JP2013189504A - 液状組成物 - Google Patents

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博 内田
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潤治 貴家
Keitaka Ishibashi
圭孝 石橋
Naoya Fukumoto
直也 福本
Ryuta Miyasaka
隆太 宮坂
Hikari Sato
光 佐藤
Koichi Ochi
光一 越智
Miyuki Kuratani
美由紀 倉谷
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Abstract

【課題】硬化剤などを併用して硬化することにより、耐熱性および長期信頼性に優れた硬化物が得られる液状組成物を提供する。
【解決手段】分子内にx個(x≧3)のオキシラン環を有する第一の化合物と、前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物を少なくとも含む液状組成物であって、前記第一の化合物のエポキシ当量に対する前記液状組成物のエポキシ当量の比が1.01〜1.20である液状組成物が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は液状組成物に関する。さらに詳しくは、硬化剤などを併用して硬化することにより耐熱性と長期信頼性などに優れた硬化物が得られる液状組成物に関する。
エポキシ樹脂は電気絶縁性、耐熱性、耐湿性、寸法安定性などの諸物性に優れる点から、半導体封止材、プリント回路基板、ビルドアップ基板などの基材、レジストインキ、導電性接着剤、アンダーフィルなどの液状封止材、フレキシブル基板用カバーレイ、ビルドアップ用接着フィルム、フォトレジスト材料に加え、発光素子(LED)、CCDイメージセンサーなどの電荷結合素子、DVDなどの光学ドライブの光ピックアップに用いられる半導体レーザーといった光半導体素子などに用いられる封止材または実装用基板など、エレクトロニクス材料分野において幅広く用いられている。
近年、半導体装置には、高密度化、高集積化および動作の高速化が求められており、それに伴って、配線の微細化が追求されている。また、LEDなどの光半導体素子は、自動車用ヘッドライトや照明などへの適用範囲の拡大により、高輝度が要求される用途に用いられるようになってきている。そのため、発光素子を封止する封止材には、点灯時の発熱量の増大に耐え得る高い耐熱性が求められる。
半導体装置またはビルドアップ基板では、動作クロックの増大に比例して、また、パワー半導体では動作電圧の増大に比例して、それらの発熱量も増大する。半導体装置の製造工程においては、鉛フリーはんだ採用によるリフロー温度上昇など、半導体パッケージへの熱負荷は大きくなっている。半導体装置(パッケージ)に熱負荷がかかると、半導体チップと、それを保護する封止材や実装する回路基材との線膨張係数の相違に起因して、半導体パッケージなどに反りが生じる傾向がある。その結果、クラックや剥離が発生したり、接続部分の断線が発生する場合がある。特に、エポキシ樹脂のガラス転移点(Tg)を越える温度領域では線膨張係数が大きく増加し、機械的強度の低下も著しくなり、反りなどの問題は顕著となる。また、アンダーフィル、メモリーなどの半導体封止では、無機フィラーを配合することにより線膨張係数の低減が可能であるが、LEDなどの光が透過する光半導体素子では、その添加量に限界がある。
封止材などに用いられるエポキシ化合物は、アルコールまたはフェノール類とエピクロルヒドリンとをアルカリ金属水酸化物を用いて反応させることにより製造するのが一般的であるが、この方法で製造されたエポキシ化合物には、反応により副生成した加水分解性塩素化合物が不純物として含まれている。特に、脂肪族アルコールを用いる場合は、エピクロルヒドリンとの反応により生じた開環付加生成物が、さらにエピクロルヒドリンと反応しポリマーが生成したり、開環付加の際に望ましくない位置での反応が起こり、それらの副生物が生成物中に残存するため、エポキシ化合物中の有機塩素化合物の含有量が多くなるといった問題がある。さらに、反応点を複数有する多価アルコールを用いる場合には上記問題が顕著となり、エポキシ化合物の分子量分布が広くなるなど、目的物の純度が著しく低下することが知られている。この加水分解性塩素化合物を多く含むエポキシ化合物を封止材などに用いると、高温・多湿下などの過酷な条件に曝された際に、加水分解性塩素化合物が分解されて塩素イオンが遊離し、半導体と配線基板を結ぶ接合部や配線金属が腐食される現象(マイグレーション)が発生し、半導体パッケージの長期信頼性に悪影響を与えることが知られている。近年、半導体チップと配線基板を結ぶワイヤボンディングでは、コストダウンの為に金製のワイヤーから銀または銅製のものに置き換える流れが加速されていることから、半導体パッケージは塩素イオンによる腐食に対しより脆弱な構造となっている。そのため、高精細な配線パターンを有する半導体装置用の封止材にはとりわけ塩素含有量の少ないことが求められており、塩素化合物の含有量が少なく、純度が高いエポキシ化合物を得るための様々な精製方法が検討されている。
例えば、特許文献1では、加水分解性塩素化合物を含有するエポキシ樹脂を、非プロトン性極性溶媒の存在下でアルカリ性物質と接触させる方法により、半導体封止用として有用な加水分解性塩素含有量の低いエポキシ樹脂を得る方法が記載されている。また、特許文献2では、蒸留精製によって電気・電子部品の封止用途に好適な、Tgが高い高耐熱性の低塩素含有量エポキシ化合物を得る方法が記載されており、特許文献3では、特定の酸触媒存在下エポキシ化合物を合成し、蒸留などの精製により低塩素化する方法が記載されている。さらに特許文献4では、蒸留精製して得られた、従来に無い高純度で低塩素濃度の脂肪族エポキシ化合物を用い、高可とう性樹脂を得る方法が記載されている。
特開平11−349661号公報 特開2010−095727号公報 特開2009−203425号公報 特開2010−285627号公報
しかしながら、上記特許文献に開示されているエポキシ化合物には、いずれも数百ppm程度の塩素が含有されており、近年の高性能化した半導体パッケージへ使用するには十分とは言えない。すなわち、アンダーフィルなどの液状硬化性組成物とする場合、塩素量の増加とTg低下を招くため使用量が制限される。これらの精製方法により、エポキシ樹脂中の塩素化合物の低減はある程度可能であるが、原料にエピクロルヒドリンを使用している限り、塩素化合物の含有は避けられない。
本発明は、硬化剤などを併用して硬化することにより、耐熱性および長期信頼性に優れた硬化物が得られる液状組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、過酸化水素を酸化剤として用いた酸化反応により、分子内に炭素−炭素二重結合を3つ以上有する化合物の炭素−炭素二重結合をエポキシ化することで、副反応に伴う高分子量体生成による分子量分布の増加が抑えられ、かつ、全塩素含有量が非常に低い高純度液状組成物が得られること、そしてこの液状組成物と硬化剤などを併用して硬化することにより、耐熱性および長期信頼性に優れた硬化物が得られる液状硬化性組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下の実施態様を含む。
[1]分子内にx個(x≧3)のオキシラン環を有する第一の化合物と、前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物を少なくとも含む液状組成物であって、前記第一の化合物の理論エポキシ当量に対する前記液状組成物のエポキシ当量の比が1.01〜1.20であることを特徴とする液状組成物。
[2]前記液状組成物中のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物の総量中の第一の化合物および第二の化合物の合計含有量が85〜100質量%である[1]に記載の液状組成物。
[3]分子内に炭素−塩素結合を含む化合物を実質的に含まない[1]または[2]に記載の液状組成物。
[4]前記液状組成物が前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された化合物を酸化して得られたものである[1]〜[3]のいずれかに記載の液状組成物。
[5]前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環のうち2個以上x個以下のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された第三の化合物をさらに含む[1]〜[4]のいずれかに記載の液状組成物。
[6]前記オキシラン環がグリシジルエーテル基に含まれるものである[1]〜[5]のいずれかに記載の液状組成物。
