JP2013182139A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】像保持体から転写材に転写される画像に画像欠陥が発生するのを抑制することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写材が感光体ドラム16の表面に突入する位置を矯正しつつ案内する第1の案内部材52及び第2の案内部材53を備え、第1の案内部材52は、転写材の先端から後半にわたる第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部と、転写材の第1の領域よりも後端側に位置する第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部とを少なくとも有し、第1の矯正部は、第2の矯正部よりも転写材の移動方向に沿った上流側であって且つ第2の矯正部よりも感光体ドラム16から離間した位置に配置されるように構成した。
【選択図】図1
【解決手段】転写材が感光体ドラム16の表面に突入する位置を矯正しつつ案内する第1の案内部材52及び第2の案内部材53を備え、第1の案内部材52は、転写材の先端から後半にわたる第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部と、転写材の第1の領域よりも後端側に位置する第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部とを少なくとも有し、第1の矯正部は、第2の矯正部よりも転写材の移動方向に沿った上流側であって且つ第2の矯正部よりも感光体ドラム16から離間した位置に配置されるように構成した。
【選択図】図1
Description
この発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、上記画像形成装置としては、感光体ドラム上に形成されたトナー像を、感光体ドラムに接触配置された転写ロールによって転写材に転写する際に、感光体ドラム表面への転写材の突入位置が転写領域よりも上流側となるように転写材を矯正しつつ案内する案内部材を備えたものがある。
かかる案内部材を備えた画像形成装置に関する技術としては、例えば、特開2005−154020号公報や特開2005−172854号公報、あるいは特開2007−163906号公報等に開示されたものが既に提案されている。
上記特開2005−154020号公報に係る用紙搬送装置は、用紙搬送用の各部材間の継ぎ目部分における騒音の発生を防止するため、用紙搬送路に沿って配置されて搬送される用紙を案内する、用紙搬送路側が平面に形成された案内部材と、用紙搬送路上流側が案内部材とで用紙搬送路を挟む、案内部材から離れた位置に支持されるとともに、用紙搬送方向下流側で案内部材に接する平板状の弾性部材とを備えるように構成したものである。
また、上記特開2005−172854号公報に係る画像形成装置は、像保持体と接触転写部材との間の密着性を確保でき、接触転写部材による転写性能を良好に保つことを目的として、転写材を案内する転写材案内装置が、像保持体のうち転写域外の上流側部位に転写材が突入されるように転写材が案内せしめられる対構成のガイドシュートを有し、像保持体への転写材の突入部位における接平面と転写材の突入姿勢とのなす角度をθ、転写域寄りのガイドシュートと像保持体との間のギャップをkとした場合に、これらの値が一定の関係を満たすように構成したものである。
さらに、上記特開2007−163906号公報に係る画像形成装置は、案内部材の過剰帯電による放電不良や用紙後端はねによる画像欠陥を防止するため、案内部材は、像保持体と対向する対向端部を有し、かつ、少なくともその一部が転写ニップ接線よりも像保持体側に延在し転写部材の分解/組立時の移動領域外に配置された支持部材と、この支持部材に貼着され、支持部材の対向端部を覆うように折り曲げられたシート部材とを備えるように構成したものである。
ところで、この発明が解決しようとする課題は、像保持体から転写材に転写される画像に画像欠陥が発生するのを抑制することが可能な画像形成装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、トナー像を保持する像保持体と、
前記像保持体に接触して配置され、前記像保持体との間に形成される転写領域で前記像保持体上に保持されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、
前記像保持体への突入位置が前記転写領域よりも上流側となるように前記転写材を矯正しつつ案内する対構成の案内部材とを備え、
前記案内部材は、前記像保持体側の端部に、前記転写材の先端から後半にわたる第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部と、前記転写材の前記第1の領域よりも後端側に位置する第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部とを少なくとも有し、前記第1の矯正部は、前記第2の矯正部よりも前記転写材の移動方向に沿った上流側であって且つ前記第2の矯正部よりも前記像保持体から離間した位置に配置されていることを特徴とする画像形成装置である。
前記像保持体に接触して配置され、前記像保持体との間に形成される転写領域で前記像保持体上に保持されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、
前記像保持体への突入位置が前記転写領域よりも上流側となるように前記転写材を矯正しつつ案内する対構成の案内部材とを備え、
前記案内部材は、前記像保持体側の端部に、前記転写材の先端から後半にわたる第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部と、前記転写材の前記第1の領域よりも後端側に位置する第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部とを少なくとも有し、前記第1の矯正部は、前記第2の矯正部よりも前記転写材の移動方向に沿った上流側であって且つ前記第2の矯正部よりも前記像保持体から離間した位置に配置されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載された発明は、前記第1の矯正部は、前記転写領域の接線に対して前記第2の矯正部よりも前記像保持体側に突出した位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載された発明は、前記第1の矯正部と前記第2の矯正部は、前記像保持体側に凸状に湾曲した曲線によって連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載された発明は、前記案内部材は、前記第2の矯正部を通過した前記転写材の後端を案内する前記第2の矯正部よりも前記転写領域側に突出した第3の矯正部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置である。
