JP2013178372A - 転写用マスク及びその製造方法、並びに、マスクブランク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透光性基板1上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜パターン2aを形成後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜パターン2aに作用させることによって、薄膜パターン2aの表面に酸化物を含む表面改質層を形成する処理を施す。これによって、耐薬品性、耐温水性、耐光性を向上させた転写用マスク20が得られる。
【選択図】図2
Description
すなわち、露光に用いるレーザー光の波長が短波長になることにより、レーザー光のエネルギーが大きくなるため、露光による薄膜パターン(マスクパターン)へのダメージが大きくなり、例えば光半透過膜の場合、設定した透過率及び位相差にずれが生じてしまう。また、露光が繰り返されるうちに、薄膜パターンの表面に酸化膜が形成されることでパターン幅が変化する(太る)問題が発生する。
しかし、近年のパターンの微細化の要求は厳しくなる一方であり、また近年のパターンの微細化に伴い、転写用マスクの製造コストが著しく上昇してきていることから、転写用マスクの使用期限の長期化(長寿命化)が求められている。そのため、従来よりも転写用マスクの露光回数や洗浄回数が増加することによる転写用マスクの耐久性向上が重大な課題となっている。本発明者の検討によると、上記特許文献2で提案されている方法によって例えば位相シフトマスクの耐薬品性、耐光性、耐温水性などを向上させることが可能であるが、このような近年の事情から、転写用マスクやその原版のマスクブランクにおける耐薬品性、耐光性、耐温水性などの更なる向上が要求されるようになってきている。
本発明者は以上の解明事実に基づき、さらに鋭意検討を続けた結果、本発明を完成したものである。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
透光性基板上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜パターンを有する転写用マスクの製造方法であって、前記透光性基板上に前記薄膜パターンを形成後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜パターンに作用させることによって、前記薄膜パターンの表面に酸化物を含む表面改質層を形成する処理を施すことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
オゾンガスの濃度は、50〜100体積%であることを特徴とする構成1に記載の転写用マスクの製造方法。
前記遷移金属は、モリブデンであることを特徴とする構成1または2に記載の転写用マスクの製造方法。
(構成4)
前記表面改質層の膜密度は、1.8〜2.1g/cm3であることを特徴とする構成3に記載の転写用マスクの製造方法。
前記表面改質層の膜厚は、3nm以下であることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
(構成6)
前記薄膜パターン上にレジストパターンが形成されており、前記処理によって、前記レジストパターンを除去しつつ、前記薄膜パターンの表面に前記表面改質層を形成することを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
構成1乃至6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスク。
透光性基板上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜を有するマスクブランクの製造方法であって、前記透光性基板上に前記薄膜を成膜後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜に作用させることによって、前記薄膜の表面に酸化物を含む表面改質層を形成する処理を施すことを特徴とするマスクブランクの製造方法。
オゾンガスの濃度は、50〜100体積%であることを特徴とする構成8に記載のマスクブランクの製造方法。
前記遷移金属は、モリブデンであることを特徴とする構成8または9に記載のマスクブランクの製造方法。
(構成11)
前記表面改質層の膜密度は、1.8〜2.1g/cm3であることを特徴とする構成10に記載のマスクブランクの製造方法。
前記表面改質層の膜厚は、5nm以下であることを特徴とする構成8乃至11のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法。
(構成13)
構成8乃至12のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法によって製造されたマスクブランク。
構成13に記載のマスクブランクにおける前記薄膜をパターニングして薄膜パターンを形成してなることを特徴とする転写用マスク。
(転写用マスクの製造方法、転写用マスク)
まず、本発明に係る転写用マスクの製造方法、及び該製造方法により得られる転写用マスクについて説明する。
本発明に係る転写用マスクの製造方法は、上記構成1の発明にあるように、透光性基板上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜パターンを有する転写用マスクの製造方法であって、前記透光性基板上に前記薄膜パターンを形成後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜パターンに作用させることによって、前記薄膜パターンの表面に(酸化物を含む)表面改質層を形成する処理を施すことを特徴とするものである。
なお、図2(e)に示す転写用マスク20は、ペリクルを備えていないが、本発明は、ペリクルを備えた構造の転写用マスクも含まれる。
