JP2013180983A - N置換アミド化合物の製造方法 - Google Patents

N置換アミド化合物の製造方法 Download PDF

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JP2013180983A JP2012045853A JP2012045853A JP2013180983A JP 2013180983 A JP2013180983 A JP 2013180983A JP 2012045853 A JP2012045853 A JP 2012045853A JP 2012045853 A JP2012045853 A JP 2012045853A JP 2013180983 A JP2013180983 A JP 2013180983A
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克和 北野
Ikumi Okada
郁 岡田
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Abstract

【課題】多様な原料化合物及びアミドから対応するN置換アミド化合物を低コストで且つ安全に製造出来る方法を提供する。
【解決手段】Iaと、Iaの2倍当量を超えるIIを酸の存在下で接触させて、IIIaを形成する。
Figure 2013180983

Figure 2013180983

Figure 2013180983

【選択図】なし

Description

本発明は、アルコールとアミドから対応するN置換アミド化合物を製造する方法に関する。また、本発明は、アルケンとアミドから対応するN置換アミド化合物を製造する方法に関する。更に、本発明は、ハロゲン化合物とアミドから対応するN置換アミド化合物を製造する方法に関する。
ある種のイソニトリル化合物(以下「イソシアニド化合物」とも称する)は、水中付着生物防汚剤として使用し得ることが知られている(特許文献1)。また、別のイソニトリル化合物は、抗マラリア活性のような生理活性を有することが知られている。
イソニトリル化合物は、例えば、N-置換ホルムアミドの脱水反応によって製造することが出来る(特許文献2)。原料化合物であるN-置換ホルムアミドは、対応するアルコールとシアン化ナトリウムのようなシアン化物とを硫酸存在下で反応させることによって製造することが出来る(Ritter反応)。例えば、非特許文献1は、3級アルコールであるN-ベンジル-4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジンとシアン化ナトリウムとを濃硫酸及び酢酸存在下で反応させた場合、対応するN-置換ホルムアミドは僅かしか生成しなかったが、N-ベンジル-4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジンとトリメチルシリルシアニドとを濃硫酸存在下で反応させた場合、対応するN-置換ホルムアミドが高収率で得られたことを記載する。
非特許文献1に記載の方法の場合、トリメチルシリルシアニドを使用するが、当該化合物は高価であるだけでなく、毒性が高く、取り扱いが煩雑になるという問題点が存在した。
これに対し、非特許文献2は、3級アルコールである1-アダマンタノールと様々なアミドとをトリフルオロ酢酸存在下で反応させることにより、対応するN-アダマンチル置換アミドが得られたことを記載する。
国際公開第2006/035891号パンフレット 特開2010-209041号公報
Chen, H.G.ら、Tetrahedron Lett., 第37巻, pp. 8129-8132, 1996年 Shokovaら、Russ. J. Org. Chem., 第35巻, p. 869-881, 1999年
非特許文献2に記載の方法は、高価で且つ毒性の高いトリメチルシリルシアニドを使用せず、安価で且つ安全なアミドを使用するため、N-置換アミドを低コストで且つ安全に製造することが出来る。
しかしながら、非特許文献2に記載されているように、同様の方法を別の2級アルコールである2-アダマンタノール又は1級若しくは2級アルコールである1-アダマンチルアルキルアルコールに適用した場合、所望のN-置換アミドを効率的に得られないことから、当該文献に記載の方法は、1-アダマンタノール以外の原料化合物に適用することが困難であるという問題点が存在した。
それ故、本発明は、多様な原料化合物及びアミドから対応するN置換アミド化合物を低コストで且つ安全に製造出来る方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、アルコール、アルケン又はハロゲン化合物のような原料化合物とアミドとを酸の存在下で反応させることにより、対応するN置換アミド化合物を高収率で製造出来ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 式Ia:
Figure 2013180983
[式中、
Ra1、Ra2及びRa3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択され;
但し、
Ra1、Ra2及びRa3のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
Ra1、Ra2及びRa3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の縮合環を形成してもよい(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
で表されるアルコールと、該アルコールのモル数に対して2当量を超える範囲の式II:
Figure 2013180983
[式中、
RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択される(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIa:
Figure 2013180983
[式中、Ra1、Ra2、Ra3、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す]
で表されるN置換アミドを形成させるN置換アミド形成工程を含む、N置換アミドを製造する方法。
(2) 式IIで表されるアミドが、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲である、前記(1)の方法。
(3) 前記N置換アミド形成工程が、前記酸及びアルカリ金属の塩の存在下で実施される、前記(1)又は(2)の方法。
(4) 式Ib:
Figure 2013180983
[式中、
Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択され;
但し、
Rb1、Rb2、Rb3及びRb4のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、不飽和の縮合環を形成してもよい(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
で表されるアルケンと、式II:
Figure 2013180983
[式中、
RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択される(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIb:
Figure 2013180983
[式中、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す]
で表されるN置換アミドを形成させるN置換アミド形成工程を含む、N置換アミドを製造する方法。
(5) 式Ic:
Figure 2013180983
[式中、
Xは、ハロゲンであり、
Rc1、Rc2及びRc3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択され;
但し、
Rc1、Rc2及びRc3のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
Rc1、Rc2及びRc3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の縮合環を形成してもよい(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
で表されるハロゲン化合物と、式II:
Figure 2013180983
[式中、
RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択される(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIc:
Figure 2013180983
[式中、Rc1、Rc2、Rc3、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す]
で表されるN置換アミドを形成させるN置換アミド形成工程を含む、N置換アミドを製造する方法。
本発明により、多様な原料化合物及びアミドから対応するN置換アミド化合物を低コストで且つ安全に製造出来る方法を提供することが可能となる。