請求項5に記載された発明は、前記転写材が前記像保持体の前記転写領域よりも上流側に突入する突入方向と、前記転写領域の接線との成す角度が15度以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置である。
請求項6に記載された発明は、前記案内部材は、前記像保持体側の端部が前記転写材からの反力によって前記像保持体から離間する方向に退避自在に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、像保持体から転写材に転写される画像に画像欠陥が発生するのを抑制することができる。
請求項2に記載された発明によれば、転写材の像保持体への突入位置が転写領域よりも上流側となるように確実に矯正することができる。
請求項3に記載された発明によれば、転写材の先端から後端までを滑らかに矯正しつつ案内することができる。
請求項4に記載された発明によれば、転写材の後端はねが発生するのを確実に抑制することができる。
請求項5に記載された発明によれば、転写材の像保持体への突入位置が転写領域よりも上流側となるように確実に矯正することができる。
請求項6に記載された発明によれば、転写材が厚紙等の剛性が高い用紙である場合でも、転写材が案内部材と過剰に摺擦することによって画像欠陥が発生するのを抑制することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示す構成図である。
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示す構成図である。
図2において、1は画像形成装置の本体を示すものであり、この画像形成装置本体1の上部には、原稿トレイ2上に配置された原稿3を1枚ずつ分離した状態で画像読取装置7の画像読取位置へと搬送しつつ収容トレイ4に収容する自動原稿搬送装置5と、自動原稿搬送装置5によって搬送される原稿3或いは原稿押さえ部材としての機能を兼ねた自動原稿搬送装置5によってプラテンガラス6上に配置された原稿3の画像を読み取る画像読取装置7が配置されている。
この画像読取装置7は、自動原稿搬送装置5によって搬送される原稿3或いは原稿押え部材を兼ねた自動原稿搬送装置5によって押圧された状態でプラテンガラス6上に配置された原稿3を光源8によって照明し、原稿3からの反射光像をフルレートミラー9及びハーフレートミラー10、11及び結像レンズ12からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子13上に走査露光することにより、画像読取素子13によって原稿3の画像を予め定められたドット密度で読み取るように構成されている。なお、上記自動原稿搬送装置5によって搬送される原稿3の画像を画像読取装置7によって読み取る際には、光源8や、フルレートミラー9及びハーフレートミラー10、11が予め定められた読取位置に停止した状態で配置される。また、プラテンガラス6上に配置された原稿3の画像を画像読取装置7によって読み取る際には、光源8及びフルレートミラー9と、ハーフレートミラー10、11が予め定められた速度で読取方向に沿って駆動される。
上記画像読取装置7によって読み取られた原稿3の画像は、例えば、濃淡のモノクロの画像データとして画像処理装置14に送られ、この画像処理装置14では、原稿3の画像データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、ガンマ補正、枠消し、移動編集等の予め定められた画像処理が施されて一時的に記憶される。なお、上記画像処理装置14に入力される画像データとしては、図示しない通信回線を介してパーソナルコンピュータ等から送られてくるものであっても勿論良い。
また、上記画像形成装置本体1には、ユーザーが転写材のサイズやプリント枚数、画質等を指定したり、コピースタート等の作動指令信号を入力操作するユーザーインターフェイス100が画像読取装置7の外部の前面側に配置されている。
上記画像形成装置本体1の内部には、図2に示すように、モノクロの画像を形成する画像形成手段としての画像形成部15が配置されている。この画像形成部15は、矢印方向に沿って予め定められた回転速度で駆動される像保持体としての感光体ドラム16と、この感光体ドラム16の表面を一様に帯電する一次帯電手段としての帯電ロール17と、当該感光体ドラム16の表面に画像を露光して静電潜像を形成する潜像形成手段としての画像露光装置18と、感光体ドラム16上に形成された静電潜像を黒色のトナーで現像する現像手段としての現像装置19と、感光体ドラム16上に形成されたトナー像を転写材上に静電的に転写する接触方式の転写手段としての転写ロール20と、感光体ドラム16上に残留した転写残トナー等をクリーニングするクリーニング装置21を備えている。
この実施の形態では、図2に示すように、画像形成部15を構成する部材のうち、感光体ドラム16と、帯電ロール17と、現像装置19と、クリーニング装置21とが一体的に画像形成ユニット22としてユニット化されている。この画像形成ユニット22は、画像形成装置本体1に対して着脱自在に構成されている。そして、現像装置19内のトナーが空になった場合や、感光体ドラム16が寿命に達した場合などには、画像形成ユニット22を画像形成装置本体1に対して脱着することでユーザーが新たな画像形成ユニット22と容易に交換することができ、メンテナンスが容易となっている。
上記感光体ドラム16としては、例えば、アルミニウム等からなる導電性を有する円筒状基材の表面に有機光導電体(OPC)等からなる感光体層を被覆して外径が約30mm程度に形成されたものが用いられる。
また、上記帯電ロール17としては、例えば、金属製の芯金の外周に抵抗率が調整された弾性体層を被覆したものが用いられ、金属製の芯金に直流電圧又は交流電圧が重畳された直流電圧からなる帯電バイアス電圧を印加することによって、感光体ドラム16の表面を例えば−700V等の負極性の予め定められた電位に帯電するものである。
