JP2013193069A - ガス処理装置 - Google Patents

ガス処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013193069A
JP2013193069A JP2012066215A JP2012066215A JP2013193069A JP 2013193069 A JP2013193069 A JP 2013193069A JP 2012066215 A JP2012066215 A JP 2012066215A JP 2012066215 A JP2012066215 A JP 2012066215A JP 2013193069 A JP2013193069 A JP 2013193069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
reactor
water
water tank
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012066215A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5540035B2 (ja
Inventor
Toshiaki Kato
利明 加藤
Keiji Imamura
啓志 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanken Techno Co Ltd
Original Assignee
Kanken Techno Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanken Techno Co Ltd filed Critical Kanken Techno Co Ltd
Priority to JP2012066215A priority Critical patent/JP5540035B2/ja
Priority to TW101148974A priority patent/TWI581827B/zh
Priority to CN201310009031.9A priority patent/CN103316561B/zh
Publication of JP2013193069A publication Critical patent/JP2013193069A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5540035B2 publication Critical patent/JP5540035B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】水素などの可燃ガスが高濃度で流れてきても、これを含む様々な種類の処理対象ガスを安全且つ確実に一括して除害することができるガス処理装置を提供する。
【解決手段】水槽18上に立設された筒状の反応器12の上部にある入口ポート28から処理対象ガスFを供給し、前記反応器12の内部にて前記処理対象ガスFの熱分解を行った後、前記反応器12の下部に設けられた排出口12aから熱分解処理後の排ガスGが排出されるガス処理装置10において、前記反応器12は、その下端面が開口すると共に、この下端開口12bを介して前記水槽18内の水W中を経由して来た酸化性ガスAが導入されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、人体に有害なガス、地球温暖化ガス、オゾン層破壊ガス等を含むガス、特に半導体や液晶等の製造プロセスから排出されるガスを分解処理する装置に関する。
現在、物を製造したり、処理したりする工業プロセスとして、多種多様のものが開発・実施されており、このような多種多様な工業プロセスから排出されるガス(以下、「処理対象ガス」と云う。)の種類も非常に多岐に亘っている。このため、工業プロセスから排出される処理対象ガスの種類に応じて、様々な種類のガス処理方法およびガス処理装置が使い分けられている。
例えば、半導体製造プロセス一つを例にとっても、モノシラン(SiH)、塩素ガス、PFC(パーフルオロコンパウンド)など様々な種類のガスが使用されており、処理対象ガスにモノシランが含まれている場合には、熱分解式、燃焼式、吸着式あるいは化学反応式などの処理装置が用いられ、処理対象ガスに塩素ガスが含まれている場合は、薬液を使った湿式や吸着式などの処理装置が用いられる。また、処理対象ガスにPFCが含まれている場合は、触媒式、熱反応式、熱分解式、燃焼式、プラズマ式のガス処理装置が用いられる。
このように工業プロセスから排出される様々な種類の処理対象ガスに応じてガス処理装置を逐一準備すると、ユーザーにとって装置の管理が複雑になるとともに、メンテナンスに要する時間やコストが増大する。このことが結果的に製品のコストにはね返り、製品のコスト競争力の低下を招いていた。
そこで、工業プロセスから排出される処理対象ガスには高温下で熱分解可能なものが多いことから、特許文献1に示すような熱分解式のガス処理装置、すなわち反応器内に大気圧プラズマを噴出させ、この大気圧プラズマに向けて処理対象ガスを供給して分解処理する装置を用いれば、少なくとも高温下で熱分解可能な処理対象ガスは、その種類にかかわらず1つの装置で分解処理できるようになる。なお、本明細書において、「大気圧プラズマ」とは、大気圧条件下で生成するプラズマのことであり、熱プラズマ、マイクロ波プラズマおよび火炎を含む広義のプラズマを意味する。
