JP2013179181A - 有機光電変換素子 - Google Patents

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道雄 松村
Toshihiro Onishi
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Abstract

【課題】ヘテロ接合型の活性層を備える光電変換効率に優れた有機光電変換素子。
【解決手段】第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極と該第2の電極との間に設けられており、第1の活性層及び該第1の活性層に接している第2の活性層とを備え、
前記第1の活性層中に有機材料である第1の活性材料を含み、前記第2の活性層中に第2の活性材料を含み、該第1の活性層から第2の活性層に電子又は正孔が注入され、前記第1または第2の活性層内で光励起により生じた励起子が前記第1または第2の活性層内での拡散長が最小でも20nmである、有機光電変換素子。
【選択図】図4

Description

本発明は、有機光電変換素子に関する。
有機光電変換素子は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に設けられる有機活性層とを備える。
有機光電変換素子の一態様である有機薄膜太陽電池は、シリコン等の無機化合物からなる活性層を有する無機太陽電池に比べ、製造コストを大幅に低減できる可能性があり、より安価に提供できる可能性がある太陽電池として注目を集めている。
有機薄膜太陽電池の活性層の態様としては、バルクへテロ接合型及びヘテロ接合型が知られている。バルクヘテロ接合型の有機光電変換素子としては、例えば、酸化錫を添加した酸化インジウム(ITO)からなる陽極と、この陽極上に設けられた、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を含む層と、共役高分子化合物であるポリ(3−ヘキシルチオフェン)とフラーレン誘導体である[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)との混合物を含む活性層と、カルシウム層及びアルミニウム層からなる陰極とがこの順に積層された有機光電変換素子が知られている(非特許文献1参照)。
しかしながら、バルクへテロ接合型の有機光電変換素子は、活性層が電子供与体材料と電子受容体材料とを混合物の状態で含むため、活性層の作製条件によって光電変換効率の値が変化する。そのため、光電変換効率の再現性が高い有機光電変換素子を製造するためには、製造工程における製造条件の制御が複雑になってしまう。
他方、少なくとも2層の活性層を備えたヘテロ接合型の有機光電変換素子は、電子供与性材料を含む層と電子受容性材料を含む層とが接触するように設けられる活性層を備えるため、製造工程が簡易であり、かつ光電変換効率の再現性が高い。
ヘテロ接合型の有機光電変換素子としては、有機材料である電子供与性材料を含む電子供与体層と電子受容性材料を含む電子受容性層とが積層され、電子受容性層に含まれる電子供与体の励起子の拡散長が1.6nm〜15.4nmである有機光電変換素子が知られている(特許文献1参照)。
特開2007−258263号公報
Advanced Functional Materials、2007年、vol.17、pp.1636〜1644
しかしながら、上記特許文献1にかかるヘテロ接合型の有機光電変換素子は、光電変換効率が低いという課題があった。
本発明の目的は、ヘテロ接合型の活性層を備えており、光電変換効率に優れた有機光電変換素子を提供することにある。
本発明は、下記[1]〜[13]を提供する。
[1] 第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極と該第2の電極との間に設けられており、第1の活性層及び該第1の活性層に接している第2の活性層とを備え、
前記第1の活性層中に有機材料である第1の活性材料を含み、前記第2の活性層中に第2の活性材料を含み、該第1の活性層から第2の活性層に電子又は正孔が注入され、前記活性層で光励起により生じた励起子が前記活性層内を拡散できる距離が最小でも20nmである、有機光電変換素子。
[2] 前記第1の活性層から前記第2の活性層に電子が注入され、かつ、前記第1の活性材料の最低空軌道のエネルギー準位が前記第2の活性材料の最低空軌道のエネルギー準位よりも大きい、[1]に記載の有機光電変換素子。
[3] 前記第1の活性層から前記第2の活性層に正孔が注入され、かつ、前記第1の材料の最高占有軌道のエネルギー準位が前記第2の活性材料の最高占有軌道のエネルギー準位よりも小さい、[1]に記載の有機光電変換素子。
[4] 前記第1の活性材料が高分子化合物である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子。
[5] 前記第2の活性材料が電子受容性材料である、[1]、[2]又は[4]に記載の有機光電変換素子。
[6] 前記電子受容性材料がフラーレン、フラーレン誘導体又は下記式(A)で表される化合物である、[5]に記載の有機光電変換素子。
Figure 2013179181
〔式(A)中、A環は多環の芳香環を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。〕
[7] 前記電子受容性材料がn型の金属酸化物である、[5]に記載の有機光電変換素子。
[8] 前記n型の金属酸化物が、チタン酸化物、錫酸化物、亜鉛酸化物、及び鉄酸化物からなる群から選ばれる単独あるいは混合の酸化物である、[7]に有機光電変換素子。
[9] 第2の活性材料が電子供与性材料である、[1]、[3]又は[4]に記載の有機光電変換素子。
[10] [1]〜[9]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子を含む、太陽電池モジュール。
[11] [1]〜[9]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子を含む、イメージセンサー。
[12] [1]〜[9]のいずれか1つに記載の有機光電変換素子の製造方法であって、前記活性層のうちの少なくとも1層を塗布法により形成する、有機光電変換素子の製造方法。
[13] 前記塗布法が、スリットコート法、キャピラリーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ノズルコート法、インクジェットコート法又はスピンコート法である、[12]に記載の有機光電変換素子の製造方法。
本発明によれば、光電変換効率に優れた有機光電変換素子を提供することができる。
図1は、蛍光強度の膜厚依存性を示すグラフ(1)である。 図2は、蛍光強度の膜厚依存性を示すグラフ(2)である。 図3は、蛍光強度の膜厚依存性を示すグラフ(3)である。 図4は、光電変換効率及び短絡電流密度の膜厚依存性を示すグラフ(1)である。 図5は、光電変換効率及び短絡電流密度の膜厚依存性を示すグラフ(2)である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(有機光電変換素子)
本発明の有機光電変換素子は、第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極と該第2の電極との間に設けられており、第1の活性層及び該第1の活性層に接している第2の活性層とを備え、第1の活性層中に有機材料である第1の活性材料を含み、第2の活性層中に第2の活性材料を含み、第1の活性層から第2の活性層に電子又は正孔が注入され、活性層で光励起により生じた励起子が活性層内を拡散できる距離が最小でも20nmである。第1の電極及び第2の電極のうちの少なくとも一方の電極は、透明又は半透明であることが好ましい。
