JP2010023000A - 排ガス除害装置 - Google Patents

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方美 松浦
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Abstract

【課題】可燃性ガスを大量に含んだ排ガスを除害処理したときでも逆火のおそれがなく、かつ、従来の入口スクラバに比べて排ガスの洗浄効果を高めることができる排ガス除害装置を提供する。
【解決手段】半導体製造装置から排出される、可燃性ガスを含む排ガスFを洗浄する洗浄水Wを貯留する洗浄水タンク20と、下流端22bが洗浄水タンク20に貯留された洗浄水W中に開口され、排ガスFを洗浄水タンク20の導入する排ガス導入ダクト22とを有する排ガス洗浄器12、および排ガス洗浄器12で洗浄された排ガスFを受け入れ、排ガスF中の熱分解性ガスを熱分解する熱分解炉14で排ガス除害装置10を構成することにより、上記課題を解決することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造装置からの排ガスを除害する排ガス除害装置に関する。
CVD装置やエッチャーなどの半導体製造装置で使用されるガスには、爆発性を有するシラン系ガス(例えば、SiH4やSiH2Cl2)や、毒性を有するリン系ガス(例えば、PH3)、ヒ素系ガス(例えば、AsH3)、ホウ素系ガス(例えば、B26)などが使用されている。これらガスは、半導体製造装置に供給され、半導体ウェハーを処理した後、排ガスとして排出される。この排ガス内には、未反応ガスが残留しており、また、半導体製造装置内での反応によって新たに生成された有害成分が含まれている。したがって、この排ガスをそのまま大気放出することは非常に危険であり、近年では、排ガス除害装置(特許文献1参照)を用いて排ガスに除害処理を施すことによって、有毒ガスの濃度を許容値以下にまで低減するようにしている。
特許文献1に開示された従来の排ガス除害装置1は、図4に示すように、該排ガス除害装置1に導入された排ガスF中の水溶性成分ガスを捕集する入口側スクラバ2と、排ガスF中の有害成分を加熱分解する加熱分解反応器3と、加熱分解処理がされた排ガスFを洗浄する出口側スクラバ4とを備えている。
この排ガス除害装置1を用いて排ガスFを除害する際には、まず、排ガスFが入口側スクラバ2に与えられ、排ガスF中に含まれている水溶性成分ガスと、排ガスの種類によって発生する粉塵とがスプレー水SPによって捕集される。続いて、水分を含む排ガスが加熱分解反応器3へ与えられる。加熱分解反応器3では、排ガスFがヒータ5で加熱されることによって排ガスF中に含まれる有害成分が加熱分解される。加熱分解処理された排ガスFは、出口側スクラバ4を通って水洗された後、大気放出される。
特開2002−316015号公報
しかし、特許文献1の排ガス除害装置1には、以下のような問題があった。すなわち、水素等の水に溶け難い可燃性ガス(以下、単に「可燃性ガス」という)を大量に含んだ排ガスFを排出する太陽電池製造装置等の半導体製造装置にこの排ガス除害装置1を適用したとき、排ガス除害装置1の加熱分解反応器3に導入される(つまり、入口側スクラバ2を通過した)排ガスFには未だに大量の可燃性ガスが含まれており、この可燃性ガスが加熱分解反応器3において加熱分解用の熱を受けて排ガスF中の酸素と結びつくことによって火炎が生じる。
このようにして加熱分解反応器3で生じた火炎が排ガスFの流れに逆らって該排ガスF中の可燃性ガスに伝播していき、その結果、入口側スクラバ2を遡って太陽電池製造装置等に至るまで逆火するおそれがあった。
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みて開発されたものである。それゆえに本発明の主たる課題は、可燃性ガスを含んだ排ガスを除害処理したときにおいて、逆火のおそれがない排ガス除害装置を提供することにある。
請求項1に記載した発明は、「半導体製造装置から排出される、可燃性ガスを含む排ガスFを洗浄する洗浄水Wを貯留する洗浄水タンク20と、下流端22bが前記洗浄水タンク20に貯留された前記洗浄水W中に開口され、前記半導体製造装置からの前記排ガスFを前記洗浄水タンク20に導入する排ガス導入ダクト22とを有する排ガス洗浄器12、および前記排ガス洗浄器12で洗浄された前記排ガスFを受け入れ、前記排ガスF中の熱分解性ガスを熱分解する熱分解炉14を備える排ガス除害装置10」である。
