JP2013187415A - 薄膜グラファイトを含有する構造体の製造方法、及び電気部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気抵抗率が低く、かつ電流密度が高い薄膜グラファイトの電気的性質を利用した電気部品として実装可能な構造体を製造する。
【解決手段】グラファイト22の表層面に粘着テープ24Aを貼り付け、その後、この粘着テープ24Aを剥離する作業を、1回以上実行することで、厚さ寸法が約0.01mmの薄膜グラファイトシート12を形成する。薄膜グラファイトシート12の表層面に対して、別途準備した溶着シート26を押し当てた所望の単位数の二層体28を生成する。二層体28を順次積み重ねていき、溶着処理を実行して一体化し、輪状のコイル部12Aと、このコイル部12Aの周方向の両端部に形成された一対の配線端子12Bとなるように加工する。
【選択図】図4

Description

本発明は、薄膜グラファイトを含有する構造体の製造方法、及び電気部品に関する。
薄膜の単原子層グラファイト(以下、「薄膜グラファイト」、「グラフェンシート」等という場合がある)において、一辺が数百μm幅を超える寸法を持つような、従来と比較して大面積のグラフェンシートを製造する方法が提案されている。
例えば、基板の一面に、ライン状の触媒金属層を位置決めし、所定の環境下で加熱し、当該触媒金属層面に炭素含有ガスを供給することで、所望の膜厚及び層数のグラフェンシートを形成することが提案されている。
薄膜グラファイトは、導電材料として多用される銅に比べて、電気抵抗率や、最大電流密度等の電気的性質、或いは熱的性質に優れており、将来の導電材料として注目されている。
例えば、薄膜グラファイトの電気抵抗率は、10−6Ω・cmであり、銅の電気抵抗率よりも40%程度小さい。また、薄膜グラファイトの最大電流密度は、10A/cmであり、銅の最大電流密度の1000倍以上である。
このため、薄膜グラファイトは、銅に代わり巻線材料や配線材料として適用することで、例えば、少なくとも電気的特性を維持しつつ、チョークコイルやトランス等の巻線構造体やヒートシンクの小型化を図ることが可能である。また、薄膜グラファイトは、熱的性質にも特異な性質を持ち、ヒートシンク等の冷却構造体としても適用され得る。
しかしながら、薄膜グラファイトは、前述したように製造方法は確立しつつあるものの、当該薄膜グラファイトを製造した後、さらに、積層処理、裁断処理、熱処理等の二次加工を施して、前記巻線構造体等の電気部品を製造するための工程が確立していない。従って、大量生産が困難であり、巻線構造体等の電気部品として実装することができない。
なお、薄膜グラファイトの二次加工の参考例として、グラファイトシートからグラフェン層を壁開して支持層に配置する冷却構造体として用いることが提案されている。
また、冷却構造体として、グラファイト層と弾性層とを交互に積層して積層ブロックを形成して柔軟な高熱伝導シートを製造することが提案されている。
特開2009−62247号公報 特開2009−91174号公報 特開2007−273943号公報 国際公開WO2007/142273号公報
1つの側面では、本発明は、薄膜グラファイトを用いた電気部品として実装可能な構造体を容易に製造することが目的である。
1つの案では、所定の表面積及び肉厚寸法のグラファイトシートを複数枚形成するグラファイトシート形成工程を実行する。前記グラファイトシート形成工程で形成されたグラファイトシートと、絶縁部材で形成され前記所定の表面積よりも広い表面積を有する溶着シートとを交互に積層する積層工程を実行する。前記積層工程によって積層されたグラファイトシート間からはみ出た溶着シートの周縁部を溶着する溶着工程を実行する。前記溶着工程によって融着された前記グラファイトシートと溶着シートの複合部材を所定の形状に加工して導電部材として機能する構造体を形成する加工工程を実行する。
また、他の案では、薄膜のグラファイトが加工されることで、円弧部及び当該円弧部の両端に形成された端子部が形成された導電部材を備える。また、層状に積み重ねられる複数の前記導電部材の間に設けられ、隣接する導電部材を絶縁状態に保持する絶縁部材を備える。導電部材と絶縁部材とで構造体となる。開示の技術は、前記構造体と、当該構造体における前記導電部材の端子間に接続され電流を流すことで前記導電部材の円弧部を所望のインダクタンスを持つコイルとして機能させる通電部材と、を有する電気部品である。
