JP2013180554A - 粘接着剤層付飛散防止部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】被着体同士を瞬時に固定化できるとともに、被着体同士の貼り直しができ、シート形状での切り出しが可能であるなど加工性に優れ、しかも、火災時など高温雰囲気下に曝された場合にも被着体から剥がれず、且つ、ガラスなどの燃焼で割れる被着体に貼着した場合に、火災時などの燃焼に曝されても飛散防止性を発現でき、物理的機能性や化学的機能性に優れる、粘接着剤層付飛散防止部材を提供する。
【解決手段】本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、粘接着剤層と不燃性基材を含み、該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、物理的機能層または化学的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、粘接着剤層と不燃性基材を含み、該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、物理的機能層または化学的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、粘接着剤層付飛散防止部材に関する。詳細には、焼結性を有する粘接着剤層付飛散防止部材であって、粘接着剤層は、焼結前には粘着性を有し、焼結後には接着性を有し、また、ガラスなどの燃焼で割れる被着体に貼着した場合に、火災時などの燃焼に曝されても飛散防止性を発現でき、さらに、木材やプラスチックに対する難燃化処理に用いた場合には優れた難燃性を示し、物理的機能性や化学的機能性に優れる、粘接着剤層付飛散防止部材に関する。
一般的なガラスの飛散防止フィルム(例えば、特許文献1参照)は、防犯用や衝撃によるガラスの飛散を防止するために貼られている。しかし、従来のこのような飛散防止フィルムは、PETや塩化ビニルを原料としているため、火や熱に弱く、火災など高温雰囲気下に曝された場合には燃えてしまう。
一方、不燃性のフィルムを一般的な粘着剤(例えば、特許文献2参照)を使ってガラスに貼ることもできるが、火災時など高温雰囲気下に曝された場合に、粘着剤のポリマー成分が分解し、不燃フィルムが被着体から剥がれてしまうという問題がある。
無機粒子の水分散体に代表される焼結性接着剤(例えば、特許文献3参照)を用いて不燃フィルムをガラスに貼ることもできるが、貼り直しが困難であり、塗工してから固定化するまでに時間や熱処理が必要であるため、瞬時に固定化できないという問題がある。また、打ち抜き加工などのシート形状での切り出しが困難であるという問題がある。
また、窓ガラスなどのフロートガラスは、火災などの熱によって割れて飛散してしまうという危険性がある。このため、窓ガラスなどのフロートガラスに貼着する部材が高温雰囲気下でも剥がれず、燃えて無くなるということがなければ、火災時などの燃焼に曝されても飛散防止性を発現できることになり、極めて実用性が高い。
さらに近年、ガラスの飛散防止フィルムには、物理的機能性や化学的機能性などの性能が要求される。
ガラスの飛散防止フィルムは、使用場所によっては、表面に指紋がつきやすい状況に曝されることがある。ガラスの飛散防止フィルムの表面に指紋がついてしまうと、外観性を損なうなどの問題が生じ、良好な外観が求められる用途への適用が困難となる。
また、従来のガラスの飛散防止フィルムは、インクを吸収し難い材料を用いており、表面に直接に印字することが難しい。このため、表面に印字がなされたガラスの飛散防止フィルムを得難いという問題がある。
また、従来のガラスの飛散防止フィルムにおいては、反射防止性を有していない、あるいは、反射防止性が十分ではない場合があり、この場合、例えば、用途によっては、光などの写り込みが問題となる。
また、ガラスの飛散防止フィルムに光選択透過性を付与できれば、ガラスの飛散防止性を有する光学フィルター部材等を提供することができる。
また、従来のガラスの飛散防止フィルムは、アルカリ性環境下に曝された場合に、表面が腐食してシワやフクレ等が生じてしまうという問題がある。
また、従来のガラスの飛散防止フィルムは、酸性環境下に曝された場合に、表面が腐食してシワやフクレ等が生じてしまうという問題がある。
また、従来のガラスの飛散防止フィルムは、有機溶剤などの溶剤に曝された場合に、表面が腐食してシワやフクレ等が生じてしまうという問題がある。
本発明は、被着体同士を瞬時に固定化できるとともに、被着体同士の貼り直しができ、シート形状での切り出しが可能であるなど加工性に優れ、しかも、火災時など高温雰囲気下に曝された場合にも被着体から剥がれず、且つ、ガラスなどの燃焼で割れる被着体に貼着した場合に、火災時などの燃焼に曝されても飛散防止性を発現でき、物理的機能性や化学的機能性に優れる、粘接着剤層付飛散防止部材を提供することを目的とする。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、
粘接着剤層と不燃性基材を含み、
該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、
物理的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。
粘接着剤層と不燃性基材を含み、
該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、
物理的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。
好ましい実施形態においては、上記物理的機能層の厚みが0.1μm〜200μmである。
好ましい実施形態においては、上記物理的機能層が、耐指紋層、インク吸収層、反射防止層、光選択透過層のいずれかである。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、
粘接着剤層と不燃性基材を含み、
該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、
化学的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。
粘接着剤層と不燃性基材を含み、
該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、
化学的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。
好ましい実施形態においては、上記化学的機能層の厚みが0.1μm〜200μmである。
好ましい実施形態においては、上記化学的機能層が、耐アルカリ性層、耐酸性層、耐溶剤性層のいずれかである。
好ましい実施形態においては、上記粘接着剤層は、焼結性粒子およびポリマー成分を含む。
好ましい実施形態においては、上記焼結性粒子の屈伏点が250℃〜800℃である。
好ましい実施形態においては、上記焼結性粒子が、ケイ酸、ホウ酸、ホウケイ酸、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化リンから選ばれる少なくとも1種の成分から形成される。
好ましい実施形態においては、上記焼結性粒子の平均粒子径が0.1μm〜1000μmである。
好ましい実施形態においては、上記焼結性粒子の含有割合が、上記粘接着剤層の固形分に対して1重量%〜80重量%である。
好ましい実施形態においては、上記ポリマー成分が、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマー、アクリル系ポリマーから選ばれる少なくとも1種の成分である。
好ましい実施形態においては、上記ポリマー成分を形成するための材料が光重合開始剤を含む。
好ましい実施形態においては、上記粘接着剤層が光重合によって得られる。
好ましい実施形態においては、上記不燃性基材が無機基材である。
好ましい実施形態においては、上記無機基材が繊維状無機基材である。
好ましい実施形態においては、上記繊維状無機基材がガラスクロスである。
好ましい実施形態においては、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、シート状またはテープ状であり、厚みが1μm〜1000μmである。
本発明によれば、被着体同士を瞬時に固定化できるとともに、被着体同士の貼り直しができ、シート形状での切り出しが可能であるなど加工性に優れ、しかも、火災時など高温雰囲気下に曝された場合にも被着体から剥がれず、且つ、ガラスなどの燃焼で割れる被着体に貼着した場合に、火災時などの燃焼に曝されても飛散防止性を発現でき、物理的機能性や化学的機能性に優れる、粘接着剤層付飛散防止部材を提供することができる。
物理的機能層として耐指紋層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた耐指紋性能を有効に発現できる。
物理的機能層としてインク吸収層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた印字性を有効に発現できる。
物理的機能層として反射防止層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた反射防止性を有効に発現できる。
物理的機能層として光選択透過層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた光選択透過性を有効に発現できる。
化学的機能層として耐アルカリ性層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた耐アルカリ性を有効に発現できる。
化学的機能層として耐酸性層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた耐酸性を有効に発現できる。
化学的機能層として耐溶剤性層を有する場合、本発明の粘接着剤付飛散防止部材は、優れた耐溶剤性を有効に発現できる。
≪粘接着剤層付飛散防止部材≫
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、粘接着剤層と不燃性基材を含む。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、粘接着剤層と不燃性基材を含む。
粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有する。ここで、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、焼結前の粘接着剤層付飛散防止部材を意味する。すなわち、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、そのままで粘着性を有し、焼結を行うことによって、接着性が発現される。
本発明でいう「粘着」(Pressure−sensitive Adhesive)とは、JISで規定されているように、接着の一種であって、一時的な接着であり、わずかな圧力を加えただけで接着できる性質をいう。また、凝集力と弾性を有しているため、強く接着する反面、硬い平滑面からは剥がすこともできる性質をいう。粘着剤は柔らかい固体であり、接着剤のように状態の変化を起こさない。粘着剤は、そのままの状態で被着体に濡れ、剥離に抵抗するため、被着体同士を貼り合わせると瞬時に実用に耐える接着力を発揮できる。すなわち、粘着剤は、被着体に濡れていくための液体の性質(流動性)と、剥離に抵抗する固体の性質(凝集力)とを併せ持つ。粘着剤は、柔らかい固体であるので、圧力を加えたり、時間をかけたりすることによって、徐々に被着体への接触面積が増えていく。そして、この柔らかさを長時間保つことができるため、剥がしたい時に剥がせるという性質を有する。
本発明でいう「接着」(Adhesive)とは、JISで規定されているように、同種または異種の固体の面と面を貼り合わせて一体化できる性質をいう。接着剤は、被着体同士を貼り合わせる時には流動性のある液体であり、被着体に濡れ、なじんでいく。その後、加熱や化学反応により固体に変化し、被着体同士の界面で強固に結びつき、剥離に抵抗する力を発揮する。すなわち、接着剤は、液体で濡れ、固体で接着する。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、物理的機能層または化学的機能層を少なくとも一方の最外層として含む。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、物理的機能層または化学的機能層を、片方の最外層として有していても良いし、両方の最外層として有していても良い。
<物理的機能層>
物理的機能層としては、物理的機能性を発現できる層であれば、任意の適切な層を採用し得る。このような物理的機能層としては、好ましくは、耐指紋層、インク吸収層、反射防止層、光選択透過層などが挙げられる。
物理的機能層としては、物理的機能性を発現できる層であれば、任意の適切な層を採用し得る。このような物理的機能層としては、好ましくは、耐指紋層、インク吸収層、反射防止層、光選択透過層などが挙げられる。
物理的機能層の厚みは、好ましくは0.1μm〜200μmであり、より好ましくは0.5μm〜150μmであり、さらに好ましくは1μm〜100μmである。物理的機能層の厚みが上記範囲内にあれば、優れた物理的機能性を発現することができる。
