JP2006194541A - 難燃性物質分解バーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成でもってNFなどのフロンを含む大量のプロセスガスを燃焼分解処理することのできる難燃性物質分解バーナを提供する。
【解決手段】 燃焼筒体2の一方端に、その中心軸線Lの同心円状に複数個の燃焼バーナ50と、複数個のプロセス排ガス導入ポート60を配置する。燃焼バーナ50は、それぞれの噴出火炎fが燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束するように、軸線L1を傾斜させて取り付ける。プロセス排ガス導入ポート60は、その軸線L2の延長線が前記噴出火炎fの収束点近傍またはそれよりも下流側で噴出火炎と交わるように軸線L2を傾斜させて取り付ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は難燃性物質分解バーナに関し、特に、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等で排出されるプロセス排ガスに含まれるフロン(CF,SF,NF,SiFなど)などを高効率で燃焼分解するのに好適な難燃性物質分解バーナに関する。
半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等から排出されるプロセス排ガスには、多くの種類の有害物質が含まれている。そのような有害物質を無害化処理して大気に放出するために種々の排ガス処理装置が提案されている。例えば、特許文献1には、燃焼筒を外筒と内筒とで構成し、内筒の底部に、排ガス流路とその周囲に同心円状に配された燃料ガス供給路とを有する排ガス燃焼ノズルを配置し、さらに、大気圧以上の圧力を有する支燃性ガスを内筒内に供給する手段とを備えた燃焼式プロセス排ガス処理装置が記載されている。この装置では、排ガス流路を囲むようにして火炎を形成し、該火炎に大気圧以上の圧力を有する支燃性ガスを吹き込むことによって、プロセス排ガス中のPFCのような難燃性の有害物質を容易に燃焼分解させるようにしている。
また、より小型化し、かつ構成も簡素化した難燃性物質分解バーナ1として、本発明者らは、図5aに平面図を、図5bに断面図を示すように、燃焼筒体2の一端を閉塞壁3により閉鎖し、閉塞壁3には、難燃物質を含むプロセス排ガスを噴出するプロセス排ガス導入ノズル40を燃焼筒体2の中心軸線Lと一致するように取り付け、さらに、中心軸線Lから同心円上の位置に複数個の燃焼バーナ50とを取り付けると共に、前記複数個の燃焼バーナ50はそれぞれの噴出火炎fが燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を傾斜させて取り付けるようにした難燃性物質分解バーナ1を既に提案している(特許文献2参照)。
この難燃性物質分解バーナ1では、複数個の燃焼バーナ50からの噴出火炎fが燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束することにより、火炎が収束した領域周辺には高温の燃焼領域Sが形成される。そして、プロセス排ガス導入ノズル40からのプロセス排ガスはその領域Sを確実に通過していくので、排ガス中の難燃性物質の燃焼分解処理は効果的に進行し、燃焼分解温度の高いCFやSFであっても高い分解率が得られる。
特開2003−170020号公報 特開2003−202108号公報
特許文献2に記載の難燃性物質分解バーナは、当該文献にも記載のように、ノズルから導入されるプロセス排ガスの流速は遅いほうが望ましい。それにより、高温の燃焼領域内での被処理ガスの滞留時間が長くなり、難燃性物質に対する高い燃焼分解効率が得られる。流速があまりに大きくなると、収束している火炎をプロセス排ガスが押し開くようにして通過してしまい、燃焼分解効率が低下する。
本発明者らは、例えば半導体製造工程から排出されるプロセス排ガスを、特許文献2に記載される形態の難燃性物質分解バーナを用いて燃焼分解処理する実験を継続して行ってきているが、並列に設置された複数の半導体製造装置からそれぞれ排出されるプロセス排ガス、または一台で複数のチャンバーを有する半導体製造装置からチャンバーごとに排出されるプロセス排ガスを1つあるいは少数の難燃性物質分解バーナで処理しようとすると、処理すべきプロセス排ガス量が大きくなり、プロセス排ガス導入ノズル40から燃焼室内に送り込まれるプロセス排ガスの流速が大きくなって、上記のように、収束している火炎をプロセス排ガスが押し開くようにして通過してしまうことを経験した。