[7]前記第一の化合物が、下記式(1)、(2)、または(3)のいずれかの構造式で表される[1]〜[6]のいずれかに記載の液状組成物。
Figure 2013189504
(上記式(1)中、R〜Rの内3つまたは4つは下記式(4)で表され、R〜Rの内3つが下記式(4)で表される場合残りの1つは水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。j、k、l、mは各々独立して、0〜2の整数である。)
Figure 2013189504
(上記式(2)中、R〜Rの少なくとも3つは下記式(4)で表され、残りは独立して水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。nは1〜3の整数であり、nが2または3の場合、各Rは同じであっても異なっていてもよい。)
Figure 2013189504
(上記式(3)中、R〜R14の少なくとも3つは下記式(4)で表され、残りは独立して水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。p、q、r、s、t、uは各々独立して、0〜2の整数である。)
Figure 2013189504
(R15〜R17は各々独立して、水素原子、メチル基、またはエチル基であり、*は結合手を示す。)
[8]前記第一の化合物が、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、エリスリトールトリグリシジルエーテル、エリスリトールテトラグリシジルエーテル、キシリトールトリグリシジルエーテル、キシリトールテトラグリシジルエーテル、キシリトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ジトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラグリシジルエーテル、ジグリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、およびジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテルからなる群から選択される、[1]〜[7]のいずれかに記載の液状組成物。
[9]前記第一の化合物が、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、およびアミノフェノールトリグリシジルエーテルからなる群から選択される、[1]〜[6]のいずれかに記載の液状組成物。
[10]全塩素含有量が20質量ppm以下である、[1]〜[9]のいずれかに記載の液状組成物。
[11][1]〜[10]のいずれかに記載の液状組成物(A)と、硬化剤(B)またはカチオン重合開始剤(C)とを含む液状硬化性組成物。
[12]充填材(D)をさらに含む[11]に記載の液状硬化性組成物。
[13]前記充填材(D)が導電性充填材である[12]に記載の液状硬化性組成物。
[14][12]に記載の液状硬化性組成物を含む半導体封止用液状硬化性組成物であって、前記充填材(D)が非晶質シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、およびそれらの混合物からなる群より選択される無機充填材である、半導体封止用液状硬化性組成物。
[15][13]に記載の液状硬化性組成物を含む、ダイボンド材、導電性接着剤または異方導電性接着ペースト用液状硬化性組成物であって、前記導電性充填材が、金属、カーボン、グラファイト、絶縁性核材の表面に金属被覆層を有する複合粒子、およびそれらの混合物からなる群から選択される、ダイボンド材、導電性接着剤または異方導電性接着ペースト用液状硬化性組成物。
本発明の液状組成物は、過酸化水素を酸化剤として用いた酸化反応により分子内に炭素−炭素二重結合を3つ以上有する化合物の炭素−炭素二重結合をエポキシ化することで得られ、副反応に伴う高分子量体生成物を殆ど含有しない。そのため、分子量分布が小さく低粘度であり、本発明の液状組成物を含む硬化性組成物は高いTgを有する。また、本発明のある実施態様の液状組成物は、全塩素含有量が20質量ppm以下の高純度な組成物である。このような全塩素含有量の非常に低い液状組成物は、当該液状組成物を含む硬化性組成物を硬化することにより、耐熱性および長期信頼性に優れた硬化物が得られるため、配線ピッチの小さい高性能な半導体パッケージや光半導体素子の封止材などに特に有用である。更に、本発明の液状組成物はこのような特性を有することから、レジストインキ、導電性接着剤、アンダーフィルなどの液状封止材に適用する場合、流動性が良好であり、低塩素、高Tgであることから、硬化性組成物とする場合、Tgの低下や塩素量の増加に伴う問題を回避し易く、配合の自由度が高い。
実施例1で得られたペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルのSECクロマトグラムである。 実施例2で得られたトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルのSECクロマトグラムである。 比較例1,2で用いたEX−411のSECクロマトグラムである。 比較例3,4で用いたEX−321LのSECクロマトグラムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
液状組成物(A)
本発明の液状組成物(A)は、分子内にx個(x≧3)のオキシラン環を有する第一の化合物と、前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物を少なくとも含み、前記第一の化合物の理論エポキシ当量に対する前記液状組成物のエポキシ当量の比(液状組成物のエポキシ当量/第一の化合物の理論エポキシ当量)が1.01〜1.20であることを特徴とする。本明細書において、「液状」とは25℃で流動性を有するものを意味する。本明細書において「液状組成物」とはオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物を含み、これらの化合物と反応し硬化物を与える後述の硬化剤(B)またはカチオン重合開始剤(C)を含まない液状組成物を意味する。本明細書において「理論エポキシ当量」とは化合物の分子量を当該化合物が分子内に有するオキシラン環の数で割った数値を意味する。また、組成物に関する「エポキシ当量」とは後述するエポキシ当量の測定方法により求められる数値を意味する。
詳細は後述するが、第一の化合物の有するx個のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された化合物を基質として用い、この基質を酸化することにより、第一の化合物および第二の化合物を含む組成物を得ることができる。ここで、xが3の場合第一の化合物はオキシラン環を3つ有する化合物であり、第二の化合物はオキシラン環を2つ、炭素−炭素二重結合を1つ有する化合物である。また、xが4の場合第一の化合物はオキシラン環を4つ有する化合物であり、第二の化合物はオキシラン環を3つ、炭素−炭素二重結合を1つ有する化合物である。
本発明の液状組成物は液状組成物中の第一の化合物の理論エポキシ当量に対する液状組成物のエポキシ当量の比が1.01〜1.20である。液状組成物中の第一の化合物の理論エポキシ当量に対する液状組成物のエポキシ当量の比が1.20より大きいと後述の液状硬化性組成物に使用したときに、硬化物の耐熱性の指標となるガラス転移温度(Tg)や機械的物性の低下を招き、液状硬化性組成物の硬化速度にも悪影響を与えることがある。より好ましい第一の化合物の理論エポキシ当量に対する液状組成物のエポキシ当量の比は1.15以下であり、さらに好ましくは1.10以下である。一方第一の化合物の理論エポキシ当量に対する液状組成物のエポキシ当量の比を1.01より小さくするためには後述するように精製に手間がかかるため、生産性を考慮するとより好ましくは1.02以上であり、さらに好ましくは1.03以上である。また、本発明のある実施態様の液状組成物は液状組成物中のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物の総量中の第一の化合物および第二の化合物の合計含有量が85〜100質量%である。液状組成物中のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物の総量中の第一の化合物および第二の化合物の合計含有量が85質量%未満であると、後述の液状硬化性組成物に使用したときに、硬化物の耐熱性の指標となるガラス転移温度(Tg)や機械的物性の低下を招き、液状硬化性組成物の硬化速度にも悪影響を与えることがある。より好ましい液状組成物中のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物の総量中の第一の化合物および第二の化合物の合計含有量は90質量%以上である。一方100質量%とするためには後述するように精製に手間がかかるため、生産性を考慮するとより好ましくは99質量%以下であり、さらに好ましくは98質量%以下である。
