JP2013181447A - ピストンの潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンの冷却目的で使用したオイルを潤滑油として利用することで、コストの上昇およびオイルポンプの吐出量増大を招かずにピストンの摺動抵抗を低減し得る、簡単な構成のピストン摺動部の潤滑装置を提供する。
【解決手段】シリンダボア2の下端近傍に設けられ、ピストン3の裏面3bに向けてオイルジェットを噴出するオイルジェットノズル12を備えたエンジンEにおいて、ピストン3の内部には、入口通路31および出口通路32を有するクーリングチャンネル30が形成され、クーリングチャンネル30の出口通路32から排出されるオイルをシリンダボア2の出口通路32側の面に向けて偏向する偏向手段として、例えばピストン3の頂面3aに対して出口通路32側に傾斜する傾斜面を有する突起41をコネクティングロッド5に一体形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、レシプロエンジンにおけるピストンの潤滑装置に関する。
レシプロエンジンでは、ピストン−シリンダ間の摺動摩擦損失の割合が高速回転時でフリクション全体の約3割近くを占めている。そのため、ピストン−シリンダ間の摩擦低減には様々な工夫がなされている。例えば、摩擦力の発生要素の1つであるサイドフォース(スラスト力)を低減すべく、部品重量の低減や連桿比λの向上など、本体設計上の工夫は勿論のこと、潤滑状態を改善するために、ピストン側面に低摩擦係数素材をコーティングあるいはパターンコートするものや、シリンダ内面を高精度ホーニング加工(オイルポケットや鏡面仕上げ)したもの、ピストン−シリンダ間へ効果的に給油を行うなどの工夫がなされている。
シリンダ内面への給油方式としては、コネクティングロッドの大端部に形成した小孔からの間欠オイルジェットによるものや、大端部の軸受からの飛散によるもの、固定式オイルジェットによるものなど、飛散式のものが多い。なお、固定式オイルジェットは、ピストンの冷却を主目的としており、冷却効率を高めるために、冷却オイルを流通させるピストンクーリングチャンネルをピストンの内部に形成したもの(特許文献1)や、本願出願人が提案した、オイルジェットから噴射されたオイルをオイルジェットと相反する側へ案内するオイル案内路(クーリングチャンネル)を頂部の裏面に形成するとともに、サイドウォール部側に向かうオイルの流れを規制する肉盛り部をオイル案内路の両脇に沿って形成したもの(特許文献2)などが知られている。
実開平4−125618号公報 特開2009−191779号公報
摩擦抵抗を低減する従来技術のうち、低摩擦係数素材をコーティングする技術は、初期なじみ性改善を主目的としており、持続的な摩擦低減効果の維持に課題が残る。一方、固定式オイルジェットによる強制給油方式は、上記したようにピストンの冷却を主目的としており、ピストン−シリンダ間の摩擦低減に最適な給油を行うのは困難である。ピストン冷却用のオイルジェットを備えている場合に、摩擦低減のみを目的として別途、固定式ジェットを設けることも可能ではあるが、コストの上昇を招くうえ、オイルポンプの吐出量が増大するため、実用的ではない。
本発明は、このような従来技術に含まれる課題を解消するべく案出されたものであり、ピストン冷却用のオイルジェット装置を備えた内燃機関において、ピストンの冷却目的で使用したオイルを潤滑油として利用することで、コストの上昇およびオイルポンプの吐出量増大を招かずにピストンの摺動抵抗を低減し得る、簡単な構成のピストン摺動部の潤滑装置を提供することをその目的とする。
このような課題を解決するために、本発明の一側面によれば、シリンダボア(2)に摺動可能に内装されたピストン(3)と、前記ピストンの下方に配置されるクランクシャフト(7)と、ピストンピン(4)を介して前記ピストンに連結される小端部(5a)およびクランクピン(6)を介して前記クランクシャフトに連結される大端部(5b)を有するコネクティングロッド(5)と、前記シリンダボアの下端近傍に設けられ、前記ピストンの裏面(3b)に向けてオイルジェットを噴出するオイルジェットノズル(12)とを備えた内燃機関(E)において、前記ピストンの内部には、前記オイルジェットを受ける位置に配置された入口(31)および前記ピストンピンに対して前記入口と相反する側に配置された出口(32)を有するクーリングチャンネル(30)が形成され、前記クーリングチャンネルの前記出口から排出されるオイルを前記シリンダボアの前記出口側の面に向けて偏向する偏向手段(41・51・61)が、前記ピストンまたは前記コネクティングロッドに設けられた構成とする。
