JP2013178382A - 定着装置および定着装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置および定着装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】定着速度を高速化しても、定着性が安定かつ安全な定着装置を提供すること。
【解決手段】定着ローラと、加圧ローラと、定着ベルトと、加熱部材とを備え、定着ベルトが、定着ローラと加熱部材との間に定着ローラの回転により回転可能なように張架され、加熱部材が接触する定着ベルトを加熱し、加圧ローラが定着ローラに接触する定着ベルトの表面と圧接するように定着ローラに対して対向配置され、加熱部材が、半円筒形状の表面を持つ基材と、基材の表面に格子形状に形成された複数の凹部に埋設された発熱する抵抗発熱体とを備える。定着ベルトは、加熱部材の基材の半円筒形状の表面に接触することにより抵抗発熱体により加熱され、定着ローラと加圧ローラとを回転させ、加熱された定着ベルトによる加熱と定着ローラと加圧ローラとの加圧により、定着ニップ部に搬送された記録紙を定着させることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱および加圧によってトナー像を記録媒体に定着させる定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンター等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、熱ローラ定着方式の定着装置が多用されている。
従来の熱ローラ定着方式の定着装置は、たとえば、互いに圧接されたローラ対(定着ローラおよび加圧ローラ)を備え、このローラ対の両方あるいはいずれか一方の内部に、ハロゲンヒーターからなる加熱手段を配置する。
画像形成時において、この加熱手段によってローラ対を所定の温度(定着温度)に加熱した後、トナー像が形成された記録媒体(記録紙)をローラ対の圧接部(定着ニップ部)に搬送する。
記録媒体が圧接部を通過させられると、ローラ対の熱と圧力によって、記録媒体上のトナー像が定着させられる。
ところで、カラー画像形成装置に備えられる定着装置においては、ローラ対の一方の定着ローラとしては、その定着ローラの表層に、シリコンゴム等からなる弾性層を設けた弾性ローラを用いることが一般的である。
定着ローラを弾性ローラとすることで、定着ローラの表面が、未定着トナー像の凹凸に対応して弾性変形し、トナー像面を覆い包むように接触するため、モノクロに比べてトナー量の多いカラーの未定着トナー像に対して良好に加熱定着を行うことが可能となる。
また、定着ニップ部での弾性層の歪開放効果によって、モノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対して離型性を向上させることができる。
さらに、定着ニップ部のニップ形状が上(定着ローラ側)に凸(所謂、逆ニップ形状)となるようにすることにより、ニップ出口での曲率を利用した記録紙の剥離性能を向上させることができ、剥離爪等の剥離手段を用いずとも記録紙の剥離が可能となり、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
また、今日、カラー画像形成装置では、画像形成速度のさらなる高速化が望まれているので、画像形成までの露光、現像、転写、定着などの各工程において、高速化のための種々の工夫がされている。
たとえば、このようなカラー画像形成装置に備えられる定着装置において、高速化に対応するためには、定着ニップ部のニップ幅を広くすることが考えられる。ニップ幅を広くする方法としては、定着ローラの弾性層の層厚を厚くすることや、定着ローラ径を大きくするなどの方法がある。
しかしながら、上記したような従来の弾性層を具備した定着ローラでは、弾性層の熱伝導性が非常に低いので、定着ローラ内部に加熱手段がある場合、プロセス速度を高速化した場合に定着ローラ温度が追従しなくなり、定着不良が発生するという問題があった。
一方、定着ローラ径を大きくした場合には、熱容量が増加するためウオームアップ時間(立ち上がり時間)が長くなり、消費電力が増大するという問題があった。
また、上記のような定着装置における問題を解決しつつ、画像形成の高速化と安定した定着性の両方に対応可能な定着装置も提案されている。
たとえば、定着ローラと、加熱ローラと、加圧ローラと、無端状の定着ベルトとを備え、定着ローラと加熱ローラとの間に定着ベルトを張架し、加熱ローラによって加熱された定着ベルトを用いて、定着ローラと加圧ローラとの間を搬送される被定着材上のトナー像を加熱して定着させるベルト定着方式の定着装置が提案されている(特許文献1,2参照)。
特開平10−307496号公報 特開2002−333788号公報
しかし、上記のような従来のベルト定着方式の定着装置では、熱容量の小さい定着ベルトを加熱するので、立ち上がり時間を短縮することができるが、特許文献1に記載の技術ではハロゲンランプによる間接加熱のため加熱効率が低く、ウオームアップ時間を短くするには加熱ローラの熱容量を小さくすることになるが、ハロゲンヒーターの設置のため小径化に限界があること及び薄肉にすると加熱ローラのたわみが発生するため、限界があった。また特許文献2に記載の技術では、加熱ローラをいくつかの層構成で形成していることなどが原因となり、安全性と長期的な信頼性の点で問題があった。
たとえば、特許文献2のように、加熱ローラが、金属薄板である基体の上に、電気絶縁層と、抵抗発熱層とをこの順に積層して形成されたものでは、基体とその上の2つの層との線膨張係数が異なるので、基体と2つの層との間に剥離が生じることがあった。
この剥離した部分が加熱されると、過熱により発煙する場合もあり、安全上問題となる。
さらに、この剥離等が原因となって、定着ベルトに回転ムラが生じ、定着ベルトおよび加熱ローラの寿命が短くなり、長期的な信頼性が損なわれるという問題もあった。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、高速印字を行う画像形成装置において安定した定着性を確保するために、立ち上がり時間の短縮と、定着ベルトを加熱した場合の温度分布の均一化を図り、さらに安全性を高め、省エネルギー化を図ることのできる定着装置を提供することを課題とする。