本発明の液状組成物(A)は、第一の化合物および第二の化合物以外のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物を含んでもよい。上記方法により得られた組成物中には、基質の炭素−炭素二重結合が十分酸化されずに第一の化合物の有するx個のオキシラン環のうち2個以上x個以下のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された化合物をさらに含むことがある。具体的には、xが3の場合は(1)オキシラン環を1つ、炭素−炭素二重結合を2つ有する化合物および(2)炭素−炭素二重結合を3つ有する化合物(基質)が共存することがある。また、xが4の場合は(1)オキシラン環を2つ、炭素−炭素二重結合を2つ有する化合物、(2)オキシラン環を1つ、炭素−炭素二重結合を3つ有する化合物および(3)炭素−炭素二重結合を4つ有する化合物(基質)が共存することがある。
本発明の液状組成物(A)を上記方法により製造する場合、従来のエピクロルヒドリンを用いる方法と異なり原料に炭素−塩素結合を有する化合物を使用しないため、本発明のある実施態様の液状組成物(A)は、分子内に炭素−塩素結合を含む化合物を実質的に含まない。本明細書において「実質的に含まない」とは、液状組成物(A)を合成するために用いる原料に炭素−塩素結合を含む化合物を使用しない、すなわち、液状組成物(A)中のそのような化合物およびその反応生成物の含有量がゼロであることを意味する。したがって、ある実施態様では、液状組成物(A)の全塩素含有量は100質量ppm以下であり、好ましくは50質量ppm以下、より好ましくは20質量ppm以下である。本発明の液状組成物(A)は、従来のエピクロルヒドリンを用いる方法で得られる化合物とは異なり、物性低下などを生じさせる副生物の含有量が少なく、また分子量分布も小さい。
封止材には、電気絶縁特性に優れた硬化物が得られるため酸無水物、フェノール樹脂などが硬化剤として利用される。エポキシ化合物は封止材の主剤として用いられ、脂環式エポキシ化合物よりもグリシジル基を有するエポキシ化合物の方が上記硬化剤との反応性に優れる。上記製造方法において本発明の組成物を製造する場合用いられる基質は分子内に炭素−炭素二重結合を3つ以上持った有機化合物であれば特に制限はないが、高い電気絶縁特性が求められる半導体封止材として使用する場合は、酸化することによりグリシジルエーテル基となるアリルエーテル基を分子内に3つ以上有する化合物を用いることが好ましい。この実施態様では、オキシラン環はグリシジルエーテル基に含まれるものである。ここでいう「アリルエーテル基」とは「C=C−C−O−」結合を含む基、すなわち置換または非置換のアリルオキシ基を意味する。
本発明の液状組成物(A)は、分子内にx個(x≧3)のオキシラン環を有する第一の化合物および第一の化合物の有するx個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物を主成分とする。第一の化合物としてより好ましいものはxが3〜6の化合物であり、例えば以下の式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013189504
(上記式(1)中、R〜Rの内3つまたは4つは下記式(4)で表され、R〜Rの内3つが下記式(4)で表される場合残りの1つは水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。j、k、l、mは各々独立して、0〜2の整数である。)
Figure 2013189504
(上記式(2)中、R〜Rの少なくとも3つは下記式(4)で表され、残りは独立して水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。nは1〜3の整数であり、nが2または3の場合、各Rは同じであっても異なっていてもよい。)
Figure 2013189504
(上記式(3)中、R〜R14の少なくとも3つは下記式(4)で表され、残りは独立して水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。p、q、r、s、t、uは各々独立して、0〜2の整数である。)
Figure 2013189504
(R15〜R17は各々独立して、水素原子、メチル基、またはエチル基のいずれかであり、*は結合手を示す。)
式(1)で表される具体的な化合物としては、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルなどが挙げられる。式(2)で表される具体的な化合物としては、エリスリトールトリグリシジルエーテル、エリスリトールテトラグリシジルエーテル、キシリトールトリグリシジルエーテル、キシリトールテトラグリシジルエーテル、キシリトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテルなどが挙げられる。式(3)で表される具体的な化合物としては、ジトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラグリシジルエーテル、ジグリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテルなどが挙げられる。その他、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどの多価グリシジルアミン、トリグリシジルイソシアヌレート、アミノフェノールトリグリシジルエーテルなどの、酸素原子以外のヘテロ原子を分子内に有する多価グリシジル化合物を用いることができる。
本発明の液状組成物(A)を上記第一の化合物の有するx個のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された化合物を酸化することにより製造する場合、上記式(1)〜(3)の化合物のグリシジルエーテル基がアリルエーテル基に置換された、分子内に炭素−炭素二重結合を3つ以上有する化合物、すなわち、式(1)〜(3)の化合物において式(4)の代わりに以下の式(5)を有する化合物を基質として用いることができる。
Figure 2013189504
(R15〜R17は各々独立して、水素原子、メチル基、またはエチル基のいずれかであり、*は結合手を示す。)
本発明の液状組成物(A)中のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物の総量中の第一の化合物と第二の化合物の合計含有量は、ガスクロマトグラフィー(GC)で測定することができ、分子量分布はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で測定することができる。GC測定およびSEC測定の装置および条件は実施例にて後程説明する。
次に、本発明の液状組成物(A)の製造方法について説明する。本発明の液状組成物は、第一の化合物の有するx個のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された化合物を基質として用い、この基質を酸化することにより得ることができる。酸化に用いる酸化剤は炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合を酸化(エポキシ化)することができるものであれば適用できるが、安全性やコストの点から過酸化水素を使用することが好ましい。過酸化水素源としては過酸化水素水溶液を好適に用いることができ、種々の濃度のものを使用することができるが、反応効率、容積効率、安全性の面より約10〜約80質量%の過酸化水素水溶液を使用するのが好ましく、さらには、約30〜約60質量%の過酸化水素水溶液を使用するのが好ましい。
過酸化水素水溶液の使用量には特に制限はない。反応系内の過酸化水素濃度は反応の進行に伴い減少する。この減少に対し追添補充することにより反応系内の過酸化水素濃度を0.1〜30質量%、より好ましくは0.2〜15質量%の範囲内に保持する。0.1質量%より少ないと生産性が悪くなり、一方、30質量%より多いと、溶媒としてアルコールを用いる際にアルコールと水の混合組成中での爆発性が高まり危険となる場合がある。なお、反応初期に反応系内に多量の過酸化水素を仕込むと反応が急激に進行し危険な場合があるため、過酸化水素は反応系内にゆっくり添加することが好ましい。
本発明の液状組成物(A)の製造方法は、炭素−炭素二重結合を3つ以上有する化合物の炭素−炭素二重結合を過酸化水素によりエポキシ化する方法であれば特に制限はないが、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩などの塩基性塩化合物の存在下で過酸化水素とアセトニトリルを上記化合物の炭素−炭素二重結合と反応させることが、反応性が高く反応生成物の分離および/または精製が容易である点で好ましい。