(拡散長とその測定方法)
活性層で光励起により生じた励起子が活性層内を拡散できる距離、(以下、「拡散長」という場合がある。)とは、光励起により活性層中に生じる励起状態の電子と正孔との対がクーロン力によって束縛状態となった励起子が、失活するまでに活性層内を拡散できる距離である。
拡散長は、以下の方法で求めることができる。
複数通りの膜厚(厚さ)の模擬的な活性層を形成し、活性層に含まれる活性材料の蛍光強度を測定する。活性材料の蛍光強度を縦軸にとり、活性層の厚さを横軸にとったグラフに、活性層の厚さに対する活性材料の蛍光強度をプロットし、各プロットを結ぶ線を引く。蛍光強度を測定する装置に測定できる蛍光強度の下限の値があれば、該下限の値と該線との交点での活性層の厚さをd0とし、蛍光強度を測定する装置に測定できる蛍光強度の下限の値がなければ蛍光強度が0(ゼロ)である直線と該線との交点での活性層の厚さをd0とする。
次に、複数通りの厚さの活性層を形成した後、活性層上にフラーレンなどの蛍光を消光する材料の層を一定の厚さで形成し、活性材料の蛍光強度を測定する。活性材料の蛍光強度を縦軸にとり、活性層の厚さを横軸にとったグラフに、活性層の厚さに対する活性材料の蛍光強度をプロットし、各プロットを結ぶ線を引く。蛍光強度を測定する装置に測定できる蛍光強度の下限の値があれば、該下限の値と該線との交点での活性層の厚さをd1とし、蛍光強度を測定する装置に測定できる蛍光強度の下限の値がなければ蛍光強度が0である直線と該線との交点での活性層の厚さをd1とする。d1−d0を拡散長と定義する。
(基板)
本発明の有機光電変換素子は、通常、基板上に形成される。該基板は、電極を形成する際、及び有機層を形成する際に化学的に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム及びシリコンが挙げられる。基板が不透明である場合には、基板とは反対側に位置する電極(即ち、基板から遠い側の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。
(電極)
有機光電変換素子は、互いに対向する第1の電極及び第2の電極を備えている。第1の電極及び第2の電極のうちの少なくとも一方の電極は、透明又は半透明の電極とされる。第1の電極及び第2の電極のうちの一方の電極は陽極として機能し、他方の電極は陰極として機能する。
陽極として機能する電極の材料としては、例えば、金属及び導電性酸化物が挙げられる。当該金属の具体例としては、Au、Pt、Sn、Zn、Cu、Ag、及びTiが挙げられる。電極の安定性を高めるために、前記金属には、異種金属をさらに添加してもよい。導電性酸化物としては、常温付近で高い導電性を有する導電性酸化物が挙げられる。導電性酸化物の例としては、具体的には、ITO、SnO、ZnO、FTO(フッ素を添加した酸化錫)、IZO(酸化インジウムを添加した酸化亜鉛)、AlドープZnO(AZO)、GaドープZnO(GZO)、及びATO(アンチモンを添加した酸化錫)が挙げられる。電極の作製方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法及びメッキ法が挙げられる。
陽極として機能する電極の材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。有機の透明導電膜を、金属又は金属酸化物からなる第1の電極と活性層との間に設け、活性層からの電荷の引き出しを促進するバッファー層としても使用してもよい。
陰極として機能する電極は不透明であってもよい。不透明な電極の材料としては、例えば、金属及び導電性高分子が挙げられる。
陰極として機能する電極の材料の具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、これらの金属からなる群から選ばれる2種以上の金属の合金、前記金属からなる群から選ばれる1種以上の金属と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群から選ばれる1種以上の金属との合金、グラファイト、グラファイト層間化合物、ポリアニリン及びその誘導体、並びにポリチオフェン及びその誘導体が挙げられる。
合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、及びカルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
陰極として機能する電極が透明又は半透明である場合には、前述の陽極として機能する電極の材料として挙げた材料を用いることができる。陰極として機能する電極が透明又は半透明である場合、活性層からの電荷の引き出しを促進するバッファー層として、例えば、Au、Pt、Sn、Zn、Cu、Ag、及びTiの薄膜、アルカリ金属のフッ化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属のフッ化物、アルカリ土類金属の酸化物、及びアルカリ土類金属の炭酸塩を好適に用いることができる。
(活性層)
本発明の有機光電変換素子が有する活性層とは、有機光電変換素子の発電起源となる層であり、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光活性層として機能する。
有機光電変換素子が有する活性層は、例えば第1の活性層及び該第1の活性層に接触している第2の活性層を含む。第1の活性層及び第2の活性層のうちの一方の層は電子供与性材料を含み、他方の層は電子受容性材料を含むことが好ましい。ここで、電子供与性材料を含む活性層を電子供与性材料層といい、電子受容性材料を含む活性層を電子受容性材料層という場合がある。
電子供与性材料とは、光吸収により励起子を生成し、隣接する電子供与性材料層に電子を移動させる材料を意味する。電子供与性材料の最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位は、通常、電子受容性材料のLUMOのエネルギー準位より高くなる。励起子からの電子の移動の障害、及び励起子から電子移動後に生成する正孔の輸送に障害にならない限り、活性層は、電子供与性材料を含む電子受容性材料層を2層以上含んでもよい。また、感光波長が異なる電子供与性材料層を2層以上積層して用いてもよい。電子受容性材料を含む電子受容性材料層から電子供与性材料層に含まれる電子供与性材料が正孔を受け取る場合、該電子供与性材料は、通常、正孔の注入に適した最高占有軌道(HOMO)のエネルギー準位及び正孔の輸送性を有する。
電子供与性材料のHOMOのエネルギー準位は、電子受容性材料のHOMOのエネルギー準位よりも大きいことが好ましい。
電子供与性材料層の励起子から電子受容性材料層への電子の移動、及び電子受容性材料層から電子供与性材料層への正孔の移動は、電子供与性材料層と電子受容性材料層との界面で生ずる現象であり、光励起により生成する励起子が界面から離れた場所で生ずる場合、電子受容性材料層への電子の移動、又は電子供与性材料層への正孔の移動に寄与できない。しかしながら、励起子は電子受容性材料層又は電子供与性材料層中の分子に局在化しているのではなく、一定の距離を移動することができる。励起子の拡散長が長いほど、電子供与性材料層と電子受容性材料層との界面から離れた場所で生成する励起子であっても界面に到達し、界面での光電荷分離に寄与する励起子の数は増加することになる。すなわち、光照射量が生成する励起子量が一定でも界面での光電荷分離で生じた電子が電子受容性層内を移動し、又は生じた正孔は電子供与性層内を移動することとなり、光電流は増加することになる。
