JP2013185026A - 免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグおよび免震構造体 - Google Patents

免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグおよび免震構造体 Download PDF

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【課題】減衰性能を十分に向上させた免震構造体用プラグを提供することが可能なプラグ用組成物を提供する。また、減衰性能に優れる免震構造体用プラグおよびその免震構造体用プラグを用いた免震構造体を提供する。
【解決手段】エラストマー成分およびカーボンブラックを含むエラストマー組成物と、粉体とを混合してなり、エラストマー組成物は、カーボンブラックを、エラストマー成分100質量部当たり150質量部超200質量部以下の割合で含み、カーボンブラックが、DBP吸収量が150×10−5/kg以上の第1カーボンブラックを含むプラグ用組成物である。また、そのプラグ用組成物を用いて製造した免震構造体用プラグである。更に、その免震構造体用プラグを用いた免震構造体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、免震装置の支承等として使用される免震構造体のプラグ用組成物、および、該プラグ用組成物を用いた免震構造体用プラグ、並びに、該免震構造体用プラグを用いた免震構造体に関するものである。具体的には、本発明は、減衰性能を向上させた免震構造体用プラグを提供することが可能なプラグ用組成物、該プラグ用組成物を用いた免震構造体用プラグおよび該免震構造体用プラグを用いた免震構造体に関するものである。
従来、ゴム板等の粘弾性的性質を有する軟質板と、鋼板等の硬質板とを交互に積層した免震構造体が、免震装置の支承等として使用されている。そして、このような免震構造体の中には、例えば、軟質板と硬質板とからなる積層体の中心に中空部を形成し、該中空部の内部に、均一組成となるように成形したプラグ(免震構造体用プラグ)を圧入したものがある。
ここで、軟質板と硬質板とからなる積層体に圧入された上記プラグは、地震の発生に伴って積層体がせん断変形する際に塑性変形し、振動エネルギーを吸収する。そして、該プラグとしては、全体が鉛からなる鉛プラグが用いられることが多かった。しかしながら、鉛は、環境負荷が大きく、また廃棄時等に要するコストも大きい。そのため、近年では、鉛の代替材料を用いて、十分な減衰性能、変位追従性等を有するプラグを開発することが試みられている。
具体的には、鉛の代替材料を用いたプラグとして、エラストマー成分を含む高粘性体としてのエラストマー組成物と、鉄粉等の粉体とを含有するプラグ用組成物を加圧成形してなるプラグが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、鉛の代替材料(プラグ用組成物)を用いた上記プラグでは、補強性充填剤としてカーボンブラックを配合したエラストマー組成物を用いることにより、プラグの減衰性能を向上させている。
特開2009−133481号公報
ここで、カーボンブラックを補強性充填剤として含有するエラストマー組成物を用いた上記従来の免震構造体用プラグでは、カーボンブラックとエラストマー成分との相互作用によりエラストマー組成物全体の粘度が上昇し、その結果としてプラグの減衰性能が向上する。そのため、上記エラストマー組成物と粉体とを含有するプラグ用組成物では、該プラグ用組成物を用いた免震構造体用プラグの減衰性能を向上させる観点からは、エラストマー組成物中のカーボンブラックの量を増加させることが好ましい。
しかし、エラストマー組成物中のカーボンブラックの量を増加させると、エラストマー成分とカーボンブラックとを混練してエラストマー組成物を調製する際にカーボンブラックがエラストマー組成物中で均一に分散せず、均一なエラストマー組成物および該エラストマー組成物を用いた均一なプラグ用組成物を得ることができない場合があった。即ち、上記従来のプラグ用組成物を用いた免震構造体用プラグでは、エラストマー組成物中のカーボンブラックの量を増加させ過ぎると、成形したプラグの組成の均一性が低下してしまい、プラグの減衰性能が逆に低下してしまうことがあった。
そのため、上記従来のプラグ用組成物では、エラストマー成分100質量部当たりのカーボンブラックの配合量を例えば150質量部以下に制限し、カーボンブラックの配合によるプラグの減衰性能の向上と、プラグ用組成物の均一性を確保することによるプラグの減衰性能の低下抑制とを両立させる必要があった。即ち、上記従来のプラグ用組成物では、カーボンブラックの配合量が制限されており、該プラグ用組成物を用いて成形した免震構造体用プラグの減衰性能の更なる向上が求められていた。
