JP2006245388A - モータドライバ冷却構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータドライバの小型・軽量化を実現しつつ、モータドライバ内の電子デバイスの温度上昇を簡単に低減するモータドライバ冷却構造を提供する。
【解決手段】 基板52,54に電子デバイス53,55を搭載したモータドライバ11において、電子デバイス53,55に、高い面方向熱伝導率を有するグラファイト2を設けたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板52,54に電子デバイス53,55を搭載したモータドライバ11において、電子デバイス53,55に、高い面方向熱伝導率を有するグラファイト2を設けたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板に発熱体となる電子デバイスを搭載したモータドライバに係り、特に、基板や電子デバイスの放熱能力を高め、温度上昇の低減を図ったモータドライバ冷却構造に関する。
モータドライバは、モータをドライブする場合、モータ回転数を制御するため、モータに印加する電圧周波数を可変できるインバータ回路を有することが一般的である。モータドライバで大容量のモータをドライブする場合、比較的大電流をインバータ回路に流す必要がある。
インバータ回路にはスイッチング素子(MOSFET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタ等)が備えられており、このスイッチング素子による損失(スイッチング損失およびオン時損失)および回路導体通電部のオン抵抗による損失(ジュール損失)は、大電流であるほど増大していく。
さらに、モータドライバの制御回路部には、高速な演算処理が可能であるCPUやマイコンを使用する必要があるため、損失(消費電力)が増大する。また、モータドライバの設置場所環境の制限から、モータドライバ外寸をコンパクトにする必要があるため、電子デバイスの密集や通電部断面積の縮小を行わざるを得ず、結果として更なる損失の増大を招く。
これら損失の増大はモータドライバ内の基板および電子デバイスの温度上昇を招き、さらには破損を引き起こすことがある。
上記背景から、モータドライバの小型化を実現しつつ、モータドライバ内の基板、電子デバイスの温度上昇を低減する手段をいかにして構築するかが論点となる。
モータドライバ内の基板、電子デバイスの温度上昇低減法として、モータドライバ筐体の中心近傍をくり貫いて対流熱伝達を向上させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、基板(プリント基板)上に銅箔を添設して熱伝導を向上させ、絶縁シートを介して熱を外へ逃がす方法がある(例えば、特許文献2参照)。
モータドライバ筐体の外周に水路(水冷穴)を設けて、熱を水路に逃がす方法もある(例えば、特許文献3参照)。
モータドライバの周辺部にハニカム構造の筐体を設けてモータドライバからの発熱を伝達後、近傍に設置したファンにより放熱する方法もある(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献1では、モータドライバ筐体をくり貫く際に別途機械加工作業が必要となる。また、くり貫き場所がモータドライバ内の発熱源と離れている場合、くり貫き部近傍の温度上昇が十分でないため、十分な効果が得られない。
特許文献2では、純銅の密度は9g/cm3 程度であり、比較的重い。そのため、基板の全面に銅箔を設置することができず、放熱能力の効果に課題がある。
特許文献3では、水冷構造のため別途機械加工作業が必要となる。また、水路確保のためモータドライバ筐体の厚みを稼がねばならず、モータドライバ寸法および重量の増大を招く。
特許文献4では、別途ハニカム構造の筐体およびファンが必要となる。
そこで、本発明の目的は、モータドライバの小型・軽量化を実現しつつ、モータドライバ内の基板や電子デバイスの温度上昇を簡単に低減するモータドライバ冷却構造を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、基板に電子デバイスを搭載したモータドライバにおいて、上記電子デバイスに、高い面方向熱伝導率を有するグラファイトを設けたモータドライバ冷却構造である。
請求項2の発明は、上記電子デバイスを搭載した上記基板を筐体内に収納し、上記電子デバイスからの熱を上記グラファイトを伝って上記筐体に放熱するようにした請求項1記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項3の発明は、上記電子デバイスに設けた上記グラファイトを、上記電子デバイスを搭載した上記基板の面に沿うように設けた請求項1または2記載のモータドライバの冷却構造である。