光励起により励起子が生成する電子受容性層または電子供与層は、励起子の拡散長が長い場合にはより厚くすることができる。電子受容性層または電子供与層の膜厚は、励起子の拡散長の0.5倍以上5倍以内の膜厚が好ましく、0.5倍以上2倍未満の膜厚がより好ましい。
(電子供与性材料:p型半導体)
電子供与性材料としては、例えば、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェン及びその誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体等のp型半導体が挙げられる。
電子供与性材料は、高分子化合物であることが好ましく、電子供与性の繰り返し単位と電子受容性の繰り返し単位との交互共重合体が好ましい。
電子供与性の繰り返し単位は、単環を含んでいてもよく、縮合環を含んでいてもよい。また、2個の単環同士あるいは2個の縮合環同士又は単環及び縮合環が直接結合で結合した構造を有していてもよい。該単環及び縮合環は、芳香環であってもよい。芳香環は、ベンゼン環などの芳香族炭素環であってもよく、芳香族複素環であってもよい。
電子供与性の繰り返し単位としては、2価の芳香族基、単環の芳香環又は多環の芳香環が一重結合で連結した構造を含む基や環構造を形成して結合した基が例示される。芳香族基は、6員環以外にπ電子を供給して6π、10π、14π電子系を形成するなら、炭素原子以外の原子と−C=C−が置換した構造を含んでいてもよい。
電子供与性の繰り返し単位の具体例は、下記式(1)で表される繰り返し単位、下記式(2)で表される繰り返し単位、及び下記式(3)で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2013179181
式(1)〜式(3)中、環Arは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素環又は置換基を有していてもよい複素環を表す。Xは、それぞれ独立に、カルコゲン又は2価の基を表す。
Xで表される2価の基としては、例えば、−C(R)−で表される基、−Si(R)−で表される基、−Ge(R)−で表される基、−N(R)−で表される基、及び−P(R)−で表される基が挙げられる。Rは、水素原子、炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は6π、10π若しくは14π電子系を形成する環状化合物基を表す。
Rで表される炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、及びシクロヘキシル基が挙げられる。
Rで表される炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基としては、例えば、ビニル基、2−プロペニル基、エチニル基、及び2−プロピニル基が挙げられる。
Rで表される炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基及びオクチルオキシ基が挙げられる。
Rで表される炭素原子数1〜20のアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、及びオクチルチオ基が挙げられる。
Rで表される芳香族炭化水素基とは、芳香族炭化水素から芳香環に結合している水素原子1個を除いた基を意味し、その炭素原子数は通常6〜60である。芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、及び炭素原子数1〜20のアルキルチオ基が挙げられる。該炭素原子数1〜20のアルコキシ基、及び炭素原子数1〜20のアルキルチオ基の具体例は、Rで表される炭素原子数1〜20のアルコキシ基、及び炭素原子数1〜20のアルキルチオ基の具体例と同じである。置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、及び2−ナフチル基が挙げられる。
Rで表される複素環基とは、無置換の複素環式化合物から複素環に結合している水素原子1個を除いた基を意味し、その炭素原子数は通常3〜60である。複素環基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、及び炭素原子数1〜20のアルキルチオ基が挙げられる。該炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、及び炭素原子数1〜20のアルキルチオ基の具体例は、Rで表される炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、及び炭素原子数1〜20のアルキルチオ基の具体例と同じである。置換基を有していてもよい複素基としては、例えば、フリル基、チエニル基、及びピロリル基が挙げられる。
環Arで表される炭素環は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、6π、10π若しくは14π電子系を形成する環状化合物基及び置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。該炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基の具体例は、Rで表される炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基の具体例と同じである。炭素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、シクロヘキサン環及びシクロペンタジエン環が挙げられる。
環Arで表される複素環は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、6π、10π若しくは14π電子系を形成する環状化合物基及び置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。該炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基の具体例は、Rで表される炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基の具体例と同じである。複素環としては、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、及びイソキノリン環が挙げられる。
式(1)で表される繰り返し単位、式(2)で表される繰り返し単位、及び式(3)で表される繰り返し単位としては、例えば、下記式で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2013179181
式中、X及びRは、前述と同じ意味を表す。
電子受容性の繰り返し単位としては、例えば、下記式で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2013179181
式中、Xは、それぞれ独立に、カルコゲン又は−N(R)−で表される基を表し、Xは、それぞれ独立に、=CH−で表される基又は窒素原子を表す。Xは、それぞれ独立に、−N(R)−で表される基、−P(R)−で表される基又は−B(R)−で表される基を表す。Rは、水素原子、炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は6π、10π若しくは14π電子系を形成する環状化合物基を表す。
(電子受容性材料:n型半導体)