そこで、本発明は、減衰性能を十分に向上させた免震構造体用プラグを提供することが可能なプラグ用組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、減衰性能に優れる免震構造体用プラグおよび該免震構造体用プラグを用いた免震構造体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。そして、本発明者は、カーボンブラックの少なくとも一部に所定のカーボンブラックを用いることにより、エラストマー組成物中のカーボンブラックの配合量を増加させても該エラストマー組成物を用いたプラグ用組成物の均一性の低下を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の免震構造体のプラグ用組成物は、エラストマー成分およびカーボンブラックを含むエラストマー組成物と、粉体とを混合してなる、免震構造体のプラグ用組成物であって、前記エラストマー組成物は、前記カーボンブラックを、エラストマー成分100質量部当たり150質量部超200質量部以下の割合で含み、前記カーボンブラックが、DBP吸収量が150×10−5/kg以上の第1カーボンブラックを含むことを特徴とする。このように、DBP吸収量が150×10−5/kg以上の第1カーボンブラックを用い、且つ、エラストマー成分100質量部当たりのカーボンブラックの配合量を200質量部以下とすれば、エラストマー成分とカーボンブラックとを混練してエラストマー組成物を調製する際にエラストマー組成物中におけるカーボンブラックの分散性の低下を抑制することができる。従って、エラストマー組成物を用いたプラグ用組成物の組成の均一性の低下を抑制して、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能の低下を抑制することができる。また、エラストマー成分100質量部当たりのカーボンブラックの配合量を150質量部超とすれば、減衰性能を十分に向上させた免震構造体用プラグを作製することが可能なプラグ用組成物が得られる。
なお、本発明において、「DBP吸収量」はJIS K6217に準拠して測定することができる。また、本発明において、カーボンブラックは、第1カーボンブラックのみからなっても良い。
ここで、本発明の免震構造体のプラグ用組成物は、前記カーボンブラックが、DBP吸収量が150×10−5/kg未満でヨウ素吸着量が80g/kg以上の第2カーボンブラックを含むことが好ましい。DBP吸収量が150×10−5/kg未満でヨウ素吸着量が80g/kg以上の第2カーボンブラックを含有すれば、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能を更に向上させることができるからである。
なお、本発明において、「DBP吸収量」および「ヨウ素吸着量」はJIS K6217に準拠して測定することができる。
そして、本発明の免震構造体のプラグ用組成物は、質量比で、前記第2カーボンブラックの含有量が前記第1カーボンブラックの含有量の2〜15倍であることが好ましい。第2カーボンブラックの含有量(M2)が第1カーボンブラックの含有量(M1)の2倍以上(2≦M2/M1)であれば、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能を十分に向上させることができるからである。また、第2カーボンブラックの含有量(M2)が第1カーボンブラックの含有量(M1)の15倍以下(15≧M2/M1)であれば、カーボンブラックをエラストマー組成物中で十分に均一に分散させ、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能の低下を抑制することができるからである。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の免震構造体用プラグは、上述した免震構造体のプラグ用組成物の何れかを用いて製造したことを特徴とする。このように、上述したプラグ用組成物を用いれば、減衰性能に優れる免震構造体用プラグが得られる。
更に、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の免震構造体は、剛性を有する剛性板と弾性を有する弾性板とが交互に積層されてなり、積層方向に延びる中空部を有する積層体と、該積層体の中空部に圧入されたプラグとを具える免震構造体において、前記プラグが上述した免震構造体用プラグであることを特徴とする。このように、上述した免震構造体用プラグを用いれば、優れた減衰性能を発揮し得る免震構造体が得られる。
本発明によれば、減衰性能を十分に向上させた免震構造体用プラグを提供することが可能な免震構造体のプラグ用組成物を提供することができる。また、本発明によれば、減衰性能に優れる免震構造体用プラグおよび優れた減衰性能を発揮する免震構造体を提供することができる。