特開2000−334294号公報
上述のように、大気圧プラズマを用いた熱分解式のガス処理装置は、非常に汎用性が高いものであるが、例えば、エピや拡散、LPCVD(減圧CVD)、太陽電池のプラズマCVDと云った各プロセスから排出される処理対象ガスのように、水素などの可燃性ガスが(窒素の流量に対して数%から数倍と云ったように)非常に高濃度で存在しているものに対しては、適用に課題が残っていた。
すなわち、このように高濃度の水素などの可燃性ガスが混合された処理対象ガスは、酸素などの支燃性ガスがわずかに混入することによって燃焼や爆発の環境が整うため、非常に危険である。上述した従来の大気圧プラズマを用いた熱分解式のガス処理装置では、処理対象ガスと、酸素などの支燃性ガスとが反応器内の比較的近い位置で混合される構造になっていることから、燃焼空間が、反応器内から処理対象ガスを供給する配管の上流に向かって遡る所謂「逆火」の生じる危険性があった。
それゆえに、この発明の主たる課題は、水素などの可燃ガスが高濃度で流れてきても、これを含む様々な種類の処理対象ガスを安全且つ確実に一括して除害することができるガス処理装置を提供することである。
本発明における第1の発明は、「水槽18上に立設された筒状の反応器12の上部にある入口ポート28から処理対象ガスFを供給し、前記反応器12の内部にて前記処理対象ガスFの熱分解を行った後、前記反応器12の下部に設けられた排出口12aから熱分解処理後の排ガスGが排出されるガス処理装置10において、前記反応器12は、その下端面が開口すると共に、この下端開口12bを介して前記水槽18内の水W中を経由して来た酸化性ガスAが導入される」ことを特徴とするガス処理装置10である。
この発明では、反応器12内における熱分解空間から排出口12a方向に最も離間した、排出口12aと水槽18の水Wに最も近い位置Bにおいて、熱分解処理後の排ガスGと(支燃性ガスである)酸化性ガスAとが接触するようになるので、処理対象排ガスF中の水素などの可燃性ガスを逆火させることなく安全に燃焼させて、これらを、例えば可燃性ガスが水素の場合には水(水蒸気)と云ったように、無害な不燃性のガスへと転換させると同時に、可燃性ガスの濃度を爆発限界濃度以下にすることができる。
また、酸化性ガスAが水槽18内の水W中を経由した後に反応器12へと導入される、つまり、酸化性ガスAを供給する配管の先端が水槽18内の水W中に配設された構造となっているため、例えば、反応器12内で、処理対象ガスF中のモノシラン、TEOS,WF6などが酸化して固形物が生じるような場合であっても、当該固形物で酸化性ガスAの供給経路が閉塞されるような心配はない。
なお、本発明のガス処理装置10において、「前記反応器12には、その内面を水Wで覆うための水供給手段16を設ける」のが好ましい。このような水供給手段16を設けることによって、反応器12の内面略全体にいわゆる「濡れ壁」が形成される。このため、処理対象ガスFに伴って反応器12内に固形成分が進入する場合や処理対象ガスFを反応器12内で熱分解する際に固形成分が副生する場合、これらの固形成分は、反応器12の内面に付着する前に反応器12の内面を覆う水Wと接触して当該水Wに溶解するか、又は当該水Wと共に反応器12外へと洗い流される。それゆえ、反応器12内に進入した、或いは反応器12内で副生した固形成分が反応器12の内面に接触して付着・堆積するのを防止することができる。また、このような「濡れ壁」が形成されることによって、反応器12の内面が直接高温に曝されるのを防止することができ、該内面の劣化を遅延させることができる。
また、本発明では、「前記反応器12から排出された熱分解処理後の排ガスGを水洗する後段湿式スクラバー22を設ける」のが好ましい。本発明のガス処理装置10は、反応器12の排出口12a近傍Bで可燃性ガスと酸化性ガスAとの燃焼が行われるので、反応器12を出た直後の排ガス温度が上昇するようになる。このため、反応器12の後段に後段湿式スクラバー22を設けることにより、高温となって反応器12から出て来た熱分解処理後の排ガスGを即座に常温程度にまで降温させることができるのに加え、処理対象ガスFを熱分解した際に発生する水溶性成分や固形成分を排ガスG中から水洗・除去でき、熱分解後の排ガスGをより清浄な状態で大気中へと排出することができる。
さらに、本発明のガス処理装置10では、「前記反応器12の入口ポート28に接続された入口ダクト30および前記ガス処理装置10の出口側に設けられた排気ファン46のサクション側を繋ぐ常閉のバイパス配管50と、前記排気ファン46のサクション側に接続され、ブリーザー弁52を介して前記反応器12から排出された熱分解処理後の排ガスGの流路に大気を導入する大気導入配管54とを設ける」のが好ましい。こうすることで、反応器12内で何らかのトラブルが発生した場合には、処理対象ガスFをバイパス配管50に通流させると共に、ブリーザー弁52を全開にして排ガスGの流路に多量の大気を導入することで、処理対象ガスFを安全な濃度にまで希釈して緊急避難的に排出することができる。
本発明によれば、水素などの可燃ガスが高濃度で流れてきても、これを含む様々な種類の処理対象ガスを安全且つ確実に一括して除害することができるガス処理装置を提供することができる。