(耐指紋層)
耐指紋層としては、本発明の効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。好ましくは、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む層である。
耐指紋層としては、本発明の効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。好ましくは、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む層である。
フッ素系樹脂としては、例えば、特開平09−258003号公報中に示される含フッ素シラン化合物(一般式(1))が挙げられる。フッ素系樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
一般式(1)中、Rfは炭素数1〜16の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキル基であり、好ましくは、CF3−、C2F5−、C3F7−が挙げられる。
Xはヨウ素または水素である。Yは水素または低級アルキル基である。
R1は加水分解可能な基であり、好ましくは、ハロゲン、−OR3、−OCOR3、−OC(R3)=C(R4)2、−ON=C(R3)2、−ON=CR5が挙げられる(ただし、R3は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基、R4は水素または低級脂肪族炭化水素基、R5は炭素数3〜6の二価の脂肪族炭化水素基である)。
R1としては、より好ましくは、塩素、−OCH3、−OC2H5が挙げられる。
R2は水素または不活性な一価の有機基であり、好ましくは、炭素数1〜4の一価の炭化水素基が挙げられる。
a、b、c、dは0〜200の整数であり、好ましくは1〜50である。eは0または1である。mおよびnは0〜2の整数であり、好ましくは0である。pは1以上の整数であり、好ましくは1〜10の整数である。
一般式(1)で表される含フッ素シラン化合物の分子量は、好ましくは5×102〜1×105であり、より好ましくは5×102〜1×104である。
一般式(1)で表される含フッ素シラン化合物の好ましい構造としては、一般式(2)で示されるものが挙げられる。一般式(2)中、qは1〜50の整数であり、rは1以上の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、その他の記号は一般式(1)で説明したものと同様である。
シリコーン系樹脂としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロポリシロキサン、シリコーンオイルまたはシリコーンワニス、特開平09−111185号公報に示されるシリコーン変性アクリル共重合体などが挙げられる。シリコーン系樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ウレタン系樹脂としては、例えば、特開2010−248426号公報に示されるウレタン(メタ)アクリレート、活性水素を有する多官能(メタ)アクリレート化合物とポリイソシアネート化合物を反応させた多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物などが挙げられる。ウレタン系樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
活性水素を有する多官能(メタ)アクリレート化合物とポリイソシアネート化合物を反応させた多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物における活性水素を有する多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール類;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のメチロール類;ビスフェノールAジエポキシアクリレート等のエポキシアクリレート類;等を挙げることができる。このような活性水素を有する多官能(メタ)アクリレート化合物としては、好ましくは、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートが挙げられる。これらの活性水素を有する多官能(メタ)アクリレートは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
活性水素を有する多官能(メタ)アクリレート化合物とポリイソシアネート化合物を反応させた多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物におけるポリイソシアネート化合物としては、例えば、鎖状飽和炭化水素、環状飽和炭化水素(脂環式)、芳香族炭化水素を構成要素とするポリイソシアネート化合物が挙げられる。具体的には、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の鎖状飽和炭化水素ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水添トルエンジイソシアネート等の環状飽和炭化水素(脂環式)ポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3´−ジメチル−4,4´−ジイソシアネート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;等が挙げられる。このようなポリイソシアネート化合物としては、好ましくは、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の製造に際し、活性水素を有する多官能(メタ)アクリレート化合物中の活性水素基1当量に対する、ポリイソシアネート化合物の使用量は、イソシアネート基当量として、好ましくは0.1当量〜50当量であり、より好ましくは0.1当量〜10当量である。反応温度は、好ましくは30℃〜150℃であり、より好ましくは50℃〜100℃である。反応の終点は残存イソシアネート量を過剰のn−ブチルアミンで反応させ、1N塩酸にて逆滴定する方法により算出し、残存ポリイソシアネート量が0.5重量%以下となった時点を終了とする。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の製造に際し、反応時間の短縮を目的として、触媒を添加してもよい。このような触媒としては、塩基性触媒、酸性触媒が挙げられる。塩基性触媒としては、例えば、ピリジン、ピロール、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、アンモニア等のアミン類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;等を挙げることができる。酸性触媒としては、例えば、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、トリブトキシアルミニウム、トリチタニウムテトラブトキシド、ジルコニウムテトラブトキシド等の金属アルコキシド類;塩化アルミニウム等のルイス酸類;2−エチルヘキサンスズ、オクチルスズトリラウリレート、ジブチルスズジラウリレート、オクチルスズジアセテート等のスズ化合物;等が挙げられる。触媒の添加量は、ポリイソシアネート100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜1重量部である。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の製造に際し、反応中の(メタ)アクリレート化合物の重合を防止するために、重合禁止剤(例えば、メトキノン、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、フェノチアジン等)を使用することが好ましい。このような該重合禁止剤の使用量は、反応混合物に対して、好ましくは0.01重量%〜1重量%であり、より好ましくは0.05重量%〜0.5重量%である。反応温度は、好ましくは60℃〜150℃であり、より好ましくは80℃〜120℃である。
耐指紋層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。耐指紋層に含有され得る添加剤の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
耐指紋層は1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。
(インク吸収層)
インク吸収層としては、印字効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
インク吸収層としては、印字効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
インク吸収層は、好ましくは、水溶性樹脂を含む。インク吸収層中の水溶性樹脂の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%であり、特に好ましくは95重量%〜100重量%であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
上記水溶性樹脂としては、任意の適切な水溶性樹脂を採用し得る。このような水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとの共重合体から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
インク吸収層中の水溶性樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
インク吸収層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。インク吸収層に含有され得る添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
インク吸収層は1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。
(反射防止層)
反射防止層としては、反射防止効果が得られる限り、公知の反射防止層など、任意の適切な層を採用し得る。
反射防止層としては、反射防止効果が得られる限り、公知の反射防止層など、任意の適切な層を採用し得る。
反射防止層の形成材料としては、例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂等の樹脂系材料;樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材料;テトラエトキシシラン、チタンテトラエトキシド等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル系材料;などが挙げられる。これらの形成材料は、表面の防汚染性付与のために、フッ素基を含有するものが好ましい。これらの形成材料は、耐擦傷性を向上させるために、無機成分含有量が多い形成材料が好ましい。このような無機成分含有量が多い形成材料としては、上記ゾル−ゲル系材料が挙げられる。ゾル−ゲル系材料は、部分縮合されていても良い。
耐擦傷性と低反射が両立できる反射防止層としては、例えば、エチレングリコール換算数平均分子量500〜10000の範囲のシロキサンオリゴマーと、ポリスチレン換算数平均分子量5000以上であって、フルオロアルキル構造およびポリシロキサン構造を有するフッ素化合物とを含有する材料(特開2004−167827号公報に記載の材料)から形成された反射防止層も挙げられる。
反射防止層の形成材料としては、無機ゾルも挙げられる。無機ゾルとしては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化マグネシウムなどが挙げられる。
反射防止層の形成材料には、中空で球状の酸化ケイ素微粒子が含有されていても良い。このような中空で球状の酸化ケイ素微粒子としては、例えば、特開2001−233611号公報に開示されたシリカ系微粒子が挙げられる。
反射防止層を形成する際の乾燥および硬化の温度としては、任意の適切な温度を採用し得る。
反射防止層の形成には、例えば、ウェット方式であるファンテンコート、ダイコート、スピンコート、スプレーコート、グラビアコート、ロールコート、バーコート等の塗工法、真空蒸着などを採用し得る。
反射防止層が2層以上からなる複数層の場合、例えば、屈折率の高い酸化チタン層(屈折率:約1.8)の上に屈折率の低い酸化ケイ素層(屈折率:約1.45)を積層した二層構造のものが好ましい。
反射防止層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。反射防止層に含有され得る添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
反射防止層は、1層のみからなる単層であっても良いし、2層以上からなる複数層であっても良い。
(光選択透過層)