本発明に従う代表的な免震構造体用プラグを使用した免震構造体の一例の断面図である。 免震構造体用プラグを使用した免震構造体における、水平方向の変位(δ)と水平方向荷重(Q)との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ここで、本発明に従う免震構造体は、免震装置の支承等として使用される。また、本発明に従う免震構造体用プラグは、上記免震構造体に用いられる。更に、本発明に従う免震構造体のプラグ用組成物は、上記免震構造体用プラグを製造する際に用いられる。
(免震構造体)
ここで、図1に、本発明の免震構造体用プラグを用いた本発明の免震構造体の一例について、免震構造体用プラグの延在方向に沿う断面を示す。
図1に断面を示す免震構造体1は、剛性を有する剛性板2と、粘弾性を有する弾性板3とが交互に積層されてなり、積層方向(鉛直方向)に延びる円筒状の中空部を中心部に有する積層体4と、積層体4の中空部に圧入された円筒状の免震構造体用プラグ5と、積層体4および免震構造体用プラグ5の両端(上端および下端)に固定されたフランジ板6とを備えている。また、免震構造体1の積層体4の外周面は、被覆材7により覆われている。
そして、免震構造体1では、積層体4を構成する剛性板2と弾性板3とは、例えば、加硫接着により、或いは、接着剤により強固に貼り合わされている。なお、加硫接着を用いて積層体4を形成する場合には、剛性板2と未加硫ゴム組成物との積層体を加硫して未加硫ゴム組成物の加硫物を弾性板3とすることにより、弾性板3の成形および剛性板2と弾性板3との加硫接着を同時に行っても良い。ここで、剛性板2としては、鋼板等の金属板、セラミックス板、FRP等の強化プラスチックス板等を用いることができる。一方、弾性板3としては、加硫ゴム製の板等を使用することができる。また、積層体4は、被覆材7で覆われていなくてもよいが、酸素、オゾン、紫外線等による積層体4の劣化を防止する観点からは、積層体4の外周面は被覆材7で覆われていることが好ましい。ここで、被覆材7としては、弾性板3と同一の材料、例えば、加硫ゴム等を使用できる。
なお、この免震構造体1では、振動により水平方向のせん断力を受けた際には、積層体4および免震構造体用プラグ5がせん断変形し、振動のエネルギーを効果的に吸収して、振動を速やかに減衰する。また、免震構造体1では、積層体4が、剛性板2と弾性板3とを交互に積層して構成されているため、積層方向(鉛直方向)に荷重が作用しても、圧縮が抑制されている。
そして、免震構造体1は、以下に詳細に説明する本発明のプラグ用組成物を使用した免震構造体用プラグ5を用いているため、優れた減衰性能を発揮する。
(プラグ用組成物)
以下に、本発明の免震構造体のプラグ用組成物を詳細に説明する。本発明のプラグ用組成物は、エラストマー成分およびカーボンブラックを含むエラストマー組成物と、粉体とを混合してなり、カーボンブラックの配合量を所定の範囲内とすると共に、カーボンブラックの少なくとも一部に所定の性状を有するカーボンブラックを用いることを特徴とする。
ここで、エラストマー成分とカーボンブラックとを含有するエラストマー組成物を用いた従来のプラグ用組成物においては、カーボンブラックの配合量を所定量以下に制限することにより、カーボンブラックの配合によるプラグの減衰性能の向上と、プラグ用組成物の均一性を確保することによるプラグの減衰性能の低下抑制とを両立させていた。しかし、本発明のプラグ用組成物では、使用するカーボンブラックの少なくとも一部を、所定の性状を有する第1カーボンブラックとすることで、従来のプラグ用組成物よりもカーボンブラックの配合量を増加させても、カーボンブラックの配合によるプラグの減衰性能の向上と、プラグ用組成物の均一性を確保することによるプラグの減衰性能の低下抑制とを両立させ得るようにしている。そのため、このプラグ用組成物によれば、特に、成形したプラグの減衰性能(特には、荷重−歪ヒステリシス曲線における切片荷重Qや、切片応力τd)を向上させることができる。
<エラストマー組成物>
上記プラグ用組成物に用いられるエラストマー組成物は、エラストマー成分およびカーボンブラックを少なくとも含み、更に、軟質樹脂等の各種配合剤を含むことができる。
[エラストマー成分]
ここで、エラストマー成分としては、室温でゴム弾性を呈するもの、例えば、天然ゴム、合成ゴム等のゴムや、熱可塑性エラストマーを使用することができる。これらの中でも、エラストマー成分としては、天然ゴムや合成ゴム等のゴムを使用することが好ましい。天然ゴムや合成ゴム等のゴムは、粘弾性体であり、若干の弾性は示すものの塑性が大きく、大変形にも追従でき、更に、振動後、原点に戻ったときには再び同じ状態に再凝集できるからである。また、エラストマー成分がゴムの場合(即ち、エラストマー組成物がゴム組成物の場合)、プラグの減衰性能が向上する上、耐久性も向上するからである。なお、上記エラストマー成分としては、より具体的には、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ化ゴム、多硫化ゴム、ハイパロン、エチレン酢酸ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−メチルアクリレート共重合体、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー等が挙げられる。これらエラストマー成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