前記電子受容性材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、ナフタレンジイミドなどの芳香族イミド及びその誘導体、ペリレンジイミド及びその誘導体、C60フラーレン(ここでCは炭素原子を意味し、付された数字は炭素原子数を表す。すなわちC60フラーレンとは炭素原子数60のフラーレンを表す。以下同じ。)等のフラーレン及びフラーレン誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン)などのフェナントロリン誘導体、酸化チタンなどの金属酸化物、及びカーボンナノチューブが挙げられる。フラーレン誘導体とは、フラーレンの少なくとも一部が修飾された化合物を表す。
電子受容性材料は、酸化チタン、カーボンナノチューブ、芳香族イミド誘導体、フラーレン、及びフラーレン誘導体が好ましく、芳香族イミド誘導体、フラーレン、及びフラーレン誘導体がより好ましく、フラーレン、及びフラーレン誘導体が特に好ましい。
フラーレン及びフラーレン誘導体としてはC60フラーレン、C70フラーレン、C76フラーレン、C78フラーレン、C84フラーレン及びこれらのフラーレンそれぞれの誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
60フラーレンの誘導体の例としては、下記式で表されるフラーレン誘導体等が挙げられる。
Figure 2013179181
70フラーレンの誘導体の例としては、下記式で表されるフラーレン誘導体等が挙げられる。
Figure 2013179181
芳香族イミド誘導体としては、例えば、下記式(A)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013179181
式(A)中、環Aは、置換基を有していてもよい多環の芳香環を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。
環Aが有していてもよい置換基としては、例えば、炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、、6π、10π若しくは14π電子系を形成する環状化合物基及び置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。該炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基の具体例は、Rで表される炭素原子数1〜20の飽和炭化水素基、炭素原子数2〜20の脂肪族不飽和炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、及び置換基を有していてもよい複素環基の具体例と同じである。
環Aである多環の芳香環には、2個以上の単環式芳香環が縮合した縮合多環式芳香環、2個以上の芳香環を、メチレン基、エチレン基、カルボニル基等の2価の基で互いに橋かけした構造を有する有橋多環式芳香環が含まれる。芳香環は、ピリジン環、イソキノリン環などの芳香族複素環であってもよい。
環Aとしては、例えば、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環及びペリレン環が挙げられる。
式(A)中、R及びRで表される置換基としては、例えば、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基、アリールアルケニル基及びアリールアルキニル基が挙げられる。
及びRで表されるアルキル基の炭素原子数は、通常、1〜20である。該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、及びシクロヘキシル基が挙げられる。
及びRで表されるアルコキシ基の炭素原子数は、通常、1〜20である。該アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、及びオクチルオキシ基が挙げられる。
及びRで表されるアルキルチオ基の炭素原子数は、通常、1〜20である。該アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、及びブチルチオ基が挙げられる。
及びRで表されるアリール基とは、芳香族炭化水素から芳香環に結合している水素原子1個を除いた基を意味する。該アリール基の炭素原子数は、通常、6〜60である。該アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、及び2−ナフチル基が挙げられる。
及びRで表されるアリールオキシ基の炭素原子数は、通常、6〜60である。該アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、及び2−ナフチルオキシ基が挙げられる。
及びRで表されるアリールチオ基の炭素原子数は、通常、6〜60である。該アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、及び2−ナフチルチオ基が挙げられる。
及びRで表されるアリールアルキル基の炭素原子数は、通常、7〜60である。該アリールアルキル基としては、例えば、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、及び2−ナフチルメチル基が挙げられる。
及びRで表されるアリールアルコキシ基の炭素原子数は、通常、7〜60である。該アリールアルコキシ基としては、例えば、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フェニルブトキシ基、1−ナフチルメトキシ基、及び2−ナフチルメトキシ基が挙げられる。
及びRで表されるアリールアルキルチオ基の炭素原子数は、通常、7〜60である。該アリールアルキルチオ基としては、例えば、フェニルメチルチオ基、フェニルエチルチオ基、フェニルブチルチオ基、1−ナフチルメチルチオ基、及び2−ナフチルメチルチオ基が挙げられる。
及びRで表されるアシル基とは、カルボン酸中の水酸基を除いた基を意味し、その炭素原子数は通常2〜20である。該アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、及びベンゾイル基が挙げられる。
及びRで表されるアシルオキシ基とは、カルボン酸中の水素原子を除いた基を意味する。該アシルオキシ基の炭素原子数は通常2〜20である。該アシルオキシ基としては、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、及びベンゾイルオキシ基が挙げられる。
及びRで表される置換シリル基とは、シリル基の水素原子の1個、2個又は3個が置換基で置換された基であり、一般に、シリル基の3個の水素原子全てが置換基で置換された基である。該置換基としては、例えば、アルキル基及びアリール基が挙げられる。アルキル基及びアリール基の具体例は、R及びRで表されるアルキル基及びアリール基の具体例と同じである。該置換シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、及びトリフェニルシリル基が挙げられる。
及びRで表される置換シリルオキシ基とは、上記の置換シリル基に酸素原子が結合した基である。該置換シリルオキシ基としては、例えば、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、及びトリフェニルシリルオキシ基が挙げられる。
及びRで表される置換シリルチオ基とは、上記の置換シリル基に硫黄原子が結合した基である。置換シリルチオ基としては、例えば、トリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシリルチオ基、トリイソプロピルシリルチオ基、tert−ブチルジメチルシリルチオ基、及びトリフェニルシリルチオ基が挙げられる。
