JP2008233272A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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隆幸 山中
Masayasu Narimatsu
正恭 成松
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Abstract


【課題】 当接圧の厳密な最適化を行うことなく、均一な帯電量および均一な厚みを有するトナー層を容易に得ることができ、また画像モード、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴うトナー層の特性に対応して、最適な当接圧を得ることができる現像装置およびそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 軸線まわりに回転し、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、現像剤担持体に現像剤を供給するトナー供給ローラと、現像剤担持体に対する当接圧により、現像剤担持体の表面に形成される現像剤層の厚みを規制する層厚規制部材と、層厚規制部材の現像剤担持体と当接する側とは反対側に層厚規制部材に接触するように設けられ、当接圧を調整する当接圧調整部材と、当接圧調整部材の、現像剤担持体へ向う方向の移動量を調整する移動量調整手段とを備えるようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一成分現像剤を用いて静電潜像を現像する現像装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
キャリアを用いない一成分現像剤を用いる現像装置は、その構造が比較的簡単であるため安価で小型化に図れ、またコストや保守面においても利点を有する。特に、磁性トナーを用いない非磁性一成分現像剤を用いる現像装置の場合には、磁石ローラを用いないため、より小型で鮮明に現像できる安価な装置が実現できる。また、トナーが磁性体を含有しないことからカラー化にも適している。非磁性一成分トナーを用いる現像装置は、静電潜像を担持する感光体ドラムおよびトナーを担持する現像剤担持体を非接触状態で対向配置させ、これらの間に交番電界を印加してトナーを往復飛翔させて現像する非接触型の現像装置と、導電性を有する弾性体から構成される現像剤担持体および感光体ドラムを接触状態で対向配置させ、現像ローラに電圧を印加して現像する接触型の現像装置とに大別される。
図9は、従来の現像装置900の構成の一例を示す概略図である。図9(a)は、従来の現像装置900の断面図であり、図9(b)は、従来の現像装置900の構成の一部を示す概略図である。
現像装置900は、非磁性一成分現像剤を用いて現像を行なう非磁性一成分現像方式の現像装置であり、感光ドラム901の表面に形成される静電潜像を現像して顕像化する現像手段である。現像装置900は、図9(a)に示すように、感光ドラム901とあらかじめ定められる間隔を有して対向配置される円柱形状の現像剤担持体902と、現像剤を撹拌するとともに、現像剤担持体902に現像剤であるトナーを供給するトナー供給ローラ903と、現像剤担持体902およびトナー供給ローラ903を回転自在に支持するとともに、その内部空間に非磁性一成分現像剤としてトナーを収容するケーシング904と、現像剤担持体902上の現像剤層すなわちトナー層の厚みを調整するとともに、トナーに所定の帯電量を付与する層厚規制部材905とを備える。そして現像装置900は、ケーシング904に収容されているトナーを、トナー供給ローラ903の回転駆動により現像剤担持体902表面に供給し、現像剤担持体902表面に形成されるトナー層の厚みを層厚規制部材905との当接により規制して薄層とした後、現像剤担持体902表面のトナーを感光ドラム901上の静電潜像に供給することにより、静電潜像の顕像化を行う。
層厚規制部材905は、現像剤担持体上のトナー層を均一に薄くすることにより、画像むらその他の画像不良などの発生を防止し、さらに摩擦によりトナーに電荷を付与することによりトナーの静電潜像への供給性などを向上させる。層厚規制部材905は、図9(b)に示すように、その一端部を支持部材906,907により固定支持され、もう一方の一端部を現像剤担持体902の表面に弾性押圧して当接する。また、現像剤担持体902と当接する側の一端部は、その端部から所定距離離れた位置で90°に曲げられ、自由端曲げ位置を形成する。層厚規制部材905の曲がり支点、すなわち支持部材906,907により固定される一端部から、自由端曲げ位置までの長さL3は層厚規制部材905の自由長である。
一成分現像方式の現像装置は、トナーが磁性であるか非磁性であるか、また接触方式であるか非接触方式であるかを問わず上述のような現像化方法が用いられるが、この場合現像剤担持体902上に均一な帯電量および均一な厚みを有するトナー層を形成させることが濃度むらのない良好な画像を得るために重要になる。したがって、現像剤担持体902と層厚規制部材905との間に加わる当接圧が充分であり、現像剤担持体902の軸線方向における当接圧を均一であるようにするために、当接圧を最適化する必要がある。
当接圧を大きくするためには、層厚規制部材905の構成材料を弾性係数の大きいものに変更する、変形量を大きくして層厚規制部材905食い込み量を大きくする、曲がり支点を現像剤担持体902に近づけるために層厚規制部材905の自由長L3を短くする、層厚規制部材905の厚みを大きくするなどの方法が用いられる。層厚規制部材905の構成材料を変更しない場合に、層厚規制部材905の食い込み量を大きくするためには、層厚規制部材905を塑性変形領域で変形させる必要があるため所望の当接圧を得るためには手間がかかってしまう。
また層厚規制部材905の、現像剤担持体902の軸線方向両端部には、一般的に、トナー漏れ防止のためシール部材が設けられており、このシール部材による押圧により、層厚規制部材905の両端部における当接圧は大きくなる。さらに、現像剤担持体902自体の剛性によっては、現像剤担持体902の軸線方向中央部において層厚規制部材905の当接圧を避けるような微少な変形が生じることがあり、これにより現像剤担持体902の軸線方向中央部における当接圧は小さくなる。当接圧が大きくなると帯電量が大きく厚みの小さいトナー層が形成されるため、現像ガンマが小さくなり諧調性が高くかぶりの少ない画像が得られる一方で、画像濃度が低下する。当接圧が小さくなると、逆の現象が起こる。したがって、上述のように現像剤担持体902の軸線方向両端部における当接圧は大きく、中央部における当接圧は小さいというような当接圧の差が生じることによってトナー層の厚みに差が生じ、これが画像濃度の差として現れ、画像の濃度むらが生じるという問題がある。
このような問題を解決するために、たとえば、特許文献1では、支持部材906,907の、層厚規制部材905の両端部に相当する場所を斜めに切り欠き、現像剤担持体902と層厚規制部材905との当接位置から、層厚規制部材905と支持部材906,907との接着領域に到るまでの長さである自由長L3を中央部に対して両端部で長くなるようにしている。また、層厚規制部材905の厚さを、中央部よりも両端部で薄くなるようにしている。
特開平7−160116号公報
層厚規制部材905の自由長L3および厚みの変化に対する当接圧の変化は非常に大きく、層厚規制部材905の自由長および厚みの微小な変化によっても当接圧は大きく変化してしまう。そのため特許文献1の現像装置において所望の当接圧を得るためには、層厚規制部材905の自由長L3および厚みの最適化を厳密に行わなければならず、所望の当接圧を得ることは非常に困難である。
また、画像特性、温度や湿度などの周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化によって、帯電性および流動性などのトナーの特性や、帯電付与性および搬送性などの現像剤担持体905の特性は変化する。さらに、層厚規制部材905やトナー供給ローラ903などの性能も変化するため、トナー層の特性も変化してしまう。したがって、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化によって最適なトナー層も異なってくるため、トナー層の特性の変化に伴って当接圧を変化させる必要がある。しかし、特許文献1の現像装置などの従来の現像装置には、これらの変化に対応可能な手段は設けられていない。
