れ信号の第1の時間平均値、および前記第2の振れ検出手段からの第2の振れ信号の第2の時間平均値をそれぞれ求め、記憶する時間平均値算出記憶手段と、前記第1の時間平均値および第2の時間平均値を基に、前記第1の補正駆動手段および第2の補正駆動手段への指令信号を演算する際に用いる定数を演算記憶する定数演算記憶手段とを有し、前記振れ補正手段により像振れを補正する際には、当時刻の前記第1の振れ信号および第2の振れ信号と、前記演算記憶された定数を基に前記指令信号を演算し、前記第1の補正駆動手段および第2の補正駆動手段へ前記指令信号を入力することによって、前記斜め方向のパンニングに直交する方向の像振れを補正することを特徴とするものである。
本発明によれば、斜め方向のパンニングに直交する方向の像振れ補正効果を精度良く得ることができ、露光中の振れ補正演算負荷を軽減する像振れ補正装置およびそれを備えた光学機器、撮像装置を提供することができる。
本発明の実施例である像振れ補正装置の概要を示す図である。 実施例の像振れ補正装置を備えた一眼レフカメラと交換レンズの回路構成を示すブロック図である。 実施例における一連の撮影時の振れセンサ出力値を示す図である。 実施例における総合的パンニング制御動作を示すフローチャートである。 実施例におけるヨー方向パンニング制御動作を示すフローチャートである。 実施例におけるパンニング制御時の動作説明を助ける為の信号波形を示す図である。 実施例におけるピッチ方向パンニング制御動作を示すフローチャートである。 ヨー側振れセンサ出力からコイル87y,87pへの制御用電流値成分を求める図である。 ピッチ側センサ振れ出力からコイル87yと87pへの制御用電流値成分を求める図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に記載される通りである。
以下、図1を用いて、本発明の実施例である像振れ補正装置の概要について説明する。
図1の例は、図示矢印81方向のカメラ縦振れ81p及び横振れ81yに由来する像振れを抑制するものである。
同図中、82はレンズ鏡筒で、撮影光学系(結像光学系)を有する。83pはカメラのピッチ方向振れを検出するピッチ側振れセンサで、83yはカメラのヨー方向振れを検出するヨー側振れセンサである。83p,83yは撮影光学系の光軸に直交する2つの互いに異なる第1の軸と第2の軸(ピッチ軸とヨー軸)の周りの振れを検出する第1の振れ検出手段と第2の振れ検出手段を構成する。それぞれの振れ検出方向を84p,84yで示してある。85は振れに起因する像振れを補正する振れ補正レンズ(振れ補正手段)を含む補正光学ユニットである。87p,87yは各々補正光学ユニット85に推力を与えるコイル(第1の補正駆動手段と第2の補正駆動手段)、86p,86yは補正光学ユニット85の位置を検出する位置検出素子である。補正光学ユニット85に対しては後述する位置制御ループを設けており、振れセンサ83p,83yの出力(振れ信号)を目標値(指令信号)として駆動され、像面88での安定を確保する。
図2は実施例である像振れ補正装置を交換レンズ側に備えた撮像装置の電気系の構成を示すブロック図であり、ここでは撮像装置として、一眼レフカメラを例示している。
図2において、101はレンズマイコンであり、カメラ本体側から通信用のライン109c(クロック信号用)、109d(本体→レンズ信号伝達用)を通じて通信を受ける。その指令値によって、振れ補正レンズを含む振れ補正系102、フォーカス駆動系104、絞り駆動系105の動作を行わせたり、振れ補正系102の制御を行ったりする。
振れ補正系102は、振れを検出する角変位センサ等の振れセンサ106(図1の振れセンサ83p,83yに相当)、振れ補正レンズの位置を検出する位置センサ107(図1の位置検出素子86p,86yに相当)を有する。また、振れセンサ106と位置センサ107の出力を基にレンズマイコン101にて算出された駆動信号によって振れ補正レンズを駆動し、像振れ補正を行う振れ補正駆動系108を有する。
また、124(SWISとも記す)は像振れ補正動作を行わせるための像振れ補正開始用スイッチであり、像振れ補正動作を選択する場合にはこのスイッチSWISをONにする。
フォーカス駆動系104は、レンズマイコン101からの指令値によって焦点調節用のレンズを駆動してフォーカシングを行う。絞り駆動系105は、レンズマイコン101からの指令値によって、絞りを設定された位置まで絞る、又は開放状態に復帰させるという動作を行う。
また、レンズマイコン101は、レンズの状態(ズーム位置,フォーカス位置,絞り値の状態など)や、レンズに関する情報(開放絞り値、焦点距離、焦点検出や被写体距離の演算に必要なデータなど)を通信用のライン109e(レンズ→カメラ本体信号伝達用)よりカメラ本体側に伝達することも行う。