プロセス排ガスの処理量が、量的に少ない場合には、複数の半導体製造装置または複数のチャンバーからそれぞれ排出されるプロセス排ガスを途中配管で1つにまとめて難燃性物質分解バーナの燃焼筒体に送り込んでも、収束している火炎をプロセス排ガスが押し開くような事態は生じない場合もある。しかし、異なった半導体製造装置または異なったチャンバーからのプロセス排ガスを燃焼筒体に入る前に合流させることは、各プロセス排ガス中の成分が異なるような場合に危険を伴うので、本来的には避けなければならない。
解決策として、閉塞壁3にプロセス排ガス導入ノズル40と並行に、すなわち燃焼筒体2の中心軸線Lと平行な方向に、複数本のプロセス排ガス導入ノズル40を同心円的に追加して取り付け、そこからもプロセス排ガスを分散させて導入することを試みた。この場合、分散したことによりプロセス排ガスの流速は小さくなり、収束している火炎をプロセス排ガスが押し開くようにして通過する現象はなくすことができた。
しかし、同心円的に追加的に配置したプロセス排ガス導入ノズルから流入するプロセス排ガスは、その一部が、収束した火炎の周辺領域、すなわち燃焼筒体2の壁面に沿った低温領域部分を通過してしまうために、燃焼分解効率が低下することを経験した。より多くの燃料を投入して燃焼筒体内の低温領域部分の温度を上げることにより、所望の燃焼分解効率を達成することができるが、燃費がきわめて悪くなること、燃焼筒体壁面温度が高くなり耐火材の熱劣化を促進すること等から、現実的な解決策とはならなかった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、例えば半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等から排出される多量のプロセス排ガスを、それが並列に設置された複数の製造あるいは処理装置から排出されるものであっても、または一台で複数のチャンバーを有する製造あるいは処理装置からチャンバーごとに排出されるものであっても、高い燃焼分解効率でかつ安全に無害化処理することのできる、さらに改良された難燃性物質分解バーナを提供することを目的とする。
本発明による難燃性物質分解バーナは、一端が閉塞壁により閉じている燃焼筒体と、燃焼筒体の中心軸線からほぼ同心円上の位置において閉塞壁に取り付けられた複数個の燃焼バーナとを備え、前記複数個の燃焼バーナはそれぞれの噴出火炎が燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を傾斜させて取り付けられており、さらに、前記閉塞壁は複数個の難燃性物質を含むプロセス排ガス導入ポートを備え、該複数個のプロセス排ガス導入ポートはその軸線の延長線が前記噴出火炎の収束点近傍またはそれよりも下流側で噴出火炎と交わることができるように軸線を傾斜させて取り付けられていることを特徴とする。
本発明による難燃性物質分解バーナは、基本的に、燃焼筒体と、プロセス排ガス導入ポートと、燃焼バーナとを備えるだけであり、構成はきわめて簡単であって、全長も短いものとして設計することができる。そのために、特許文献2に記載の難燃性物質分解バーナと同様、半導体製造工場等のフロアー下などに容易にプロセス排ガス処理施設を設置することが可能となる。また、ほぼ同心円状に配置した複数個の燃焼バーナからの噴出火炎を、筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束するようにしたことにより、火炎が収束した領域周辺には高温の燃焼領域が形成されることも特許文献2に記載の難燃性物質分解バーナと同様である。
本発明の難燃性物質分解バーナでは、さらに、前記閉塞壁に、複数個のプロセス排ガス導入ポートを、その軸線の延長線が前記噴出火炎の収束点近傍またはそれよりも下流側で噴出火炎と交わるように軸線を傾斜させて取り付けている。それにより、各プロセス排ガス導入ポートからの難燃性物質を含むプロセス排ガスは、火炎が収束した領域周辺に形成される高温の燃焼領域に向けて噴出されることとなり、火炎の外縁からその中に入り込むので、プロセス排ガスに混入するフロンのような難燃性物質の燃焼分解は効果的に進行する。本発明者らの実験では、NFの燃焼分解を行い、99%以上の分解率が得られた。
処理すべきプロセス排ガス量が多い場合でも、全量のプロセス排ガスを火炎外縁から火炎内部に向けて噴射することができるので、収束している火炎をプロセス排ガスが押し開くようにして通過する現象が生じることはなく、燃焼分解効率が低下することはない。また、プロセス排ガスが燃焼筒体の壁面領域に沿って、すなわち燃焼室の低温領域を通過して流下する現象をなくすことができるので、このことからも燃焼分解効率の低下を阻止することができる。