この構成によれば、クーリングチャンネルの出口から排出されたオイルの向きを、偏向手段により変更してシリンダボアの出口側の面に付着させることができる。また、持続的な摩擦低減効果が期待できるうえ、オイルポンプの吐出量を増大させることなくピストン−シリンダ間の摩擦を低減できる。
また、本発明の一側面によれば、前記偏向手段が、前記コネクティングロッドに一体形成され、シリンダ軸線(2X)に直交する上向き面に対して当該出口側に傾斜する傾斜面を有する凸部(41)である構成とすることができる。
この構成によれば、クーリングチャンネルの出口から排出されるオイルを傾斜面に衝突させて飛散する向きを変更することができる。そして、コネクティングロッドに凸部を形成すればよいだけであるため、構成が簡単であり、コストの上昇や部品重量の増大を抑制できる。
また、本発明の一側面によれば、前記偏向手段が、前記クーリングチャンネルの前記出口に接続するように前記ピストンに取付けられたノズル(61)である構成とすることができる。
この構成によれば、クーリングチャンネルの出口から排出されたオイルを所望の位置に供給することができる。
また、本発明の一側面によれば、前記オイルジェットノズル(12)が前記シリンダボアの反スラスト側に設けられ、前記クーリングチャンネルの出口および前記偏向手段が前記シリンダボアのスラスト側に設けられた構成とすることができる。
この構成によれば、特に、クーリングチャンネル(ピストン)に対して相対移動するコネクティングロッドに偏向手段を設けた場合には、ピストンに偏向手段を設ける場合に比べ、クーリングチャンネルの出口から排出されたオイルを広範囲に飛散させやすい。
このように本発明によれば、ピストン冷却用のオイルジェットを備えた内燃機関において、ピストンの冷却目的で使用したオイルを潤滑油として利用することで、コストの上昇およびオイルポンプの吐出量増大を招かずにピストンの摺動抵抗を低減し得る、簡単な構成のピストン摺動部の潤滑装置を提供することができる。
第1実施形態に係る給油装置を適用したエンジンの要部断面図 図1に示したピストンの下面図 図2中のIII−III線に沿って示すエンジンの要部断面図 図1に示したピストンの作動状態ごとにオイルの流れを示す模式図 第2実施形態に係るピストンの下面図 図5中のVI−VI線に沿って示すエンジンの要部断面図 第3実施形態に係るエンジンの要部断面図
以下、図面を参照して、本発明に係る給油装置を自動車用ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンEと記す。)に適用した実施の形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
図1〜図4に基づいて本発明の第1実施形態について説明する。図1に示すように、このエンジンEでは、シリンダブロック1に円筒状のシリンダボア2が形成され、このシリンダボア2の内部にピストン3が摺動可能に収容されている。ピストン3には、ピストンピン4を介してコネクティングロッド5の上端の小端部5aが連結され、コネクティングロッド5の下端の大端部5bはクランクピン6を介してクランクシャフト7に連結されている。クランクピン6に対してクランクシャフト7の回転軸(以下、クランク軸線7Xと記す。)方向の両側には、クランク軸線7Xに対してクランクピン6と相反する側に突出するカウンタウェイト8が設けられている。なお、ピストンピン4およびクランクピン6はクランク軸線7Xと平行に延在している。
シリンダブロック1の下側には、クランクケース9が結合され、このクランクケース9とシリンダブロック1の下部とで、クランクシャフト7を収容するクランク室10が画成される。クランクケース9の下側には、上方から降下したオイルを受けるオイルパン(図示せず)が設けられる。シリンダブロック1の上側には、吸気バルブ及び排気バルブによりそれぞれ開閉される吸気ポート及び排気ポートが設けられたシリンダヘッド(図示せず)が結合される。
シリンダブロック1におけるシリンダボア2の下端近傍のクランク室10側には、ピストン3の冷却のためのオイルを噴射するオイルジェット装置11が配設されている。このオイルジェット装置11は、先端を上方に向けたオイルジェットノズル12を備え、下方からピストン3の裏面3b(図3参照)、特にここでは高温となる排気側(図中右側)に向けてオイルが噴射されるようになっている。オイルジェット装置11は、ここでは、エンジンEの始動とともに連続的にオイルを噴射するものとして説明するが、制御弁を備え、クランク角に応じて間欠的にオイルを噴射するものであってもよい。