レンズマイコン101、振れ補正系102、フォーカス駆動系104、絞り駆動系105から、レンズ電気系110が構成される。そして、このレンズ電気系110に対しては、通信用のライン109a、グランド用ライン109bを通じてカメラ内電源118から電源供給が行われる。
カメラ本体内には、カメラ本体内のカメラ電気系111として、焦点検出部112、測光部113、シャッタ部114、表示部115、その他の制御部116、及び、これらの動作開始・停止などの管理、露出演算、焦点検出演算、被写体距離演算などを行うカメラマイコン117が内蔵されている。このカメラ電気系111に対しても、その電源はカメラ内電源118より供給される。
また、121(SW1とも記す)は測光や焦点検出を開始させるための第1のスイッチであり、122(SW2とも記す)はレリーズ動作を開始させるための第2のスイッチである。これらは一般的には2段ストロークスイッチであって、レリーズボタンの第1ストロークでスイッチSW1がオンし、第2ストロークでスイッチSW2がオンになるように構成されている。
123(SWMとも記す)は露出モード選択スイッチであり、露出モード変更は、該スイッチ123のオン、オフで行ったり、該スイッチ123と他の操作部材との同時操作により行ったりする方法などがある。
像振れ補正動作は一定周期毎に発生するタイマ割り込みである。カメラのメイン動作中に像振れ補正割り込みが発生すると、レンズマイコン101は、像振れ補正の制御を開始する。
像振れ補正が開始されてから像振れ補正が駆動される前にパンニング制御が行われる。このパンニング制御について、図3−7で説明する。
図3はヨー方向とピッチ方向の振れセンサ106の出力のグラフで、横軸が時刻T[秒]、縦軸が出力値を角速度ω[°/秒]に変換した値である。
図4はパンニング制御を示すフローチャートであり、その中のステップ♯311のサブルーチンを図5で説明し、ステップ♯312のサブルーチンを図7で説明する。
先ず、図3にて、時間経過に従って、一連の撮影でのカメラ動作と、ヨー方向とピッチ方向の振れセンサ出力変化を説明する。
ファインダ画面内右上方向に走る自動車を、撮影者が画面中央に常に配置する様に、カメラのパンニング(振る)操作を時刻Taから開始している。その為、ヨー方向の振れセンサ出力の直流成分は、プラス方向(レンズ先端を右に振る時、出力がプラスとなる)に増加し、+5[°/秒]を中心に+4から+6[°/秒]の範囲の出力値となっている。これは、ヨー方向のパンニングの速度+5[°/秒]に像振れ成分±1[°/秒]が上乗せされた波形を意味している。
またピッチ方向の振れセンサ出力の直流成分は、プラス方向(レンズ先端を右に振る時、出力がプラスとなる)に増加し、+2.5[°/秒]を中心に+1.5から+3.5[°/秒]の範囲の出力値となっている。これは、ヨー方向のパンニングの速度+2.5[°/秒]に像振れ成分±1[°/秒]が上乗せされた波形を意味している。時刻Tbに撮影者の指がレリーズボタンを途中まで押し込む事で、レリーズボタンのスイッチSW1がオンする。それによってカメラは焦点検出動作を開始し、常にピントが合うようにレンズを駆動するサーボAFが続けられる。
時刻Tdに、撮影者がレリーズボタンを更に押し込み、スイッチSW2がオンすると、カメラは0.1秒間隔の連続撮影を開始し、時刻Teに最初(1駒目)の露光と記録がされ、その0.1秒後の時刻Tfに2駒目の露光と記録がされ、以下時刻Tgに3駒目、時刻Thに4駒目の露光と記録がされる。
時刻Tiに撮影者がレリーズボタンの押し量を緩め、途中で止めると、レリーズスイッチSW2がオフとなり、カメラは露光の動作は停止し、サーボAFの動作は続けられる。
時刻Tjに撮影者がさらにレリーズボタンから指を離すと、スイッチSW1がオフとなり、サーボAF動作を停止する。
時刻Tkには、撮影者がカメラをパンニング(振る)操作を止め、一連の撮影作業が終了する。その為、ヨー方向の振れセンサ出力の直流成分はほぼ零に変化し、0[°/秒]を中心に−1から+1[°/秒]の範囲の出力値となっている。これは像振れ成分±1[°/秒]のみの波形を意味している。
次に、レンズマイコン101が実行するパンニング制御の内容を、図4で説明する。
図4のステップ#310で総合的パンニング制御開始のルーチンを開始する。
[ステップ#311] ヨー方向のパンニング制御サブルーチンへ進む。詳細は後述するが、このサブルーチンでは、ヨー方向のパンニング判定と、ヨー方向のパンニング終了判定と、パンニング終了判定されている場合はヨー方向の振れ補正制御を再開するフローが含まれている。このステップ#311でヨー方向のパンニングが行われていると判定されると、YAWPANFLGが1に変更され、ステップ#312へ進む。