光選択透過層としては、光選択透過効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。光選択透過層は、好ましくは、金属薄膜、誘電体薄膜から選ばれる少なくとも1種である。金属薄膜の金属材料としては、任意の適切な金属材料を採用し得る。誘電体薄膜の誘電体材料としては、任意の適切な誘電体材料を採用し得る。
光選択透過層としては、光選択透過効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。光選択透過層は、好ましくは、金属薄膜、誘電体薄膜から選ばれる少なくとも1種である。金属薄膜の金属材料としては、任意の適切な金属材料を採用し得る。誘電体薄膜の誘電体材料としては、任意の適切な誘電体材料を採用し得る。
光選択透過層としては、誘電体層Aと、誘電体層Aが有する屈折率よりも高い屈折率を有する誘電体層Bとを交互に積層した誘電体多層膜が好適である。
誘電体層Aを構成する材料としては、好ましくは、屈折率の範囲が1.6以下の材料を選択することができ、より好ましくは、屈折率の範囲が1.2〜1.6の材料を選択することができる。このような材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウムなどが挙げられる。これらの材料は、1種のみでも良いし、2種以上でも良い。
誘電体層Bを構成する材料としては、好ましくは、屈折率の範囲が1.7以上の材料を選択することができ、より好ましくは、屈折率の範囲が1.7〜2.5の材料を選択することができる。このような材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし酸化チタン、酸化錫、酸化セリウムなどを少量含有させたものなどが挙げられる。これらの材料は、1種のみでも良いし、2種以上でも良い。
光選択透過層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。光選択透過層に含有され得る添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
光選択透過層は、1層のみからなる単層であっても良いし、2層以上からなる多層であっても良い。
光選択透過層が多層の場合、該光選択透過層は、好ましくは、多層の金属薄膜、多層の誘電体薄膜から選ばれる少なくとも1種である。
光選択透過層の具体例としては、例えば、シリカ層とチタニア層とが交互に積層された多層膜などが挙げられる。
<化学的機能層>
化学的機能層としては、化学的機能性を発現できる層であれば、任意の適切な層を採用し得る。このような化学的機能層としては、好ましくは、耐アルカリ性層、耐酸性層、耐溶剤性層などが挙げられる。
化学的機能層としては、化学的機能性を発現できる層であれば、任意の適切な層を採用し得る。このような化学的機能層としては、好ましくは、耐アルカリ性層、耐酸性層、耐溶剤性層などが挙げられる。
化学的機能層の厚みは、好ましくは0.1μm〜200μmであり、より好ましくは0.5μm〜150μmであり、さらに好ましくは1μm〜100μmである。化学的機能層の厚みが上記範囲内にあれば、優れた化学的機能性を発現することができる。
(耐アルカリ性層)
耐アルカリ性層としては、耐アルカリ効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
耐アルカリ性層としては、耐アルカリ効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
耐アルカリ性層は、好ましくは、耐アルカリ性樹脂を含む。耐アルカリ性層中の耐アルカリ性樹脂の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%であり、特に好ましくは95重量%〜100重量%であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
上記耐アルカリ性樹脂としては、任意の適切な耐アルカリ性樹脂を採用し得る。このような耐アルカリ性樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ウレタン系樹脂としては、具体的には、例えば、油変性ポリウレタン樹脂、アルキド系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂などが挙げられる。フェノール系樹脂としては、具体的には、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。フッ素系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体などが挙げられる。
耐アルカリ性層中の耐アルカリ性樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
耐アルカリ性層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。耐アルカリ性層に含有され得る添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
耐アルカリ性層は1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。
(耐酸性層)
耐酸性層としては、耐酸効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
耐酸性層としては、耐酸効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
耐酸性層は、好ましくは、耐酸性樹脂を含む。耐酸性層中の耐酸性樹脂の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%であり、特に好ましくは95重量%〜100重量%であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
上記耐酸性樹脂としては、任意の適切な耐酸性樹脂を採用し得る。このような耐酸性樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。フェノール系樹脂としては、具体的には、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。シリコーン系樹脂としては、具体的には、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロポリシロキサン、シリコーンオイルまたはシリコーンワニス、特開平09−111185号公報に示されるシリコーン変性アクリル共重合体などが挙げられる。フッ素系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体などが挙げられる。
耐酸性層中の耐酸性樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
耐酸性層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。耐酸性層に含有され得る添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
耐酸性層は1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。
(耐溶剤性層)
耐溶剤性層としては、耐溶剤効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
耐溶剤性層としては、耐溶剤効果が得られる限り、任意の適切な層を採用し得る。
耐溶剤性層は、好ましくは、耐溶剤性樹脂を含む。耐溶剤性層中の耐溶剤性樹脂の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%であり、特に好ましくは95重量%〜100重量%であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
上記耐溶剤性樹脂としては、任意の適切な耐溶剤性樹脂を採用し得る。このような耐溶剤性樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ウレタン系樹脂としては、具体的には、例えば、油変性ポリウレタン樹脂、アルキド系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂などが挙げられる。フェノール系樹脂としては、具体的には、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。シリコーン系樹脂としては、具体的には、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロポリシロキサン、シリコーンオイルまたはシリコーンワニス、特開平09−111185号公報に示されるシリコーン変性アクリル共重合体などが挙げられる。フッ素系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体などが挙げられる。
耐溶剤性層中の耐溶剤性樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
耐溶剤性層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。このような添加剤としては、例えば、光重合開始剤、シランカップリング剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、老化防止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、安定剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。耐溶剤性層に含有され得る添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
耐溶剤性層は1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。
<粘接着剤層>
粘接着剤層は、好ましくは、焼結性粒子およびポリマー成分を含む。
粘接着剤層は、好ましくは、焼結性粒子およびポリマー成分を含む。
図1は、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材の概略断面図の一例である。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材1000は、粘接着剤層100と不燃性基材200と機能層(物理的機能層または化学的機能層)300を含み、粘接着剤層100は、ポリマー成分10中に焼結性粒子20が分散している。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、複数の粘接着剤層を有していても良いし、複数の不燃性基材を有していても良いし、複数の機能層(物理的機能層または化学的機能層)を有していても良い。例えば、図2に示すように、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材1000は、不燃性基材200の両面に粘接着剤層100を備えていても良い。図2においては、片方の最外層として機能層(物理的機能層または化学的機能層)300を含んでいる。
粘接着剤層中の焼結性粒子の含有割合は、該粘接着剤層の固形分に対して、好ましくは1重量%〜80重量%であり、より好ましくは5重量%〜70重量%であり、さらに好ましくは10重量%〜60重量%であり、特に好ましくは20重量%〜50重量%である。粘接着剤層中の焼結性粒子の含有割合が上記範囲内に収まることによって、火災時など高温雰囲気下に曝されても被着体から非常に剥がれ難いという効果を十分に発現できる。
粘接着剤層中の焼結性粒子は、好ましくは、屈伏点の異なる2種以上の焼結性粒子を含む。粘接着剤層中の焼結性粒子が屈伏点の異なる2種以上の焼結性粒子を含むことにより、粘接着剤層は非常に優れた耐熱性を発現することができる。
粘接着剤層中の焼結性粒子の屈伏点は、好ましくは250℃〜800℃であり、より好ましくは250℃〜700℃であり、さらに好ましくは250℃〜600℃であり、特に好ましくは250℃〜500℃である。粘接着剤層中の焼結性粒子の屈伏点が上記範囲内に収まることによって、火災時など高温雰囲気下に曝されても被着体から非常に剥がれ難いという効果を十分に発現できる。
上記屈伏点の異なる2種以上の焼結性粒子の中で最も屈伏点の低い焼結性粒子の屈伏点は、好ましくは250℃〜800℃であり、より好ましくは250℃〜700℃であり、さらに好ましくは250℃〜600℃であり、特に好ましくは250℃〜500℃である。上記最も屈伏点の低い焼結性粒子の屈伏点が上記範囲内に収まることにより、粘接着剤層は一層非常に優れた耐熱性を発現することができる。
粘接着剤層中の焼結性粒子としては、任意の適切な焼結性粒子を採用し得る。このような焼結性粒子としては、好ましくは、焼結性を有する無機粒子であり、より好ましくは、ケイ酸、ホウ酸、ホウケイ酸、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化リンから選ばれる少なくとも1種の成分から形成される焼結性粒子である。このような焼結性粒子を採用することによって、火災時など高温雰囲気下に曝されても被着体から非常に剥がれ難いという効果を十分に発現できる。