本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、当接圧の厳密な最適化を行うことなく、均一な帯電量および均一な厚みを有するトナー層を容易に得ることができ、また画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴うトナー層の特性の変化に対応して、最適な当接圧を得ることができる現像装置およびそれを用いた画像形成装置を提供することである。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に搭載され、画像形成装置の感光体表面に形成される静電潜像を現像する現像装置であって、
軸線まわりに回転し、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給手段と、
前記現像剤担持体に対する当接圧により、前記現像剤担持体の表面に形成される現像剤層の厚みを規制する層厚規制部材と、
前記当接圧を調整する当接圧調整部材とを備え、
当接圧調整部材は、前記層厚規制部材の前記現像剤担持体と当接する側の面とは反対側の面に接触するようにして設けられることを特徴とする現像装置である。
また本発明の現像装置は、前記当接圧調整部材の、前記現像剤担持体へ向う方向の移動量を調整する移動量調整手段を備えることを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記当接圧調整部材の突き出す長さが、前記層厚規制部材の突き出す長さより小さいことを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記当接圧が1.18N以下であることを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記当接圧調整部材の、前記現像剤担持体へ向う方向の一端部からもう一方の一端部までの長さは、前記現像剤担持体の軸線方向中央部で大きく、前記現像剤担持体の軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記当接圧調整部材は、前記現像剤担持体の軸線方向に複数に分割されていることを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記当接圧調整部材の厚みは、前記現像剤担持体の軸線方向中央部で大きく、前記現像剤担持体の軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記当接圧調整部材の厚みは、層厚規制部材の厚みより小さいことを特徴とする。
また本発明の現像装置は、前記移動量調整手段は、少なくとも画像特性、周辺環境、使用期間のうちいずれか1つの条件に応じて前記当接圧調整部材の、前記現像剤担持体へ向う方向の移動量を調整することを特徴とする。
また本発明は、前記現像装置を搭載することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、電子写真方式の画像形成装置に搭載され、画像形成装置の感光体表面に形成される静電潜像を現像する現像装置において、現像剤担持体が軸線まわりに回転し、現像剤を表面に担持して搬送し、現像剤供給手段が現像剤担持体に現像剤を供給し、層厚規制部材が現像剤担持体に対する当接圧により、現像剤担持体の表面に形成される現像剤層の厚みを規制し、当接圧を調整する当接圧調整部材は、層厚規制部材の前記現像剤担持体と当接する側の面とは反対側の面に接触するようにして設けられる。これにより、層厚規制部材の自由長および厚みの変化に対する当接圧の変化を小さくすることができるため、当接圧の厳密な最適化を行うことなく、均一な帯電量および均一な厚みを有する現像剤層を容易に得ることができる。そのため現像剤担持体の軸線方向の濃度むらを生じない優れた画像を形成することができる。
また本発明によれば、移動量調整手段が、当接圧調整部材の、現像担持体へ向う方向の移動量を調整することにより、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴う現像剤層の特性の変化に対応して、最適な当接圧を得ることができる。このため、画像特性や周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、濃度むらの生じない優れた画像を形成することができる。また、画像特性や周辺環境の変化および現像装置の長期使用に伴って生じる現像剤の飛散、現像剤の固着および現像剤の融着を生じることなく、画像形成を行うことができる。
また本発明によれば、当接圧調整部材の突き出す長さが、層厚規制部材の突き出す長さより小さいことが好ましい。これにより、当接圧調整部材の弾性変形する部分が、層厚規制部材と当接圧調整部材とが一体になって弾性変形する部分における圧力を分散することができ、これにより当接圧を分散することができるために、より厚みの均一な現像剤層を形成でき、画像むらのないより優れた画像を得ることができる。
また本発明によれば、当接圧が1.18N以下であることにより、画像形成時に層厚規制部材の先端部に現像剤の固着が生じることを防ぐことができる。
また本発明によれば、当接圧調整部材の現像担持体へ向う方向の一端部からもう一方の一端部までの長さは、現像担持体の軸線方向中央部で大きく、現像担持体の軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることが好ましい。これにより、現像剤担持体の軸線方向の当接圧が均一になるため厚みの均一な現像剤層を形成でき、画像むらのない優れた画像を得ることができる。
また本発明によれば、当接圧調整部材は、現像担持体の軸線方向に複数に分割されていることが好ましい。これにより、現像剤担持体の軸線方向の当接圧がより均一に分散しやすくなるため厚みの均一な現像剤層を形成でき、画像むらのないより優れた画像を得ることができる。
また本発明によれば、当接圧調整部材の厚みは、現像担持体の軸線方向中央部で大きく、現像担持体の軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることが好ましい。これにより、現像剤担持体の軸線方向の当接圧が均一になるため厚みの均一な現像剤層を形成でき、画像むらのない優れた画像を得ることができる。
また本発明によれば、当接圧調整部材の厚みは、層厚規制部材の厚みより小さいことが好ましい。これにより、層厚規制部材と当接圧調整部材とが密着しやすくなり、当接圧調整部材の層厚規制部材と接触する部分においてより圧力が分散されやすくなる。これにより当接圧を分散することができるために、より厚みの均一な現像剤層を形成でき、画像むらのないより優れた画像を得ることができる。また当接圧が最適な値になり、画像形成時に層厚規制部材120bの先端部に現像剤の固着を生じさせることがない。
当接圧が最適な値になるため、画像形成時に層厚規制部材の先端部に現像剤の固着を生じさせることがない。
また本発明によれば、移動量調整手段は、少なくとも画像特性、周辺環境、使用期間のうちいずれか1つの条件に応じて前記当接圧調整部材の、現像担持体へ向う方向の移動量を調整することが好ましい。これにより、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴う現像剤層の特性の変化に対応して、より最適な当接圧を得ることができる。そのため画像特性や周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、濃度ムラの生じないより優れた画像を形成することができる。また、画像特性や周辺環境の変化および現像装置の長期使用に伴って生じる現像剤の飛散、現像剤の固着および現像剤の融着を生じることなく、画像形成を行うことができる。
また本発明によれば、画像形成装置は前記現像装置を搭載することにより、層厚規制部材の自由長および厚みの変化に対する当接圧の変化を小さくすることができるため、当接圧の厳密な最適化を行うことなく、均一な帯電量および均一な厚みを有する現像剤層を容易に得ることができる。そのため現像剤担持体の軸線方向の濃度むらを生じない優れた画像を形成することができる。