請求項4の発明は、上記電子デバイスを搭載した上記基板の面の反対面に上記グラファイトを設けた請求項3記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項5の発明は、上記グラファイトは、柔軟なグラファイトシートあるいは単結晶シートからなり、これを上記電子デバイスあるいは上記基板に接着した請求項1〜4いずれかに記載のモータドライバの冷却構造である。
請求項6の発明は、上記グラファイトシートあるいは上記単結晶シートの片面に絶縁層を設け、その絶縁層を上記電子デバイスあるいは上記基板に接着した請求項5記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項7の発明は、上記絶縁層は、シリコン系、アクリル系、ポリイミド、PET等の絶縁体からなる請求項6記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項8の発明は、上記絶縁層は、接着テープあるいは接着剤からなる接着層である請求項6または7記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項9の発明は、上記グラファイトは、上記グラファイトシートあるいは上記単結晶シートを積層して形成される請求項5〜8いずれかに記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項10の発明は、上記基板は、銅、アルミ等の金属基板、あるいはガラスエポキシ製を始めとするプリント基板である請求項1〜9いずれかに記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項11の発明は、上記電子デバイスは、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、コイル、スイッチング素子等の電子素子、あるいはマイコン、IPM、コンバータ、CPU等の電子複合体である請求項1〜10いずれかに記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項12の発明は、上記モータドライバの運転時圧力条件は、10-5Paの高真空条件から10MPaの高圧条件の範囲である請求項1〜11いずれかに記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項13の発明は、上記モータドライバの運転時温度条件は、−100℃の低温条件から300℃の高温条件の範囲である請求項1〜12いずれかに記載のモータドライバ冷却構造である。
請求項14の発明は、上記モータドライバは、インバータ能力を有する請求項1〜13いずれかに記載のモータドライバ冷却構造である。
本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1)電子デバイスの放熱能力を高めることができる。
(2)モータドライバ重量の増大を抑えることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
まず、図5で一般的なモータドライバを説明する。
図5に示すように、モータをドライブするためのモータドライバ(インバータ装置)51は、金属基板(インバータ基板)52の上面に発熱体となる電子デバイスとしてのインバータ回路を構成するスイッチング素子53を搭載し、プリント基板(制御基板)54の上面に電子デバイスとしての制御回路を構成するマイコン55を搭載し、これら金属基板52とプリント基板54とをモータドライバ筐体56内に収納したものであり、インバータ機能を有する。
金属基板52は、銅、アルミ等の金属で形成される。プリント基板54は、ガラスエポキシ製を始めとする一般的なプリント基板である。
金属基板52やプリント基板54には、スイッチング素子53やマイコン55の他に、電子デバイスが多数搭載される。このような電子デバイスとしては、スイッチング素子53の他、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、コイル等の電子素子、あるいはマイコン55の他、IPM(Intelligent Power Module)、コンバータ、CPU等の電子複合体がある。
モータドライバ筐体56は、熱伝導率が高い材料で形成される。本実施の形態では、モータドライバ筐体56として、SUS、アルミ等の金属で形成した金属製のモータドライバ筐体を用いた。モータドライバ筐体56は、箱状の筐体本体57と、フタ58とで主に構成される。筐体本体57の内底面には底上げ体59が取り付けられ、その底上げ体59上に金属基板52が取り付けられる。プリント基板54は、金属基板52やフタ58と所定距離だけ離されるように、金属基板52に支持棒60で支持される。