粘接着剤層中の焼結性粒子の平均粒子径は、好ましくは0.1μm〜1000μmであり、より好ましくは0.5μm〜500μmであり、さらに好ましくは1μm〜300μmであり、特に好ましくは2μm〜150μmである。粘接着剤層中の焼結性粒子の平均粒子径が上記範囲内に収まることによって、火災時など高温雰囲気下に曝されても被着体から非常に剥がれ難いという効果を十分に発現できる。
粘接着剤層中のポリマー成分は、好ましくは、酸化防止剤を含む。粘接着剤層中のポリマー成分が酸化防止剤を含むことにより、粘接着剤層は非常に優れた耐熱性を発現することができる。
粘接着剤層中の酸化防止剤の含有割合は、該粘接着剤層の固形分に対して、好ましくは0.1重量%〜10重量%であり、より好ましくは0.3重量%〜8重量%であり、さらに好ましくは0.5重量%〜6重量%であり、特に好ましくは0.7重量%〜5重量%である。上記酸化防止剤の含有割合が上記範囲内に収まることにより、粘接着剤層は一層非常に優れた耐熱性を発現することができる。上記酸化防止剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
上記酸化防止剤としては、任意の適切な酸化防止剤を採用し得る。このような酸化防止剤としては、好ましくは、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミノエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−メチルフェノール、2,6−ジイソプロピル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−オクチル−4−n−プロピルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−n−オクチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−エチル−6−t−オクチルフェノール、2−イソブチル−4−エチル−6−t−ヘキシルフェノール、2−シクロヘキシル−4−n−ブチル−6−イソプロピルフェノール、スチレン化混合クレゾール、DL−α−トコフェロール、ステアリルβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどの単環フェノール化合物;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、3,6−ジオキサオクタメチレンビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール
ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などの2環フェノール化合物;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどの3環フェノール化合物;テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどの4環フェノール化合物;ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)ニッケルなどのリン含有フェノール化合物;などを挙げることができる。
ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などの2環フェノール化合物;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどの3環フェノール化合物;テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどの4環フェノール化合物;ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)ニッケルなどのリン含有フェノール化合物;などを挙げることができる。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンエタノールの重縮合物、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン)とN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス−(1,2,6,6−ペンタメチル−4−ペピリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、(ミックスト2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル]−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル]−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポリ[6−N−モルホリル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミド]、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの縮合物、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−メチルなどが挙げられる。
アミノエーテル系酸化防止剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ペンチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ヘキシロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ヘプチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ノニロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−デカニロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ドデシロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルトリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
粘接着剤層中のポリマー成分は、好ましくは、架橋構造を有する。粘接着剤層中のポリマー成分が架橋構造を有することにより、粘接着剤層は非常に優れた耐熱性を発現することができる。
上記架橋構造は、任意の適切な方法によって構築し得る。上記架橋構造は、好ましくは、上記ポリマー成分を構成する全モノマー成分中に架橋性モノマーを含有させることによって構築する。この場合、上記ポリマー成分を構成する全モノマー成分中の架橋性モノマーの含有割合は、好ましくは2.0重量%〜60重量%であり、より好ましくは3.0重量%〜57重量%であり、さらに好ましくは5.0重量%〜55重量%であり、特に好ましくは7.0重量%〜53重量%であり、最も好ましくは8.0重量%〜50重量%である。上記架橋性モノマーの含有割合が上記範囲内に収まることによって、粘接着剤層は一層非常に優れた耐熱性を発現することができる。
上記架橋性モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
上記架橋性モノマーとしては、架橋構造を構築し得るモノマーであれば、任意の適切な架橋性モノマーを採用し得る。このような架橋性モノマーとしては、好ましくは、アクリロイル基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ビニル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する架橋性モノマーが挙げられる。このような架橋性モノマーの具体例としては、例えば、後述する多官能性モノマーが挙げられる。
粘接着剤層中のポリマー成分の含有割合は、該粘接着剤層の固形分に対して、好ましくは20重量%〜99重量%であり、より好ましくは30重量%〜95重量%であり、さらに好ましくは40重量%〜90重量%であり、特に好ましくは50重量%〜80重量%である。粘接着剤層中のポリマー成分の含有割合が上記範囲内に収まることによって、火災時など高温雰囲気下に曝されても被着体から非常に剥がれ難いという効果を十分に発現できる。
粘接着剤層中のポリマー成分としては、粘着性を発現できるポリマー成分であれば任意の適切なポリマー成分を採用し得る。このようなポリマー成分としては、好ましくは、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマー、アクリル系ポリマーから選ばれる少なくとも1種の成分である。粘接着剤層中のポリマー成分は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
ゴム系ポリマーとしては、粘着性を発現できる任意の適切なゴム系ポリマーを採用し得る。
シリコーン系ポリマーとしては、粘着性を発現できる任意の適切なシリコーン系ポリマーを採用し得る。
アクリル系ポリマーとしては、粘着性を発現できる任意の適切なアクリル系ポリマーを採用し得る。アクリル系ポリマーは、好ましくは、アクリル系モノマーを必須とするモノマー成分から形成し得る。アクリル系ポリマーを形成するために用い得る全モノマー中のアクリル系モノマーの含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは55重量%〜98重量%であり、さらに好ましくは60重量%〜95重量%であり、特に好ましくは65重量%〜93重量%である。アクリル系モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
アクリル系モノマーとしては、好ましくは、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」および/または「メタクリル」を表す。
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。なお、ここでいう(メタ)アクリル酸アルキルエステルとは、単官能(メタ)アクリル酸アルキルエステルを意味する。
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの中でも、好ましくは、アルキル基の炭素数が2〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、より好ましくは、アルキル基の炭素数が2〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アクリル系ポリマーを形成し得るモノマー成分としては、多官能性モノマーを用い得る。多官能性モノマーとしては、任意の適切な多官能性モノマーを採用し得る。多官能性モノマーを採用することにより、アクリル系ポリマーに架橋構造を付与することができる。多官能性モノマーは、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
多官能性モノマーとしては、例えば、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブタンジオール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジルエーテル 2−イソシアナトエチルアクリラート、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、イソシアネート(メタ)アクリレート、トリグリシジルイソシアヌレート、(メタ)アクリル酸、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヘキサヒドロフタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エタンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、メチルトリイソシアネートシラン、テトライソシアネートシラン、ポリイソシアナート、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、ポリオキシプロピレントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、アミノメタノール、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジ−n−ブチルエタノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、水添トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、水添ジフェニルメタンジアミン、トリジンアミン、ナフタリンジアミン、イソホロンジアミン、キシレンジアミン、水添キシレンジアミン、ビニルアミン、2−(2−チエニル)ビニルアミン、1−(アリルオキシ)ビニルアミン、アリルアルコール、1,3−ブタジエンモノエポキシド、1−ビニル−3,4−エポキシシクロヘキサンなどが挙げられる。これらの中でも、反応性が高い点で、好ましくはアクリレート系の多官能性モノマーであり、より好ましくは、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルが挙げられる。