上記画像露光装置18は、図2に示すように、画像処理装置14から出力される画像データ及び制御回路102から出力される制御信号に基づいてレーザ駆動回路103によって駆動されて半導体レーザ23を画像データに応じて変調し、この半導体レーザ23からレーザ光LBが画像データに応じて出射される。この半導体レーザ23から出射されたレーザ光LBは、反射ミラー24等を介して回転多面鏡25によって偏向走査され、f−θレンズ26で走査角度に応じて焦点距離が調整された状態で、像保持体としての感光体ドラム16上に走査露光される。そして、感光体ドラム16の表面には、画像が露光された露光部の電位が例えば−200〜300V程度に低下した静電潜像が形成される。なお、上記画像露光装置18としては、レーザ光LBを偏向走査させて画像露光を行う装置に限らず、例えば、LED発光素子を感光体ドラム16の軸方向に沿って多数配列したLEDアイレを用いた装置を使用しても良く、LEDアイレを用いた画像露光装置18の場合には、レーザ光LBを偏向走査させて画像露光を行う画像露光装置18と比較して、画像露光装置18の大幅な小型化が可能となり、画像形成装置全体を小型化することができ望ましい。
現像装置19は、図2に示すように、現像剤収容室27の内部に収容されたトナーのみからなる一成分の現像剤28や、トナーとキャリアからなる二成分の現像剤を攪拌しつつ摩擦帯電するとともに現像ロール29へと供給し、現像ロール29の表面に保持された現像剤28によって感光体ドラム16の表面に形成された静電潜像が現像される。この実施の形態では、例えば、黒色の非磁性トナーのみからなる一成分の現像剤28が用いられている。
現像装置19では、例えば、現像ロール29に−500V程度の現像バイアス電圧が印加され、感光体ドラム16の表面に形成された静電潜像が負極性に帯電されたトナーによって反転現像される。
上記の如く構成される現像装置19で使用されるトナーとしては、特に限定されるものではないが、この実施の形態では、所謂EA(Emulsion Aggregation:乳化重合凝集法)トナーと呼ばれるトナーが使用されている。このEAトナーは、従来の粉砕式製法で製造されたトナーとは異なり、顔料とワックス粒子、そしてこれらを結合させる乳化重合樹脂粒子等を水溶液中で化学反応させ加熱融合したものであり、形状が球形に近く、しかも粒径が約6μmと小径で且つ粒径が略均一なトナーであって、トナー自身の摩擦帯電による帯電量が従来のトナーと比較して高い帯電特性を有している。ここで、トナーの高帯電特性としては、例えば、高温高湿環境下(温度28℃、湿度85%)において10〜40μC/g程度の帯電特性を示すものである。なお、上記画像形成装置は、EAトナーを用いたものに限定されるものでなく、従来の粉砕式製法によって製造されたトナーを用いても良いことは勿論である。
上記転写ロール20は、図1に示すように、付勢手段としてのコイルバネ46によって感光体ドラム16の表面に予め定められた圧力で圧接するように配置されており、感光体ドラム16との間には、転写領域47が形成されている。転写ロール20としては、例えば、金属製の芯金211の外周に抵抗率が調整された半導電性の弾性体層212を被覆したものが用いられ、金属製の芯金211に高圧電源回路104(図2参照)によってトナーの帯電極性と逆極性である正極性の予め定められた直流電圧(例えば、+50〜5500V程度)からなる転写バイアス電圧が印加される。この実施の形態では、現像装置19で使用されるトナーが高帯電特性を示すEAトナーであるため、転写ロール20に印加される転写バイアス電圧も相対的に高く設定されている。
また、上記転写ロール20は、従来の転写ロールに対して相対的に外径が例えば、15mm程度と小径に設定されており、小型化が図られている。転写ロール20としては、種々の構成のものを使用することができるが、この実施の形態では、図1に示すように、転写ロール20の半導電性の弾性体層212して、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルテーテル共重合体と、ニトリルブタジエンゴム(NBR)とを主成分としたイオン導電性が支配的な材料が用いられている。なお、転写ロール20の半導電性の弾性体層212としては、カーボンブラック等の導電剤を添加した電子導電性が主な材料を用いても良い。
さらに、上記転写ロール20の下流側には、図1に示すように、感光体ドラム17の表面からトナー像が転写された転写材31を徐電するための金属製の薄板等からなる除電用の帯電器48が配置されており、当該除電用の帯電器48には、高圧電源回路104(図2参照)によって負極性のバイアス電圧が印加されている。
また、クリーニング装置21は、図2に示すように、感光体ドラム16の表面に残留したトナーや紙粉等の残留物をクリーニングブレードによって除去するとともに、感光体ドラム16の表面から除去された残留物を回収して内部に収容するように構成されている。
上記感光体ドラム16上に形成されたトナー像は、図2に示すように、転写ロール20によって後述する転写材31上に転写され、このトナー像が転写された転写材31は、感光体ドラム16と転写ロール20との搬送力によって鉛直方向上方に位置する定着装置32へと搬送される。そして、上記トナー像が転写された転写材31は、定着装置32の加熱ロール33及び加圧ロール34によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール34によって画像形成装置本体1の上部と画像読取装置7との間に位置する空間に設けられた排出トレイ35上に画像面を下にして排出される。
上記転写材31は、図2に示すように、例えば、画像形成装置本体1内の下部に配置された複数の給紙トレイ36〜39のうちの何れかから予め定められたサイズや材質のものが、給紙ロール40及び分離ロール対41によって1枚ずつ分離された状態で給紙され、搬送ロール42、43が配置された搬送経路44を介してレジストロール対45まで一旦搬送される。そして、上記転写材31は、感光体ドラム16上のトナー像と同期をとって所定のタイミングで回転駆動されるレジストロール対45によって感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に位置する突入位置へと送り出される。
上記給紙トレイ36〜39から給紙される転写材としては、種々のサイズ及び材質のものが挙げられるが、例えば、普通紙以外にも、厚紙、OHPシートなど種々のものが用いられる。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム16の表面は、クリーニング装置21によって残留トナーや紙粉等の残留物が除去されて、次の画像形成工程に備える。