本発明における一実施例のガス処理装置の概略を示す構成図である。
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。図1は本実施例のガス処理装置10の概要を示した構成図である。この図が示すように、本実施例のガス処理装置10は、大略、反応器12、プラズマ発生装置14、水供給手段16、水槽18、酸化性ガス供給手段20および後段湿式スクラバー22などで構成されている。なお、本実施例は、熱源としてプラズマ発生装置14を用いる場合を示しているが、ガス処理装置10に使用する熱源は、この装置に限定されるものではなく、図示しないが火炎バーナーや電熱ヒーターなどであってもよい。
反応器12は、プラズマ発生装置14で発生させた大気圧プラズマPと処理対象ガスFとを囲繞し、その内部にて処理対象ガスFを熱分解するための装置であり、具体的には、両端面が閉塞され、水槽18上に立設された円筒状の外筒12xと、外筒12xの内側に収容され、外筒12xよりも小径で且つ両端面が開放されると共に、上端部が外筒12xの上端面との間に隙間を形成するように配置され、下端部が外筒12xの下端面を貫通して水槽18内に延出する円筒状の内筒12yとで構成された二重管である。
この反応器12の外筒12x内周面と内筒12y外周面との間に形成された空間には、反応器12(より具体的には内筒12y)の内面に沿って流す水Wを一時的に貯留する水貯留部24が形成されている。
また、外筒12xの上端面には、その中心にプラズマ噴射孔26が設けられると共に、該プラズマ噴射孔26の周辺に1又は複数(図1に示す実施例では2つ)の入口ポート28が設けられており、この入口ポート28には、様々な工業プロセスから排出される処理対象ガスFを反応器12内へと導く入口ダクト30が連結されている。
なお、この入口ダクト30には、処理対象ガスFに向けて水を噴霧する前段湿式スクラバー(図示せず)を設けるようにしてもよい。このようなスクラバーを設けることによって、処理対象ガスF自体に多くの固形成分や水溶性成分が含まれているような場合に、処理対象ガスFを反応器12に供給する前に当該処理対象ガスF中から固形成分や水溶性成分を水洗除去することができ、反応器12で処理すべき固形成分や水溶性成分の量を低減することができるからである。
そして、水槽18内に延出した内筒12yの下部、すなわち反応器12の下部には、(本実施例の場合、その側面に)熱分解処理後の処理対象ガスF(すなわち排ガスG)を内筒12yの内側から外側に向けて排出する排出口12aが設けられている。また、上述したように、内筒12yの下端面は開放されて下端開口12bが設けられており、この下端開口12bを介して排出口12aの近傍まで水槽18の水Wが満たされている。
プラズマ発生装置14は、高温の大気圧プラズマPを生成するためのもので、電極を内部に備えるプラズマトーチ14aと、プラズマトーチ14aの電極に電位を印加する直流電源(図示せず)と、プラズマトーチ14aに作動ガスを供給する作動ガス供給装置(図示せず)などで構成されている。このうち、プラズマトーチ14aは、プラズマ噴射孔26から反応器12の内筒12yの内部に向けて大気圧プラズマPを噴射できるように外筒12xの上端外面中央部に取り付けられている。
水供給手段16は、内筒12yの内面に沿って水Wを流すための手段であって、本実施例では、上述した水貯留部24、水槽18と水貯留部24とを連通する水供給配管32及び水槽18に貯められた水Wを水貯留部24に供給するポンプ34で構成されている。つまり、水槽18の水Wを水貯留部24に供給し、内筒12yの上端から水Wをオーバーフローさせることによって、これらが内筒12yの内面に沿って水Wを流す水供給手段16として機能する。
また、水供給配管32には、ポンプ34デリベリ側の部分が枝分かれして枝管32aが形成されており、この枝管32aを介して水槽18の内部空間壁面に設けたスプレーノズル32bに水Wが供給され、当該水槽18の内部空間や内壁面に向けてシャワー水が噴射されるようになっている。
水槽18は、上記の水供給手段16で循環させる水Wや、後述する後段湿式スクラバー22で使用した新水NWを貯留すると共に、その内部空間を反応器12で熱分解処理した後の排ガスGが通流する密閉容器体で、その内面が耐熱及び耐腐食性の材料で構成されている。この水槽18には、内部を冷却水Cが循環して水槽18内の水Wを所定の温度(本実施例の場合は30℃)に保持するチラー18aが設けられている。また、水槽18内の水位は基準水面位置よりも高くならないように制御されている。
酸性化ガス供給手段20は、反応器12の内部に、水素などの可燃性ガスの燃焼を助ける(つまり、支燃性ガスとなる)酸化性ガスAを供給するためのもので、酸化性ガス供給配管36と、この酸化性ガス供給配管36の先端に向けて酸化性ガスAを送給するブロア38と、酸化性ガス供給配管36内を通流する酸化性ガスAの流量を計測する流量計40と、流量計40の計測値に基づいて酸化性ガス供給配管36内を通流する酸化性ガスAの流量を調整するバルブ42とで大略構成されている。ここで、本発明における「酸化性ガスA」とは、他の物質を発火させる又は燃焼を助けるガスで、酸素ガス単体のみならず、酸素が含まれている気体であればその酸素濃度は特に限定されるものではなく、通常の大気をも含む概念である。