この発明は、定着ローラと、加圧ローラと、定着ベルトと、加熱部材とを備え、前記定着ベルトが、所定の距離だけ離れた位置に配置された前記定着ローラと前記加熱部材との間に、前記定着ローラの回転により回転可能なように張架され、前記加熱部材が、接触する定着ベルトを加熱し、前記加圧ローラが、前記定着ローラに接触する定着ベルトの表面と圧接するように、定着ローラに対して対向配置され、前記加熱部材が、半円筒形状の表面を持つ基材と、前記基材の表面に格子形状に形成された複数の凹部に埋設された発熱する抵抗発熱体とを備え、前記定着ベルトは、前記加熱部材の基材の半円筒形状の表面に接触することにより、前記抵抗発熱体により加熱され、前記定着ローラと加圧ローラとを回転させ、加熱された定着ベルトによる加熱と、定着ローラと加圧ローラとの加圧により、前記定着ベルトと前記加圧ローラとが接触する定着ニップ部に搬送された記録紙を、定着させることを特徴とする定着装置を提供するものである。
これによれば、定着ベルトを加熱する加熱部材が、基材に格子形状に形成された凹部に埋設された抵抗発熱体を備えているので、定着速度を高速化しても、定着ベルトの安定的な加熱と、十分な高速追従性を有することができ、過熱を防止した安全な定着装置を提供でき、記録紙に対する定着温度分布の均一化と、長期的に安定かつ高品質の画像形成をすることができる。
また、前記加熱部材は、前記基材の表面全体を覆うように形成された第1絶縁層を備え、前記基材の凹部の中に、凹部の底面の上に、断熱層と、第2絶縁層と、前記抵抗発熱体とをこの順序で形成したことを特徴とする。
これによれば、断熱層と第2絶縁層によって抵抗発熱体の電気的絶縁性を確保でき、抵抗発熱体が埋設された凹部を含む基材全体を覆うように第1絶縁層を形成しているので、定着ベルトをスムーズに回転させることができ、過熱を防止し、定着ベルトの寿命を長くすることができる。
また、前記抵抗発熱体は、箔状のステンレスからなることを特徴とする。
これによれば、抵抗発熱体自体の熱容量を小さくすることができ、加熱部材の耐久性を高め、長期的に安定かつ高品質の画像形成ができる。
また、ステンレスは、高耐酸化性を有するので、高温でも酸化されにくく、急速加熱を繰り返しても十分な耐久性を有し、十分な安全性を確保できる。
また、前記第1絶縁層は、PTFE樹脂およびPFA樹脂のいずれか1つを少なくとも含み、熱伝導性の微粒子が充填された材料からなり、前記断熱層は、内部に中空粒子が充填されていることを特徴とする。
これによれば、第1絶縁層が、フッ素樹脂等を含んでいるので、定着ベルトとの間の摩擦力を低減させることができ、定着ベルトの摩耗を防止して高い耐久性を確保することができる。
また、熱伝導性の微粒子を充填することにより、定着ベルトへの熱伝導性を向上させることができる。さらに、断熱層に、中空粒子を充填しているので、基材への熱伝導を低下させることができる。
また、前記加熱部材は、前記抵抗発熱体に通電する給電部をさらに備え、前記格子形状に形成された凹部に埋設された抵抗発熱体は、基材のほぼ中央部の所定の領域に配置された第1の面状発熱体と、基材の前記中央部の両方の外側に配置された第2の面状発熱体に分割して構成され、前記給電部は、前記第1および第2の面状発熱体のそれぞれに対して通電するか、あるいは前記第1および第2の面状発熱体の両方に通電するかを選択可能なように、前記抵抗発熱体に接続されていることを特徴とする。
これによれば、抵抗発熱体を形成位置の異なる2つの面状発熱体に分割して構成しているので、記録紙のサイズに対応した加熱が可能となり記録紙のない領域に対する無駄な加熱をしないことにより、省エネルギー化を図ることができる。
また、記録紙のない領域を加熱しないので、その領域に対する過熱が防止でき、安全性を高めることができる。
この発明によれば、定着ベルトを加熱する加熱部材が基材の表面に格子形状に形成された凹部を有し、その凹部に、発熱する抵抗発熱体を埋設しているので、定着速度を高速化しても、定着ベルトに対する安定的かつ均一した加熱と、十分な高速追従性を実現でき、また、凹部に埋設した抵抗発熱体が基板からはがれることはないので、過熱を防止して安全な定着装置を提供でき、さらに記録紙に対する定着温度分布の均一化と、長期的に安定かつ高品質の画像形成が可能となる。
この発明の画像形成装置の一実施例の概略構成図である。 この発明の定着装置の一実施例の概略構成を示す断面図である。 この発明の加熱部材の一実施例の概略構成図である。 この発明の加熱部材の一実施例の概略構成を示す断面図である。 この発明の抵抗発熱体の一実施例の概略構成図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。なお、これによって、この発明が限定されるものではない。
<この発明の画像形成装置の構成>
図1に、この発明の現像装置を備えた画像形成装置の一実施例の構成図を示す。
この発明の画像形成装置100は、図1に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム3と、感光体ドラム3表面を帯電させる帯電器(帯電装置)5と、感光体ドラム3表面に静電潜像を形成する露光ユニット(露光装置)1と、感光体ドラム3表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置2と、現像装置2にトナーを補給するトナー補給装置22と、感光体ドラム3表面のトナー像を記録媒体に転写する中間転写ベルトユニット(転写装置)8と、トナー像を記録媒体に定着させる定着ユニット(定着装置)12とを備える。
この画像形成装置100は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に多色または単色の画像を形成するものである。なお、画像形成装置100の上方にスキャナ等を備えてもよい。
まず、画像形成装置100の全体構成について説明する。
図1に示す画像形成装置100は、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及び黄(Y)の4つの色成分毎の画像データが取り扱われるものとする。ここでは、黒画像、シアン画像、マゼンタ画像、黄画像が別々に形成され、各々の色成分の画像を重畳することによって1つのカラー画像が形成される。