薄膜グラファイトを用いた電気部品として実装可能な構造体を容易に製造することができる、という効果を有する。
第1の実施の形態に係るチョークコイルの斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 第1の実施の形態に係るチョークコイルのコイル部の正面図、(B)は薄膜グラファイトシートが並列接続されたときの等価回路図、(C)は薄膜グラファイトシートが直列接続されたときの等価回路図である。 第1の実施の形態に係る薄膜グラファイトシートを含有する構造体を製造する手順を示す工程図である。 第2の実施の形態に係るトランスの内部構造を示す、図2に対応した断面図である。
(第1の実施の形態)
図1は、開示の技術である薄膜グラファイトを含有する構造体の一実施形態であるチョークコイル10が示されている。なお、チョークコイル10は、開示の技術に係る電気部品の一例である。
チョークコイル10は、高周波に対して抵抗の働きをし、高周波を減衰させる高周波用フィルタとしての役目を有する。チョークコイル10は、コイルインダクタとして分類される場合がある。このコイルインダクタは、チョークコイル10の他、高周波同調コイル、バーアンテナ、電源用チョーク等がとしても用いられる。
高周波同調コイルは、コイルとコンデンサを並列接続し、ある一定の周波数に同調して信号を取り出すために使われ、テレビやラジオ等の同調回路などに利用される。
バーアンテナは、高周波同調コイルと同じく同調用であるが、内部に挿入するコアを特別に長くしてアンテナと同等の特性を持たせたものであり、携帯ラジオ等に利用される。
電源用チョークは、低周波に対しても、特に大きな抵抗を示すようにして、電源ノイズ防止用のフィルタや、平滑回路のフィルタに使われる。
第1の実施の形態のチョークコイル10は、導電性の線材として、従来適用されていた銅線に代えて、複数枚の薄膜グラファイトシート12(図2参照)が適用されている。
第1の実施の形態の薄膜グラファイトシート12は、比較対象の銅線と同様に高周波フィルタとしての機能を持つが、銅線と大きく異なる点は、電気抵抗率が10−6Ω・cm以下であり、銅線の電気抵抗率の約40%である。また、薄膜グラファイトシート12の最大電流密度が10A/cmであり、銅線の1000倍以上である。
この複数枚の薄膜グラファイトシート12の間には、それぞれ絶縁体である溶着シート14が介在されている。この結果、薄膜グラファイトシート12と溶着シート14とは、複数層に亘り、交互に積み重ねられて薄膜グラファイトシート12を含有する構造体16となっている。
溶着シート14は、その材質として、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂材料が適用可能であり、厚さ寸法は製造されるチョークコイル10の仕様によって異なるが、0.01mm〜10mm程度である。
溶着シート14は、前述のように絶縁体であるため、前記薄膜グラファイトシート12はそれぞれ電気的には非接触の状態で積層されることになる。なお、複数枚の薄膜グラファイトシート12は、後加工(配線)において、電気的に接続された状態となる。
前記薄膜グラファイトシート12を含有する構造体16は、2分割された鉄心18、20によって挟み込まれることでチョークコイル10の外郭を成す。
図3は、第1の実施の形態に係る構造体16における薄膜グラファイトシート12により形成される電気的配線の等価回路を示している。
複数層の薄膜グラファイトシート12は、図3(A)に示す正面視で、所謂鍵穴形状に切削加工されている。この切削加工された薄膜グラファイトシート12は、輪状のコイル部12Aが形成されている。このコイル部12Aの周方向の両端部からは、互いに平行に延長された一対の脚部が設けられ、配線端子12Bとしての役目を有している。
脚部12Bには、各層の薄膜グラファイトシート12同士を電気的に接続するように配線が施されている。この配線は、用途又は所望の特性に応じて、図3(B)に示される如く、コイル部12Aを並列接続してもよいし、図3(C)に示される如く、直列接続してもよい。
ここで、第1の実施の形態のチョークコイル10の外形寸法(図1の寸法L×D×H)は、一辺が3cm前後の矩形体である。比較例として、第1の実施の形態と同様の電気的性能を維持するために、線材として銅線を適用した場合、単純計算で、8倍の体積が必要となる。