上記エラストマー成分は、少なくとも一部、好ましくは全てが未架橋であることが好ましい。即ち、エラストマー成分がゴムの場合には、ゴムは未加硫であることが好ましい。エラストマー成分が完全に架橋されている場合、そのエラストマー成分を含むプラグ用組成物を用いて成形したプラグは、大変形を受けた際には変形するものの、変形時にプラグ中での粉体の位置を変えることができない。従って、エラストマー成分が完全に架橋されている場合、プラグは、ある限界点をもって変形への追従が不可能となり、架橋エラストマー部分が破断、或いは、架橋エラストマー部分の反発力で元の形状に戻ろうとする。そして、架橋エラストマー部分が破断してしまうと、プラグの位置が原点に戻ってもプラグが元の形状に戻らないため、減衰性能が徐々に低下してしまい、また、架橋エラストマー部分の反発力が働くと、プラグ本来の減衰性能が発揮できなくなる。一方、エラストマー成分が未架橋であれば、変形への追従が可能であり、また、プラグが大変形の履歴を受けた後、再び原点に戻った際に、プラグ全体には静圧がかかっているため、プラグが元の形状に戻ることができる。そして、その結果、初期と同等の性能を長期に亘って維持することが可能となる。なお、架橋点が非常に少ない場合、または、プラグの表面のみが架橋されている場合は、プラグが、変形した後に元の形状に戻ることができる。従って、本発明において「未架橋」とは、架橋反応を未だ完全には経ていない状態を指し、部分的に架橋された状態も包含する。
[カーボンブラック]
上記エラストマー組成物は、更に、補強性充填剤としてカーボンブラックを含む。なお、「補強性充填剤」とは、エラストマー成分に対する補強を行っており、自身の凝集力とエラストマー成分との結合力を強く有する物質である。そして、補強性充填剤は、エラストマー成分に配合されることによって、該結合力によりエラストマー組成物全体の粘度を上昇させ、その結果としてプラグの減衰性能を向上させる作用を有する。
なお、一般に、免震構造体のプラグは、地震で発生したエネルギーを吸収する(例えば、熱等に変換する)ことで減衰効果を発揮するため、プラグの流動抵抗が大きくなるに従って、減衰効果が大きくなる。これに対し、エラストマー成分に補強性充填剤を配合した場合、エラストマー組成物の流動抵抗が大きくなり(即ち、エラストマー組成物を用いて成形したプラグの流動抵抗が大きくなり)、十分な減衰性能、変位追従性等を有するプラグを得ることが可能となる。
ここで、上記エラストマー組成物は、エラストマー成分100質量部当たり、カーボンブラックを150質量部超200質量部以下の割合で含有する。エラストマー成分100質量部に対するカーボンブラックの配合量が150質量部以下では、従来のプラグ用組成物と比較して、カーボンブラックの配合によるプラグの減衰性能の向上効果を十分に得ることができないからである。また、エラストマー成分100質量部に対するカーボンブラックの配合量が200質量部超では、カーボンブラックの少なくとも一部に後述の第1カーボンブラックを用いた場合であっても、カーボンブラックをエラストマー組成物中で均一に分散させることが困難となり、プラグの減衰性能が低下してしまうからである。
なお、上記エラストマー組成物は、エラストマー成分100質量部当たり、カーボンブラックを160質量部以上の割合で含有することが好ましく、190質量部以下の割合で含有することが更に好ましい。
また、上記エラストマー組成物は、カーボンブラックの少なくとも一部に、DBP吸収量が150×10−5/kg(150cm/100g)以上の第1カーボンブラックを用いることを必要とする。DBP吸収量が150×10−5/kg以上の第1カーボンブラックを用いれば、エラストマー成分100質量部当たりのカーボンブラックの配合量を150質量部超としても、エラストマー組成物中におけるカーボンブラックの分散性の低下を抑制して、プラグの減衰性能が低下するのを抑制することができるからである。即ち、第1カーボンブラックを用いれば、プラグ用組成物の組成の均一性の低下を抑制して、該プラグ用組成物を用いて作製したプラグの減衰性能が低下するのを抑制することができる。