及びRで表される置換シリルアミノ基とは、アミノ基の水素原子のうちの1個又は2個が置換シリル基で置換された基であり、該置換シリル基は上記の通りである。置換シリルアミノ基としては、例えば、トリメチルシリルアミノ基、トリエチルシリルアミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、トリイソプロピルシリルアミノ基、tert−ブチルジメチルシリルアミノ基、及びトリフェニルシリルアミノ基が挙げられる。
及びRで表される複素環基は、フラン、チオフェン、ピロール等の複素環式化合物から水素原子を1個除いた基である。
及びRで表される複素環オキシ基としては、上記の複素環基に酸素原子が結合した基が挙げられる。複素環オキシ基としては、例えば、チエニルオキシ基、ピロリルオキシ基、及びフリルオキシ基が挙げられる。
及びRで表される複素環チオ基の例としては、上記の複素環基に硫黄原子が結合した基が挙げられる。該複素環オキシ基としては、例えば、チエニルメルカプト基、ピロリルメルカプト基、及びフリルメルカプト基が挙げられる。
及びRで表されるアリールアルケニル基は、通常、その炭素原子数が8〜20である。該アリールアルケニル基としては、例えば、スチリル基が挙げられる。
及びRで表されるアリールアルキニル基は、通常、その炭素原子数が8〜20である。該アリールアルキニル基としては、例えば、フェニルアセチレニル基が挙げられる。
式(A)で表される化合物としては、例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013179181
式中、R及びRは、前述と同じ意味を表す。
電子供与性材料、電子受容性材料は、拡散長が最小でも20nmであればよく、高分子化合物であっても低分子化合物であってもよいが、高分子化合物が好ましく、共役系高分子化合物がより好ましい。
励起子の拡散長は、20nm以上、10μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは20nm以上、1μm以下であり、さらに好ましくは20nm以上、500nm以下である。
共役系高分子化合物は、(1)二重結合と単結合とが交互に並んだ構造を含む高分子化合物、(2)二重結合と単結合とが窒素原子を介して並んだ構造を含む高分子化合物、(3)二重結合と単結合とが交互に並んだ構造及び二重結合と単結合とが窒素原子を介して並んだ構造を含む高分子化合物等を意味する。
高分子化合物の例としては、具体的には、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基、置換基を有していてもよいベンゾフルオレンジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾフランジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいベンゾジチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいビチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいシクロペンタジチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいカルバゾールジイル基、置換基を有していてもよいチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいフランジイル基、置換基を有していてもよいピロールジイル基、置換基を有していてもよいベンゾチアジアゾールジイル基、及び置換基を有していてもよいトリフェニルアミンジイル基からなる群から選ばれる1種又は2種以上の2価の基を繰り返し単位として有し、該繰り返し単位同士が直接結合で又は連結基を介して結合した高分子化合物が挙げられる。
電荷輸送特性を高めることができるので、共役高分子化合物としては、チオフェン環構造を有する共役高分子化合物、及びビチオフェンの3位の炭素原子と3’位の炭素原子とが、硫黄原子、酸素原子又は窒素原子を介して結合した渡環構造を有する共役高分子化合物が好ましく、繰り返し単位としてチオフェンジイル基を有する共役高分子化合物がより好ましい。
本発明の有機光電変換素子に含まれる第1の活性層及び第2の活性層、即ち電子供与性層及び電子受容性層は、塗布法で形成することができる。塗布法としては、例えば、スリットコート法、キャピラリーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ノズルコート法、インクジェットコート法及びスピンコート法が挙げられる。集積モジュールの作製など、所定のパターンで塗布膜の形成を行なう場合、凹版、凸版、平版及び孔版いずれか1つの刷版を用いた印刷方法が好ましく、厚さが均一な薄膜が形成できるので、凹版を用いる印刷法の1つであるグラビア印刷法がより好ましい。大面積セル製造工程など基材上の全面に均一な厚さで成膜を行なう必要がある場合には、スリットコート法、キャピラリーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法及びスピンコート法が好ましい。また、例えば色彩が豊かな光電変換素子、又はデザイン性の高い光電変換素子の製造を目的とし、同一基材上で色彩の異なる有機層を微細に塗り分ける必要がある場合には、ノズル印刷法又はインクジェット印刷法のいずれかを選択することができる。
本発明における電子受容性材料層は、フラーレン、フラーレン誘導体等のLUMOのエネルギー準位が−3.0eV以下である材料を好適に用いることができる。また、好ましいLUMO準位のエネルギーと同等な伝導帯のエネルギー準位を有する無機半導体を用いることもできる。無機半導体とは、CdSeなどの化合物半導体、及び酸化チタン、酸化亜鉛などの酸化物半導体などを意味し、特にn型半導体特性を有する無機半導体が好ましい。
無機半導体としては、n型半導体特性を有する金属酸化物が好ましい。無機半導体としてはチタン酸化物、錫酸化物、亜鉛酸化物、及び鉄酸化物がより好ましい。
(エネルギー準位の測定)
電子供与性材料及び電子受容性材料のHOMOのエネルギー準位は、サイクリックボルタンメトリー(CV)法、光電子分光法又は紫外線光電子分光法により求めることができる。CV法で求める場合、具体的には、CV法で測定したサイクリックボルタモグラム(CV曲線)の酸化電流の立ち上がりの電位から求めることができる。
CV測定は、作用極、対極、参照電極、及び試験溶液からなる3電極系溶液セル、ならびにファンクションジェネレータ、ポテンショスタット、X−Yレコーダー、オシロスコープなどの機器を用い測定することができる。ポテンショスタットにおいて初期電位及び終了電位を0V、折り返し電位を0.6〜1.5Vとなるように作用電極の電位を走査させ、各電位に対する電流値をプロットすることでCV曲線を得ることができる。
得られたCV曲線より、正の電流値が流れ始める立ち上がり電位ピークに基づいて電子供与性材料及び電子受容性材料のHOMOのエネルギー準位を得ることができる。本発明において、具体的には、以下の方法によりHOMO準位のエネルギーを求めることができる。電子供与性材料又は電子受容性材料を0.8重量%濃度で溶解させたクロロホルム溶液をスピンコート法によりグラファイト板上に均一塗布することで作用電極を得た。
3電極系溶液セルは、前記作用極及び対極としての白金線、参照電極としての銀−銀イオン電極、電解液としての0.1N−テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート含有アセトニトリル溶液から構成することができる。CV測定は、前記3電極系溶液セルを、内部の雰囲気が窒素置換されたグローブボックス内で保持し、測定機器として電位走印機能付きのポテンショスタットを用いて行なうことができる。