透光性基板1上に、上記薄膜2を成膜したマスクブランク10(図1参照)を用いて、フォトリソグラフィー法により、該マスクブランクの薄膜をパターニングすることにより、薄膜パターンを形成する。すなわち、上記マスクブランク10上に、例えば電子線描画用ポジ型レジスト膜3を形成し(図2(a)参照)、所望のデバイスパターンの描画を行う(図2(b)参照)。描画後、レジスト膜3を現像処理することにより、レジストパターン3aを形成する(図2(c)参照)。
残存するレジストパターン3aを除去して、透光性基板1上に薄膜パターン2aを形成した転写用マスクが出来上がる(図2(e)参照)。
薄膜パターン表面に対してオゾンガスを作用させる方法としては、たとえば適当なチャンバー内に転写用マスクを設置し、このチャンバー内にオゾンガスを導入してチャンバー内部をオゾンガスで置換させる方法が挙げられる。また、薄膜パターン表面に対して直接オゾンガスを噴き付けるなどの手段で供給する方法でもよい。薄膜パターンに完全なガス状態でオゾンガス処理を行う場合、パターンサイズが微細でも、パターン間にガスが入り込むため、薄膜パターン表面だけでなく側壁に対しても均一な表面改質層を形成することができる。
紫外線照射用の光源としては、例えば200〜300nmの波長域を有する高圧水銀灯などを用いるのが好適である。照射パワーとしては、特に制約はないが、照射パワーを上げることにより緻密で厚い表面改質層が形成されるので、本発明においては、例えば200mW/cm2以上、好ましくは600mW/cm2以上とすることが好適である。
また、ダブルパターニング/ダブル露光技術を用いる転写用マスクにも好適である。これらの露光技術は2枚セットの転写用マスクを用いるものであるため、2枚の転写用マスクの精度の要求が厳しいが、本発明はこのような要求を満たすことが可能となる。
なお、表面改質層の存在は、例えば薄膜の断面TEM観察により確認することが可能であり、表面改質層の膜厚についても特定することが可能である。
本発明の転写用マスクの製造方法は、例えば、以下のような転写用マスクの製造に好適である。
かかるバイナリマスクは、透光性基板上に遮光膜を有する形態のものであり、この遮光膜は、モリブデン等の遷移金属シリサイドあるいはその化合物を含む材料からなる。例えば、モリブデンシリサイドや、モリブデンシリサイドに窒素などの元素を添加したモリブデンシリサイド化合物で構成した遮光膜が挙げられる。
また、遮光膜の膜厚方向における組成が連続的又は段階的に異なる組成傾斜膜としてもよい。
かかる位相シフトマスクとしては、透光性基板上に光半透過膜を有する形態のものであって、該光半透過膜をパターニングしてシフタ部を設けるタイプであるハーフトーン型位相シフトマスクやトライトーン型位相シフトマスクがある。かかる位相シフトマスクにおいては、転写領域の外周部分における多重露光を防止するために、転写領域の外周部分に遮光帯を有する形態とするものや、光半透過膜を透過した光に基づき転写領域に形成される光半透過膜パターンによる被転写基板のパターン不良を防止するために、透光性基板上に光半透過膜とその上の遮光膜とを有する形態とするものが挙げられる。また、ハーフトーン型位相シフトマスクやトライトーン型位相シフトマスクの他に、透光性基板をエッチング等により掘り込んでシフタ部を設ける基板掘り込みタイプであるレベンソン型位相シフトマスクやクロムレス位相シフトマスク、エンハンサー型位相シフトマスクが挙げられる。
なお、転写用マスクにはレチクルが含まれる。
次に、本発明に係るマスクブランクの製造方法、該製造方法により得られるマスクブランク、該マスクブランクを用いて得られる転写用マスクについて説明する。
本発明は、上述の本発明の処理をマスクブランクの薄膜に対して適用するマスクブランクの製造方法についても提供するものである。すなわち、本発明に係るマスクブランクの製造方法は、上記構成8の発明にあるように、透光性基板上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜を有するマスクブランクの製造方法であって、前記透光性基板上に前記薄膜を成膜後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜に作用させることによって、前記薄膜の表面に酸化物を含む表面改質層を形成する処理を施すことを特徴とするものである。
上記透光性基板1および薄膜2のそれぞれの材質に関しては、前述の転写用マスクの場合と同様のものが好ましく挙げられる。
本発明のマスクブランクは、例えば、上記薄膜が、遷移金属(好ましくはモリブデンなど)及びケイ素を含む材料からなる遮光膜であるバイナリマスクブランクや、上記薄膜が、遷移金属(好ましくはモリブデンなど)及びケイ素を含む材料からなる光半透過膜を含む位相シフトマスクブランクなどである。
なお、図1に示すマスクブランク10は、上記薄膜2上にレジスト膜を備えていないが、本発明は、薄膜2上に任意のレジスト膜を備えた構造のマスクブランクも含まれる。
この場合のオゾンガスを薄膜に作用させる方法、オゾンガス濃度、紫外線を薄膜に照射する方法、紫外線の照射パワー、基板加熱温度などに関しては、前述の転写用マスクの場合と同様である。
(実施例1−1〜1−8)
透光性基板としてサイズ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板を用い、透光性基板上に、窒化されたモリブデン及びシリコンからなる光半透過膜を成膜した。