ところで、この実施の形態に係る画像形成装置では、複数の給紙トレイ36〜39のうちの何れかから給紙された転写材31が、次のようにして転写材案内装置110を介して感光体ドラム16の表面に案内される。
上記複数の給紙トレイ36〜39のうちの何れかから給紙された転写材31は、図1に示すように、レジストロール対45によって感光体ドラム16表面のトナー像と同期をとって当該感光体ドラム16の表面へと搬送される。レジストロール対45は、転写材31の表面側に配置され、図示しない駆動モータによってギア等の駆動力伝達手段を介して回転駆動されるレジストロール45aと、転写材31の裏面側に回転自在に配置され、当該レジストロール45aの表面に付勢手段としてのコイルバネ50によって予め定められた圧力で圧接されるピンチロール45bとから構成されている。上記レジストロール45aの回転速度(周速)は、感光体ドラム16の回転速度(周速)であるプロセススピードよりも若干(例えば、数%程度)速く設定されており、レジストロール対45と感光体ドラム16の転写領域47との間で転写材31の撓みを形成するように設定されている。これらレジストロール45aとピンチロール45bからなるレジストロール対45は、レジストロール45aとピンチロール45bが圧接する圧接部51と感光体ドラム16の転写領域47とを結ぶ直線よりも感光体ドラム16側(図示例では、右側)の方向Dに向けて転写材31を送り出す。
また、上記レジストロール対45のニップ部51と感光体ドラム16の転写領域47との間には、図1に示すように、感光体ドラム16への突入位置が転写領域47よりも上流側となるように転写材31を矯正しつつ案内する転写材案内装置110としての対構成の案内部材52、53が配置されている。これらの案内部材52、53は、転写材31の裏面側に配置される略平板状の第1の案内部材52と、転写材31の表面側に配置される第2の案内部材53とからなる一対の部材から構成されている。
上記第1の案内部材52は、図1に示すように、転写ロール20の周囲を覆うホルダ49と一体的に形成しても良いが、この実施の形態では、第1の案内部材52がホルダ49と別体として形成されている。
上記第1の案内部材52は、図1に示すように、例えば、PC(ポリカーボネート)やABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂等の絶縁性の汎用合成樹脂によって略平板状に形成されている。この第1の案内部材52の表面(案内面)52aは、その感光体ドラム16側の先端部52bを除いて略平坦に形成されており、当該表面52aに沿って転写材31を案内する。また、第1の案内部材52の基端部52cは、レジストロール対45のうち、ピンチロール45b側に変位した位置に配置されている。また、上記第1の案内部材52は、第2の案内部材53と共に矯正されつつ案内される転写材31の感光体ドラム16への突入方向を示す進入線L1が、感光体ドラム16の転写領域47における接線LNと成す角度αが15°以上となるように設定されている。この角度αが15°未満である場合には、後述するように、感光体ドラム16への突入位置が転写領域47よりも上流側となるように転写材31を矯正しつつ案内することにより、転写材31上に転写される画像に連鎖状の白抜けが発生するのを防止する効果が十分得難い。
また、上記転写材31の表面側を案内する第2の案内部材53は、図1に示すように、転写材31を介して第1の案内部材52と対向し、転写材31の表面側に接触するように配置された可撓性を有するシート状押さえ部材54を備えている。このシート状押さえ部材54としては、合成樹脂や金属など種々の材料からなるものが用いられるが、この実施の形態では、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムであるマイラーフィルム(商品名)が用いられている。シート状押さえ部材54は、転写材31の姿勢を効果的に矯正するため、ある程度の厚さ及び弾性率を有するものを用いるのが望ましい。シート状押さえ部材54は、レジストロール対45のレジストロール45aを覆うハウジング部材55の一部を感光体ドラム16側に向けて延長した延長部55aの表面に、当該シート状押さえ部材54を保持する保持部材56を介して取り付けられている。
上記保持部材56は、合成樹脂や金属等の薄い板材からなり、その基端部56aがハウジング部材55の延長部55aの表面に取り付けられているとともに、その先端部56cは、第1の案内部材52から離間する方向に略直角に折り曲げられた中間部56bを介して、感光体ドラム16の転写領域47側に向けて予め定められた長さにわたって延長されている。保持部材56の先端部56cは、レジストロール対45のレジストロール45a側から第1の案内部材52に向けて傾斜した状態で配置されている。
シート状押さえ部材54は、その基端部54aが保持部材56の基端部56aに固定した状態で取り付けられているとともに、その先端部54bは、第1の案内部材52の表面52aに弾性変形して接触配置されている。また、シート状押さえ部材54の先端は、第1の案内部材52の感光体ドラム16側の端部よりも予め定められた距離だけ手前側に位置するように配置されている。
上記シート状押さえ部材54は、転写材31が通過しない状態では、その先端部54aが第1の案内部材52の表面に湾曲した状態で接触しているが、転写材31が通過する際には、図3に示すように、転写材31によって押し上げられて第1の案内部材52から離間する方向に弾性変形して移動する。ただし、シート状押さえ部材54の先端部54bの位置は、支持部材56の先端部56cによって規制されている。なお、上記シート状押さえ部材54の先端は、支持部材56の先端部56cよりも感光体ドラム16側に延長されており、転写材31の後端が感光体ドラム16の近傍に移動するまでの間にわたって当該転写材31の表面側を矯正しつつ案内する。
ところで、上記レジストロール対45によって感光体ドラム16へと搬送される転写材31は、図4に示すように、レジストロール対45によって鉛直方向に対して図中右側に若干変位したD方向に沿って送り出され、転写材31の先端31aは、支持部材56に固定されたシート状押さえ部材54の基端部54aに沿って案内される。