この排ガス除害装置10の排ガス洗浄器12では、排ガス導入ダクト22の下流端22bが洗浄水タンク20に貯留された洗浄水W中に開口しているので、半導体製造装置から排ガス除害装置10に導入された排ガスFは必ず洗浄水W中に放散され、洗浄水W中に放散された該排ガスFがこの洗浄水Wの水面に至るまでの間に洗浄された後、熱分解炉14へ導入されることになる。
加えて、熱分解炉14に導入された排ガスFが加熱されることにより、該排ガスFに含まれる水素等の可燃性ガスが排ガスF中の酸素と結びついて火炎が生じ、この火炎が排ガスFの流れに逆らって伝播していったとしても、火炎が洗浄水Wを通過して排ガス導入ダクト22の下流端22bから排ガス導入ダクト22内に伝播することはない。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の排ガス除害装置10に関し、「前記排ガス洗浄器12は、肉厚方向に複数の貫通孔32が形成され、前記洗浄水W中において前記排ガス導入ダクト22の下流端部22cから突設された排ガス分散板23をさらに有する」ことを特徴とする。
上述のように、半導体製造装置から排ガス除害装置10に導入された排ガスFは、排ガス洗浄器12の洗浄水W中に放散されるが、このとき、洗浄水W中の排ガスFの気泡が細かいほど排ガスF中の加水分解性あるいは水溶性ガスや粉塵が洗浄水Wと接触し易くなり、排ガス洗浄器12における排ガスFの洗浄効果を高めることができる。
この排ガス除害装置10における排ガス洗浄器12には、肉厚方向に複数の貫通孔32が形成された排ガス分散板23が、洗浄水W中において排ガス導入ダクト22の下流端部22cから突設されているので、排ガス導入ダクト22から洗浄水W中に放散された排ガスFは、洗浄水Wの水面に至るまでの間に該排ガス分散板23に形成された複数の貫通孔32を通過することになる。排ガスFが排ガス分散板23の貫通孔32を通過する際、排ガスFの気泡は、貫通孔32の径に応じて細かくなる。
また、排ガス導入ダクト22の下流端22bから排出された排ガスFは、排ガス分散板23の貫通孔32を通過する前に排ガス分散板23の下面側で一時滞留することになるので、排ガスFが洗浄水W中に滞留する時間は排ガス分散板23が存在しない場合に比べて長くなる。このように排ガスFが洗浄水W中に滞留する時間が長くなると、それだけ排ガスF中の加水分解性あるいは水溶性ガスや粉塵が洗浄水Wと接触する機会が増える。
以上のことから、この排ガス洗浄器12によれば、排ガスFの洗浄効果をさらに高めることができる。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載の排ガス除害装置10に関し、「前記排ガス洗浄器12における前記排ガス導入ダクト22の下流端部22cには、切り欠き30が形成されている」ことを特徴とする。
この発明によれば、排ガス導入ダクト22の下流端22bから洗浄水W中に流出しようとする排ガスFは、排ガス導入ダクト22の下流端部22cの形成された切り欠き(=ノッチ)30によってその流れが積極的に乱されることにより、より細かい気泡となって洗浄水W中に放散される。このように排ガスFをより細かい気泡として洗浄水W中に放散することにより、排ガスFの洗浄効果をさらに高めることができる。
本発明の排ガス除害装置によれば、熱分解炉で生じた火炎が排ガス導入ダクトの下流端から排ガス導入ダクト内に伝播することを防止できるので、可燃性ガスを含んだ排ガスを除害処理したときにおいて逆火のおそれがない。また、従来の入口スクラバに比べて排ガスの洗浄効果を高めることができる。
以下に、本発明の好適な実施例を図1に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る排ガス除害装置10の概略構成図である。排ガス除害装置10は、排ガス洗浄器12、熱分解炉14、および出口スクラバ16で構成されている。
排ガス洗浄器12は、洗浄水タンク20と排ガス導入ダクト22と排ガス分散板23とを有している。