具体的には、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(Mo:Si=10mol%:90mol%)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N2)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気(ガス流量比 Ar:N2:He=5:49:46)で、ガス圧0.3Pa、DC電源の電力を3.0kWとして、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、モリブデン、シリコン及び窒素からなるMoSiN膜を69nmの膜厚で形成した。このMoSiN膜は、ArFエキシマレーザー露光光の波長193nmにおいて、透過率は6.16%、位相差が184.4度となっていた。なお、透過率は、分光光度計(島津製作所社製:SS3700)を用いて測定し、位相差は、位相差測定機(レーザーテック社製:MPM−193)を用いて測定した。
次に、上記の位相シフトマスクブランクを用いて、ハーフトーン型位相シフトマスクを作製した。
まず、上記マスクブランク上に、レジスト膜として、電子線描画用化学増幅型ネガレジスト膜(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製 SLV08)を形成した。レジスト膜の形成は、スピンナー(回転塗布装置)を用いて、回転塗布した。上記レジスト膜を塗布後、所定の加熱乾燥処理を行った。レジスト膜の膜厚は165nmとした。
残存するレジストパターンを剥離して、位相シフトマスクを得た。なお、光半透過膜の透過率及び位相差はマスクブランク製造時と殆ど変化はなかった。上記光半透過膜パターン表面の膜密度をXRR(X線反射率法)で測定したところ、1.7g/cm3であった。
すなわち、チャンバー内に上記位相シフトマスクを設置し、該チャンバー内に、高濃度オゾンガス(100体積%)を導入してチャンバー内を該ガスで置換することにより、上記位相シフトマスクの光半透過膜パターンに上記高濃度オゾンガスを接触させるようにした。この時のガス流量は50sccm、ガス圧力は70Paとした。また、上記チャンバー内に設置した高圧水銀灯で上記光半透過膜に対して紫外線照射を行った。この時の紫外線照射パワーは、600mW/cm2とした。また、基板(マスク)は200℃に加熱し、処理時間(紫外線照射とオゾンガスを作用させる時間)は10分とした。
また、処理後の光半透過膜パターンの透過率及び位相差について確認したが、処理前と変化は認められなかった。
このように、本発明の処理前後において、光半透過膜パターンの光学特性が変化(劣化)することなく、表面改質層を形成することが確認できた。
また、処理時間に関しては10分〜60分程度の範囲が良い。
また、加熱温度に関しては、室温〜200℃の範囲が良い。
次に、上記実施例1−1の位相シフトマスクを用いて耐光性についても調べた。すなわち、上記実施例1−1の位相シフトマスク(上記温水洗浄後のもの)に対して、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を10mJ/cm2/pulseのエネルギー、300Hzで、累積エネルギー10kJ/cm2を照射し、照射による光半透過膜パターンの透過率変化の評価を行った。その結果、照射後の照射前に対する透過率変化は、+0.1%と小さく、耐光性を備えていることが確認できた。
合成石英ガラスからなる透光性基板上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=21:79)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガス雰囲気(ガス圧0.07Pa、ガス流量比 Ar:N2=25:28)で、DC電源の電力を2.1kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜を膜厚50nmで成膜し、引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=4:96)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガス雰囲気(ガス圧0.1Pa、ガス流量比 Ar:N2=25:28)で、DC電源の電力を3.0kWとし、MoSiN膜を膜厚10nmで成膜することにより、MoSiN膜とMoSiN膜の積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用遮光膜を形成した。
また、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、上記遮光膜の表面の表面粗さを測定したところ(測定エリア1μm×1μm)、Ra=0.56nmであった。
具体的には、スパッタターゲットにクロム(Cr)ターゲットを用い、アルゴン(Ar)と窒素(N2)と酸素(O2)との混合ガス雰囲気(ガス圧0.2Pa,ガス流量比 Ar:N2:O2=30:35:35)とし、DC電源の電力を1.7kWとし、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、膜厚17nmのCrON層を成膜した。
まず、上記マスクブランク上に、例えば電子線描画用ポジ型レジスト膜を形成し、このレジスト膜に対して所望のデバイスパターンの描画を行った。描画後、レジスト膜を現像処理することにより、レジストパターンを形成した。
次に、上記エッチングマスク膜パターンをマスクとして、フッ素系ガス(SF6)を用いたドライエッチングにより上記MoSi系遮光膜をエッチングして、遮光膜パターンを形成した。
こうして、透光性基板上にMoSi系遮光膜パターンを形成したバイナリ型マスクを作製した。なお、上記遮光膜の光学濃度及び表面反射率はマスクブランク製造時と殆ど変化はなかった。
すなわち、チャンバー内に上記バイナリ型マスクを設置し、該チャンバー内に、高濃度オゾンガス(100体積%)を導入してチャンバー内を該ガスで置換することにより、上記バイナリ型マスクの遮光膜パターンに上記高濃度オゾンガスを接触させるようにした。この時のガス流量は50sccm、ガス圧力は70Paとした。また、上記チャンバー内に設置した高圧水銀灯で上記遮光膜パターンに対して紫外線照射を行った。この時の紫外線照射パワーは、600mW/cm2とした。また、基板(マスク)は200℃に加熱し、処理時間(紫外線照射とオゾンガスを作用させる時間)は10分とした。