したがって、画像形成装置100においては、図1に示すように、各色成分の画像が形成されるように、現像装置2(2a,2b,2c,2d)、感光体ドラム3(3a,3b,3c,3d)、帯電器5(5a,5b,5c,5d)、クリーナユニット4(4a,4b,4c,4d)がそれぞれ4個ずつ設けられている。言い換えると、現像装置2と感光体ドラム3と帯電器5とクリーナユニット4とを1つずつ含む画像形成ステーション(画像形成部)が4つ設けられる。
ここで、上記a〜dの符号は、aが黒画像形成用の部材、bがシアン画像形成用の部材、cがマゼンタ画像形成用の部材、dが黄画像形成用の部材であることを示したものである。また、画像形成装置100には、露光ユニット1、定着ユニット12、シート搬送路S、給紙トレイ10及び排紙トレイ15が備えられている。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
帯電器5としては、図1に示す接触ローラ型の帯電器の他、接触ブラシ型の帯電器、或いは非接触チャージャー型の帯電器などが使用されることもある。
露光ユニット1は、図1に示すように、レーザ照射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。但し、レーザスキャニングユニット以外に、発光素子をアレイ状に並べたEL(エレクトロルミネッセンス)やLED書込みヘッドを露光ユニット1とすることもできる。露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像装置2(2a,2b,2c,2d)は、感光体ドラム3に形成された静電潜像をK,C,M,Yのいずれかのトナーにより顕像化する(現像する)ものである。現像装置2の上部には、トナー移送機構102(102a,102b,102c,102d)と、トナー補給装置22(22a、22b,22c,22d)と、現像槽111(111a,111b,111c,111d)とを備える。
クリーナユニット4は、現像及び画像転写工程後に感光体ドラム3の表面に残留しているトナーを除去し、回収するものである。
感光体ドラム3の上方には中間転写ベルトユニット8が配置されている。中間転写ベルトユニット8は、中間転写ローラ6(6a,6b,6c,6d)、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73、及び中間転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。
中間転写ローラ6、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73は、中間転写ベルト7を張架し、図1の矢印B方向に中間転写ベルト7を回転駆動させるものである。
中間転写ローラ6は、中間転写ベルトユニット8の中間転写ベルトテンション機構73における中間転写ローラ取付部に回転可能に支持されている。中間転写ローラ6には感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト7上に転写するための転写バイアスが印加されている。
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。中間転写ベルト7上には、感光体ドラム3に形成された各色成分のトナー像が順次重ねて転写されることにより、カラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト7は、厚さが例えば100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7の裏側に接触している中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
中間転写ローラ6は、直径が例えば8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとして形成され、表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ローラ6は中間転写ベルト7に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では、転写電極としてローラ形状のもの(中間転写ローラ6)を使用しているが、これ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述のように各感光体ドラム3上の静電潜像は各色成分に応じたトナーにより顕像化されてそれぞれトナー像となり、これらトナー像は中間転写ベルト7上に重ねて合わされ積層される。このように、積層されたトナー像は、中間転写ベルト7の回転によって、搬送されてきた用紙と中間転写ベルト7との接触位置(転写部)に移動し、この位置に配置されている転写ローラ11によって用紙上に転写される。この場合、中間転写ベルト7と転写ローラ11とは所定ニップで互いに圧接されるとともに、転写ローラ11にはトナー像を用紙に転写させるための電圧が印加される。この電圧は、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧である。
上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ11もしくは中間転写ベルト駆動ローラ71の何れか一方は金属等の硬質材料から形成され、他方は弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)から形成される。
中間転写ベルト7と感光体ドラム3との接触により中間転写ベルト7に付着したトナー、及び中間転写ベルト7から用紙へのトナー像の転写の際に転写されずに中間転写ベルト7上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット9によって除去され回収される。