本発明の方法の一実施形態を示す工程図である。 本発明の方法の別の実施形態を示す工程図である。 本発明の方法のさらに別の実施形態を示す工程図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<1. 定義>
本明細書において、「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖状の脂肪族炭化水素基を意味する。例えば、「員数1〜30のアルキル」及び「C1〜C30アルキル」は、少なくとも1個且つ多くても30個の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖状の炭化水素鎖を意味する。好適なアルキルは、限定するものではないが、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル及びn-オクチル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「アルケニル」は、前記アルキルの1個以上のC-C単結合が二重結合に置換された基を意味する。好適なアルケニルは、限定するものではないが、例えばビニル、1-プロペニル、アリル、1-メチルエテニル(イソプロペニル)、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ペンテニル、1-ヘキセニル、n-ヘプテニル及び1-オクテニル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「アルキニル」は、前記アルキルの1個以上のC-C単結合が三重結合に置換された基を意味する。好適なアルキニルは、限定するものではないが、例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプチニル及び1-オクチニル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含む、脂環式アルキルを意味する。例えば、「(環の)員数3〜10のシクロアルキル」及び「C3〜C10シクロアルキル」は、少なくとも3個且つ多くても10個の炭素原子を含む、環式の炭化水素基を意味する。好適なシクロアルキルは、限定するものではないが、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「シクロアルケニル」は、前記シクロアルキルの1個以上のC-C単結合が二重結合に置換された基を意味する。好適なシクロアルケニルは、限定するものではないが、例えばシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「シクロアルキニル」は、前記シクロアルキルの1個以上のC-C単結合が三重結合に置換された基を意味する。好適なシクロアルキニルは、限定するものではないが、例えばシクロブチニル、シクロペンチニル及びシクロヘキシニル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「ヘテロシクリル」は、前記シクロアルキル、シクロアルケニル又はシクロアルキニルの1個以上の炭素原子が、それぞれ独立して窒素(N)、硫黄(S)及び酸素(O)から選択されるヘテロ原子に置換された基を意味する。例えば、「(環の)員数3〜10のヘテロシクリル」及び「C3〜C10ヘテロシクリル」は、少なくとも3個且つ多くても10個の炭素原子を含む環式の炭化水素基の1個以上の炭素原子が、それぞれ独立して上記の複素原子に置換された基を意味する。この場合において、N又はSによる置換は、それぞれN-オキシド又はSのオキシド若しくはジオキシドによる置換を包含する。好適なヘテロシクリルは、限定するものではないが、例えばピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル及びピペラジニル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「アリール」は、5〜20の炭素原子数を有する芳香族基を意味する。例えば、「(環の)員数5〜20のアリール」及び「C5〜C20アリール」は、少なくとも5個且つ多くても20個の炭素原子を含む芳香族基を意味する。好適なアリールは、限定するものではないが、例えばフェニル、ナフチル及びアントリル(アントラセニル)等を挙げることが出来る。
本明細書において、「アリールアルキル」は、前記アルキルの水素原子の1個が前記アリールに置換された基を意味する。好適なアリールアルキルは、限定するものではないが、例えばベンジル、1-フェネチル及び2-フェネチル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「アリールアルケニル」は、前記アルケニルの水素原子の1個が前記アリールに置換された基を意味する。好適なアリールアルケニルは、限定するものではないが、例えばスチリル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「ヘテロアリール」は、前記アリールの1個以上の炭素原子が、それぞれ独立して窒素(N)、硫黄(S)及び酸素(O)から選択されるヘテロ原子に置換された基を意味する。例えば、「(環の)員数5〜20のヘテロアリール」及び「C5〜C20ヘテロアリール」は、少なくとも5個且つ多くても20個の炭素原子を含む芳香族基の1個以上の炭素原子が、それぞれ独立して上記の複素原子に置換された基を意味する。この場合において、N又はSによる置換は、それぞれN-オキシド又はSのオキシド若しくはジオキシドによる置換を包含する。好適なヘテロアリールは、限定するものではないが、例えばフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル及びインドリル等を挙げることが出来る。
本明細書において、「ヘテロアリールアルキル」は、前記アルキルの水素原子の1個が前記ヘテロアリールに置換された基を意味する。
本明細書において、「縮合環」は、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択される2個以上の環式基が、1個以上の原子及び1本以上の結合を共有することによって形成される多環式基を意味する。前記縮合環は、当該縮合環に含まれる2個以上の原子を連結する1個以上の架橋を有していてもよい。好適な縮合環は、限定するものではないが、例えばアダマンチル及びナフチルを挙げることが出来る。
上記で説明した基は、それぞれ独立して、酸素原子(O)、窒素原子(N)、硫黄原子(S)、ケイ素原子(Si)及びリン原子(P)からなる群より選択される1個以上の複素原子を含んでいてもよい。酸素原子、窒素原子又は硫黄原子であることが好ましい。この場合、上記の基を構成する1個以上の炭素原子が、それぞれ独立してこれらの複素原子に置換される。それ故、上記で説明した基は、それ自体の形態だけでなく、該基において一部の炭素原子が複素原子と置き換えられた形態も含むものとする。
上記で説明した基は、それぞれ独立して、置換又は非置換である。上記の基が置換されている場合、該置換基としては、限定するものではないが、例えば、1個以上のハロゲン、ヒドロキシル基、置換若しくは非置換のアルコキシル基、置換若しくは非置換のアミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシル基、ホルミル、アセチル、プロピオニル、シクロペンチルカルボニル若しくはベンゾイルのようなカルボニル基、アセチルオキシ若しくはベンゾイルオキシのようなカルボニルオキシ基、アミド基(カルバモイル基)、又は複素原子を含んでいてもよい置換若しくは非置換の一価の炭化水素基(例えば置換若しくは非置換のC1〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル、C2〜C30アルキニル、C1〜C30アルコキシル、C3〜C20シクロアルキル、C3〜C20シクロアルキルオキシ、C3〜C20シクロアルケニル、C3〜C20シクロアルケニルオキシ、C3〜C20シクロアルキニル、C3〜C20シクロアルキニルオキシ、C3〜C20ヘテロシクリル、C3〜C20ヘテロシクリルオキシ、C5〜C20アリール、C5〜C20アリールオキシ、C6〜C20アリールアルキル、C6〜C20アリールアルケニル、C5〜C20ヘテロアリール、C5〜C20ヘテロアリールオキシ又はC6〜C20ヘテロアリールアルキルであって、これらの基において一部の炭素原子が複素原子と置き換えられていてもよい)を挙げることが出来る。この場合、上記の基は、それぞれ独立して、1個以上の上記の基で更に置換されていてもよい。
なお、本明細書において、「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
<2. アルコールからN置換アミドを製造する方法>
本発明は、アルコールからN置換アミドを製造する方法に関する。
図1は、本発明のN置換アミドを製造する方法の一実施形態を示す工程図である。以下、図1に基づき、本発明の方法の好ましい実施形態について詳細に説明する。
[2-1. N置換アミド形成工程]
本発明の方法は、式Ia:
Figure 2013180983
で表されるアルコールと、該アルコールのモル数に対して2当量を超える範囲の式II:
Figure 2013180983
で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIa:
Figure 2013180983
で表されるN置換アミドを形成させる、N置換アミド形成工程(工程S11)を含む。
本発明者らは、非特許文献2に記載の方法に基づき、アルコール、アミド及び酸の組み合わせを種々試みたところ、特定の範囲の量の酸存在下でアミドと反応させることにより、1-アダマンタノール以外のアルコールを出発原料として用いる場合であっても、アミドによるアルコールの置換反応が進行して、対応するN-置換アミドが高収率で形成されることを見出した。
本明細書において、「接触させる」とは、例えば、ある成分に別の成分を加え、実質的に均一な状態となるように混合することを意味するが、これに限定されない。この場合、各成分を接触させる順序及び速度は、使用される成分の化学的性質等に基づき適宜設定することが出来る。
式Iaで表されるアルコールにおいて、
Ra1、Ra2及びRa3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル若しくはC2〜C30アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、アリール-C2〜C30アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C30アルキル及びヘテロアリール-C2〜C30アルケニルから選択されることがより好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル若しくはC2〜C20アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、アリール-C2〜C20アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C20アルキル及びヘテロアリール-C2〜C20アルケニルから選択されることが特に好ましい。
或いは、Ra1、Ra2及びRa3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C30アルキルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C20アルキルから選択されることがより好ましい。
但し、
Ra1、Ra2及びRa3のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリール、好ましくはC3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
Ra1、Ra2及びRa3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の縮合環を形成してもよい。
式IIで表されるアミドにおいて、
RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル若しくはC2〜C30アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、アリール-C2〜C30アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C30アルキル及びヘテロアリール-C2〜C30アルケニルから選択されることがより好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル若しくはC2〜C20アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、アリール-C2〜C20アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C20アルキル及びヘテロアリール-C2〜C20アルケニルから選択されることが特に好ましい。
或いは、RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C30アルキルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C20アルキルから選択されることがより好ましく、水素又は直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキルであることがさらに好ましい。
特に好ましい式IIで表されるアミドは、ホルムアミド又はN-メチルホルムアミドである。
上記の基は、置換若しくは非置換である。前記Ra1、Ra2、Ra3、RN及びRCが置換されている場合、該置換基は上記で説明した基であることが好ましい。
本工程で形成される式IIIaで表されるN置換アミドにおいて、Ra1、Ra2、Ra3、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す。
上記の基を有するアルコール及びアミドを本工程において用いることにより、式IIIaで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程において、式IIで表されるアミドは、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して、通常、2当量を超える範囲で使用される。2当量超且つ20当量以下の範囲で使用することが好ましく、10〜15当量の範囲で使用することがより好ましい。式IIで表されるアミドを2当量以下の量で使用する場合、式IIIaで表されるN置換アミドの収量が著しく低下するため好ましくない。上記の量で式IIで表されるアミドを使用することにより、式IIIaで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程において使用される酸は、一般的なブレンステッド酸であればよい。具体的には、トリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸からなる群より選択される酸成分又はそれらの混合物であることが好ましく、トリフルオロ酢酸のみ又はトリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸の混合物であることがより好ましい。上記の酸は、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲であることが好ましく、20〜30当量の範囲であることがより好ましい。また、上記の酸がトリフルオロ酢酸のみ又はトリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸の混合物である場合、該混合物は、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲のトリフルオロ酢酸及び0〜35当量の範囲のメタンスルホン酸の混合物であることが好ましい。この場合、メタンスルホン酸は任意成分である。上記の酸存在下で本工程を実施することにより、式IIIaで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程は、式IIで表されるアミドが、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲である条件下で実施されることが好ましく、式IIで表されるアミドが、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲のトリフルオロ酢酸及び0〜35当量の範囲のメタンスルホン酸の混合物である条件下で実施されることがより好ましい。上記の条件で本工程を実施することにより、式IIIaで表されるN置換アミドを特に高収率で製造することが可能となる。
本工程は、式Iaで表されるアルコールと式IIで表されるアミドとを、前記酸及びアルカリ金属の塩の存在下で実施してもよい。この場合、本工程において使用されるアルカリ金属の塩は、リチウム、ナトリウム及びカリウムからなる群より選択される1種以上のアルカリ金属と、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素又はヨウ素)とから形成される塩であることが好ましく、臭化リチウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、塩化カリウム又は塩化リチウムであることがより好ましい。上記のアルカリ金属の塩は、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して0〜10当量の範囲であることが好ましく、1.5〜3.0当量の範囲であることがより好ましい。前記酸及び上記のアルカリ金属の塩の存在下で本工程を実施することにより、式IIIaで表されるN置換アミドの収率を更に向上させることが可能となる。