また、移動量調整手段が、当接圧調整部材の、現像剤担持体へ向う方向の移動量を調整することにより、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴う現像剤層の特性に対応して、最適な当接圧を得ることができる。このため、画像特性や周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、濃度むらの生じない優れた画像を形成することができる。
図1は、本発明の実施の形態である画像形成装置1の構成を簡略化して示す断面図である。画像形成装置1は、外部から伝達される画像データに応じて、所定の大きさの記録用紙上に、フルカラー、多色または単色の電子写真画像を形成することのできる電子写真方式のカラープリンタであり、図示しない画像入力部と、画像形成部100と、用紙搬送機構200と、装置上部に設けられ、画像入力部、画像形成部100および用紙搬送機構200などの装置内の各部の動作を制御する制御部300とを含んで構成される。
画像入力部は、外部から伝送される画像データを受入れ、中間調処理などのあらかじめ定められる処理を施した後、画像形成部100に入力する。画像入力部に入力される画像データは、シアン色、マジェンタ色、イエロー色および黒色の各色成分に分解されたCMYK信号であり、たとえば図示しないパーソナルコンピュータなどによって作成され、図示しないプリンタインタフェースを介して画像入力部に入力される。
画像形成部100は、制御部300の下方であって用紙搬送機構200の上方に配置され、画像形成ステーション110と、転写搬送ベルトユニット130と、定着ユニット140とを含む。そして画像形成装置1は、黒色、シアン色、マジェンタ色およびイエロー色の各成分色画像を別々の感光ドラム111上にそれぞれ形成して記録用紙上に順次積層転写することによってフルカラーまたは多色の電子写真画像を形成するタンデム式のカラー画像形成装置である。したがって、画像形成ステーション110は、黒色、シアン色、マジェンタ色およびイエロー色の各色に対応する4種類の潜像を形成することができるように、4組が設けられる。各画像形成ステーション110は、現像に用いられるトナーの色が、黒色、シアン色、マジェンタ色、イエロー色に異なること、および画像形成部100に入力される画像データのうち、黒色成分像に対応する画素信号、シアン色成分像に対応する画素信号、マジェンタ色成分像に対応する画素信号、イエロー色成分像に対応する画素信号が、それぞれ入力されること以外は構成を同じくするので、黒色に対応する画像形成ステーション110bを代表例として説明し、他については説明を省略する。なお、各色に対応する画像形成ステーション110などを個々に示す場合には、アルファベットの添字:b(黒色)、c(シアン色)、m(マジェンタ色)、y(イエロー色)を付して表し、画像形成ステーション110b、画像形成ステーション110c、画像形成ステーション110mおよび画像形成ステーション110yは、記録用紙の搬送方向上流側から下流側に向かってこの順序で並べて設けられる。
画像形成ステーション110bは、後述する転写ベルト131の一方の表面に接触するように設けられる感光ドラム111bを備える。感光ドラム111bは、円柱形状であって、軸線まわりに回転自在に装置本体に支持され、矢符A1方向に回転駆動される。感光ドラム111bの周囲には、帯電器112bと、露光ユニット113bと、現像装置114bと、転写ローラ115bと、クリーニングユニット116bとが、矢符A1で示される感光ドラム111bの回転方向上流側から下流側に向かってこの順序で設けられる。帯電器112bと露光ユニット113bとは、潜像形成手段を構成する。
帯電器112bは、感光ドラム111bの表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電手段である。本実施の形態では、帯電器112bは、非接触式の帯電手段であり、たとえば放電によって感光ドラム111bの表面を帯電させるチャージャー型の帯電器である。なお、帯電器112bは、ローラ型帯電器またはブラシ型帯電器などの接触式の帯電手段であってもよい。
露光ユニット113bは、帯電器112bによって帯電された感光ドラム111bの表面を、画像入力部から入力される画像データに応じて露光し、感光ドラム111bの表面に画像データに対応する静電潜像を形成する露光手段である。露光ユニット113bは、エレクトロルミネセント(Electro Luminescent;略称:EL)素子または発光ダイオード(Light Emitting Diode;略称:LED)素子などの発光素子をアレイ状に並べたELまたはLED書込みヘッド、もしくはレーザビームを照射するレーザ照射部と照射されたレーザビームを感光ドラム111b表面に結像させる反射ミラーとを備えるレーザスキャニングユニット(略称:LSU)などにより構成される。
図2は、黒色画像形成用の現像装置114bの構成を示す拡大図である。現像装置114bは、露光ユニット113bによる露光によって感光ドラム111bの表面に形成される静電潜像を現像して顕像化する現像手段である。本実施の形態では、現像装置114bは、非磁性一成分現像剤を用いて現像を行なう非磁性一成分現像方式の現像装置であり、図2に示すように、感光ドラム111bとあらかじめ定められる間隔を有して対向配置され、軸線まわりに回転し、一成分現像剤であるトナーを表面に担持して搬送する円柱形状の現像剤担持体117bと、トナーを撹拌するとともに、現像剤担持体117bにトナーを供給するトナー供給ローラ118bと、現像剤担持体117bおよびトナー供給ローラ118bを回転自在に支持するとともに、その内部空間にトナーを収容するケーシング119bと、現像剤担持体117bに対する当接圧により、現像剤担持体117bの表面に形成されるトナー層の厚みを規制するとともに、トナー層に所定の帯電量の電荷を付与する層厚規制部材120bと、現像剤担持体117bと層厚規制部材120bとの間に加わる当接圧を調整する当接圧調整部材121bと、当接圧調整部材121bの、現像剤担持体117bへ向う方向の移動量を調整する移動量調整装置150とを備える。
現像剤担持体117bは、たとえばステンレス鋼などの金属材料から構成される直径4mm〜8mmの軸をベースとし、その表面をウレタンゴムなどの樹脂で覆うことによって形成される。軸の表面を覆う樹脂の厚みとしては、3mm〜10mmであることが好ましい。現像剤担持体117bは矢符A2方向に回転して、矢符A3方向に回転するトナー供給ローラ118bによって搬送される非磁性一成分現像剤を、感光ドラム111b表面の静電潜像に供給する。
トナー供給ローラ118bは、たとえばステンレス鋼などの金属材料から構成される直径2mm〜5mmの軸をベースとし、その表面を発泡ウレタンなどの樹脂で覆うことによって形成される。軸の表面を覆う樹脂の厚みとしては、3mm〜5mmであることが好ましい。トナー供給ローラ118bは、現像剤供給手段に相当する。
ケーシング119bは、たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの樹脂材料やステンレス鋼、アルミニウムなどの金属材料から構成される容器である。
層厚規制部材120bは、たとえばステンレス鋼などの金属材料から構成される板状部材であり、その現像剤担持体117bへ向う方向の一端部を支持部材122b,123bにより固定支持され、もう一方の一端部を現像剤担持体117bの表面に弾性押圧して当接する。層厚規制部材120bの厚みとしては、特に限定されるものではなく、一般的に用いられるものでよいが、たとえば、0.5mm〜3mmであることが好ましい。
また、現像剤担持体117bと当接する側の一端部は、その端部から、たとえば2mm〜5mm離れた位置で90°に曲げられている。以後、この曲げ位置を自由端曲げ位置と記す。層厚規制部材120bの、支持部材122b,123bにより固定される一端部から自由端曲げ位置までの長さを、以後層厚規制部材120bの突き出し長さと記す。
図3は図2の現像装置114bの構成の一部を示す拡大図であり、図3(a)は、層厚規制部材120bと当接圧調整部材121bとの位置関係を示す図であり、図3(b)は当接圧調整部材121bの突き出し長さL1および層厚規制部材120bの自由長L2とを説明するための図である。当接圧調整部材121bは、たとえばステンレス鋼などの金属材料から構成される板状部材であり、図3(a)に示すように、その一部を支持部材122b,123bにより層厚規制部材120bの、現像剤担持体117bへ向う方向の一端部とともに固定支持され、層厚規制部材120bの現像剤担持体117bに当接する側の面とは反対側の面に接触するようにして配設されている。