なお、第1カーボンブラックを用いることでカーボンブラックの分散性の低下を抑制することができる理由は、明らかではないが、DBP吸収量が150×10−5/kg以上の第1カーボンブラックは、アグリゲート(凝集構造)が発達した所謂ハイストラクチャーなカーボンブラックであるため、大きなアグロメレート(二次凝集体)を形成し、エラストマー成分とカーボンブラックとを混練する際に大きなせん断力を受けて均一に分散するためであると推察される。即ち、カーボンブラックの少なくとも一部にハイストラクチャーな第1カーボンブラックを用いれば、ローストラクチャーなカーボンブラックのみを用いた場合と比較し、混練時にカーボンブラックに大きなせん断力を作用させてカーボンブラックをエラストマー組成物中で均一に分散させることができると推察される。
なお、上述した第1カーボンブラックとしては、特に限定されることなく、ASTMコード表示で、HAF-HS(N356,N358)、FEF(N582)を挙げることができる。
ここで、上述した通り、補強性充填剤であるカーボンブラックは、エラストマー成分との相互作用によりエラストマー組成物全体の粘度を上昇させ、その結果として該エラストマー組成物を用いたプラグ用組成物を使用して作製したプラグの減衰性能を向上させる。そのため、エラストマー成分とカーボンブラックとの相互作用を大きくしてプラグの減衰性能を向上させるためには、プラグ用組成物の調製に用いるエラストマー組成物に、一次粒子の比表面積が大きい(即ち、カーボンブラックの比表面積の指標となるヨウ素吸着量が大きい)カーボンブラックを配合することが好ましい。
しかし、第1カーボンブラックのような、DBP吸収量が大きいハイストラクチャーなカーボンブラックは、一次粒子の比表面積が小さくなる傾向がある。そこで、本発明のプラグ用組成物では、第1カーボンブラックの比表面積が十分に大きくない場合(例えば、第1カーボンブラックのヨウ素吸着量が80g/kg未満の場合)には、カーボンブラックとして、第1カーボンブラックに加えてヨウ素吸着量の大きいカーボンブラックを用いることが好ましい。第1カーボンブラックと、ヨウ素吸着量の大きいカーボンブラックとを併用すれば、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能を更に向上させることができるからである。
なお、第1カーボンブラックの配合によるプラグの減衰性能の向上効果を十分に確保する観点からは、第1カーボンブラックのヨウ素吸着量は80g/kg以上であることが好ましい。
ヨウ素吸着量の大きいカーボンブラックとしては、特に限定されることなく、DBP吸収量が150×10−5/kg未満でヨウ素吸着量が80g/kg以上の第2カーボンブラックを挙げることができる。具体的には、第2カーボンブラックとしては、特に限定されることなく、ASTMコード表示で、SAF(N115,N120,N135など)、ISAF(N220,N234,N299など)、HAF(N330,N335など)を挙げることができる。
そして、第1カーボンブラックとは異なる(DBP吸収量が150×10−5/kg未満の)カーボンブラックであって、ヨウ素吸着量が80g/kg以上の第2カーボンブラックを第1カーボンブラックと併用すれば、カーボンブラックの配合によるプラグの減衰性能の向上と、プラグ用組成物の均一性を確保することによるプラグの減衰性能の低下抑制とを高い次元で両立させることができる。即ち、第1カーボンブラックと第2カーボンブラックとを併用すれば、カーボンブラックとして第1カーボンブラックのみを用いた場合と比較し、比表面積の大きい第2カーボンブラックを用いてプラグの減衰性能を十分に向上させることができる。また、第1カーボンブラックと第2カーボンブラックとを併用すれば、カーボンブラックとして第2カーボンブラックのみを用いた場合と比較し、エラストマー組成物中におけるカーボンブラックの分散性が悪化してプラグの減衰性能が低下するのを抑制することができる。
ここで、エラストマー組成物中におけるカーボンブラックの分散性の低下を抑制する観点からは、第2カーボンブラックのDBP吸収量は、100×10−5/kg以上であることが好ましい。また、プラグ用組成物を用いて作製したプラグの減衰性能を十分に向上させる観点からは、第2カーボンブラックのヨウ素吸着量は、110g/kg以上であることが好ましい。
また、エラストマー組成物中におけるカーボンブラックの分散性の低下を抑制する観点からは、第2カーボンブラックの配合量は、エラストマー成分100質量部当たり、150質量部以下とすることが好ましく、120質量部以下とすることが更に好ましい。更に、プラグ用組成物を用いて作製したプラグの減衰性能を十分に向上させる観点からは、第2カーボンブラックの配合量は、エラストマー成分100質量部当たり、50質量部以上とすることが好ましい。
更に、カーボンブラックとして第1カーボンブラックと第2カーボンブラックとを用いる場合、エラストマー組成物中における第2カーボンブラックの量(M2)は、第1カーボンブラックの量(M1)の2〜15倍(質量比)であることが好ましい。エラストマー組成物において、第2カーボンブラックの含有量(M2)が第1カーボンブラックの含有量(M1)の2倍以上(2≦M2/M1)であれば、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能を十分に向上させることができるからである。また、第2カーボンブラックの含有量(M2)が第1カーボンブラックの含有量(M1)の15倍以下(15≧M2/M1)であれば、カーボンブラックをエラストマー組成物中で十分に均一に分散させ、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能の低下を抑制することができるからである。