アクリル系ポリマーを形成し得るモノマー成分としては、極性基含有モノマーを用い得る。極性基含有モノマーとしては、任意の適切な極性基含有モノマーを採用し得る。極性基含有モノマーを採用することにより、アクリル系ポリマーの凝集力を向上させることが可能となったり、アクリル系ポリマーの粘着力を向上させることが可能となったりする。極性基含有モノマーは、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有モノマーまたはその無水物(無水マレイン酸など);(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、ビニルアルコール、アリルアルコールなどの水酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有モノマー;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;などが挙げられる。極性基含有モノマーとしては、好ましくは、カルボキシル基含有モノマーまたはその無水物であり、より好ましくは、アクリル酸である。
アクリル系ポリマーを形成し得るモノマー成分としては、その他の共重合性モノマーを用い得る。その他の共重合性モノマーとしては、任意の適切なその他の共重合性モノマーを採用し得る。その他の共重合性モノマーを採用することにより、アクリル系ポリマーの凝集力を向上させることが可能となったり、アクリル系ポリマーの粘着力を向上させることが可能となったりする。その他の共重合性モノマーは、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
その他の共重合性モノマーとしては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;フッ素原子含有(メタ)アクリレート;ケイ素原子含有(メタ)アクリレート;などが挙げられる。
アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは30万以上であり、より好ましくは40万〜300万である。アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ法(GPC法)によって求めることができる。
粘接着剤層は、焼結性粒子およびポリマー成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、上述の酸化防止剤以外に、任意の適切な他の成分を含んでいても良い。このような他の成分は、1種のみを含んでいても良いし、2種以上を含んでいても良い。
他の成分としては、例えば、他のポリマー成分、軟化剤、老化防止剤、硬化剤、可塑剤、充填剤、熱重合開始剤、光重合開始剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤(顔料や染料など)、溶剤(有機溶剤)、界面活性剤(例えば、イオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤など)、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)などが挙げられる。なお、熱重合開始剤や光重合開始剤は、ポリマー成分を形成するための材料に含まれ得る。
熱重合開始剤としては、任意の適切な熱重合開始剤を採用し得る。このような熱重合開始剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤;2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオアミジン酸塩、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド等のアゾ系重合開始剤;などが挙げられる。熱重合開始剤は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、このような熱重合開始剤は、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤として使用してもよい。このような還元剤としては、例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、鉄、銅、コバルト塩等のイオン化の塩;トリエタノールアミン等のアミン類;アルドース、ケトース等の還元糖;などが挙げられる。
粘接着剤層中の熱重合開始剤の含有割合は、該粘接着剤層のポリマー成分を形成するために用いるモノマー成分に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは0.01重量部〜5重量部であり、さらに好ましくは0.05重量部〜3重量部である。
光重合開始剤としては、任意の適切な光重合開始剤を採用し得る。このような光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。光重合開始剤は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ケタール系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(例えば、商品名「イルガキュア651」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)など)などが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(例えば、商品名「イルガキュア184」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)など)、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、商品名「ルシリンTPO」(BASF製)などが挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾインなどが含まれる。ベンジル系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3、3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
粘接着剤層中の光重合開始剤の含有割合は、該粘接着剤層のポリマー成分を形成するために用いるモノマー成分に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは0.01重量部〜5重量部であり、さらに好ましくは0.05重量部〜3重量部である。
粘接着剤層は、焼結前において粘着性を有する。粘接着剤層は、焼結前において、ステンレス板に対する、剥離速度50mm/分、剥離角度180°、23℃での粘着力が、好ましくは0.1N/10mm〜15N/10mmであり、より好ましくは0.5N/10mm〜10N/10mmであり、さらに好ましくは1N/10mm〜8N/10mmであり、特に好ましくは2N/10mm〜6N/10mmである。上記粘着力が上記範囲内に収まることにより、被着体同士を瞬時に固定化できるとともに、被着体同士の貼り直しができ、シート形状での切り出しが可能であるなど加工性に優れる、適度な粘着性を発現することができる。粘着力の具体的な測定方法は後述する。
粘接着剤層は、焼結性を有する。焼結温度は、粘接着剤層に含まれる焼結性粒子の種類や量に応じて、任意の適切な温度を採用し得る。
<不燃性基材>
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、不燃性基材を含む。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、不燃性基材を含む。
本発明において「不燃性基材」とは、少なくとも、燃焼後に不燃物として残存することが可能な成分(「不燃性成分」と称する場合がある。)を含有している基材のことを言う。このような不燃性成分としては、燃焼後に不燃物として残存することが可能な成分であればよく、例えば、燃焼時には反応等が生じずに、そのままの形態で燃焼後に不燃物として残存する成分(「非反応型不燃性成分」と称する場合がある。)や、燃焼時に反応等が生じて不燃物になって、燃焼後に不燃物として残存することが可能な成分(「反応型不燃性成分」と称する場合がある。)などが挙げられる。なお、反応型不燃性成分は、それ自体が不燃物であるのではなく、燃焼時の熱等により反応等が生じて不燃物になることが可能な成分であり、燃焼時の反応等では、他の成分が関係していてもよい。
不燃性基材としては、不燃性成分のみから構成された基材であってもよく、不燃性成分と、燃焼時の反応等により焼失して燃焼後には残存しない成分(「焼失性成分」と称する場合がある。)とを含む基材であってもよい。
具体的には、不燃性基材とは、下記のものなどが挙げられる。
(1)非反応型不燃性成分のみから構成された基材。
(2)非反応型不燃性成分と、焼失性成分とを含む組成物により構成された基材。
(3)反応型不燃性成分のみから構成された基材。
(4)反応型不燃性成分と、焼失性成分とを含む組成物により構成された基材。
(5)非反応型不燃性成分および反応型不燃性成分のみから構成された基材。
(6)非反応型不燃性成分および反応型不燃性成分と、焼失性成分とを含む組成物により構成された基材。
(1)非反応型不燃性成分のみから構成された基材。
(2)非反応型不燃性成分と、焼失性成分とを含む組成物により構成された基材。
(3)反応型不燃性成分のみから構成された基材。
(4)反応型不燃性成分と、焼失性成分とを含む組成物により構成された基材。
(5)非反応型不燃性成分および反応型不燃性成分のみから構成された基材。
(6)非反応型不燃性成分および反応型不燃性成分と、焼失性成分とを含む組成物により構成された基材。
不燃性成分は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非反応型不燃性成分や反応型不燃性成分などの各成分は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
焼失性成分は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
不燃性成分としては、例えば、ガラスクロス、ガラス繊維、金属網、金属繊維物、層状粘土鉱物、シリカ粒子、金属粒子、シリコーン、シロキサンポリマーなどが挙げられる。不燃性成分としては、燃焼後に不燃物が高い靭性を示すことができる点で、ガラスクロス、ガラス繊維、金属網、金属繊維物が特に好ましい。すなわち、不燃性基材として、ガラスクロス、ガラス繊維、金属網、金属繊維物等の不燃性成分を含むものを用いると、粘接着剤層付飛散防止部材は、高度なガラス飛散防止性を発揮することができる。
焼失性成分としては、例えば、ポリマー粒子などの、任意の適切なポリマー成分が挙げられる。このようなポリマー成分としては、例えば、アクリル系樹脂;ウレタン系樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の、α−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);エポキシ樹脂;オキセタン系樹脂;ビニルエーテル系樹脂;天然ゴム;合成ゴム;などが挙げられる。このようなポリマー成分は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
不燃性基材としては、不燃性の基材であれば、任意の適切な基材を採用し得る。例えば、無機基材、有機無機複合基材などが挙げられる。不燃性基材としては、好ましくは、無機基材である。
無機基材は、任意の適切な無機基材を採用し得る。好ましくは、モノマーやシロップ状ポリマーなどの液状物を透過できるものである。このような無機基材としては、例えば、繊維状無機基材、網目状無機基材など、空隙を有する無機基材が挙げられる。
繊維状無機基材の形態としては、例えば、織布、不織布などが挙げられる。
繊維状無機基材としては、具体的には、例えば、ガラスクロス、石綿、カーボンファイバー、繊維状金属酸化物などが挙げられる。
網目状無機基材としては、具体的には、例えば、金属網などが挙げられる。
無機基材の厚みは、その種類によって任意の適切な厚みを採用し得る。例えば、好ましくは1μm〜500μmである。
無機基材の空隙部分には、粘接着剤層の形成材料成分など、任意の適切な成分が含有されていても良い。
<粘接着剤層付飛散防止部材の形態>