また、処理後の遮光膜パターンの光学濃度及び表面反射率について確認したが、処理前と変化は認められなかった。
このように、本発明の処理前後において、MoSi系遮光膜パターンの光学特性が変化(劣化)することなく、表面改質層を形成することが確認できた。
本実施例では、マスクブランクに対して本発明の処理を適用する場合について説明する。
透光性基板としてサイズ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板を用い、透光性基板上に、窒化されたモリブデン及びシリコンからなる光半透過膜を成膜した。
具体的には、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(Mo:Si=10mol%:90mol%)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N2)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気(ガス流量比 Ar:N2:He=5:49:46)で、ガス圧0.3Pa、DC電源の電力を3.0kWとして、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、モリブデン、シリコン及び窒素からなるMoSiN膜を69nmの膜厚で形成した。このMoSiN膜は、ArFエキシマレーザー露光光の波長193nmにおいて、透過率は6.16%、位相差が184.4度となっていた。
次に、作製した上記位相シフトマスクブランクに対して、紫外線を照射しながら、オゾンガスを作用させる本発明の処理を行った。
すなわち、チャンバー内に上記位相シフトマスクブランクを設置し、該チャンバー内に、高濃度オゾンガス(100体積%)を導入してチャンバー内を該ガスで置換することにより、上記位相シフトマスクブランクの光半透過膜に上記高濃度オゾンガスを接触させるようにした。この時のガス流量は50sccm、ガス圧力は70Paとした。また、上記チャンバー内に設置した高圧水銀灯で上記光半透過膜に対して紫外線照射を行った。この時の紫外線照射パワーは、600mW/cm2とした。また、基板は200℃に加熱し、処理時間(紫外線照射とオゾンガスを作用させる時間)は20分とした。
また、処理後の光半透過膜の透過率及び位相差について確認したが、処理前と変化は認められなかった。
実施例1−1における本発明の処理において、紫外線照射は行わずに、オゾンガスを作用させる処理のみを行ったこと以外は、実施例1−1と同様にして位相シフトマスクを作製した。処理後の光半透過膜パターンの透過率及び位相差について確認したが、処理前と変化は認められなかった。
こうして作製した本比較例の位相シフトマスクに対して、上記実施例1−1と同じ条件で温水洗浄を行った結果、洗浄前に対する洗浄後の透過率変化は、+0.28%と大きく、マスクの長寿命化の観点から現状求められている耐温水性としては不十分である。
2 薄膜
2a 薄膜パターン
3 レジスト膜
10 マスクブランク
20 転写用マスク
Claims (14)
- 透光性基板上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜パターンを有する転写用マスクの製造方法であって、
前記透光性基板上に前記薄膜パターンを形成後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜パターンに作用させることによって、前記薄膜パターンの表面に酸化物を含む表面改質層を形成する処理を施すことを特徴とする転写用マスクの製造方法。 - オゾンガスの濃度は、50〜100体積%であることを特徴とする請求項1に記載の転写用マスクの製造方法。
- 前記遷移金属は、モリブデンであることを特徴とする請求項1または2に記載の転写用マスクの製造方法。
- 前記表面改質層の膜密度は、1.8〜2.1g/cm3であることを特徴とする請求項3に記載の転写用マスクの製造方法。
- 前記表面改質層の膜厚は、3nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
- 前記薄膜パターン上にレジストパターンが形成されており、前記処理によって、前記レジストパターンを除去しつつ、前記薄膜パターンの表面に前記表面改質層を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスク。
- 透光性基板上に、遷移金属及びケイ素を含む材料からなる薄膜を有するマスクブランクの製造方法であって、
前記透光性基板上に前記薄膜を成膜後、紫外線を照射しながら、オゾンガスを前記薄膜に作用させることによって、前記薄膜の表面に酸化物を含む表面改質層を形成する処理を施すことを特徴とするマスクブランクの製造方法。 - オゾンガスの濃度は、50〜100体積%であることを特徴とする請求項8に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記遷移金属は、モリブデンであることを特徴とする請求項8または9に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記表面改質層の膜密度は、1.8〜2.1g/cm3であることを特徴とする請求項10に記載のマスクブランクの製造方法。
- 前記表面改質層の膜厚は、5nm以下であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法。
- 請求項8乃至12のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法によって製造されたマスクブランク。
- 請求項13に記載のマスクブランクにおける前記薄膜をパターニングして薄膜パターンを形成してなることを特徴とする転写用マスク。
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