その後、上記転写材31は、図4に示すように、シート状押さえ部材54の中間部から先端部54bに沿って案内され、第1の案内部材52の表面52aに接触し、当該第1の案内部材52とシート状押さえ部材54によって挟まれた状態で、第1の案内部材52の表面52aに沿って感光体ドラム16に向かって移動する。上記第1の案内部材52及びシート状押さえ部材54によって矯正されつつ案内される転写材31は、感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に位置する突入位置57において感光体ドラム16の表面と当接し、図3に示すように、感光体ドラム16の表面に押しつけられて密着した状態で感光体ドラム16の回転に伴って転写領域47へと移動する。
上記の如く構成される画像形成装置において、図4に示すように、転写材31を感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に突入させている理由は、次の通りである。
通常、感光体ドラム16上に形成されたトナー像Tを転写材31上に転写するには、図5に示すように、感光体ドラム16と転写ロール20とが圧接する転写領域47に対して、感光体ドラム16の転写領域47に引いた接線に沿って転写材31を搬送するように構成される。
図6は感光体ドラム16と転写ロール20とが接触する転写領域47を示す等価回路である。
しかしながら、このように、感光体ドラム16の転写領域47に対してその接線方向に沿って転写材31を突入させた場合には、図5及び図6に示すように、感光体ドラム16の転写領域47の上流側に位置するプレニップ部201において、感光体ドラム16表面と転写材31との間に形成される微少な間隙を介して、転写ロール20の正極性の電荷202が感光体ドラム16の表面へと放電し、感光体ドラム16の表面に形成された負極性に帯電されたトナー203の一部が逆極性である正極性に帯電される。
そのため、感光体ドラム16と転写ロール20とが接触する転写領域47において、感光体ドラム16表面のトナー像Tを転写ロール20が形成する転写電界によって転写材31上に転写する際に、感光体ドラム16表面の逆極性に帯電されたトナー203が転写材31上に転写されずに、転写材31上に転写される画像に図7(a)に示すような連鎖状の白抜けが発生する。この連鎖状の白抜けは、特に、摩擦帯電量の大きいトナーを使用した場合に、転写ロール20に印加する転写バイアス電圧もそれに伴って高電圧とする必要があるため、顕著に発生し易くなることが本発明者の実験によって既に明らかとなっている。
そこで、上記感光体ドラム16上から転写材31に転写される画像に上述した連鎖状の白抜けが発生するのを抑制乃至防止するためには、図8に示すように、転写材31を感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に突入させるように転写材31の突入姿勢を矯正しつつ案内する案内部材204、205を設けることで、感光体ドラム16の転写領域47の上流側に位置するプレニップ部201において、感光体ドラム16と転写材31とを密着させることにより、感光体ドラム16と転写材31との間に微少な間隙が形成されて放電が発生するのを防止している。
しかしながら、上記画像形成装置において、転写材31の先端部を感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側となるように突入させるように構成した場合には、転写材31が感光体ドラム16の転写領域47へと至る移動経路が直線状ではなく、図8に示すように、感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に位置する突入位置に突入した後、感光体ドラム16の表面に密着して転写領域47へと至る湾曲した経路となる。
その結果、上記転写材31は、案内部材204によって感光体ドラム16への突入姿勢が矯正されつつ案内される際に、その裏面側が案内部材204のエッジ部204aと強く摺擦され、案内部材204のエッジ部204aが高電圧に摩擦帯電されて、案内部材204のエッジ部204aから感光体ドラム16に向けて放電が発生し、感光体ドラム16上のトナー像の一部206が逆極性に帯電されたり、トナー像の一部206が放電現象によって飛散することで、図9に示すように、縞状のラダー画像に一部のラダー画像そのものが移動する飛びや、一様な濃度のベタ画像に大きな白点が発生するといった画像欠陥が生じることが本発明者の研究によって明らかとなった。
かかる技術的課題を解決するためには、図10及び図11に示すように、案内部材204の転写材31が摺擦する部位204aを、帯電し難い材料で覆ったり、案内部材204そのものを接地された金属や導電性の高い材料で構成し、案内部材204の転写材31が摺擦する部位が帯電するのを回避する手段が既に提案され、又は考案されている。
しかしながら、上記案内部材204の転写材31が摺擦する部位204aを、帯電し難い材料で覆ったり、案内部材204そのものを接地した金属や導電性の高い材料で構成した場合には、部品点数が増加し、コストアップを招くばかりか、案内部材204そのものを接地した金属や導電性の高い材料で構成した場合には、転写材31が案内部材204に静電的に吸着されてしまい、転写材31の搬送そのものが困難となりジャムが発生する虞れを有している。
そこで、この実施の形態では、部品点数の増加に伴うコストアップや、転写材31の搬送不良を生じることなく、感光体ドラムから転写材に転写される画像に連鎖状の白抜け及び大白点の画像欠陥が発生するのを抑制するため、案内部材が、感光体ドラム側の端部に、転写材の先端から後半までの第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部と、転写材の後半以降の第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部とを少なくとも有し、第1の矯正部は、第2の矯正部よりも転写領域から離間した位置に配置されるように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図1及び図12に示すように、第1の案内部材52の感光体ドラム16側の端部52bに、転写材31の先端から後半にわたる第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部521と、転写材31の第1の領域よりも後端側に位置する第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部522とが設けられている。また、第1の矯正部521と第2の矯正部522との間は、直線で連結されており、両者間に位置する面523は、平面となっている。第1の矯正部521は、第2の矯正部522よりも転写材31の移動方向に沿った上流側であって且つ第2の矯正部522よりも感光体ドラム16の表面から離間した位置に配置されている。なお、上記第2の矯正部522と感光体ドラム16の表面との間隙は、1.5〜2.0mm程度に設定されており、第1の矯正部521と感光体ドラム16の表面との間隙は、それよりも大きな値である2.0〜3.5mm程度に設定されている。