[ステップ#312] ピッチ方向のパンニング制御サブルーチンへ進む。詳細は後述するが、このサブルーチンでは、ピッチ方向のパンニング判定と、ピッチ方向のパンニング終了判定と、パンニング終了判定されている場合はピッチ方向の振れ補正制御を再開するフローが含まれている。このステップ#312でピッチ方向のパンニングが行われていると判定されると、PITCHPANFLGが1に変更され、ステップ#313へ進む。
[ステップ#313] ヨー方向もピッチ方向もパンニング中であるかの判断を行い、YAWPANFLGが1で且つPITCHPANFLGが1であれば、ステップ#314へ進み、そうでなければステップ#320へ進み、総合的パンニング制御を終了する
[ステップ#314] ここでは画面斜め方向へのパンニング中と判断し、ステップ#315へ進む。ステップ#313および#314を実行するレンズマイコン101が、ヨー方向とピッチ方向の両方に対して斜め方向のパンニングを検知するパンニング検知手段に相当する。
[ステップ#315] 露光動作を行うスイッチであるスイッチSW2がオンか否かの判断を行い、オフならばステップ#316へ進み、オンならばステップ#330に進む。
[ステップ#316] スイッチSW2のフラグであるSW2FLGを0(零)に変更し、ステップ#317へ進む。
[ステップ#317] スイッチSW1がオン以降、露光動作以前で 且つ0.5秒過去(設定された時間長)からの時間平均値Ay・Apを演算記憶する。現時刻がT1とすれば、図3の横軸の時刻T1から過去0.5秒間のヨー方向の振れセンサ出力:Yの時間平均値をAy=+5.1[°/秒]として記憶し、ピッチ方向の振れセンサ出力:Pの時間平均値をAp=+2.6[°/秒]として記憶し、ステップ#318へ進む。ステップ#317を実行するレンズマイコン101が、時間平均値算出記憶手段に相当する。このステップでの時間平均値の算出は、像振れ補正動作が一定時間間隔のタイマ割り込みで行われるので、一定時間間隔で行われ、記憶を更新する。
[ステップ#318] 定数(Kyy・Kpy・Kyp・Kpp)を演算記憶し、ステップ#319へ進む。ステップ#318を実行するレンズマイコン101が、定数演算記憶手段に相当する。このステップでの定数の演算は、時間平均値の算出と同様に、一定時間間隔で行われ、記憶を更新する。
[ステップ#319] 総合的パンニング制御を終了する。
ステップ#315にて、露光動作を行うスイッチであるスイッチSW2がONならばステップ#330に進む。
[ステップ#330] SW2FLGが1か否かの判断をし、1ならばステップ#340へ進み、1以外ならばステップ#331へ進む。
[ステップ#331] 斜め方向のパンニングに直交する方向の振れ補正を行い、ヨー側コイル87yへIy=Wy・(Y・Kyy−P・Kpy)の電流を通電し、ピッチ側コイル87pへIp=Wp・(−Y・Kyp+P・Kpp)の電流を通電する。Y,Pは補正する当時刻のヨー側およびピッチ側の振れセンサ83y,83pの振れ信号を意味し、Iy,Ipはヨー側およびピッチ側のコイル87y,87pへ入力する指令信号を意味する。また、Wy,Wpは、後述するが、計算値を通電電流値に変換する定数である。そしてステップ#332へ進む。
[ステップ#332] 連続撮影を続けているのかの判断の為、0.1秒前に露光動作をしたか否かを判別する。0.1秒前に露光動作をしていない場合はステップ#333へ進む。0.1秒前に露光動作を行っている場合は、ステップ#334へ進む。
[ステップ#334] スイッチSW2のフラグ(SW2FLG)を1に書き換え、ステップ#333へ進む。
[ステップ#333] 総合的パンニング制御を終了する。
ステップ#330でフラグSW2FLGが1ならばステップ#340へ進む。
[ステップ#340] ヨ−側振れセンサ出力の0.05秒間の短時間平均値Ay2と、ピッチ側振れセンサ出力の0.05秒間の短時間平均値Ap2を演算する。演算の式は、AyとApと同一であり、平均化する時間が0.05秒と短い点が異なる。
[ステップ#341] 短時間平均値Ay2が、時間平均値Ayの0.8倍から1.2倍の範囲で、かつ短時間平均値Ap2が時間平均値Apの0.8倍から1.2倍の範囲ならば、ステップ#331に進み、範囲外ならばステップ#350へ進む。つまり、第1の短時間平均値Ay2と第1の時間平均値Ayを比較し、第2の短時間平均値Ap2と第2の時間平均値Apを比較している。そして、該比較結果に基づき、像振れ補正動作を継続すると判断すれば、ステップ#331に進む。停止すると判断すれば、ステップ#350へ進む。
[ステップ#350] YAWθ値を0.25度に書き換え、ステップ#351へ進む。
[ステップ#351] PITCHθ値を0.25度に書き換え、ステップ#352へ進む。
[ステップ#352] YAWPANFLG値を0に書き換え、ステップ#353へ進む。
[ステップ#353] PITCHPANFLG値を0に書き換え、ステップ#354へ進む。
[ステップ#354] 総合的パンニング制御を終了する。