このように当接圧調整部材121bが設けられることにより、見かけ上、層厚規制部材120bの自由長が短くなり、厚みが大きくなるが、当接圧調整部材121b自身が弾性変形することにより、層厚規制部材120bの自由長および厚みの変化に対する当接圧の変化を小さくすることができるため、当接圧の厳密な最適化を行うことなく、均一な帯電量および均一な厚みを有するトナー層を容易に得ることができる。そのため現像剤担持体軸線方向の濃度むらを生じない優れた画像を形成することができる。
当接圧調整部材121bの厚みは、層厚規制部材120bの厚みより小さいことが好ましい。これにより、層厚規制部材120bと当接圧調整部材121bとが密着しやすくなり、当接圧調整部材121bの層厚規制部材120bと接触する部分においてより圧力が分散されやすくなる。これにより当接圧を分散することができるために、より厚みの均一なトナー層を形成でき、画像むらのないより優れた画像を得ることができる。また当接圧が最適な値になり、画像形成時に層厚規制部材120bの先端部にトナー固着を生じさせることがない。
なお、本発明の現像装置114bにおいて、図3(b)に示される、当接圧調整部材121bの、支持部材122b,123bにより固定される、現像剤担持体117bへ向う方向における一部分から層厚規制部材120bに接触する部分までの長さL1を、以後当接圧調整部材121bの突き出し長さと記す。
この当接圧調整部材121bの突き出し長さは、層厚規制部材120bの突き出し長さより小さいことが好ましい。これにより、当接圧調整部材121bの弾性変形する部分が、層厚規制部材120bと当接圧調整部材121bとが一体になって弾性変形する部分における圧力を分散することができ、これにより当接圧を分散することができるために、より厚みの均一なトナー層を形成でき、画像むらのないより優れた画像を得ることができる。
また、層厚規制部材120bの曲がり支点は、層厚規制部材120bの当接圧調整部材121bに接触する部分となる。したがって、層厚規制部材120bの曲がり支点、すなわち当接圧調整部材121bに接触する部分から自由端曲げ位置までの長さL2は、層厚規制部材120bの自由長である。
当接圧調整部材121bは、現像剤担持体117bへ向う方向に移動調整可能に構成される。図4は、当接圧調整部材121bおよび移動調整装置150bの一例を示す概略図であり、図4(a)は、当接圧調整部材121bおよび移動調整装置150bの側面図であり、図4(b)は、当接圧調整部材121bおよび移動調整装置150bの正面図である。当接圧調整部材121bの、現像剤担持体117bへ向う方向への移動調整を行う移動調整装置150bは、当接圧調整部材121bの、現像剤担持体117bへ向う方向の一端部を保持する保持部材151bと、保持部材151bを支持するフック部152b、スプリング153bおよび係止め部材154bと、保持部材151bが上方向に移動しないように押付けて固定する回転軸155bと、回転軸155bの高さを調整するカム156b、ギア157bおよび図示しないモータとを備える。
保持部材151bは、特に限定されるものではなく当接圧調整部材121bを保持可能な構成であればよいが、たとえば当接圧調整部材121bの現像剤担持体117bへ向う方向の一端部を挟んで留めるように構成される。フック部152bはスプリング153bの一端部に連結され、スプリング153bのもう一方の一端部は上部に配置された係止め部材154bに連結されており、保持部材151bが上方向への張力を受けるように構成されている。フック部152bおよびスプリング153bは、係り止め部材154bの長手方向に一定の間隔をおいて複数個設けられる。回転軸155bは、カム156bを貫通して、保持部材151bの上部に接触するようにして設けられる。移動調整装置150bは、回転軸155bの一端部に設けられるギア157bを図示しないモータにより回転駆動させて回転軸155bの高さを調整することにより、当接圧調整部材121bの、現像剤担持体117bへ向う方向の移動量の調整を行う。このように、移動量調整装置150bが、当接圧調整部材121bの、現像剤担持体117bへ向う方向の移動量を調整することにより、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴うトナー層の特性の変化に対応して、最適な当接圧を得ることができる。このため、画像特性や周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、濃度むらの生じない優れた画像を形成することができる。当接圧調整装置150bは、当接圧調整手段に相当する。
また、移動量調整装置150bは、画像形成条件、たとえば少なくとも画像特性、周辺環境、使用期間のうちいずれか1つの条件に応じて前記当接圧調整部材の、現像剤担持体117bへ向う方向の移動量を調整することが好ましい。これにより、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴うトナー層の特性の変化に対応して、より最適な当接圧を得ることができる。そのため画像特性や周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、濃度むらの生じないより優れた画像を形成することができる。また、画像特性や周辺環境の変化および現像装置の長期使用に伴って生じるトナー飛散、トナー固着およびトナー融着を生じることなく、画像形成を行うことができる。上記画像形成条件は、上記の条件に限定されるものではなく、たとえば使用枚数などであってもよい。
当接圧調整部材121bの移動量の調整方法としては、特に限定されるものではないが、たとえば、文字画像、写真画像、網点画像などの画像特性、常温常圧条件、低温低圧条件、高温高圧条件などの周辺環境、現像装置の使用期間などのそれぞれの条件に好ましい当接圧調整部材121bの突き出し長さをあらかじめ制御部に入力しておき、ユーザが図示しない操作部などから印刷する画像の画像特性、画像形成時の周辺環境、現像装置の使用期間を指定することにより、それらの指定に基づいて、制御部が当接圧調整部材121bの突き出し長さを決定し、その決定に基づいて、移動量調整装置150が当接圧調整部材121bの移動量を調整する方法などが挙げられる。
以下に、当接圧調整部材121bの好ましい形状について説明する。
当接圧調整部材121bは、図4(b)に示すように、当接圧調整部材の、現像剤担持体117bへ向う方向の一端部からもう一方の一端部までの長さは、現像剤担持体117bの軸線方向中央部で大きく、現像剤担持体117bの軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることが好ましい。これにより、層厚規制部材120bの、現像剤担持体117bの軸線方向両端部に設けられるトナー漏れ防止のためのシール部材や、現像剤担持体117bの軸線方向中央部における変形により生じる現像剤担持体117bの軸線方向の当接圧の差が均一になるため厚みの均一なトナー層を形成でき、画像むらのない優れた画像を得ることができる。
図5は、当接圧調整部材121bの他の一例を示す概略図であり、図5A〜図5Cは、当接圧調整部材121bの分割の仕方の違いを示す概略図である。当接圧調整部材121bは、図5Aに示すように、現像剤担持体117bの軸線方向に複数、たとえば3つに分割されていることが好ましい。これにより、当接圧調整部材121bの層厚規制部材120bと接触する部分においてより圧力が分散されやすくなり、現像剤担持体117bの軸線方向の当接圧がより均一に分散しやすくなるため厚みの均一なトナー層を形成でき、画像むらのないより優れた画像を得ることができる。当接圧調整部材121bの分割の仕方としては、図5Aに示すように完全に分割されていてもよいし、図5Bおよび図5Cに示すように、層厚規制部材120bと接触する部分のみが分割されていてもよい。
図6は、当接圧調整部材121bの他の一例を示す概略図であり、図6(a)は、当接圧調整部材121bの正面図であり、図6(b)は当接圧調整部材121bを下方から見たときの図である。当接圧調整部材121bは、図6(a)および図6(b)に示すように、その厚みが、現像剤担持体117bの軸線方向中央部で大きく、現像剤担持体117bの軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることが好ましい。これにより、層厚規制部材120bの、現像剤担持体117bの軸線方向両端部に設けられるトナー漏れ防止のためのシール部材や、現像剤担持体117bの軸線方向中央部における変形により生じる現像剤担持体117bの軸線方向の当接圧の差が均一になるため厚みの均一なトナー層を形成でき、画像むらのない優れた画像を得ることができる。