並列に設置された複数の製造あるいは処理装置または一台で複数のチャンバーを有する製造あるいは処理装置からチャンバーごとに排出されるプロセス排ガスを同時処理する場合であっても、その製造あるいは処理装置またはチャンバーの数だけのプロセス排ガス導入ポートを設置することにより、燃焼筒体より上流でプロセス排ガス同士が合流するのを阻止することができるので、プロセス排ガスの混合による危険性も排除できる。
本発明の難燃性物質分解バーナにおいて、燃焼バーナ軸線の燃焼筒体中心軸線に対する最適の傾斜角度は、与えられた処理条件のもとで実験的に最適値が定められるが、本発明者らの実験では、燃焼筒体の中心軸線に対して15度〜50度、より好ましくは30度〜45度の範囲であることが、実用的な意味から好ましい。傾斜角度が50度より大きいと、火炎が閉塞壁の裏面に接近し過ぎて耐火材の熱損傷が進行しやすくなる。傾斜角度が15度より小さいと、火炎が燃焼筒体内面に接近し過ぎてやはり耐火材の熱損傷が進行しやすくなる。
本発明による難燃性物質分解バーナにおいて、複数個のプロセス排ガス導入ポートを、そのすべての軸線の延長線が燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束するようにして閉塞壁に取り付けることは好ましい形態である。この形態とすることにより、複数個のプロセス排ガス導入ポートから噴出するプロセス排ガスと、形成される噴出火炎との混合は一層確実となり、高い燃焼分解効率が得られる。
本発明による難燃性物質分解バーナでは、プロセス排ガス導入ポートから噴出するプロセス排ガスの流速は基本的に任意であり、流速が大きい場合に、それに応じて燃料消費量が大きくなるとしても、流速に起因して燃焼分解効率が低下することはない。従って、本発明による難燃性物質分解バーナでは、燃焼筒体やプロセス排ガス導入ポートの設計の自由度が大きくなると共に、本発明による難燃性物質分解バーナを採用することにより、例えば、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程でのプロセス排ガス処理設備の設計自由度も大きくすることができる。
本発明による難燃性物質分解バーナを用いることにより、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程等で排出される難燃性物質を含有する多量のプロセス排ガスを、それが並列に設置された複数の製造あるいは処理装置または一台で複数のチャンバーを有する製造あるいは処理装置からチャンバーごとに排出されるものであっても、高い燃焼分解効率でかつ安全に無害化処理することができる。
本発明による難燃性物質分解バーナの一形態を図面を参照しながら説明する。図1は難燃性物質分解バーナ1の一例を示しており、図1aは平面図、図1bは図1aのb−b線による断面図である。バーナ1は、円筒形の燃焼筒体2と、該燃焼筒体2の一方端を閉鎖する閉塞壁3とを備える。燃焼筒体2は上端にフランジ21を形成した外装体22を有し、該外装体22の内周面は2重に積層した耐火煉瓦のように適宜の耐火材23で覆われている。燃焼筒体2の下方側開放端は、従来、この種のバーナと同様に適宜の管路を介して吸引ブロアに接続されるか、水スクラバー等に接続される。
閉塞壁3は下端にフランジ31を形成した外装体32を有し、該外装体32の内部には多段に積層した耐火材33が充填されている。閉塞壁3は、そのフランジ31を燃焼筒体2のフランジ21に重ね合わせてボルト止めすることにより、燃焼筒体2に気密に一体化され、それにより、燃焼筒体2の上端側は閉鎖される。
閉塞壁3には、燃焼筒体2の中心軸線Lから同心円上の位置に、複数個の燃焼バーナ50が等しい間隔をおいて取り付けられる。図示の例では、4個の燃焼バーナ50が90度の間隔で取り付けてあるが、2個以上であれば任意である。各燃焼バーナ50は、その軸線L1の延長線が燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点P1で交叉するように所定の角度α(好ましくは、15度〜50度の範囲)で傾斜して取り付けられており、結果として、図2に示すように、それぞれの噴出火炎fは燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点P1aで収束するようになる。そして、火炎が収束した領域周辺には高温の燃焼領域Sが形成される。なお、複数個の燃焼バーナ50は、その噴出火炎fが燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束することを条件に、燃焼筒体2の中心軸線Lからほぼ同心円上の位置に配置されていればよい。