上記第1の案内部材52の感光体ドラム16側の端部52bは、感光体ドラム16への突入位置57が転写領域47よりも上流側となるように、シート状押さえ部材54とともに転写材31を矯正しつつ案内する上で、転写材31の裏面と接触して当該転写材31の感光体ドラム16への突入姿勢を直接決定する部位である。
また、上記第1の矯正部521は、感光体ドラム16の転写領域に設けた接線LNから感光体ドラム16側に突出した高さΔAが、第2の矯正部522の高さΔBよりも高く設
定されている。そのため、先端部が感光体ドラム16の転写領域47に進入した転写材31は、図3に示すように、感光体ドラム16の表面に押圧されて密着した状態で湾曲し、転写材31の後端側は、第1の矯正部521の突出高さΔAよりも突出高さΔBが低い第2の矯正部522に接触することなく、感光体ドラム16の転写領域47から離間した第1の矯正部521に摺擦されて矯正されつつ案内される。なお、第1の矯正部521及び第2の矯正部522は、曲率半径が小さなアール形状に形成するのが望ましい。
定されている。そのため、先端部が感光体ドラム16の転写領域47に進入した転写材31は、図3に示すように、感光体ドラム16の表面に押圧されて密着した状態で湾曲し、転写材31の後端側は、第1の矯正部521の突出高さΔAよりも突出高さΔBが低い第2の矯正部522に接触することなく、感光体ドラム16の転写領域47から離間した第1の矯正部521に摺擦されて矯正されつつ案内される。なお、第1の矯正部521及び第2の矯正部522は、曲率半径が小さなアール形状に形成するのが望ましい。
さらに、上記第2の矯正部522の下流側には、転写材31の後端ハネを抑制するための傾斜面524が設けられている。この傾斜面524と感光体ドラム16の転写領域47に設けた接線LNが成す角度θは、プロセススピードが高速となる程小さな角度に設定する必要がある。
以上の構成において、この実施の形態に係る画像形成装置では、次のようにして感光体ドラムから転写材に転写される画像に画像欠陥が発生するのを抑制することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係る画像形成装置では、図2に示すように、感光体ドラム16の表面が帯電ロール17によって負極性の予め定められた電位に一様に帯電された後、感光体ドラム16の表面には、画像露光装置18によって画像露光が施されて画像データに応じた静電潜像が形成され、この感光体ドラム16の表面に形成された静電潜像は、現像装置19によって顕像化されてトナー像となる。
上記感光体ドラム16の表面に形成されたトナー像は、次のようにして転写材31上に転写される。
画像形成装置本体1内の下部に配置された複数の給紙トレイ36〜39のうちの何れかから給紙された転写材31は、図1に示すように、レジストロール対45まで一旦搬送され、感光体ドラム16上のトナー像と同期をとって所定のタイミングで回転駆動されるレジストロール対45によって転写材案内装置110を介して感光体ドラム16の表面へと搬送される。
上記転写材31は、図13に示すように、相対的に長さが短い端縁を先頭にして給紙する場合(所謂LEF)や、相対的に長さが長い端縁を先頭にして給紙する場合(SEF)のいずれであっても、その搬送方向に沿って先端31a、先端側に位置する部分である先端部31b、略中央に位置する部分である中間部31c、後端側に位置する部分である後端部31d、後端31eに区分することができる。また、上記転写材31は、大別して、先端31aから後端部31dの一部までを含めた第1の領域と、後端部31dの一部から後端31eまでの第2の領域とに区分することもできる。ここで、上記転写材31の第1の領域と第2の領域との境界は、転写材案内装置110の構成等によっても異なるが、主として、転写材31が転写材案内装置110によって感光体ドラム16へと搬送される際に、転写材31の表裏両面が第1の案内部材とシート状押さえ部材54の双方によって矯正されつつ案内される領域が第1の領域であり、転写材31の裏面のみが第1の案内部材によって矯正され、転写材31の表面がシート状押さえ部材54によって矯正されない領域が第2の領域である。
ところで、上記レジストロール対45によって感光体ドラム16へと搬送される転写材31は、図4に示すように、レジストロール対45によって鉛直方向に対して図中右側に若干変位したD方向に沿って送り出され、転写材31の先端31aは、支持部材56に固定されたシート状押さえ部材54の基端部54aに沿って案内される。
その後、上記転写材31は、図4に示すように、シート状押さえ部材54の中間部から先端部54bに沿って案内され、第1の案内部材52の表面52aに接触し、当該第1の案内部材52とシート状押さえ部材54によって挟まれた状態で、第1の案内部材52の表面52aに沿って感光体ドラム16に向かって移動する。上記第1の案内部材52の第1の矯正部521及びシート状押さえ部材54によって矯正されつつ案内される転写材31は、感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に位置する突入位置57において感光体ドラム16の表面と当接し、図3に示すように、感光体ドラム16の表面に押しつけられて密着した状態で感光体ドラム16の回転に伴って転写領域47へと移動する。
このとき、転写材31は、感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側に位置する突入位置57において感光体ドラム16の表面と当接し、図3に示すように、感光体ドラム16の表面に確実に押圧されて密着しつつ移動する。そのため、転写材31は、感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側において感光体ドラム16の表面に押圧されて撓んだ状態で転写領域47へと移動し、転写領域47の上流側において感光体ドラム16と転写材31との間に間隙が形成されるのを確実に回避することができる。その結果、感光体ドラム16の転写領域47のプレニップ部において、転写材31から感光体ドラム16の表面のトナー像に向けて放電が生じることがなく、連鎖状の白抜けが発生するのを抑制乃至防止することができる。