次に、ヨー方向パンニング制御のサブルーチンを、図5のフローチャートと図6のタイミングチャートを用いて説明する。
[ステップ#11] ヨー方向のパンニング動作中(YAWPANFLG=1)かどうかの判定を行い、ヨー方向のパンニング動作中であればステップ#16へ進み、ヨー方向のパンニング動作中でなければステップ#12へ進む。
ステップ#12〜#15は、ヨー方向のパンニング動作がなされたかどうかを判断する部分である。
[ステップ#12] ヨー方向振れセンサ出力の積分結果の角変位YAWθが0.25°以上であるかどうかの判定を行い、0.25°以上であればステップ#13へ進み、0.25°未満であれば、ヨー方向は通常の撮影時等であるのでステップ#44のヨー方向パンニング制御終了へ進む。
[ステップ#13] 200msec以上、角変位YAWθが0.25°を越える値であるか否かを判定し、この条件下になければステップ#15へ進むが、この条件を満足した場合はステップ#14へ進む。
[ステップ#14] ヨー方向のパンニング動作が開始されたとして、「YAWPANFLG=1」とする。
[ステップ#15] 実際の角変位YAWθに関係なく、この時の角変位YAWθを図6(f)に示す様に0.25°に固定する。図6はYAWθとPITCHθの両方の説明で使用するため、記号のYAWとPITCHは省略している。
これは、パンニング動作をスムーズに行える様にすると共に、振れ補正レンズが機械的端に突き当たらないようにする為である。尚、ステップ#13から直接このステップへ来た場合は、ヨー方向のパンニング動作が開始されたことは未だ判定することはできない。しかし、ステップ#12において積分結果である角変位YAWθが0.25°以上あるので、ヨー方向のパンニング動作が開始された可能性が高い。それで、振れ補正レンズが機械的端に突き当たること等を防止するために同様の処理を行っている。
また、上記ステップ#11にてヨー方向のパンニング動作中であることを判定した場合は、前述した様にステップ#16へ進み、以下パンニング動作中及び動作終了後の処理を行う。
[ステップ#16] ヨー方向のパンニング動作が終了(YAWPANSTOP=1)したかどうかの判定を行い、ヨー方向のパンニングが終了していなければステップ#17へ進む。
ステップ#17〜#20は、ヨー方向のパンニング動作が終了したかどうかの判定を行う部分である。
[ステップ#17] 角変位YAWθが0.25°以上であるかどうかの判定を行い、0.25°以上であればヨー方向のパンニング動作の途中であるのでステップ#20進み、一方、0.25°未満であればステップ#18へ進む。
[ステップ#18] ヨー方向のパンニング動作が終了したか否かを判定する為に、角変位YAWθが150msec以上、0.25°以下であるかどうかを調べる。この結果、この条件下に無ければステップ#20へ進むが、この条件を満足すればヨー方向のパンニング動作が終了したとしてステップ#19へ進む。ステップ#13、#14、#18、#19を実行するレンズマイコン101が、第1のパンニング検知手段に相当する。
[ステップ#19] ヨー方向のパンニング動作が終了したとして、「YAWPANSTOP=1」とする。
[ステップ#20] ヨー方向のパンニング動作終了後の制御に用いるカウンタ(YAWPANCOUNT)をクリアする。
また、上記ステップ#16にてパンニング動作の終了を判定した場合は、ステップ#21へ進み、以下ヨー方向のパンニング動作終了後の処理を行う。
[ステップ#21] カウンタ値(YAWPANCOUNT)を基にテーブルデータからYAWA,YAWBの値を読み出す。
ここで、YAWAとYAWBはパンニング制御用のゲインであり、それぞれ図6(b),図6(c)に示すように時間に比例、反比例して「0→1」,「1→0」に変化している。更に詳述すると、ゲインAは、ヨー方向のパンニング動作終了後に生じる画像の揺れ戻りを抑える為に角変位YAWθに掛けて(YAWA×YAWθ)用いられるものである。図6(a)に示す様な急激な振れ補正レンズの挙動を、図6(d)に示す様な動きにする働きを持つ。また、ゲインYAWBは、ヨー方向のパンニング動作中に角変位YAWθの値を0.25°にしていたが、これに掛けて(YAWB×0.25°)用いられるものであり、所定位置(0.25°)に固定されていた振れ補正レンズを徐々に可動中心位置へ戻すように作用する働きを持つ(図6(e)参照)。
また、上記各乗算値を加算(YAWθA+YAWθB)して使用することにより、それぞれの効果を兼ね備えた動きをさせることが可能となる。つまり、ヨー方向のパンニング動作終了後の画像の揺れ戻りを抑えると共に、徐々に振れ補正レンズを可動中心位置に戻すことができ、通常の像振れ補正制御への移行をスムーズに行えるようになる。
以下のステップ#22,#23,#24において、上記の乗算及び加算の処理が実行される。