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、任意の適切な形態を採用し得る。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材の形態としては、例えば、シート状やテープ状が挙げられる。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材の形態がシート状の場合は、粘接着剤シートとして用い得る。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、シート状やテープ状のものがロール状に巻回された形態を有していてもよい。また、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、シート状やテープ状のものが積層された形態を有していてもよい。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、任意の適切な形態を採用し得る。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材の形態としては、例えば、シート状やテープ状が挙げられる。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材の形態がシート状の場合は、粘接着剤シートとして用い得る。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、シート状やテープ状のものがロール状に巻回された形態を有していてもよい。また、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、シート状やテープ状のものが積層された形態を有していてもよい。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材がシート状の場合、その厚みは、好ましくは1μm〜1000μmであり、より好ましくは5μm〜500μmであり、さらに好ましくは10μm〜300μmであり、特に好ましくは20μm〜200μmである。本発明の粘接着剤層付飛散防止部材がシート状の場合のその厚みが上記範囲内に収まれば、粘接着剤層付飛散防止部材としての取り扱い性に優れる。
≪粘接着剤層付飛散防止部材の製造方法≫
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、任意の適切な方法によって製造し得る。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、任意の適切な方法によって製造し得る。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、好ましくは、粘接着剤層と不燃性基材と機能層(物理的機能層または化学的機能層)を積層して製造する方法や、粘接着剤層の形成材料と不燃性基材と機能層(物理的機能層または化学的機能層)を積層した後に硬化反応等によって粘接着剤層を形成させて製造する方法や、粘接着剤層の形成材料と不燃性基材と機能層(物理的機能層または化学的機能層)の形成材料を積層した後に硬化反応等によって粘接着剤層と機能層(物理的機能層または化学的機能層)を形成させて製造する方法などが挙げられる。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材における粘着剤層の好ましい製造方法としては、例えば、ポリマー成分を形成するために用いるモノマー成分と任意の適切な光重合開始剤を含む重合性組成物を一部重合させて重合性シロップを調製し、該重合性シロップに焼結性粒子を添加して均一に分散させた後に、任意の適切な基材(セパレーターなど)上に塗工し、光照射して光重合(硬化)させる方法が挙げられる。このようにして得られた粘着剤層に、不燃性基材を積層することによって、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材を製造することができる。また、上記粘着剤層の好ましい製造方法において、塗工する基材として不燃性基材を用いることによって、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材を製造することができる。
光照射の際の、光源、照射エネルギー、照射方法、照射時間などの条件については、任意の適切な条件を採用し得る。
光照射に用いる活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられる。好ましくは紫外線である。
活性エネルギー線の照射としては、例えば、ブラックライトランプ、ケミカルランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどによる照射が挙げられる。
重合の際は、加熱を施しても良い。加熱方法としては、任意の適切な加熱方法を採用し得る。加熱方法としては、例えば、電熱ヒーターを用いた加熱方法、赤外線などの電磁波を用いた加熱方法などが挙げられる。
機能層(物理的機能層または化学的機能層)は、入手可能なフィルムまたはシート状の機能層(物理的機能層または化学的機能層)をそのまま用いても良いし、任意の適切な方法で作製しても良い。
耐指紋層は、任意の適切な方法で作製することができる。耐指紋層は、好ましくは、形成材料である樹脂組成物(例えば、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む樹脂組成物など)を塗布し、必要に応じて乾燥することにより作製することができる。形成材料である樹脂組成物を塗布する際は、必要に応じて、任意の適切な溶媒を添加しても良い。
樹脂組成物を塗布する手段としては、任意の適切な手段を採用し得る。このような手段としては、例えば、グラビアコート、スプレーコート、ディップコートなどが挙げられる。
樹脂組成物を塗布した後、乾燥を行う場合、乾燥のための加熱温度は、好ましくは、30℃〜180℃であり、より好ましくは50℃〜150℃である。乾燥のための加熱時間は、好ましくは、10秒〜10分である。
耐指紋層は、樹脂組成物を塗布した後、必要に応じて、紫外線照射や加熱等によって、硬化させても良い。例えば、紫外線硬化性樹脂を含む樹脂組成物を用いた場合は、紫外線照射によって硬化させることが好ましく、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を用いた場合は、加熱によって硬化させることが好ましい。
耐指紋層は、作製後、所要時間エージングを行っても良い。エージングにより、コーティングされた被膜の剥離強度を向上させることができる。
インク吸収層は、任意の適切な方法で作製することができる。インク吸収層は、好ましくは、前述の水溶性樹脂を塗布し、必要に応じて乾燥することにより作製することができる。水溶性樹脂を塗布する際は、必要に応じて、任意の適切な溶媒を添加しても良い。水溶性樹脂の塗布によりインク吸収層を形成する方法としては、例えば、直接に水溶性樹脂を塗布してインク吸収層を形成する方法、任意の適切な基材上に水溶性樹脂を塗布して形成したインク吸収層を転写する方法などが挙げられる。
水溶性樹脂を塗布する手段としては、任意の適切な手段を採用し得る。このような手段としては、例えば、グラビアコート、スプレーコート、ディップコートなどが挙げられる。
水溶性樹脂を塗布した後、乾燥を行う場合、乾燥のための加熱温度は、好ましくは、30℃〜180℃であり、より好ましくは50℃〜150℃である。乾燥のための加熱時間は、好ましくは、10秒〜10分である。
反射防止層は、任意の適切な方法で作製することができる。反射防止層は、好ましくは、反射防止層を直接に形成する方法、任意の適切な基材上に形成した反射防止層を転写する方法などが挙げられる。また、任意の適切な反射防止塗料を用いて、反射防止層を形成しても良い。
光選択透過層は、任意の適切な方法で作製することができる。光選択透過層の作製方法としては、例えば、光選択透過層の材料をコーティングして形成する方法、光選択透過層の材料を蒸着(例えば、真空蒸着)して形成する方法などが挙げられる。また、光選択透過層をラミネートして光選択透過層としても良い。さらに、光選択透過層を任意の適切な基材上に形成した後に転写することによって光選択透過層としても良い。
耐アルカリ性層は、任意の適切な方法で作製することができる。耐アルカリ性層は、好ましくは、前述の耐アルカリ性樹脂を塗布し、必要に応じて乾燥することにより作製することができる。耐アルカリ性樹脂を塗布する際は、必要に応じて、任意の適切な溶媒を添加しても良い。耐アルカリ性樹脂の塗布により耐アルカリ性層を形成する方法としては、例えば、直接に耐アルカリ性樹脂を塗布して耐アルカリ性層を形成する方法、任意の適切な基材上に耐アルカリ性樹脂を塗布して形成した耐アルカリ性層を転写する方法などが挙げられる。
耐アルカリ性樹脂を塗布する手段としては、任意の適切な手段を採用し得る。このような手段としては、例えば、グラビアコート、スプレーコート、ディップコートなどが挙げられる。
耐アルカリ性樹脂を塗布した後、乾燥を行う場合、乾燥のための加熱温度は、好ましくは、30℃〜180℃であり、より好ましくは50℃〜150℃である。乾燥のための加熱時間は、好ましくは、10秒〜10分である。
耐酸性層は、任意の適切な方法で作製することができる。耐酸性層は、好ましくは、前述した耐酸性樹脂を塗布し、必要に応じて乾燥することにより作製することができる。耐酸性樹脂を塗布する際は、必要に応じて、任意の適切な溶媒を添加しても良い。耐酸性樹脂の塗布により耐酸性層を形成する方法としては、例えば、直接に耐酸性樹脂を塗布して耐酸性層を形成する方法、任意の適切な基材上に耐酸性樹脂を塗布して形成した耐酸性層を転写する方法などが挙げられる。
耐酸性樹脂を塗布する手段としては、任意の適切な手段を採用し得る。このような手段としては、例えば、グラビアコート、スプレーコート、ディップコートなどが挙げられる。
耐酸性樹脂を塗布した後、乾燥を行う場合、乾燥のための加熱温度は、好ましくは、30℃〜180℃であり、より好ましくは50℃〜150℃である。乾燥のための加熱時間は、好ましくは、10秒〜10分である。
耐溶剤性層は、任意の適切な方法で作製することができる。耐溶剤性層は、好ましくは、前述した耐溶剤性樹脂を塗布し、必要に応じて乾燥することにより作製することができる。耐溶剤性樹脂を塗布する際は、必要に応じて、任意の適切な溶媒を添加しても良い。耐溶剤性樹脂の塗布により耐溶剤性層を形成する方法としては、例えば、直接に耐溶剤性樹脂を塗布して耐溶剤性層を形成する方法、任意の適切な基材上に耐溶剤性樹脂を塗布して形成した耐溶剤性層を転写する方法などが挙げられる。
耐溶剤性樹脂を塗布する手段としては、任意の適切な手段を採用し得る。このような手段としては、例えば、グラビアコート、スプレーコート、ディップコートなどが挙げられる。
耐溶剤性樹脂を塗布した後、乾燥を行う場合、乾燥のための加熱温度は、好ましくは、30℃〜180℃であり、より好ましくは50℃〜150℃である。乾燥のための加熱時間は、好ましくは、10秒〜10分である。
物理的機能層や化学的機能層の作製は、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材を製造する際、任意の適切なタイミングで行うことができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下の各例で用いた、セパレーター、カバーセパレーターは、いずれも、片面がシリコーン系離型処理された、厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「MRN38」、三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製)を用いた。各種評価を行う際には、これらセパレーター、カバーセパレーターは、適宜剥離した。
〔合成例1〕(光重合性シロップ(A)の調製)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、アクリル酸:10重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF製):0.05重量部、および光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF製):0.05重量部を、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管を備えた4つ口のセパラブルフラスコ中で均一になるまで攪拌した後、窒素ガスによりバブリングを1時間行って溶存酸素を除去した。その後、ブラックライトランプにより紫外線をフラスコ外側より照射して重合し、適度な粘度になった時点でランプを消灯し、窒素吹き込みを停止して、重合率3.5%の、一部が重合した組成物である光重合性シロップ(A)を調製した。
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、アクリル酸:10重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF製):0.05重量部、および光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF製):0.05重量部を、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管を備えた4つ口のセパラブルフラスコ中で均一になるまで攪拌した後、窒素ガスによりバブリングを1時間行って溶存酸素を除去した。その後、ブラックライトランプにより紫外線をフラスコ外側より照射して重合し、適度な粘度になった時点でランプを消灯し、窒素吹き込みを停止して、重合率3.5%の、一部が重合した組成物である光重合性シロップ(A)を調製した。
〔合成例2〕(粘接着剤層付飛散防止部材(A)の作製)
