JP2011083262A - 塩味増強剤 - Google Patents

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誠司 北島
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勇人 田中
Noriko Nakagawa
乃梨子 中川
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Abstract


【課題】 飲食品に、従来知られている塩味代替物質や塩味増強物質を添加した場合には、その添加効果が弱い、または酸味や苦味などの余分な味がつく等の課題がある。
【解決手段】 メチオナールを用いた塩味増強剤、およびその利用。
【選択図】 なし

Description

本発明は、メチオナールを含む塩味増強剤、およびその利用に関する。
食塩は、食品を調味する基本調味料として広く用いられているが、一方で食塩の過剰摂取が高血圧、及び心疾患などの循環器疾患に対して悪影響を与えることが知られている。これらの背景から、食塩以外の物質で塩味を補完し、おいしさを維持する方法が望まれている。
一般に減塩方法と呼ばれているものとしては、塩味代替物質と塩味増強物質を使用する方法がある。塩味代替物質は、それ自身が塩味を有している物質である。塩味増強物質は、それ自身には塩味がないが、食塩と共存させることにより、その塩味を増強させる物質である。これまでに塩味代替物質や塩味増強物質が多く報告されている。
例えば塩味増強物として醤油等の醸造発酵物が挙げられ、醤油の添加により食品の減塩が可能との報告がある(非特許文献1)。また醤油にはおよそ300種類の香気成分が確認されているが、その中でもHEMF(4−ヒドロキシ−2(5)−エチル−5(2)−メチル−3(2H)−フラノン)とフルフリルアルコールの相互作用により塩辛い匂いを呈するとの報告がなされている(特許文献1)。
一方、芋風味を向上させる目的で特定量のメチオナールと特定量のメタンチオールを配合する芋含有食品の報告がある(特許文献2)。しかし該発明は塩味増強に関する記載はなく、さらに複数の成分を配合することを特徴としている。
そのため塩味が失われることで損なわれたおいしさを、嗜好性を満足させる程度まで付与できる、効果的な食塩代替物質もしくは塩味増強物質が強く望まれている。
特開平03−272662号 特開2006−304700号公報
pS255-pS262 Vol.74,Nr.6,2009 Journal of Food Science
飲食品に、従来知られている塩味代替物質や塩味増強物質を添加した場合には、その添加効果が弱い、または酸味や苦味などの余分な味がつく等の課題がある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、メチオナールに塩味増強効果があることを見出し、本発明を完成した。本発明は以下の各発明を包含する。
(1)食塩濃度が0.2重量%〜20重量%であり、メチオナール濃度が3ppb以上、3000ppb未満であることを特徴とする飲食品。
(2)食塩濃度が0.2重量%〜20重量%であり、メチオナール濃度が3ppb以上、3000ppb未満である、飲食品にメチオナールを添加することを特徴とする飲食品の塩味増強方法。
(3)メチオナールを含有することを特徴とする塩味増強剤。
(4)メチオナールを3ppb以上、99%以下含有することを特徴とする塩味増強剤。
尚、本発明はこれらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で置き換えたものを含む。
本発明によれば、添加効果が高く、酸味や苦味などの余分な味を付与しない塩味増強剤およびその利用法を提供することができる。
本発明において、メチオナールとは3-メチルチオ-1-プロピオンアルデヒド、あるいは3-メチルチオ-1-プロパナールともいう。
本発明において用いられるメチオナールは飲食品に使用できるものであれば特に限定は無く、合成品、抽出品、発酵品やその処理品、各種素材の加熱反応等様々な履歴のものを用いることができる。
本発明において、塩味が増強される飲食品のメチオナール量は、3ppb〜3000ppb未満が好ましく、3ppb〜1000ppbがさらに好ましく、30ppb〜300ppbがさらに好ましい。メチオナールが3ppb未満では効果が弱く、3000ppbを超える含量ではメチオナールの持つ香りが強くなり、味、風味のバランスが崩れる場合があるため好ましくない。