さて、図1は、本発明の好適な実施の形態であるモータドライバ冷却構造を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るモータドライバ冷却構造1は、図5で説明したモータドライバ51の構成を有するモータドライバ11内に備えられる。
このモータドライバ冷却構造1は、スイッチング素子53の上面に高い面方向熱伝導率を有するグラファイト2を設けると共に、そのグラファイト2を金属基板52の上面の全面に沿うように設け、金属基板52の底面の全面にグラファイト2を設け、さらに、マイコン55の上面にグラファイト2を設けると共に、そのグラファイト2をプリント基板54の上面の全面に沿うように設け、プリント基板54の底面の全面にグラファイト2を設けたものである。
図1では、電子デバイスとしてスイッチング素子53やマイコン55を例に挙げて説明するが、上述したその他の電子デバイスの上面にもグラファイト2が設けられる。各グラファイト2は、端部が筐体本体57の内側面にも沿うように設けられる。
グラファイト2としては、結晶方位には特に限定されず、面方向熱伝導率が400W/mK以上、好ましくは600〜800W/mKと高い熱伝導を有するものを用いる。
グラファイト2は、上述した電子デバイスや基板、あるいは筐体本体57の内側面に、シート状のグラファイトを接着剤などで接着、あるいは粉状のグラファイトをCVD法などで蒸着して設けられる。シート状のグラファイトとしては、柔軟なグラファイトシートあるいは単結晶シートからなるものがある。
単結晶シートは、層状の結晶構造を有する単結晶グラファイトを厚さ方向に成長させてシート状に形成したものであり、その構造上、面方向と垂直な方向の熱伝導率(5W/mK程度)に対し、面方向の熱伝導率が80倍以上も大きい。本実施の形態では、グラファイト2として、単結晶シートに近い構造を有する柔軟なグラファイトシートを用いた。
ここで、柔軟なグラファイトシートを説明する。
柔軟なグラファイトシートは、結晶性のあるポリイミドフィルムなどの高分子フィルムを熱処理、圧延処理することで得られる。まず、原料として、グラファイト化反応が可能である縮合系芳香族高分子フィルムの中でも芳香族系ポリイミド高分子フィルムなどの芳香族イミドフィルムを選択する。延伸した芳香族イミドフィルムを窒素やArなどの不活性ガス雰囲気中で予備熱処理(例えば、400〜700℃)を行うことで、イミド結合の分解、再結合が起こり、窒素を含むグラファイト類似の前駆体が得られる。その後、さらに同じく不活性ガス雰囲気中で、ある昇温速度で高温熱処理(例えば、1800℃以上)を行うことで、脱水素、脱水素反応による炭化、前駆体同士の結合が起こり、より大きな平面が得られる。
このときの予備熱処理と高温熱処理時の昇温速度などの焼成条件を制御することによって、焼成後の厚さを制御したグラファイトシートを作製することができ、焼成後の厚さが原料の芳香族イミドフィルムよりも厚いことにより、折れ曲げに強く柔軟性に富むグラファイトシートとなる。
このグラファイトシートは、単結晶シートとほぼ同じ面方向熱伝導率を有し、かつ作製時のガス放出によると思われる層間の隙間のため、密度が1g/cm3 程度と軽量で、柔軟性に優れ、はさみやカッターでの加工も可能である。
グラファイト2として用いるグラファイトシートは、厚さが50μm以上であればよい。一般のグラファイトシートは、厚さ50〜150μmだが、厚い方が放熱能力が高いので、これよりも厚いグラファイトシートを用いてもよい。また、グラファイト2としては、グラファイトシートを2層以上積層したものも有効である。
本実施の形態の作用を説明する。
モータドライバ11の起動時には、スイッチング素子53やマイコン55などの電子デバイスより発熱が生じている。モータドライバ冷却構造1は、電子デバイスに銅やアルミ等の各種金属よりも高い面方向熱伝導率を有するグラファイト2を設けているので、電子デバイスからの熱をグラファイト2を伝ってモータドライバ筐体56に放熱することができる。
特に、金属基板52やプリント基板54の上面(電子デバイスの搭載面)の全面に沿うようにグラファイト2を設けることで、基板や電子デバイスからの熱を、主にグラファイト2を伝って基板外部となるモータドライバ筐体56の側部に迅速に逃がすことができる。つまり、グラファイト2で放熱経路を形成し、基板や電子デバイスからの熱をモータドライバ筐体56の側部に流すことで、基板や電子デバイスからグラファイト2への大きな熱伝導効果を得ている。また、グラファイト2の表面からも、基板や電子デバイスからの熱が若干放熱される。
さらに、グラファイト2は、端部が筐体本体57の内側面にも沿うように設けられるので、グラファイト2とモータドライバ筐体56の接触面積が増え、基板や電子デバイスからの熱をモータドライバ筐体56に効率的に放熱することができる。
このため、基板や電子デバイスの放熱能力を高めることができ、電子デバイスのスイッチング時、オン時抵抗時に発生する損失、導体通電時におけるオン抵抗による損失(ジュール損失)等による基板や電子デバイスの温度上昇を低減することができる。