また、上記の酸化性ガス供給配管36の先端は、水槽18内の水W中における反応器12の下端開口12b直下の位置に配設されており、その先端にはバブラー44が装着されている。このため、酸化性ガス供給配管36を伝わって来た酸化性ガスAは、当該配管36の先端に取り付けられたバブラー44によって細かな気泡に形成された後、下端開口12bから反応器12の下部に供給される。このように酸化性ガスAをバブラー44で細かな気泡にして反応器12内へと供給しているので、当該酸化性ガスAと熱分解処理後の排ガスGとを効率よく接触させることができるようになる。
後段湿式スクラバー22は、処理対象ガスFを熱分解した際に発生する水溶性成分や固形成分を排ガスG中から水洗・除去する装置であり、直管形のスクラバー本体22aと、スクラバー本体22a内に配設された2つのスプレーノズル22b,22cと、ワイヤーメッシュなどからなるミストキャッチャー22dとを有する。
この後段湿式スクラバー22は、反応器12と同様に、水槽18の上面に立設されており、2つのスプレーノズル22b,22cから噴霧された新水NWが、水槽18に戻されるようになっている。
そして、後段湿式スクラバー22の頂部出口は、処理済みの排ガスGを大気中へ放出する排気ファン46のサクション側に接続されており、この排気ファン46のデリベリ側には排気ダクト48が接続されている。
なお、本実施例のガス処理装置10では、反応器12の入口ポート28に接続された入口ダクト30と排気ファン46のサクション側とが常閉のバイパス配管50によって繋がれており、さらに、排気ファン46のサクション側には、ブリーザー弁52を介して反応器12から排出された熱分解処理後の排ガスGの流路に大気を導入する大気導入配管54が接続されている。
これにより、反応器12内で何らかのトラブルが発生した場合には、バイパス配管50を常閉しているバイパスバルブ56を全開にして処理対象ガスFをバイパス配管50に通流させると共に、ブリーザー弁52を全開にして排ガスGの流路に多量の大気を導入することで、処理対象ガスFを安全な濃度にまで希釈して緊急避難的に排出することができる。
次に、図1に示したガス処理装置10を用いて処理対象ガスFを分解する際には、まず始めに、図示しないが、作動ガス供給装置を作動させ、質量流量制御手段によって流量を制御しつつ、作動ガスをプラズマトーチ14aに送給する。
そして、ポンプ34を作動させて、水槽18に貯留された水Wを、反応器12の水貯留部24及び水槽18の内部空間に設けたスプレーノズル32bに供給する。これにより、水貯留部24に満たされた水Wが内筒12yの上端から内筒12yの内面に溢流し、この溢流した水Wが内筒12yの内面に沿って図中下方向に流れて内筒12yの内面略全体にいわゆる「濡れ壁」を形成する。「濡れ壁」を形成した水Wの内、大気圧プラズマPの熱によって気化した分を除いて水槽18に戻り、再びポンプ34によって反応器12などに供給される。また、後部湿式スクラバー22のスプレーノズル22b,22cへの新水NWの供給も開始する。
内筒12yの内面に「濡れ壁」が形成された後、図示しない直流電源を作動させることによってプラズマトーチ14aの電極間に電圧を印加し、プラズマ噴射孔26から大気圧プラズマPを噴出させる。
そして、反応器12内の温度が処理対象ガスFを熱分解することのできる所定の設定温度に達すると、排気ファン46を作動させる。すると、ガス処理装置10の内部全体が負圧となり、処理対象ガスFの発生源から排ガスダクト(図示せず)を経由して供給される処理対象ガスFが、入口ダクト30及び入口ポート28を順次経由して反応器12の内部に導かれた後に、大気圧プラズマPに向けて供給され、当該大気圧プラズマPの熱によって熱分解される。
ここで、処理対象ガスFの種類が例えばモノシランなどのケイ素化合物を含む場合、処理対象ガスFを熱分解すると二酸化ケイ素(SiO)等の固形成分が生成される。この固形成分は、反応器12における内筒の表面に付着・堆積する性質を持っているが、本実施例のガス処理装置10では、内筒12yの内面に沿って水Wを流すことにより内筒12yの内面略全体に「濡れ壁」を形成しているので、当該固形成分は、内筒12yの内面に付着する前に内筒12yの内面に沿って流れる水Wと接触して当該水Wに溶解するか、或いは当該水Wと共に下端開口12bから反応器12外へと流される。
続いて、大気圧プラズマPの熱によって熱分解処理された排ガスGは、反応器12下部の排出口12a及び水槽18の水Wに最も近い位置Bで、水槽18の水W中を経由して反応器12内に供給された酸性化ガスAと高温のまま接触する。これにより、水素などの可燃性ガスが燃焼して、水(水蒸気)などの無害な不燃性のガスへと転換させる。
排出口12aから水槽18内部に排出された排ガスGは、水槽18の上面と水面との間に形成された空間を通り、水槽18の上面に立設された後段湿式スクラバー22に導入される。この後段湿式スクラバー22では、可燃性ガスと酸化性ガスAとの燃焼によって更に高温となった熱分解処理後の排ガスGを即座に常温程度にまで降温させることができるのに加え、処理対象ガスFを熱分解した際に発生する水溶性成分や固形成分を排ガスG中から水洗・除去でき、熱分解後の排ガスGをより清浄な状態で大気中へと排出することができる。
そして、後段湿式スクラバー22を通過した排ガスGは、(場合によっては)排気ファン46の手前において、大気導入配管54よりブリーザー弁52を介して導入された空気が混入された後、排気ファン46を介して排気ダクト48に送給されて系外へと放出される。