なお、上記エラストマー組成物は、カーボンブラック以外の補強性充填剤(例えば、湿式シリカ、乾式シリカおよびコロイダルシリカ等のシリカ)を含有しても良い。但し、補強性充填剤をエラストマー組成物中で均一に分散させ、プラグ用組成物を用いて作製した免震構造体用プラグの減衰性能の低下を抑制する観点からは、カーボンブラックの配合量と、カーボンブラック以外の補強性充填剤の配合量との合計(補強性充填剤の配合量)は、エラストマー成分100質量部当たり200質量部以下とすることが好ましい。
[その他の配合剤]
また、エラストマー組成物は、該エラストマー組成物よりも硬度が低い軟質樹脂を含有することが好ましい。エラストマー組成物が軟質樹脂を含む場合、プラグが大変形した際の減衰性能も向上させることができる。また、かかる軟質樹脂は、プラグ用組成物の調製時に加工助剤として作用し、プラグ用組成物の混練を容易にすることができる。
軟質樹脂としては、フェノール樹脂、ロジン樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、ジシクロペンタジエン−イソプレン共重合体、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂環式系石油樹脂、C5留分とC9留分を共重合して得られる石油樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂およびケトン樹脂、並びに、これらの樹脂の変性樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、エラストマー組成物における軟質樹脂の配合量は、エラストマー成分100質量部に対して20〜100質量部の範囲が好ましい。軟質樹脂の配合量が20質量部未満では、大変形の際のプラグの減衰性能を向上させる効果が小さく、一方、100質量部を超えると、エラストマー組成物の加工性が低下することがある。
更に、エラストマー組成物には、エラストマー成分、補強性充填剤、軟質樹脂の他に、老化防止剤、ワックス、可塑剤、軟化剤等のエラストマー組成物に一般に添加される添加剤も配合できる。ここで、エラストマー組成物に老化防止剤を配合することにより、長期間経過した後でもプラグの物性変化を小さく抑えることが可能となる。なお、成形したプラグの物性変化を抑制するために、老化防止剤と共に、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、安定剤、難燃剤等を配合することはとりわけ有効である。
<粉体>
上記プラグ用組成物に用いる粉体は、プラグの減衰性能を主として担う材料であり、具体的には、粉体同士の摩擦、および、粉体とエラストマー成分との摩擦により振動エネルギーを減衰させる。ここで、本発明において粉体とは、補強性充填剤以外のものを指す。そして、粉体には、例えば、金属粉、炭化ケイ素粉等が包含される。なお、プラグ用組成物が粉体を含まない場合、プラグの減衰性能が大幅に低下して、十分な減衰性能を得ることができない。
粉体としては、例えば、特開2009−133481号公報に記載の粉体を用いることができる。ここで、粉体としては、金属粉が好ましく、また、該金属粉としては、環境への負荷が小さいものが好ましい。具体的には、金属粉としては、例えば、鉄粉、ステンレス粉、ジルコニウム粉、タングステン粉、青銅(CuSn)粉、アルミニウム粉、金粉、銀粉、錫粉、炭化タングステン粉、タンタル粉、チタン粉、銅粉、ニッケル粉、ニオブ粉、鉄−ニッケル合金粉、亜鉛粉、モリブデン粉等が挙げられる。これらの金属粉は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、これらの金属粉は、金属酸化物粉でもよいため、粉体としては、金属酸化物粉等の金属化合物粉も好適に使用できる。これらの粉体の中でも、鉄粉が特に好ましい。鉄粉は、安価である上、他の金属粉と対比して破壊強度が高いからである。また、鉄粉を主成分とする免震構造体用プラグは、固すぎることも脆すぎることもないため、優れた減衰性能を長期に渡って発揮することができるからである。なお、鉄粉としては、還元鉄粉、電解鉄粉、噴霧鉄粉、純鉄粉、鋳鉄粉等が挙げられるが、これらの中でも、還元鉄粉が好ましい。
因みに、プラグ用組成物における粉体の含有量は、50〜74体積%の範囲が好ましく、60〜74体積%の範囲が更に好ましい。また、粉体の粒径は、0.1μm〜2mmの範囲が好ましく、1μm〜150μmの範囲が更に好ましい。更に、粉体の形状は、不定形であることが好ましい。ここで、不定形とは、球状などの1種類の形状のみではなく、凹凸を有するものや突起を有するものなど、種々の形態を有する形状が混在していることを意味する。