本工程は、式Iaで表されるアルコールと式IIで表されるアミドとを酸の存在下で接触させることにより実施される。この場合、本工程は、各成分を実質的に分散又は溶解させることが出来る溶媒の存在下で実施してもよく、溶媒の非存在下で実施してもよい。溶媒の存在下で本工程を実施する場合、使用される溶媒は、反応を阻害するものでなければ特に制限されず、アルコールの置換反応に慣用される溶媒を使用することが出来る。当該溶媒は、限定するものではないが、例えば、ニトロメタン、ジクロロエタン及びジメトキシエタンを挙げることが出来る。しかしながら、本工程において使用されるアルコール、アミド及び/又は酸が、常温及び常圧下で液体の形態である場合、本工程は溶媒の非存在下で実施することが好ましい。上記の条件で本工程を実施することにより、アルコールの置換反応を促進させることが可能となる。
本工程により得られた式IIIaで表されるN置換アミドの純度が特定の水準を満たす場合、そのままの形態で所望の用途に使用してもよい。或いは、以下で説明する分離工程を実施して、より高純度の形態に精製した後で、所望の用途に使用してもよい。ここで、N置換アミドの純度に関する「特定の水準」は、所望の用途に応じて適宜設定すればよい。式IIIaで表されるN置換アミドの純度は、限定するものではないが、例えば、反応混合物に含有される当該化合物をガスクロマトグラフィー(GC)又はガスクロマトグラフィー−質量分析(GC-MS)により定量分析するか、或いは以下で説明する分離工程を実施することにより当該化合物を単離し、その質量を測定することによって、決定することが出来る。
以上の条件で本工程を実施することにより、式IIIaで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
[2-2. 分離工程]
本発明の方法は、N置換アミド形成工程で得られた反応混合物から、反応生成物である式IIIaで表されるN置換アミドと、未反応の原料及び場合により反応副生成物とを分離する分離工程(工程S12)を含んでもよい。
式IIIaで表されるN置換アミドと、未反応の原料及び場合により反応副生成物とを分離する手段は特に制限されず、カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、蒸留、再結晶又は昇華精製のような、当該技術分野で慣用される通常の分離手段を使用することが出来る。
以上の条件で本工程を実施することにより、高純度の式IIIaで表されるN置換アミドを製造することが可能となる。
<3. アルケンからN置換アミドを製造する方法>
本発明はまた、アルケンからN置換アミドを製造する方法に関する。
図2は、本発明のN置換アミドを製造する方法の一実施形態を示す工程図である。以下、図2に基づき、本発明の方法の好ましい実施形態について詳細に説明する。
[3-1. N置換アミド形成工程]
本発明の方法は、式Ib:
Figure 2013180983
で表されるアルケンと、式II:
Figure 2013180983
で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIb:
Figure 2013180983
で表されるN置換アミドを形成させる、N置換アミド形成工程(工程S21)を含む。
本発明者らは、上記で説明したアルコールからN置換アミドを製造する方法をアルケンに適用することにより、二重結合の位置でアミドの付加反応が進行して、対応するN-置換アミドが高収率で形成されることを見出した。
式Ibで表されるアルケンにおいて、
Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル若しくはC2〜C30アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、アリール-C2〜C30アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C30アルキル及びヘテロアリール-C2〜C30アルケニルから選択されることがより好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル若しくはC2〜C20アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、アリール-C2〜C20アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C20アルキル及びヘテロアリール-C2〜C20アルケニルから選択されることが特に好ましい。
或いは、Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C30アルキルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C20アルキルから選択されることがより好ましい。
但し、
Rb1、Rb2、Rb3及びRb4のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリール、好ましくはC3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、不飽和の縮合環を形成してもよい。
本工程で使用される式IIで表されるアミドにおいて、RN及びRCは、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法における定義と同様の意味を表す。
特に好ましい式IIで表されるアミドは、ホルムアミドである。
上記の基は、置換若しくは非置換である。前記Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、RN及びRCが置換されている場合、該置換基は上記で説明した基であることが好ましい。
本工程で形成される式IIIbで表されるN置換アミドにおいて、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す。
上記の基を有するアルケン及びアミドを本工程において用いることにより、式IIIbで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程において、式IIで表されるアミドは、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して、2当量を超える範囲で使用されることが好ましく、2当量超且つ20当量以下の範囲で使用することがより好ましく、10〜15当量の範囲で使用することが特に好ましい。上記の量で式IIで表されるアミドを使用することにより、式IIIbで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程において使用される酸は、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法において説明した酸と同様のものであることが好ましい。前記酸は、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲であることが好ましく、20〜30当量の範囲であることがより好ましい。また、上記の酸がトリフルオロ酢酸のみ又はトリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸の混合物である場合、該混合物は、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲のトリフルオロ酢酸及び0〜35当量の範囲のメタンスルホン酸の混合物であることが好ましい。この場合、メタンスルホン酸は任意成分である。上記の酸存在下で本工程を実施することにより、式IIIbで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程は、式IIで表されるアミドが、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲である条件下で実施されることが好ましく、式IIで表されるアミドが、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲のトリフルオロ酢酸及び0〜35当量の範囲のメタンスルホン酸の混合物である条件下で実施されることがより好ましい。上記の条件で本工程を実施することにより、式IIIbで表されるN置換アミドを特に高収率で製造することが可能となる。
本工程は、式Ibで表されるアルケンと式IIで表されるアミドとを、前記酸及びアルカリ金属の塩の存在下で実施してもよい。この場合、本工程において使用されるアルカリ金属の塩は、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法において説明したアルカリ金属の塩と同様のものであることが好ましい。上記のアルカリ金属の塩は、式Ibで表されるアルケンのモル数に対して0〜10当量の範囲であることが好ましく、1.5〜3.0当量の範囲であることがより好ましい。前記酸及び上記のアルカリ金属の塩の存在下で本工程を実施することにより、式IIIbで表されるN置換アミドの収率を更に向上させることが可能となる。
本工程は、式Ibで表されるアルケンと式IIで表されるアミドとを酸の存在下で接触させることにより実施される。この場合、本工程は、各成分を実質的に分散又は溶解させることが出来る溶媒の存在下で実施してもよく、溶媒の非存在下で実施してもよい。溶媒の存在下で本工程を実施する場合、使用される溶媒は、反応を阻害するものでなければ特に制限されず、アルケンの付加反応に慣用される溶媒を使用することが出来る。当該溶媒は、限定するものではないが、例えば、ニトロメタン、ジクロロエタン及びジメトキシエタンを挙げることが出来る。しかしながら、本工程において使用されるアルケン、アミド及び/又は酸が、常温及び常圧下で液体の形態である場合、本工程は溶媒の非存在下で実施することが好ましい。上記の条件で本工程を実施することにより、アルケンの付加反応を促進させることが可能となる。