また塩味が増強される飲食品の食塩量は、0.2〜20重量%が好ましい。食塩の閾値は0.2重量%であり、0.2重量%未満では効果を感じにくいため、0.2重量%以上が好ましく、また通常の食品として食塩濃度は20%以下が好ましいためである。
本発明が適用される飲食品に特に限定はないが、ナトリウム量を低減した飲食品に用いると減塩の点から好ましい。また飲食品は半製品でも良いが、最終的な喫食時の飲食品の食塩濃度とメチオナール濃度が重要である。
本発明の塩味増強剤を使用する際は、調味料形態として飲食品への添加や、粉末調味料、固形調味料、液体調味料の原料としての混合、加工食品への原料としての混合等、利用形態に特に制限はない。具体例としては、例えば、白飯、おにぎり、野菜、漬け物、天ぷら、ゆで卵、スナック、シリアル、炒め物や、調味料類(調味塩、味噌、醤油、つゆ、たれ、ソース、ドレッシング、マヨネーズ等)、スープ類(カップスープ、即席めんのスープ等)、ルー等の加工食品、蒲鉾、ちくわ、さつま揚げ、ハム、ソーセージ等の水産・畜肉加工製品が挙げられる。
調味料として使用する際のメチオナール濃度に特に限定はないが、効果の点から3ppb以上が好ましく、賦形剤を使用することを考え99%以下であることが好ましい。
本発明において用いられる塩味増強剤の飲食品への混合時期に特に限定はなく、食品の製造前の原料としてだけでなく、製造中、完成後、喫食直前、喫食中など、いつ混合しても、飲食品に塩味増強効果を付与することができる。
以下、本発明について実施例で更に説明するが、本発明の技術範囲はこれら実施例によって制限されるものではない。また本実施例において官能評価は全て、食品業務に従事し、充分に訓練された専門パネルを用いて実施した。
(実施例1 各種食塩水濃度におけるメチオナールの塩味増強効果の確認)
各種濃度(0.1%〜1%)の食塩水に各種濃度(3ppb〜3000ppb)のメチオナールを添加、混合し、専門パネラー4名にて塩味の強度について官能評価を行った。
官能評価は、メチオナールを添加した食塩水が同じ食塩濃度の食塩水よりも明らかに塩味が強いと感じられたものは○、やや強いと感じられたものは△、差がないと感じられたもの、または異風味が感じられて好ましくないものは×を記載した。
食塩濃度とメチオナール濃度、およびその時の官能評価結果を表1に示す。
Figure 2011083262
表1の結果から、食塩濃度が0.2%以上の食塩水ではメチオナールの添加により塩味が強く感じられることを確認した。また、メチオナールの添加濃度は食塩水の食塩濃度にもよるが、3ppb〜3000ppb未満の添加濃度にて塩味が強く感じられ、3〜1000ppbの添加濃度にてさらに塩味が強く感じられた。メチオナール添加濃度が1000ppbを超える添加濃度ではメチオナールの持つ異風味が感じられ、3000ppbを超える添加濃度ではメチオナールの持つ異風味が更に強く感じられた。
なお、食塩を添加せずメチオナールのみ30ppm添加した水溶液は塩味を呈さず、メチオナールは塩味代替機能ではなく、塩味増強機能を有することを確認した。
(実施例2 メチオナールによる塩味増強効果確認)
かつお醤油(食塩濃度15.4%)を食塩濃度1.0%になるように水で希釈し、メチオナールを30ppbとなるように添加したものをメチオナール添加かつお醤油溶液(本発明品)とした。
かつお醤油(食塩濃度15.4%)を食塩濃度1.0%になるように水で希釈したものを、メチオナール不添加かつお醤油溶液1.0%(比較例品2−1)とした。
かつお醤油(食塩濃度15.4%)を食塩濃度1.1%になるように水で希釈したものを、メチオナール不添加かつお醤油溶液1.1%(比較例品2−2)とした。
本発明品、比較例品2−1、比較例品2−2の塩味の感じ方について専門パネラー4名にて評価を行い、比較例品2−1、比較例品2−2を基準として、本発明品が食塩濃度何%に感じるかを官能評価した。そして専門パネラー4名の評価結果の平均値をとった。その結果、本発明品は1.08%相当に感じられ、8%の塩味増強効果を示した。
本発明は、メチオナールを用いた塩味増強剤、およびその利用に関する。

Claims (4)

  1. 食塩濃度が0.2重量%〜20重量%であり、メチオナール濃度が3ppb以上、3000ppb未満であることを特徴とする飲食品。
  2. 食塩濃度が0.2重量%〜20重量%であり、メチオナール濃度が3ppb以上、3000ppb未満である、飲食品にメチオナールを添加することを特徴とする飲食品の塩味増強方法。
  3. メチオナールを含有することを特徴とする塩味増強剤。
  4. メチオナールを3ppb以上、99%以下含有することを特徴とする塩味増強剤。
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