グラファイト2は、少なくとも電子デバイスの上面に設ける必要がある。また、電子デバイスに設けたグラファイト2を必ずしも基板に沿うように設ける必要はなく、グラファイト2の端部がモータドライバ筐体56に接触していればよい。
グラファイト2は、基板や電子デバイスにシート状のグラファイトを接着剤などで接着、あるいは粉状のグラファイトをCVD法などで蒸着して設けられるので、方法が非常に簡易であり、高度な技術を必要とせず、モータドライバ寸法を増大させることもない。
また、グラファイト2は、密度が銅やアルミ等の各種金属に比して小さく(柔軟なグラファイトシートの場合は1g/cm3 )、軽量であるため、モータドライバ重量の増大を簡単に抑えることができる。
したがって、モータドライバ冷却構造1は、基板や電子デバイスの放熱能力を高めつつ、モータドライバ11の重量をほとんど増大させることなく、モータドライバ11の軽量化を実現できる。
モータドライバ筐体56の側部近傍に、モータドライバ筐体56を冷却するためのファンや水冷機構を設ければ、基板や電子デバイスの放熱能力をより高めることができる。
また、図1ではモータドライバ筐体56にグラファイト2の端部を直接接続する例で説明したが、モータドライバ筐体56の外部に水冷あるいは空冷用のヒートシンクを設け、このヒートシンクにグラファイト2の端部を直接接続することで、基板や電子デバイスからの熱を放熱するようにしてもよい。この場合、モータドライバ筐体56に引き出し穴を形成し、その引き出し穴を通してグラファイト2の端部をモータドライバ筐体56の内部から外部に引き出す。
本実施の形態に係るモータドライバ冷却構造1は、モータドライバ11の運転時圧力条件が10-5Paの高真空条件から10MPaの高圧条件の範囲であっても、モータドライバ11の運転時温度条件が−100℃の低温条件から300℃の高温条件の範囲であっても、上述した作用効果を発揮する。
本実施の形態では、基板の上面および底面にグラファイト2を設けた例で説明したが、基板の上面のみにグラファイト2を設けてもよい。
図2に示すように、グラファイト2としては、グラファイトシート21の片面に絶縁層22を設け、その絶縁層22を上述した基板(図2ではプリント基板54)あるいは電子デバイスに接着剤などで接着してもよい。絶縁層22としては、シリコン系、アクリル系、ポリイミド、PET等の絶縁体からなるものを用いる。絶縁層22の厚さは数十μmである。
絶縁層22により、基板あるいは電子デバイスの通電部が剥き出しの場合でも、グラファイトシート21と基板、あるいはグラファイトシート21と電子デバイス間の絶縁を保持することができる。
絶縁層22として絶縁性を有する接着テープ(例えば、アクリル系両面テープ)あるいは接着剤(例えば、アクリル系接着剤)からなる接着層を用いてもよい。この場合、基板あるいは電子デバイスに接着剤を塗布する手間が省けるという利点がある。
また、図3に示すように、グラファイト2として、絶縁層22付きのグラファイトシート21を2層以上積層して形成されるものを用いてもよい。グラファイト2としては、単にグラファイトシート21を2層以上積層して形成されるものを用いてもよい。
グラファイトシート21の全厚さと長さとの比が、面方向と垂直な方向の熱伝導率と面方向の熱伝導率との比よりも大きければ、基板や電子デバイスからの熱が全てのグラファイトシート21を伝って流れるので、1層のグラファイトシート21よりも基板や電子デバイスの放熱能力をより高めることができる。図2や図3のグラファイトシート21の代わりに、単結晶シートを用いてもよい。
図1のモータドライバ冷却構造1の変形例として、図4に示すモータドライバ冷却構造41のように、筐体本体47の内側面に凹部42を複数個形成し、これら凹部42に嵌るように、グラファイト2の端面に凸部43を複数個形成してもよい。
図4では、プリント基板54やマイコン55などの電子デバイスに凸部43付きのグラファイト2を設けた例で描いているが、図1の金属基板52やスイッチング素子53などの電子デバイスにも凸部43付きのグラファイト2を設けてもよい。
この場合、筐体本体47の凹部42にグラファイト2の凸部43が嵌ることで、グラファイト2とモータドライバ筐体46の接触面積が増え、基板や電子デバイスからの熱をモータドライバ筐体46に効率的に放熱することができる。
本実施の形態に係るモータドライバ冷却構造は、例えば、家庭用室外機などに備えられる一般のコンプレッサ、ターボチャージャなどの電動過給機、補助セルモータなどをドライブするモータドライバ内に備えられる。
表1は、主にインバータ基板(金属基板52)および制御基板(プリント基板54)で構成されているモータドライバ11,51において、インバータ出力電流100Arms、ブラシレスDCモータを1000rpm一定で2minドライブした場合、金属基板52上に搭載したスイッチング素子53としてのIGBT上面の温度上昇を、グラファイト2の有無条件で比較した結果である。モータドライバ寸法は10cm×10cm×10cmとした。