洗浄水タンク20は、半導体製造装置からの排ガスFを洗浄する洗浄水Wを貯留する内部空間Aを有し、天面20aが設けられた容器である。また、洗浄水タンク20は、出口スクラバ16の洗浄水タンク48(後述)と一体的に形成されており、仕切板24によって排ガス洗浄器12の洗浄水タンク20と、出口スクラバ16の洗浄水タンク48とに分けられている。もちろん、排ガス洗浄器12の洗浄水タンク20と出口スクラバ16の洗浄水タンク48とを互いに別体で形成してもよい。
また、仕切板24の下端は、洗浄水タンク20、48の内側底面から離間しており、洗浄水タンク20に貯留された洗浄水Wと洗浄水タンク48に貯留された洗浄水Wとが互いに行き来できるようになっている。
また、洗浄水タンク20の天面20aには、排ガス導入ダクト22が挿通される排ガス導入ダクト挿通孔26と、熱分解炉14の内部空間Bおよび洗浄水タンク20の内部空間Aを互いに連通するための熱分解炉連通孔28とが設けられている。
排ガス導入ダクト22は、半導体製造装置からの排ガスFを洗浄水タンク20に導入するダクトであり、その図示しない一端(=上流端)22aは半導体製造装置に接続され、他端(=下流端)22bは、洗浄水タンク20の内部空間Aに貯留された洗浄水W中に開口されている。また、排ガス導入ダクト22の下流端部22cには、切り欠き(=ノッチ)30が形成されている。なお、排ガスFを洗浄水W中に放出する勢いを増すため、排ガス導入ダクト22の下流端部22cの径を他の部分に比べて絞るように形成してもよい。
排ガス分散板23は、その肉厚方向に複数の貫通孔32が形成された板材であって、洗浄水W中において排ガス導入ダクト22の下流端部22cから突設されている。本実施例では、排ガス分散板23の略中央部に排ガス導入ダクト22の下流端部22cを挿通する挿通孔23aが設けられており、排ガス分散板23の表裏面が洗浄水Wの水面に対して平行になるように配設した状態で、排ガス導入ダクト22の下流端部22cが排ガス分散板23に挿通されており、排ガス分散板23は、排ガス導入ダクト22の下流端部22cの周囲を囲繞するようになっている。もちろん、排ガス分散板23と排ガス導入ダクト22とを一体的に形成してもよい。また、排ガス分散板23として網材を用いてもよい。
熱分解炉14は、ケーシング34と、一対のヒータ36a、36bとで構成されている。
ケーシング34は、ヒータ36a、36bからの熱に耐えられるようにその内側に耐熱性材が積層された鋼板で形成され、その底面が開口した筒状体である。
このケーシング34の内部空間Bには、当該内部空間Bを入口側チャンバ38と出口側チャンバ40とに二分する仕切壁42が設けられており、仕切壁42の上端がケーシング34の内側天面から離間して配設されることにより、入口側チャンバ38と出口側チャンバ40とがその上端部において互いに連通するようになっている。
さらに、仕切板24の下端が洗浄水タンク20の仕切板24の上端に接続されることにより、入口側チャンバ38の下端は、熱分解炉連通孔28を介して洗浄水タンク20の内部空間Aと互いに連通され、出口側チャンバ40の下端は、後述する熱分解炉連通孔64を介して出口スクラバ16における洗浄水タンク48の内部空間Cと互いに連通されている。これにより、洗浄水タンク20の内部空間Aと入口側チャンバ38と出口側チャンバ40と洗浄水タンク48の内部空間Cとがこの順で連通されている。
ヒータ36a、36bは、ケーシング34の天面から内部空間Bに挿設された直管状の電気ヒータであり、一方のヒータ36aは、入口側チャンバ38に配設され、他方のヒータ36bは、出口側チャンバ40に配設されている。なお、電気ヒータに替えて、大気圧プラズマあるいは燃料バーナなど他の熱源を用いてもよい。
出口スクラバ16は、ケーシング44と、水噴射手段46と、洗浄水タンク48とを備えている。
ケーシング44は、その内部に熱分解炉14から排出された排ガスFを通流させる内部空間Dを有する円筒状体であり、その下端は、洗浄水タンク48の天面48aのケーシング連通孔66に接続されており、その上端は、排ガス排出ダクト50を介して図示しない排ガス排出先に接続されている。これにより、洗浄水タンク48の内部空間Cとケーシング44の内部空間Dと排ガス排出先とがこの順で連通されている。
また、排ガス排出ダクト50には、排気ファン52が取り付けられており、この排気ファン52が稼働することによって排ガス除害装置10の内部が常時負圧(=大気圧よりも低い圧力)に保たれている。このため、熱分解処理前の排ガスFや処理済みの高温の排ガスFが誤って排ガス除害装置10から外部へ漏れ出すことがない。