以下、図4に従い、第1の実施の形態に係る、薄膜グラファイトシート12を含有する構造体16をコイル部12Aとして適用したチョークコイル10の製造手順を説明する。
(手順1「グラファイトシート形成工程その1」)
図4(A)に示される如く、矩形ブロック状で高配向のグラファイト22の表層面に粘着テープ24Aを貼り付け、その後、この粘着テープ24Aを剥離する(一部をグラファイト22から離間させる)。この結果、粘着テープ24Aの粘着力によってグラファイト22の表層面が剥離され、薄膜のグラファイト素材22Aが粘着テープ24Aの粘着面側に移行する。
(手順2「グラファイトシート形成工程その2」)
図4(B)に示される如く、粘着テープ24Aに貼りついている薄膜のグラファイト素材22Aに対して、さらに、別の粘着テープ24Bを貼り付け、その後、この粘着テープ24Bを剥離する(一部をグラファイト素材22Aから離間させる)。
この結果、粘着シート24Bの粘着力によってグラファイト22Aの表層部が剥離され、薄膜のグラファイト素材22Aよりも薄い、薄膜のグラファイト素材22Bが粘着テープ24Bの粘着面側に転写される。
上記手順2の作業を、1回以上実行することで、厚さ寸法が約0.01mmの薄膜グラファイトシート12を形成する。この厚さ寸法0.01mmは、電気抵抗率が10−6Ω・cm以下となる目安となる。2回以上実行する場合、粘着シート24C、D、E・・・が必要であり、その度に、薄膜のグラファイト素材22C、D、E・・・が形成され、最終段階が、厚さ寸法が約0.01mmの薄膜グラファイトシート12となる。
(手順3「積層工程その1」)
図4(C)に示される如く、所望の厚さ寸法となった薄膜グラファイトシート12の表層面に対して、別途準備した溶着シート26を押し当てる。この溶着シート26は、その表面積(輪郭)が薄膜グラファイトシート12の表面積(輪郭)よりも大きいため、溶着シート26の周縁は、薄膜グラファイトシート12の周縁からはみ出している。このとき、薄膜グラファイトシート12がさらに薄膜化されるため、この最終段階の処理(溶着シート26への転写処理)を含めて、厚さ寸法を約0.01mmの薄膜グラファイトシート12となるようにしてもよい。言い換えれば、手順3までの処理では、目標の厚さ寸法(0.01mm)である必要はない。また、粘着シート24A、B,C、D、E・・・と、溶着シート26とを区別しなくてもよく、最初から溶着シート26を適用してもよい。
(手順4「積層工程その2」)
手順1〜手順3を繰り返し実行することで、溶着シート26と薄膜グラファイトシート12の二層体28を1単位として、所望の単位数の二層体28を生成する。
(手順5「積層工程その3」)
図4(D)に示される如く、複数単位数の二層体28は、全てを同一の向きとする。図4(D)では、薄膜グラファイトシート12が上層で溶着シート26が下層となる向きにしている。
全て同一の向きとなった二層体28を順次積み重ねていき、複数単位の二層体28を一体化する。
また、最終的に、溶着シート26によって全ての薄膜グラファイトシート12を挟み込む必要がある場合は、単体の溶着シート26Xを1枚準備すればよい(図4(D)の最上層の溶着シート26X参照)
(手順6「溶着工程」)
図4(E)に示される如く、二層体28及び溶着シート26Xが積層された状態では、隣接するそれぞれの二層体28の溶着シート26及び溶着シート26Xの周縁部が互いに接触している。この溶着シート26及び溶着シート26Xの接触状態で溶着処理を実行する。この溶着処理によって、二層体28及び溶着シート26Xが一体化され、薄膜グラファイトシート12を含有する構造体16が形成される。
なお、溶着処理としては、加熱溶着、高周波(超音波)溶着等が代表的である。
例えば、加熱溶着は、熱風式の場合、熱風温度が、100°C以上800°C以下であることが好ましい。グラファイトシート12を含有する構造体16が実装されるチョークコイル10の最高動作温度が約100°Cであり、薄膜グラファイトシート12の変質するのが800°Cであるからである。これにより、実装後に溶着した個所が変質することが防止される。
(手順7「加工工程」)
図4(F)に示される如く、手順6の溶着処理で形成された薄膜グラファイトシートを含有する構造体を所望の形状に加工する。第1の実施の形態では、当該薄膜グラファイトシートを含有する構造体を、チョークコイル10を高周波フィルタとして動作するべく、輪状のコイル部12Aと、このコイル部12Aの周方向の両端部に形成された一対の配線端子12Bが形成される。