<プラグ用組成物の製造>
ここで、本発明の免震構造体のプラグ用組成物は、上述したエラストマー組成物と、粉体とを用いる以外特に制限はなく、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、第一工程において、エラストマー成分に、上述したカーボンブラックと、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを加えて混練して、エラストマー組成物を調製する。
なお、カーボンブラックとして第1カーボンブラックおよび第2カーボンブラックを用いる場合、カーボンブラックの分散性確保の観点からは、第1カーボンブラックよりも分散し難い第2カーボンブラックを、第1カーボンブラックよりも先にエラストマー成分と混練りすることが好ましい。
次に、第二工程において、上記エラストマー組成物に、上記粉体を加えて更に混練する。ここで、第二工程においては、粉体を複数回に分けて配合することが好ましい。粉体を複数回に分けて配合することで、均一なプラグ用組成物を製造することが可能となるからである。
なお、上記プラグ用組成物の製造の第一工程および第二工程には、ニーダー、バンバリーミキサー等の通常の混練装置を用いることができる。また、混練の条件も、特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常に用いられている条件を適宜改変して使用することができる。
(免震構造体用プラグ)
本発明の免震構造体用プラグは、上述したプラグ用組成物を用いて製造されたことを特徴とする。そして、この免震構造体用プラグは、減衰性能が優れている。
<免震構造体用プラグの製造>
ここで、本発明の免震構造体用プラグは、特に限定されることなく、上述したプラグ用組成物を金型内で加圧成形して製造することができる。
具体的には、本発明の免震構造体用プラグは、上記のようにして調製したプラグ用組成物を混練装置から取り出し、成型装置(円筒状金型)に移した後、金型内のプラグ用組成物を両側または片側からプッシャーで押して加圧(プレス加工)することにより成形することができる。なお、プラグ用組成物を加圧する際に使用するプレス機としては、当該技術分野において通常使用されているものを採用することができる。また、成形圧力は、特に限定されることなく、0.7t/cm以上とすることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグおよび免震構造体は上記一例に限定されることは無く、本発明の免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグおよび免震構造体には、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜7)
まず、ニーダーを用いて、表1〜2に示す配合処方のエラストマー組成物A〜D、I〜Kを調製した。
次に、ニーダーを用いて、エラストマー組成物A〜D、I〜Kと、粉体としての鉄粉(粒径=40μm,不定形な還元鉄粉)とを表3〜4に示す体積比で混練して、プラグ用組成物を調製した。
最後に、得られたプラグ用組成物を温度100℃、圧力1.3ton/cmで加圧成形して、直径が45mmの円柱状の免震構造体用プラグを作製した。
そして、得られた円柱状の免震構造体用プラグについて、下記の方法で減衰性能を評価した。結果を表3〜4に示す。
(従来例1)
まず、ニーダーを用いて、表1に示す配合処方のエラストマー組成物Eを調製した。
そして、エラストマー組成物Eを用いた以外は実施例1と同様にして、プラグ用組成物および円柱状の免震構造体用プラグを作製した。そして、実施例1と同様にして、免震構造体用プラグの減衰性能を評価した。結果を表3に示す。
(比較例1〜3)
まず、ニーダーを用いて、表1に示す配合処方のエラストマー組成物F〜Hを調製した。
そして、エラストマー組成物F〜Hを用いた以外は実施例1と同様にして、プラグ用組成物および円柱状の免震構造体用プラグを作製した。そして、実施例1と同様にして、免震構造体用プラグの減衰性能を評価した。結果を表3に示す。
<減衰性能>
中央に円筒状の中空部を有し、外径が225mmで、剛性を有する剛性板[鉄板]と弾性を有する弾性板[加硫ゴム板(G'=0.4MPa)]とが交互に積層されてなる積層体の中空部に、免震構造体用プラグを圧入して、図1に示す構造の免震構造体を作製した。なお、圧入前の免震構造体用プラグの体積は、積層体の中空部の体積の1.01倍とした。