さらに、上記転写材31は、感光体ドラム16と転写ロール20とが圧接する転写領域47へと移動し、感光体ドラム16の表面に形成されたトナー像が転写ロール20の転写電界及び転写圧力によって転写材31上に転写される。
その際、上記転写材31の先端部31bよりも移動方向に沿った下流側に位置する後端側は、図3に示すように、転写材31の先端部31bが感光体ドラム16の転写領域47において圧接された状態で、レジストロール対45によって第1の案内部材52の第1の矯正部512及びシート状押さえ部材54によって姿勢が矯正されつつ案内されて、感光体ドラム16表面の圧接された状態で湾曲して順次移動する。
このとき、上記レジストロール対45は、転写材31の先端部31bを感光体ドラム16の転写領域47よりも上流側となるように予め設定された突入位置57へ確実に搬送すべく、感光体ドラム16の回転速度(周速)よりも若干速い速度で転写材31を搬送するように設定されている。その結果、転写材31は、図3に示すように、レジストロール対45のニップ部51と感光体ドラム16の転写領域47との間で張力が作用することがなく、レジストロール対45のニップ部51と感光体ドラム16の転写領域47との間で、シート状押さえ部材54を押圧して若干撓んだ形状となっている。
そして、上記転写材31の先端部31bから後半部は、図3に示すように、第1の案内部材52の第1の矯正部512及びシート状押さえ部材54によって姿勢が矯正されつつ案内されて、感光体ドラム16表面の突入位置57へ突入した後、感光体ドラム16の表面に押圧されて密着した状態で転写領域47へと移動する。
その後、上記転写材31の中間部31cは、図3に示すように、転写材31の先端部31bと同様の移動経路を経て、第1の案内部材52の第1の矯正部512及びシート状押さえ部材54によって姿勢が矯正されつつ案内されて、感光体ドラム16表面の突入位置57へ突入した後、感光体ドラム16の表面に押圧されて密着した状態で転写領域47へと移動する。
このように、上記転写材31は、その先端31aから後端部31dに至る第1の領域が、第1の案内部材52の第1の矯正部512及びシート状押さえ部材54によって姿勢が矯正されつつ案内され、転写材31の裏面は、図3に示すように、第1の案内部材52の第1の矯正部512に強く摺擦される。しかし、第1の案内部材52の第1の矯正部512は、感光体ドラム16の転写領域47から離間した位置に配置され、しかも感光体ドラム16の表面からも離れた位置に配置されている。そのため、第1の案内部材52の第1の矯正部512が転写材31により強く摺擦されて高い電圧に帯電した場合であっても、当該第1の矯正部512は、感光体ドラム16の表面から離間しているため、感光体ドラム16との間で放電が発生するのを抑制乃至回避することができ、感光体ドラム16から転写材31上に転写される画像にラダー画像の飛びや大白点が発生するのを抑制乃至防止することが可能となる。
そして、上記転写材31の後端部31dは、図3に示すように、レジストロール対45を通過すると、当該レジストロール対45による搬送力が作用しなくなるため、感光体ドラム16と転写ロール20との転写領域47におけるニップ力のみによって、感光体ドラム16の回転速度(周速)と等しい速度で移動することになる。
上記転写材31の後端部31dは、図3に示すように、転写材31自身が有する腰(剛性)によってシート状押さえ部材54を押し上げた状態に撓ませつつ、第1の案内部材52の第1の矯正部521及びシート状押さえ部材54によって感光体ドラム16への突入位置57が矯正されつつ案内される。
最後に、上記転写材31の後端31eは、図14に示すように、転写材31自身が有する腰(剛性)によってシート状押さえ部材54を押し上げた状態に撓ませた後、シート状押さえ部材54の先端を通過すると、転写材31の後端は、シート状押さえ部材54による規制を受けなくなる。そのため、転写材31の後端31eは、転写材31自身が有する腰(剛性)によって図14中、反時計回り方向に移動して、略直線状に延びた状態となる。
このとき、上記転写材31の後端31aは、図14及び図15に示すように、反時計回り方向への移動に伴って、当該転写材31の裏面が第1の案内部材52によって矯正される部位が、第1の矯正部521から第2の矯正部522へと移動し、第2の矯正部522によって感光体ドラム16への突入姿勢が矯正される。上記第2の矯正部522は、第1の案内部材52よりも突出高さΔBが相対的に低く、しかも第1の矯正部521と第2の矯正部522の間は、直線状に形成されているため、第1の矯正部521を離れた転写材の裏面は、次に突出した第2の矯正部522に当接することとなる。
その際、上記転写材31の後端に位置する第2の領域は、第1の案内部材52の第2の矯正部522のみによって矯正されるため、第1の案内部材52の第2の矯正部522と強く摺擦されることはなく、第2の矯正部522が高い電圧に帯電されることがない。そのため、第1の案内部材52の第2の矯正部522は、第1の矯正部521よりも感光体ドラム16の表面に近接して配置されているが、帯電電位が第1の矯正部521よりも大幅に低く、感光体ドラム16から転写材31上に転写される画像にラダー画像の飛びや大白点が発生することがない。
実験例
本発明者は、上記の如く構成された本実施の形態の画像形成装置の効果を確認するために、図1に示すような転写材案内装置110のベンチモデルを試作し、画像欠陥が発生し易い低温低湿環境下(温度10℃/湿度15%)において、転写材として富士ゼロックス社製のP紙と国更紙と200G/Pre TCF紙を用いて、感光体ドラム16から転写材31上に転写される画像に連鎖状の白抜けや大白点等の画像欠陥が発生するか否かを確認する実験を行った。
本発明者は、上記の如く構成された本実施の形態の画像形成装置の効果を確認するために、図1に示すような転写材案内装置110のベンチモデルを試作し、画像欠陥が発生し易い低温低湿環境下(温度10℃/湿度15%)において、転写材として富士ゼロックス社製のP紙と国更紙と200G/Pre TCF紙を用いて、感光体ドラム16から転写材31上に転写される画像に連鎖状の白抜けや大白点等の画像欠陥が発生するか否かを確認する実験を行った。
図16は上記実験例の結果を示す図表である。
この図16から明らかなように本実施の形態の画像形成装置では、富士ゼロックス社製のP紙及び国更紙、200G/Pre TCF紙ともに、5000枚、10000枚、50000枚、10000枚まで連鎖状の白抜けや大白点等の画像欠陥が全く未発生であったため、それ以降の実験を中断した。