エンジンEが始動すると、図1中に矢印で示すようにクランクシャフト7が時計回りに回転する。したがって、膨張行程においてピストン3からスラスト力を受ける図中左側がスラスト側となり、図中右側が反スラスト側となる。
図2および図3に併せて示すように、ピストン3は、シリンダ軸線2Xに直交する頂面3aを画定し、燃焼ガスの圧力が作用する頂部21と、頂部21から垂下した態様で設けられた一対のスカート部22・23と、一対のスカート部22・23を互いに連結する態様で設けられた一対のサイドウォール部24と、一対のサイドウォール部24に設けられた一対のピンボス部25とを有している。
頂部21には、頂面3aに開口するリエントラント型の燃焼室26が形成されており、頂部21近傍の外周には、トップリング、セカンドリング、及びオイルリング(図示せず)がそれぞれ取付けられるリング溝27が形成されている。ピンボス部25には、ピストンピン4が挿通されるピン挿通孔28が形成され、ピストンピン4の両端が一対のピンボス部25に保持される。
一対のスカート部22・23は、シリンダボア2の内周面に沿うように円弧状断面に形成され、スラスト側(吸気側、22)及び反スラスト側(排気側、23)にそれぞれ配置される。一対のサイドウォール部24は、クランク軸線7Xに直交する向きに延在する。
頂部21の内部には、トンネル状のクーリングチャンネル30が形成されている。クーリングチャンネル30は、反スラスト側のオイルジェットを受ける位置に配置された入口通路31と、ピストンピン4に対して入口通路31と相反するスラスト側に配置された出口通路32と、入口通路31および出口通路32が接続し、燃焼室26の外側で頂面3aと平行に延在する円環状通路33とから構成される。入口通路31および出口通路32は、それぞれシリンダ軸線2X方向に延在し、図2に示すように、ピストンピン4に直交してピストン3の中心を通る仮想面に対してクランク軸線7X方向の互いに異なる側にオフセットした位置に設けられており、オイルジェット装置11から入口通路31に向けて噴射されたオイルが円環状通路33を通って出口通路32から排出されるようになっている。
図3に示すように、コネクティングロッド5の小端部5aには、ピストン3が上死点または下死点にある状態(図3の状態)で、スラスト側の面におけるピストンピン4の下端付近にてピストンピン4の軸線を通る径方向と同じ方向に延びるように突出する突起41が一体形成されている。突起41は偏光手段をなすものであり、その上面41aは、ピストン3の頂面3a(シリンダ軸線2Xに直交する上向き面)に対してスラスト側(出口通路32側)に傾斜する傾斜面となっている。本実施形態では、この突起41はコネクティングロッド5の鍛造時に成形される。突起41の形状は、型抜き勾配を考慮しつつ、滑らかで軽量なものとなるようにするとよい。
次に、図4を参照して、オイルジェット装置11から噴射されたオイルの流れについて説明する。図4は、ピストン3の作動状態ごとにオイルの流れを示す模式図であり、(A)は、上死点を0度としたときにクランク角が90度となるピストン下降時の状態を、(B)は、下死点(クランク角:180度)の状態を、(C)は、クランク角が270度となるピストン上昇時の状態を、(D)は、上死点(クランク角:0度)の状態をそれぞれ示している。なお、(B)および(D)に示されるように、このエンジンEでは、クランク軸線7Xがシリンダ軸線2Xに対してスラスト側(図中左側)にオフセット配置されたオフセットクランクとされている。
(A)に示すように、膨張行程および吸気行程におけるピストン下降時には、コネクティングロッド5がピストンピン4を中心にして大端部5bを反スラスト側へ位置させる向きに傾斜しており、突起41のシリンダ軸線2Xからの離間距離が小さくなっている。この状態では、出口通路32から排出されたオイルはコネクティングロッド5に衝突せずに下方へ落下し、オイルパンに戻る。落下中にクランクシャフト7(カウンタウェイト8など)に衝突するオイルは、クランク室10内を飛散する。なお、膨張行程の場合には、ピストン3の頂部21に燃焼ガスの圧力が作用し、コネクティングロッド5がクランクピン6を押し下げてクランクシャフト7を回転させるために、ピストン3にコネクティングロッド5からの反力がスラスト側に向くスラスト力となって作用する。