上記の通りアセトニトリルを使用してエポキシ化反応を実施する場合は、反応液中にメタノール、エタノール、1−プロパノールなどのアルコールを溶媒として共存させることが好ましい。アルコールは、基質の溶媒または粘度希釈剤として機能する。また、アルコールは、基質の親水性が低い場合に、基質およびアセトニトリルを含む有機層と過酸化水素を含む水層を均一系にして反応速度を高める作用がある。アルコールを共存させないか、あるいは使用量が不足すると、反応系に二層分離が起こり、結果として過酸化水素のエポキシ化選択率が低下する場合がある。アルコールの使用量は、基質に対し0.5〜20モル当量の範囲とすることが好ましく、3.0〜15モル当量がより好ましい。0.5モル当量より少ないと、二層分離が起こりやすく、20モル当量より多いと反応が遅くなる場合がある。
アセトニトリルの反応開始時の仕込み量は、基質のエポキシ化される炭素−炭素二重結合の数を基準として、1.2〜5モル当量の範囲とすることが好ましく、1.5〜3モル当量がより好ましい。1.2モル当量より少ないと収率が低下し、一方、5モル当量より多くしても、過酸化水素のエポキシ化選択率が低下する傾向があり、またコスト高となるため好ましくない。
本発明の液状組成物(A)の製造方法において、反応液のpHを9〜11とすることが好ましい。pHが9より低いと反応速度が低下して生産性が悪くなり、一方11より高い場合、反応が急激に進行し危険であり収率も低下する場合がある。過酸化水素は高アルカリ雰囲気下で分解が活発に起こるため、反応初期の段階ではpHを9〜10程度とし、過酸化水素の添加とともに必要に応じて徐々に反応液のpHを10〜11程度に制御することがより好ましい。
反応系内のpH調整に用いられる塩基性塩化合物としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどの無機塩基塩、およびカリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの有機塩基塩が挙げられる。
前記した塩基性塩化合物は、水溶液またはアルコール溶液として用いることができる。アルコール溶液の溶媒として用いられるアルコールには、メタノール、エタノール、1−プロパノール、ブタノールなどが挙げられ、前述の反応溶媒と同一のものを使用することが好ましい。
本発明の液状組成物(A)の製造方法において、反応温度は、通常、20〜100℃の範囲、好ましくは25〜60℃の範囲である。また、反応時間は反応温度により左右され一概に定めることはできないが、通常は4〜100時間の範囲、好ましくは8〜80時間の範囲である。
3つ以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物を基質として用いてエポキシ化する反応では、炭素−炭素二重結合を1つまたは2つ有する化合物を基質として用いる場合に比べてエポキシ化反応に長時間を要する。そのため、反応の進行に伴い、生成する反応中間体や目的物が有するエポキシ基の加水分解反応が進行する。そこで、反応途中で一旦反応を停止し、反応液中の水を除去する工程を実施することが好ましい。反応を停止するタイミングは、反応中間体や目的物が有するエポキシ基の加水分解が確認された時点で実施することが好ましい。エポキシ基の加水分解物の生成は、液体クロマトグラフィーやNMR測定により確認をすることができる。
上記工程により得られた反応中間体に対して、例えば、再びアセトニトリルおよびアルコールの存在下、過酸化水素水溶液を酸化剤として用いて、エポキシ化反応を再度実施することができる。このときの反応条件は前述の条件と同様である。
上記エポキシ化反応の停止、反応液中の水を除去する工程を行なう回数は特に制限はないが、回数が多くなるとかえって収率の低下を招くことになるので2回以下、より好ましくは1回である。なお、未反応の炭素−炭素二重結合の含有率を低くするためには、反応を長時間行う、精製操作に時間をかけるなどの必要があり、オキシラン環の開環による純度低下、収率の低下、製造コスト上昇などを引き起こすことになるため、この点では第一の化合物および第二の化合物の合計含有量は85〜99質量%とすることが好ましく、90〜98質量%とすることがより好ましい。
反応液は通常過酸化水素を含有するため、反応液中の水を除去した後に有機層を回収する際には、過酸化水素の濃縮による爆発の危険性を避けるために、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤により、過酸化水素を還元除去することが望ましい。この際反応液中の水を、反応中間体を含む有機層と効率的に分離除去するために、トルエン、酢酸エチル、ジクロロメタンなどの水との相溶性が低い、適量の有機溶媒を反応液に加えることが好ましい。この処理により反応液中に残存する過酸化水素を除去するとともに水層と有機溶媒を含む有機層を分離し、その有機層を回収および濃縮することにより液状組成物(A)が得られる。
得られた液状組成物(A)は合成にエピクロルヒドリンを使用していないため、塩素含有量が少なく、かつ、副反応に伴う高分子量体を殆ど含まないため、従来のエピクロルヒドリンを使用して合成された液状組成物に比べて低粘度であるという特徴を有する。ある実施態様では、第一の化合物が分子内に4個のオキシラン環を有する場合、液状組成物の25℃での粘度は100〜300mPa・s、第一の化合物が分子内に3個のオキシラン環を有する場合は10〜100mPa・sである。
なお、本発明の液状組成物(A)は、原料にエピクロルヒドリンを使用しない方法であれば、前記以外の方法で製造することも可能である。例えば、特許第4083424号または特許第4211261号で開示されている、有機溶媒中、タングステン酸化合物、リン酸触媒および相間移動触媒の存在下で、過酸化水素を炭素−炭素二重結合を有する化合物の炭素−炭素二重結合と反応させる方法により製造することも可能である。
上記製造方法により得られた本発明の液状組成物(A)は、必要に応じて公知の方法(蒸留、クロマト分離、再結晶、昇華など)で精製することができる。
本発明の液状硬化性組成物は、上記液状組成物(A)以外に以下の硬化剤(B)またはカチオン重合開始剤(C)を含む。
(B)硬化剤
上記液状組成物(A)を硬化させるために硬化剤を併用することができる。使用できる硬化剤は、一般的なエポキシ化合物の硬化剤として作用するものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、酸無水物、フェノール樹脂、アミン類などが挙げられるが、液状組成物(A)のオキシラン環との良好な反応性が得られる点で酸無水物、フェノール樹脂が好ましい。さらに、適切な粘度に調整しやすい点から、酸無水物がより好ましい。
具体的には、酸無水物としてはメチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、アルキル化テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、アルケニル基で置換されたコハク酸無水物、メチルナジック酸無水物、グルタル酸無水物などが例示される。また、フェノール樹脂としてはフェノールノボラック、クレゾールノボラック、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン型、トリフェニルメタン型、ザイロック型、テルペン型などの多価フェノール化合物が挙げられ、アミン類としてはジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミンなどの芳香族ポリアミンなどが挙げられる。これらの硬化剤は、単独でも、2種以上併用してもよい。上記硬化剤(B)の配合量は特に限定されないが、酸無水物を使用する場合には液状組成物(A)中のオキシラン環(エポキシ基)との官能基比(エポキシ基/酸無水物基)が、好ましくは0.6〜2.0、より好ましくは0.8〜1.5となる量が好ましい。フェノール樹脂またはアミン類を使用する場合の割合としては、オキシラン環(エポキシ基)と硬化剤中の活性水素とが当量比でエポキシ基/活性水素=約0.8〜約1.2の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは約0.95〜約1.1である。