中間転写ベルトクリーニングユニット9には、中間転写ベルト7に接触するクリーニングブレード(クリーニング部材)が備えられている。中間転写ベルト7におけるクリーニングブレードに接触している部分は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ72にて支持されている。
給紙トレイ10は、画像形成に使用するシート(例えば記録用紙)を蓄積しておくためのものであり、画像形成部及び露光ユニット1の下側に設けられている。一方、画像形成装置100の上部に設けられている排紙トレイ15は、印刷済みのシートをフェイスダウンで載置するためのものである。
また、画像形成装置100には、給紙トレイ10のシート及び手差しトレイ20のシートを転写部や定着ユニット12を経由させて排紙トレイ15に案内するためのシート搬送路Sが設けられている。なお、転写部は中間転写ベルト駆動ローラ71と転写ローラ11との間に位置する。
さらに、シート搬送路Sには、ピックアップローラ16(16a,16b)、レジストローラ14、転写部、定着ユニット12、搬送ローラ25(25a〜25h)等が配置されている。
搬送ローラ25は、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ16aは、給紙トレイ10の端部に備えられ、給紙トレイ10からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。ピックアップローラ16bは、手差しトレイ20の近傍に備えられ、手差しトレイ20からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。レジストローラ14は、シート搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持し、中間転写ベルト7上のトナー像の先端とシートの先端とを合わせるタイミングでシートを転写部に搬送するものである。
<シート搬送動作の説明>
次に、シート搬送路Sによるシート搬送動作について説明する。
図1の画像形成装置100において、給紙トレイ10、及び少数枚の印字を行う場合等に使用される手差しトレイ20に、所定サイズのシートが予め配置される。
両トレイ(10,20)の近傍にそれぞれ配置されたピックアップローラ16(16a,16b)が、シートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する。
片面印字の場合は、給紙トレイ10から搬送されるシートは、シート搬送路S中の搬送ローラ25aによってレジストローラ14まで搬送され、レジストローラ14によりシートの先端と中間転写ベルト7上の積層されたトナー像の先端とが整合するタイミングで転写部(転写ローラ11と中間転写ベルト7との接触位置)に搬送される。
転写部ではシート上にトナー像が転写され、このトナー像は定着ユニット12にてシート上に定着される。その後、シートは、搬送ローラ25bを経て排紙ローラ25cから排紙トレイ15上に排出される。
また、手差しトレイ20から搬送されるシートは、複数の搬送ローラ25(25f,25e,25d)によってレジストローラ14まで搬送される。それ以降のシート搬送動作は、上述した給紙トレイ10から供給されるシートと同様の経過を経て排紙トレイ15に排出される。
一方、両面印字の場合は、上記のようにして片面印字が終了し定着ユニット12を通過したシートは、後端が排紙ローラ25cにてチャックされる。
次に、シートは、排紙ローラ25cが逆回転することによって搬送ローラ25g,25hに導かれ、再びレジストローラ14を経て裏面印字が行われた後に、排紙トレイ15に排出される。
<この発明の定着装置の構成>
図2に、この発明の定着装置の一実施例の概略構成図を示す。
定着装置は、後述する定着ローラと加圧ローラとを回転させ、加熱された定着ベルトによる加熱と、定着ローラと加圧ローラとの加圧により、定着ニップ部に搬送されてきた記録紙を定着させるものである。
図2において、この発明の定着装置50は、主として、定着ローラ51aと、加圧ローラ51bと、剥離爪52と、定着ベルト64と、加熱部材60と、クリーニング部材53と、第1温度センサ63と、第2温度センサ65と、ハロゲンヒーター66とを備える。
定着ベルト64は、定着ローラ51aと加熱部材60との間に、定着ローラ51aの回転により回転可能なように、張架される。
加圧ローラ51bと定着ローラ51aとは、それらの間に定着ベルト64を介して接触するように、対向配置される。加圧ローラ51bは、定着ローラ51aに接触する定着ベルト64の表面と圧接する。
また、定着ローラ51aと、加圧ローラ51bの軸線方向は、同一であり、図2の紙面に垂直な方向である。
加熱部材60は、接触する定着ベルトを加熱する部材である。加熱部材60はその表面が略半円孤形状の部材であり、定着ローラ51aと加圧ローラ51bの軸線方向に平行な方向(図2の紙面に垂直な方向)に長い長方形状の部材である。
定着ベルト64と加圧ローラ51bとが接触する部分が、定着ニップ部51cである。図2の矢印方向(右方向)に、未定着のトナー像59が担持されている記録紙である記録紙59が、図示しない搬送機構により、この定着ニップ部51cに所定の速度で搬送される。
記録紙59のトナー像が担持されている方の面は、加圧ローラ51b側に接触し、担持されていない面は定着ベルト64に接触して搬送される。
定着ベルト64は、定着ローラ51aの回転により回転すると、図2の上方にある加熱部材60に接触したときに、後述する抵抗発熱体により所定の温度に加熱させられる。
その加熱後、定着ベルト64がさらに回転して加熱された部分が定着ニップ部51cまできたとき、定着ベルト64の熱と、定着ベルト64および加圧ローラ51bとの接触圧により、定着ニップ部51cに搬送されてきた記録紙59上のトナー像58が、記録紙59に定着される。この定着速度は、例えば220mm/秒である。
記録紙上のトナー像58は、たとえば、非磁性の一成分現像剤(非磁性トナーと呼ぶ)、非磁性の二成分現像剤(非磁性トナーとキャリアとを含む)、あるいは、磁性現像剤(磁性トナーと呼ぶ)などの現像剤によって形成されている。
定着ローラ51aは、回転軸を中心にして回転する円柱形部材であり、図示しない回転モータにより、加圧ローラがY2方向(右まわり方向)に回転し、定着ローラは加圧ローラとの圧接により従動回転し、たとえば、図2に示すようにY1方向(左まわり方向)に回転させられる。