[ステップ#22] YAWθA=YAWA×θを演算する(図6(d)参照)。
[ステップ#23] YAWθB=YAWB×0.25°を演算する(図6(e)参照)。
[ステップ#24] YAWθ=YAWθA+YAWθB を演算し(図6(f)参照)、角変位データθを変更する。この新しい角変位データYAWθによってヨー方向の像振れ補正が行われることになる。
[ステップ#25] YAWPANCOUNTをカウントアップする。
[ステップ#26] YAWPANCOUNTの値が所定カウントYAWTMに達したか否かの判定を行い、達していなければ以下同様の処理を繰り返し、その後所定カウントYAWTMに達することにより、ステップ#27へ進む。
[ステップ#27] フラグYAWPANFLG,YAWPANSTOPをクリアし、ヨー方向のパンニング動作終了後の制御を終了する。
以上のように、ヨー方向のパンニング動作が終了するまではYAW角変位θを所定位置(0.25)に固定してヨー方向の通常の像振れ補正を行い、パンニング動作が終了すると、ステップ#21〜#27にて示した様に、ヨー方向の角変位データのゲインを変更し、所定位置から徐々に可動中心に移動させることを同時に行っているので、画像の揺れ戻りが少なくなり、頻繁なヨー方向のパンニング動作(フレーミング変更動作)に対する操作性が向上する。
また、徐々に可動中心に移動している最中に撮影が行われても、撮影結果に悪影響を与えない速度で移動させるので問題はない。
また、所定時間後(YAWPANCOUNTの値が所定カウントYAWTMに達した後)にはヨー方向の通常の像振れ補正にスムーズに移行しているので、静止した被写体を撮影する場合でも違和感がなく、非常に操作性が良い。
次に、ピッチ方向パンニング制御のサブルーチンを、図7のフローチャートと、図6のタイミングチャートを用いて説明する。
[ステップ#111] ピッチ方向パンニング動作中(PITCHPANFLG=1)かどうかの判定を行い、ピッチ方向パンニング動作中であればステップ#116へ進み、ピッチ方向のパンニング動作中でなければステップ#112へ進む。
ステップ#112〜#115は、ピッチ方向のパンニング動作がなされたかどうかを判断する部分である。
[ステップ#112] 積分結果の角変位PITCHθが0.25°以上であるかどうかの判定を行い、0.25°以上であればステップ#113へ進み、0.25°未満であれば、ピッチ方向は通常の撮影時等であるのでステップ#144のピッチ方向パンニング制御終了へ進む。
[ステップ#113] 200msec以上、角変位PITCHθが0.25°を越える値であるか否かを判定し、この条件下になければステップ#115へ進むが、この条件を満足した場合はステップ#114へ進む。
[ステップ#114] ピッチ方向パンニング動作が開始されたとして、「PITCHPANFLG=1」とする。
[ステップ#115] 実際の角変位PITCHθに関係なく、この時の角変位PITCHθを図6(f)に示す様に0.25°に固定する。
これは、パンニング動作をスムーズに行える様にすると共に、振れ補正レンズが機械的端に突き当たらないようにする為である。尚、ステップ#113から直接このステップへ来た場合は、ピッチ方向パンニング動作が開始されたことは未だ判定することはできない。しかし、ステップ#112において積分結果である角変位PITCHθが0.25°以上あるので、ピッチ方向のパンニング動作が開始された可能性が高い。それで、振れ補正レンズが機械的端に突き当たること等を防止するために同様の処理を行っている。
また、上記ステップ#111にてピッチ方向のパンニング動作中であることを判定した場合は、前述した様にステップ#116へ進み、以下パンニング動作中及び動作終了後の処理を行う。
[ステップ#116] ピッチ方向のパンニング動作が終了(PITCHPANSTOP=1)したかどうかの判定を行い、ピッチ方向のパンニングが終了していなければステップ#117へ進む。
ステップ#117〜#120は、ピッチ方向のパンニング動作が終了したかどうかの判定を行う部分である。
[ステップ#117] 角変位PITCHθが0.25°以上であるかどうかの判定を行い、0.25°以上であればピッチ方向のパンニング動作の途中であるのでステップ#120進み、一方、0.25°未満であればステップ#118へ進む。
[ステップ#118] ピッチ方向のパンニング動作が終了したか否かを判定する為に、角変位PITCHθが150msec以上、0.25°以下であるかどうかを調べる。この結果、この条件下に無ければステップ#120へ進むが、この条件を満足すればピッチ方向のパンニング動作が終了したとしてステップ#119へ進む。
[ステップ#119] ピッチ方向のパンニング動作が終了したとして、「PITCHPANSTOP=1」とする。ステップ#113、#114、#118、#119を実行するレンズマイコン101が、第2のパンニング検知手段に相当する。
