JP2013188189A - 醤油含有調味料 - Google Patents

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大典 松井
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Abstract

【課題】吸湿による固結を抑制した醤油含有調味料を提供する。
【解決手段】 液状醤油と、賦形剤と、を含む原料調味料を凍結乾燥して形成した醤油含有調味料であって、前記原料調味料は、固形分中の賦形剤の割合をx質量%、全窒素分の割合をy質量%としたとき、下記式を満たす。
[数1]
y≦0.059x
10<x<80
0.5<y<4.0
【選択図】 なし

Description

本発明は、醤油成分を含有する醤油含有調味料に関する。
近年、食生活の多様化に伴い、食品の香味のベースとして多く用いられる醤油を粉末化・顆粒化した粉末醤油・顆粒醤油の消費が増加している。このような粉末醤油等は、醤油に賦形剤を溶解させ、スプレードライ法やフリーズドライ法、ドラムドライ法、バキュームドラムドライ法などで乾燥させて製造される(特許文献1及び2参照)。
粉末醤油等は、例えば、水産又は畜肉加工食品、スープ類、ソースやたれなどの調味料、インスタントラーメン、粉末スープなどのインスタント食品の粉末調味料などとして広く利用されている。
特開昭58−005162号公報 特開平07−213250号公報
しかし、粉末醤油は、吸湿し易い性質を有している。このため、大気中の水分を吸着し、粉末同士が付着し合って固結してしまうという問題があった。そこで、吸湿固結耐性の良い顆粒醤油の開発が求められている。
本発明は、このような事情に鑑み、吸湿による固結を抑制した醤油含有調味料を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、液状醤油と、賦形剤と、を含む原料調味料を凍結乾燥して形成した醤油含有調味料であって、前記原料調味料は、固形分中の賦形剤の割合をx質量%、全窒素分の割合をy質量%としたとき、下記式を満たすことを特徴とする醤油含有調味料にある。
[数1]
y≦0.059x
10<x<80
0.5<y<4.0
かかる第1の態様では、原料調味料の固形分中の賦形剤の割合及び全窒素分の割合を所定の範囲とすることにより、吸湿による固結を抑制した醤油含有調味料となる。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する醤油含有調味料において、前記原料調味料は、さらに下記一般式を満たすものであることを特徴とする醤油含有調味料にある。
[数2]
y≦−0.054x+5.5
y≧−0.033x+3.3
かかる第2の態様では、醤油の風味が良好で、より確実に吸湿による固結を抑制した醤油含有調味料とすることができる。
また、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載する醤油含有調味料において、前記原料調味料はさらに人工甘味料を含むことを特徴とする醤油含有調味料にある。
かかる第3の態様では、醤油含有調味料に甘味を付与する場合において人工甘味料を含むことで、吸湿による固結を抑制しつつ、甘味を付与した醤油含有調味料とすることができる。
また、本発明の他の態様は、上記態様に記載する醤油含有調味料において、前記原料調味料は、さらに下記一般式を満たすものであることを特徴とする醤油含有調味料にある。
[数3]
y≦0.059x−0.39
本態様によれば、より確実に吸湿固結耐性に優れた醤油含有調味料が得られる。
また、本発明の他の態様は、上記態様に記載する醤油含有調味料において、前記原料調味料は、さらに下記一般式を満たすものであることを特徴とする醤油含有調味料にある。
[数4]
y≦0.059x−1.35
本態様によれば、さらに、より確実に吸湿固結耐性に優れた醤油含有調味料が得られる。
試験例1の結果を示す図である。
本発明の醤油含有調味料は、液状醤油と、デキストリンを含む賦形剤と、を含む原料調味料を凍結乾燥して形成したものであって、原料調味料は、固形分中の賦形剤の割合をx質量%(wt%)、全窒素分の割合をy質量%(wt%)としたとき、下記式を満たす。
[数1]
y≦0.059x
10<x<80
0.5<y<4.0
このように、原料調味料における固形分中の賦形剤の割合及び全窒素分の割合を所定の範囲とした原料調味料とすることにより、醤油含有調味料は吸湿による固結が抑制されたものとなる。より具体的には、醤油含有調味料が吸湿し、この吸湿に伴って醤油含有調味料同士が付着して固結するのを抑制することができる。すなわち、醤油含有調味料を吸湿固結耐性のあるものとすることができる。
原料調味料は、液状醤油と、賦形剤と、を少なくとも含むものである。そして、原料調味料は、固形分中の賦形剤の割合をx質量%、全窒素分の割合をy質量%としたとき、上記[数1]を満たすものである。ここで、固形分とは、原料調味料のすべての固形分を指し、例えば、賦形剤、食塩、調味料などの各種添加物、液状醤油に溶存している食塩等の可溶性固形分等が挙げられる。例えば、原料調味料が、液状醤油と、賦形剤である生馬鈴薯澱粉と、賦形剤であるデキストリンと、を含む場合、生馬鈴薯澱粉と、デキストリンと、液状醤油に溶存している食塩、可溶性タンパク質等の可溶性固形分と、が固形分にあたる。