定着ローラ51aは、たとえば、直径が30mm程度の回転軸方向に長い円柱形部材であり、その内側から順に、芯金、弾性層が形成された2層構造からなる部材である。
芯金には、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層には、たとえばシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム材料が用いられ、ウオームアップ時間の短縮のために断熱性を有する上記のスポンジゴム材料とすることが好ましい。一つの実施の形態として、定着ローラ51aが定着ベルト64を介して加圧ローラ51bに圧接するときの力は、216N程度である。
加圧ローラ51bは、直径が30mm程度の回転軸方向に長い円柱形部材であり、その内側から順に、芯金、弾性層、離型層が形成された3層構造からなる部材である。
芯金には、定着ローラ51aと同様に、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層も、定着ローラ51aと同様に、シリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム材料が用いられる。離型層には、たとえば、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂が用いられる。
また、加圧ローラ51bの内部には、加圧ローラ51bを加熱するハロゲンヒータ(ヒータランプ)66が配置されている。図示しない電源回路からヒータランプ66に電力を供給(通電)させることによって、ヒータランプ66から赤外線を放射させる。これによって、加圧ローラ51bの内周面が赤外線を吸収して加熱され、加圧ローラ51b全体が加熱される。
定着ベルト64は、定着ニップ51cを通過する未定着のトナー像58を加熱し、記録紙59に定着させるものである。定着ベルト64は、加熱部材60によって、所定の温度(たとえば170℃)に加熱される。
定着ベルト64は、たとえば直径50mm程度の無端状のベルトであり、基材の上に、弾性層と離型層とをこの順に形成した3層構造の部材である。
定着ベルト64の基材は、たとえば、ポリイミド等の耐熱性樹脂あるいはステンレスやニッケル等の金属材料からなる中空円筒状の部材である。また、その基材の表面上に、弾性層として、耐熱性および弾性に優れたエラストマー材料(たとえばシリコンゴム)が形成される。さらに、弾性層の表面に、離型層として、耐熱性および離型性に優れた合成樹脂材料(たとえばPFAやPTFE等のフッ素樹脂)が形成される。また、基材となるポリイミドに、フッ素樹脂を内添してもよい。これによって、加熱部材60との摺動負荷を低減させることができる。さらに、基材となるポリイミド、及び/又はエラストマー材料に、高熱伝導性材料、たとえば、カーボンナノチューブなどを内添してもよい。これにより、加熱部材60からの熱をより早く定着ベルト表層に伝えることができ、ウオームアップ時間の短縮及び連続印字時の温度追従性が良好となる。
図2において、加熱部材60の表面近傍であって、定着ベルト64とは非接触状態で、たとえば、定着ベルトと1mm程度離れた位置に、第1温度センサ63を設ける。
この第1温度センサ63は、加熱部材60上の定着ベルト64の表面温度を検出するものである。
第1温度センサ63は、非接触式の温度検出を行う赤外線検知型のセンサであり、たとえば、サーミスタが用いられる。
第1温度センサ63によって検出された温度データ(定着ベルト64の表面温度)に基づいて、定着ベルトの表面温度がほぼ一定値(たとえば、170℃)となるように、加熱部材60への通電が制御される。
また、加圧ローラ51bの表面近傍又は当接して、第2温度センサ65を設ける。
この第2温度センサ65は、加圧ローラ51bの表面温度を検出するものである。
第2温度センサ65としては、非接触式あるいは接触式の赤外線検知型の温度センサ(たとえば、サーミスタ)が用いられる。
この第2温度センサ65によって検出された温度データ(加圧ローラ51bの表面温度)に基づいて、加圧ローラ51bの表面温度がほぼ一定値(たとえば、120℃)となるように、ハロゲンヒータ66への通電が制御される。
図2において、剥離爪52は、記録紙がローラに巻きつくのを防止するためのものであり、加圧ローラ51bに対して配置され、たとえば、PTFEのような材料で形成される。
また、クリーニング部材53は、記録紙表面に付着したトナー、トナー外部添加材、紙粉などの汚染物質を除去するためのものであり、加圧ローラ51bに配置される。
クリーニング部材53は、たとえば、汚染物質、特にトナーを捕集する不織布として、耐熱性および耐久性に優れる芳香族ポリアミド系繊維に、不織布の柔軟性を向上させるために適量のポリエチレンテレフタレート系繊維を混合した不織布から構成され、アルミシャフトの周辺に、例えば適当な厚さの弾性層を有するクリーニングローラが加圧ローラに適正圧力で押圧されており、クリーニングローラにより上記不織布を加圧ローラに圧接して、トナー、トナー外部添加材、紙粉などをクリーニングするものである。
<加熱部材の構成>
図3に、この発明の定着装置に備えられる加熱部材の一実施例の概略構成図を示す。
また、図4に、加熱部材の一実施例の断面図を示す。
加熱部材60は、上記したように、定着ベルト64に接触して、定着ベルト64を所定の温度に加熱する部材である。加熱部材60は、加熱部61とジャーナル部67aとから構成される。
加熱部61は、定着ベルト64に接触することにより定着ベルト64を加熱する部分であり、主として、基材61aと、抵抗発熱体61bと、第1絶縁層61cと、断熱層61dと、電極部61eと、第2絶縁層61fとから構成される。
ここで、基材61aは、半円筒形状の表面を持つ部材であり、抵抗発熱体61bは、基材の表面に格子形状に形成された複数の凹部に埋設された発熱する部材である。
また、ジャーナル部67aは、加熱部61の両端に形成される部分であり、加熱部材60を、固定する部分である。
ジャーナル部67aには、定着装置50本体のサイドフレーム67bに固定され、かつ定着ベルト64の蛇行を防止する蛇行防止用カラー67cが備えられている。