層厚規制部材120bと当接圧調整部材121bとの間に加わる当接圧は1.18N(120gf)以下であることが好ましい。これにより、画像形成時に層厚規制部材の先端部にトナー固着が生じることを防ぐことができる。上記の当接圧の値は、トナー組成が同じであれば、トナーの色に関わらず一定である。
黒色画像形成用の画像形成ステーション110bでは、ケーシング119bには黒色のトナーが収容されており、露光ユニット113bの動作によって感光ドラム111bの表面に形成される静電潜像は、ケーシング119bに収容される黒色トナーによって現像され、黒色成分像に対応する可視像であるトナー画像になる。なお、ケーシング119cにはシアン色のトナー、ケーシング119mにはマジェンタ色のトナー、ケーシング119yにはイエロー色のトナーがそれぞれ収容されており、露光ユニット113c,113m,113yの動作によって感光ドラム111c,111m,111yの表面上にそれぞれ形成される静電潜像は、対応する各色のトナーによってそれぞれ現像され、各色成分像に対応するトナー画像となる。このようにして、画像入力部から入力された画像データが各色のトナー画像として再現される。
転写ローラ115bは、感光ドラム111bの表面に形成されたトナー画像を、転写ベルト131上に吸着されて搬送される転写媒体である記録用紙上に転写する転写手段である。転写ローラ115bは、感光ドラム111bに対向し、かつ転写ベルト131の感光ドラム111bに対して反対側の表面に接触するようにして、転写搬送ベルトユニット130の図示しないハウジングの転写ローラ取付部に回転自在に支持される。転写ローラ115bには、トナー画像を記録用紙上に転写させるために、トナーとは逆極性の高電圧の転写バイアスが印加されている。転写バイアスとしては、たとえばトナーの帯電極性がマイナス(−)の場合には、それと逆極性のプラス(+)のバイアス電圧が印加される。転写ローラ115bは、たとえば、ステンレス鋼などの金属材料から構成される直径8mm〜10mmの軸をベースとし、その表面を、導電性を有する弾性材、たとえばエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(Ethylene Propylene Diene Methylene Linkage;略称:EPDM)または発泡ウレタンなどの弾性材に導電性粒子を分散させたもので覆うことによって形成される。転写ローラ115bの表面を導電性の弾性材で覆うことによって、記録用紙に対して高電圧を均一に印加することができる。なお、本実施の形態では、記録用紙に転写バイアスを印加する転写電極として、転写ローラ115bを用いているけれども、これに限定されることなく、ブラシなどを用いてもよい。
クリーニングユニット116bは、転写ローラ115bによる転写動作後に感光ドラム111bの表面に残留するトナーを該表面から除去し、回収する清掃手段である。
転写搬送ベルトユニット130は、感光ドラム111の下方に配置され、転写ベルト131と、転写ベルト駆動ローラ132と、転写ベルトテンションローラ133と、転写ベルト従動ローラ134,135と、転写ベルトクリーニングユニット136とを備える。
転写ベルト131は、無端状であって、各感光ドラム111に接触するようにして、転写ベルト駆動ローラ132、転写ローラ115、転写ベルトテンションローラ133および転写ベルト従動ローラ134,135によって張架されて設けられる。転写ベルト131は、転写ベルト駆動ローラ132の回転駆動に伴って矢符A4方向に回転し、記録用紙を静電吸着させて画像形成ステーション110bから画像形成ステーション110yへと順次搬送する。転写ベルト131は、たとえば厚み100μm〜150μm程度のフィルムによって形成される。
転写ベルト131には、感光ドラム111との接触によってトナーが付着することがある。転写ベルト131に付着したトナーは、搬送される記録用紙の転写ベルト131に接触する面を汚す原因となるので、転写ベルトクリーニングユニット136によって除去され、回収される。転写ベルトクリーニングユニット136は、たとえばクリーニング部材としてクリーニングブレードを備える。転写ベルト131は、転写ベルト従動ローラ135によって、他方の表面側から、感光ドラム111に接触する一方の表面側がクリーニングブレードに押圧される。
トナー画像の転写が終了した後の記録用紙は、転写ベルト駆動ローラ132に形成された曲率によって、転写ベルト131から剥離されて定着ユニット140に搬送される。定着ユニット140は、記録用紙上に転写されたトナー画像を、定着部材にオイルなどの離型剤を塗布することなく、熱と圧力とによって定着させるオイルレス定着装置であり、定着部材であるヒートローラ141およびヒートローラ141に対向して設けられ、ヒートローラ141に押圧されて当接部いわゆるニップ部を形成する加圧ローラ142と、ヒートローラ141および加圧ローラ142を、記録用紙を挟んだ状態で回転することができるように支持するハウジング143とを備える。ヒートローラ141は、図示しない加熱手段と温度検出器とを備え、温度検出器からの信号に基づいて、制御部300によって所定の定着温度になるように制御され、加圧ローラ142とともにニップ部を通過する記録用紙を熱圧着する。
用紙搬送機構200は、用紙搬送路Sと、給紙カセット201と、上面排紙トレイ202と、側面排紙トレイ203とを含んで構成される。給紙カセット201は、画像形成装置1の下部であって画像形成部100の下方に設けられ、画像形成に使用するシート状の記録用紙を載置して蓄積する。上面排紙トレイ202は、画像形成装置1の上面に設けられ、画像の形成された記録用紙を、画像形成面を下にして、すなわちフェイスダウンで載置収容する。側面排紙トレイ203は、画像形成装置1の側面に突出して設けられ、画像の形成された記録用紙を、画像形成面を上にして、すなわちフェイスアップで載置収容する。
用紙搬送路Sは、S字形状に形成されており、記録用紙を給紙カセット201から転写搬送ベルトユニット130および定着ユニット140を経由して上面排紙トレイ202または側面排紙トレイ203まで搬送する。用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ204、搬送ローラ205、レジストローラ206および搬送方向切換えガイド207が配置される。
ピックアップローラ204は、給紙カセット201の一端部に設けられ、給紙カセット201内の記録用紙を1枚ずつ用紙搬送路S1に供給する呼び込みローラである。搬送ローラ205は、記録用紙の搬送を促進および補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sの各所に複数個設けられる。
レジストローラ206は、用紙搬送路Sを搬送される記録用紙の搬送を画像形成部100の手前で一旦停止し、感光ドラム111上のトナー画像が記録用紙に良好に転写されるように、特にフルカラーまたは多色画像を形成する場合に各色のトナー画像の位置がずれることなく多重転写されるように、タイミングを調整して記録用紙を供給する機能を有する。
レジストローラ206よりも記録用紙の搬送方向下流側には、図示しない検知手段がレジストローラ206に近接して設けられ、レジストローラ206は、検知手段から出力される検知信号に基づいて、各感光体ドラム111上のトナー像の先端と、記録用紙における画像形成範囲の先端とが合うように記録用紙を搬送する。検知手段としては、たとえば
ランプおよびラインセンサが挙げられる。ランプおよびラインセンサは、互いに対向するように配置され、ラインセンサの上方に設けられるランプからラインセンサに向けて光を照射し、その光をラインセンサが検出する。レジストローラ206を介して記録用紙が送給されると、ランプからの光が遮られ、ラインセンサで検出されなくなるので、記録用紙の送給を検知することができる。レジストローラ206によって調整される給紙タイミングは、感光ドラム111の周速度などを考慮して制御部300によって制御される。