なお、y>0.059xとなると、吸湿性が高くなり固結しやすいものとなる。また、xが10以下となると吸湿性が高く固結しやすいものとなり、xが80以上となると醤油の風味が損なわれてしまう。一方、yが0.5以下となると賦形剤における澱粉の甘み等が強くなり醤油の風味が損なわれてしまう。そして、yが4.0以上となると、吸湿に対して不安定な醤油含有調味料となる。すなわち、吸湿性が高く大気中の水分等により固結しやすいものとなる。なお、全窒素分の割合は、液状醤油の種類、原料調味料における液状醤油の割合を適宜変更することにより調整することができる。
さらに、原料調味料は下記[数2]を満たすものであるのが好ましい。これによれば、醤油の風味が良好で、より確実に吸湿による固結を抑制した醤油含有調味料とすることができる。
[数2]
y≦−0.054x+5.5
y≧−0.033x+3.3
賦形剤としては、食用澱粉、加工澱粉、ゼラチン、アラビアガム、デキストリン等を挙げることができる。食用澱粉としては、米類の澱粉、麦類の澱粉、雑穀類の澱粉等を挙げることができる。また、加工澱粉としては、デキストリン、焙焼デキストリン、酵素変性デキストリン、酸処理澱粉、低リン酸澱粉、リン酸架橋澱粉、カチオン澱粉、酸化澱粉等を挙げることができる。
特に、賦形剤としてはデキストリンを用いることが好ましい。また、デキストリンのDEは、2〜40が好ましく、より好ましくは2〜11である。デキストリンのDEが高くなりすぎると吸湿固結耐性が低下する虞があるためである。
また、賦形剤は酸化澱粉を含んでいるのが好ましい。加熱調理時のダマの形成を抑制することができるためである。これは、賦形剤として含まれる酸化澱粉が、加熱時に水分を吸収して糊化することがないためであると考えられる。すなわち、醤油含有調味料は、加熱により糊化しない酸化澱粉を所定量含むことにより、加熱調理時のダマの形成を抑制することができる。さらに、賦形剤における酸化澱粉の割合は、50質量%以上100質量%以下であるのがより好ましい。これにより、加熱調理時のダマの形成をより確実に抑制したものとすることができる。
本発明に係る醤油含有調味料とは、液状醤油に賦形剤等を混和した原料調味料を凍結乾燥して得られる粉末状又は顆粒状の醤油をいう。
また、液状醤油とは、だし、他の調味料、果汁等の液状醤油以外のものが添加される前の状態のものを指し、市販されている通常の液状醤油であれば特に限定されるものではない。液状醤油としては、例えば、濃口醤油、淡口醤油、白醤油、溜醤油、再仕込醤油、又はそれらの減塩タイプ、うす塩タイプなどを用いることができる。
醤油含有調味料に甘みを付与する場合は、原料調味料に人工甘味料を添加するのが好ましい。言い換えれば、甘みを付与する場合には、砂糖、はちみつ、ぶどう糖、異性化糖等の還元糖を用いないのが好ましい。還元糖は、還元末端がタンパク質又はアミノ酸と縮合反応(メイラード反応)することで、水が生成する。このため、還元糖を用いると、醤油含有調味料の吸湿固結耐性が悪化してしまう。醤油含有調味料は、人工甘味料を含むものとすることにより、高い吸湿固結耐性を維持しつつ、甘みを付与したものとすることができる。
人工甘味料としては、例えばキシリトール、ステビア抽出物、パラチノース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロースなどを挙げることができる。
さらに、原料調味料は、酢、食塩、味噌、グルタミン酸ソーダやイノシン酸ソーダ等の化学調味料;みりん、清酒、ワインなどの酒類;チキン、ビーフ、ポーク等の固形ブイヨン;胡椒や唐辛子、ベイリーフ、カレー粉等の香辛料等の調味料を含んでいてもよい。また、原料調味料は、ごま、フライドガーリック、フライドオニオンなど食感のあるものや、乾燥ネギなどの薬味、ニンジン、白菜などを乾燥させた乾燥野菜等の具材などを含んでいてもよい。必要に応じてこれらの調味料、酒類、香辛料、具材などを含めることで、より風味豊かな醤油含有調味料とすることができる。
本発明に係る醤油含有調味料は、液状醤油、賦形剤、その他必要に応じて添加される添加物を混合して原料調味料とし、該原料調味料を凍結乾燥(フリーズドライ)させることで形成されたものである。原料調味料を凍結乾燥させることで、賦形剤の賦形作用により全体として固形状が保たれた醤油含有調味料(フリーズドライ醤油)が得られる。
具体的には、例えば、液状醤油、賦形剤、及び必要に応じて添加される添加物を容器に入れ、均一に混合することにより、原料調味料を得る。なお、混合手順は、特に限定されるものではなく、例えば、各原材料を順に容器にいれてその都度混和してもよく、全ての原材料を容器に入れてまとめて混合してもよい。このとき、水分を添加してもよい。水分を添加することで原料調味料の塩分濃度が低下し、原料調味料の凍結を促進することができる。添加する水分は、液状醤油及び賦形剤の総量100質量部に対して0質量部以上200質量部以下とすることが好ましい。このような割合の水分を原料調味料に含ませることで、凍結乾燥処理の全体に掛かる時間をそれほど増大させることなく、原料調味料の凍結を行うことができる。