本工程により得られた式IIIbで表されるN置換アミドの純度が特定の水準を満たす場合、そのままの形態で所望の用途に使用してもよい。或いは、以下で説明する分離工程を実施して、より高純度の形態に精製した後で、所望の用途に使用してもよい。ここで、N置換アミドの純度に関する「特定の水準」は、所望の用途に応じて適宜設定すればよい。式IIIbで表されるN置換アミドの純度は、限定するものではないが、例えば、反応混合物に含有される当該化合物をガスクロマトグラフィー(GC)又はガスクロマトグラフィー−質量分析(GC-MS)により定量分析するか、或いは以下で説明する分離工程を実施することにより当該化合物を単離し、その質量を測定することによって、決定することが出来る。
以上の条件で本工程を実施することにより、式IIIbで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
[3-2. 分離工程]
本発明の方法は、N置換アミド形成工程で得られた反応混合物から、反応生成物である式IIIbで表されるN置換アミドと、未反応の原料及び場合により反応副生成物とを分離する分離工程(工程S22)を含んでもよい。
式IIIbで表されるN置換アミドと、未反応の原料及び場合により反応副生成物とを分離する手段としては、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法において説明した各種の分離手段を使用することが出来る。
以上の条件で本工程を実施することにより、高純度の式IIIbで表されるN置換アミドを製造することが可能となる。
<4. ハロゲン化合物からN置換アミドを製造する方法>
本発明はまた、ハロゲン化合物からN置換アミドを製造する方法に関する。
図3は、本発明のN置換アミドを製造する方法の一実施形態を示す工程図である。以下、図3に基づき、本発明の方法の好ましい実施形態について詳細に説明する。
[4-1. N置換アミド形成工程]
本発明の方法は、式Ic:
Figure 2013180983
で表されるハロゲン化合物と、式II:
Figure 2013180983
で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIc:
Figure 2013180983
で表されるN置換アミドを形成させる、N置換アミド形成工程(工程S31)を含む。
本発明者らは、上記で説明したアルコールからN置換アミドを製造する方法をハロゲン化合物に適用することにより、アミドによるハロゲンの置換反応が進行して、対応するN-置換アミドが高収率で形成されることを見出した。
式Icで表されるハロゲン化合物において、
Xは、ハロゲンであり、
Rc1、Rc2及びRc3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル若しくはC2〜C30アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、アリール-C2〜C30アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C30アルキル及びヘテロアリール-C2〜C30アルケニルから選択されることがより好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル若しくはC2〜C20アルキニル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10シクロアルケニル、C4〜C10シクロアルキニル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、アリール-C2〜C20アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1〜C20アルキル及びヘテロアリール-C2〜C20アルケニルから選択されることが特に好ましい。
或いは、Rc1、Rc2及びRc3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C30アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C30アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C30アルキルから選択されることが好ましく、水素、直鎖若しくは分岐鎖状C1〜C20アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル、アリール、アリール-C1〜C20アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1〜C20アルキルから選択されることがより好ましい。
但し、
Rc1、Rc2及びRc3のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリール、好ましくはC3〜C10シクロアルキル、C3〜C10ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
Rc1、Rc2及びRc3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、不飽和の縮合環を形成してもよい。
本工程で使用される式IIで表されるアミドにおいて、RN及びRCは、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法における定義と同様の意味を表す。
特に好ましい式IIで表されるアミドは、ホルムアミドである。
上記の基は、置換若しくは非置換である。前記Rc1、Rc2、Rc3、RN及びRCが置換されている場合、該置換基は上記で説明した基であることが好ましい。
本工程で形成される式IIIcで表されるN置換アミドにおいて、Rc1、Rc2、Rc3、Rb4、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す。
上記の基を有するハロゲン化合物及びアミドを本工程において用いることにより、式IIIcで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程において、式IIで表されるアミドは、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して、2当量を超える範囲で使用されることが好ましく、2当量超且つ20当量以下の範囲で使用することがより好ましく、10〜15当量の範囲で使用することが特に好ましい。上記の量で式IIで表されるアミドを使用することにより、式IIIcで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程において使用される酸は、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法において説明した酸と同様のものであることが好ましい。前記酸は、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲であることが好ましく、20〜30当量の範囲であることがより好ましい。また、上記の酸がトリフルオロ酢酸のみ又はトリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸の混合物である場合、該混合物は、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲のトリフルオロ酢酸及び0〜35当量の範囲のメタンスルホン酸の混合物であることが好ましい。この場合、メタンスルホン酸は任意成分である。上記の酸存在下で本工程を実施することにより、式IIIcで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
本工程は、式IIで表されるアミドが、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲である条件下で実施されることが好ましく、式IIで表されるアミドが、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲のトリフルオロ酢酸及び0〜35当量の範囲のメタンスルホン酸の混合物である条件下で実施されることがより好ましい。上記の条件で本工程を実施することにより、式IIIcで表されるN置換アミドを特に高収率で製造することが可能となる。
本工程は、式Icで表されるハロゲン化合物と式IIで表されるアミドとを、前記酸及びアルカリ金属の塩の存在下で実施してもよい。この場合、本工程において使用されるアルカリ金属の塩は、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法において説明したアルカリ金属の塩と同様のものであることが好ましい。上記のアルカリ金属の塩は、式Icで表されるハロゲン化合物のモル数に対して0〜10当量の範囲であることが好ましく、1.5〜3.0当量の範囲であることがより好ましい。前記酸及び上記のアルカリ金属の塩の存在下で本工程を実施することにより、式IIIcで表されるN置換アミドの収率を更に向上させることが可能となる。