本発明の液状硬化性組成物において、上記硬化剤に加えてさらに硬化促進剤を含有することが、該組成物の硬化速度を向上させる観点から好ましい。硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの第三級アミンおよびそれらの塩;トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンなどのホスフィン;テトラブチルホスホニウムO,O−ジエチルホスホロジチオアート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、トリフェニルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩;アミノトリアゾール類、オクチル酸スズ、ジブチルスズジラウレートなどのスズ化合物、オクチル酸亜鉛などの亜鉛化合物、アルミニウム、クロム、コバルト、ジルコニウムなどのアセチルアセトナト錯体などの金属触媒などが挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硬化促進剤の配合量は特に限定されないが、液状硬化性組成物100質量部に対して、通常0.01〜5質量部である。0.01質量部未満であると、上記硬化促進剤を添加する効果が得られない傾向があり、5質量部を超えると、液状硬化性組成物の硬化物が着色したり、その耐熱性、耐光性が低下することがある。より好ましい範囲は0.05〜1.5質量部である。
なお、ここでいう「液状硬化性組成物100質量部」の「液状硬化性組成物」とは、液状組成物(A)に含まれるオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物、硬化剤(B)および必要に応じて添加される他のエポキシ化合物(後述)を指す。すなわち、「液状硬化性組成物100質量部」はこれらの合計量が100質量部であることを意味する。以下の「液状硬化性組成物100質量部」も同様の意味である。
(C)カチオン重合開始剤
上記硬化剤に代えて、光によりカチオン種またはルイス酸を発生する光カチオン重合開始剤、あるいは熱によりカチオン種またはルイス酸を発生する熱カチオン重合開始剤を用いることができる。光カチオン重合開始剤は、紫外線の照射によってエポキシ基のカチオン重合を開始する化合物である。例えば、カチオン部分が、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムなどのスルホニウム、ジフェニルヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムなどのヨードニウム、フェニルジアゾニウムなどのジアゾニウム、1−ベンジル−2−シアノピリジニウム、1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウムなどのピリジニウム、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−FeなどのFeカチオンであり、アニオン部分が、BF 、PF 、SbF 、[BX(ただし、Xは少なくとも2つ以上のフッ素またはトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基)で構成されるオニウム塩が挙げられる。熱カチオン重合開始剤としては、トリフル酸(Triflic acid)塩、三フッ化ホウ素エーテル錯化合物、三フッ化ホウ素などのようなカチオン系触媒またはプロトン酸触媒、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩などの各種オニウム塩を用いることができる。
これらの光カチオン重合開始剤および熱カチオン重合開始剤の中で、オニウム塩が、取り扱い性および保存安定性と硬化性のバランスに優れるという点で好ましく、その中で、ヨードニウム塩、スルホニウム塩およびホスホニウム塩が特に好ましい。カチオン重合開始剤の使用量は、液状組成物(A)および任意成分の他のエポキシ化合物の合計100質量部に対し、一般に0.01〜15質量部、好ましくは0.05〜5質量部である。この範囲を外れると、カチオン重合後の硬化物の耐熱性および耐湿性のバランスが悪くなる場合がある。
充填材(D)
本発明の液状硬化性組成物には充填材を配合してもよい。充填材の種類は用途により適宜選択される。例えば、本発明の液状硬化性組成物をアンダーフィルなどの半導体封止用途に使用する場合には、硬化物の熱膨張係数を低下させるために絶縁性である無機充填材を配合する。この無機充填材は特に限定されず、公知のものを使用することができる。
無機充填材として、具体的には、非晶質シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの粒子が挙げられる。低粘度化の観点からは、中でも真球状の非晶質シリカが望ましい。無機充填材は、シランカップリング剤などで表面処理が施されたものであってもよいが、表面処理が施されていなくもよい。これら無機充填材の平均粒径は0.1〜20μmであり、最大粒径が50μm以下、特に20μm以下のものが好ましい。平均粒径がこの範囲にあると粘度が高くなりすぎることもなく、また、狭ピッチ配線部や狭ギャップ部への注入性も適切である。ここでいう平均粒径とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置によって測定される体積累積粒径D50である。液状硬化性組成物中の無機充填材の含有量は、用途に応じて適宜決定することができる。例えば、半導体封止用途では、液状硬化性組成物中の無機充填材の含有量は一般に50〜95質量%であり、好ましくは65〜90質量%である。
本発明の液状硬化性組成物には、充填材として導電性充填材を配合しても良い。導電性充填材を配合することで、ダイボンド材、導電性接着剤、異方導電性接着ペースト(ACP)などとして使用することができる。例えば、ディスペンサーなどを用いて、半導体チップの大きさに合わせて基板に本発明の液状硬化性組成物を塗布し、チップボンダーなどを用いて、加熱接続をした後、硬化させることができる。
具体的な導電性充填材としては、金、銀、銅、鉄、亜鉛、スズ、銀メッキ銅、スズメッキ銅、インジウム、ニッケル、パラジウム、アルミニウムなどの金属、カーボン、グラファイト、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などの樹脂やアルミナ、シリカ、チタン酸カリウム、ガラスなどの絶縁性核材の表面にめっきなどの方法で形成された上記金属の被覆層を有する複合粒子などが挙げられる。形状について特に制限はなく、りん片状、樹枝状、球状、ペレット状などの任意の形状のものが使用できる。充填材の平均粒径は通常0.5〜15μm、好ましくは2〜10μmである。ここでいう粒径とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置によって測定される体積累積粒径D50である。
ダイボンド材または導電性接着剤用途では、液状硬化性組成物中の導電性充填材の含有量は60〜90質量%であることが好ましく、70〜85質量%がより好ましい。導電性充填材の含有量が60質量%より小さくなると、導電性充填材の接続が悪くなり、導電性が得られにくくなる。一方、含有量が90質量%より大きくなると、接着強度が弱くなる場合がある。また、異方導電性接着ペースト(ACP)用途では、液状硬化性組成物中の導電性充填材の含有量は1〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
その他の成分
本発明の液状硬化性組成物は、接着性付与のためにカップリング剤を含有してもよい。カップリング剤は特に限定されず、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤などが挙げられる。これらカップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カップリング剤の配合量は、液状硬化性組成物100質量部に対して、通常0.1〜5質量部である。0.1質量部未満であると、カップリング剤の配合効果が充分発揮されないことがあり、5質量部を超えると、余剰のカップリング剤が揮発し、液状硬化性組成物を硬化させたときに、膜減りなどを起こすことがある。
本発明の液状硬化性組成物は、該組成物の硬化物の耐熱性を改善するために酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤は特に限定されず、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリデシル、亜リン酸ノニルジフェニル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイドなどのリン系酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、[4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル)]ビス(アルキルチオプロピオネート)などの硫黄系酸化防止剤、フラーレン、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金属系酸化防止剤が挙げられる。これら酸化防止剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化防止剤の配合量は、液状硬化性組成物100質量部に対して、通常0.001〜2質量部である。0.001質量部未満であると、上記酸化防止剤の配合効果が充分発揮されないことがあり、2質量部を超えると、上記酸化防止剤が揮発し、液状硬化性組成物を硬化させたときに、膜減りなどを起こしたり、硬化物が脆くなったりすることがある。