ここで、排ガス除害装置10の内部圧力制御についてより具体的に説明すれば、排ガス洗浄器12における洗浄水タンク20の内部空間Aの上部には、洗浄水タンク20内の圧力を測定する圧力測定器53が取り付けられており、また、排ガス除害装置10には、信号線100を介して圧力測定器53からの圧力値信号を受け入れ、当該圧力値に基づいて排気ファン52の回転数等を調節して洗浄水タンク20内を所定の負圧に制御する圧力制御回路102が設けられている。これら圧力測定器53、圧力制御回路102および排気ファン52が協働して、排ガス除害装置10の内部圧力が調整される。
水噴射手段46は、水噴射管54と水噴射ポンプ56とで構成されている。
水噴射管54は、その内部において、洗浄水タンク48に貯留された洗浄水Wを通流させる洗浄水通流空間Eを有するパイプであり、その一端がケーシング44の内部空間Dにおいて開口されており、他端が洗浄水タンク48に接続されている。なお、熱分解炉14から排出される排ガスFに含まれる固形成分の粒径が大きく、水噴射管54の洗浄水通流空間Eが閉塞するおそれのある場合には、粒径の大きい固形成分を捕捉する濾過フィルタ58を洗浄水タンク48における水噴射管54の接続位置に取り付けてもよい(もちろん、濾過フィルタ58を水噴射管54に取り付けてもよい)。
洗浄水タンク48は、天面48aが設けられた、内部空間Cを有する容器であり、上述のように、排ガス洗浄器12の洗浄水タンク20と一体的に形成されている。また、洗浄水タンク48には、洗浄水Wを洗浄水タンク48(および洗浄水タンク20)へ供給する水供給配管60が接続されており(洗浄水Wを洗浄水タンク48内に注ぐようにしてもよいし、洗浄水タンク48内で細かい液滴として噴霧してもよい)、さらに、洗浄水タンク48の側面底部には、洗浄水タンク48(および洗浄水タンク20)に貯留された洗浄水Wを外部に排出するための水排出配管62が接続されている。また、洗浄水タンク48の天面48aには、熱分解炉14の出口側チャンバ40および洗浄水タンク48の内部空間Cを互いに連通するための熱分解炉連通孔64と、洗浄水タンク48の内部空間Cおよびケーシング44の内部空間Dを互いに連通するためのケーシング連通孔66とが設けられている。
なお、本実施例の排ガス除害装置10における熱分解炉14を除く他の部分には、排ガス除害装置10に導入された当初から排ガスFに含まれる、あるいは、排ガスFを熱分解することによって生じるフッ酸など腐食性の加水分解ガスあるいは水溶性ガスによる腐食から各部を守るため、塩化ビニル、ポリエチレン、不飽和ポリエステル樹脂およびフッ素樹脂などによる耐腐食性のライニングやコーティングが施されている。
また、上述した水排出配管62に代えて、図2に示すように、洗浄水タンク20、48からのオーバーフロー水OWを貯留する水貯留タンク70と、洗浄水タンク20、48および水貯留タンク70を互いに連通する連通配管72とを設けてもよい。さらに、必要に応じて、水貯留タンク70に貯留されたオーバーフロー水OWを再び洗浄水タンク20、48に循環する水循環配管74と、水循環配管74に取り付けられた水循環ポンプ76とを設けてもよい。
水貯留タンク70は、その天面70aに水貯留タンク70内と大気(外気)とを互いに連通する大気連通孔78と、その側面70bにオーバーフロー水OWを外部へ排出する排出孔80とを有している。
連通配管72は、一端が洗浄水タンク20の側面に接続されており、他端が水貯留タンク70に貯留されたオーバーフロー水OWの水面よりも低い位置に開口されたパイプである。つまり、連通配管72における一端部の内面下端の位置が洗浄水タンク20、48の水面位置となる。
図2の排ガス除害装置10によれば、排ガス洗浄器12等における内部空間Aを負圧に維持しつつ、排ガスFからの固形成分や加水分解性ガスあるいは水溶性ガスを含んだ洗浄水Wを水貯留タンク70に排出することができる。排出された洗浄水Wに対応する量の新たな洗浄水Wが水供給配管から洗浄水タンク20、48に導入されることはいうまでもない。
また、水貯留タンク70に貯留されたオーバーフロー水OWの一部は、水循環配管74および循環ポンプ76によって再び洗浄水タンク20、48に戻されるので、洗浄水Wを無駄なく使用することができる。