そして、得られた原料調味料を凍結乾燥させる。凍結乾燥に用いる機材や製造条件は、特に限定されない。混合物の水分が例えば5質量%以下程度になるまで凍結乾燥させることで本発明に係る醤油含有調味料(フリーズドライ醤油)が製造される。その後は、必要に応じて、所定の大きさに粉砕してもよい。
本発明の醤油含有調味料は、上述した原料調味料を凍結乾燥させたものであってもよいが、さらに種々の具材や調味料を添加したものであってもよい。具材としては、ごま、フライドガーリック、フライドオニオンなど食感のあるものが挙げられる。また、調味料は、砂糖、食塩、酢、味噌、グルタミン酸ソーダやイノシン酸ソーダ等の化学調味料、チキンやビーフ、ポーク等の固形ブイヨン等、胡椒や唐辛子、ベイリーフ、カレー粉等の香辛料等が挙げられる。
以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<液状醤油:濃口醤油(丸大豆)>
(実施例1)
濃口醤油(丸大豆;キッコーマン社製)100ccに対し、市販の生馬鈴薯澱粉19.4g、市販のデキストリン(DE7〜9)15.6gを添加し、混合して原料調味料を得た。
この原料調味料を−30〜−40℃、減圧下で凍結乾燥させることにより、フリーズドライ醤油を得た。得られたフリーズドライ醤油を粒径1.6mm(10メッシュパス)程度に粉砕して、実施例1の醤油含有調味料を得た。
(実施例2)
原料調味料において、市販の生馬鈴薯澱粉を22.2gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を17.8gとした以外は実施例1と同様にして、実施例2の醤油含有調味料を得た。
(実施例3)
原料調味料において、市販の生馬鈴薯澱粉を50.0gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を40.0gとした以外は実施例1と同様にして、実施例3の醤油含有調味料を得た。
(実施例4)
原料調味料において、市販の生馬鈴薯澱粉を66.7gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を53.3gとした以外は実施例1と同様にして、実施例4の醤油含有調味料を得た。
(実施例5)
原料調味料において、市販の生馬鈴薯澱粉を100.0gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を80.0gとした以外は実施例1と同様にして、実施例5の醤油含有調味料を得た。
(比較例1)
原料調味料において、市販の生馬鈴薯澱粉を13.9gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を11.1gとした以外は実施例1と同様にして、比較例1の醤油含有調味料を得た。
(比較例2)
原料調味料において、市販の生馬鈴薯澱粉を16.7gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を13.3gとした以外は実施例1と同様にして、比較例2の醤油含有調味料を得た。
<液状醤油:減塩醤油>
(実施例6)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに減塩醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を19.4g、市販のデキストリン(DE7〜9)を15.6gとした以外は実施例1と同様にして、実施例6醤油含有調味料を得た。
(実施例7)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに減塩醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を27.8g、市販のデキストリン(DE7〜9)を22.2gとした以外は実施例1と同様にして、実施例7の醤油含有調味料を得た。
(実施例8)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに減塩醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を33.3gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を26.7gとした以外は実施例1と同様にして、実施例8の醤油含有調味料を得た。
(実施例9)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに減塩醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を40.0gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を32.0gとした以外は実施例1と同様にして、実施例9の醤油含有調味料を得た。
(比較例3)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに減塩醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を13.9gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を11.1gとした以外は実施例1と同様にして、比較例3の醤油含有調味料を得た。