本発明の液状硬化性組成物は、粘度を調節するために、シリカ微粉末や高分子量シリコーン樹脂などを含有していてもよい。特に、シリカ微粉末は、増粘性作用だけでなく、チキソ性付与剤としても働くため、本発明の液状硬化性組成物の流動性をコントロールできるためにより好ましい。
上記シリカ微粉末の平均粒径は特に限定されないが、好ましい範囲は0.1〜100nm、より好ましい範囲は1〜50nmである。LEDなどの光半導体封止に用いる場合には、100nmを超えると液状硬化性組成物の透明性が低下することがある。ただし、ビルドアップ基板などの配線基板や、アンダーフィルなどの半導体封止といった、光を透過しない用途では透明性は問題とならない。
本発明の液状硬化性組成物は、必要に応じて、消泡剤、着色剤、蛍光体、変性剤、レベリング剤、光拡散剤、難燃剤などの他の添加剤を含有していてもよい。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の液状硬化性組成物に他の室温で液状のエポキシ樹脂を混合してもよい。また、室温で固形の高軟化点のエポキシ樹脂やフェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、キシレン樹脂、ポリウレタン樹脂などのフィルム形成材などを配合することで、異方導電性接着フィルム(ACF)のようなフィルム状接着剤を作製することも可能である。
本発明の液状硬化性組成物の調製方法は特に限定されず、各成分を所定の配合割合でポットミル、三本ロールミル、回転式混合機、二軸ミキサー、ディスパーなどの混合機に投入し、混合して、調製することができる。
本発明の液状硬化性組成物に他の樹脂をブレンドしてフィルム状に成形する場合、その方法は特に限定されず、各成分をメチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどの有機溶剤中で混合してワニス状とし、これをポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂系フィルムなどの支持基材にフローコーター、ロールコーター、コンマコーターなどで塗布した後に、溶剤を乾燥することによってフィルム化することができる。
前述したように原料としてエピクロルヒドリンを用いずに製造した、本発明のある実施態様の液状組成物(A)は、分子内に炭素−塩素結合を含む化合物を実質的に含まない。ある実施態様では、液状組成物(A)の全塩素含有量を20質量ppm以下とすることができる。しかしながら、このような液状組成物(A)を用いる場合であっても、硬化剤(B)、カチオン重合開始剤(C)、充填材(D)、その他添加剤にも塩素を含まないものを使用することが好ましい。液状組成物(A)に加えて液状組成物(A)以外の成分を含む液状硬化性組成物中の全塩素含有量は100質量ppm以下であることが好ましく、より好ましくは50質量ppm以下、さらに好ましくは20質量ppm以下である。
本発明の液状硬化性組成物は、熱硬化させることができる。熱硬化条件は、通常40〜300℃で0.5〜48時間の加熱を含む。この加熱は、複数回に分けて行ってもよい。特に着色を重視する場合には、過度に高温で硬化することは好ましくなく、例えば硬化の進行とともに昇温させて、最終的な硬化温度を200℃以下、好ましくは180℃以下、さらに好ましくは160℃以下とする。
本発明の液状硬化性組成物の硬化物はTgが高いため、高温領域での線膨張係数を低く抑えることができる。そのため、そのような硬化物を用いた半導体装置は高温での稼動状況下でも十分な強度を保持することが可能であり、反り、クラック、剥離防止などの特性向上が期待できる。さらにTg以下の温度領域では、透湿度を低く維持することができ、かつ、塩素量も少ないためマイグレーションなどの腐食も低減できることから、高温での稼動状況下でも半導体装置の不良発生を抑制し長期信頼性を向上させることができる。
さらに、液状組成物(A)の硬化物自体のTgが高いことにより、充填材を配合しなくても線膨張係数を低くすることができるため、透明用途への適用が可能である。また、ベンゼン環のような共役系構造を含まない液状組成物であれば、良好な耐候性も期待できる。
このように、本発明の液状硬化性組成物は、発光素子(LED)、CCDイメージセンサーなどの電荷結合素子、DVDなどの光学ドライブの光ピックアップに用いられる半導体レーザーといった光半導体素子に有用である。また、充填材を使用すれば、アンダーフィルなどの半導体封止に有用である。さらに、導電性充填材を使用すれば、導電性接着剤などに有用である。
以下、実施例と比較例を示し本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[合成例1](ペンタエリスリトールテトラアリルエーテルの合成)
1リットル3つ口フラスコに、アルゴン気流下、p−トルエンスルホン酸(688mg、4.0mmol;東京化成工業株式会社製)、[CpRu(CHCN)]PF(979mg、2.0mmol;Aldrich社製)(Cp:ペンタメチルシクロペンタジエニル錯体)を加えた。ここにネオアリル(登録商標)P−30M(ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、134g、0.5mol;ダイソー株式会社製)と酢酸アリル(300g、3.0mol;昭和電工株式会社製)の混合液を加え、p−トルエンスルホン酸と[CpRu(CHCN)]PFを溶解、混合し80℃において7時間撹拌し、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテルが63%の粗生成物を得た。反応終了後、反応液を留去し、シリカゲル60(球状)(関東化学株式会社製)と溶離液(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)を用いて、カラムクロマトグラフィーにより目的物を単離し、純度96%のペンタエリスリトールテトラアリルエーテル55.1gを回収した。再度同様な合成を行い、以下の実施例1に必要な量の目的物を得た。純度は、ガスクロマトグラフィー(Agilent Technologies,Inc社製、Agilent 6850 Series II HP−1)により測定した。
[合成例2](トリメチロールプロパントリアリルエーテルの合成)
1リットル3つ口フラスコに、アルゴン気流下、p−トルエンスルホン酸(1.24g、7.2mmol;東京化成工業株式会社製)、[CpRu(CHCN)]PF(1.76g、3.6mmol;Aldrich社製)(Cp:ペンタメチルシクロペンタジエニル錯体)を加えた。ここに2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール(トリメチロールプロパン)(80.6g、0.6mol;関東化学株式会社製)と酢酸アリル(180.0g、1.80mol)の混合液を加え、p−トルエンスルホン酸と[CpRu(CHCN)]PFを溶解、混合し80℃において7間撹拌し、トリメチロールプロパントリアリルエーテルが30%の粗生成物を得た。反応終了後、反応液を留去し、シリカゲル60(球状)(関東化学株式会社製)と溶離液(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)を用いて、カラムクロマトグラフィーにより目的物を単離し、純度94%のトリメチロールプロパントリアリルエーテル26.5gを回収した。更に、同様な合成を繰り返し行い、以下の実施例2に必要な量の目的物を得た。
[実施例1](ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルの合成)