(B)に示すように、ピストン3が下死点に達すると、コネクティングロッド5がシリンダ軸線2Xに略平行な直立状態となり、突起41がピストンピン4の中心よりも下側に位置するため、突起41のシリンダ軸線2Xからの離間距離が大きくなる。したがって、出口通路32から排出されて落下するオイルに突起41が近づき、オイルが突起41に衝突するようになる。突起41の上面41aは上記したようにスラスト側へ傾斜した傾斜面であるため、衝突したオイルがスラスト側へ偏向される。
その後、排気行程または圧縮行程でピストン3が上昇すると、衝突によって向きを変えて飛散するオイルがシリンダボア2のスラスト側の面に付着するようになり、(C)に示す状態になると、コネクティングロッド5がピストンピン4を中心にして大端部5bをスラスト側へ位置させる向きに傾斜して、突起41のシリンダ軸線2Xからの離間距離がさらに大きくなることで、出口通路32から排出されたオイルの略すべてが突起41に衝突する。なお、この状態でも突起41の上面41aは、ピストン3の頂面3aに対してスラスト側に傾斜している。
(D)に示すように、ピストン3が上死点に達すると、突起41のシリンダ軸線2Xからの離間距離が(B)の状態と同一となり、一部のオイルのみが突起41に衝突し、傾斜する上面41aによってスラスト側へ偏向される。したがって、この状態で、シリンダボア2のスラスト側の面には上下方向の略全域にわたってオイルが付着する。そのため、その後にピストン3が(A)に示すように下降する際には、スラスト側のスカート部22がスラスト力によってシリンダボア2に押し付けられても、十分なオイルよって流体潤滑状態が維持されるため、ピストン−シリンダ間の摩擦が低減される。
このように、コネクティングロッド5に突起41が一体形成され、突起41の上面41aがピストン3の頂面3aに対してスラスト側に傾斜する傾斜面とされたことにより、クーリングチャンネル30の出口通路32から排出されたオイルを傾斜面に衝突させて飛散する向きを変更し、シリンダボア2のスラスト側の面に付着させることができる。また、コネクティングロッド5の製造時に突起41を一体形成すればよいため、構成が簡単であり、コストの上昇や部品重量の増大を抑制できるとともに、持続的な摩擦低減効果を期待できる。さらに、冷却用のオイルジェットに用いたオイルを利用するため、オイルポンプの吐出量を増大させる必要もない。
本実施形態では、オイルジェットノズル12が排気側であってシリンダボア2の反スラスト側に設けられ、スラスト側に設けられた突起41がオイルをシリンダボア2のスラスト側の面に向けて偏向するため、ピストン3を効果的に冷却できるとともに、冷却目的を果たしたオイルをスラスト力が大きいスラスト側の面の潤滑油として利用できる。
なお、本実施形態では、クランク角が約90度〜270度の範囲でオイルが衝突するように突起41の突出量を設定しているが、突出量は、クランクシャフト7が1回転する間にオイルが衝突するものであれば足りる。他方、全回転角度範囲にわたってオイルが衝突するように突出量を設定してもよい。
≪第2実施形態≫
次に、図5および図6を参照して本発明の第2実施形態に係る給油装置について説明する。なお、上記実施形態と同様の部材や部位には同一の符号を付し、その構成および効果の説明は省略する。以下の実施形態でも同様とする。
本実施形態に係る給油装置では、コネクティングロッド5に突起41が形成されておらず、偏光手段をなす別部材からなるガイド部材51がピストン3のピンボス部25に固設されている。ここではガイド部材51は、ピストン3と同一の材料(例えば、アルミニウム合金)から形成された下面視(図6)でL字形をなす平板プレートとであり、ピンボス部25から径方向に延びる基部52と、基部52の先端からピストン3の中心側へ屈曲する端部53とを有し、下面視で端部53クーリングチャンネル30の出口通路32に重なるように配置されて、基部52が溶接によりピンボス部25に接合されている。ガイド部材51の上面51aは、クランクシャフト7の全回転角度域においてピストン3の頂面3aに対してスラスト側に傾斜する傾斜面となっている。
このような構成とすることにより、出口通路32から排出されたオイルは、クランクシャフト7の回転角度にかかわらずガイド部材51に衝突し、ガイド部材51の傾斜面によってスラスト側へ偏向されてシリンダボア2のスラスト側の面に付着し、第1実施形態と同様の効果が奏される。