比較例
本発明者は、比較例として図17に示すような未対策装置において、実験例と同様に画像欠陥が発生し易い低温低湿環境下(温度10℃/湿度15%)において、転写材として富士ゼロックス社製のP紙と国更紙とを用いて、感光体ドラム16から転写材31上に転写される画像に連鎖状の白抜けや大白点等の画像欠陥が発生するか否かを確認する実験を行った。
本発明者は、比較例として図17に示すような未対策装置において、実験例と同様に画像欠陥が発生し易い低温低湿環境下(温度10℃/湿度15%)において、転写材として富士ゼロックス社製のP紙と国更紙とを用いて、感光体ドラム16から転写材31上に転写される画像に連鎖状の白抜けや大白点等の画像欠陥が発生するか否かを確認する実験を行った。
図18は上記比較例の結果を示す図表である。
この図18から明らかなように未対策の画像形成装置では、富士ゼロックス社製のP紙において、5000枚で1枚当たり平均0.2個の大白点等の画像欠陥が発生し、10000枚で1枚当たり平均1.9個の大白点等の画像欠陥が発生し、国更紙では、5000枚で1枚当たり平均1.8個の大白点等の画像欠陥が発生し、10000枚で1枚当たり平均19.8個の大白点等の画像欠陥が発生したため、実験を中断した。
実施の形態2
図19はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、前記第1の矯正部と前記第2の矯正部は、前記像保持体側に凸状に湾曲した曲線によって連結されるように構成されている。
図19はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、前記第1の矯正部と前記第2の矯正部は、前記像保持体側に凸状に湾曲した曲線によって連結されるように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、図19に示すように、第1の案内部材52の第1の矯正部521と第2の矯正部522が、感光体ドラム16側に凸状に湾曲した曲面525によって連結されている。この場合には、第1の案内部材52と転写材31との接触面積が増加するため、摩擦帯電が抑制されるので望ましい。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3
図20はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、前記案内部材は、前記像保持体側の端部が前記転写材からの反力によって前記像保持体から離間する方向に退避自在に構成されている。
図20はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、前記案内部材は、前記像保持体側の端部が前記転写材からの反力によって前記像保持体から離間する方向に退避自在に構成されている。
すなわち、この実施の形態3では、図20に示すように、第1の案内部材52が固定した状態で配置されている訳ではなく、第1の案内部材52がピンチロール54b側の端部に設けられた支点526を中心にして、図に示した位置から反時計回り方向に移動自在に構成されているとともに、図示しないバネ等の付勢手段によって時計回り方向に予め定められたトルクが作用するように付勢されている。
そして、上記第1の案内部材52は、普通紙等の転写材31が通過する場合、図20に示す予め定められた位置に固定した状態で配置されており、転写材31が感光体ドラム16の表面に突入する突入位置を規制している。
一方、上記第1の案内部材52は、例えば、坪量が予め定められた値である例えば160gms以上の厚紙からなる転写材31である場合、転写材31が第1の案内部材52を通過する際に、転写材31から受ける反力によって図中反時計回り方向に回動し、厚紙からなる転写材31と第1の案内部材52とが強く摺擦するのを回避し、第1の案内部材52の第1の矯正部521が異常に高い電圧に帯電して、大白点等の画像欠陥が発生するのを回避するように構成されている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
16:感光体ドラム、20:転写ロール、31:転写材、52:第1の案内部材、521:第1の矯正部、522:第2の矯正部。
Claims (6)
- トナー像を保持する像保持体と、
前記像保持体に接触して配置され、前記像保持体との間に形成される転写領域で前記像保持体上に保持されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、
前記像保持体への突入位置が前記転写領域よりも上流側となるように前記転写材を矯正しつつ案内する対構成の案内部材とを備え、
前記案内部材は、前記像保持体側の端部に、前記転写材の先端から後半にわたる第1の領域の突入姿勢を矯正する第1の矯正部と、前記転写材の前記第1の領域よりも後端側に位置する第2の領域の突入姿勢を矯正する第2の矯正部とを少なくとも有し、前記第1の矯正部は、前記第2の矯正部よりも前記転写材の移動方向に沿った上流側であって且つ前記第2の矯正部よりも前記像保持体から離間した位置に配置されていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1の矯正部は、前記転写領域の接線に対して前記第2の矯正部よりも前記像保持体側に突出した位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1の矯正部と前記第2の矯正部は、前記像保持体側に凸状に湾曲した曲線によって連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記案内部材は、前記第2の矯正部を通過した前記転写材の後端を案内する前記第2の矯正部よりも前記転写領域側に突出した第3の矯正部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記転写材が前記像保持体の前記転写領域よりも上流側に突入する突入方向と、前記転写領域の接線との成す角度が15度以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記案内部材は、前記像保持体側の端部が前記転写材からの反力によって前記像保持体から離間する方向に退避自在に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
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