合成例1で得られた光重合性シロップ(A):100重量部に1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA):0.1重量部とリン酸系フリット(タカラスタンダード株式会社製、VY0144、屈伏点:397℃、平均粒子径:10μm):50重量部を添加し、ディスパーで均一に分散した。得られた分散体を厚さ100μmとなるようにセパレーターの剥離処理面上に塗工した。この塗工面上にガラスクロス(ユニチカ製、商品名:E10T−4W、厚み:100μm)を置き、積層体を形成させた。
得られた積層体上に、離型処理面が接する形態でカバーセパレーターを貼り合わせ、光源としてブラックライトランプを用い、紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から5分間照射して硬化させ、シート状の粘接着剤層付飛散防止部材(A)とした。
合成例1で得られた光重合性シロップ(A):100重量部に1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA):0.1重量部とリン酸系フリット(タカラスタンダード株式会社製、VY0144、屈伏点:397℃、平均粒子径:10μm):50重量部を添加し、ディスパーで均一に分散した。得られた分散体を厚さ100μmとなるようにセパレーターの剥離処理面上に塗工した。この塗工面上にガラスクロス(ユニチカ製、商品名:E10T−4W、厚み:100μm)を置き、積層体を形成させた。
得られた積層体上に、離型処理面が接する形態でカバーセパレーターを貼り合わせ、光源としてブラックライトランプを用い、紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から5分間照射して硬化させ、シート状の粘接着剤層付飛散防止部材(A)とした。
〔実施例1〕
多官能アクリレート(商品名「ビームセット575」、荒川化学工業社製):95重量部、フッ素系樹脂(商品名「オプツールDAC」、ダイキン工業社製):5重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア819」、BASF製):0.5重量部を均一に混合してシロップ組成物を得た。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、上記シロップ組成物を該露出表面上に塗布し、光源としてブラックライトランプを用い、紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から5分間照射して硬化させ、耐指紋層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(1)とした。耐指紋層の厚みは20μmであった。
評価結果を表1に示した。
多官能アクリレート(商品名「ビームセット575」、荒川化学工業社製):95重量部、フッ素系樹脂(商品名「オプツールDAC」、ダイキン工業社製):5重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア819」、BASF製):0.5重量部を均一に混合してシロップ組成物を得た。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、上記シロップ組成物を該露出表面上に塗布し、光源としてブラックライトランプを用い、紫外線(照度:5mW/cm2)を両面から5分間照射して硬化させ、耐指紋層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(1)とした。耐指紋層の厚みは20μmであった。
評価結果を表1に示した。
〔実施例2〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、ポリビニルアルコール(クラレポバール「PVA−224」、株式会社クラレ製)の20%水溶液を該露出表面上に塗布し、110℃で5分間乾燥させ、インク吸収層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(2)とした。インク吸収層の厚みは20μmであった。
評価結果を表2に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、ポリビニルアルコール(クラレポバール「PVA−224」、株式会社クラレ製)の20%水溶液を該露出表面上に塗布し、110℃で5分間乾燥させ、インク吸収層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(2)とした。インク吸収層の厚みは20μmであった。
評価結果を表2に示した。
〔実施例3〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、真空蒸着装置(型番:VE−2030、真空デバイス社製)を用いてアルミナを真空蒸着させ、反射防止層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(3)とした。反射防止層の厚みは0.125μmであった。
評価結果を表3に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、真空蒸着装置(型番:VE−2030、真空デバイス社製)を用いてアルミナを真空蒸着させ、反射防止層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(3)とした。反射防止層の厚みは0.125μmであった。
評価結果を表3に示した。
〔実施例4〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、真空蒸着装置(真空デバイス社製、型番:VE−2030)を用いて多層膜(シリカ(SiO2)層とチタニア(TiO2)層とが交互に積層されてなる積層数25の多層膜)を形成し、光選択透過層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(4)とした。光選択透過層の厚みは6μmであった。
評価結果を表4に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、真空蒸着装置(真空デバイス社製、型番:VE−2030)を用いて多層膜(シリカ(SiO2)層とチタニア(TiO2)層とが交互に積層されてなる積層数25の多層膜)を形成し、光選択透過層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(4)とした。光選択透過層の厚みは6μmであった。
評価結果を表4に示した。
〔実施例5〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、耐アルカリ性塗料(商品名「シルビアWU−200」、水性アクリルウレタンエマルション塗料、日本特殊塗料社製)を該露出表面上に塗布し、100℃で5分間乾燥させ、耐アルカリ性層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(5)とした。耐アルカリ性層の厚みは10μmであった。
評価結果を表5に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、耐アルカリ性塗料(商品名「シルビアWU−200」、水性アクリルウレタンエマルション塗料、日本特殊塗料社製)を該露出表面上に塗布し、100℃で5分間乾燥させ、耐アルカリ性層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(5)とした。耐アルカリ性層の厚みは10μmであった。
評価結果を表5に示した。
〔実施例6〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、耐酸塗料(商品名「サルホタイト10」、フェノール樹脂系塗料、日本ペイント社製)を該露出表面上に塗布し、120℃で1分間乾燥させ、耐酸性層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(6)とした。耐酸性層の厚みは10μmであった。
評価結果を表6に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、耐酸塗料(商品名「サルホタイト10」、フェノール樹脂系塗料、日本ペイント社製)を該露出表面上に塗布し、120℃で1分間乾燥させ、耐酸性層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(6)とした。耐酸性層の厚みは10μmであった。
評価結果を表6に示した。
〔実施例7〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、耐溶剤塗料(商品名「ボンディック1310NE」、水分散型ウレタン樹脂系塗料、大日本インキ化学工業社製)を該露出表面上に塗布し、120℃で1分間乾燥させ、耐溶剤性層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(7)とした。耐溶剤性層の厚みは10μmであった。
評価結果を表7に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)のガラスクロス側のカバーセパレーターを剥離してガラスクロス側を露出させ、耐溶剤塗料(商品名「ボンディック1310NE」、水分散型ウレタン樹脂系塗料、大日本インキ化学工業社製)を該露出表面上に塗布し、120℃で1分間乾燥させ、耐溶剤性層を有するシート状の粘接着剤層付飛散防止部材(7)とした。耐溶剤性層の厚みは10μmであった。
評価結果を表7に示した。
〔比較例1〕
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)を、粘接着剤層付飛散防止部材(C1)とした。
評価結果を表1〜7に示した。
合成例2で得られた粘接着剤層付飛散防止部材(A)を、粘接着剤層付飛散防止部材(C1)とした。
評価結果を表1〜7に示した。
<ガラスの飛散防止性の評価>
図3に示すように、実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材を100mm×100mm四方に切り出し、100mm×100mm四方、3mm厚のフロートガラスに貼り付け、積層体とした。この積層体を、粘接着剤層付飛散防止部材が上に、ガラスが下になるように水平に置き、コーンカロリー試験機を用いて、約700℃の熱を全面に加えた。5分後、積層体をコーンカロリー試験機から取り出し、室温(23℃)に戻し、垂直に立てかけた。熱膨張によって割れたガラスが崩落するか否かを評価した。
○:割れたガラスが崩落してこない。
×:割れたガラスが崩落してくる。
図3に示すように、実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材を100mm×100mm四方に切り出し、100mm×100mm四方、3mm厚のフロートガラスに貼り付け、積層体とした。この積層体を、粘接着剤層付飛散防止部材が上に、ガラスが下になるように水平に置き、コーンカロリー試験機を用いて、約700℃の熱を全面に加えた。5分後、積層体をコーンカロリー試験機から取り出し、室温(23℃)に戻し、垂直に立てかけた。熱膨張によって割れたガラスが崩落するか否かを評価した。
○:割れたガラスが崩落してこない。
×:割れたガラスが崩落してくる。
<耐指紋性>
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐指紋層上、比較例ではガラスクロス側)に指紋を付着させ、黒い紙を下に敷いて、垂直方向から指紋を目視にて観察し、下記基準に従って評価した。
○:指紋が見えない。
△:指紋がわずかに見える。
×:指紋が白くはっきり見える。
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐指紋層上、比較例ではガラスクロス側)に指紋を付着させ、黒い紙を下に敷いて、垂直方向から指紋を目視にて観察し、下記基準に従って評価した。
○:指紋が見えない。
△:指紋がわずかに見える。
×:指紋が白くはっきり見える。
<印字性>
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例ではインク吸収層上、比較例ではガラスクロス側)にセイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンターPM−900を使用して印字を行った。その印字品質をカラーインクジェットプリンタ用OHPフィルム(シャープ(株)製)に印字した場合と目視で比較し、評価した。
○:同等の印字品質である。
△:ドットのインクが混ざって画像が不鮮明である。
×:インクの吸収力が足らず、インクが垂れるまたはドットのインクの混ざりがひどい。
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例ではインク吸収層上、比較例ではガラスクロス側)にセイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンターPM−900を使用して印字を行った。その印字品質をカラーインクジェットプリンタ用OHPフィルム(シャープ(株)製)に印字した場合と目視で比較し、評価した。
○:同等の印字品質である。
△:ドットのインクが混ざって画像が不鮮明である。
×:インクの吸収力が足らず、インクが垂れるまたはドットのインクの混ざりがひどい。
<反射防止性>