加熱部材60は、ジャーナル部67aをサイドフレーム67bに固定することにより、定着ベルト64と加熱部61との摩擦力により回転しないように配置されている。
蛇行防止用カラー67cは、基材61aの両端部のジャーナル部67aに固定され、2つのカラー67cの間に、定着ベルト64の端部がちょうど接触する位置に形成される。
このカラー67cにより、定着ベルト64が回転摺動するときに、定着ベルト64が蛇行するのを防止する。
また、蛇行防止用カラー67cとしては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)からなるカラーを用いることができるが、これに限定されるものではなく、加熱部材60とは別の部材として独立で回転できるものであってもよい。蛇行防止用カラー66が独立して設置される場合は、定着ベルト64が蛇行防止用カラー67cに当接しても負荷がかかることはなく、定着ベルト64が割れてしまうのを防止して、定着ベルト64の耐久性を長く維持することができる。
加熱部材60の基材61aは、中空のロール形状であり、円筒の下半分が切断されたほぼ半円筒形状の部材である。
半円筒の外側表面である曲面部分に、抵抗発熱体等からなる加熱部61が配置され、この加熱部61が、定着ベルト64と接触する部分である。定着ベルト64は、半円筒の外側表面と接触した状態で、回転させられる。
基材61aは、高耐熱性の剛性を有する材料で形成され、たとえば、アルミニウム、鉄などの金属で形成される。
また、図4に示すように、基材61aの一方の表面上には、格子形状(マトリクス状あるいはメッシュ状とも呼ぶ)に凹部(溝)62が多数形成され、この凹部62の中に、凹部の底面の上に、断熱層61dと、第2絶縁層61fと、抵抗発熱体61bとが、この順序で形成される。
この凹部62の上方と、凹部以外の基材61aの上方には、第1絶縁層61cが形成され、この第1絶縁層61cと定着ベルト64とが接触する。すなわち、第1絶縁層61cは、基材61aの表面全体を覆うように形成される。
抵抗発熱体61bをその内部に有する凹部62を格子形状に形成するのは、定着ベルト64に伝達される熱を均一化するためである。
定着ベルト64に伝熱された熱が均一化されている場合、定着されるトナー画像の定着性も均一化できる。
抵抗発熱体61bは、電極部61eと接続され、電極からの通電により発熱する部材であり、たとえば、ニクロム、ステンレスのような発熱に適した材料により形成される。
抵抗発熱体61bにより発熱された熱は、第1絶縁層61cを介して定着ベルト64へ伝達される。
ただし、発熱された熱は、凹部62の側面および底面を介して基材61aにも伝達するので、定着ベルト64の方へ急速かつ安定的に伝熱させるために、凹部62の側面と底面に、断熱層61dを設け、さらに、基材61aも内厚を薄くしておくことが好ましい。たとえば、基材61aの厚さは、0.3から1.0mm程度とすればよい。
凹部62は、基材61aの表面の凹部となる部分以外をマスクして、基材表面をエッチングすることにより形成すればよい。エッチングの方法は公知のエッチング技術を用いればよい。ただし、凹部の形状は、抵抗発熱体が均一に発熱できるために、できるだけ抵抗発熱体のパターン形状に対応した形状であることが好ましく、また凹部の底面は平坦となるように加工することが好ましい。
図2に示すように、凹部62は、加熱の均一化のために、基材61aの表面上に格子形状に設けることが好ましいが、これに限るものではなく、この他に、たとえば、凹部62どうしが直交するのではなく、所定の角度で交差するような網目状に形成してもよい。
凹部62の中において、基材61aの上に断熱層61dを形成する。断熱層61dは、凹部62の側面の基材も覆うように形成する。
断熱層61dの上に、第2絶縁層61fを形成する。
また、断熱層61bの側面部分も覆うように第2絶縁層61fを形成する。
さらに、第2絶縁層61fの上に、抵抗発熱体61bを形成し、抵抗発熱体61bの表面と、基材61aの凹部以外の表面との高さがほぼ同一となるように形成する。抵抗発熱体61bは、後述するように、例えば、箔状のステンレスによって形成される。
上記凹部62が形成された基材全体の上に、第1絶縁層61cが形成される。
第1絶縁層61cは、定着ベルト64と直接接触する部分であり、定着ベルト64によって摺動されるので、摺動されても摩耗することの少ない材料を用い適当な厚みで被覆することが好ましい。
このように、抵抗発熱体61bは、基材61aの凹部62の中に埋設され、かつその上方を第1絶縁層61cで覆っているので、抵抗発熱体61bが基材61aからはがれることはなく、接触する定着ベルト64を傷つけることもない。したがって、定着ベルト64の耐久性を向上させることができ、加熱部材60の高寿命化と、十分な安全性を確保することができる。
断熱層61dは、抵抗発熱体61bによって発熱される熱を、基材側よりも定着ベルト64側に高効率で伝達させるために設けるものであり、たとえば、基材側への伝熱を防止するために、ポリイミドの内部に中空粒子が充填された部材として形成することが好ましい。
中空粒子としては、耐熱性の面から無機系の粒子を用いることが好ましく、たとえば、シリカをベースとした中空粒子を充填する。また、中空粒子の粒子径としては、たとえば、約10nm〜約300nmを有するシリカ殻からなる中空粒子を用いることができる。シリカ殻からなる中空粒子はその粒子径が小さいため、充分な断熱効果を得ることができる。さらに、中空粒子の充填量は5.0〜50重量%であることが好ましい。これは、5.0よりも少ないと充分な断熱効果が得られず、50よりも多いと断熱層の形成時に粒子の流動性が確保できないからである。
また、凹部に形成される第2絶縁層61fは、基材61aと抵抗発熱体61bとの間の電気的絶縁性を確保するためのものであり、たとえば、ポリイミドを用いればよい。
もし、第2絶縁層61fがなければ、断熱層61dの中の中空粒子内および粒子間の空孔により、抵抗発熱体から基材へリークする可能性があるからである。
基材61aの表面上に形成される第1絶縁層61cは、定着ベルト64と接触するため、熱伝導性と耐久性を有する材料で形成されることが好ましい。たとえば、熱伝導性を向上させることのできる微粒子が内部に充填された樹脂を用いることが好ましい。