閉塞壁3には、さらに、燃焼筒体2の中心軸線Lから同心円上の位置に、複数個のプロセス排ガス導入ポート60が等しい間隔をおいて取り付けられる。図示の例では、4個のプロセス排ガス導入ポート60が、それぞれ燃焼バーナ50、50間の中間位置となるようにして、90度の間隔で取り付けてある。各排ガス導入ポート60は、その軸線L2の延長線が、前記した噴出火炎fの収束点P1a(図2)の近傍またはそれよりも下流位置P2において噴出火炎fと交わるように、その軸線L2を傾斜させた姿勢で閉塞壁3に取り付けてある。
好ましくは、各排ガス導入ポート60は、その軸線L2の延長線が燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点P2で交叉するように所定の角度β(好ましくは、15度〜50度の範囲)で傾斜して取り付けられる。しかし、前記のように、排ガス導入ポート60の軸線L2の延長線は、噴出火炎fの収束点P1a(図2)の近傍またはそれよりも下流位置において噴出火炎fと交わるようになっていればよい。いずれの場合も、排ガス導入ポート60の軸線L2を傾斜させて配置したことにより、排ガス導入ポート60からのプロセス排ガスは、図2に示すように、火炎fの外縁から火炎f内に突入して、火炎が収束した領域周辺に形成される高温の燃焼領域Sに入り込むようになり、プロセス排ガスに混入するフロンのような難燃性物質の燃焼分解処理は効果的に進行する。
排ガス導入ポート60の数は、処理しようとするプロセス排ガス量と排ガス導入ポート60の口径等を考慮して適数が選定されるが、2個以上であることが好ましい。また、各排ガス導入ポート60の軸線L2の傾斜角βは、その延長線が噴出火炎fの収束点P1aの近傍またはそれよりも下流位置において噴出火炎fと交わることを条件に、すべてが等しい角であってもよく、異なっていてもよい。また、各排ガス導入ポート60が燃焼筒体2の中心軸線Lから同心円上の位置に配置されることも必須でなく、中心軸線Lから異なった距離のところに一部の排ガス導入ポート60が配置されていてもよい。
プロセス排ガスの燃焼分解処理に当たっては、燃焼バーナ50から都市ガス、プロパンガス、水素等の燃料と、酸素、空気等の酸化剤の予混合ガスが供給される。図示しないが、燃料と酸化剤とを別々に供給して吹き出しノズルから吹き出した後に、混合ガスとなるようにしてもよい。プロセス排ガス導入ポート60には、例えば半導体製造装置等からのプロセス排ガスが導かれ燃焼筒体2内に所定流量のプロセス排ガスを噴出する。前記のように、4個の燃焼バーナ50からの4本の噴出火炎fは、燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で収束し、その周辺には高温の燃焼領域Sを形成する。燃焼筒体2内に噴出したプロセス排ガスは、火炎fの外縁から前記高温の燃焼領域Sに吹き込まれ、そこを通過する過程において、難燃性物質の燃焼分解処理が効果的に進行する。燃焼分解処理済みのプロセス排ガスは燃焼筒体2の下端から流出する。
実施例と比較例を説明する。
[実施例1]
図1に示す形態の難燃性物質分解バーナ1を作成した。各燃焼バーナ50の軸線L1の傾斜角αとプロセス排ガス導入ポート60の軸線L2の傾斜角βは共に30度とした。また、各排ガス導入ポート60は、その軸線L2の延長線が、噴出火炎fの収束点P1aとほぼ同じ位置であって、燃焼筒体2の中心軸線L上のほぼ同じ点で交叉するように設定した。
NFを1SLMおよび10SLM含む2種類の被処理ガス(N希釈ガス)を、流量を変えてプロセス排ガス導入ポート60から燃焼筒体2内に噴出させた。燃料にはメタン(CH)を用い、酸化剤には空気を用いた。燃焼分解処理を行い、出口でのNF濃度が作業環境基準値(10ppm)以下にするのに要する燃料流量(CH流量SLM)を測定した。その結果を図4に示すグラフに「複数ポ−トのとき」として示す。
[比較例1]
図5に示す形態の難燃性物質分解バーナを用いて同じ測定を行った。プロセス排ガス導入ノズル40を燃焼筒体2の中心軸線Lと一致するように取り付けた点を除き、バーナの他の構成は実施例1の難燃性物質分解バーナと同じとした。その結果を図4に示すグラフに「1ポート(中心)のとき」として示す。
[考察]