ここで、本実施例のガス処理装置10を用いて実際に処理対象ガスFの除害処理を行った結果は以下の通りである。すなわち、プラズマの直流電圧は100V程度で直流電流を60Aで常時放電とした。このとき、作動ガスとしての窒素ガスの流量は、25L(リットル)/min.程度となった。
このような条件の下、2つの入口ポート28それぞれに、窒素100L/min.に対して2L/min.のSiH及び100L/min.のHを混合させた処理対象ガスFを導入すると共に、酸化性ガス供給手段20を介して、酸化性ガスAとなる空気を500L/min.の流量で反応器12内へと供給し、熱分解処理を行った。その結果、排気ファン46の出口で測定したSiH濃度は検知限界の1ppm未満であり、H2濃度も検知限界の100ppm未満であった。また、逆火などの異常燃焼も起こず、安全に処理対象ガスFの除害処理を行なうことができた。
本実施例のガス処理装置10によれば、反応器12内における熱分解空間から排出口12a方向に最も離間した、排出口12aと水槽18の水Wに最も近い位置Bにおいて、熱分解処理後の排ガスGと(支燃性ガスである)酸化性ガスAとが接触するようになるので、処理対象排ガスF中の水素などの可燃性ガスを逆火させることなく安全に燃焼させて、これらを無害な不燃性のガスへと転換させると同時に、可燃性ガスの濃度を爆発限界濃度以下にすることができる。
また、酸化性ガスAが水槽18内の水W中を経由した後に反応器12に導入される、つまり、酸化性ガスAを供給する配管の先端が水槽18内の水W中に配設された構造となっているため、例えば、反応器12内で、処理対象ガスF中のモノシラン、TEOS,WF6などが酸化して固形物が生じるような場合であっても、当該固形物で酸化性ガスAの供給経路が閉塞されるような心配はない。それゆえ、メンテナンスの負担が軽減され、ガス処理装置10の長時間連続運転が可能になる。
なお、上述の実施例では、大気圧プラズマPとして、熱プラズマを用いる場合を示したが、この大気圧プラズマPとしてマイクロ波プラズマや火炎を用いるようにしてもよい。
また、上述の実施例では、反応器12の下端部を水槽18の水W中に水没させると共に、下端開口12bとは別に、反応器12の下部側面に排出口12a設ける場合を示したが、反応器12の下端部を水面上に配置し、下端開口12bを排出口12aとするようにしてもよい。但し、このようにした場合、反応器12の構造を簡単にすることはできるが、可燃性ガスと酸化性ガスAとの接触確率が若干低下する虞がある。
そして、本発明に係るガス処理装置は、半導体プロセスからの処理対象ガスFに限らず、LCDプロセス、MEMS製造プロセスからの処理対象ガスFおよび冷媒用フロンの分解処理などにも用いることができる。
10…ガス処理装置
12…反応器
12a…排出口
12b…下端開口
14…プラズマ発生装置
16…水供給手段
18…水槽
20…酸化性ガス供給手段
22…後段湿式スクラバー
28…入口ポート
30…入口ダクト
46…排気ファン
50…バイパス配管
52…ブリーザー弁
54…大気導入配管
P…大気圧プラズマ
F…処理対象ガス
G…排ガス
A…酸化性ガス

Claims (4)

  1. 水槽上に立設された筒状の反応器の上部にある入口ポートから処理対象ガスを供給し、前記反応器の内部にて前記処理対象ガスの熱分解を行った後、前記反応器の下部に設けられた排出口から熱分解処理後の排ガスが排出されるガス処理装置において、
    前記反応器は、その下端面が開口すると共に、この下端開口を介して前記水槽内の水中を経由して来た酸化性ガスが導入されることを特徴とするガス処理装置。
  2. 前記反応器には、その内面を水で覆うための水供給手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガス処理装置。
  3. 前記反応器から排出された熱分解処理後の排ガスを水洗する後段湿式スクラバーが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス処理装置。
  4. 前記反応器の入口ポートに接続されたダクトおよび前記ガス処理装置の出口側に設けられた排気ファンのサクション側を繋ぐ常閉のバイパス配管と、
    前記排気ファンのサクション側に接続され、ブリーザー弁を介して前記反応器から排出された熱分解処理後の排ガスの流路に大気を導入する大気導入配管とが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のガス処理装置。
JP2012066215A 2012-03-22 2012-03-22 ガス処理装置 Active JP5540035B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012066215A JP5540035B2 (ja) 2012-03-22 2012-03-22 ガス処理装置
TW101148974A TWI581827B (zh) 2012-03-22 2012-12-21 Gas handling device