真空準位に対する標準水素電極の電位が−4.44eVとされていることから、銀−塩化銀電極の標準水素電極を基準とした電極電位から−4.8eVとして、CV法で測定した酸化電位から電子供与性材料及び電子受容性材料のHOMOのエネルギー準位を求めることができる。
電子供与性材料及び電子受容性材料のHOMOのエネルギー準位は、大気下での光電子分光法や紫外線光電子分光法により求めることもできる。光電子分光法で求める場合、例えば、理研計器製のAC−2等の装置を用いることができる。
本発明における電子供与性材料及び電子受容性材料のLUMOのエネルギー準位は、それらの光透過スペクトルの長波長側における吸収端波長(λ)から見積もられるバンドギャップ(Eg、算出式:Eg=1240/λ)と、前記CV法等により求められたHOMOのエネルギー準位との和で見積もることができる。光透過スペクトルの測定方法として、例えば、0.8重量%濃度で電子供与性材料又は電子受容性材料を溶解させたクロロホルム溶液をスピンコート法により透明ガラス板上に製膜した試料を用い、分光光度計を用い測定することができる。また、電極のLUMOのエネルギー準位も、同様の方法で求めることができる。
または、還元電流を測定するCV法によりLUMOのエネルギー準位を求めることもできる。還元電流の立ち上がり電位を測定することで、酸化電流からHOMOのエネルギー準位を求める方法と同様にしてLUMOのエネルギー準位を求めることができる。
(有機光電変換素子)
本発明の有機光電変換素子の1つの態様は、第1の電極と、第2の電極とを有し、該第1の電極と該第2の電極との間に設けられており、第1の活性層及び該第1の活性層に接触している第2の活性層を含む活性層とを備え、第1の活性層中に有機材料である第1の活性材料を含み、第2の活性層中に第2の活性材料を含み、光励起より生じた励起子が該第1の活性層内を拡散できる距離が最小でも20nmであり、第1の電極及び第2の電極のうちの少なくとも1つが透明である有機光電変換素子である。
本発明の有機光電変換素子において、第1の活性層から電子が第2の活性層に注入される場合、第1の活性材料の最低空軌道のエネルギー準位の絶対値が第2の活性材料の最低空軌道のエネルギー準位の絶対値よりも小さいことが好ましい。
また、第1の活性材料の最高占有軌道のエネルギー準位の絶対値は、第2の活性材料の最高占有軌道のエネルギー準位の絶対値よりも大きいことが好ましい。
また、本発明の有機光電変換素子は、第1の電極又は第2の電極と第1の活性層又は第2の活性層との間に、電子もしくは正孔を第1の活性層又は第2の活性層から選択的に取り出す特性を有する中間層、第1の活性層又は第2の電極と第1の活性層又は第2の活性層との間のエネルギー障壁を下げる特性を有する中間層、及び有機光電変換素子に含まれる膜を成膜する際の成膜性、成膜された膜より下層の膜へのダメージを低減する特性を有する中間層など、発電特性、プロセス耐久性などを高める機能を有する中間層を有することも可能である。前記中間層は、第1の活性層又は第2の活性層の下層及び/又は上層として含まれる。前記中間層は、蒸着法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法などの気相法、ゾルゲル法、スプレーコート法、印刷法、塗布法などの湿式法等を用いて形成することができる。正孔を選択的に取り出す特性を有する中間層としては、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)/ポリスチレンスルホン酸複合体を含む層等が挙げられる。電子を選択的に取り出す特性を有する中間層としては、酸化チタンを含む層、酸化亜鉛を含む層、酸化スズを含む層等が挙げられる。
本発明の有機光電変換素子は、透明又は半透明である電極側から太陽光等の光を入射させることにより、電極間に光起電力を発生させ、有機薄膜太陽電池として動作させることができる。有機薄膜太陽電池を複数集積することにより有機薄膜太陽電池モジュールとして用いることもできる。
本発明の有機光電変換素子は、電極間に電圧を印加した状態で、透明又は半透明の電極から光を入射させることにより、光電流を流し、有機光センサーとして動作させることができる。さらに、前記有機光センサーを受光部とし、前記有機光センサーが生成する信号電流による出力を検知し、その信号電荷を読み出す駆動回路部と、前記有機光センサーと前記駆動回路とを結ぶ配線を備える、有機イメージセンサーとして用いることができる。
前記有機光センサーは、検出する光の色選択性を持たせるため、光入射面側にカラーフィルターを具備させて用いることができ、あるいは光の3原色の各々に対して選択性の強い光吸収特性を有する複数種の有機光センサーを用いることもできる。
前記駆動回路は、単結晶シリコンを用いたトランジスタで形成されたICチップ、又は多結晶シリコン、アモルファスシリコン、セレン化カドミウムなどの化合物半導体、及びペンタセンなどの共役系有機化合物半導体などを用いた薄膜トランジスタで構成される回路を用いることができる。前記有機イメージセンサーは、スキャナ、デジタルカメラ、デジタルビデオなどの撮影素子として用いることができる。有機イメージセンサーは、電荷結合素子(CCD)、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)を用いた既存のイメージセンサーに比べ、製造コストが安い、設置面積が小さいなどの利点が期待できる。また、活性層に含まれる共役系化合物の多様性により、様々な光感度特性をもつ有機光センサーを得ることができるため、用途に応じた性能をもつ有機イメージセンサーを提供することができる。
(太陽電池モジュール)
光電変換素子は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造として用い得る。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セラミック等の支持基板の上に光電変換素子が構成され、その上を充填樹脂、保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上に光電変換素子を形成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明の有機光電変換素子を適用した太陽電池モジュールでも使用目的、使用場所および環境により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
代表的なスーパーストレートタイプあるいはサブストレートタイプのモジュールは、片側または両側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定間隔に光電変換素子が配置され、隣り合う光電変換素子同士が金属リードまたはフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に集電電極が配置されており、発生した電力を外部に取り出す構造となっている。
基板と光電変換素子との間には、光電変換素子の保護、集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフィルムまたは充填樹脂の形で用いてもよい。また、外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必要のない場所において使用する場合には、表面保護層を透明プラスチックフィルムで構成し、または上記充填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片側の支持基板をなくすことが可能である。支持基板の周囲は、内部の密封およびモジュールの剛性を確保するため金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームの間は封止材料で密封シールする。また、光電変換素子自体、支持基板、充填材料および封止材料に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成することもできる。
ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体を用いた太陽電池モジュールの場合、ロール状の支持体を送り出しながら順次に光電変換素子を形成し、所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールすることにより太陽電池モジュールを製造できる。また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,p383-391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太陽電池モジュールは曲面ガラス等に接着固定して使用することもできる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示す。本発明は下記実施例に限定されるものではない。
合成例1(高分子化合物Aの製造)
下記式(1)で表される単量体(1)と下記式(2)で表される単量体(2)とを用いて高分子化合物Aを得た。
Figure 2013179181
反応容器に、単量体(1)を0.945g(1.60mmol)、単量体(2)を0.918g(2.00mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を25mg仕込み、反応容器内の空気をアルゴンガスで置換した。該反応容器に、予めアルゴンガスでバブリングして脱気したトルエンを50g加えた。得られた溶液を、100℃で約10分間攪拌した。次に、得られた溶液に、予めアルゴンガスでバブリングして脱気した20重量%のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を5mL滴下した後、3.5時間還流した。次に、得られた反応溶液に、フェニルホウ酸0.55gを加えた後、8.5時間還流した。なお、反応は、アルゴンガス雰囲気下で行った。
反応終了後、反応溶液を室温(25℃)で冷却した後、得られた反応溶液を静置し、トルエン層を分液した。次いで、得られたトルエン層をメタノール中に注ぎ込み、高分子化合物を再沈させ、生成した高分子化合物を集めた。該高分子化合物を減圧乾燥させた後、クロロホルムに溶解させた。次に、得られたクロロホルム液を濾過し、不溶物を除去した後、アルミナカラムに通し、精製した。次に、得られたクロロホルム溶液を減圧濃縮させた後、メタノール中に注ぎ込み、高分子化合物を再沈させ、生成した高分子化合物を集めた。該高分子化合物をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、0.93gの高分子化合物を得た。以下、該高分子化合物を高分子化合物Aという。高分子化合物Aのポリスチレン換算の重量平均分子量は2.0×10であり、ポリスチレン換算の数平均分子量は4.7×10であった。
高分子化合物AのHOMO準位及びLUMO準位を大気中光電子分光装置(AC−2、理研計器製)で測定した。HOMO準位は−5.5eVであり、LUMO準位は−3.6eVであった。
合成例2
(高分子化合物Bの合成)
下記式(1)で表される単量体(1)と下記式(3)で表される単量体(3)とを用いて高分子化合物Bを得た。
Figure 2013179181
単量体(2)に代えて単量体(3)を用いた以外は合成例1と同様に重合を行い、高分子化合物Bを得た。高分子化合物Bのポリスチレン換算の重量平均分子量は1.6×10であった。
高分子化合物BのHOMO準位及びLUMO準位を大気中光電子分光装置(AC−2、理研計器製)で測定した。HOMO準位は−5.4eVであり、LUMO準位は−3.1eVであった。
測定例1
(拡散長の測定)
ガラス基板を中性洗剤中で超音波洗浄し、次いで、沸騰させた超純水中で洗浄した。その後、該ガラス基板をアセトン中で超音波洗浄し、次いで、酸素プラズマ装置(MODEL UV−312、株式会社テクノビジョン製)にて洗浄を行った。
次に、高分子化合物Aをクロロホルムに溶解させ塗布液を調製した。該塗布液は、高分子化合物Aの濃度が1mg/mL〜10mg/mLの範囲内で複数通りを調製した。得られた複数通りの塗布液を、それぞれ、前記ガラス基板上に1000rpmの回転数でスピンコートし、30秒かけて高分子薄膜を成膜した。高分子化合物Aの濃度が異なる複数通りの塗布液をスピンコートすることにより、厚さが18nm〜55nmの高分子薄膜を得た。高分子薄膜の厚さは、成膜された高分子薄膜の2ヶ所の部分を剥離させ、高分子薄膜及びガラス基板の表面形状をレーザー顕微鏡(VK-9710、KEYENCE製)により観察し、測定した。
複数通りの塗布液につき、それぞれ、2枚のガラス基板上にスピンコートし、高分子薄膜を成膜させたガラス基板を2枚得た。2枚の高分子薄膜を成膜させたガラス基板のうちの1枚を真空蒸着装置に入れ、1.3×10−3Pa以下の圧力下、C60フラーレン(Aldrich社製、純度99.9%)を0.3Å/s〜0.5Å/sの蒸着速度で高分子薄膜上に50nmの厚さで蒸着した。
高分子薄膜からの発光の蛍光強度、及び高分子薄膜とC60フラーレン膜とが積層体からの発光の蛍光強度は、蛍光分光光度計(PF−600型、日本分光社製)により測定した。高分子薄膜とC60フラーレン膜との積層体からの発光は、C60フラーレン膜側から励起光を入射させた。また、励起光の強度を一定にするために、5mm幅の光マスクを通して励起光を照射させた。励起光の波長は550nmであり、波長が570nm〜780nmの範囲の蛍光から蛍光強度を求めた。
蛍光強度の膜厚依存性を図1に示す。図1中、三角印は高分子化合物A膜とC60フラーレン膜との積層体の蛍光強度の膜厚依存性を表し、丸印は高分子化合物A膜の蛍光強度の膜厚依存性を表す。光励起により高分子化合物Aから生じた励起子が高分子薄膜中を拡散した距離は28nmであった。
測定例2
(拡散長の測定)
高分子化合物Aに代えて高分子化合物Bを用いた以外は、測定例1と同様にして厚さが5nm〜90nmの高分子薄膜を成膜させたガラス基板及び高分子薄膜とC60フラーレンの膜とを成膜させたガラス基板とを作製し、高分子薄膜からの発光の蛍光強度、及び高分子薄膜とC60フラーレンの膜との積層膜からの発光の蛍光強度を測定した。蛍光強度の膜厚依存性を図2に示す。図2中、三角印は高分子化合物B膜とC60フラーレン膜との積層体の蛍光強度の膜厚依存性を表し、丸印は高分子化合物B膜の蛍光強度の膜厚依存性を表す。光励起により高分子化合物Bから生じた励起子が高分子薄膜中を拡散した距離は30nmであった。
測定例3
(拡散長の測定)
高分子化合物Aに代えてポリ(3−へキシルチオフェン)を用いた以外は、測定例1と同様にして厚さが5nm〜90nmの高分子薄膜を成膜したガラス基板及び高分子薄膜とC60フラーレンの膜とを成膜したガラス基板とを作製し、高分子薄膜からの発光の蛍光強度、及び高分子薄膜とC60フラーレンの膜との積層膜からの発光の蛍光強度を測定した。蛍光強度の膜厚依存性を図3に示す。図3中、三角印はポリ(3−ヘキシルチオフェン)膜とC60フラーレン膜との積層体の蛍光強度の膜厚依存性を表し、丸印はポリ(3−ヘキシルチオフェン)膜の蛍光強度の膜厚依存性を表す。光励起によりポリ(3−へキシルチオフェン)から生じた励起子が高分子薄膜中を拡散した距離は13nmであった。