(比較例4)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに減塩醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を16.7gとし、市販のデキストリン(DE7〜9)を13.3gとした以外は実施例1と同様にして、比較例4の醤油含有調味料を得た。
<液状醤油:たまり醤油>
(実施例10)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにたまり醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を27.8g、市販のデキストリン(DE7〜9)を22.2gとした以外は実施例1と同様にして、実施例10の醤油含有調味料を得た。
(実施例11)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにたまり醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を33.3g、市販のデキストリン(DE7〜9)を26.7gとした以外は実施例1と同様にして、実施例11の醤油含有調味料を得た。
(実施例12)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにたまり醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を38.9g、市販のデキストリン(DE7〜9)を31.1gとした以外は実施例1と同様にして、実施例12の醤油含有調味料を得た。
(実施例13)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにたまり醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を44.4g、市販のデキストリン(DE7〜9)を35.6gとした以外は実施例1と同様にして、実施例13の醤油含有調味料を得た。
<液状醤油:うすくち醤油>
(実施例14)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにうすくち醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を16.7g、市販のデキストリン(DE7〜9)を13.3gとした以外は実施例1と同様にして、実施例14の醤油含有調味料を得た。
(実施例15)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにうすくち醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を27.8g、市販のデキストリン(DE7〜9)を22.2gとした以外は実施例1と同様にして、実施例15の醤油含有調味料を得た。
(比較例5)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにうすくち醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を5.6g、市販のデキストリン(DE7〜9)を4.4gとした以外は実施例1と同様にして、比較例5の醤油含有調味料を得た。
(比較例6)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにうすくち醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を8.3g、市販のデキストリン(DE7〜9)を6.7gとした以外は実施例1と同様にして、比較例6の醤油含有調味料を得た。
(比較例7)
原料調味料において、濃口醤油の代わりにうすくち醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を11.1g、市販のデキストリン(DE7〜9)を8.9gとした以外は実施例1と同様にして、比較例7の醤油含有調味料を得た。
<液状醤油:再仕込み醤油>
(実施例16)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに再仕込み醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を27.8g、市販のデキストリン(DE7〜9)を22.2gとした以外は実施例1と同様にして、実施例16の醤油含有調味料を得た。
(実施例17)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに再仕込み醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を33.3g、市販のデキストリン(DE7〜9)を26.7gとした以外は実施例1と同様にして、実施例17の醤油含有調味料を得た。