合成例1で得られたペンタエリスリトールテトラアリルエーテル100g(0.34mol)、アセトニトリル(純正化学株式会社製)110g(2.68mol)、メタノール(純正化学株式会社製)50g(1.56mol)を1リットル3つ口フラスコに仕込み、50質量%水酸化カリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を少量加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液(日本パーオキサイド株式会社製)80g(1.06mol)を、内温が45℃を超えないように18時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。この時点で反応を一旦停止し、亜硫酸ナトリウム1.01g(和光純薬工業株式会社製)とトルエン500gを加え、室温で30分間攪拌し、洗浄した。純水75gで2回洗浄した後、溶媒を留去して反応混合物を得た。その後反応混合物にアセトニトリル110g、メタノール50gを加え、50質量%水酸化カリウム水溶液を少量加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液62.5g(0.83mol)を、内温が45℃を超えないように28時間かけて滴下した。滴下終了後、亜硫酸ナトリウム7.95gとトルエン400gを加え、室温で30分間攪拌し、洗浄した。純水75gで2回洗浄した後、溶媒を留去することにより、純度98%、収量88.0g、収率72.4%で反応生成物(目的物)(液状組成物(A)に相当、エポキシ当量94.2)が得られた。また、ガスクロマトグラフィーで行った純度分析では、第一の化合物であるペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル(理論エポキシ当量:90.1)の割合が92.4%、第一の化合物の有する4個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物の割合が1.6%であった。(液状組成物(A)のエポキシ当量/第一の化合物の理論エポキシ当量=1.05)
<ガスクロマトグラフィー(GC)測定>
GC測定は、以下の装置、条件にて行った。
装置構成:Agilent Technologies,Inc社製、Agilent 6850 Series II
カラム:Agilent Technologies,Inc社製 HP−1(膜厚0.25μm×内径320μm×30m)
サンプル:0.01重量%の酢酸エチル溶液とし、サンプル注入量1.0μL
インジェクション:300℃、He圧力79.6kPa、スプリット比1:40
オーブン設定:100℃、2min、20℃/minの昇温の後、300℃、6min
検出器:水素炎イオン化検出器、300℃、H流量40.0mL/min、エアー流量45.0mL/min
[実施例2](トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの合成)
合成例2で得られたトリメチロールプロパントリアリルエーテル75g(0.295mol)、アセトニトリル75g(1.83mol)、メタノール72.5g(2.26mol)を0.5リットル4つ口フラスコに仕込み、50質量%水酸化カリウム水溶液を加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液116g(1.54mol)を、内温が45℃を超えないように18時間かけて滴下した。なお、過酸化水素水溶液を加えるとpHが下がるので、pHが10.5に維持されるように50質量%水酸化カリウム水溶液も別途滴下した。この時点で反応を一旦停止し、反応液に亜硫酸ナトリウム3.06gとトルエン200gを加え、室温で30分間攪拌し洗浄した。純水80gで2回洗浄した後、溶媒を留去して得られた反応混合物にアセトニトリル75g、メタノール72.5gを加え、50質量%水酸化カリウム水溶液を少量加え、反応液のpHを約10.5に調整した後、内温35℃で45質量%過酸化水素水溶液90g(1.19mol)を、内温が45℃を超えないように30時間かけて滴下した。滴下終了後、亜硫酸ナトリウム15.1gとトルエン200gを加え、室温で30分間攪拌し、洗浄した。純水80gで2回洗浄した後、溶媒を留去することにより、純度97%、収量58.0g、収率63.2%で反応生成物(目的物)(液状組成物(A)に相当、エポキシ当量105.8)が得られた。実施例1と同様の条件で実施したガスクロマトグラフィーによる純度分析では、第一の化合物であるトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(理論エポキシ当量:100.8)の割合が88.9%、第一の化合物の有する3個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物の割合が2.9%であった。(液状組成物(A)のエポキシ当量/第一の化合物の理論エポキシ当量=1.05)
以下に硬化物の特性評価に使用する液状硬化性組成物の材料を記す。
エポキシ樹脂1(本発明の液状組成物(A)に相当):実施例1のペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル(エポキシ当量94.2、全塩素含有量15.5質量ppm、粘度160mPa・s)
エポキシ樹脂2(本発明の液状組成物(A)に相当):実施例2のトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(エポキシ当量105.8、全塩素含有量13.5質量ppm、粘度39mPa・s)
エポキシ樹脂3:ナガセケムテックス製多官能脂肪族エポキシEX−411(エポキシ当量234.5、全塩素含有量16.8質量%、粘度819mPa・s)
エポキシ樹脂4:ナガセケムテックス製多官能脂肪族エポキシEX−321L(エポキシ当量131.3、全塩素含有量0.28質量%、粘度274mPa・s)
エポキシ樹脂5:三菱化学製水添ビスフェノールA型エポキシYX−8000(エポキシ当量202.8、全塩素含有量0.14質量%、粘度2100mPa・s)

酸無水物(本発明の硬化剤(B)に相当):リカシッドMH−700、新日本理化製
硬化促進剤1:U−CAT SA 102、サンアプロ製
硬化促進剤2:U−CAT 5003、サンアプロ製
<エポキシ当量>
エポキシ当量はJIS K 7236:2001に準拠して求めた。試料を0.1〜0.2g秤量し、三角フラスコに入れた後、クロロホルム10mLを加えて溶解させた。次に、酢酸20mLを加え、続いて臭化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液(臭化テトラエチルアンモニウム100gを酢酸400mLに溶解させたもの)10mLを加えた。得られた溶液にクリスタルバイオレット指示薬を4〜6滴加え、0.1mol/L過塩素酸酢酸溶液で滴定し、滴定結果に基づいて、下記式に従いエポキシ当量を求めた。
エポキシ当量(g/eq)=(1000×m)/{(V−V)×c}
m:試料の重量(g)
:空試験における終点までの滴定に消費した過塩素酸酢酸溶液の量(mL)
:終点までの滴定に消費した過塩素酸酢酸溶液の量(mL)
c:過塩素酸酢酸溶液の濃度(0.1mol/L)
<全塩素含有量>
全塩素含有量は、エポキシ樹脂を800℃以上の高温で燃焼・分解させ、その分解ガスを超純水に吸収させ、イオンクロマトグラフィーで定量することにより測定した。イオンクロマトグラフィーは、ダイオネクス社製IC−1000とIonPac AS12A(4mm)カラムから構成され、溶離液を0.3mM NaHCO/2.7mM NaCO水溶液として、流量1.5mL/minで測定した。
<粘度>
エポキシ樹脂の粘度は、ブルックフィールド社B型粘度計LVDV−Eを使用し、以下の条件で測定を行った。
スピンドルNo.18
温度:25℃
回転数:6rpmまたは60rpm
サンプル重量:約5g
<サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)測定>
エポキシ樹脂1〜4のSEC測定は、以下の装置、条件にて行った。
装置構成:日本分光株式会社製AS−2055、DG2080−53、PU−2086、CO−2065、RI−2031
カラム:昭和電工株式会社製Shodex KF−802×3
サンプル:1質量%のTHF溶液
サンプル注入量:50μL
THF流速:1mL/min
カラムオーブン温度:40℃
検出器:RI検出器
[実施例3〜6、比較例1〜6]
表1に示す各成分を同表に示す割合で配合して混合脱気した後、厚さ3mmの硬化物を作製できる型の中に流し込み、オーブン中にて100℃1時間、120℃1時間、150℃2時間加熱して硬化板を得た。得られた硬化板を用いて以下の測定を行った。得られた物性値を表1に示す。
<ガラス転移温度(Tg)>
熱機械測定(TMA)により測定した。エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製TMA/SS6100熱機械分析装置を使用し、温度範囲−10〜250℃、昇温速度5℃/min、荷重20.0mNの条件で9×9×3mmの試験片を用いて測定を行った。得られた膨張曲線における転移に基づく変曲点前後の直線領域で各々引いた2本の直線の外挿線の交点の温度をガラス転移温度とした。
<線膨張係数(CTE)>
Tgと同様に、TMAにより測定し、Z軸方向の膨張率より線膨張係数を求めた。得られた膨張曲線におけるTg前後の直線部分の平均値として、αを(Tg−40℃)〜(Tg−20℃)の範囲、αを(Tg+20℃)〜(Tg+40℃)の範囲で各々求めた。
<硬度測定>