本工程は、式Icで表されるハロゲン化合物と式IIで表されるアミドとを酸の存在下で接触させることにより実施される。この場合、本工程は、各成分を実質的に分散又は溶解させることが出来る溶媒の存在下で実施してもよく、溶媒の非存在下で実施してもよい。溶媒の存在下で本工程を実施する場合、使用される溶媒は、反応を阻害するものでなければ特に制限されず、ハロゲン化合物の置換反応に慣用される溶媒を使用することが出来る。当該溶媒は、限定するものではないが、例えば、ニトロメタン、ジクロロエタン及びジメトキシエタンを挙げることが出来る。しかしながら、本工程において使用されるハロゲン化合物、アミド及び/又は酸が、常温及び常圧下で液体の形態である場合、本工程は溶媒の非存在下で実施することが好ましい。上記の条件で本工程を実施することにより、ハロゲン化合物の置換反応を促進させることが可能となる。
本工程により得られた式IIIcで表されるN置換アミドの純度が特定の水準を満たす場合、そのままの形態で所望の用途に使用してもよい。或いは、以下で説明する分離工程を実施して、より高純度の形態に精製した後で、所望の用途に使用してもよい。ここで、N置換アミドの純度に関する「特定の水準」は、所望の用途に応じて適宜設定すればよい。式IIIcで表されるN置換アミドの純度は、限定するものではないが、例えば、反応混合物に含有される当該化合物をガスクロマトグラフィー(GC)又はガスクロマトグラフィー−質量分析(GC-MS)により定量分析するか、或いは以下で説明する分離工程を実施することにより当該化合物を単離し、その質量を測定することによって、決定することが出来る。
以上の条件で本工程を実施することにより、式IIIcで表されるN置換アミドを高収率で製造することが可能となる。
[4-2. 分離工程]
本発明の方法は、N置換アミド形成工程で得られた反応混合物から、反応生成物である式IIIcで表されるN置換アミドと、未反応の原料及び場合により反応副生成物とを分離する分離工程(工程S32)を含んでもよい。
式IIIcで表されるN置換アミドと、未反応の原料及び場合により反応副生成物とを分離する手段としては、前記アルコールからN置換アミドを製造する方法において説明した各種の分離手段を使用することが出来る。
以上の条件で本工程を実施することにより、高純度の式IIIcで表されるN置換アミドを製造することが可能となる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1:2-メチル-2-ドデカノール(2)又はその誘導体からのN-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の調製>
Figure 2013180983
(実施例1-1)
2-メチル-2-ドデカノール(2)(100.1 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィー(GC)で分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1) の収率は、73%であった。目的物の精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 3:1) により行った。
GC分析条件:
装置 :Agilent 4980A
カラム :Agilent HP-5
(10 m, 0.53 mmID)
キャリヤーガス:ヘリウム
温度条件 :80〜250℃(5分間80℃、以後1分間に10℃ずつ昇温)
検出手段 :FID
N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1):無色油状物; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ (主要成分) = 8.23 (1H, d, J = 12.5 Hz), 5.60 (1H, br s),1.70-1.20 (24H, m), 0.88 (3H, t, J = 6.6 Hz); δ (少量成分) = 8.05 (1H, d, J = 1.5 Hz), 5.13 (1H, br s), 1.70-1.20 (24H, m), 0.88 (3H, t, J = 6.6 Hz); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ (主要成分) = 160.6, 53.0, 43.9, 40.8, 30.0, 29.8, 29.8, 29.7, 29.7, 29.5, 23.9, 22.8, 14.3; δ (少量成分) = 163.3, 54.2, 43.9, 40.8, 30.1, 29.8, 29.8, 29.7, 29.7, 29.5, 24.2, 22.8, 14.3.
(実施例1-2)
2-メチル-2-ドデカノール(2)(100.0 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、トリフルオロ酢酸 (803 μL, 21.0 eq) 及びメタンスルホン酸 (292 μL, 9.0 eq)を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率は、85%であった。
(実施例1-3)
2-メチル-2-ドデカノール(2)(100.0 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、臭化リチウム (88.6 mg, 2.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8 時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率は、94%であった。
(実施例1-4〜1-6)
実施例1-1〜1-3の手順において、ホルムアミド、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸及び臭化リチウムの量を下記の表に記載した量に変更した他は上記実施例と同様の方法で、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)を合成した。表中、各試薬の量は、2-メチル-2-ドデカノール(2)に対するモル当量(eq)である。合成後の残留物をガスクロマトグラフィーで分析することによって決定されたN-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率を表1に示す。なお、比較例1は、非特許文献2に記載の条件でN-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)を合成した結果であり、比較例2は、比較例1の手順において、10当量のトリフルオロ酢酸をそれぞれ5当量のトリフルオロ酢酸及びメタンスルホン酸に変更した他は比較例1と同様の方法で該化合物(1)を合成した結果である。
Figure 2013180983
(実施例1-7)
Figure 2013180983
12-ブロモ-2-メチル-2-ドデカノール (139.3 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、臭化リチウム ( 87.8 mg, 2.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL)及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 3:1)により精製した。目的物であるN-(12-ブロモ-2-メチルドデカン-2-イル)ホルムアミドを含む120.8 gの混合物を、1H NMRで分析した。その結果、1H NMRに基づく収率は、76%であった。
N-(12-ブロモ-2-メチルドデカン-2-イル)ホルムアミド:1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ (主要成分) 8.23 (1H, d, J = 13 Hz), 5.63 (1H, br s), 3.41 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.85 (2H, quint, J = 7.3 Hz), 1.70-1.23 (22H, m); (少量成分) 8.05 (1H, d, J = 2.2 Hz), 5.14 (1H, br s), 3.41 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.85 (2H, quint, J = 7.3 Hz), 1.70-1.23 (22H, m); 13C NMR (150.8 MHz, CDCl3) δ (主要成分) 160.4, 52.8, 43.8, 34.0, 32.8, 29.8, 29.5, 29.4, 28.7, 28.1, 27.1, 24.0, 23.8; (少量成分) 162.9, 54.1, 40.6, 34.0, 32.8, 29.8, 29.5, 29.4, 28.7, 28.1, 27.1, 24.0, 23.8.