実施例1は金属基板52の上面にグラファイト2としてグラファイトシートを接着し、実施例2は金属基板52の上面および底面にグラファイトシートを接着し、従来例1はグラファイト無しとした。
表1に示すように、従来例1では、インバータON前とON120秒後のIGBT上面の温度上昇度(温度差)が87℃であるのに対し、実施例1では上昇度が72℃と大幅に低減されている。また、実施例2では上昇度が62℃と最も低減されている。
さらに表2は、同試験条件において、プリント基板54上に搭載したマイコン55上面の温度上昇を、グラファイト2の有無条件で比較した結果である。
実施例11はプリント基板54の上面にグラファイト2としてグラファイトシートを接着し、実施例12はプリント基板54の上面および底面にグラファイトシートを接着し、従来例11はグラファイト無しとした。
表2に示すように、従来例11では、インバータON前とON120秒後のマイコン55上面の温度上昇度(温度差)が70℃であるのに対し、実施例11では上昇度が59℃と大幅に低減されている。また、実施例12では上昇度が51℃と最も低減されている。
1 モータドライバ冷却構造
2 グラファイト
11 モータドライバ
52 金属基板
54 プリント基板
53 スイッチング素子(電子デバイス)
55 マイコン(電子デバイス)
2 グラファイト
11 モータドライバ
52 金属基板
54 プリント基板
53 スイッチング素子(電子デバイス)
55 マイコン(電子デバイス)
Claims (14)
- 基板に電子デバイスを搭載したモータドライバにおいて、上記電子デバイスに、高い面方向熱伝導率を有するグラファイトを設けたことを特徴とするモータドライバ冷却構造。
- 上記電子デバイスを搭載した上記基板を筐体内に収納し、上記電子デバイスからの熱を上記グラファイトを伝って上記筐体に放熱するようにした請求項1記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記電子デバイスに設けた上記グラファイトを、上記電子デバイスを搭載した上記基板の面に沿うように設けた請求項1または2記載のモータドライバの冷却構造。
- 上記電子デバイスを搭載した上記基板の面の反対面に上記グラファイトを設けた請求項3記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記グラファイトは、柔軟なグラファイトシートあるいは単結晶シートからなり、これを上記電子デバイスあるいは上記基板に接着した請求項1〜4いずれかに記載のモータドライバの冷却構造。
- 上記グラファイトシートあるいは上記単結晶シートの片面に絶縁層を設け、その絶縁層を上記電子デバイスあるいは上記基板に接着した請求項5記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記絶縁層は、シリコン系、アクリル系、ポリイミド、PET等の絶縁体からなる請求項6記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記絶縁層は、接着テープあるいは接着剤からなる接着層である請求項6または7記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記グラファイトは、上記グラファイトシートあるいは上記単結晶シートを積層して形成される請求項5〜8いずれかに記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記基板は、銅、アルミ等の金属基板、あるいはガラスエポキシ製を始めとするプリント基板である請求項1〜9いずれかに記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記電子デバイスは、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、コイル、スイッチング素子等の電子素子、あるいはマイコン、IPM、コンバータ、CPU等の電子複合体である請求項1〜10いずれかに記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記モータドライバの運転時圧力条件は、10-5Paの高真空条件から10MPaの高圧条件の範囲である請求項1〜11いずれかに記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記モータドライバの運転時温度条件は、−100℃の低温条件から300℃の高温条件の範囲である請求項1〜12いずれかに記載のモータドライバ冷却構造。
- 上記モータドライバは、インバータ能力を有する請求項1〜13いずれかに記載のモータドライバ冷却構造。
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