加工工程に適用する加工方法としては、レーザー加工が一般的である。例えば、エキシマレーザー加工の場合は、エキシマレーザー光の光源として、XeClレーザー光を使用し、その波長は308nmであり、パルス幅は20nsecである。ここで、XeClレーザーからの出力光を、照射面におけるパルス当たりのエネルギー密度が2ジュール/mとなるように集光する。そして、被加工物である薄膜グラファイトシートを含有する構造体に照射して、第1の実施の形態では、所謂鍵穴形状(コイル部12Aと端子部12B)となるように加工する。
巻線材料として適用されている銅線等に比べて、電気抵抗率が40%程度低く、最大電流密度が1000倍以上の薄膜グラファイトシートは、単体として、機械的な製造方法や、化学的な製造方法等、所謂手作業に近い製造方法は確立していた。しかし、当該グラファイトシートを利用した電気部品等の製造方法は確立していなかった。
なお、機械的にグラファイトから層状に引き剥がす製造方法としては、例えば、スコッチテープ法等がある。また、化学的にグラファイトシートを成長させる製造方法としては、例えば、金属触媒を用いたCVD法、Sic表面分解法等当がある。
そこで、第1の実施の形態では、当該グラファイトシートを用い、チョークコイル10のコイル部12A等に実装するための構造体16を製造する工程を確立することで、銅線等を用いた電気部品の小型化、軽量化を実現することができる。
(第2の実施の形態)
なお、第1の実施の形態では、薄膜グラファイトシートを含有する構造体として、チョークコイル10を例にとり、その製造方法を説明した。しかし、薄膜グラファイトシートを含有する構造体としては、このチョークコイル10に限らず、同様な構成のトランス30(図5参照)であっても同様の効果を奏する。なお、トランス30は、開示の技術における電機部品の一例である。
トランスの基本構成は、鉄心であるコアに導電性の線材が巻かれたものであり、用途により、電源トランス、スイッチング電源用トランス、オーディオ用トランス等に分類される場合がある。
電源トランスは、複数のコイルを同じ磁心に巻いたもので、電圧変換の機能を有する。これを利用して、交流電圧を降圧あるいは昇圧させるのに多用する。
スイッチング電源用トランスは、前記電源用トランスと同じだが、周波数が高いため小型で効率の良いトロイダルコアを使っているのが特徴である。
オーディオ用トランスは、トランジスタ回路などでインピーダンスが大きく異なる場合、伝達ロスを少なくするためにインピーダンス変換用として使われるトランスである。
図5は、第2の実施の形態に係る、薄膜グラファイトシートを含有する構造体を用いたトランス30が示されている。
第2の実施の形態のトランス30は、要求される電気的仕様等を維持するため、コイル部32が、従来の銅線を巻線とするコイル部32Aと、複数枚の薄膜グラファイトシート10を含有する構造体16によって形成されるコイル部32Bとを備えている。コイル部32Aは、トランス30の一次巻線及び二次巻線の一方として作用し、コイル部32Bは、トランス30の一次巻線及び二次巻線の他方として作用する。
コイル部32Aは、例えば図示しないコア(鉄心)を中心として、銅線34が何重にも巻き回されている。銅線34の巻線部は、絶縁部材36によって2分割されている。
前記コイル部32Aを挟むように、一対のコイル部32Bが設けられている。コイル部32Bは、前記第1の実施の形態で適用された、薄膜グラファイトシート12を含有する構造体16であり、その製造方法は、第1の実施の形態の作用で説明した手順によって製造される。従って、ここで、製造方法の手順の説明は省略する。
第2の実施の形態の薄膜グラファイトシート12は、比較対照の銅線34と同様に高周波フィルタとしての機能を持つが、銅線と大きく異なる点は、電気抵抗率が10−6Ω・cm以下であり、銅線の電気抵抗率の約40%である。また、薄膜グラファイトシート12の最大電流密度が10A/cmであり、銅線の1000倍以上である。
この複数枚の薄膜グラファイトシート12の間には、それぞれ絶縁体である溶着シート26が介在されている。この結果、薄膜グラファイトシート12と溶着シート26とは、複数層に亘り、交互に積み重ねられてコイル部32Bとなっている。
溶着シート26は、前述のように絶縁体であるため、前記薄膜グラファイトシート12はそれぞれ電気的には非接触の状態で積層されることになる。なお、後加工(配線)において、電気的に接続状態となる。