(実施例1-8)
Figure 2013180983
12-ベンゾイルオキシ-2-メチル-2-ドデカノール (160.7 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、臭化リチウム (86.3 mg, 2.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL)及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 2:1)により精製し、目的物であるN-(12-ベンゾイルオキシ-2-メチルドデカン-2-イル)ホルムアミドを149.2 g得た。収率は、86%であった。
N-(12-ベンゾイルオキシ-2-メチルドデカン-2-イル)ホルムアミド:白色固体; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ (主要成分) (1H, d, J = 12.4Hz), 8.05-8.02 (2H, m), 7.54 (1H, t, J = 7.5Hz), 7.43 (2H, t, J = 7.5Hz), 5.88 (1H, br s), 4.31 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.76 (2H, quint, J = 6.6 Hz), 1.51-1.47 (2H, m), 1.47-1.41 (2H, m), 1.38-1.22 (18H, m); δ (少量成分) 8.05-8.02 (3H, m), 7.54 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.43 (2H, t, J = 7.5 Hz), 5.24 (1H, br s), 4.31 (2H, t, J = 6.6 Hz), 1.76(2H, quint, J = 6.6 Hz), 1.69-1.65 (2H, m), 1.47-1.41 (2H, m), 1.38-1.22 (18H, m); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ (主要成分) 166.6, 163.0, 132.7, 130.5, 129.5, 128.4, 65.1, 52.8, 43.7, 29.8, 29.5, 29.4, 29.4, 29.2, 28.7, 28.6, 27.0, 23.8; δ (少量成分) 166.6, 160.3, 132.7, 130.5, 129.5, 128.4, 65.1, 54.0, 40.6, 29.9, 29.5, 29.4, 29.4, 29.2, 28.7, 28.6, 26.0, 24.0.
(実施例1-9)
Figure 2013180983
2-(11-ヒドロキシ-11-メチルドデシル)イソインドール-1,3-ジオン(172.7 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド(296 μL, 15.0 eq)、臭化リチウム (87.6 mg, 2.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL)及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 1:2)により精製し、目的物である2-(11-ホルムアミノ-11-メチルドデシル)イソインドール-1,3-ジオンを149.7 mg得た。収率は、80%であった。
2-(11-ホルムアミノ-11-メチルドデシル)イソインドール-1,3-ジオン:無色油状物; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ (主要成分) 8.21 (1H, d, J = 12.4 Hz), 7.85-7.81 (2H, m), 7.72-7.68 (2H, m), 5.98 (1H, br s), 3.67 (2H, t, J = 7.2 Hz), 1.71-1.62 (2H, m), 1.52-1.47 (2H, m), 1.37-1.20 (20H, m); δ (少量成分) 8.04 (1H, s), 7.85-7.81 (2H, m), 7.72-7.68 (2H, m), 5.35 (1H, br s), 3.67 (2H, t, J = 7.2 Hz), 1.71-1.62 (4H, m), 1.37-1.20 (20H, m); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ (主要成分) 168.4, 160.4, 133.7, 132.1, 123.0, 52.7, 43.7, 38.0, 29.7, 29.5, 29.4, 29.3, 29.3, 29.0, 28.6, 26.8, 23.7; δ (少量成分) 168.4, 163.0, 133.7, 132.1, 123.0, 53.9, 40.7, 38.0, 29.8, 29.5, 29.4, 29.3, 29.3, 29.0, 28.6, 26.8, 23.9.
(実施例1-10)
Figure 2013180983
2-メチル-ドデカン-2-オール (100.5 mg, 0.50 mmol) に、N-メチルホルムアミド (440 μL, 15.0 eq)、臭化リチウム (86.7 mg, 2.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL)及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 1:1)により精製し、目的物であるN,N-メチル-(2-メチル-2-ドデシル)ホルムアミドを19.7 mg得た。収率は、16%であった。
N,N-メチル-(2-メチル-2-ドデシル)ホルムアミド:無色油状物; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 8.29 (1H, s), 2.79 (3H, s), 1.53-1.50 (2H, m), 1.34-1.19 (20H, m), 1.14-1.10 (2H, m), 0.86 (3H, t, J = 6.9 Hz); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ 161.7, 57.3, 40.2, 31.9, 29.8, 29.6, 29.5, 29.3 27.1, 25.9, 23.7, 22.6, 14.1.