硬度は、米国バーバー・コルマン社製バーコル硬度計GYZJ 934−1によって、80×80×3mmの試験片を用いて5地点の測定を行い、その平均を測定値とした。まず室温での測定を行い、さらに加熱状況下の硬度試験として、試験片をガラス板上に置き、オーブン中で110℃または130℃で60分間加熱した後取り出し、直ぐに測定を行った。数値は0〜100で表され、数値が大きいほど測定対象が硬いことを示す。
<光学的特性測定>
<色差測定>
測色色差計(日本電色工業株式会社製、ZE−2000)を用い、50mm角で厚み3mmのサンプルを用いて、下記測定条件で測定した。各表色系の数値への変換は測色色差計本体が行い、表色系のデータを得た。
測定モード:透過
測定回数:n=3
出力データ:L(明度)、a(赤色度)、b(黄色度)
<透過率>
上記色差測定で使用したサンプルを用いて、23℃の条件下で日本分光株式会社製分光光度計 V−650を用いて、波長400nmの光線透過率を測定した。
<耐熱性試験>
上記色差測定および透過率測定で用いたサンプルを、150℃オーブン中に48時間入れた後、色差および透過率を測定した。また、サンプルの表面状態を観察し、以下の様に分類した。
A:表面が平滑で光沢があり、加熱前と変化無い
B:表面が荒れている
C:表面が荒れていて、光沢も無い
<長期信頼性評価>
長期信頼性の指標としてHAST試験を実施した。試験用基板上に樹脂層を作製し、硬化させることにより、HAST試験用基板を作製した。試験条件は、温度130℃、相対湿度85%RHの高温高湿下、L/S=50/50μm、印加電圧 DC 10Vであった。絶縁抵抗の急激な低下が見られた時点を導体間に短絡が発生した時点とみなし、絶縁不良発生とした。
OK:不良発生せず
NG:不良発生
Figure 2013189504
実施例1および2で得られたエポキシ樹脂1,2は図1および図2に示すようにSECクロマトグラムにおいて単一の幅の狭いピークを示す。これに対してエポキシ樹脂1に相当する市販のエポキシ樹脂3およびエポキシ樹脂2に相当する市販のエポキシ樹脂4ではSECクロマトグラムにおいて複数のピークを有する幅の広いピークを有する。このことは、エポキシ樹脂1,2がエポキシ樹脂3,4に比べて副生物が少なく分子量分布が狭いことを示している。エポキシ樹脂1,2は高分子化された副生物を殆ど有しないためエポキシ樹脂3〜5に比べて粘度が低い。エポキシ樹脂1,2を用いた実施例3〜6の硬化物はTgが125℃以上と高く、110℃雰囲気下での硬度も十分保持されており、これらを用いた半導体装置では、高温での稼動状況下でも線膨張係数を低く抑えることができる。そのため十分な強度を保持し、反り、クラック、剥離防止が期待できる。
さらに、黄色度を表すb値および耐候性を示すΔEについても、実施例3〜6では対応する比較例1〜4に比べて小さいことから、本発明の硬化性組成物の硬化物は黄味が小さく、耐候性に優れることがわかる。また、加熱後の400nmでの光透過性についても、実施例3〜6では対応する比較例1〜4に比べて優れていることから、光学特性に優れていることがわかる。
また、HAST試験から、比較例の硬化物より、塩素含有量が非常に少ない本発明の液状硬化性組成物の硬化物の方が絶縁不良発生までの時間が長く、長期信頼性に優れていることがわかる。

Claims (15)

  1. 分子内にx個(x≧3)のオキシラン環を有する第一の化合物と、前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環の1つが炭素−炭素二重結合に置換された第二の化合物を少なくとも含む液状組成物であって、前記第一の化合物の理論エポキシ当量に対する前記液状組成物のエポキシ当量の比が1.01〜1.20であることを特徴とする液状組成物。
  2. 前記液状組成物中のオキシラン環および/または炭素−炭素二重結合を有する化合物の総量中の第一の化合物および第二の化合物の合計含有量が85〜100質量%である請求項1に記載の液状組成物。
  3. 分子内に炭素−塩素結合を含む化合物を実質的に含まない請求項1または2に記載の液状組成物。
  4. 前記液状組成物が前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された化合物を酸化して得られたものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の液状組成物。
  5. 前記第一の化合物の有するx個のオキシラン環のうち2個以上x個以下のオキシラン環が炭素−炭素二重結合に置換された第三の化合物をさらに含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の液状組成物。
  6. 前記オキシラン環がグリシジルエーテル基に含まれるものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の液状組成物。
  7. 前記第一の化合物が、下記式(1)、(2)、または(3)のいずれかの構造式で表される請求項1〜6のいずれか一項に記載の液状組成物。
    Figure 2013189504
    (上記式(1)中、R〜Rの内3つまたは4つは下記式(4)で表され、R〜Rの内3つが下記式(4)で表される場合残りの1つは水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。j、k、l、mは各々独立して、0〜2の整数である。)
    Figure 2013189504
    (上記式(2)中、R〜Rの少なくとも3つは下記式(4)で表され、残りは独立して水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。nは1〜3の整数であり、nが2または3の場合、各Rは同じであっても異なっていてもよい。)
    Figure 2013189504
    (上記式(3)中、R〜R14の少なくとも3つは下記式(4)で表され、残りは独立して水素原子、水酸基、メチル基、またはエチル基のいずれかである。p、q、r、s、t、uは各々独立して、0〜2の整数である。)
    Figure 2013189504
    (R15〜R17は各々独立して、水素原子、メチル基、またはエチル基であり、*は結合手を示す。)
  8. 前記第一の化合物が、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、エリスリトールトリグリシジルエーテル、エリスリトールテトラグリシジルエーテル、キシリトールトリグリシジルエーテル、キシリトールテトラグリシジルエーテル、キシリトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ジトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラグリシジルエーテル、ジグリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、およびジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテルからなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液状組成物。
  9. 前記第一の化合物が、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、およびアミノフェノールトリグリシジルエーテルからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液状組成物。
  10. 全塩素含有量が20質量ppm以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の液状組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の液状組成物(A)と、硬化剤(B)またはカチオン重合開始剤(C)とを含む液状硬化性組成物。
  12. 充填材(D)をさらに含む請求項11に記載の液状硬化性組成物。
  13. 前記充填材(D)が導電性充填材である請求項12に記載の液状硬化性組成物。
  14. 請求項12に記載の液状硬化性組成物を含む半導体封止用液状硬化性組成物であって、前記充填材(D)が非晶質シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、およびそれらの混合物からなる群より選択される無機充填材である、半導体封止用液状硬化性組成物。
  15. 請求項13に記載の液状硬化性組成物を含む、ダイボンド材、導電性接着剤または異方導電性接着ペースト用液状硬化性組成物であって、前記導電性充填材が、金属、カーボン、グラファイト、絶縁性核材の表面に金属被覆層を有する複合粒子、およびそれらの混合物からなる群から選択される、ダイボンド材、導電性接着剤または異方導電性接着ペースト用液状硬化性組成物。
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