搬送方向切換えガイド207は、装置本体の側面カバー208に回転自在に設けられ、実線で示す状態または破線で示す状態をとることによって、定着ユニット140による定着動作後の記録用紙の搬送方向を、上面排紙トレイ202に向かう方向と、側面排紙トレイ203に向かう方向との間で選択的に切換える。搬送方向切換えガイド207が実線で示す状態の場合には、記録用紙は、搬送方向切換えガイド207の上方に送給され、用紙搬送路Sの一部であって、定着ユニット140と側面カバー208と搬送切換えガイド207とよって形成される用紙搬送路S2を通り、用紙搬送路Sの一部である反転排紙経路S3に搬送され、反転された状態で、すなわち画像形成面を下側に向けて上面排紙トレイ202に排出される。搬送方向切換えガイド207が破線で示す状態の場合には、記録用紙は、用紙搬送路Sの途中から分離されて搬送方向切換えガイド207の下方に送給され、画像形成面を上側に向けて側面排紙トレイ203に排出される。
次いで、画像形成装置1による画像形成動作について説明する。外部から画像入力部に画像データが入力されると、画像形成部100の画像形成ステーション110bでは、制御部300からの指示に応じて、感光ドラム111bが駆動手段によって矢符A1方向に回転駆動され、帯電器112bによってその表面が均一に帯電される。次いで、制御部300からの指示に応じて、画像入力部から画像形成部100に画像データが入力され、この入力された画像データに基づいて、露光ユニット113bによって感光ドラム111bの表面に露光が施され、静電潜像が形成される。また用紙搬送機構200では、感光ドラム111bへの露光と同期して、給紙カセット201から記録用紙が取出され、用紙搬送路S1に給送され、レジストローラ206に一旦保持される。
次いで、感光ドラム111b表面に形成された静電潜像が現像装置114bによってトナー画像として現像され、この顕像化されたトナー画像が、レジストローラ206でタイミングを調整されて転写ベルト131上に供給されて搬送される記録用紙に、転写ローラ115bによって転写される。
記録用紙には、搬送される途上において、転写ベルト131に沿って配置された他の画像形成ステーション110c,110m,110yによって、各色のトナーが多重に転写される。4組の画像形成ステーション110b,110c,110m,110yによる転写が終了した後、記録用紙は、定着ユニット140に搬送され、ヒートローラ141と加圧ローラ142との間で挟圧されて適度な温度と圧力が与えられ、各色のトナーは溶融して記録用紙に定着され堅牢な画像が形成される。以上のようにして画像の形成された記録用紙は、用紙搬送機構200によって搬送され、制御部300からの指示に応じて、上面排紙トレイ202または側面排紙トレイ203に排出される。
以下に本発明を実施例および比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り特に本実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例における当接圧は、以下に示すようにして測定した。
〔当接圧〕
図7は、層厚規制部材120が現像剤担持体117を弾性押圧する際の当接圧の測定方法を示す簡略図である。まず図7に示すように、長さ300mm、幅10mmの長方形状に形成した厚み0.1mmのPET(polyethylene terephthalate)フィルム(商品名:マイラー、帝人デュポンフィルム株式会社製)F1を2枚重ねて現像剤担持体117と層厚規制部材120との間に挟む。この2枚の長方形状PETフィルムF1の間に、長さ300mm、幅20mmの短冊状に形成した上記と同様のPETフィルムF2の長手方向一端部を挟み、もう一方の一端部にテンションゲージG(商品名:2N、株式会社テックジャム製)を取り付ける。このとき、2枚の長方形状PETフィルムF1および現像剤担持体117は、短冊状PETフィルムF2に力を加えた際に移動しない程度に固定される。そして現像剤担持体117および層厚規制部材120の接線方向に力を加えて短冊状PETフィルムF2を引っ張り、この短冊状PETフィルムF2が2枚の長方形状PETフィルムF1の間を滑り出すときにテンションゲージGが示す値を測定した。
(実施例1)
以下に示す現像剤担持体117、トナー供給ローラ118、層厚規制部材120および当接圧調整部材121を使用した現像装置を準備した。図8は、実施例1の現像装置の構成の一部を示す概略図であり、図8(a)は、実施例1の当接圧調整部材121の形状を示す正面図であり、図8(b)は、層厚規制部材120と当接圧調整部材121との位置関係を示す側面図である。
現像剤担持体117としては、SUS304から構成される直径8mmの軸の表面を厚み4mmで硬度(JIS A)51度のウレタンゴムで覆って作製した直径16mmのものを使用した。
トナー供給ローラ118としては、SUS304から構成される直径6mmの軸の表面を厚み4mmの発泡ウレタンで覆って作製した直径14mmのものを使用した。
層厚規制部材120としては、SUS304から構成される厚み1.0mmの板状部材であって、その端部から2mm離れた位置で90°に曲げられて自由端曲げ位置が形成されたものを使用した。
当接圧調整部材121としては、SUS304から構成される厚み0.9mmの板状部材であって、図8(a)に示すように、現像担持体114に向う方向の一端部が直線状に形成されており、もう一方の一端部が、直線状の一端部からもう一方の一端部までの長さが現像剤担持体117の軸線方向中央部ほど長く、現像剤担持体117の軸線方向両端部に近づくにつれて短くなるような曲線状に形成されたものを使用した。なお、当接圧調整部材121の、現像剤担持体117の軸線方向中央部における、現像剤担持体117bへ向う方向の一端部からもう一端部までの長さD1と、現像剤担持体117の軸線方向両端部における同長さD2との差は2mmになるようにした。
当接圧調整部材121は、図8(b)に示すように、層厚規制部材120の現像剤担持体117に当接する側の面とは反対側の面に接触するようにして配設し、その一部は、層厚規制部材120の一端部とともに支持部材122,123で固定支持した。また当接圧調整部材121の、層厚規制部材120に接しない方の一端部は、図8(a)に示すように、移動調整装置150の保持部材151により保持される。また層厚規制部材120は、支持部材122,123により固定される一端部から自由端曲げ位置までの長さが14.5mmとなるようにして固定した。
(実施例2)
移動量調整装置150が設けられておらず、層厚規制部材120の自由長が9.5mmとなるように当接圧調整部材121の突き出し長さを5.0mmに固定した以外は、実施例1と同様の現像装置を準備した。
(実施例3)
当接圧調整部材121として、SUS304から構成される厚み約0.9mmの板状部材であって、図6(a)および図6(b)に示すように、現像剤担持体117へ向う方向の一端部からもう一方の一端部までの長さは一定であるが、現像剤担持体117の軸線方向中央部ほど厚みが大きく、現像剤担持体117の軸線方向両端部に近づくにつれて厚みが小さくなるように形成されたものを使用した以外は、実施例1と同様の現像装置を準備した。なお、中央部の厚みは0.95mm、両端部の厚みは0.85mmとなるようにした。
(実施例4)
当接圧調整部材121として、図5Aに示すように、実施例1で使用したものと同様の当接圧調整部材121が、現像剤担持体117の軸線方向に均等に3つに分割されたものを使用した以外は、実施例1と同様の現像装置を準備した。
(実施例5)
当接圧調整部材の厚みを0.5mmとした以外は実施例1と同様の現像装置を準備した。
(実施例6)
当接圧調整部材の厚みを0.8mmとした以外は実施例1と同様の現像装置を準備した。
(実施例7)
当接圧調整部材の厚みを1.0mmとした以外は実施例1と同様の現像装置を準備した。
(実施例8)
当接圧調整部材の厚みを1.5mmとした以外は実施例1と同様の現像装置を準備した。
(実施例9)
当接圧調整部材の厚みを2.0mmとした以外は実施例1と同様の現像装置を準備した。
[評価1]
上記実施例1および比較例2の現像装置について、現像剤担持体117の軸線方向中央部における層厚規制部材120の自由長の変化(条件A1〜A6)に対する当接圧の変化を調べた。
まず、層厚規制部材120の自由長が、以下の条件A1〜A6に示す長さになるように、層厚規制部材120および当接圧調整部材121の突き出し長さを調整した。すなわち、実施例1の現像装置においては、当接圧調整部材121の突き出し長さを調整することによって層厚規制部材120の自由長を調整し、比較例1の現像装置においては、層厚規制部材120の突き出し長さを調整することによって層厚規制部材120の自由長を調整した。そして、各条件A1〜A6毎に上述の当接圧測定方法により当接圧を測定し、条件A1における当接圧と条件A6における当接圧との差を変化量として求めた。その結果を表1に示す。