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材を黒画像に貼り付け、蛍光灯の点いた室内で、写り込みの程度を目視にて評価した。
A:蛍光灯の写り込みが全く気にならない。
B:蛍光灯の写り込みが僅かに認められるが、あまり気にならない。
C:蛍光灯の写り込みが認められるが、許容できるレベル。
D:蛍光灯の写り込みがはっきりと分かり、写り込みが気になる。
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材を黒画像に貼り付け、蛍光灯の点いた室内で、写り込みの程度を目視にて評価した。
A:蛍光灯の写り込みが全く気にならない。
B:蛍光灯の写り込みが僅かに認められるが、あまり気にならない。
C:蛍光灯の写り込みが認められるが、許容できるレベル。
D:蛍光灯の写り込みがはっきりと分かり、写り込みが気になる。
<光選択透過性>
分光光度計(Shimadzu UV−3100、島津製作所社製)を用いて、波長400〜600nmおよび750〜1000nmにおける透過率を測定した。
分光光度計(Shimadzu UV−3100、島津製作所社製)を用いて、波長400〜600nmおよび750〜1000nmにおける透過率を測定した。
<耐アルカリ性>
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐アルカリ性層上、比較例ではガラスクロス側)に10重量%水酸化ナトリウム水溶液を十分に染み込ませた定性濾紙(品名「No.2」、サイズ「φ55mm」、アドバンテック社製)を30分置き、定性濾紙を取り除いた後の表面状態を観察した。
○:変化なし。
×:表面にシワやフクレがあり。
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐アルカリ性層上、比較例ではガラスクロス側)に10重量%水酸化ナトリウム水溶液を十分に染み込ませた定性濾紙(品名「No.2」、サイズ「φ55mm」、アドバンテック社製)を30分置き、定性濾紙を取り除いた後の表面状態を観察した。
○:変化なし。
×:表面にシワやフクレがあり。
<耐酸性>
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐酸性層上、比較例ではガラスクロス側)に10容量%硫酸水溶液を十分に染み込ませた定性濾紙(品名「No.2」、サイズ「φ55mm」、アドバンテック社製)を30分置き、定性濾紙を取り除いた後の表面状態を観察した。
○:変化なし。
×:表面にシワやフクレがあり。
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐酸性層上、比較例ではガラスクロス側)に10容量%硫酸水溶液を十分に染み込ませた定性濾紙(品名「No.2」、サイズ「φ55mm」、アドバンテック社製)を30分置き、定性濾紙を取り除いた後の表面状態を観察した。
○:変化なし。
×:表面にシワやフクレがあり。
<耐溶剤性>
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐溶剤性層上、比較例ではガラスクロス側)にキシレンを十分に染み込ませた定性濾紙(品名「No.2」、サイズ「φ55mm」、アドバンテック社製)を30分置き、定性濾紙を取り除いた後の表面状態を観察した。
○:変化なし。
×:表面にシワやフクレがあり。
実施例・比較例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材上(実施例では耐溶剤性層上、比較例ではガラスクロス側)にキシレンを十分に染み込ませた定性濾紙(品名「No.2」、サイズ「φ55mm」、アドバンテック社製)を30分置き、定性濾紙を取り除いた後の表面状態を観察した。
○:変化なし。
×:表面にシワやフクレがあり。
実施例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材は、被着体同士を瞬時に固定化できるとともに、被着体同士の貼り直しができ、シート形状での切り出しが可能であるなど加工性に優れ、しかも、火災時など高温雰囲気下に曝された場合にも被着体から剥がれず、且つ、ガラスなどの燃焼で割れる被着体に貼着した場合に、火災時などの燃焼に曝されても飛散防止性を発現できる。また、実施例で得られた粘接着剤層付飛散防止部材は、物理的機能性や化学的機能性に優れる。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、ガラスに瞬時に固定化できるとともに、貼り直しができ、さらに、火災時など高温雰囲気下に曝された場合にも被着体から剥がれない。したがって、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、高温雰囲気下に曝されない用途のみならず、高温雰囲気下に曝されるような用途でもガラスの飛散を防止することができ、有効に利用できる。また、本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、優れた物理的機能性や化学的機能性を示すため、各種被着体に物理的機能性または化学的機能性を付与できる。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、例えば、建材として、在来軸組工法や枠組壁工法などの木造住宅、鉄筋コンクリート造住宅、軽量鉄骨造や重量鉄骨造の鉄骨造住宅、プレハブ工法住宅などの一般住宅や、超高層マンション、高層マンション、中低層マンション、アパートなどの集合住宅、喫茶店、レストラン、オフィスビル、デパート、スーパー、屋内駐車場、映画館、ホテル、各種スポーツ施設、体育館、コンサートホール、ドーム型の野球場やサッカー場、室内サッカー場、室内プール、工場建屋などの大型建造物や公共施設の外壁材、外壁仕上げ材、内壁材、内壁仕上げ材、壁断熱材、天井材、天井仕上げ材、屋根材、床材、床仕上げ材、間仕切り材、浴室の壁材や床材や天井材やそれらの仕上げ材、キッチンの壁材や床材や天井材やそれらの仕上げ材、トイレの壁材や床材や天井材やそれらの仕上げ材、柱材や柱保護材、トイレや室内や玄関や襖など各種の扉の内部材や表面仕上げ材、間仕切り材、カーテン、特にキッチンの壁材や天井材、クリーンルームの間仕切りなどに好適に用いることができる。また、排気ダクトや防火戸や防火シャッターなど防火設備の内部材あるいは表面仕上げ材、テーブルなど家具の表面仕上げ材、扉の表面仕上げ材、窓ガラスの表面仕上げ材、テーブルなど家具の表面仕上げ材、窓ガラス、鏡、タイルなどの飛散防止材や表面仕上げ材、また、看板や電子看板の表面仕上げ材、ロールスクリーンなどに用いることができる。また、船舶や航空機、自動車、鉄道車両のボディ保護材、内外の壁材、天井材、屋根材、床材、また、鉄道車両内外に貼着される印刷物の表面保護材、インクジェットメディア材の表面保護材、他にも太陽電池の外部保護材や内部保護材、リチウムイオンバッテリーなどの電池用保護材、電気機器内部のパーテーションなどの電気・電子機器部材に用いることができる。さらに、灰皿周辺具、ゴミ箱の表面仕上げ材、パチンコ台の前面パネルや筐体保護材としても用いることができる。
本発明の粘接着剤層付飛散防止部材は、例えば、建材として、在来軸組工法や枠組壁工法などの木造住宅、鉄筋コンクリート造住宅、軽量鉄骨造や重量鉄骨造の鉄骨造住宅、プレハブ工法住宅などの一般住宅や、超高層マンション、高層マンション、中低層マンション、アパートなどの集合住宅、喫茶店、レストラン、オフィスビル、デパート、スーパー、屋内駐車場、映画館、ホテル、各種スポーツ施設、体育館、コンサートホール、ドーム型の野球場やサッカー場、室内サッカー場、室内プール、工場建屋などの大型建造物や公共施設の外壁材、外壁仕上げ材、内壁材、内壁仕上げ材、壁断熱材、天井材、天井仕上げ材、屋根材、床材、床仕上げ材、間仕切り材、浴室の壁材や床材や天井材やそれらの仕上げ材、キッチンの壁材や床材や天井材やそれらの仕上げ材、トイレの壁材や床材や天井材やそれらの仕上げ材、柱材や柱保護材、トイレや室内や玄関や襖など各種の扉の内部材や表面仕上げ材、間仕切り材、カーテン、特にキッチンの壁材や天井材、クリーンルームの間仕切りなどに好適に用いることができる。また、排気ダクトや防火戸や防火シャッターなど防火設備の内部材あるいは表面仕上げ材、テーブルなど家具の表面仕上げ材、扉の表面仕上げ材、窓ガラスの表面仕上げ材、テーブルなど家具の表面仕上げ材、窓ガラス、鏡、タイルなどの飛散防止材や表面仕上げ材、また、看板や電子看板の表面仕上げ材、ロールスクリーンなどに用いることができる。また、船舶や航空機、自動車、鉄道車両のボディ保護材、内外の壁材、天井材、屋根材、床材、また、鉄道車両内外に貼着される印刷物の表面保護材、インクジェットメディア材の表面保護材、他にも太陽電池の外部保護材や内部保護材、リチウムイオンバッテリーなどの電池用保護材、電気機器内部のパーテーションなどの電気・電子機器部材に用いることができる。さらに、灰皿周辺具、ゴミ箱の表面仕上げ材、パチンコ台の前面パネルや筐体保護材としても用いることができる。
10 ポリマー成分
20 焼結性粒子
100 粘接着剤層
200 不燃性基材
300 機能層(物理的機能層または化学的機能層)
1000 粘接着剤層付飛散防止部材
20 焼結性粒子
100 粘接着剤層
200 不燃性基材
300 機能層(物理的機能層または化学的機能層)
1000 粘接着剤層付飛散防止部材
Claims (18)
- 粘接着剤層と不燃性基材を含み、
該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、
物理的機能層を少なくとも一方の最外層として含む、
粘接着剤層付飛散防止部材。 - 前記物理的機能層の厚みが0.1μm〜200μmである、請求項1に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記物理的機能層が、耐指紋層、インク吸収層、反射防止層、光選択透過層のいずれかである、請求項1または2に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 粘接着剤層と不燃性基材を含み、
該粘接着剤層は、焼結前は粘着性を有し、焼結後は接着性を有し、
化学的機能層を少なくとも一方の最外層として含む、
粘接着剤層付飛散防止部材。 - 前記化学的機能層の厚みが0.1μm〜200μmである、請求項4に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記化学的機能層が、耐アルカリ性層、耐酸性層、耐溶剤性層のいずれかである、請求項4または5に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記粘接着剤層は、焼結性粒子およびポリマー成分を含む、請求項1から6までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記焼結性粒子の屈伏点が250℃〜800℃である、請求項7に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記焼結性粒子が、ケイ酸、ホウ酸、ホウケイ酸、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化リンから選ばれる少なくとも1種の成分から形成される、請求項7または8に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記焼結性粒子の平均粒子径が0.1μm〜1000μmである、請求項7から9までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記焼結性粒子の含有割合が、前記粘接着剤層の固形分に対して1重量%〜80重量%である、請求項7から10までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記ポリマー成分が、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマー、アクリル系ポリマーから選ばれる少なくとも1種の成分である、請求項7から11までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記ポリマー成分を形成するための材料が光重合開始剤を含む、請求項7から12までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記粘接着剤層が光重合によって得られる、請求項1から13までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記不燃性基材が無機基材である、請求項1から14までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記無機基材が繊維状無機基材である、請求項15に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- 前記繊維状無機基材がガラスクロスである、請求項16に記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
- シート状またはテープ状であり、厚みが1μm〜1000μmである、請求項1から17までのいずれかに記載の粘接着剤層付飛散防止部材。
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