この第1絶縁層61cを形成する樹脂としては、たとえば、PTFE樹脂やPFA樹脂などのフッ素樹脂のいずれか1つを少なくとも含むものを用いることができ、さらに、PTFE樹脂とPFA樹脂とを混合したものを用いてもよい。
あるいは、ガラス樹脂を用いてもよい。
充填する熱伝導性の微粒子としては、たとえば、炭化ケイ素(SiC)、BN(窒化ホウ素)、AlN(窒化アルミ)、窒化ケイ素(Si34)、マグネシア(MgO)、Al23(アルミナ)、結晶性シリカ(SiO2)、溶融シリカ(SiO2)、及びこれらの材料の表面に官能基などを付与した表面処理物などのいずれかを用いることができる。
また、その充填量は20〜70容量%が好ましい。20容量%よりも少ないと熱伝導性の向上効果が少ないからである。
また、70容量%よりも多いと、絶縁膜の形成時の溶融粘度が大幅に高まり、レベリング性が低下し平滑性が確保できないばかりでなく、絶縁層の靭性も低下し、製造時に容量分率が少しばらつくだけで熱伝導率が大きく変化するために、定着ベルトに温度分布が生じる可能性があるからである。
第1絶縁層61cによって、加熱部材60と定着ベルト64との間の摩擦力を低減することができ、定着ベルト64が摩耗するのを防止して、定着ベルト64の高い耐久性を確保することができる。
さらに、定着ベルト64を駆動する定着ローラ51aおよび加圧ローラ51bへの負荷も低減することができ、両ローラ51a,51bの耐久性も確保し、両ローラを低電力で駆動することが可能となる。
また、定着ベルト64と加熱部材60との間には、熱伝導性のグリスなどの潤滑剤を塗布してもよい。この潤滑剤により、定着ベルトのすべり性が良くなり、回転し始めるときの応力が低くなり、定着ベルトの回転がスムースになり、定着ベルトの片寄りの発生を抑制することができる。
<抵抗発熱体の構成>
図5に、この発明の加熱部材に用いられる抵抗発熱体の一実施例の全体構成の説明図を示す。ここでは、一方向(図5の紙面の左右方向)に長い長方形状の基材61aの表面上に、格子形状に形成した抵抗発熱体61bの構成を示している。
図5において、抵抗発熱体61bは、大きく分類すると、2つの面状発熱体(61b−1,61b−2)に分割して構成される。
第1の面状発熱体61b−1は、基材61aの長手方向のほぼ中央部の所定の領域に配置される抵抗発熱体であり、図5では、格子間隔の狭いパターンとして図示した部分である。
もう1つの第2の面状発熱体61b−2は、基材61aの長手方向の中央部の両方の外側である両端部の領域にそれぞれ配置される抵抗発熱体であり、図5では、格子間隔の広いパターンとして図示した部分である。
給電部61b−3は、抵抗発熱体に通電する部分であり、第1および第2の面状発熱体(61b−1,61b−2)の各領域に対して、それぞれ別々に通電する電極である。
給電部61b−3は、第1および第2の面状発熱体のそれぞれに対して通電するか、あるいは、第1および第2の面状発熱体の両方に通電するかを選択可能なように、抵抗発熱体に接続される。
定着ベルト64は、図5に示した構成全体の上に接触して配置され、図5の紙面の上下方向に移動させられる。
たとえば、定着させようとする記録紙の幅が狭く、その幅に対応する定着ベルトの幅が、第1面状発熱体61b−1と一致する場合には、給電部61b−3は、第1の面状発熱体61b−1の領域のみに通電を行うようにすればよい。
また、定着させようとする記録紙の幅が広く、定着ベルトの全体を加熱させる必要がある場合は、給電部61b−3は、第1および第2の面状発熱体(61b−1,61b−2)の全体に対して通電を行うようにする。
このように、定着する記録紙のサイズに対応させて、抵抗発熱体に通電する領域を変化させることにより、記録紙が通過する領域に対応する定着ベルトの部分のみを加熱させることができる。また、記録紙が通過しない領域に対応する抵抗発熱体の領域に通電しないことにより、記録紙のない領域の過熱を防止でき、十分な安全性を確保でき、加熱が不要な領域に対する通電をしないことにより、省エネルギー化を図ることができる。
給電部61b−3は、図示しない給電制御部に接続されており、給電制御部は、上記したように定着させる記録紙のサイズに対応させて通電する給電部の領域を決定する。
また、給電制御部は、第1温度センサ63によって検出された温度と、定着ベルト64の回転の有無の情報を得て、給電部61b−3へ出力する給電電力の大きさとタイミングを制御する。
図5に示すような面状発熱体を構成する抵抗発熱体61bは、上記したように、基材61aの表面に形成された凹部62の中に形成する。抵抗発熱体61bの材料としては、抵抗値(電力)と寿命の観点から、たとえば高耐酸化性の箔状のステンレスを用いることが好ましい。
また、ステンレスとしては、たとえば、厚さ20から500μm、好ましくは、40から100μm程度のステンレス箔を用いることが好ましい。
基材61aに凹部62を形成し、その凹部内に、断熱層61dと第2絶縁層61fとを形成した後、上記ステンレス箔を、レーザ加工、打ち抜き法、あるいはエッチング処理などの公知の方法により、凹部に埋設させることにより、抵抗発熱体61bを形成することができる。
ただし、微細加工が容易にできる観点からは、エッチング処理が好ましい。
たとえば、エッチング処理は、金属箔や金属薄板を対象とした酸性の腐食液、もしくはアルカリ性の腐食液を使用することで行うことができる。具体的には、ステンレス箔の一面もしくは両面に、所望の格子状パターンに対応させ、基材の所望の領域をエッチングレジストでマスキングして、エッチング液中に浸漬して、エッチング処理すればよい。
このエッチング処理温度や時間などの条件は、一義的に定められるものではなく、適宜選択・設定される。
<この発明の定着装置の一実施例>
上記に説明したこの発明の定着装置の一つの実施例として、以下に示すような各構成部材を用いて製作した。以下に、この実施例の詳細な部材、条件、数値を示す。
<定着ローラ51a>
直径が30mmで、心金が直径15mmのステンレス鋼、弾性層が厚さ7.5mmのシリコンスポンジであるものを使用した。
<加圧ローラ51b>
直径が30mmでシリコンソリッドゴムからなり、離型層には厚さ30μmのPFAチューブ、内部に定格電力400Wのヒーターランプを配置したものを使用した。