そして、作製した免震構造体に対し、温度20℃の条件下、動的試験機を用いて、鉛直方向に基準面圧をかけた状態で水平方向に加振して規定変位のせん断変形を生じさせた。なお、加振変位は、積層体の総厚さを100%として、歪み50〜250%とし、加振周波数は0.33Hzとし、垂直面圧は10MPaとした。図2に、水平方向の変位(δ)と免震構造体の水平方向荷重(Q)との関係を示す。本試験においては、まず、歪50%、100%および250%における切片荷重Q(変位0における水平方向荷重値)を求めた。なお、切片荷重Qは、ヒステリシス曲線が縦軸と交差する点での荷重Qd1、Qd2を用いて、下記式:
=(Qd1+Qd2)/2
から計算した。更に、切片荷重Qとプラグの断面積Sを用いて、下記式:
τd=Q/S
から、切片応力τd(変位0における水平応力値)を計算した。τdが大きくなる程、免震構造体用プラグの減衰性能が優れることを示す。
Figure 2013185026
*1 天然ゴムとポリブタジエンゴムとの混合物、天然ゴム:ポリブタジエンゴム=30:70(質量比)
*2 N582(FEF),DBP吸収量:180×10−5/kg,ヨウ素吸着量:100g/kg
*3 N356(HAF),DBP吸収量:154×10−5/kg,ヨウ素吸着量:92g/kg
*4 ISAF,DBP吸収量:114×10−5/kg,ヨウ素吸着量:120g/kg
*5 N343(HAF),DBP吸収量:130×10−5/kg,ヨウ素吸着量:82g/kg
*6 軟質樹脂(ポリエステルポリオール、シクロペンタジエン、C8−C10芳香族炭化水素留分)、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤およびワックスの混合物,ポリエステルポリオール:シクロペンタジエン:C8−C10芳香族炭化水素留分:亜鉛華:ステアリン酸:老化防止剤:ワックス=20:10:5:4:5:3:1(質量比)
Figure 2013185026
*1 天然ゴムとポリブタジエンゴムとの混合物、天然ゴム:ポリブタジエンゴム=30:70(質量比)
*2 N582(FEF),DBP吸収量:180×10−5/kg,ヨウ素吸着量:100g/kg
*3 N356(HAF),DBP吸収量:154×10−5/kg,ヨウ素吸着量:92g/kg
*4 ISAF,DBP吸収量:114×10−5/kg,ヨウ素吸着量:120g/kg
*5 N343(HAF),DBP吸収量:130×10−5/kg,ヨウ素吸着量:82g/kg
*6 軟質樹脂(ポリエステルポリオール、シクロペンタジエン、C8−C10芳香族炭化水素留分)、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤およびワックスの混合物,ポリエステルポリオール:シクロペンタジエン:C8−C10芳香族炭化水素留分:亜鉛華:ステアリン酸:老化防止剤:ワックス=20:10:5:4:5:3:1(質量比)
Figure 2013185026
*7 鉄粉:パウダテック製,粒径=40μm,不定形還元鉄粉
Figure 2013185026
*7 鉄粉:パウダテック製,粒径=40μm,不定形還元鉄粉
表2より、実施例1〜7の免震構造体用プラグは、従来例1および比較例1〜3の免震構造体用プラグと比較し、減衰性能が向上していることが分かる。
本発明によれば、減衰性能を十分に向上させた免震構造体用プラグを提供することが可能な免震構造体のプラグ用組成物を提供することができる。また、本発明によれば、減衰性能に優れる免震構造体用プラグおよび優れた減衰性能を発揮する免震構造体を提供することができる。
1 免震構造体
2 剛性板
3 弾性板
4 積層体
5 免震構造体用プラグ
6 フランジ板
7 被覆材

Claims (5)

  1. エラストマー成分およびカーボンブラックを含むエラストマー組成物と、粉体とを混合してなる、免震構造体のプラグ用組成物であって、
    前記エラストマー組成物は、前記カーボンブラックを、エラストマー成分100質量部当たり150質量部超200質量部以下の割合で含み、
    前記カーボンブラックが、DBP吸収量が150×10−5/kg以上の第1カーボンブラックを含むことを特徴とする、免震構造体のプラグ用組成物。
  2. 前記カーボンブラックが、DBP吸収量が150×10−5/kg未満でヨウ素吸着量が80g/kg以上の第2カーボンブラックを含むことを特徴とする、請求項1に記載の免震構造体のプラグ用組成物。
  3. 質量比で、前記第2カーボンブラックの含有量が前記第1カーボンブラックの含有量の2〜15倍であることを特徴とする、請求項2に記載の免震構造体のプラグ用組成物。
  4. 請求項1に記載の免震構造体のプラグ用組成物を用いて製造したことを特徴とする、免震構造体用プラグ。
  5. 剛性を有する剛性板と弾性を有する弾性板とが交互に積層されてなり、積層方向に延びる中空部を有する積層体と、該積層体の中空部に圧入されたプラグとを具える免震構造体において、
    前記プラグが請求項4に記載の免震構造体用プラグであることを特徴とする、免震構造体。
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