CN201310009031.9A CN103316561B (zh) 2012-03-22 2013-01-10 气体处理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012066215A JP5540035B2 (ja) 2012-03-22 2012-03-22 ガス処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013193069A true JP2013193069A (ja) 2013-09-30
JP5540035B2 JP5540035B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=49185776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012066215A Active JP5540035B2 (ja) 2012-03-22 2012-03-22 ガス処理装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5540035B2 (ja)
CN (1) CN103316561B (ja)
TW (1) TWI581827B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102021103365A1 (de) 2021-02-12 2022-08-18 Das Environmental Expert Gmbh Verfahren und Brenner zur thermischen Entsorgung von Schadstoffen in Prozessgasen

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6811709B2 (ja) 2014-09-12 2021-01-13 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 半導体プロセシング装置放出物の処理のためのコントローラ
CN110582340A (zh) * 2017-05-29 2019-12-17 北京康肯环保设备有限公司 排气的减压除害方法及其装置
KR101984814B1 (ko) * 2017-08-31 2019-05-31 주식회사 에코에너젠 Ipa를 포함하는 공정 배기 스트림의 처리 시스템
KR102362761B1 (ko) * 2017-11-22 2022-02-15 씨에스케이(주) 가스 처리 장치
CN109028102A (zh) * 2018-06-27 2018-12-18 德淮半导体有限公司 气体的燃烧装置及其使用方法
WO2020095358A1 (ja) * 2018-11-06 2020-05-14 カンケンテクノ株式会社 排ガス導入ノズルと水処理装置及び排ガス処理装置
CN109821373B (zh) * 2019-03-11 2020-09-01 中南大学 一种等离子体废气处理装置及方法
CN113041810B (zh) * 2020-12-30 2022-08-30 北京京仪自动化装备技术股份有限公司 废气处理系统

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000334294A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Shinmeiwa Auto Engineering Ltd 代替フロンのプラズマアーク分解方法及び装置
JP2006170603A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Unisem Co Ltd 廃ガス処理装置
WO2008093442A1 (ja) * 2007-01-30 2008-08-07 Kanken Techno Co., Ltd. ガス処理装置
JP2010023000A (ja) * 2008-07-24 2010-02-04 Kanken Techno Co Ltd 排ガス除害装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1029581A4 (en) * 1997-11-10 2001-09-05 Ebara Corp METHOD FOR PREVENTING SCALING IN A WET WASTE GAS TREATMENT PLANT
JP2001170479A (ja) * 1999-12-16 2001-06-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 有機ハロゲン化合物の分解処理装置
JP2003144844A (ja) * 2001-11-07 2003-05-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 有機ハロゲン化合物の分解装置
JP4955027B2 (ja) * 2009-04-02 2012-06-20 クリーン・テクノロジー株式会社 排ガス処理装置における磁場によるプラズマの制御方法
TWM373236U (en) * 2009-10-01 2010-02-01 Jian Jia Technologies Co Ltd Improved exhaust gas treatment device