<実施例2:2-メチル-2-ドデセン(3)からのN-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の調製>
Figure 2013180983
(実施例2-1)
2-メチル-2-ドデセン(3)(91.1 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (803 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率は、78%であった。
(実施例2-2)
2-メチル-2-ドデセン(3)(90.9 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、トリフルオロ酢酸 (803 μL, 21.0 eq)及びメタンスルホン酸 (292 μL, 9.0 eq)を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率は、91%であった。
(実施例2-3〜2-5)
実施例2-1及び2-2の手順において、ホルムアミド、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸及び臭化リチウムの量を下記の表に記載した量に変更した他は上記実施例と同様の方法で、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)を合成した。表中、各試薬の量は、2-メチル-2-ドデセン(3)に対するモル当量(eq)である。合成後の残留物をガスクロマトグラフィーで分析することによって決定されたN-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率を表2に示す。
Figure 2013180983
<実施例3:2-クロロ-2-メチルドデカン(4)からのN-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の調製>
Figure 2013180983
(実施例3-1)
2-クロロ-2-メチルドデカン(4)(109.6 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (803 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率は、87%であった。
(実施例3-2)
2-クロロ-2-メチルドデカン(4)(109.7 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、トリフルオロ酢酸 (803 μL, 21.0 eq)及びメタンスルホン酸 (292 μL, 9.0 eq)を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N-(2-メチル)-2-ドデシルホルムアミド (1)の収率は、79%であった。
<実施例4:安息香酸シトロネリル(6)からの7-ホルムアミノ-3,7-ジメチルデシルベンゾエート (5)の調製>
Figure 2013180983
(実施例4-1)
安息香酸シトロネリル(6)(130.7 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (494 μL, 25.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1913 μL, 50.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィー(GC)で分析した結果、7-ホルムアミノ-3,7-ジメチルデシルベンゾエート (5)の収率は、56%であった。
GC分析条件:
装置 :Agilent 4980A
カラム :Agilent HP-5
(10 m, 0.53 mmID)
キャリヤーガス:ヘリウム
温度条件 :80〜250℃(5分間80℃、以後1分間に10℃ずつ昇温)
検出手段 :FID
(実施例4-2)
安息香酸シトロネリル(6)(129.9 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (494 μL, 25.0 eq)、トリフルオロ酢酸 (956 μL, 25.0 eq)及びメタンスルホン酸 (812 μL, 25.0 eq)を加え、90℃で 8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、7-ホルムアミノ-3,7-ジメチルデシルベンゾエート (5)の収率は、67%であった。
(実施例4-3)
安息香酸シトロネリル(6)(130.1 mg, 0.50 mmol) に、ホルムアミド (296 μL, 15.0 eq)、臭化リチウム (87.2 mg, 2.0 eq)及びトリフルオロ酢酸 (1148 μL, 30.0 eq) を加え、90℃で8時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチル (90 mL) で抽出した。有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液 (20 mL) 及び飽和食塩水 (20 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過後、減圧下濃縮を行った。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル 1:2) により精製し、7-ホルムアミノ-3,7-ジメチルデシルベンゾエート (5) (96.8 mg, 0.32 mmol, 63%) を得た。
7-ホルムアミノ-3,7-ジメチルデシルベンゾエート (5):無色油状物; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (主要成分) = 8.21 (1H, d, J = 12.4 Hz), 8.05-8.00 (2H, m), 7.55 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.43 (2H, t, J = 7.3 Hz), 5.76-5.52 (1H, m), 4.14-4.27 (2H, m), 1.85-1.15 (15H, m), 0.96 (3H, t, J = 6.9 Hz); δ (少量成分) = 8.05-8.00 (3H, m), 7.55 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.43 (2H, t, J = 7.3 Hz), 5.23-5.09 (1H, m), 4.14-4.27 (2H, m), 1.85-1.15 (15H, m) 0.96 (3H, t, J = 6.9 Hz); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ (主要成分) = 160.4, 163.0, 132.8, 130.3, 129.5, 128.3, 63.3, 52.8, 40.1, 37.0, 35.5, 29.9, 27.0, 21.1, 19.5; δ (少量成分) = 166.6, 163.0, 132.8, 130.4, 129.5, 128.3, 63.4, 54.0, 44.1, 37.1, 35.5, 29.9, 28.7, 21.3, 19.5.
本発明により、N置換アミド化合物を低コストで且つ安全に製造することが可能となる。

Claims (5)

  1. 式Ia:
    Figure 2013180983
    [式中、
    Ra1、Ra2及びRa3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択され;
    但し、
    Ra1、Ra2及びRa3のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
    Ra1、Ra2及びRa3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の縮合環を形成してもよい(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
    で表されるアルコールと、該アルコールのモル数に対して2当量を超える範囲の式II:
    Figure 2013180983
    [式中、
    RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択される(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
    で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIa:
    Figure 2013180983
    [式中、Ra1、Ra2、Ra3、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す]
    で表されるN置換アミドを形成させるN置換アミド形成工程を含む、N置換アミドを製造する方法。
  2. 式IIで表されるアミドが、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して2当量超且つ20当量以下の範囲であり、且つ前記酸が、式Iaで表されるアルコールのモル数に対して5当量以上且つ40当量以下の範囲である、請求項1の方法。
  3. 前記N置換アミド形成工程が、前記酸及びアルカリ金属の塩の存在下で実施される、請求項1又は2の方法。
  4. 式Ib:
    Figure 2013180983
    [式中、
    Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択され;
    但し、
    Rb1、Rb2、Rb3及びRb4のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
    Rb1、Rb2、Rb3及びRb4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、不飽和の縮合環を形成してもよい(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
    で表されるアルケンと、式II:
    Figure 2013180983
    [式中、
    RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択される(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
    で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIb:
    Figure 2013180983
    [式中、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す]
    で表されるN置換アミドを形成させるN置換アミド形成工程を含む、N置換アミドを製造する方法。
  5. 式Ic:
    Figure 2013180983
    [式中、
    Xは、ハロゲンであり、
    Rc1、Rc2及びRc3は、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択され;
    但し、
    Rc1、Rc2及びRc3のいずれか2個は、それらが結合する炭素原子と一緒になってシクロアルキル、ヘテロシクリル若しくはアリールを形成してもよく、或いは
    Rc1、Rc2及びRc3は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の縮合環を形成してもよい(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
    で表されるハロゲン化合物と、式II:
    Figure 2013180983
    [式中、
    RN及びRCは、互いに独立して、水素、直鎖若しくは分岐鎖状アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールアルケニルから選択される(上記の基は、置換若しくは非置換である)]
    で表されるアミドとを、酸の存在下で接触させて、式IIIc:
    Figure 2013180983
    [式中、Rc1、Rc2、Rc3、RN及びRCは、上記と同様の意味を表す]
    で表されるN置換アミドを形成させるN置換アミド形成工程を含む、N置換アミドを製造する方法。
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