(実施例18)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに再仕込み醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を40.0g、市販のデキストリン(DE7〜9)を32.0gとした以外は実施例1と同様にして、実施例18の醤油含有調味料を得た。
(比較例8)
原料調味料において、濃口醤油の代わりに再仕込み醤油(キッコーマン社製)100ccを用い、市販の生馬鈴薯澱粉を22.2g、市販のデキストリン(DE7〜9)を17.8gとした以外は実施例1と同様にして、比較例8の醤油含有調味料を得た。
(試験例1)
各実施例及び各比較例の醤油含有調味料を30℃×52%RHに72時間放置した後の状態を観察した。吸湿固結が全く確認されなかったものを吸湿固結耐性が◎、容易に崩すことができるものであり吸湿固結は確認されなかったものを吸湿固結耐性が○、わずかに吸湿固結しているのが確認されたが、スパーテルで崩すことができるものを吸湿固結耐性が△、吸湿固結によりラバー状に変化していたものを吸湿固結耐性が×と評価した。結果を表1〜5及び図1に示す。
図1は、固形分中の賦形剤の割合をX軸にとり、全窒素分をY軸にとり、各実施例及び各比較例をプロットしたグラフである。同グラフのL1は、y=0.059xを示す直線であり、Lxは、x=80を示す直線であり、Lyは、y=0.5を示す直線である。また、M1は、y=−0.033x+3.3を示す直線であり、M2は、y=−0.054x+5.5を示す直線である。さらに、L2は、L1に平行な直線であって実施例2を通る直線(y=0.059x−0.39)であり、L3は、L1に平行な直線であって実施例13を通る直線(y=0.059x−1.35)である。
原料調味料の固形分中の賦形剤の割合をx質量%、全窒素分の割合をy(w/w)としたとき、y≦0.059x,10<x<80,0.5<y<4.0を満たす実施例1〜18の醤油含有調味料は、いずれも吸湿固結耐性が高いことが確認された。実施例1〜18の醤油含有調味料は、上述した数2の範囲、すなわち、直線L1、M1、M2、Lxにより囲まれる範囲に属することから、同範囲に属する醤油含有調味料は、何れも吸湿固結耐性を有することが確認された。
これに対し、y>0.059xとなる比較例1〜8の醤油含有調味料は、吸湿固結してラバー状となっており、粉末状態ではなくなっていた。
また、直線L2、M1、M2、Lxにより囲まれる範囲においては、実施例2〜9、11〜15、17〜18の醤油含有調味料が属する。これらの実施例は、何れも吸湿固結耐性が○又は◎であり、何れも吸湿固結耐性が高いことが確認された。
さらに、直線L3、M1、M2、Lxにより囲まれる範囲においては、実施例3〜5、7〜9、13、15の醤油含有調味料が属する。これらの実施例は、何れも吸湿固結耐性が◎であり、何れも吸湿固結耐性がより一層高いことが確認された。
(比較例9)
実施例1と同じ原料に、さらに還元糖として砂糖を20g添加し、混合して原料調味料を得た。
この原料調味料を−30〜−40℃、減圧下で凍結乾燥させることにより、フリーズドライ醤油を得た。得られたフリーズドライ醤油を粒径1.6mm(10メッシュパス)程度に粉砕して、比較例9の醤油含有調味料を得た。
(実施例19)
実施例1と同じ原料に、さらに人工甘味料としてネオテームを0.002g添加し、混合して原料調味料を得た。
この原料調味料を−30〜−40℃、減圧下で凍結乾燥させることにより、フリーズドライ醤油を得た。得られたフリーズドライ醤油を粒径1.6mm(10メッシュパス)程度に粉砕して、実施例19の醤油含有調味料を得た。
(試験例2)
試験例1と同様に、実施例19及び比較例9の醤油含有調味料を30℃×52%RHに72時間放置した後の状態を観察した。その結果、吸湿固結耐性について、実施例19は△であり、比較例9は×であった。
実施例19は、人工甘味料の有無以外は、実施例1と同じ原料調味料である。このことから、実施例19は、人工甘味料を添加しても、実施例1と同じ吸湿固結耐性(△)が維持されることが確認された。一方、比較例9は、還元糖の有無以外は、実施例1と同じ原料調味料である。このことから、比較例9は、還元糖を添加すると、実施例1と同じ吸湿固結耐性(△)が維持されず、×になることが確認された。

Claims (3)

  1. 液状醤油と、賦形剤と、を含む原料調味料を凍結乾燥して形成した醤油含有調味料であって、前記原料調味料は、固形分中の賦形剤の割合をx質量%、全窒素分の割合をy質量%としたとき、下記式を満たすことを特徴とする醤油含有調味料。
    [数1]
    y≦0.059x
    10<x<80
    0.5<y<4.0
  2. 請求項1に記載の醤油含有調味料において、前記原料調味料はさらに下記一般式を満たすものであることを特徴とする醤油含有調味料。
    [数2]
    y≦−0.054x+5.5
    y≧−0.033x+3.3
  3. 請求項1又は2に記載の醤油含有調味料において、前記原料調味料はさらに人工甘味料を含むことを特徴とする醤油含有調味料。
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