〔条件A1〜A6〕
A1:層厚規制部材120の自由長が14.5mmとなるようにした。
A2:層厚規制部材120の自由長が12.5mmとなるようにした。
A3:層厚規制部材120の自由長が10.5mmとなるようにした。
A4:層厚規制部材120の自由長が8.5mmとなるようにした。
A5:層厚規制部材120の自由長が6.5mmとなるようにした。
A6:層厚規制部材120の自由長が4.5mmとなるようにした。
Figure 2008233272
表1に示した結果から、実施例1および比較例1の現像装置は、層厚規制部材120の自由長が短くなるほど当接圧が大きくなるが、比較例1における変化量が1.37N(140gf)であるのに対して実施例1における変化量は0.97N(99gf)であることから、実施例1の現像装置の方が、層厚規制部材120の自由長の変化に対する当接圧の変化がより小さいことが判る。
また、同程度の当接圧となった条件A4における実施例1の現像装置および条件A3における比較例1の現像装置を画像形成装置(商品名:AR−C262S、シャープ株式会社製の改造機)に搭載し、シアントナーを用いてA4サイズの白紙用紙上に原稿濃度が1.30になるようにベタ画像を印刷した。得られた印刷画像を比較したところ、比較例1における印刷画像には、現像剤担持体111の軸線方向に対する濃度むらが多く見られるのに対して、実施例1における印刷画像には、濃度むらはほとんど見られなかった。
なお、当接圧が1.18N(120gf)を超える条件においては、実施例1,比較例1のどちらの現像装置を用いた場合においても、画像印刷時に層厚規制部材120の先端部にトナー固着が発生した。
[評価2]
上記実施例1および実施例2の現像装置について、画像モードの変化(条件B1〜B3)、周辺環境の変化(条件C1〜C3)、使用期間の変化(条件D1〜D3)に対する画像濃度の変化を調べた。実施例1の現像装置においては、評価1の結果に基づいて、各条件における当接圧調整部材121の突き出し長さが最適になるように調整した。
実施例1および実施例2の現像装置を搭載した画像形成装置(商品名:AR−C262S、シャープ株式会社製の改造機)によりシアントナーを用いて、下記に示す条件B1〜B3,C1〜C3,D1〜D3における原稿画像の印刷を行った。各条件での印刷終了後において、A4サイズの白紙用紙上に原稿濃度が1.30になるようにベタ画像を印刷し、得られたベタ画像の白紙用紙に対する相対反射濃度をマクベス反射濃度計(Macbeth社製、商品名:RD−914)によって測定した。その結果を表2に示す。なお、N/N環境とは、現像装置114の稼動にとって好ましい環境条件である常温常湿(温度25℃、湿度60RH)を示し、H/H環境とは、高温高湿(温度35℃、湿度80RH)の環境条件を示し、L/L環境とは、低温低湿(温度10℃、湿度30RH)の環境条件を示す。
〔条件B1〜B3〕
B1:N/N環境下で文字モードの画像を1万枚(10k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が10.0mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを4.5mmに調整した。
B2:条件B1の印刷終了後、N/N環境下で写真モードの画像をさらに1万枚(10k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が9.5mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを5.0mmに調整した。
B3:条件B2の印刷終了後、N/N環境下で網点モードの画像をさらに1万枚(10k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が9.5mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを5.0mmに調整した。
〔条件C1〜C3〕
C1:N/N環境下で文字モードの画像を1万枚(10k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が10.0mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを4.5mmに調整した。
C2:条件C1の印刷終了後、H/H環境下で文字モードの画像をさらに1万枚(10k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が9.0mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを5.5mmに調整した。
C3:条件B4の印刷終了後、L/L環境下で文字モードの画像をさらに1万枚(10k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が10.5mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを4.0mmに調整した。
〔条件D1〜D3〕
D1:N/N環境下で文字モードの画像を3万枚(30k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が10.0mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを4.5mmに調整した。
D2:条件D1の印刷終了後、N/N環境下で文字モードの画像をさらに3万枚(30k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が9.5mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを5.0mmに調整した。
D3:条件D2の印刷終了後、N/N環境下で文字モードの画像をさらに3万枚(30k枚)印刷した。なお、実施例1の現像装置では、層厚規制部材120の自由長が8.5mmになるように当接圧調整部材121の突き出し長さを6.0mmに調整した。
Figure 2008233272
表2に示した結果から判るように、条件B1〜B3のように画像モードが変化した場合の実施例1および実施例2における印刷画像においては、画像濃度は安定しており、濃度むらは見られなかった。しかし、実施例2の現像装置では、条件B1〜B3の全条件において画像印刷時に層厚規制部材120の両端部においてトナー飛散が見られた。
また条件C1〜C3のように周辺環境が変化した場合の実施例1および実施例2における印刷画像においては、画像濃度は安定しており、濃度むらは見られなかった。しかし、実施例2の現像装置では、条件C2において画像印刷時に層厚規制部材120の先端部においてトナー固着が見られた。
また条件D1〜D3のように使用期間が変化した場合の実施例1および実施例2における印刷画像においては、画像濃度は安定しており、濃度むらは見られなかった。しかし、実施例2の現像装置では、条件C2において画像印刷時に層厚規制部材120の先端部においてトナー融着の発生が見られた。
以上の結果から、実施例1および実施例2の現像装置を搭載した画像形成装置は、画像モードや周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、現像剤担持体120の軸線方向に対する濃度むらの生じない優れた画像を形成することができる。また、実施例1の現像装置は、当接圧調整部材121の、現像剤担持体117へ向う方向の移動量を調整する移動調整装置150を備えるために、実施例2の現像装置を搭載した画像形成装置と比較して、画像モードや周辺環境の変化および現像装置の長期使用に伴って生じるトナー飛散、トナー固着およびトナー融着を生じることなく、画像形成を行うことができる。
[評価3]
上記実施例1,3,4の現像装置について、以下に示す現像剤担持体117の軸線方向一端部からの距離の異なる位置(E1〜E7)における当接圧を測定した。また最大当接圧と最小当接圧との差を差分として求めた。その結果を表3に示す。なお現像剤担持体120の軸線方向中央部における当接圧調整部材121の突き出し長さは、実施例1および実施例4の現像装置においては4mmになるように固定し、実施例3の現像装置においては2mmになるように固定した。
〔位置E1〜E7〕
E1:現像剤担持体120の軸線方向一端部である。