前記コイル部32A及びコイル部32Bは、2分割された鉄心38、40によって挟み込まれることでトランス30の外郭を成す。
この第2の実施の形態では、銅線を用いたコイル部32Aと、薄膜グラファイトシート12を含有する構造体16を用いたコイル32Bとを併用した。これは、製造するトランス30の電気的仕様等に基づき、コイル部32Bのみでは対応できない場合があるからである。例えば、電気的仕様等として、耐久性、高電圧に対する補償、物理的な強度等が挙げられる。
なお、第2の実施の形態のトランス30は、第1の実施の形態のチョークコイル10と区別するために、コイル部32Aとコイル部32Bとを併用したが、コイル部32Bの単体でコイル部を形成してもよい。
また、上記第1の実施の形態、第2の実施の形態では、薄膜グラファイトシート12をチョークコイル12やトランス30等、直接的な電気部品として適用したが、間接的な電気部品であるヒートシンクとして適用することも可能である。
すなわち、薄膜グラファイトシート12は、熱伝導率が5000W/mK程度であり、ダイヤモンドの2000W/mK、銅の400W/mKに比べて、非常に良好であるからである。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記載された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
10 チョークコイル
12 薄膜グラファイトシート
14 溶着シート
16 構造体
18、20 鉄心
12A コイル部
12B 配線端子
22 グラファイト
24A、B、C、D、E・・・ 粘着テープ
22A、B、C、D、E・・・ グラファイト素材
26 溶着シート
26X 溶着シート
28 二層体
30 トランス
32A コイル部
32B コイル部
34 銅線
36 絶縁部材
38、40 鉄心

Claims (5)

  1. 所定の表面積及び肉厚寸法のグラファイトシートを複数枚形成するグラファイトシート形成工程と、
    前記グラファイトシート形成工程で形成されたグラファイトシートと、絶縁部材で形成され前記所定の表面積よりも広い表面積を有する溶着シートとを交互に積層する積層工程と、
    前記積層工程によって積層されたグラファイトシート間からはみ出た溶着シートの周縁部を溶着する溶着工程と、
    前記溶着工程によって融着された前記グラファイトシートと溶着シートの複合部材を所定の形状に加工して導電部材として機能する構造体を形成する加工工程と、
    を有する薄膜グラファイトを含有する構造体の製造方法。
  2. 前記グラファイトシート形成工程が、予め定めた肉厚寸法よりも厚い高配向のグラファイトに粘着テープを貼り付け、その後前記グラファイトと前記粘着テープとを剥離することで、当該粘着テープの粘着面に前記グラファイトの表層部を移し取ることを少なくとも1回実行して、前記グラファイトシートの肉厚寸法を調整し、当該グラファイトシートの電気抵抗率を10−6Ω・cm以下とする請求項1記載の薄膜グラファイトを含有する構造体の製造方法。
  3. 前記積層工程が、前記グラファイトシート形成工程によって形成された複数枚のグラファイトシートのそれぞれを前記溶着シートに転写して二層体を形成する転写工程を備え、前記転写工程によって生成された二層体を必要数準備して積層する請求項1又は請求項2記載の薄膜グラファイトを含有する構造体の製造方法。
  4. 前記加工工程が、前記構造体を軸線が前記積層方向となる円筒形状に切削する切削工程と、切削工程後に側面から露出する前記グラファイトシートがコイル巻線として機能するように電気的に直列接続又は並列接続する配線工程と、を備える請求項1〜請求項3の何れか1項記載の薄膜グラファイトを含有する構造体の製造方法。
  5. 腹膜のグラファイトが加工されることで、円弧部及び当該円弧部の両端に形成された端子部が形成された導電部材と、層状に積み重ねられる複数の前記導電部材の間に設けられ、隣接する導電部材を絶縁状態に保持する絶縁部材とを備えた構造体と、
    前記構造体における前記導電部材の端子間に接続され、電流を流すことで前記導電部材の円弧部を所望のインダクタンスを持つコイルとして機能させる通電部材と、
    を有する電気部品。
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