[ステップ#120] ピッチ方向のパンニング動作終了後の制御に用いるカウンタ(PITCHPANCOUNT)をクリアする。
また、上記ステップ#116にてパンニング動作の終了を判定した場合は、ステップ#121へ進み、以下ピッチ方向のパンニング動作終了後の処理を行う。
[ステップ#121] カウンタ値(PITCHPANCOUNT)を基にテーブルデータからPITCHA,PITCHBの値を読み出す。
ここで、PITCHAとPITCHBはパンニング制御用のゲインであり、それぞれ図6(b),図6(c)に示すように時間に比例、反比例して「0→1」,「1→0」に変化している。更に詳述すると、ゲインAは、ピッチ方向のパンニング動作終了後に生じる画像の揺れ戻りを抑える為に角変位PITCHθに掛けて(PITCHA×PITCHθ)用いられるものであり、図6(a)に示す様な急激な振れ補正レンズの挙動を、図6(d)に示す様な動きにする働きを持つ。また、ゲインPITCHBは、ピッチ方向のパンニング動作中に角変位PITCHθの値を0.25°にしていたが、これに掛けて(PITCHB×0.25°)用いられるものである。所定位置(0.25°)に固定されていた振れ補正レンズを徐々に可動中心位置へ戻すように作用する働きを持つ(図6(e)参照)。
また、上記各乗算値を加算(PITCHθA+PITCHθB )して使用することにより、それぞれの効果を兼ね備えた動きをさせることが可能となる。つまり、ピッチ方向のパンニング動作終了後の画像の揺れ戻りを抑えると共に、徐々に振れ補正レンズを可動中心位置に戻すことができ、通常の像振れ補正制御への移行をスムーズに行えるようになる。
以下のステップ#122,#123,#124において、上記の乗算及び加算の処理が実行される。
[ステップ#122] PITCHθA=PITCHA×θを演算する(図6(d)参照)。
[ステップ#123] PITCHθB=PITCHB×0.25°を演算する(図6(e)参照)。
[ステップ#124] PITCHθ=PITCHθA+PITCHθBを演算し(図6(f)参照)、角変位データθを変更する。この新しい角変位データPITCHθによってピッチ方向の像振れ補正が行われることになる。
[ステップ#125] PITCHPANCOUNTをカウントアップする。
[ステップ#126] PITCHPANCOUNTの値が所定カウントPITCHTMに達したか否かの判定を行い、達していなければ以下同様の処理を繰り返し、その後所定カウントPITCHTMに達することにより、ステップ#127へ進む。
[ステップ#127] フラグPITCHPANFLG,PITCHPANSTOPをクリアし、ピッチ方向のパンニング動作終了後の制御を終了する。
以上のように、ピッチ方向のパンニング動作が終了するまではPITCH角変位θを所定位置(0.25°)に固定してピッチ方向の通常の像振れ補正を行い、パンニング動作が終了すると、ステップ#121〜#127にて示した様に、ピッチ方向の角変位データのゲインを変更し、所定位置から徐々に可動中心に移動させることを同時に行っているので、画像の揺り戻しが少なくなり、頻繁なピッチ方向のパンニング動作(フレーミング変更動作)に対する操作性が向上する。
また、徐々に可動中心に移動している最中に撮影が行われても、撮影結果に悪影響を与えない速度で移動させるので問題はない。
また、所定時間後(PITCHPANCOUNTの値が所定カウントPITCHTMに達した後)にはピッチ方向の通常の像振れ補正にスムーズに移行しているので、静止した被写体を撮影する場合でも違和感がなく、非常に操作性が良い。
図8と図9を用いて、前記した総合的パンニング処理のフロー中で使用した記号の意味の説明をする。
図8において、ヨー側振れセンサ出力83yの出力から、ヨー側コイル87yへの通電制御で用いる部分成分Cyyと、コイル87pへの通電制御で用いる部分成分Cpyを求める手順を説明する。
横軸上のAy値は、ある時刻Tから過去0.5秒間のヨー方向の振れセンサ出力:Yの時間平均値である。縦軸上のAp値は、同じ時刻Tから過去0.5秒間のピッチ方向の振れセンサ出力:Pの時間平均値である。Aは、ヨー方向の前記Ay値とピッチ方向の前記Ap値から理論的に合成される、時間平均化されたパンニングベクトルであるが、本実施例ではこのパンニングベクトルAの算出使用はしないが、説明の為、明記している。
横軸上のYは、1駒目の露光が行われ、振れ補正制御がおこなわれている時刻Teにおける瞬間のヨー方向の振れセンサ出力Yである(補正する当時刻の第1の振れ信号に相当する)。本実施例のカメラでは、斜め方向のパンニングに直交する方向のみ、振れ補正制御を行う。
そこで、瞬間のヨー側振れセンサ出力Yの内、流し撮り方向に直交する方向成分Yvaの大きさは、Ay値とAp値の関係から、