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000334294A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Shinmeiwa Auto Engineering Ltd 代替フロンのプラズマアーク分解方法及び装置
JP2006170603A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Unisem Co Ltd 廃ガス処理装置
WO2008093442A1 (ja) * 2007-01-30 2008-08-07 Kanken Techno Co., Ltd. ガス処理装置
JP2010023000A (ja) * 2008-07-24 2010-02-04 Kanken Techno Co Ltd 排ガス除害装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102021103365A1 (de) 2021-02-12 2022-08-18 Das Environmental Expert Gmbh Verfahren und Brenner zur thermischen Entsorgung von Schadstoffen in Prozessgasen
WO2022171383A1 (de) 2021-02-12 2022-08-18 Das Environmental Expert Gmbh Verfahren und brenner zur thermischen entsorgung von schadstoffen in prozessgasen
DE102021103365B4 (de) 2021-02-12 2024-02-15 Das Environmental Expert Gmbh Verfahren und Brenner zur thermischen Entsorgung von Schadstoffen in Prozessgasen

Also Published As

Publication number Publication date
JP5540035B2 (ja) 2014-07-02
CN103316561A (zh) 2013-09-25
TWI581827B (zh) 2017-05-11
TW201338828A (zh) 2013-10-01
CN103316561B (zh) 2016-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5540035B2 (ja) ガス処理装置
JP5307556B2 (ja) ガス処理装置
KR101995211B1 (ko) 배기 가스 처리 장치
KR102191652B1 (ko) 배기 가스 처리용 버너 및 상기 버너를 사용한 배기 가스 처리 장치
KR100780231B1 (ko) 휘발성유기화합물의 연소장치
KR20140141513A (ko) 제해 기능 부가 진공 펌프
JP3864092B2 (ja) 難燃性物質分解バーナ
US20200122085A1 (en) Apparatus for exhaust gas abatement under reduced pressure
TWI429477B (zh) A gas treatment device, a gas treatment system using the apparatus, and a gas treatment method
KR20090011467A (ko) 반도체 배기 가스 처리 장치
JP2010023000A (ja) 排ガス除害装置
JP2017124345A (ja) 排ガス除害装置
US20200033000A1 (en) Method and apparatus for exhaust gas abatement under reduced pressure
US11504669B2 (en) Method for exhaust gas abatement under reduced pressure and apparatus therefor
TW200904511A (en) Semiconductor exhaust gas treating device
JP2006194541A (ja) 難燃性物質分解バーナ
KR20090105194A (ko) 폐가스 처리장치
KR200448987Y1 (ko) 폐가스 습식 처리장치
JP4070698B2 (ja) 排ガス供給方法とその逆火防止装置
KR200170776Y1 (ko) 가스 스크러버 시스템
WO2022208848A1 (ja) PFCs含有排ガス処理装置
KR20100011589A (ko) 폐가스 건식 처리장치
TW201432204A (zh) 燃燒式有害氣體處理裝置
KR20110003263U (ko) 폐가스 건식 처리장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5540035

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140501

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250