ポリ(3−へキシルチオフェン)は、Aldrich製のポリ(3−へキシルチオフェン)(純度99.95%、レジオレギュラー、ポリスチレン換算の数平均分子量は15000〜45000)を用いた。HOMO準位は−4.7eVであり、LUMO準位は−2.7eVであった。
実施例1
(有機光電変換素子の作製)
透明電極(陽極)としてパターニングされたITOがスパッタ法にて表面に成膜されており、ITOの厚さが約150nmである透明なガラス基板を、中性洗剤中で超音波洗浄し、次いで、沸騰させた超純水中で洗浄した。その後、該ガラス基板をアセトン中で超音波洗浄し、次いで、酸素プラズマ装置(MODEL UV−312、株式会社テクノビジョン製)にて洗浄を行った。
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルフォン酸との混合物の懸濁液(HCスタルクビーテック社製、商品名「Baytron P TP AI 4083」)を0.8ミクロン径のフィルターで濾過して、濾過後の懸濁液を、前記ガラス基板の透明電極が形成された面上に3000rpmの回転数でスピンコートし、塗布膜を成膜した。真空下、塗布膜を形成したガラス基板をホットプレート上に設置し、180℃で20分間乾燥させ、正孔輸送層を形成した。
次に、高分子化合物Aをクロロホルムに溶解させ塗布液を調製した。該塗布液は、高分子化合物Aの濃度が1mg/mL〜10mg/mLの範囲となるように複数通りを調製した。得られた複数通りの塗布液を、それぞれ、前記ガラス基板の正孔輸送層の表面にスピンコートし、塗布膜が成膜されたガラス基板を複数個得た。高分子化合物Aの濃度が異なる複数通りの塗布液をスピンコートすることにより、厚さがそれぞれ5nm、18nm、31nm、37nm、45nm、53nm、及び61nmの高分子薄膜(第1の活性層)を得た。その後、高分子薄膜が成膜されたガラス基板を真空蒸着装置に入れ、1.3×10−3Pa以下の圧力下、C60フラーレン(Aldrich社製、純度99.9%)を0.3Å/s〜0.5Å/sの蒸着速度で高分子薄膜上に50nmの厚さで蒸着し、C60フラーレン膜(第2の活性層)を形成した。
その後、前記C60フラーレン膜を蒸着したガラス基板を抵抗加熱蒸着装置内に置き、第2の活性層上に、アルミニウムを2.0Å/s〜3.0Å/sの蒸着速度で約100nmの厚さで蒸着し、陰極を形成した。
得られた有機光電変換素子の形状は、1mm×2mmの長方形であった。
(有機光電変換素子の光電変換効率の測定)
有機光電変換素子の光電変換効率及び短絡電流密度は、ソーラシミュレーター(分光計器製、商品名「CEP−015型、放射照度100mW/cm」)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧とから求めた。結果を表1に示す。
光電変換効率及び短絡電流密度の高分子薄膜の膜厚依存性を図4に示す。光電変換効率が極大になる厚さは高分子化合物Aから生ずる励起子が高分子薄膜中を拡散する距離にほぼ相当し、第1の活性層と第2の活性層との界面から拡散長に相当する距離だけ離れたところで生成した励起子でも該界面に達し、光電変換効率が高くなることが示された。
実施例2
(有機光電変換素子の作製及び光電変換効率の測定)
高分子化合物Aに代えて、高分子化合物Bを用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ7nm〜70nmの高分子薄膜を含む有機光電変換素子を製造し、光電変換効率及び短絡電流密度を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
(有機光電変換素子の作製及び光電変換効率の測定)
高分子化合物Aに代えてポリ(3−へキシルチオフェン)(Aldrich製、純度99.95%、レジオレギュラー、ポリスチレン換算の数平均分子量は15000〜45000)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さがそれぞれ8nm、10nm、12nm、20nm、24nm、25nm、49nm、58nm、及び77nmの高分子薄膜を含む有機光電変換素子を製造し、光電変換効率及び短絡電流密度を測定した。結果を表1に示す。
高分子薄膜の光電変換効率及び短絡電流密度の膜厚依存性を図5に示す。
Figure 2013179181

Claims (13)

  1. 第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極と該第2の電極との間に設けられており、第1の活性層及び該第1の活性層に接している第2の活性層とを備え、
    前記第1の活性層中に有機材料である第1の活性材料を含み、前記第2の活性層中に第2の活性材料を含み、該第1の活性層から第2の活性層に電子又は正孔が注入され、前記第1または第2の活性層内で光励起により生じた励起子が前記第1または第2の活性層内での拡散長が最小でも20nmである、有機光電変換素子。
  2. 前記第1の活性層から前記第2の活性層に電子が注入され、かつ、前記第1の活性材料の最低空軌道のエネルギー準位が前記第2の活性材料の最低空軌道のエネルギー準位よりも大きい、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記第1の活性層から前記第2の活性層に正孔が注入され、かつ、前記第1の材料の最高占有軌道のエネルギー準位が前記第2の活性材料の最高占有軌道のエネルギー準位よりも小さい、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  4. 前記第1の活性材料が高分子化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機光電変換素子。
  5. 前記第2の活性材料が電子受容性材料である、請求項1、2又は4に記載の有機光電変換素子。
  6. 前記電子受容性材料がフラーレン、フラーレン誘導体又は下記式(A)で表される化合物である、請求項5に記載の有機光電変換素子。
    Figure 2013179181
    〔式(A)中、A環は多環の芳香環を表す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。〕
  7. 前記電子受容性材料がn型の金属酸化物である、請求項5に記載の有機光電変換素子。
  8. 前記n型の金属酸化物が、チタン酸化物、錫酸化物、亜鉛酸化物、及び鉄酸化物からなる群から選ばれる単独あるいは混合の酸化物である請求項7に有機光電変換素子。
  9. 第2の活性材料が電子供与性材料である、請求項1、3又は4に記載の有機光電変換素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機光電変換素子を含む、太陽電池モジュール。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機光電変換素子を含む、イメージセンサー。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機光電変換素子の製造方法であって、前記活性層のうちの少なくとも1層を塗布法により形成する、有機光電変換素子の製造方法。
  13. 前記塗布法が、スリットコート法、キャピラリーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ノズルコート法、インクジェットコート法又はスピンコート法である、請求項12に記載の有機光電変換素子の製造方法。
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