<定着ベルト64>
ベルト基材に厚さ70μmのポリイミド、弾性層に厚さ150μmのシリコンゴム、離型層に厚さ30μmのPFAチューブを使用し、巻きかけ角度θを185°とした。
<蛇行防止用カラー67c>
内径28mm、直径32mm、幅7mmのポリフェニレンサルファイド(PPS)カラーを、定着ベルト端部と接するように配置した。
<加熱部材60>
基材61a:加熱部およびジャーナル部の直径が28mmであり、肉厚0.5mmのアルミ製パイプで、周方向において40%カットされた円弧形状を有するものを用いた。なお、外表面には、図5に示した格子状パターンに対応した深さ0.3mmの溝をレーザー加工により形成した。
第2絶縁層61f:厚み50μm、ポリイミドからなる絶縁層を、熱圧接着により形成した。
断熱層61d:厚み100μm、ポリイミドをベースとして粒子径約10nm〜約300nmを有するシリカ殻からなる中空粒子を15重量%充填したものを、熱圧接着により形成した。
抵抗発熱体61d:厚み50μmの高耐酸化性ステンレス箔を用いて、パターン幅0.2mm〜0.4mm、格子長さ1.6〜1.9mmの格子状のパターンを有する面状発熱体をエッチング法により形成した。
また、発熱体の長手方向の全長は310mm、電力はAC100V1200W、発熱体の長手方向中央部領域の長さは、全長手方向の中央部を基準にして220mm、AC100V825Wとした。端部の電力は各々187Wとした。
電極部61e:図5に示した配置に、幅5mmの給電部をパターン化し、給電端子部は穴あきラグハトメφ2.0で接続した。
第1絶縁層61c:厚み50μm、PFAからなる材料を用いて形成した。
<温度センサ63、65>
第1温度センサ63として非接触式のサーミスタ、第2温度センサ65として接触式のサーミスタを使用した。
<定着条件>
定着ニップ部51cの長さ:7mm(定着ニップ部の記録紙搬送方向の長さ)
定着ニップ部51cの幅:325mm(定着ローラの軸線方向に対応する長さ)
定着速度:220mm/sec
記録紙の最大幅:300mm(定着ローラの軸線方向に対応する長さ)
この実施例の面状発熱体61bから発生する熱は、絶縁層61cまたは基材61aを介して定着ベルトに伝わる。
抵抗発熱体61bが格子状にパターン化され、断熱層61dと第2絶縁層61fを介して低熱容量の基材61aに埋設されているので、ウオームアップ時間は29sec、定着ベルト表面の温度分布は、長手方向で175℃プラスマイナス5℃以内となってほぼ均一になり、また連続通紙しても温度低下がなかった。
従って、高速印字での追従性を確保しながら、高品質の画像を得ることができた。
さらに、ライフ試験において、300K枚通紙後も初期と同等の定着性と画質を得ることができた。
また、異なるサイズの記録紙の連続印刷時に、通電領域を制御することにより、これ以上の定着ベルトの温度の過上昇は抑制できた。
したがって、安全性を確保し、定着ローラの寿命を維持することに加え、省エネ化した状態で、記録紙上への画像形成が可能となった。
50 定着装置
51a 定着ローラ
51b 加圧ローラ
51c 定着ニップ部
52 剥離爪
53 クリーニング部材
58 トナー像
59 記録紙
60 加熱部材
61 加熱部
61a 基材
61b 抵抗発熱体
61b−1 第1の面状発熱体(中央部)
61b−2 第2の面状発熱体(端部)
61b−3 給電部
61c 第1絶縁層
61d 断熱層
61e 電極部
61f 第2絶縁層
62 凹部
63 第1温度センサ
64 定着ベルト
65 第2温度センサ
66 ハロゲンヒーター
67a ジャーナル部
67b サイドフレーム
67c ベルト蛇行防止カラー

Claims (6)

  1. 定着ローラと、加圧ローラと、定着ベルトと、加熱部材とを備え、
    前記定着ベルトが、所定の距離だけ離れた位置に配置された前記定着ローラと前記加熱部材との間に、前記定着ローラの回転により回転可能なように張架され、前記加熱部材が、接触する定着ベルトを加熱し、前記加圧ローラが、前記定着ローラに接触する定着ベルトの表面と圧接するように、定着ローラに対して対向配置され、
    前記加熱部材が、半円筒形状の表面を持つ基材と、前記基材の表面に格子形状に形成された複数の凹部に埋設された発熱する抵抗発熱体とを備え、
    前記定着ベルトは、前記加熱部材の基材の半円筒形状の表面に接触することにより、前記抵抗発熱体により加熱され、前記定着ローラと加圧ローラとを回転させ、加熱された定着ベルトによる加熱と、定着ローラと加圧ローラとの加圧により、前記定着ベルトと前記加圧ローラとが接触する定着ニップ部に搬送された記録紙を、定着させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱部材は、前記基材の表面全体を覆うように形成された第1絶縁層を備え、前記基材の凹部の中に、凹部の底面の上に、断熱層と、第2絶縁層と、前記抵抗発熱体とをこの順序で形成したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記抵抗発熱体は、箔状のステンレスからなることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記第1絶縁層は、PTFE樹脂およびPFA樹脂のいずれか1つを少なくとも含み、熱伝導性の微粒子が充填された材料からなり、前記断熱層は、内部に中空粒子が充填されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記加熱部材は、前記抵抗発熱体に通電する給電部をさらに備え、
    前記格子形状に形成された凹部に埋設された抵抗発熱体は、基材のほぼ中央部の所定の領域に配置された第1の面状発熱体と、基材の前記中央部の両方の外側に配置された第2の面状発熱体に分割して構成され、
    前記給電部は、前記第1および第2の面状発熱体のそれぞれに対して通電するか、あるいは前記第1および第2の面状発熱体の両方に通電するかを選択可能なように、前記抵抗発熱体に接続されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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