Yva=Y・Ap/(Ay+Ap0.5
で表される。
そして、そのYva値から、補正光学ユニット85にヨー方向の推力を与えるコイル87yへの通電制御で用いる部分成分Cyyは、Ay値とAp値の関係から、
Cyy
=Yva・Ap/(Ay+Ap0.5
=Y・Ap/(Ay+Ap
=Y・Kyy
の式で表される。ここで、Kyy=Ap/(Ay+Ap)とする。Kyyは、コイル87yへの指令信号に関与する成分(Cyy)に比例した第1の定数である。また、そのYva値から、補正光学ユニット85にピッチ方向の推力を与えるコイル87pへの通電制御で用いる部分成分Cpyは、Ay値とAp値の関係から、
Cpy
=−Yva・Ay/(Ay+Ap0.5
=−Y・Ap・Ay/(Ay+Ap
=−Y・Kyp
で表される。ここで、Kyp=Ap・Ay/(Ay+Ap)とする。Kypは、コイル87yへの指令信号に関与する成分(Cpy)に比例した第2の定数である。次に、図9で、ピッチ側振れセンサ83pの出力から、コイル87yへの通電制御で用いる部分成分Cypと、コイル87pへの通電制御で用いる部分成分Cppを求める手順を説明する。
横軸上のAy値、縦軸上のAp値とパンニングベクトルAは、図8で説明した値と同一意味と同一値の為、説明を省略する。
縦軸上のPは、1駒目の露光が行われ、振れ補正制御がおこなわれている時刻Teにおける瞬間のピッチ側振れセンサの出力Pである。
本実施例のカメラでは、パンニング方向に直交する方向のみ、振れ補正制御を行う。
そこで、瞬間のピッチ側振れセンサ出力Pの内、流し撮り方向に直交する方向成分Pvaの大きさは、Ay値とAp値の関係から、
Pva=P・Ay/(Ay+Ap0.5
で表される。
そして、そのPva値から、補正光学ユニット85にヨー方向の推力を与えるコイル87yへの通電制御で用いる部分成分Cypは、Ay値とAp値の関係から、
Cyp
=−Pva・Ap/(Ay+Ap0.5
=−P・Ay・Ap/(Ay+Ap
=−P・Kpy
の式で表される。ここで、Kpy=Ay・Ap/(Ay+Ap)とする。Kpyは、コイル87yへの指令信号に関与する成分(Cyp)に比例した第3の定数である。このKpyは、Kpy=Kypの関係にある。
また、そのPva値から、補正光学ユニット85にピッチ方向の推力を与えるコイル87pへの通電制御で用いる部分成分Cppは、Ay値とAp値の関係から、
Cpp
=Pva・Ay/(Ay+Ap0.5
=P・Ay/(Ay+Ap
=P・Kpp
で表される。ここで、Kpp=Ay/(Ay+Ap)とする。Kppは、コイル87pへの指令信号に関与する成分(Cpp)に比例した第4の定数である。
以上の様に、スイッチSW1以降の時刻T1からTd間で随時、0.5秒過去からの時間平均出力値Ay・Apを演算記憶すれば、続けて4つの定数(Kyy・Kyp・Kpy・Kpp)が事前に計算可能な事が分かる。
この4つの定数(Kyy・Kyp・Kpy・Kpp)を、図4にあるステップ♯317で、演算記憶すれば、後の振れ補正を行うステップ♯331での演算負荷(演算時間)を軽減可能となる。
次に、振れ補正を行う時刻Te(図3参照)での振れ補正を行うステップ♯331で、コイル87yとコイル87pへ通電する電流値を求める演算式を説明する。
ヨー側コイル87yへの瞬間の通電電流Iyは、Y・KyyとP・Kpyの合算に比例し、
Iy
=Wy・(Cyy+Cyp)
=Wy・(Y・Kyy−P・Kpy)
(Wyは計算値を通電電流値に変換する定数であり、補正光学ユニット85の設計時に定まる定数である)と表される。
ピッチ側コイル87pへの瞬間の通電電流Ipは、Y・KypとP・Kppの合算に比例し、
Ip
=Wp・(Cpy+Cpp)
=Wp・(−Y・Kyp+P・Kpp)
(Wpは計算値を通電電流値に変換する定数であり、補正光学装置85の設計時に定まる定数である)
と表される。
以上の様に、振れ補正を行う際には、その瞬間のヨー側振れセンサ出力Yとピッチ側振れセンサ出力Pが検出できれば、上式により、ヨー側コイル87yに通電する電流値Iyとピッチ側コイル87pに通電するIpが、簡単な定数の積と和により演算する事が可能である。
(変形例)
上記実施例では、ピッチとヨーのプログラムを共有している例を示したが、別々に設けても構わない。また、デジタル制御で行う例を示したが、アナログ制御で行っても良い。
また、像振れ補正装置は交換レンズに組み込んだ例を示したが、像振れ補正装置が交換レンズ内になく、エクステンダのように、カメラとレンズの間に入るアダプタや、交換レンズの前方に取り付けるコンバージョン・レンズのどの中に入る付属品としての形態をとっても良い。
また、レンズシャッタカメラ,ビデオカメラなどのレンズ一体型のカメラ等に適用しても良く、更には、その他の双眼鏡等の光学機器や他の装置、構成ユニットとしても適用することができる。