なお、本実施形態では、出口通路32がクランク軸線7X(ピストンピン4の軸線方向)について小端部5aと重なる位置に設けられているため、ガイド部材51をL字形にしているが、出口通路32をクランク軸線7Xについて小端部5aと重ならない位置に配置して、ガイド部材51をより簡単な矩形(基部52のみの構成)とすることもできる。或いは、出口通路32の位置を変えずに、例えば矩形のガイド部材51を、ピストン3ではなくコネクティングロッド5の小端部5aに固設する形態とすることも可能である。
≪第3実施形態≫
次に、図5を参照して本発明の第3実施形態に係る給油装置について説明する。本実施形態では、偏光手段をなすノズル61が出口通路32に接続するようにピストン3の裏面3bに取付けられている。ノズル61は、基端側に雄ねじが形成されており、出口通路32に形成された雌ねじに螺着されて出口通路32と同軸(シリンダ軸線2X方向)に延在している。ノズル61の先端部61aはスラスト側に屈曲しており、出口通路32から排出されるオイルは、ノズル61を通ってその先端部61aにてスラスト側に偏向される。
このような構成とすることにより、上記実施形態と同様の効果に加え、クーリングチャンネル30の出口通路32から排出されたオイルを所望の位置に供給することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、シリンダ軸線2Xが鉛直となっているが、エンジンEがシリンダ軸線2Xを傾斜させた状態で搭載されてもよい。また、上記実施形態では、ピストン3の内部にクーリングチャンネル30が形成されているが、特許文献2に示されるようにピストン3の裏面3bにクーリングチャンネルとして溝状のオイル案内路が形成された内燃機関に適用することもできる。この他、各部材や部位の具体的構成や配置など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。一方、上記実施形態に示した本発明に係る給油装置の各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜取捨選択することが可能である。
2 シリンダボア
2X シリンダ軸線
3 ピストン
3b 裏面
4 ピストンピン
5 コネクティングロッド
5a 小端部
5b 大端部
6 クランクピン
7 クランクシャフト
12 オイルジェットノズル
30 クーリングチャンネル
31 入口通路(入口)
32 出口通路(出口)
41 突起(凸部)
51 ガイド部材(偏向手段)
61 ノズル(偏向手段)
E エンジン

Claims (4)

  1. シリンダボアに摺動可能に内装されたピストンと、
    前記ピストンの下方に配置されるクランクシャフトと、
    ピストンピンを介して前記ピストンに連結される小端部およびクランクピンを介して前記クランクシャフトに連結される大端部を有するコネクティングロッドと、
    前記シリンダボアの下端近傍に設けられ、前記ピストンの裏面に向けてオイルジェットを噴出するオイルジェットノズルとを備えた内燃機関において、
    前記ピストンの内部には、前記オイルジェットを受ける位置に配置された入口および前記ピストンピンに対して前記入口と相反する側に配置された出口を有するクーリングチャンネルが形成され、
    前記クーリングチャンネルの前記出口から排出されるオイルを前記シリンダボアの前記出口側の面に向けて偏向する偏向手段が、前記ピストンまたは前記コネクティングロッドに設けられたことを特徴とするピストンの潤滑装置。
  2. 前記偏向手段が、前記コネクティングロッドに一体形成され、シリンダ軸線に直交する上向き面に対して前記出口側に傾斜する傾斜面を有する凸部であることを特徴とする、請求項1に記載のピストンの潤滑装置。
  3. 前記偏向手段が、前記クーリングチャンネルの前記出口に接続するように前記ピストンに取付けられたノズルであることを特徴とする、請求項1に記載のピストンの潤滑装置。
  4. 前記オイルジェットノズルが前記シリンダボアの反スラスト側に設けられ、前記クーリングチャンネルの出口および前記偏向手段が前記シリンダボアのスラスト側に設けられたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のピストンの潤滑装置。
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