次に、本実施例の排ガス除害装置10の作用について説明する(図1参照)。図示しない半導体製造装置から排出された排ガスFは、排ガス導入ダクト22を介して排ガス洗浄器12の洗浄水タンク20に貯留された洗浄水W中に導入される。そして、排ガスF中の固形成分(粉塵など)、および加水分解性ガスあるいは水溶性ガス(もちろん、排ガスFが固形成分を含んでいない場合もある)は、洗浄水Wに捕捉される。なお、加水分解性の腐食性ガスの例として、化1に示すように、ジクロールシラン(SiH2Cl2)を挙げることができる。
SiH2Cl2+2H2O → SiO2+2HCl+2H2 (化1)
このとき、排ガス洗浄器12には、排ガス分散板23が水平方向(もちろん、完全に水平でなく、多少、勾配があってもよい)に配設されているので、排ガス導入ダクト22から洗浄水W中に放散された排ガスFは、洗浄水Wの水面に至るまでの間に排ガス分散板23に形成された複数の貫通孔32を通過することになる。排ガスFが排ガス分散板23の貫通孔32を通過する際、排ガスFの気泡は、貫通孔32の径に応じて細かくなる。
また、排ガス導入ダクト22の下流端22bから排出された排ガスFは、排ガス分散板23の貫通孔32を通過する前に排ガス分散板23の下面側で一時滞留することになるので、排ガスFが洗浄水W中に滞留する時間は排ガス分散板23が存在しない場合に比べて長くなる。
さらに、排ガス導入ダクト22の下流端22bから洗浄水W中に流出しようとする排ガスFは、当該下流端22bの周方向に形成された切り欠き30(=ノッチ)によってその流れが積極的に乱されることにより、より細かい気泡となって洗浄水W中に放散される。このように排ガスFをより細かい気泡として洗浄水中に放散する。さらに洗浄水W中における排ガスFをさらに積極的に乱すため、洗浄水タンク20、48内に攪拌スクリュー(図示せず)を設けてもよい。
なお、洗浄水W中において、排ガス分散板23を排ガス導入ダクト22の下流端22bよりもやや深い位置に配設してもよく(図示せず)、この場合、排ガス導入ダクト22の下流端22bから洗浄水W中に放散された排ガスFが、その勢いで該下流端22bの位置よりも深い位置まで到達する際に排ガス導入ダクト22の貫通孔32を通過することになる。
以上のとおり排ガスFの気泡を十分に細かくするとともに、洗浄水W中における排ガスFの滞留時間を長くすることにより、排ガスF中の加水分解性あるいは水溶性ガスや粉塵が洗浄水Wと接触する機会を極大化することができ、その結果、排ガス洗浄器12における排ガスFの洗浄効果を十分に高めることができる。
排ガス洗浄器12で洗浄された低温湿潤の排ガスFは、洗浄水タンク20における内部空間Aの上部から熱分解炉連通孔28を通って熱分解炉14の入口側チャンバ38および出口側チャンバ40内をこの順に通流する。このとき、入口側チャンバ38および出口側チャンバ40は、それぞれヒータ36a、36bからの熱によって十分な高温に保たれているので、入口側チャンバ38および出口側チャンバ40に導入された排ガスFは直ちに熱分解される(例えば、化2ないし化4を参照)。
CF4+2H2O → CO2+4HF (化2)
SiH2Cl2+O2 → SiO2+3HCl (化3)
SiH4+2H2O → SiO2+4H2 (化4)
このとき、熱分解炉14に導入された排ガスFに含まれる可燃性ガスが排ガスF中の酸素と結びつくことによって火炎が生じ、この火炎が排ガスFの流れに逆らって伝播していったとしても、火炎が洗浄水タンク20において洗浄水Wを通過して排ガス導入ダクト22の下流端22bから排ガス導入ダクト22内に伝播することはない。したがって、可燃性ガスを含んだ排ガスFを除害処理したときにおいても逆火のおそれがない。
熱分解処理を受けた排ガスFは、出口側チャンバ40の下端を通って出口スクラバ16の洗浄水タンク48の内部空間Cに導入される。
内部空間Cに導入された排ガスFは、出口スクラバ16のケーシング44の下端からその内部空間Dに導入され、水噴射管54から噴射された洗浄水Wと気液接触する。このとき、排ガスF中に含まれる固形成分、および加水分解成分あるいは水溶性の腐食性ガスは、ほぼ完全に排ガスFから除去される。
そして、十分な洗浄と温度低減がなされた排ガスFは、排気ファン52を通って排ガス排出先から大気中へと放出される。