E2:現像剤担持体120の軸線方向一端部から50mm離れた位置である。
E3:現像剤担持体120の軸線方向一端部から100mm離れた位置である。
E4:現像剤担持体120の軸線方向一端部から150mm離れた位置である。
E5:現像剤担持体120の軸線方向一端部から200mm離れた位置である。
E6:現像剤担持体120の軸線方向一端部から250mm離れた位置である。
E7:現像剤担持体120の軸線方向一端部から300mm離れた位置である。
Figure 2008233272
表3に示した結果から、実施例1,3,4における差分は0.02N〜0.07N(2gf〜7gf)と小さく、現像剤担持体111の軸線方向における当接圧が均一で非常に安定していることが判る。また特に、実施例1,4における差分は0.02N(2gf)および0.03N(3gf)と非常に小さく、現像剤担持体111の軸線方向における当接圧が均一で非常に安定していることが判る。
[評価4]
実施例1および5〜9の現像装置を用いて、当接圧調整部材121の厚みの変化に対する当接圧の変化を調べた。その結果を表4に示す。なお、当接圧調整部材の突き出し長さは4mmに固定した。
Figure 2008233272
表4に示した結果から、以下のことが判る。すなわち、実施例1,5,6の現像装置は、当接圧調整部材121の厚みが、層厚規制部材120の厚みである1.0mm未満であるために当接圧が1.18N(120gf)以下であり、画像印刷時に層厚規制部材120の先端部にトナー固着の生じない優れた現像装置であった。一方、実施例7〜9の現像装置は、当接圧調整部材121の厚みが、層厚規制部材120の厚みである1.0mm以上であるために、当接圧が1.18N(120gf)より大きく、画像形成時にトナー固着が生じやすいが、性能判断においては充分に実用可能であった。
以上に示したように、本発明の現像装置114を搭載した画像形成装置1は、層厚規制部材120の自由長および厚みの変化に対する当接圧の変化を小さくすることができるため、当接圧の厳密な最適化を行うことなく、均一な帯電量および均一な厚みを有するトナー層を容易に得ることができる。そのため現像剤担持体117の軸線方向の濃度むらを生じない優れた画像を形成することができる。
また、移動量調整装置150が、当接圧調整部材121の、現像剤担持体117へ向う方向の移動量を調整することにより、画像特性、周辺環境、現像装置の使用期間などの条件の変化に伴うトナー層の特性に対応して、最適な当接圧を得ることができる。このため、画像特性や周辺環境の変化時および現像装置の長期使用時においても、濃度むらの生じない優れた画像を形成することができる。また、画像特性や周辺環境の変化および現像装置の長期使用に伴って生じる現像剤の飛散、現像剤の固着および現像剤の融着を生じることなく、画像形成を行うことができる。
なお、本実施形態において、現像装置114として、接触型の非磁性一成分現像方式の現像装置を用いたがこれに限定されるものではなく、たとえば非接触型の一成分現像方式の現像装置であってもよい。また画像形成装置1としては、特にカラープリンタに限定されるものではなく、たとえば、複写機、ファクシミリなどであってもよい。
本発明の実施の形態である画像形成装置の構成を簡略化して示す断面図である。 黒色画像形成用の現像装置の構成を示す拡大図である。 図2の現像装置の構成の一部を示す拡大図である。 当接圧調整部材および移動調整装置の一例を示す概略図である。 当接圧調整部材の他の一例を示す概略図である。 当接圧調整部材の他の一例を示す概略図である。 当接圧調整部材の他の一例を示す概略図である。 当接圧調整部材の他の一例を示す概略図である。 層厚規制部材が現像剤担持体を弾性押圧する際の当接圧の測定方法を示す簡略図である。 実施例1の現像装置の構成の一部を示す概略図である。 従来の現像装置の構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置
100 画像形成部
110 画像形成ステーション
111 感光ドラム
112 帯電器
113 露光ユニット
114 現像装置
115 転写ローラ
116 クリーニングユニット
117 現像剤担持体
118 トナー供給ローラ
119 ケーシング
120 層厚規制部材
121 当接圧調整部材
122,123 支持部材
130 転写搬送ベルトユニット
131 転写ベルト
132 転写ベルト駆動ローラ
133 転写ベルトテンションローラ
134,135 転写ベルト従動ローラ
136 転写ベルトクリーニングユニット
140 定着ユニット
141 ヒートローラ
142 加圧ローラ
143 ハウジング
150 移動調整装置
151 保持部材
152 フック部
153 スプリング
154 係止め部材
155 回転軸
156 カム
157 ギア
200 用紙搬送機構
201 給紙カセット
202 上面排紙トレイ
203 側面排紙トレイ
204 ピックアップローラ
205 搬送ローラ
206 レジストローラ
207 搬送方向切換えガイド
208 側面カバー
300 制御部

Claims (10)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に搭載され、画像形成装置の感光体表面に形成される静電潜像を現像する現像装置であって、
    軸線まわりに回転し、現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給手段と、
    前記現像剤担持体に対する当接圧により、前記現像剤担持体の表面に形成される現像剤層の厚みを規制する層厚規制部材と、
    前記当接圧を調整する当接圧調整部材とを備え、
    前記当接圧調整部材は、前記層厚規制部材の前記現像剤担持体と当接する側の面とは反対側の面に接触するようにして設けられることを特徴とする現像装置。
  2. 前記当接圧調整部材の、前記現像剤担持体へ向う方向の移動量を調整する移動量調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記当接圧調整部材の突き出す長さが、前記層厚規制部材の突き出す長さより小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  4. 前記当接圧が1.18N以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の現像装置。
  5. 前記当接圧調整部材の、前記現像剤担持体へ向う方向の一端部からもう一方の一端部までの長さは、前記現像剤担持体の軸線方向中央部で大きく、前記現像剤担持体の軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の現像装置。
  6. 前記当接圧調整部材は、前記現像剤担持体の軸線方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の現像装置。
  7. 前記当接圧調整部材の厚みは、前記現像剤担持体の軸線方向中央部で大きく、前記現像剤担持体の軸線方向両端部に近づくにつれて小さくなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の現像装置。
  8. 前記当接圧調整部材の厚みは、層厚規制部材の厚みより小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の現像装置。
  9. 前記移動量調整手段は、少なくとも画像特性、周辺環境、使用期間のうちいずれか1つの条件に応じて前記当接圧調整部材の、前記現像剤担持体へ向う方向の移動量を調整することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の現像装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の現像装置を搭載することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012032707A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP2014235247A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 株式会社沖データ 画像形成装置

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