また、上記実施例では、振れセンサとして角速度センサを例にしているが、角加速度センサ,加速度センサ,速度センサ,角変位センサ,変位センサ、更には画像振れ自体を検出する方法など、振れが検出できるものであればどのようなものであってもよい。
又、複数の像振れ補正モードを選択することの操作部材を具備し、例えば動体被写体(動きの多い被写体)の撮影モードが選択された場合に、上記の実施例で述べたような信号処理を行うカメラ等であっても構わない。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
83y ヨー側センサ
83p ピッチ側センサ
85 補正光学ユニット
86y ヨー位置検出素子
86p ピッチ位置検出素子
87y ヨー側コイル
87p ピッチ側コイル
101 レンズマイコン
102 振れ補正系

117 カメラマイコン

Claims (6)

  1. 結像光学系の光軸に直交する2つの互いに異なる第1の軸と第2の軸のそれぞれ周りの振れを検出する第1の振れ検出手段および第2の振れ検出手段と、
    前記振れに起因する像振れを補正する振れ補正手段と、
    前記振れ補正手段を前記第1の軸の周りの方向に駆動する第1の補正駆動手段と、
    前記振れ補正手段を前記第2の軸の周りの方向に駆動する第2の補正駆動手段と、
    前記第1の軸の周りの方向と前記第2の軸の周りの方向の両方に対して斜め方向のパンニングを検知するパンニング検知手段と、前記斜め方向のパンニング中の露光動作以前の時刻に、前記第1の振れ検出手段からの第1の振れ信号の第1の時間平均値、および前記第2の振れ検出手段からの第2の振れ信号の第2の時間平均値をそれぞれ求め、記憶する時間平均値算出記憶手段と、
    前記第1の時間平均値および第2の時間平均値を基に、前記第1の補正駆動手段および第2の補正駆動手段への指令信号を演算する際に用いる定数を演算記憶する定数演算記憶手段とを有し、
    前記振れ補正手段により像振れを補正する際には、当時刻の前記第1の振れ信号および第2の振れ信号と、前記演算記憶された定数を基に前記指令信号を演算し、前記第1の補正駆動手段および第2の補正駆動手段へ前記指令信号を入力することによって、前記斜め方向のパンニングに直交する方向の像振れを補正することを特徴とする像振れ補正装置。
  2. 前記定数は、補正する当時刻の前記第1の振れ信号が、前記第1の補正駆動手段への指令信号に関与する成分に比例した第1の定数と、前記第2の補正駆動手段への指令信号に関与する成分に比例した第2の定数であり、
    補正する当時刻の前記第2の振れ信号が、前記第1の補正駆動手段への指令信号に関与する成分に比例した第3の定数と、前記第2の補正駆動手段への指令信号に関与する成分に比例した第4の定数であることを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  3. 前記パンニング検知手段は、前記第1の軸の周りの方向のパンニングを検知する第1のパンニング検知手段と、前記第2の軸の周りの方向のパンニングを検知する第2のパンニング検知手段とを有し、前記第1のパンニング検知手段と前記第2のパンニング検知手段がともにパンニングを検知したことにより前記斜め方向のパンニングを検知したとすることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
  4. 露光動作が連続する際には、最初の露光動作以前に求めた前記第1の時間平均値および第2の時間平均値と、最初の露光動作の後に連続する露光動作の間の短時間に求めた第1の短時間平均値および第2の短時間平均値とを比較し、該比較結果に基づき、像振れ補正の動作を継続するか停止するかを判断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を備えた光学機器。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を備えた撮像装置であって、
    サーボAFを開始する第1のスイッチと、連続した露光動作を開始する第2のスイッチとを有し、前記第1のスイッチがオンの際には、前記時間平均値算出記憶手段は、設定された時間長で、前記第1の時間平均値および第2の時間平均値を、一定時間間隔で演算して記憶を更新し、前記定数演算記憶手段も、前記定数を演算して記憶を更新し、前記第2のスイッチがオフからオンに変化した際は、当時刻の前記第1の振れ信号および第2の振れ信号と、前記演算記憶された定数を基に、前記第1の補正駆動手段および第2の補正駆動手段へ前記指令信号を入力することによって、前記斜め方向のパンニングに直交する方向の像振れを補正開始し、その後、最初の露光を開始することを特徴とする撮像装置。
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