なお、上述の実施例では、熱分解炉14で熱分解処理された排ガスFを洗浄する出口スクラバ16を設けているが、熱分解処理を受けた排ガスF中に加水分解成分あるいは水溶性の腐食性ガスが含まれていない場合(例えば、太陽電池製造装置からの排ガスFを熱分解処理したときには、水とSiO2(=固形成分)とが生成されるだけで、加水分解成分あるいは水溶性の腐食性ガスは生成されない)には、出口スクラバ16に代えて、図3に示すように、排ガスFから固形成分を除去する濾過式集塵機90を設けてもよい。
濾過式集塵機90は、内部空間を有する密閉式のケーシング92と、その内部空間を上下に仕切る仕切板94と、仕切板94に複数設けられた貫通孔96に取り付けられ、排ガスFの固形成分(粉塵)を濾過する複数のフィルタ98とを有しており、熱分解炉14の出口側チャンバ40と排気ファン52とを互いに連通する排ガス排出ダクト50に取り付けられている。
また、濾過式集塵機90と出口側チャンバ40との間の排ガス排出ダクト50には、熱分解炉14から排出された高温の排ガスFを上記フィルタ98の耐熱温度以下の温度まで冷却する冷却器99が取り付けられている。なお、冷却器99の冷却方式は、排ガスFを冷却するができればどのようなものであってもよく、例えば、電気式のチラーで冷却した水を循環する方式や吸収式冷却器でダクトを覆う方式などが挙げられる。
この排ガス除害装置10は、出口側チャンバ40から冷却器99、濾過式集塵機90および排気ファン52を介して外部に排出されるまで排ガスFは乾式処理するものであり、熱分解炉14で熱分解処理を受け、固形成分(粉塵)を含む排ガスFは、冷却器99でフィルタ98の耐熱温度よりも低い所定の温度まで冷却された後、濾過式集塵機90に導入される。濾過式集塵機90に導入された排ガスFは、フィルタ98を通過した後、排気ファン52を介して排出される。排ガスFがフィルタ98を通過する際、排ガスF中の固形成分(粉塵)がフィルタ98で濾過される。
本発明に係る排ガス除害装置の概略構成図。 他の実施例に係る排ガス除害装置の概略構成図。 さらに別の実施例に係る排ガス除害装置の概略構成図。 従来技術を示す概略構成図。
符号の説明
10…排ガス除害装置
12…排ガス洗浄器
14…熱分解炉
16…出口スクラバ
20…(排ガス洗浄器)洗浄水タンク
22…排ガス導入ダクト
23…排ガス分散板
24…仕切板
26…排ガス導入ダクト挿通孔
28…熱分解炉連通孔
30…切り欠き
32…貫通孔
34…(熱分解炉の)ケーシング
36a、36b…ヒータ
38…入口側チャンバ
40…出口側チャンバ
42…仕切壁
44…(出口スクラバの)ケーシング
46…水噴射手段
48…(出口スクラバ)洗浄水タンク
50…排ガス排出ダクト
52…排気ファン
53…圧力測定器
54…水噴射管
56…水噴射ポンプ
58…濾過フィルタ
60…水供給配管
62…水排出配管
64…熱分解炉連通孔
66…ケーシング連通孔
70…水貯留タンク
72…連通配管
74…水循環配管
76…循環ポンプ
78…大気連通孔
80…排出孔
90…濾過式集塵機
92…ケーシング
94…仕切板
96…貫通孔
98…フィルタ
99…冷却器
100…信号線
102…圧力制御回路

Claims (3)

  1. 半導体製造装置から排出される、可燃性ガスを含む排ガスを洗浄する洗浄水を貯留する洗浄水タンクと、下流端が前記洗浄水タンクに貯留された前記洗浄水中に開口され、前記半導体製造装置からの前記排ガスを前記洗浄水タンクに導入する排ガス導入ダクトとを有する排ガス洗浄器、および
    前記排ガス洗浄器で洗浄された前記排ガスを受け入れ、前記排ガス中の熱分解性ガスを熱分解する熱分解炉を備える排ガス除害装置。
  2. 前記排ガス洗浄器は、肉厚方向に複数の貫通孔が形成され、前記洗浄水中において前記排ガス導入ダクトの下流端部から突設された排ガス分散板をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の排ガス除害装置。
  3. 前記排ガス洗浄器における前記排ガス導入ダクトの下流端部には、切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の排ガス除害装置。
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