図4のグラフに示すように、被処理ガス流量が100SLM程度の場合、つまり低流速の場合には、所要の燃焼分解に要する燃料流量(燃料消費量)は、実施例のバーナも比較例のバーナもほぼ同じであるが、被処理ガスの流量が増えるに従って実施例のバーナ(すなわち、本発明によるバーナ)の方が燃料消費量が少なくなっているのがわかる。このことは、前記したように、図5に示す形態のバーナでは、収束している火炎を非処理ガスが押し開くようにして通過してしまうので、火炎強度が実質的に弱まり、火炎強度を維持するためには、より多くの燃料を投入する必要があることを示している。このことから、本発明によるバーナの有効性が示される。
[実施例2]
実施例1で用いた難燃性物質分解バーナ1を用い、NFを含む被処理ガス(N希釈ガス)を、流量100SLM,300SLM,500SLMの3条件で、プロセス排ガス導入ポート60から燃焼筒体2内に噴出させた。燃料にはメタン(CH)を用い、酸化剤には空気を用いた。燃焼分解処理を行い、出口でのNF濃度(ppm)と分解率(%)を測定した。同時に、要した燃料消費量(SLM)を測定した。その結果を表1に「30゜」として示す。
[比較例2]
図3に示すように、他の構成は同じであるが、各プロセス排ガス導入ポート60aをその軸線L2が燃焼筒体2の中心軸線Lと平行となるように配置した難燃性物質分解バーナ1aを造った。排ガス導入ポート出口の中心軸線Lからの距離は実施例2で使用した難燃性物質分解バーナ1と同じとした。燃焼分解処理は実施例2と同じ条件で行った。その結果を表1に「0゜」として示す。
Figure 2006194541
[考察]
表1に示すように、流量100SLMの場合には、本発明による難燃性物質分解バーナを用いることにより、同じ燃料消費量(10SLM)でありながら、比較例と比べて99%という高いNFの分解率が得られており、本発明の有効性が示される。流量300SLMと500SLMの場合には、実施例と比較例とでほぼ同じNFの分解率が得られているが、同じ分解率を得るのに、燃料消費量において大きな違いがでており、ここでも、本発明の有効性が示される。
本発明による難燃性物質分解バーナの一形態を示し、図1aは平面図、図1bは図1aのb−b線による断面図。 本発明による難燃性物質分解バーナでの噴出火炎に対するプロセス排ガスの入り込み状態を模式的に示す図。 比較例2で使用した難燃性物質分解バーナを示す図であり、図3aは平面図、図3bは図3aのb−b線による断面図。 NFを含む窒素ガス中のNF濃度が作業環境基準値(10ppm)以下とするのに要する燃料流量(CH流量SLM)を示すグラフ。 従来の難燃性物質分解バーナを示す図であり、図5aは平面図、図5bは図5aのb−b線による断面図。
符号の説明
1…難燃性物質分解バーナ、2…円筒形の燃焼筒体、3…閉塞壁、L…燃焼筒体の中心軸線、50…燃焼バーナ、L1…燃焼バーナの軸線、α…燃焼バーナの軸線の傾斜角、f…火炎、60…プロセス排ガス導入ポート、L2…プロセス排ガス導入ポートの軸線、β…プロセス排ガス導入ポートの軸線の傾斜角

Claims (4)

  1. 一端が閉塞壁により閉じている燃焼筒体と、燃焼筒体の中心軸線からほぼ同心円上の位置において閉塞壁に取り付けられた複数個の燃焼バーナとを備え、前記複数個の燃焼バーナはそれぞれの噴出火炎が燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ点で収束できるように軸線を傾斜させて取り付けられており、さらに、前記閉塞壁は複数個の難燃性物質を含むプロセス排ガス導入ポートを備え、該複数個のプロセス排ガス導入ポートはその軸線の延長線が前記噴出火炎の収束点近傍またはそれよりも下流側で噴出火炎と交わることができるように軸線を傾斜させて取り付けられていることを特徴とする難燃性物質分解バーナ。
  2. 各燃焼バーナの軸線の傾斜角度は燃焼筒体の中心軸線に対して15度〜50度の範囲である請求項1記載の難燃性物質分解バーナ。
  3. 複数個のプロセス排ガス導入ポートは、燃焼筒体の中心軸線上のほぼ同じ位置で交叉するように軸線を傾斜させて閉塞壁に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性物質分解バーナ。
  4. 処理すべきプロセス排ガスが、半導体製造工程、液晶製造工程、太陽電池製造工程あるいは廃棄トランス内の気体処理工程から排出されるフロンを含むプロセス排ガスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の難燃性物質分解バーナ。
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